JPH0738247B2 - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JPH0738247B2
JPH0738247B2 JP63028091A JP2809188A JPH0738247B2 JP H0738247 B2 JPH0738247 B2 JP H0738247B2 JP 63028091 A JP63028091 A JP 63028091A JP 2809188 A JP2809188 A JP 2809188A JP H0738247 B2 JPH0738247 B2 JP H0738247B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、高抗磁力のメタルテープに対応するために磁
気コアのギャップ近傍部に高飽和磁束密度の強磁性金属
薄膜を配置した所謂複合型の磁気ヘッドの製造方法に関
するものである。
(ロ)従来の技術 近年、ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置に使
用される磁気テープにおいては高密度化が進められてお
り、磁性粉としてFe、Co、Ni等の強磁性金属粉末を用い
た抗磁力の高いメタルテープが使用されるようになって
いる。一方、このメタルテープに記録を行う磁気ヘッド
としては、例えば特開昭58−175122号公報(IPC:G11B5/
22)に開示されているように、作動ギャップの近傍部分
を磁気コアとして使用されるフェライトよりも飽和磁束
密度の大きな磁性材料(例えばパーマロイ、センダス
ト、アモルファス磁性体)で構成した複合型の磁気ヘッ
ドが提案されており、この複合型の磁気ヘッドは、信頼
性、電磁変換特性、耐摩耗性等の点で優れた特性を有す
る。
この複合型の磁気ヘッドとしては、第15図に示すように
Mn−Znフェライト等の強磁性酸化物からなる一対の磁気
コア半体(1a)(1b)のギャップ(2)近傍部に飽和磁
束密度の大きいセンダスト等の強磁性金属薄膜(3a)
(3b)を配置したものがある。尚、(4)は前記磁気コ
ア半体(1a)(1b)を接合するためのガラス、(5)は
巻線溝である。
しかし乍ら、上述のような複合型の磁気ヘッドの場合、
強磁性金属薄膜は鏡面研磨された強磁性酸化物基板の上
面にスパッタリング法等により被着形成されるが、強磁
性金属薄膜と強磁性酸化物基板との接合界面近傍は成分
元素の相互拡散や化学反応或いは結晶構造の非整合性等
によって非磁性化し、擬似ギャップとなって磁気ヘッド
としての性能に悪影響を及ぼす。即ち、第15図に示すよ
うに本来のギャップ(2)の他に磁気コア半体(1a)
(1b)と強磁性金属薄膜(3a)(3b)との接合界面に擬
似ギャップ(6a)(6b)ができる。
また、上述のような擬似ギャップの発生を抑えるために
第16図に示すように磁気コア半体(1a)(1b)と強磁性
金属薄膜(3)(3)との接合界面を本来のギャップ
(2)形成面に対して非平行とすることによって、例え
擬似ギャップが発生しても磁気ヘッドとしての性能には
悪影響を及ぼさないようにした複合型の磁気ヘッドも提
案されているが、この構造の磁気ヘッドは第15図に示す
磁気ヘッドに比べて製造工程が複雑でありコスト高にな
る。
ここで、第15図に示す磁気ヘッドの製造方法について、
二つの従来例を挙げて説明する。
第1の従来例による製造方法においては、先ず、第17図
(a)(b)に示すようにMn−Znフェライト等の強磁性
酸化物よりなる一対の基板(7a)(7b)の上面に鏡面研
磨を施した後、スパッタリング法によりセンダスト等よ
りなる1〜10μm厚の強磁性金属薄膜(3a)(3b)とSi
O2等よりなるギャップ形成用の非磁性薄膜(8a)(8b)
とを順に形成する。
次に、第18図(a)(b)に示すように一方の基板(7
a)の上面にトラック幅規制溝(9a)を、他方の基板(7
b)の上面にトラック幅規制溝(9b)、巻線溝(5)及
びガラス棒挿入溝(10)をダイシングソー等により形成
する。尚、前記トラック幅規制溝(9a)(9b)、巻線溝
