JPH0737883Y2 - 印刷機の用紙剥離装置 - Google Patents

印刷機の用紙剥離装置

Info

Publication number
JPH0737883Y2
JPH0737883Y2 JP8528189U JP8528189U JPH0737883Y2 JP H0737883 Y2 JPH0737883 Y2 JP H0737883Y2 JP 8528189 U JP8528189 U JP 8528189U JP 8528189 U JP8528189 U JP 8528189U JP H0737883 Y2 JPH0737883 Y2 JP H0737883Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
paper
drum
ring
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8528189U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0329369U (ja
Inventor
英明 高澤
弘修 高澤
知也 大友
正行 島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP8528189U priority Critical patent/JPH0737883Y2/ja
Publication of JPH0329369U publication Critical patent/JPH0329369U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0737883Y2 publication Critical patent/JPH0737883Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、印刷機の用紙剥離装置に関する。
(従来の技術) 印刷機、時に孔版印刷機では、第7図に示すように所定
方向に回転する印刷ドラム5と、この印刷ドラムの周面
に接離して従動回転する印圧ローラ14との間に、印刷用
紙Pを給紙して印刷を行なうように構成されている。
この種の印刷機では、印圧ローラ14の圧力によって印刷
ドラム5の周面に印刷用紙Pが圧接された際に、印刷イ
ンキの粘性や印刷用紙Pのもつ静電気等によって、印刷
された印刷用紙Pが印刷ドラム5の外周面に貼り付いて
巻き込まれることがある。
このため、この種の印刷機では、印刷された印刷用紙P
を印刷ドラム5の外周面から強制的に剥ぎ取るための用
紙剥離装置が配設されている。
従来の用紙剥離装置としては、印刷ドラム5の排紙側の
外周面に近接させて分離爪9を配設し、この分離爪9の
背面に沿って印刷用紙Pをガイドして印刷用紙Pを印刷
ドラム5から剥離させる装置,上述の分離爪9の先端も
しくは背後から印刷ドラム5の外周面と印刷用紙Pの先
端との間に、ブロワーファン等によりエアーを吹き付け
て印刷用紙Pの先端を印刷ドラム5の外周面から浮かせ
て隙間を作り、印刷ドラム5と印刷用紙Pとの間への分
離爪9の進入を援助するように構成された装置,印刷ド
ラム5の外周面の母線方向に沿って板状の突起部材を配
設し、給紙された印刷用紙Pの先端をこの突起部材上に
乗せ、この突起部材の上面と印刷ドラム5の外周面との
段差によって印刷用紙Pの先端を印刷ドラム5の外周面
から浮かせて分離爪9の進入を援助するように構成され
た装置,およびチェーンデリバリーなどのように、印刷
用紙Pの先端をクランプして給送し、上述のような分離
爪9を用いずに印刷用紙Pを印刷ドラム5から剥離する
ように構成した装置などが知られている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記従来の用紙剥離装置は、分離爪9を進入
させるための印刷ドラム5と印刷用紙Pとの間の隙間が
印刷用紙Pの特性や印刷ドラムの天地移動などによって
形成できなくなったり、構造が複雑化するなどの不具合
を有していた。
すなわち、分離爪9のみによる用紙剥離装置は、分離爪
9の先端を印刷ドラム5の外周面にできるだけ近接させ
て配設する必要がある。しかしながら、この分離爪9の
先端が印刷ドラム5の外周面にあまり近接していると、
印刷ドラム5の真円度が悪い場合や、印刷ドラム5が回
