JPH0739615U - 敷布団カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】マットと敷布団との間で生じるズレを防止する
敷布団カバーの提供を目的とする。 【構成】長方形の上布（２）と下布（３）とからなり、
これを重ね合わせて、これの縁辺の少なくとも一辺を開
口するように縫合して本体（５）を形成し、この本体
（５）の両短辺に本体（５）から延在する折り込み布
（９）を設けたことを特徴とする敷布団カバー。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、敷布団カバーに係り、詳しくは、ベットまたはマットの上に敷布 団を敷いてこれを使用する場合に用いる、ベットまたはマット専用の敷布団カバ ーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般的に、マットが備えられたベットにおけるベットメーキングは、キルティ ング加工された薄手のベットマット等をマットの上に敷き、この上に掛け布団を 掛けて仕上げられる。そして、掛け布団としては、寝返りなどによって引き起こ されるベットからのズレ落ちを防止するために、足側の短辺に長方形の布帛から なる折返片を取着し、これをマットの下部に挿入して、掛け布団を保持するよう にした布団カバーが、実開昭５６ー６３３７０号公報等に提供され、既に汎用さ れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、日本人は遠い昔から畳の上に敷布団を敷いて睡眠をとっており、こ の習慣は根強く、多くの人々はベットを使用する場合でも敷布団を使用している 。そして、ベットにおいて敷布団を使用するときでも畳の上でこれを使用すると きと同じように長方形の布帛を２枚重ね合わせて、その縁辺内側を縫合した袋状 の布団カバーを作り、その中に敷布団本体を挿入し、袋状の布団カバーに包布さ れた敷布団をベットのマットの上に敷き、その上で睡眠をとっている。

【０００４】 ところが、このような袋状の布団カバーに包布された敷布団を用いて行ったベ ットメーキングでは、優れた弾力性を有するマットのひずみに敷布団が対応でき ず、敷布団の上で寝返りなど動くたびに、不快感および暖かい空気を逃がす原因 となる敷布団のズレを引き起こす問題点がある。

【０００５】 また、マットは縦長の長方形であるので、長手方向におけるひずみが最も大き く、上述したような、足側の短辺に折返片を取着した布団カバーを用いて敷布団 本体を包布し、ベットメーキングを行うようにしても、敷布団を一辺の短辺にお いて保持するだけの敷布団カバーでは、優れた弾力性を有するマットのひずみに は充分な対応ができず、ズレを引き起こす欠点がある。

【０００６】 このように、従来用いられている布団カバーで包布した敷布団をマットの上に 積層して行うベットメーキングには、敷布団のズレを引き起こすという欠点があ り、マットの上に敷布団を積層しても、敷布団のズレを引き起こすことのないベ ットおよびマットを使用するとき専用の敷布団カバーの出現が待望されていた。

【０００７】 本考案は、このような問題に鑑みなされたものであって、マットと敷布団との 間で生じるズレを防止することができるベットおよびマットを使用するとき専用 の敷布団カバーの提供を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案の敷布団カバーは、次の構成を備えてい る。即ち、長方形の上布と下布とからなり、これを重ね合わせて、これの縁辺を 少なくとも一辺を開口するように縫合して本体を形成し、この本体の両短辺に本 体から延在する折り込み布を設けたことを特徴とする構成を備えている。

【０００９】

【作用】

本考案の敷布団カバーは、上布と下布とを縫合し、その間に敷布団本体を挿入 し得る本体を形成するとともに、本体の両短辺に折り込み布を延在して設けてい るため、一方の短辺に設けられた折り込み布をマットの前方下部に挿入し、また 、もう一方の短辺に設けられた折り込み布をマットの後方下部に挿入して、敷布 団本体を本体で包布した敷布団を、前後において固着した状態で、マットに装着 することができる。また、この敷布団カバーは折り込み布によって敷布団をマッ トの下部で挟持するように構成しているため、マットの表面がいくらひずんでも 敷布団にズレを生じさせることがなく、充分にマットと敷布団との間で生じるズ レを防止することができる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。

【００１１】 図１は本考案の一実施例の敷布団カバーを示す斜視図、図２は敷布団カバーで 包布した敷布団をベットに装着した状態を示す斜視図である。両図に示すように 、この敷布団カバー（１）は、長方形の布帛からなる上布（２）と下布（３）と で敷布団本体（４）を包布する本体（５）を形成し、この本体（５）の両短辺に 、ベット（６）のマット（７）の下部に折り込んで敷布団カバー（１）に包布さ れた敷布団（８）をマット（７）に対して固着する折り込み布（９）を設けたこ とを特徴とする。