(5)及びガラス棒挿入溝(10)を形成するための加工
においては、非磁性薄膜(8a)(8b)、強磁性金属薄膜
(3a)(3b)及び強磁性酸化物基板(7a)(7b)が同時
に削り取られる。
次に、前記一対の基板(7a)(7b)を洗浄した後、第19
図に示すように該基板(7a)(7b)のギャップ形成面
(11a)(11b)同士を精度良く衝き合わせ、ガラス棒挿
入溝(10)にガラス棒(12)を挿入する。
その後、600〜800℃まで加熱することにより前記ガラス
棒(12)を溶融してトラック幅規制溝(9a)(9b)にガ
ラス(4)を充填し、前記両基板(7a)(7b)を接合し
てブロックを形成する。そして、該ブロックを第19図に
示す破線A−A′、B−B′に沿って切断し、研削研磨
して外形を整えることにより第15図に示す磁気ヘッドが
完成する。
しかし乍ら、上記第1従来例による製造方法の場合、強
磁性金属薄膜(3a)(3b)をスパッタリング法等により
被着形成すると、該スパッタリング工程中の温度変化に
より前記基板(7a)(7b)と前記薄膜(3a)(3b)との
間には熱膨張係数の違いから内部歪が生じ、第18図に示
すトラック幅規制溝(9a)(9b)の加工等によって前記
薄膜(3a)(3b)が剥離し、歩留りが10〜20%と悪かっ
た。
これに対して、第2の従来例による製造法においては、
先ず、第3図(a)(b)に示すようにMn−Znフェライ
ト等の強磁性酸化物よりなる一対の基板(7a)(7b)の
上面に鏡面研磨を施した後、スパッタリング法によりセ
ンダスト等よりなる1〜10μm厚の強磁性金属薄膜(3
a)(3b)とSiO2等よりなるギャップ形成用の非磁性薄
膜(8a)(8b)とを順に形成する。
次に、第4図(a)に示すように一方の基板(7a)に被
着された非磁性薄膜(8a)と強磁性金属薄膜(3a)のト
ラック幅規制溝形成部(12a)をイオンビームエッチン
グ等により除去して、基板(7a)の表面を局部的に露出
させる。他方の基板(7b)側については、第4図(b)
に示すように非磁性薄膜(8b)と強磁性金属薄膜(3b)
のトラック幅規制溝形成部(12b)、巻線溝形成部(12
c)及びガラス棒挿入溝形成部(12d)をイオンビームエ
ッチング等により除去して、基板(7b)の表面を局部的
に露出させる。
次に、第5図(a)(b)に示すように、前記基板(7
a)(7b)の前記エッチング工程により露出した部分に
ダイシングソー等による溝加工を施すことによりトラッ
ク幅規制溝(13a)(13b)、巻線溝(13c)及びガラス
棒挿入溝(13d)を形成する。
以後は、前記第1従来例と同様に前記一対の基板(7a)
(7b)を衝き合わせ接合してブロックを形成し、該ブロ
ックを切断し、研削研磨して外形を整えることにより第
15図に示す磁気ヘッドが完成する。
上記第2従来例の製造方法によれば、第14図に示すよう
に非磁性薄膜(8a)(8b)及び強磁性金属薄膜(3a)
(3b)がイオンビームエッチングにより局部的に除去さ
れた後、該除去部にダイシングソーの回転砥石(14)に
よる機械的な溝加工が施されるので、該溝加工時に前記
強磁性金属薄膜(3a)(3b)に加わる衝撃は前記第1従
来例の場合に比べて小さくなり、強磁性金属薄膜(3a)
(3b)の剥離が減少して歩留りが向上する。尚、第14図
は基板(7a)にトラック幅規制溝(13a)を形成する時
の図である。
一方、第15図に示す複合型磁気ヘッドにおける前記擬似
ギャップの問題に対して、本願出願人は特願昭62−1948
93号に示すように磁気コア半体(1a)(1b)と強磁性金
属薄膜(3a)(3b)との間にSiO2等の耐熱性材料よりな
る耐熱性薄膜(図示せず)を介在させることが有効であ
ることを見い出した。尚、前記耐熱性薄膜は擬似ギャッ
プを抑えるという効果以外にも、磁気コア半体(1a)
(1b)と強磁性金属薄膜(3a)(3b)との接合界面近傍
における内部歪を緩和するという効果も有する。
しかし乍ら、前記耐熱性薄膜を介在させた磁気ヘッドの
製造工程においては、強磁性酸化物基板(7a)(7b)に
対する強磁性金属薄膜(3a)(3b)の付着力が弱くなる