転ブレを生じた場合などに、この分離爪9の先端が印刷
ドラム5の外周面に接触して印刷ドラム5が損傷され
る。従って、この分離爪9は第7図に示すように、印刷
ドラム5からその先端をある程度離隔させて配設しなけ
ればならない。このため、この用紙剥離装置では、印刷
用紙Pのもつ静電気やインキの粘性等により印刷用紙P
の先端が印刷ドラム5の外周面に完全に密着している場
合には、この印刷用紙Pを全く剥離させることができな
くなる(第7図)。
一方、エアーの吹き付けによって印刷用紙Pの先端を浮
かせたのち分離爪9で印刷用紙Pを剥離するように構成
した装置は、前述と同様印刷用紙Pの先端が印刷ドラム
5の外周面に完全に密着されている場合には、印刷用紙
Pと印刷ドラム5の外周面との間にエアーが入り込めず
分離爪9が進入するきっかけができなくなる(第7
図)。また、この装置では、印刷用紙の硬さや癖、腰の
強さ等の影響を受け易い。例えば薄い用紙の場合にはエ
アーの吹き付けによって用紙が振動して印刷画像が汚損
されたり、かえって印刷用紙が印刷ドラム側に押し付け
られ、厚い用紙の場合には用紙を浮上させる力が不足し
たりして、印刷用紙の確実な剥離を望めない。
また、印刷ドラム5に突起部材を配設して印刷用紙Pの
先端を浮かせるように構成した装置では、突起部材が印
刷ドラム5の所定位置に予め固定されてしまうため、印
刷ドラム5の天地移動(公知の天地移動機構による)に
よって、給紙された印刷用紙Pの先端位置と突起部材と
の位置関係がずれた場合、この印刷用紙Pの先端を浮か
せることができず、分離爪9が進入するための隙間を作
ることができなくなる。
さらに、印刷用紙Pの先端をクランプして印刷用紙を剥
離させる装置では、その構造が複雑化するため、高コス
トになる不具合を有している。
(課題を解決するための手段) 本考案は、上述の課題を解決するために、上記印刷機に
おいて、上記印刷用紙の給紙経路の両側部に一対のリン
グ部材を互いに対向させて配置し、これらリング部材の
周面の一部を上記印刷ドラムと印圧ローラとの印圧部に
望ませて印刷ドラムの支軸と略平行に、リング部材支持
手段によって各リング部材を回転自在に支持すると共
に、上記両リング部材間の外周部位に薄板状または棒状
の用紙剥離部材を横架固定し、この用紙剥離部材の回転
軌道の内側に、上記回転軌道の一部を略直線的に横切っ
て印刷用紙の給紙経路を形成する用紙ガイド部材を配設
する一方、この用紙ガイド部材に沿って給紙される印刷
用紙の線速以下でかつ上記印刷ドラムの周速以上の周速
で、リング部材駆動手段により上記両リング部材を上記
印刷ドラムと同期回転させる構成とする。
あるいは、上記印圧ローラを挾んで一対のリング部材を
互いに対向させて配置し、これらリング部材の周面の一
部を上記印刷ドラムと印圧ローラとの印圧部に臨ませて
印刷ドラムの支軸と略平行にリング部材支持手段により
各リング部材を回転自在に支持すると共に、上記印刷ド
ラムの周速と略等しい周速でリング部材により上記両リ
ング部材を同期回転させる一方、上記リング部材間の外
周部位に横架された用紙剥離部材を、その回転軌道に対
して接離し、かつ印刷用紙の給紙方向に略沿う向きに、
剥離部材支持アームにより往復移動自在に支持し、上記
印刷ドラムと印圧ローラとの印圧部の印刷用紙進入部位
で、支持アーム駆動手段により上記剥離部材支持アーム
を往復移動させる構成とする。
(作用) 本考案によれば、上記印刷ドラムと印圧ローラとの接離
部において、上記印刷用紙剥離部材が給紙された印刷用
紙と印刷ドラムとの間に進入しながら回転するので、こ
の用紙剥離部材の回転、あるいは接離往復移動によって
印刷用紙の先端が各リング部材側に押し付けられて印刷
ドラムの外周面から強制的に剥離される。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図に基づいて説明する。
本考案による印刷機の用紙剥離装置は、第1図および第
2図に示すように、一対のリング部材1A,1B、リング部
材支持手段3、用紙剥離部材4、リング部材駆動手段
6、および用紙ガイド部材8などで構成されている。
一対のリング部材1A,1Bは、一本のステー2によって連
結されており、印刷用紙Pの給紙経路の両側部に互いに
対向して配置されている。これらのリング部材1A,1B