【００１２】 この敷布団カバー（１）は、装着する敷布団本体（４）と略同一の面積の上布 （２）と、これと同じ巾を一辺とする長方形を有する一方の折り込み布（９ａ） とが、長手方向において連続する布帛と、これと同じ大きさを有する下布（３） ともう一方の折り込み布（９ｂ）とが連続する布帛の両者からなっている。そし て、この敷布団カバー（１）は、この２枚の布帛を折り込み布（９）が重ならな いように、上布（２）と下布（３）とにおいて重ね合わせ、重なった上布（２） と下布（３）とを一方の長辺を除く他の３辺において、これの縁辺内側を縫合し て上記本体（５）を形成するとともに、本体（５）と同じ巾を有する１枚布から なる折り込み布（９）が本体（５）の両短辺に延在するように構成している。そ して、敷布団カバー（１）は、本体（５）の上記開口する一方の長辺を敷布団本 体（４）の挿脱を行う挿入口（１０）とし、これを形成する上布（２）および下 布（３）に、挿入口（１０）を閉口する３組の結び紐からなる係止具（１１）を 設けている。尚、敷布団カバー（１）においては、マット（７）の下部に挿入し やすいように、折り込み布（９）の長さＬを５０ｃｍ程度に設定している。

【００１３】 上記敷布団カバー（１）は、次のようにしてベット（６）に装着される。まず 、挿入口（１０）から本体（５）に敷布団本体（４）を挿入する。そして、係止 具（１１）を用いて挿入口（１０）を閉口し、敷布団カバー（１）により包布さ れた敷布団（８）をマット（７）の上に積層する。次に、一方の折り込み布（９ ａ）をマット（７）の前方から下方へ折り込み、折り込み布（９ａ）をマット（ ７）の下部（ボトムマット（１２）との間）に挿入する。つづいて、上記と同じ ようにしてもう一方の折り込み布（９ｂ）をマット（７）の後方から下方へ折り 込み、マット（７）の下部に挿入する。このとき、マット（７）に対して、敷布 団（８）があそびを持たないように、敷布団カバー（１）の表面をできるだけ引 っ張った状態で折り込み布（９）をマット（７）の下部に挿入するようにし、マ ット（７）の前方および後方において、敷布団（８）を固着した状態で装着する 。

【００１４】 上記実施例の敷布団カバー（１）においては、本体（５）と同じ巾を有する１ 枚布からなる折り込み布（９）を設けているため、マット（７）に対して敷布団 （８）を充分に固着した状態で、マット（７）に敷布団（８）を装着することが できる。

【００１５】 また、この実施例の敷布団カバー（１）は、上布（２）と一方の折り込み布（ ９ａ）とを連続して形成した布帛と、これと同じ大きさの下布（３）ともう一方 の折り込み布（９ｂ）とを連続して形成した布帛の両者から構成しているため、 裁断および縫製においても最小の工数でこれを形成することができる。

【００１６】 尚、本考案の実施例では折り込み布（９）を本体（５）と同じ巾の１枚布から 形成するようにしたが、特にこれは限定されず、マット（７）に対して敷布団（ ８）を充分に固着した状態で装着できるのであれば、折り込み布は本体（５）よ りも小さい巾を有するものであってもよく、その形状はどのような形状であって もよい。

【００１７】 また、この実施例では、上布（２）と一方の折り込み布（９ａ）とを連続して 形成した布帛と、これと同じ大きさの下布（３）ともう一方の折り込み布（９ｂ ）とを連続して形成した布帛の両者から、敷布団カバー（１）を形成するように したが、特にこれに限定されず、上布（２）と下布（３）とから本体（５）を形 成し、この本体（５）の両短辺に折り込み布（９）を延在させるようにした構成 であれば、どのような形状の布帛からこれを形成するようにしてもよい。

【００１８】 また、本考案の実施例では敷布団本体（４）を敷布団カバー（１）に挿入する 作業を容易なものとするために、本体（５）の一辺の長辺に挿入口（１０）を設 け、これに結び紐からなる係止具（１１）を取着したが、特にこれに限定されず 、挿入口（１０）はとなりあう２辺を開口するものであってもよく、敷布団本体 （４）の挿脱作業を困難にすることがないのであれば、一辺の一部のみを開口す るものであってもよい。また、係止具（１１）にはファスナー、面ファスナー、 ボタン、ホック等を用いるようにしてもよい。

【００１９】 更に、上記実施例では本考案の敷布団カバー（１）をベット（６）において用 いるようにしたが、特に限定されず、この敷布団カバーは畳の上にマット（７） を敷いてこの上に敷布団を敷く場合などにおいても使用することができる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案の敷布団カバーにおいては本体の両短辺に折り込み布を延在して設けて いるため、折り込み布をマットの前方下部および後方下部に挿入することにより 、敷布団をマットの前方および後方において固着した状態で装着することができ るとともに、マットの下部で敷布団を挟持するように構成しているめマットの弾 力性に関与することなく充分に敷布団のズレを防止することができる。そして、 快適な寝所を消費者に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す敷布団カバーの斜視図
である。

【図２】上記敷布団カバーをベットに装着したようすを
示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 敷布団カバー ２ 上布 ３ 下布 ５ 本体 ９ 折り込み布

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長方形の上布（２）と下布（３）とから
   なり、これを重ね合わせて、これの縁辺の少なくとも一
   辺を開口するように縫合して本体（５）を形成し、この
   本体（５）の両短辺に本体（５）から延在する折り込み
   布（９）を設けたことを特徴とする敷布団カバー。