ため、耐熱性薄膜を介在させない場合に比べて強磁性金
属薄膜(3a)(3b)の剥離が激しくなる。そして、前記
第2の従来例に準じた製造方法においても、耐熱性薄膜
を介在させた場合には歩留りが20〜60%と悪かった。
(ハ)発明が解決しようとする課題 本発明は、強磁性酸化物よりなる一対の磁気コア半体の
作動ギャップ衝き合わせ面に強磁性金属薄膜を形成した
磁気ヘッドの製造方法において、前記第2の従来例によ
る製造方法を更に改良することを目的とするものであ
り、巻線溝を一方の磁気コア半体のみに形成する場合に
は、巻線溝を形成しない磁気コア半体側における強磁性
金属薄膜の剥離が更に抑制され、巻線溝を両方の磁気コ
ア半体に形成しガラス棒挿入溝を一方の磁気コア半体の
みに形成する場合には、ガラス棒挿入溝を形成しない磁
気コア半体側における強磁性金属薄膜の剥離が更に抑制
されるような磁気ヘッドの製造方法を提供することを目
的とするものである。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明による第1の製造方法は、強磁性酸化物よりなる
一対の磁気コア半体の作動ギャップ衝き合わせ面に強磁
性金属薄膜を形成した磁気ヘッドの製造方法において、
強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板(7a)(7b)
の上面に強磁性金属薄膜(3a)(3b)を形成する工程
と、前記第1の基板(7a)上において、トラック幅規制
溝が形成される部分(12a)及び第2の基板に形成され
る巻線溝に対向する部分(12e)の強磁性金属薄膜(3
a)をエッチングにより除去する工程と、前記第2の基
板(7b)上において、トラック幅規制溝が形成される部
分(12b)及び巻線溝が形成される部分(12c)の強磁性
金属薄膜(3b)をエッチングにより除去する工程と、前
記第1及び第2の基板(7a)(7b)にトラック幅規制溝
(13a)(13b)を形成し、前記第2の基板(7b)のみに
巻線溝(13c)を形成する工程とを備えることを特徴と
するものである。
また、本発明による第2の製造方法は、強磁性酸化物よ
りなる一対の磁気コア半体の作動ギャップ衝き合わせ面
に強磁性金属薄膜を形成した磁気ヘッドの製造方法にお
いて、強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板(7a)
(7b)の上面に強磁性金属薄膜(3a)(3b)を形成する
工程と、前記第1の基板(7a)上において、トラック幅
規制溝が形成される部分(12a)及び第2の基板に形成
されるガラス棒挿入溝に対向する部分(12f)の強磁性
金属薄膜(3a)をエッチングにより除去する工程と、前
記第2の基板(7b)上において、トラック幅規制溝が形
成される部分(12b)、巻線溝が形成される部分(12c)
及びガラス棒挿入溝が形成される部分(12d)の強磁性
金属薄膜(3b)をエッチングにより除去する工程と、前
記第1及び第2の基板(7a)(7b)にトラック幅規制溝
(13a)(13b)を形成し、前記第2の基板(7b)のみに
巻線溝(13c)及びガラス棒挿入溝(13d)を形成する工
程とを備えることを特徴とするものである。
また本発明による第3の製造方法は、強磁性酸化物より
なる一対の磁気コア半体の作動ギャップ衝き合わせ面に
強磁性金属薄膜を形成した磁気ヘッドの製造方法におい
て、強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板(7a)
(7b)の上面に強磁性金属薄膜(3a)(3b)を形成する
工程と、前記第1の基板(7a)上において、トラック幅
規制溝が形成される部分(12a)、第2の基板に形成さ
れる巻線溝に対向する部分(12e)及び第2の基板に形
成されるガラス棒挿入溝に対向する部分(12f)の強磁
性金属薄膜(3a)をエッチングにより除去する工程と、
前記第2の基板(7b)上において、トラック幅規制溝が
形成される部分(12b)、巻線溝が形成される部分(12