は、各リング部材1A,1Bの周面の一部を印刷ドラム5と
印圧ローラ14との印圧部に臨ませて、印刷ドラム5の支
軸5aと略平行に、リング部材支持手段3によって回転自
在に支持されている。
リング部材支持手段3は、一方のリング部材1Aを支持す
る3個のベアリング3a、および他方のリング部材1Bを支
持する支軸3bとで構成されている。ここで、各ベアリン
グ3aは、印刷機の一方の側板(図示せず)に回転自在に
枢設されており、リング部材1Aの内周面を保持している
(第1図参照)。また、支軸3bは、印刷機の他方の側板
(図示せず)に固定された軸受によって回転自在に枢支
されており、リング部材1Aの回転中心部に固装(もしく
は一体形成)されている(第2図参照)。このように構
成された両リング部材1A,1Bの外周部位には、用紙剥離
部材4が横架固定されている。
用紙剥離部材4は、帯状の薄板またはピアノ線などの線
材で形成されており、各リング部材1A,1Bの回転中心線
と略平行に配置されている。この用紙剥離部材4は、リ
ング部材1A,1Bの回転により、印圧を加えられたまま印
刷ドラム5と印圧ローラ14との間を通過するため、でき
る限り薄く、また印圧により塑性変形を起こさない素材
で形成することが望ましい。
ここで、各リング部材1A,1Bは、印刷ドラム5と印圧ロ
ーラ14との印圧部に給紙された印刷用紙Pの先端部と、
印刷ドラム5の外周面との間に、用紙剥離部材4を進入
させて印刷用紙Pの先端部を各リング部材1A,1B側に押
圧しながら、用紙剥離部材4を移動させれば良いので、
その外径寸法は任意であって良い。本実施例における各
リング部材1A,1Bは、その構造を簡素化するために、そ
の外径が印刷ドラム5と同径に形成されている。すなわ
ち、このように各リング部材1A,1Bと印刷ドラム5とを
同径に形成することにより、双方に共通部品を使用する
ことが可能となると共に、その駆動系の設計が容易とな
る。
上述のように構成された各リング部材1A,1Bは、後述す
る用紙ガイド部材8に沿って給紙される印刷用紙Pの線
速以下でかつ上記印刷ドラム5の周速以上の周速で、リ
ング部材駆動手段6により、第1図もしくは第2図にお
いて矢印方向に印刷ドラム5と同期回転される。
このリング部材駆動手段6は、第2図に示すように、図
示しない駆動源によって矢印方向に回転される印刷ドラ
ム5の支軸5aに固装された駆動プーリ6aと、この駆動プ
ーリ6aの回転を伝達するタイミングベルト6bと、このタ
イミングベルト6bを介して回転駆動されるリング部材1B
の支軸3bに固装された従動プーリ6cとで構成されてい
る。
ところで、この種の印刷機では一般に、印刷ドラム5に
巻き付けられた孔版印刷原紙16の画像を印刷用紙Pに印
刷する際に、給紙タイミングにずれを生じさせ、印刷用
紙Pと原紙16との相対位置をずらし、画像位置を移動さ
せる、天地移動と称する操作を行なえるように構成され
ている。このため、こうした天地移動操作を行なった場
合には、給紙タイミングのずれに合わせて、用紙剥離部
材4の移動するタイミングも変える必要がある。そこ
で、本実施例におけるリング部材駆動手段6には、この
用紙剥離部材4の移動タイミングを微調整するための天
地移動機構7(公知)がその駆動系に配設されている
(第2図参照)。これにより、この用紙剥離部材4は、
どのような給紙タイミングであっても、給紙された印刷
用紙Pと印刷ドラム5との間に進入するように駆動され
る。
印圧部への印刷用紙Pの給紙は、用紙ガイド部材8によ
って形成された給紙経路に沿って行なわれる。
用紙ガイド部材8は、第1図に示すように、用紙剥離部
材4の回転軌道の内側に配設されており、この回転軌道
の一部を略直線的に横切って、印刷用紙Pの給紙経路を
形成している。この用紙ガイド部材8は、リング部材1A
の中心部の開口を通して、両リング部材1A,1Bの間に延
出されたブラケット(印刷機の側板に固定)によって支
持されている。従って、この用紙ガイド部材8が、各リ
ング部材1A,1Bや用紙剥離部材4の回転の障碍となるこ
となはい。
ところで、印圧ローラ14により印圧がかけられる前に、
印刷用紙Pの先端を用紙剥離部材4の回転軌道の内側に
給紙させるためには、印刷用紙Pの先端が用紙ガイド部
材8の入口部に到達する前に、この用紙ガイド部材8の
入口部よりも下流側に用紙剥離部材4を移動させると共
