JPH0738156A - 熱発電材料およびその製造方法 - Google Patents

熱発電材料およびその製造方法

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JPH0738156A
JPH0738156A JP5200339A JP20033993A JPH0738156A JP H0738156 A JPH0738156 A JP H0738156A JP 5200339 A JP5200339 A JP 5200339A JP 20033993 A JP20033993 A JP 20033993A JP H0738156 A JPH0738156 A JP H0738156A
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JP
Japan
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sic
less
thermoelectric
thermoelectric power
average particle
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JP5200339A
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English (en)
Inventor
Makoto Shimizu
真 清水
Masashi Komabayashi
正士 駒林
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱電変換効率が高く、密度が小さく、高温で
熱伝導率が増加しにくい熱発電材料およびその製造方法
を提供する。 【構成】 熱発電材料は、SiとSiCとで構成される
複合体である。複合体の密度は2g/cm3と小さい。
熱発電材料には、SiCが40重量%以下含まれるた
め、熱電変換効率が高い。複合体のSiの平均粒径は1
0μm以下である。複合体のSiCの平均粒径は1μm
以下である。このため、800℃以上の高温において、
Siが成長したとき、SiCがSi中に残留する。この
とき、SiCはSiに歪を与える。この結果、Si中に
は粒界が生成される。この粒界によって、熱の散乱効果
が増す。このため、この熱発電材料の熱伝導率は、加熱
前より増加しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば熱を電気に直接
変換する熱電変換素子に用いられる熱発電材料およびそ
の製造方法に関し、特に自動車の排熱回収に用いられて
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、800℃以上の高温用熱発電材料
としては、FeSi2、Pb−Te系のもの、Si−G
eの化合物半導体が提案されている。これらの高温用熱
発電材料は、自動車の排熱回収用熱発電器の材料とし
て、期待されている。
【0003】一般に、自動車からは30kW程度の熱が
排出している。そして、自動車の燃費を向上させるた
め、この排熱を回収し、500Wの熱発電器が製造でき
れば、オルタネータの補助電源として有効である。な
お、オルタネータの発電量は1kW程度である。また、
30kWの排熱の30%を回収して、500Wの電力を
得るには、熱発電器の熱発電素子の変換効率は、5.5
%必要である。また、自動車の燃費を向上させるために
も、熱発電材料の密度は小さい方がよい。すなわち、自
動車排熱用熱発電器の材料としては、できるだけ軽量の
ものが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の熱発電材料にあっては、以下の課題があっ
た。すなわち、FeSi2にあっては、原料が安価で、
豊富であるという長所を有するが、熱電変換効率が低
い。また、Pb−Te系のものにあっては、熱電変換効
率が6%と高いが、密度が9.5g/cm3と大きく、
自動車搭載用としては適さない。さらに、Si−Geに
あっては、熱電変換効率がPb−Te系のものと同程度
であり、密度が3g/cm3と小さいが、800℃以上
の高温ではGeが揮発し、熱伝導率が大きくなり、熱電
変換効率が低下してしまうものであった。すなわち、Z
=S2/(κρ)の式より、熱電変換効率Zは熱伝導率
κに反比例するものである。なお、Sは熱起電力、ρは
抵抗率である。また、Si−GeのGeは希少金属のた
め、原料供給面でも問題がある。
【0005】そこで、発明者は以下の知見を得た。すな
わち、Si多結晶体中に、粒径が1μm以下のSiC微
粒子を分散させたSi−SiCは、800℃以上の高温
に加熱されると、Si結晶粒が粒成長し、SiC微粒子
がSi結晶粒中に残留する。このとき、SiC微粒子は
Si結晶粒に歪を与える。また、SiC微粒子はSi結
晶粒中に新たな粒界を生成する。この粒界によって、熱
の散乱効果が増し、Si−SiCの熱伝導率は、加熱前
より増加しにくいことを見いだした。
【0006】そこで、本発明の目的は、熱電変換効率が
高く、密度が小さく、高温で熱伝導率が増加しにくい熱
発電材料およびその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、Si
とSiCとで構成される複合体の熱発電材料であって、
上記Siの平均粒径が10μm以下であり、上記SiC
の平均粒径が1μm以下である。
【0008】また、請求項2の発明は、上記SiCは4
0重量%以下含まれる熱発電材料である。
【0009】また、請求項3の発明は、Siと、平均粒
径が1μm以下のSiC粒子とを溶解し、この溶解物を
ガスアトマイズ法にて10μm以下に微細化し、この微
細化したものを焼結する熱発電材料の製造方法である。
【0010】また、請求項4の発明は、Siと、平均粒
径が1μm以下のSiC粉との混合物を機械的粉砕で、
平均粒径が10μm以下の混合粉末に微細化し、この微
細化したものを焼結する熱発電材料の製造方法である。
【0011】
【作用】本発明に係る熱発電材料は、Siと、平均粒径
が1μm以下のSiC粒子とを溶解し、この溶解物をガ
スアトマイズ法にて10μm以下に微細化し、この微細
化したものを焼結することによって、製造される。ま
た、この熱発電材料は、Siと、平均粒径が1μm以下
のSiC粉との混合物を機械的粉砕で、平均粒径が10
μm以下の混合粉末に微細化し、この微細化したものを