c)及びガラス棒挿入溝が形成される部分(12d)の強磁
性金属薄膜(3b)をエッチングにより除去する工程と、
前記第1及び第2の基板(7a)(7b)にトラック幅規制
溝(13a)(13b)及び巻線溝(13c)(13e)を形成し、
前記第2の基板(7b)のみにガラス棒挿入溝(13d)を
形成する工程とを備えることを特徴とするものである。
(ホ)作用 上記本発明の製造方法によれば、第2の基板(7b)上の
強磁性金属薄膜(3b)が前記第2従来例の場合と同様に
トラック幅規制溝形成部(12b)と巻線溝形成部(12c)
のエッチング除去により縦横に分断されて該薄膜(3b)
内の歪も縦横に分断され、該第2の基板(7b)上にトラ
ック幅規制溝(13b)等を形成する工程における前記薄
膜(3b)の剥離が抑制されるのに加えて、第1の基板
(7a)上の強磁性金属薄膜(3a)がトラック幅規制溝形
成部(12a)のエッチング除去により縦方向に分断され
ると共に巻線溝対向部(12e)又はガラス棒挿入溝対向
部(12f)のエッチング除去により横方向にも分断され
て該薄膜(3a)内の歪が縦横に分断されるので、巻線溝
対向部(12e)やガラス棒挿入溝対向部(12f)の強磁性
金属薄膜(3a)をエッチング除去しない前記第2従来例
の場合に比べて、第1の基板(7b)上にトラック幅規制
溝(13a)等を形成する工程における前記薄膜(3a)の
剥離が大幅に減少する。
(ヘ)実施例 以下、図面を参照しつつ本発明の実施例について説明す
る。
第6図〜第8図は本発明第1実施例による磁気ヘッドの
製造方法を示す図である。該第1実施例においては、先
ず、第6図(a)(b)に示すようにMn−Znフェライト
等の強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板(7a)
(7b)の上面に鏡面研磨を施した後、スパッタリング法
によりセンダスト等よりなる1〜10μm厚の強磁性金属
薄膜(3a)(3b)とSiO2等よりなるギャップ形成用の非
磁性薄膜(8a)(8b)とを順に形成する。ここで、擬似
ギャップの発生を抑えるために、前記基板(7a)(7b)
の上面に鏡面研磨を施した後、該基板(7a)(7b)の上
面をリン酸等によりエッチングし、更に該基板(7a)
(7b)の上面を不活性ガスイオンで逆スパッタリングし
た後、該基板(7a)(7b)の上面にSiO2、Ti等からなる
耐熱性薄膜(図示せず)をスパッタリング法等により形
成し、その上に強磁性金属薄膜(3a)(3b)を形成して
もよい。
次に、第7図(b)に示すように第2の基板(7b)に被
着された非磁性薄膜(8b)と強磁性金属薄膜(3b)のト
ラック幅規制溝形成部(12b)、巻線溝形成部(12c)及
びガラス棒挿入溝形成部(12d)をイオンビームエッチ
ング等により除去して基板(7b)の表面を局部的に露出
させる。第1の基板(7a)側については、第7図(a)
に示すように非磁性薄膜(8a)と強磁性金属薄膜(3a)
のトラック幅規制溝形成部(12a)をイオンビームエッ
チング等により除去して基板(7a)の表面を局部的に露
出させる共に、前記第2の基板(7b)上の巻線溝形成部
(12c)及びガラス棒挿入溝形成部(12d)に対向するこ
とになる部分(12e)(12f)の非磁性薄膜(8a)と強磁
性金属薄膜(3a)をイオンビームエッチング等により除
去して基板(7a)の表面を局部的に露出させる。尚、基
板(7a)(7b)と強磁性金属薄膜(3a)(3b)との間に
耐熱性薄膜を介在させた場合には、強磁性金属薄膜(3
a)(3b)の前記エッチング除去に付随して耐熱性薄膜
も除去される。
次に、第8図(a)(b)に示すように、前記基板(7
a)(7b)上で前記エッチングにより表面が露出した部
分(12a)(12b)(12c)(12d)(12e)(12f)のう
ち、トラック幅規制溝形成部(12a)(12b)、巻線溝形
成部(12c)及びガラス棒挿入溝形成部(12d)にダイシ
ングソー等による溝加工を施すことによりトラック幅規
制溝(13a)(13b)、巻線溝(13c)及びガラス棒挿入
溝(13d)を形成する。
