JPH0739492B2 - ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の改質方法 - Google Patents
ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の改質方法Info
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- JPH0739492B2 JPH0739492B2 JP62329823A JP32982387A JPH0739492B2 JP H0739492 B2 JPH0739492 B2 JP H0739492B2 JP 62329823 A JP62329823 A JP 62329823A JP 32982387 A JP32982387 A JP 32982387A JP H0739492 B2 JPH0739492 B2 JP H0739492B2
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- carbon
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- polyarylene sulfide
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はポリアリーレンスルフィドアミド重合体の改質
方法に関するものである。本発明により、本来優れた耐
熱性を有するポリアリーレンスルフィドアミド重合体の
耐溶剤性を向上させ、より幅広い分野への応用を可能と
するものである。
方法に関するものである。本発明により、本来優れた耐
熱性を有するポリアリーレンスルフィドアミド重合体の
耐溶剤性を向上させ、より幅広い分野への応用を可能と
するものである。
<従来の技術> アミド基及びチオエーテル基を介してフェニレン基及び
アルキレン基が連結されているポリアリーレンスルフィ
ドアミド重合体は優れた耐熱性を有するため、その工業
分野への応用が期待される。しかし逆に融点が高く通常
の溶融成形が不可能である。この重合体の成形を行うに
あたっては、濃硫酸・NMP等、一部の溶媒に可溶である
ことを利用してキャスト法が第一に考えられる。しか
し、耐溶剤性を必要とする分野への応用は制限されざる
を得ない。
アルキレン基が連結されているポリアリーレンスルフィ
ドアミド重合体は優れた耐熱性を有するため、その工業
分野への応用が期待される。しかし逆に融点が高く通常
の溶融成形が不可能である。この重合体の成形を行うに
あたっては、濃硫酸・NMP等、一部の溶媒に可溶である
ことを利用してキャスト法が第一に考えられる。しか
し、耐溶剤性を必要とする分野への応用は制限されざる
を得ない。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明はこの要望に答えるべく鋭意研究の結果、ポリア
リーレンスルフィドアミド重合体を本来の耐熱性を保持
したまま耐溶剤性を向上させる、すなわちポリアリーレ
ンスルフィドアミド重合体の改質方法を提供することに
ある。
リーレンスルフィドアミド重合体を本来の耐熱性を保持
したまま耐溶剤性を向上させる、すなわちポリアリーレ
ンスルフィドアミド重合体の改質方法を提供することに
ある。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、下式(I),(II)及び(III)から選ばれ
る少なくとも1種の繰返し単位から成る、ポリアリーレ
ンスルフィドアミド重合体を150〜400℃の範囲において
加熱処理することを特徴とするその物性を改質する方法
にある。
る少なくとも1種の繰返し単位から成る、ポリアリーレ
ンスルフィドアミド重合体を150〜400℃の範囲において
加熱処理することを特徴とするその物性を改質する方法
にある。
[式中Ar1〜Ar10は芳香族環を示しR1〜R14は炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭
素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数2〜20のアシル基又は炭素数7〜20のアリー
ルアルキル基を表わし、それぞれ同一あるいは異なって
いても良い。a,b,c,d,e,f,g,h,i,jは互いに同一、ある
いは異なる0〜4の整数を示す。またR11〜R14は水素で
あっても良い。R15,R16,R17は炭素数1〜20のアルキレ
ン基を表わしそれぞれ同一あるいは異なっていても良
い。又、p/q,p′/q′,p″/q″はそれぞれ100/0〜1/99の
範囲である。] 以下本発明を詳細に説明する。
20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭
素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数2〜20のアシル基又は炭素数7〜20のアリー
ルアルキル基を表わし、それぞれ同一あるいは異なって
いても良い。a,b,c,d,e,f,g,h,i,jは互いに同一、ある