焼結することによっても、製造される。
【0012】このときの熱発電材料は、SiとSiCと
で構成される複合体である。この複合体の密度は小さい
ものである。また、この熱発電材料には、SiCが40
重量%以下含まれるため、熱電変換効率が高いものであ
る。そして、この複合体のSiの平均粒径が10μm以
下である。また、この複合体のSiCの平均粒径が1μ
m以下である。このため、800℃以上の高温におい
て、Siが成長したとき、SiCがSi中に残留する。
このとき、SiCはSiに歪を与える。この結果、Si
中には粒界が生成される。この粒界によって、熱の散乱
効果が増す。このため、この熱発電材料の熱伝導率は、
加熱前より増加しにくい。すなわち、この熱発電材料は
高温で劣化しないものである。換言すると、この熱発電
材料の熱電変換効率は、高温で低下しないものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。この実施
例に係る熱発電材料は、Si−SiC製の複合体であ
る。SiCの含有率が40重量%以下である。また、こ
の熱発電材料は、Si多結晶体中に、SiC微粒子を分
散させたものである。このときのSi結晶粒の平均粒径
は10μm以下である。また、この複合体のSiCの平
均粒径が1μm以下である。このSiCの粒径に対し
て、Si結晶粒の粒径は3倍以上である。この熱発電材
料の熱電変換効率は、6%である。また、熱発電材料の
密度は、2.5g/cm3である。
【0014】この熱発電材料を、800℃以上の高温に
加熱すると、Si結晶粒が粒成長する。このとき、Si
C微粒子がSi結晶粒中に残留する。このため、SiC
微粒子はSi結晶粒中に歪を与える。この結果、SiC
微粒子はSi結晶粒中に新たな粒界を生成する。この粒
界によって、熱の散乱効果が増す。このため、Si−S
iC製の熱発電材料の熱伝導率は、加熱前より増加しに
くいものである。このときの具体例を表1に示す。この
表には、この熱発電材料中のSi結晶粒の粒径、SiC
の粒径、SiC含有率、加熱温度、加熱時間、加熱前後
の熱伝導率を示している。また、比較例として、Si
68%Ge32%製の熱発電材料の加熱温度、加熱時間、加熱
前後の熱伝導率を示している。
【0015】
【表1】
【0016】この表1から明らかなように、本実施例の
熱発電素子の加熱後の熱伝導率は、加熱前より増加しに
くいものである。
【0017】したがって、この熱発電材料は、高温にて
劣化することがない。このため、この熱発電材料は、自
動車搭載用として十分な性能を有している。また、Si
−SiCはSi−Geより資源面でも豊富である。
【0018】以下、本実施例に係る熱発電材料の製造方
法を説明する。まず、平均粒径が1μm以下のSiC粒
子と、所定の粒径のSi粒を準備する。これらを溶解
し、ガスアトマイズすることによって10μm以下の粉
末が得られる。この粉末に、Y 23などの成形助剤を混
合する。この混合物を成形する。この成形後、H2雰囲
気中で、1200〜1400℃にて、焼結を施す。この
結果、Si多結晶体中に、SiC微粒子が分散したSi
−SiC製の熱発電材料を得ることができる。
【0019】また、平均粒径1μm以下のSiC粉末と
所定粒径のSi粒との混合物を、機械的に粉砕すること
によって、平均粒径10μm以下にした混合粉末に、成
形助剤を混合してもよい。この機械的粉砕方法として
は、遊星ボールミルなどの粉砕エネルギーの高いものが
望ましい。また、焼結雰囲気としては、H2中が望まし
いが、その他の還元性雰囲気あるいは真空中でも本実施
例に係る熱発電材料を製造することもできる。また、ホ
ットプレスによって、成形と焼結とを同時に行ってもよ
い。
【0020】なお、SiCの平均粒径が、1μmより大
きいときは、Si多結晶体中でのSiCの分散が悪くな
る。このため、Si結晶粒中に十分な歪を与えることが
できない。また、熱発電材料中のSi結晶粒の粒径が1
0μmを超えるときは、粒界による熱の散乱効果が低
い。このため、800℃以上の高温加熱前後で、Si−
SiC製の熱発電材料の熱伝導率の増加を抑える効果が
十分に得られない。
【0021】
【発明の効果】本発明に係る熱発電材料は熱電変換効率
が高い。また、密度が小さい。さらに、高温で熱伝導率
が増加しにくい。このため、熱発電材料は、自動車搭載
用として十分な性能を有している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiとSiCとで構成される複合体の焼
    結熱発電材料であって、 上記Siの平均粒径が10μm以下であり、 上記SiCの平均粒径が1μm以下であることを特徴と
    する熱発電材料。
  2. 【請求項2】 上記SiCは40重量%以下含まれる請
    求項1の熱発電材料。
  3. 【請求項3】 Siと、平均粒径が1μm以下のSiC
    粒子とを溶解し、 この溶解物をガスアトマイズ法にて10μm以下に微細
    化し、 この微細化したものを焼結することを特徴とする熱発電
    材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 Siと、平均粒径が1μm以下のSiC
    粉との混合物を機械的粉砕で、平均粒径が10μm以下
    の混合粉末に微細化し、 この微細化したものを焼結することを特徴とする熱発電
    材料の製造方法。
JP5200339A 1993-07-20 1993-07-20 熱発電材料およびその製造方法 Withdrawn JPH0738156A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019068038A (ja) * 2017-05-19 2019-04-25 日東電工株式会社 半導体焼結体、電気・電子部材、及び半導体焼結体の製造方法

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US11404620B2 (en) 2017-05-19 2022-08-02 Nitto Denko Corporation Method of producing semiconductor sintered body, electrical/electronic member, and semiconductor sintered body
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