に、この用紙剥離部材4が印圧部に到達する前に、印刷
用紙Pの先端を印圧部に給紙させなければならない。し
かしながら、ここで、印刷用紙Pを印刷ドラム5の接線
方向(第1図において水平方向)に給紙したのでは、こ
の印刷用紙Pをいくら早く給紙しても、この印刷用紙P
の給紙経路の上方に用紙剥離部材4の回転軌道を持って
いくことはできない。このため、用紙ガイド部材8は、
上述のように用紙剥離部材4の回転軌道を横切るように
配置されている。また、このように用紙ガイド部材8を
用紙剥離部材4の回転軌道を横切るように配置すること
により、用紙剥離部材4が用紙ガイド部材8の入口部か
ら印圧部に達するまでの距離(円弧軌道となる)より
も、印刷用紙Pが入口部から印圧部に達するまでの距離
の方が短縮される。従って、この用紙ガイド部材8によ
れば、その入口部を用紙剥離部材4が通過したのちに、
印刷用紙Pをこの入口部に進入させても、この印刷用紙
Pの先端を用紙剥離部材4よりも早く印圧部に到達させ
ることができる。
このようなタイミングによって、各リング部材1A,1Bが
回転すると共に印刷用紙Pが給紙されることにより、印
圧部において、用紙剥離部材4が、印刷用紙Pの先端部
と、印刷ドラム5の外周面との間に進入される。これに
よって、印圧ローラ14によって印圧が加えられても、印
刷用紙Pの先端部が印刷ローラ5に密着することがなく
なる。また、この印刷用紙Pの先端は、用紙剥離部材4
が印圧部を通過してからしばらくの間(用紙剥離部材4
の周速と印刷ドラム5の周速の差によって決定され
る)、用紙剥離部材4に追従して移動し、印刷ドラム5
の外周面から引き離される方向へ進行される。従って、
この用紙剥離装置によれば、印刷ドラム5の排紙側にお
いて、印刷用紙Pと印刷ドラム5の外周面との間に、分
離爪9が入り込むに十分な隙間を形成させることができ
る。ここで、印刷ドラム5の周速と用紙剥離部材4の周
速とが同等に設定されている場合には、用紙剥離部材4
が印刷用紙Pの先端部上面上に常に位置して、印刷用紙
Pの排紙、すなわち、印刷用紙Pからの用紙剥離部材4
の離脱が困難となるように思えるも、実際には、印刷用
紙Pの排紙方向が印刷ドラム5の接線方向(略水平な方
向)となるのに対して、用紙剥離部材4がリング部材1
A,1Bの外周に沿って円軌道上を移動するので、印刷用紙
Pの腰の強さ等により、その先端部よりも用紙剥離部材
4が少しずつ先行し、やがて印刷用紙P上から離脱され
る。この用紙剥離部材4の印刷用紙Pからの離脱タイミ
ングは、用紙の種類等によって若干異なったものとな
る。このタイミングのずれは、通常の印刷ではさして問
題とはなり得ないが、極端に腰が弱い用紙を使用するよ
うな場合には、例えばプーリ6cを小径のプーリと交換し
て、リング部材1A,1Bの回転速度を高めることにより補
正することができる。
上述のように印刷ドラム5から剥離された印刷用紙P
は、用紙剥離部材4が印刷用紙Pから離脱したのち、分
離爪9によりガイドされて、図示しない排紙部に排出さ
れる。
ここで、分離爪9は、用紙剥離部材4によって形成され
た印刷ドラム5と印刷用紙Pとの隙間が小さくても、こ
の隙間にその先端が、確実に入り込めるように、印刷ド
ラム5にできるだけ接近させて配置することが望まし
い。しかしながら、この印刷ドラム5には、周知のよう
に、印刷原紙を保持するためのクランパ10がその外周面
に配設されているため、この外周面に分離爪9をあまり
近付けることができない。この不具合を解消するため
に、この分離爪9は、第1図に示すように、アーム11で
支持すると共に、クランパ10が分離爪9を通過する際
に、アーム11を支軸12を中心として回動させて、クラン
パ10と衝突を回避するように構成されている。
一方、印圧ローラ14は、第3図に示すように、その両端
の支軸が、一本のアーム17によって、回転自在かつ微小
揺動自在に支持されている(こま支持方法を通称やじろ
べえ方式という)。従って、印圧ローラ14は、アーム17
が印刷ドラム5寄りに回動されて、その周面が印刷ドラ
ム5の外周面に当接することにより、自らの揺動により
印刷ドラム5に密着し、印刷ドラム5に対して均一な印
圧を加えることができる。アーム17は、リング部材1Aの
回転の障碍とならないように、その開口を通して、印刷
機の側板に回動自在に配設されており、図示しない回動