以後は、従来例と同様に前記一対の基板(7a)(7b)を
衝き合わせ接合してブロックを形成し、該ブロックを切
断し、研削研磨して外形を整えることにより磁気ヘッド
が完成する。
第1図は上記第1実施例により製造される磁気ヘッドの
斜視図、第2図は第1図のC−C′断面図であり、第15
図と同一部分には同一符号を付してある。該第1実施例
による磁気ヘッドにおいては、第1の磁気コア半体(1
a)側の強磁性金属薄膜(3a)が第2の磁気コア半体(1
b)の巻線溝(13c)に対向する部分(12e)とガラス棒
挿入溝(13d)に対向する部分(12f)において欠落して
いる。
ここで、上記第1実施例による製造方法と前記第2従来
例による製造方法とを比較すると、第2の基板(7b)上
の強磁性金属薄膜(3b)がトラック幅規制溝形成部(12
b)、巻線溝形成部(12c)及びガラス棒挿入溝形成部
(12d)のエッチング除去により縦横に分断されて該薄
膜(3b)内の歪も縦横に分断され、該第2の基板(7b)
上にトラック幅規制溝(13b)等を形成する工程におけ
る前記薄膜(3b)の剥離が抑制されるという点では変わ
りがないが、上記第1実施例においては、第1の基板
(7a)上の強磁性金属薄膜(3a)がトラック幅規制溝形
成部(12a)のエッチング除去により縦方向に分断され
ると共に巻線溝対向部(12e)及びガラス棒挿入溝対向
部(12f)のエッチング除去により横方向にも分断され
て該薄膜(3a)内の歪が縦横に分断され、巻線溝対向部
(12e)やガラス棒挿入溝対向部(12f)の強磁性金属薄
膜(3a)をエッチング除去しない前記第2従来例の場合
に比べて、第1の基板(7a)上にトラック幅規制溝(13
a)を形成する工程における前記薄膜(3a)の剥離が大
幅に減少する。
そして、上記第1実施例による上述のような剥離抑制の
効果は、強磁性酸化物基板(7a)(7b)と強磁性金属薄
膜(3a)(3b)との間に耐熱性薄膜を介在させた場合に
特に顕著なものとなり、該第1実施例の製造方法によれ
ば、耐熱性薄膜を形成した場合においても歩留りは95%
以上となる。
尚、上記第1実施例の製造方法において第1の基板(7
a)上の強磁性金属薄膜(3a)をエッチング除去する際
には、巻線溝対向部(12e)やガラス溝対向部(12f)以
外の部分をエッチング除去しても前記薄膜(3a)の剥離
を抑制できるが、例えばバックギャップ部の強磁性金属
薄膜(3a)をエッチング除去すると磁気ヘッドとしての
実用時に磁束が流れにくくなり、電磁変換特性が劣化す
るので好ましくない。
第10図及び第11図は本発明第2実施例による磁気ヘッド
の製造方法を示す図である。該第2実施例においては、
先ず、第1及び第2の基板(7a)(7b)の上面に強磁性
金属薄膜(3a)(3b)と非磁性薄膜(8a)(8b)とを順
に形成する。
次に、第10図(b)に示すように第2の基板(7b)に被
着された非磁性薄膜(8b)と強磁性金属薄膜(3b)のト
ラック幅規制溝形成部(12b)、巻線溝形成部(12c)及
びガラス棒挿入溝形成部(12d)をイオンビームエッチ
ング等により除去して基板(7b)の表面を局部的に露出
させる。第1の基板(7a)側については、第10図(a)
に示すように非磁性薄膜(8a)と強磁性金属薄膜(3a)
のトラック幅規制溝形成部(12a)をイオンビームエッ
チング等により除去して基板(7a)の表面を局部的に露
出させると共に、第2の基板上のガラス棒挿入溝形成部
(12d)に対向することになる部分(12f)の非磁性薄膜
(8a)と強磁性金属薄膜(3a)をイオンビームエッチン
グ等により除去して基板(7a)の表面を局部的に露出さ
せる。
次に、第11図(a)(b)に示すように、前記基板(7
a)(7b)上で前記エッチングにより表面が露出した部
分(12a)(12b)(12c)(12d)(12f)のうち、トラ
ック幅規制溝形成部(12a)(12b)、巻線溝形成部(12
c)及びガラス棒挿入溝形成部(12d)にダイシングソー
等による溝加工を施すことによりトラック幅規制溝(13
a)(13b)、巻線溝(13c)及びガラス棒挿入溝(13d)