いは異なる0〜4の整数を示す。またR11〜R14は水素で
あっても良い。R15,R16,R17は炭素数1〜20のアルキレ
ン基を表わしそれぞれ同一あるいは異なっていても良
い。又、p/q,p′/q′,p″/q″はそれぞれ100/0〜1/99の
範囲である。] 以下本発明を詳細に説明する。
本発明で対象とされるポリアリーレンスルフィドアミド
重合体のAr1〜Ar10としては (Zは−O−,−S−,−SO2−,−CO−,−CH2−又は 等が挙げられ、それぞれ同一あるいは異なっても良い。
重合体のAr1〜Ar10としては (Zは−O−,−S−,−SO2−,−CO−,−CH2−又は 等が挙げられ、それぞれ同一あるいは異なっても良い。
その好ましい(I)、(II)、(III)の繰返し単位の
具体例としては以下のものが挙げられる。
具体例としては以下のものが挙げられる。
これらアミド基含有化合物は耐熱性の面ではパラ位の結
合から成ることが好ましいが、得られるスルフィドアミ
ド重合体の成形性を向上するためにはメタ位及び/又は
オルト位の結合を含ませたり、分岐構造を取るほうが良
い。
合から成ることが好ましいが、得られるスルフィドアミ
ド重合体の成形性を向上するためにはメタ位及び/又は
オルト位の結合を含ませたり、分岐構造を取るほうが良
い。
次に熱処理の具体的条件は150〜400℃の範囲において1
〜12時間、好ましくは200〜300℃の範囲において1〜6
時間で行うのが良い。また、酸素存在下で処理を行うほ
うが時間を短縮するうえで好ましい。
〜12時間、好ましくは200〜300℃の範囲において1〜6
時間で行うのが良い。また、酸素存在下で処理を行うほ
うが時間を短縮するうえで好ましい。
これまでスルフィド化剤を用いスルフィド化して合成し
たPPS(ポリフェニレンスルフィド)は加熱処理するこ
とで見かけ上の分子量を上昇させていたが、耐溶剤性に
関しては顕著な変化が見られなかった。ポリアリーレン
スルフィドアミド重合体においては加熱処理するだけで
耐溶剤性が顕著に向上した。この現象は本発明で新たに
判明した事実である。
たPPS(ポリフェニレンスルフィド)は加熱処理するこ
とで見かけ上の分子量を上昇させていたが、耐溶剤性に
関しては顕著な変化が見られなかった。ポリアリーレン
スルフィドアミド重合体においては加熱処理するだけで
耐溶剤性が顕著に向上した。この現象は本発明で新たに
判明した事実である。
この方法を利用すると、例えばキャスト法でフィルム・
繊維に加工したり、塗装した後、加熱処理することによ
って不溶不融とし、高耐熱性・耐溶剤性を要求される分
野へも適応可能となる。従ってこれまでPPS(ポリフェ
ニレンスルフィド)に代表されるイオウ系のエンプラと
は異なった、新たな用途への展開も考えられる。
繊維に加工したり、塗装した後、加熱処理することによ
って不溶不融とし、高耐熱性・耐溶剤性を要求される分
野へも適応可能となる。従ってこれまでPPS(ポリフェ
ニレンスルフィド)に代表されるイオウ系のエンプラと
は異なった、新たな用途への展開も考えられる。
[実施例] 以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例のみ限定されるものではない。
発明はこれらの実施例のみ限定されるものではない。
使用したポリマーの合成法 500ml容量のオートクレープにNa2S・2.7H2O 0.04mol,N
−メチル−2−ピロリドン(NMP)150mlを入れ攪拌しな
がら200℃まで昇温し、脱水を行った。反応系を100℃ま
で冷却した後アミド基を含有するジハロゲン化合物0.04
molをNMP50mlとともに添加し、系を封入昇温して250℃
で6時間重合した。
−メチル−2−ピロリドン(NMP)150mlを入れ攪拌しな
がら200℃まで昇温し、脱水を行った。反応系を100℃ま
で冷却した後アミド基を含有するジハロゲン化合物0.04
molをNMP50mlとともに添加し、系を封入昇温して250℃
で6時間重合した。
反応終了後、系を冷却しメタノールを加えてポリマーを
析出させた。ろ過した後温水で洗浄、ろ過を繰返して粉
末状ポリマーを得た。
析出させた。ろ過した後温水で洗浄、ろ過を繰返して粉
末状ポリマーを得た。
このポリマーの赤外吸収(IR)スペクトルを測定したと
ころ1090cm-1付近にチオエーテル結合に由来する吸収
が、3350,1640,1540cm-1付近にアミド結合に由来する吸
収が見られた。
ころ1090cm-1付近にチオエーテル結合に由来する吸収
が、3350,1640,1540cm-1付近にアミド結合に由来する吸
収が見られた。
比較例 1 重合後熱処理をしない次の構造を有するポリマーの溶解
度テストを行った。
度テストを行った。
テストはメタノール・ピリジン(Py)・ジメチルホルム
アミド(DMF)・ジメチルスルホキシド(DMSO)・N−
メチル−ピロリドン(NMP)・LiC1/NMP溶液・濃硫酸で
行った。
アミド(DMF)・ジメチルスルホキシド(DMSO)・N−
メチル−ピロリドン(NMP)・LiC1/NMP溶液・濃硫酸で
行った。
実施例 1 上記ポリマーを空気雰囲気下、オーブン中(250℃)で
1〜4時間熱処理した後の溶解度テストは次の通りであ
