JPH0737539Y2 - 天板のエッジ部材の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はデスク，テ−ブル，ワゴ
ン等の天板の縁部に化粧用のエッジ部材を取付けるため
のエッジ部材取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】デスクやテ−ブル、或は、ワゴン等の天
板の縁部に化粧用のエッジ部材を取付ける構造として、
従来は、天板のエッジ部材を取付けるべき縁部の中央部
にその長さ方向に沿って適宜深さの溝を透設し、前記溝
に嵌合する脚部を一体に形成したエッジ部材をその脚部
において前記溝に抜脱不能に嵌着させるようにしたり、
エッジ部材を表側に現われる主部材と該主部材を係合さ
せて天板の縁部に取付ける副部材とにより構成し、副部
材を天板の縁部にビス止め等により固定し、この副部材
に主部材を係合させるようにしていたが、前者の方式で
は天板を形成する部材の成形が面倒で加工費が高くなる
という問題があり、また、後者の方式ではエッジ部材が
主，副二つの部材に分けられ、まず、天板の縁部に副部
材を定着し、それからこの副部材に主部材を取付けなけ
ればならないので、エッジ部材の価格が高くなるばかり
でなく、取付作業も２工程になって、コスト高を招来す
るという問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従って、本考案は、天
板を構成する部材の加工が簡単で、しかも、天板の縁部
にエッジ部材を簡易に取付けることの出来るエッジ部材
の取付構造を提供することを、その課題とするものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は上記課題を解決
することを目的としてなされたもので、その構成は、デ
スク，テ−ブル，ワゴン等の天板のエッジを取付けるべ
き縁部に、該縁部と一体で且つ直角または略直角をなす
適宜高さの突条を設ける一方、側断面形状が中空状をな
しかつ一側に前記突条を挿通するスリットを設けると共
に中空部内の上下に、挿通される前記突条を挾持してそ
の抜脱を防止する１乃至複数組の支持壁を対設したエッ
ジ部材を、前記突条に取付けるようにしたことを特徴と
するものである。

【０００５】而して、本考案における上記のエッジ部材
は、通常、前記支持壁以外は硬質合成樹脂例えば硬質塩
化ビニルにより形成し、支持壁は軟質合成樹脂例えば軟
質塩化ビニルにより形成することが望ましい。その理由
は、支持壁を軟質合成樹脂により形成すれば、エッジ部
材を天板の縁部に取付けた後、該エッジ部材を突条から
引き抜こうとすると、支持壁が突条に押接して抜脱を防
止できるからである。

【０００６】

【実施例】次に本考案の実施の一例を図により説明す
る。図１は本考案の取付構造の一例の縦断側面図、図２
はエッジ部材の一例の縦断側面図である。

【０００７】図において、１は天板で、平板から成る構
成部材11，12を内方へ90度屈曲し、更にその先端側を90
度外方へ屈曲して合着し、縁部２を形成すると共に突条
３を形成してある。

【０００８】４はエッジ部材で、ここでは外側の上部一
角を丸みを持たせた側断面略角形の中空状をなし、かつ
その垂直壁41に上記突条３を挿通するスリット42を設け
ると共に、前記垂直壁41に対向する該側壁43の内側に前
記突条３の先端部を嵌合支持する凹溝44を形成し、かつ
中空部の上下に軟質合成樹脂から成る支持壁45，46を対
向させて二組設けてあり、垂直壁41の上端部には天板１
に貼着するシ−ト５の縁部を受ける段部47を形成してあ
る。対向した支持壁45，46の先端が形成する隙間ｇは、
突条３の厚みより少し小さく形成している。

【０００９】尚、このエッジ部材４は、前記支持壁45，
46の軟質合成樹脂の部分を除いて硬質合成樹脂を用いて
形成したものであるが、現在の押出し成形技術によれ
ば、硬質合成樹脂部と軟質合成樹脂部は同時に一体に成
形できる。なお、前記支持壁45，46は垂直壁41に対して
外側に傾斜させて設け、支持壁45，46の間の間隙ｇは前
記突条３の厚みより小さく形成されているので、突条３
の挿入はスム−スになされるが、抜脱はこの傾斜と隙間
ｇの作用で容易ではない。また、エッジ部材４の断面外
形、中空部の断面形状は図示のものに限られるものでは
ない。更に、支持壁45，46は、その厚みを考慮して１組
又は３組以上設けることもある。

【００１０】上記のように構成される本考案のエッジ部
材取付構造は、天板１の突条３に、エッジ部材４の垂直
壁41に設けられたスリット42を嵌挿し、突条３の先端部
がエッジ部材４の側壁43に設けられた凹溝44に嵌合支持
させることにより、エッジ部材４を抜脱不能に取付ける
ことが出来る。即ち、エッジ部材４を取付けた後で、こ
れを天板１の縁部２から取り外そうとしても、支持壁4
5，46が突条３を上下から挟んだ形になると共に、それ
ら支持壁45，46は軟質合成樹脂により形成され、且つそ
れらの間隙は突条３の厚みより小さいため、該壁45，46
が変形し乍ら突条３を上下から押圧挟持することとなる
ので、エッジ部材４は突条３から抜け出すことことが出
来なくなるからである。

【００１１】本考案によるエッジ部材の取付構造が適用
できる家具は、上述のデスク，テ−ブル，ワゴンは勿論
のこと、カウンタ−，キャビネットなど、平板状の部材
を用いその部材の側端が外部に露出する構造であれば、
どのような家具であってもよい。

【００１２】

【考案の効果】本考案上述の通であって、エッジ部材を
天板の縁部に極めて簡易に取付けることが出来るばかり
でなく、また、エッジ部材は合成樹脂の押出し成形によ
り容易に成形できるから、その価格は低廉であり、従っ
て、デスクやテ−ブルの或はワゴン等の天板や甲板等の
エッジ取付構造として好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案取付構造の一例の縦断側面図。

【図２】エッジ部材の縦断側面図。 １ 天板 11，12 天板構成部材 ２ 天板の縁部 ３ 突条 ４ エッジ部材 42 スリット 44 凹溝 45，46 支持壁

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 デスク，テ−ブル，ワゴン等の天板のエ
   ッジを取付けるべき縁部に、該縁部と一体で且つ直角ま
   たは略直角をなす適宜高さの突条を設ける一方、側断面
   形状が中空状をなしかつ一側に前記突条を挿通するスリ
   ットを設けると共に中空部内の上下に、挿通される前記
   突条を挾持してその抜脱を防止する１乃至複数組の支持
   壁を対設したエッジ部材を、前記突条に取付けるように
   したことを特徴とする天板のエッジ部材の取付構造。
2. 【請求項２】 エッジ部材の支持壁は、天板の縁部に形
   成された突条の突出方向に向けて傾けて形成した請求項
   １の天板のエッジ部材の取付構造。
3. 【請求項３】 エッジ部材はその支持壁を軟質合成樹脂
   で形成し、他は硬質合成樹脂で形成した請求項１又は２
   の天板のエッジ部材の取付構造。
4. 【請求項４】 エッジ部材の中空部内奥には、突条の先
   端側を上下から嵌合支持する横向き凹部を形成した請求
   項１〜３の天板のエッジ取付構造。