機構(例えばカムやリンク)によって、第3図において
矢印方向に回動し、印刷ドラム5に対して印刷ローラ14
を所定のタイミングで接離させる。この印圧ローラ14の
接離タイミングは、印刷ローラ5のクランパ10やリング
部材1A,1Bのステー2(第1図参照)、および印刷用紙
Pの非給時等に、印刷ドラム5から離隔し、印刷用紙P
が給紙された際に印刷ドラム5に圧接するように設定さ
れている。
次に、本考案の他の実施例を第4図および第5図に基づ
いて説明する。
この用紙剥離装置は、前記実施例のように、用紙剥離部
材4を各リング部材1A,1Bに固定せず、この用紙剥離部
材4を印圧部で開閉するように構成したことを特徴とす
る。
第4図において、用紙剥離部材4は、各リング部材1A,1
B(一方は図示せず)に配設された一対のアーム41A,41B
の自由端部に固定(もしくは一体に形成)されている。
各アーム41A,41Bは、各リング部材1A,1Bに植設されたピ
ン46に、基部に形成された長穴47を挿通させることによ
って、揺動かつ摺動自在にそれぞれ支持されている(以
下、リング部材1Bに関しては図示せずに()に符号のみ
を記す)。
アーム41A(41B)の腹部には、駆動アーム42A(42B)の
基端が枢着されている。駆動アーム42A(42B)は、リン
グ部材1A(1B)に植設された支軸45によって揺動自在に
支持されている。また、駆動アーム42A(42B)の自由端
部には、カムホロワ43A(43B)が枢着されている。さら
に、アーム41A(41B)には、スプリング44により、用紙
剥離部材4をリング部材1A(1B)側に近接させる向きの
揺動習性が付勢されている。この習性によるアーム41A
(41B)の揺動は、アーム41A(41B)の腹部がストッパ
を兼ねた支軸45に当接することによって、阻止される。
ここで、アーム41A(41B)とピン46との位置関係、アー
ム41A(41B)と駆動アーム42A(42B)との枢着位置、支
軸45の植設位置、およびスプリング44の張設位置は、ア
ーム41A(41B)の揺動によって、用紙剥離部材4が、そ
の回転軌道に対して接離し、かつ印刷用紙Pの給紙方向
に略沿う向きに往復移動するようにそれぞれ設定され
る。一方、リング部材1A,(1B)の回転に伴う、カムホ
ロワ43A(43B)の回転軌道の給紙側の部位にはカム46
(第4図参照)が配設されている。このカム46は前述し
た用紙ガイド部材8と同様にして印刷機の側板に固定さ
れている。
上述のように構成された用紙剥離装置は、リング部材1
A,1Bが回転することにより、カム46のカム縁に沿ってカ
ムホロワ43A(43B)が乗り上げると、駆動アーム42A(4
2B)が第1図において反時計方向に揺動し、これによっ
てアーム41A(41B)が、リンク部材1A(1B)の回転方向
に向けて進行するようにピン46を中心に反時計方向に揺
動される(第5図(a)参照)。このアーム41A(41B)
の揺動によって用紙剥離部材4が、その回転軌道から離
間して、用紙剥離部材4とリング部材1A,1Bの外周との
間に隙間が形成される。このように用紙剥離部材4が開
放された状態で、印刷用紙Pの給紙が行なわれる。これ
によって、給紙された印刷用紙Pの先端部は、用紙剥離
部材4の下側に進入される。ここで明らかなように、こ
の実施例では、用紙剥離部材4が、その下方に印刷用紙
Pを進入させるように開放されるので、前記実施例のよ
うな用紙ガイド部材8が不要となり、印刷用紙Pを印刷
ドラム5の接線方向に給紙させることができる。
次いで、リング部材1A(1B)がさらに回転し、カム46か
らカムホロワ43A(43B)が外れると、スプリング44の弾
力によりアーム41(41B)が第5図(a)において時計
方向に揺動される。これにより、用紙剥離部材4は、リ
ング部材1A(1B)の回転方向と反対の方向に、その周面
の沿うようにして移動されて閉じられる。従って、この
用紙剥離部材4は、印刷用紙Pの先端部に対して、この
先端部を迎え入れるように移動されるので、印刷用紙P
の給紙速度をリング部材1A(1B)の回転速に同期させて
も、この印刷用紙Pの先端部を確実に押え込むことがで
きる(第5図(b)参照)。このようにして先端部が用
紙剥離部材4によって押えられた印刷用紙Pは、前記実
施例の場合と同様に、印刷ローラ5と印圧ローラ14との