を形成する。
以後は、従来例と同様に前記一対の基板(7a)(7b)を
衝き合わせ接合してブロックを形成し、該ブロックを切
断し、研削研磨して外形を整えることにより磁気ヘッド
が完成する。
上記第2実施例により製造される磁気ヘッドにおいて
は、第9図に示すように第1の磁気コア半体(1a)側の
強磁性金属薄膜(3a)が第2の磁気コア半体(1b)のガ
ラス棒挿入溝(13d)に対向する部分(12f)において欠
落している。
上記第2実施例の製造方法によれば、第1の基板(7a)
上の強磁性金属薄膜(3a)がトラック幅規制溝形成部
(12a)のエッチング除去により縦方向に分断されると
共にガラス棒挿入溝対向部(12f)のエッチング除去に
より横方向にも分断されて該薄膜(3a)内の歪が縦横に
分断されるので、前記第1実施例の場合に比べれば多少
劣るものの、前記第2従来例の場合に比べれば、第1の
基板(7a)上にトラック幅規制溝(13a)を形成する工
程における前記薄膜(3a)の剥離が大幅に減少する。
尚、上記第2実施例の製造方法において第1の基板(7
a)上の強磁性金属薄膜(3a)をエッチング除去する際
には、前記第1実施例においてエッチング除去した巻線
溝対向部(12e)とガラス棒挿入溝対向部(12f)の強磁
性金属薄膜(3a)のうち、ガラス棒挿入溝対向部(12
f)の強磁性金属薄膜(3a)のみをエッチング除去した
が、その逆で、巻線溝対向部(12e)の強磁性金属薄膜
(3a)のみをエッチング除去してもよい。
また、他の実施例としては、第12図に示すように第1の
磁気コア半体(1a)側において強磁性金属薄膜(3a)が
エッチング除去される巻線溝対向部(12e)の幅を第2
の磁気コア半体(1b)側に形成される巻線溝(13c)の
幅よりも小さくしてもよい。
また、第13図に示すように両方の磁気コア半体(1a)
(1b)に巻線溝(13c)(13e)を形成する場合において
も、第1の磁気コア半体(1a)側において強磁性金属薄
膜(3a)のガラス溝挿入溝対向部(12f)をエッチング
除去しておくことが望ましい。
また、上記実施例においては強磁性酸化物基板(7a)
(7b)上に強磁性金属薄膜(3a)(3b)を形成した後、
すぐに非磁性薄膜(8a)(8b)を形成したが、前記イオ
ンビームエッチング工程の後、或いは前記溝加工工程の
後に非磁性薄膜(8a)(8b)を形成してもよい。
(ト)発明の効果 本発明によれば、強磁性酸化物基板上の強磁性金属薄膜
の内部歪を分断緩和することにより、製造工程中の溝加
工による前記薄膜の剥離を抑制した磁気ヘッドの製造方
法が提供される。
また、本発明によれば、擬似ギャップの発生を抑えるた
めに耐熱性薄膜を形成した場合においても、前記強磁性
金属薄膜の剥離を十分に抑制した磁気ヘッドの製造方法
が提供される。
また、本発明によれば、電磁変換特性を劣化させること
なく前記強磁性金属薄膜の剥離を抑制した磁気ヘッドの
製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第1実施例による磁気ヘッドの斜視図、
第2図は第1図のC−C′断面図、第3図、第4図及び
第5図は第2従来例による磁気ヘッドの製造方法を示す
図、第6図、第7図及び第8図は本発明第1実施例によ
る磁気ヘッドの製造方法を示す図、第9図は本発明第2
実施例による磁気ヘッドの断面図、第10図及び第11図は
本発明第2実施例による磁気ヘッドの製造方法を示す
図、第12図及び第13図は本発明の他の実施例による磁気
ヘッドの断面図、第14図は溝加工を示す図、第15図及び
第16図は従来例による磁気ヘッドの斜視図、第17図、第
18図及び第19図は第1従来例による磁気ヘッドの製造方
法を示す図である。 (1a)(1b)…磁気コア半体、(2)…ギャップ、(3
a)(3b)…強磁性金属薄膜、(7a)(7b)…強磁性酸
化物基板、(8a)(8b)…非磁性薄膜、(12a)(12b)
…トラック幅規制溝形成部、(12c)…巻線溝形成部、
(12d)…ガラス棒挿入溝形成部、(12e)…巻線溝対向
部、(12f)…ガラス棒挿入溝対向部、(13a)(13b)