る。
1〜4時間熱処理した後の溶解度テストは次の通りであ
る。
実施例 2 上記ポリマーを空気雰囲気下、オーブン中(150〜300
℃)で2時間熱処理した後の溶解度テストは次の通りで
ある。
℃)で2時間熱処理した後の溶解度テストは次の通りで
ある。
比較例 2 別のポリマーにおいても溶解度テストを行った。熱処理
前の結果は次の通りである。
前の結果は次の通りである。
実施例 3 上記各種ポリマーを空気雰囲気下で250℃、2時間熱処
理した時の各溶媒に対する溶解度は次の通りである。
理した時の各溶媒に対する溶解度は次の通りである。
<発明の効果> 以上の説明から明らかなように、本発明によれば従来ポ
リイミド等の限られた構造をもつ高分子しか使用できな
かった高耐熱性・耐溶剤性を要求される分野へも新たに
ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の適用が期待さ
れる。
リイミド等の限られた構造をもつ高分子しか使用できな
かった高耐熱性・耐溶剤性を要求される分野へも新たに
ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の適用が期待さ
れる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−112624(JP,A) 特開 昭63−83135(JP,A) 特開 昭56−50927(JP,A) 特開 平1−167333(JP,A) 特公 昭47−41112(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】下式(I)、(II)及び(III)から選ば
れる少なくとも1種の繰返し単位から成るポリアリーレ
ンスルフィドアミド重合体を150〜400℃の範囲において
加熱処理することを特徴とするポリアリーレンスルフィ
ドアミド重合体の改質方法。 [式中Ar1〜Ar10は芳香族環を示しR1〜R14は炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭
素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数2〜20のアシル基又は炭素数7〜20のアリー
ルアルキル基を表わし、それぞれ同一あるいは異なって
いても良い。a,b,c,d,e,f,g,h,i,jは互いに同一、ある
いは異なる0〜4の整数を示す。またR11〜R14は水素で
あっても良い。R15,R16,R17は炭素数1〜20のアルキレ
ン基を表わしそれぞれ同一あるいは異なっていても良
い。又、p/q,p′/q′,p″/q″はそれぞれ100/0〜1/99の
範囲である。]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62329823A JPH0739492B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の改質方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62329823A JPH0739492B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の改質方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01172427A JPH01172427A (ja) | 1989-07-07 |
JPH0739492B2 true JPH0739492B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=18225628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62329823A Expired - Fee Related JPH0739492B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | ポリアリーレンスルフィドアミド重合体の改質方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739492B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101921396B (zh) * | 2010-07-29 | 2012-03-21 | 四川大学 | 半芳族聚苯硫醚酰胺及其制备方法 |
CN102532532B (zh) * | 2011-12-21 | 2013-07-03 | 四川大学 | 含硫醚半芳族聚酰胺及其制备方法 |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP62329823A patent/JPH0739492B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01172427A (ja) | 1989-07-07 |
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