印圧部に送り込まれて印刷されたのち排紙部に排出され
る。ここで、用紙剥離部材4が、この排紙部において、
再び開放されるように、他のカムを排紙部側に配置して
もよい。
ところで、上述した2つの実施例は、何れも、分離爪9
を併用した例を示したが、この分離爪9を、第6図に示
すように、ブロワーファン13に置き換えて、用紙剥離装
置を構成しても良く、この場合にも、前述と同様、用紙
剥離部材4によって、印刷ドラム5と印刷用紙Pとの間
に、ブロワーファン13から吹き出されるエアーを進入さ
せるための隙間が形成されるので、印圧により印刷ドラ
ム5に密着した印刷用紙Pを確実に剥離させることがで
きる。
(考案の効果) 本考案によれば、簡素な構成により、分離爪もしくはエ
アーを進入させるための隙間を、印刷ドラムと印刷用紙
との間に確実に形成させることができるので、印刷用紙
の印刷ドラムへの巻き付きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の概略側面図、第2図は上記
実施例の他側面図、第3図は第2図のX−X断面図、第
4図は本考案の他の実施例の概略側面図、第5図は上記
他の実施例の作動態様を示す要部側面図、第6図は本考
案のさらに他の実施例の概略側面図、第7図は従来の用
紙剥離装置の概略側面図である。 1A,1B……リング部材、2……ステー、3……リング部
材支持手段、4……用紙剥離部材、5……印刷ドラム、
6……リング部材駆動手段、8……用紙ガイド部材、9
……分離爪、13……ブロワーファン、14……印圧ロー
ラ、41A,41B……アーム、42A,42B……駆動アーム、43…
…カムホロワ、44……スプリング、46……カム、P……
印刷用紙。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 島 正行 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 ―1 東北リコー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−142677(JP,A) 実開 昭61−102563(JP,U)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定方向に回転する印刷ドラムと、この印
    刷ドラムの周面に接離して従動回転する印圧ローラとの
    間に、印刷用紙を給紙して印刷を行なう印刷機におい
    て、上記印刷用紙の給紙経路の両側部に互いに対向して
    配置された一対のリング部材と、これらリング部材の周
    面の一部を上記印刷ドラムと印圧ローラとの印圧部に臨
    ませて印刷ドラムの支軸と略平行に各リング部材を回転
    自在に支持するリング部材支持手段と、上記両リング部
    材間の外周部位に横架固定された薄板状または棒状の用
    紙剥離部材と、この用紙剥離部材の回転軌道の内側に配
    設され上記回転軌道の一部を略直線的に横切って印刷用
    紙の給紙経路を形成する用紙ガイド部材と、この用紙ガ
    イド部材に沿って給紙される印刷用紙の線速以下でかつ
    上記印刷ドラムの周速以上の周速で上記リング部材を上
    記印刷ドラムと同期回転させるリング部材駆動手段とを
    具備してなる印刷機の用紙剥離装置。
  2. 【請求項2】所定方向に回転する印刷ドラムと、この印
    刷ドラムの周面に接離して従動回転する印圧ローラとの
    間に、印刷用紙を給紙して印刷を行なう印刷機におい
    て、 上記印圧ローラを挟んで互いに対向して配置された一対
    のリング部材と、これらリング部材の周面の一部を上記
    印刷ドラムと印圧ローラとの印圧部に臨ませて印刷ドラ
    ムの支軸と略平行に各リング部材を回転自在に支持する
    リング部材支持手段と、上記印刷ドラムの周速と略等し
    い周速で上記両リング部材を同期回転させるリング部材
    駆動手段と、上記両リング部材間の外周部位に横架され
    た用紙剥離部材と、この用紙剥離部材の回転軌道に対し
    て接離しかつ印刷用紙の給紙方向に略沿う向きに上記用
    紙剥離部材を往復移動自在に支持する剥離部材支持アー
    ムと、上記印刷ドラムと印圧ローラとの印圧部の印刷用