…トラック幅規制溝、(13c)(13e)…巻線溝、(13
d)…ガラス棒挿入溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 宏三 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 小倉 隆 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−42004(JP,A) 特開 昭62−110606(JP,A) 実開 昭60−85711(JP,U)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性酸化物よりなる一対の磁気コア半体
    の作動ギャップ衝き合わせ面に強磁性金属薄膜を形成し
    た磁気ヘッドの製造方法において、 強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板の上面に強磁
    性金属薄膜を形成する工程と、 前記第1の基板上において (イ) トラック幅規制溝が形成される部分及び (ロ) 第2の基板に形成される巻線溝に対向する部分 の強磁性金属薄膜をエッチングにより除去する工程と、 前記第2の基板上において (ハ) トラック幅規制溝が形成される部分及び (ニ) 巻線溝が形成される部分 の強磁性金属薄膜をエッチングにより除去する工程と、 前記第1及び第2の基板にトラック幅規制溝を形成し、
    前記第2の基板のみに巻線溝を形成する工程とを備える
    ことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】強磁性酸化物よりなる一対の磁気コア半体
    の作動ギャップ衝き合わせ面に強磁性金属薄膜を形成し
    た磁気ヘッドの製造方法において、 強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板の上面に強磁
    性金属薄膜を形成する工程と、 前記第1の基板上において (イ) トラック幅規制溝が形成される部分及び (ロ) 第2の基板に形成されるガラス棒挿入溝に対向
    する部分 の強磁性金属薄膜をエッチングにより除去する工程と、 前記第2の基板上において (ハ) トラック幅規制溝が形成される部分及び (ニ) 巻線溝及びガラス棒挿入溝が形成される部分 の強磁性金属薄膜をエッチングにより除去する工程と、 前記第1及び第2の基板にトラック幅規制溝を形成し、
    前記第2の基板のみに巻線溝及びガラス棒挿入溝を形成
    する工程とを備えることを特徴とする磁気ヘッドの製造
    方法。
  3. 【請求項3】強磁性酸化物よりなる一対の磁気コア半体
    の作動ギャップ衝き合わせ面に強磁性金属薄膜を形成し
    た磁気ヘッドの製造方法において、 強磁性酸化物よりなる第1及び第2の基板の上面に強磁
    性金属薄膜を形成する工程と、 前記第1の基板上において (イ) トラック幅規制溝が形成される部分及び (ロ) 第2の基板に形成される巻線溝及びガラス棒挿
    入溝に対向する部分の強磁性金属薄膜をエッチングによ
    り除去する工程と、 前記第2の基板上において (ハ) トラック幅規制溝が形成される部分及び (ニ) 巻線溝及びガラス棒挿入溝が形成される部分 の強磁性金属薄膜をエッチングにより除去する工程と、 前記第1及び第2の基板にトラック幅規制溝及び巻線溝
    を形成し、前記第2の基板のみにガラス棒挿入溝を形成
    する工程とを備えることを特徴とする磁気ヘッドの製造
    方法。
  4. 【請求項4】請求項(1)又は(2)又は(3)記載の
    磁気ヘッドの製造方法において、第1及び第2の基板の
    上面に耐熱性薄膜を形成した後、強磁性金属薄膜を形成
    することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
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