    紙進入部位で上記剥離部材支持アームを往復移動させる
    支持アーム駆動手段とを具備してなる印刷機の用紙剥離
    装置。
JP8528189U 1989-07-20 1989-07-20 印刷機の用紙剥離装置 Expired - Fee Related JPH0737883Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8528189U JPH0737883Y2 (ja) 1989-07-20 1989-07-20 印刷機の用紙剥離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8528189U JPH0737883Y2 (ja) 1989-07-20 1989-07-20 印刷機の用紙剥離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0329369U JPH0329369U (ja) 1991-03-22
JPH0737883Y2 true JPH0737883Y2 (ja) 1995-08-30

Family

ID=31634328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8528189U Expired - Fee Related JPH0737883Y2 (ja) 1989-07-20 1989-07-20 印刷機の用紙剥離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0737883Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002132126A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Pegasus Planning:Kk 学習支援システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0329369U (ja) 1991-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07112841A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
JP2735608B2 (ja) 入紙機
US5818487A (en) Ink jet printer
JPH1048994A (ja) 定着装置
JPH0737883Y2 (ja) 印刷機の用紙剥離装置
JPH05330531A (ja) ラベルプリンタ
EP0879707A2 (en) Printing medium winding apparatus and ink-jet printer having the printing medium winding apparatus
US5470004A (en) Separating apparatus for a punched sheet
JP3350258B2 (ja) 排版装置
JP4592909B2 (ja) 枚葉紙を加工する機械の個別化機構のための持ち上げ・前進用吸い口伝動装置
JP3085909B2 (ja) 画像形成装置の排紙装置
JP4626910B2 (ja) 印刷装置
JP2945212B2 (ja) ラベル剥離装置
KR200362498Y1 (ko) 용지후단 정렬장치
JP2000108483A (ja) 孔版印刷装置
JPH08216551A (ja) 綴合わせ機の収集区間に供給するための装置
JPH08300796A (ja) 印刷装置
US5566612A (en) Mimeographic printing machine
JPH0224131Y2 (ja)
JP2528697Y2 (ja) シート材水平方向搬送型プリンタ
JP2528698Y2 (ja) シート材水平方向搬送型プリンタ
JPH0419003Y2 (ja)
KR0121168Y1 (ko) 공판식 제판인쇄장치의 클램프 장치
JPH0712360Y2 (ja) 自動原稿送り装置
JP3545856B2 (ja) 孔版印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees