JPH0737228A - 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド

Info

Publication number
JPH0737228A
JPH0737228A JP5178689A JP17868993A JPH0737228A JP H0737228 A JPH0737228 A JP H0737228A JP 5178689 A JP5178689 A JP 5178689A JP 17868993 A JP17868993 A JP 17868993A JP H0737228 A JPH0737228 A JP H0737228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
width
magnetic body
shield
shield magnetic
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5178689A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Sato
仁 佐藤
Norio Saito
憲男 斎藤
Kosuke Narisawa
浩亮 成沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP5178689A priority Critical patent/JPH0737228A/ja
Priority to KR1019940016570A priority patent/KR960015397A/ko
Priority to EP94111195A priority patent/EP0635822A3/en
Publication of JPH0737228A publication Critical patent/JPH0737228A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/33Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
    • G11B5/39Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects
    • G11B5/3903Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects using magnetic thin film layers or their effects, the films being part of integrated structures
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/488Disposition of heads
    • G11B5/4886Disposition of heads relative to rotating disc

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本来の信号成分に重畳されて出力されるクロ
ストーク成分を低減させ、再生信号のS/Nの向上及び
サーボ信号等の信頼性を向上させる 【構成】 下部シールド磁性体2の記録媒体対向面aに
露出した部分の幅D1を上部シールド磁性体3の記録媒
体対向面aに露出した部分の幅D2と比べて狭くして構
成する。具体的には、下部シールド磁性体2の記録媒体
対向面aに露出した部分の幅D1を実効トラック幅以
上、トラックピッチの4倍以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体からの記
録磁界によって、抵抗率が変化する磁気抵抗効果膜を用
い、その磁気抵抗効果膜の抵抗変化を再生出力電圧とし
て検出する磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置における小型
大容量化が進行する中で、特にノート型パソコンに代表
されるような可搬型コンピュータへの適用が考慮される
用途では、例えば2.5インチハードディスク装置に対
する要求が高まっている。
【0003】このような小型ハードディスク装置では、
ディスク径に依存して媒体速度が遅くなるため、再生出
力が媒体速度に依存する従来の誘導型磁気ヘッドでは、
再生出力が低下し、大容量化の妨げとなっている。
【0004】しかし、磁界によって抵抗率が変化する磁
気抵抗効果型素子(以下、単にMR素子と記す)の抵抗
変化を再生出力電圧として検出する磁気抵抗効果型磁気
ヘッドは、その再生出力が媒体速度に依存せず、低媒体
速度でも高再生出力が得られるという特徴を有するた
め、小型ハードディスクにおいて大容量化を実現する磁
気ヘッドとして注目されている。
【0005】従来では、上記MRヘッドをハードディス
ク装置の磁気ヘッドとして実現させるために、スライダ
材に、薄膜のMR素子を、再生時の磁路となる下部シー
ルドコアと上部シールドコアとでサンドイッチした構造
の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド(以下、単にMR薄膜
ヘッドと記す)を形成するようにしている。
【0006】具体的に、例えば縦型のMR薄膜ヘッドを
例にとると、図6及び図7に示すように、非磁性の基板
101上に絶縁層102を介して下部シールド磁性体1
03となる軟磁性膜及び絶縁層104を順次積層し、こ
の絶縁層104上に、MR素子105を、その長手方向
が磁気記録媒体対向面(ヘッド面a)と垂直になるよう
に配置し、かつその一方の端面がヘッド面aに露出する
かたちに形成し、更に、このMR素子105の両端にセ
ンス電流を供給するための前端電極106a及び後端電
極106bを形成する。
【0007】その後、上記MR素子105及び前端電極
106a,後端電極106bを含む全面に絶縁層107
を積層した後、下層のMR素子105を長手方向に横切
るようにバイアス導体108を形成し、その後、全面に
絶縁層109及び上部シールド磁性体110となる軟磁
性膜を順次積層することにより、従来におけるMR薄膜
ヘッドが構成される。なお、図示の例では、後端電極1
06bとバイアス導体108とが直列接続されたかたち
となっている。
【0008】上記MR薄膜ヘッドは、MR素子105を
上部シールド磁性体110及び下部磁性体103で挟む
構造としているため、上部シールド磁性体110及び下
部磁性体103のないものと比較して、再生出力の記録
密度依存性を向上させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の例え
ば縦型MR薄膜ヘッドにおいては、図8に示すように、
MR素子105を磁気的にシールドする上部及び下部シ
ールド磁性体110及び103は、ほぼ平行に対向して
形成され、上部及び下部シールド磁性体110及び10
3のヘッド面aに露出している部分の幅が、どちらも同
様に100数十μmの値となっている。
【0010】この場合、記録媒体に記録されているトラ
ックのうち、上部及び下部シールド磁性体110及び1
03の幅の中に、記録媒体の再生目的とするトラック以
外に15本以上のトラックが存在することになる。
【0011】ここで、原理的には、15本のトラックか
らの信号磁界は、シールド磁性体によってシールドされ
ることになるが、実際には、シールド磁性体の幅内に入
る上記15本のトラック分の信号磁界がMR素子側に漏
れてしまい、図9に示すように、クロストーク成分Sと
して再生信号に現れることになる。
【0012】このクロストーク成分Sの存在によって、
トラックピッチを小さくすることが不可能となることは
もとより、線記録密度の高く出力レベルの低いところで
はこのクロストーク成分がフェーズマージンに影響し、
本来の信号成分のS/Nを劣化させるという問題があ
る。特にハードディスク装置の場合、再生ヘッド(MR
薄膜ヘッド)でサーボ信号やトラッキング信号を記録媒
体面から取り出した際、そのサーボ信号等の質を上記ク
ロストーク成分Sが重畳することにより劣化させること
になる。
【0013】ここで、一つの実験例を示す。この実験例
は、図10に示すように、記録媒体120に形成された
記録トラックt中、上下シールド磁性体110及び10
3の幅に入る記録トラックt(トラックピッチをP,実
効トラック幅をTで示す)の数によって、クロストーク
値がどのように変化するかをみたものであり、この実験
結果を図11に示す。この実験結果から、記録トラック
数=4までは、シールド磁性体の幅内に入るトラック数
が1ずつ増加する毎に、クロストーク値の変化幅が大き
く、トラック数=4を越えると、その変化幅は、徐々に
ではあるが、増加していることがわかる。
【0014】このように、従来のMR薄膜ヘッドにおい
ては、上部及び下部シールド磁性体110及び103
が、100数十μmの幅を有するために、その幅の中に
目的とするトラック以外に15本以上のトラックが存在
することになり、クロストーク成分が本来の信号成分に
重畳されて出力される。従って、再生信号のS/Nが劣
化すると共に、サーボ信号等の信頼性も低下するという
問題があった。
【0015】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、本来の信号成分に
重畳されて出力されるクロストーク成分を低減すること
ができ、再生信号のS/Nの向上及びサーボ信号等の信
頼性を向上させることができる磁気抵抗効果型薄膜磁気
ヘッドを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気抵抗効果
を有する磁気抵抗効果素子1を記録媒体対向面aに露出
させ、この磁気抵抗効果素子1を膜厚方向に挟む非磁性
層を介して各々軟磁性体層からなる上部及び下部シール
ド磁性体3及び2で磁気的にシールドされた構成の磁気
抵抗効果型薄膜磁気ヘッドにおいて、上部シールド磁性
体3あるいは下部シールド磁性体2の一方もしくは両方
における少なくとも記録媒体対向面aに露出した部分の
幅を実効トラック幅以上、トラックピッチの4倍以下に
して構成する。
【0017】この場合、上部シールド磁性体3あるいは
下部シールド磁性体2の一方もしくは両方において、上
記幅で規定される奥行き方向の長さが、磁気抵抗効果素
子1の形成長よりも長くなるように構成してもよい。
【0018】また、上部シールド磁性体3あるいは下部
シールド磁性体2の一方もしくは両方において、上記幅
を実効トラック幅以上、トラックピッチ以下とし、かつ
この幅で規定される奥行き方向の長さを、最大記録波長
の9%以上となるように構成してもよい。
【0019】
【作用】本発明に係る磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドに
おいては、上部シールド磁性体3あるいは下部シールド
磁性体2の一方もしくは両方における少なくとも上記記
録媒体対向面aに露出した部分の幅を実効トラック幅以
上、トラックピッチの4倍以下の構成とすることで、上
記幅内に含まれるトラック、特に再生目的とするトラッ
ク以外のトラック数が低減されることになる。
【0020】そして、上記幅をトラックピッチの4倍以
下としていることから、上記幅内に含まれるトラック数
は最大で4本となる。この場合、図11の実験結果が示
すように、上記幅内にあるトラック数が4以下になる
と、クロストーク値は急激に減少する。従って、上述の
構成をとることで、再生目的とするトラック以外のトラ
ックからのクロストーク成分が大幅に低減されることに
なる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る磁気抵抗効果型薄膜磁気
ヘッドの2つの実施例(以下、単に第1実施例に係るM
R薄膜ヘッド及び第2実施例に係るMR薄膜ヘッドと記
す)を図1〜5を参照しながら説明する。
【0022】まず、第1実施例に係るMR薄膜ヘッド
は、図1に示すように、磁気抵抗効果型素子(以下、単
にMR素子と記す)1が、再生時の磁路となる下部シー
ルド磁性体2と上部シールド磁性体3とで挟まれた構造
となっている。
【0023】具体的には、非磁性基板11上に、絶縁層
12を介してセンダスト等の軟磁性膜による下部シール
ド磁性体2が形成され、この下部シールド磁性体2上に
第1の再生ギャップを形成するアルミナ等の絶縁層13
が積層されている。そして、この絶縁層13上に例えば
Fe−Ni膜によるMR素子1が形成され、更にこのM
R素子1上に絶縁層14が形成され、この絶縁層14上
にFe−Ni等の磁性膜による上部シールド磁性体3が
積層されて第1実施例に係るMR薄膜ヘッドが構成され
ている。
【0024】そして、このMR薄膜ヘッドにおいては、
図2に示すように、MR素子1を長手方向一端が磁気記
録媒体との対向面、すなわち記録媒体対向面aに露出さ
せたかたちとなっている。このMR素子1の記録媒体対
向面側端(以下、前端と記す)部分と、その前端部分か
ら所定距離隔てた箇所に、それぞれ軟磁性膜による電極
(前端電極21a及び後端電極21b)が形成されてい
る。
【0025】この前端電極21a及び後端電極21b
は、MR素子1の長手方向に沿って(すなわち、記録媒
体対向面aと直交する方向に)センス電流を流す目的で
形成される。本実施例においては、前端電極21aを独
立分離したかたちに形成しているため、絶縁層14を形
成した後、平坦化処理して前端電極21aの上面を露出
させ、その後に上部シールド磁性体3とを電気的に接続
するようにしている。従って、この場合、前端電極21
aにて第2の再生ギャップが形成される。
【0026】そして、このMR薄膜ヘッドにおいては、
MR素子1中、前端電極21aの後端と後端電極21b
の前端の間の領域が磁気抵抗効果を示すことになり、こ
の領域がMR素子1の感知部1aを構成することにな
る。また、このMR素子1の感知部1a上には、このM
R素子1にバイアス磁界を印加するためのバイアス導体
22がMR素子1の上方を横切るように形成されてい
る。
【0027】そして、この第1実施例に係るMR薄膜ヘ
ッドにおいては、図1に示すように、下部シールド磁性
体2の記録媒体対向面aに露出した部分の幅(以下、単
にシールド幅と記す)D1を上部シールド磁性体3のシ
ールド幅D2と比べて狭くして形成されて構成されてい
る。
【0028】ところで、シールド磁性体のシールド幅を
狭くすると、異方性の乱れ等が生じるが、シールド磁性
体として、例えばセンダストのような、等方的な異方性
を持つ軟磁性膜で、磁壁のブロードな軟磁性膜を用いれ
ば、この異方性の乱れ等は防止できる。
【0029】このシールド幅D1の狭い下部シールド磁
性体2の形成方法としては、例えばMR素子1を形成す
る前に、上記センダストからなる軟磁性膜を、スパッタ
等の方法で非磁性基板11上に絶縁層12を介して形成
し、その後、イオンエッチング法にて上記軟磁性体膜を
一部除去することによって、上記シールド幅D1の狭い
下部シールド磁性体2を形成することができる。
【0030】そして、この第1実施例では、下部シール
ド磁性体2のシールド幅D1を、上述の図10及び11
で示した実験結果を考慮して、実効トラック幅以上、ト
ラックピッチの4倍以下として形成される。また、この
第1実施例では、下部シールド磁性体2を、上記シール
ド幅D1で規定される部分の奥行き方向の長さを磁気抵
抗効果素子の形成長よりも長く形成して構成される。
【0031】ここで、ビットシフトとクロストーク成分
との関係を図3に示す。この図3に示すように、上記ク
ロストーク成分は、約20dBを越えるとビットシフト
に影響を及ぼすようになる。その結果、媒体に記録され
た情報とMR薄膜ヘッドによる再生情報との間にくい違
いが生じてしまい、正確な再生信号が得られなくなる。
【0032】従って、ビットシフトの影響を考慮する
と、上記クロストーク成分を約20dB以下に抑える必
要がある。図10で示す実験結果からみると、高周波信
号を再生する場合において、そのクロストーク成分を約
20dB以下にするには、下部シールド磁性体2のシー
ルド幅を、実効トラック幅以上トラックピッチの4倍
(このときのクロストーク値を破線で示す)以下とすれ
ばよいことがわかる。更に、低周波信号を再生する場合
において、そのクロストーク成分を約20dB以下に抑
えることを考慮すると、下部シールド磁性体2のシール
ド幅を、実効トラック幅以上トラックピッチの3倍(こ
のときのクロストーク値を一点鎖線で示す)以下とする
ことが好ましい。
【0033】このように、上記第1実施例に係るMR薄
膜ヘッドにおいては、上部及び下部シールド磁性体3及
び2の記録媒体対向面aに露出した部分において、上部
シールド磁性体3のシールド幅D2を通常のものとし、
下部シールド磁性体2のシールド幅を実効トラック幅以
上、トラックピッチの4倍以下で規定し、更に、このシ
ールド幅D1で規定される部分の奥行き方向の長さがM
R素子1の形成長よりも長く形成するようにしたので、
上記シールド幅D1内に含まれるトラック、特に再生目
的とするトラック以外のトラック数が低減されることに
なる。
【0034】そして、上記シールド幅D1をトラックピ
ッチの4倍以下としていることから、上記シールド幅D
1内に含まれるトラック数は最大で4本となる。この場
合、図11の実験結果が示すように、上記シールド幅D
1内にあるトラック数が4以下になると、クロストーク
値は急激に減少する。従って、上述の構成をとること
で、再生目的とするトラック以外のトラックからのクロ
ストーク成分が大幅に低減されることになる。
【0035】従って、上記第1実施例に係るMR薄膜ヘ
ッドにおいては、再生目的とするトラック以外のトラッ
クからのクロストーク成分が大幅に低減されることか
ら、再生信号のS/Nの向上及びサーボ信号等の信頼性
を向上させることができ、エラーレートの少ない再生信
号及び誤差の少ないサーボ信号を得ることができる。
【0036】更に、上述の下部シールド磁性体2のシー
ルド幅D1を、実効トラック幅以上、トラックピッチの
4倍以下とすることにより、クロストーク成分が従来と
比較して5dB以上程度低減され、ビットシフトの影響
も削減することができる。
【0037】ところで、上記第1実施例においては、上
部シールド磁性体3のシールド幅D2を従来の値とし、
下部シールド磁性体2のシールド幅D1を狭く形成して
いるが、これは以下に示す理由によるものである。すな
わち、シールド磁性体の構成材料であるセンダストに磁
気特性を持たせるためには、このセンダストにスパッタ
処理を施した後に、温度520℃でアニール処理を施す
必要がある。この場合、シールド幅を狭くする対象のも
のを下部シールド磁性体2とすれば、MR素子1はまだ
形成されていないため、上述のアニール処理を施しても
構わないことになる。しかし、上部シールド磁性体3の
シールド幅D2を狭くしてこのシールド磁性体に対して
アニール処理を施すと、同時にMR素子1にもアニール
処理が施されるため、MR素子1の再生特性が劣化する
可能性がある。
【0038】上記第1実施例では、材料としてセンダス
トを用いて下部シールド磁性体2のシールド幅のみを狭
く形成するので、MR素子1を形成する前に下部シール
ド磁性体2にアニール処理を施すこととなり、MR素子
1の特性に全く影響を及ぼすことなく、有効にアニール
処理を行うことができ、特性劣化のないMR薄膜ヘッド
を作製することができる。
【0039】次に、本発明に係るMR薄膜ヘッドの第2
実施例を図4及び図5を参照しながら説明する。なお、
図1及び図2と対応するものについては同符号を記す。
【0040】この第2実施例に係るMR薄膜ヘッドは、
上記第1実施例に係るMR薄膜ヘッドとほぼ同じ構成を
有するが、下部シールド磁性体2のシールド幅D1を実
効トラック幅以上、トラックピッチ以下とした点と、下
部シールド磁性体2の記録媒体対向面aからの奥行き方
向の長さ、すなわちリセス幅が、以下で示す値dで決定
されて構成されている点で異なる。
【0041】すなわち、上記第1実施例と同様に、ビッ
トシフトの影響を考慮して、クロストークを従来よりも
5dB以上低減させることが必要なので、リセス幅d
は、スペーシングロスの式より、λm を最大記録波長と
すると、
【0042】 Ls=54d/λm ≧5(dB) ・・・(1) 従ってリセス幅dは、 d≧0.09×λm ・・・(2)
【0043】となり、リセス幅dは、最大記録波長の9
%以上とすればよい。
【0044】このように、上記第2実施例に係るMR薄
膜ヘッドにおいては、上部及び下部シールド磁性体3及
び2の記録媒体対向面aに露出した部分において、上部
シールド磁性体3のシールド幅D2を通常のものとし、
下部シールド磁性体2のシールド幅D1を実効トラック
幅以上、トラックピッチ以下で形成し、このシールド幅
D1で規定される奥行き方向の長さ(リセス幅d)が最
大記録波長の9%以上としたので、上記第1実施例と同
様に、再生目的とするトラック以外のトラックからのク
ロストーク成分が大幅に低減されることになる。従っ
て、再生信号のS/Nの向上及びサーボ信号等の信頼性
を向上させることができ、エラーレートの少ない再生信
号及び誤差の少ないサーボ信号を得ることができる。
【0045】しかも、クロストーク成分が従来と比較し
て5dB以上程度低減され、ビットシフトの影響も削減
することができる。
【0046】また上記第2実施例でも、材料としてセン
ダストを用いて下部シールド磁性体2のシールド幅D1
のみを、奥行き方向にリセス幅dに亘って狭く形成する
ので、MR素子1を形成する前に下部シールド磁性体2
にアニール処理を施すこととなり、MR素子1に全く影
響を及ぼすことなく、有効にアニール処理を行うことが
でき、特性劣化のないMR薄膜ヘッドを作製することが
できる。
【0047】なお、本発明に係るMR薄膜ヘッドは、上
記第1及び第2実施例に限定されるものではなく、例え
ば、材料としてセンダスト以外のものを用いて、上部シ
ールド磁性体3のシールド幅を狭くするか、あるいは上
下シールド磁性体3及び2のシールド幅を共に狭くして
もよい。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘ
ッドによれば、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子
を記録媒体対向面に露出させ、この磁気抵抗効果素子を
膜厚方向に挟む非磁性層を介して各々軟磁性体層からな
る上部及び下部シールド磁性体で磁気的にシールドされ
た構成の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドにおいて、上記
記録媒体対向面に露出した部分の上部シールド磁性体あ
るいは下部シールド磁性体の一方もしくは両方における
少なくとも上記記録媒体対向面に露出した部分の幅を実
効トラック幅以上、トラックピッチの4倍以下にしたの
で、本来の信号成分に重畳されて出力されるクロストー
ク成分を低減することができ、再生信号のS/Nの向上
及びサーボ信号等の信頼性を向上させることができる。
【0049】また、本発明に係る磁気抵抗効果型薄膜磁
気ヘッドによれば、上記上部シールド磁性体あるいは上
記下部シールド磁性体の一方もしくは両方において、上
記記録媒体対向面に露出した部分の幅を実効トラック幅
以上、トラックピッチ以下とし、かつこの幅で規定され
る奥行き方向の長さを、最大記録波長の9%以上となる
ように構成しても、本来の信号成分に重畳されて出力さ
れるクロストーク成分を低減することができ、再生信号
のS/Nの向上及びサーボ信号等の信頼性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの
第1実施例(以下、第1実施例に係るMR薄膜ヘッドと
記す)の要部を模式的に示す斜視図である。
【図2】第1実施例に係るMR薄膜ヘッドの要部を上部
シールド磁性体を取り除いて模式的に示す平面図であ
る。
【図3】ビットシフトとクロストークとの関係を示す特
性図である。
【図4】本発明に係る磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドの
第2実施例(以下、第2実施例に係るMR薄膜ヘッドと
記す)の要部を模式的に示す斜視図である。
【図5】第2実施例に係るMR薄膜ヘッドの要部を模式
的に示す平面図である。
【図6】従来例に係るMR薄膜ヘッドの要部を模式的に
示す断面図である。
【図7】従来例に係るMR薄膜ヘッドの要部を模式的に
示す平面図である。
【図8】従来例に係るMR薄膜ヘッドの要部を模式的に
示す斜視図である。
【図9】従来例に係るMR薄膜ヘッドのオフトラック特
性を示す特性図である。
【図10】従来例に係るMR薄膜ヘッドにおいて、記録
媒体から情報を読み取る際に、該MR薄膜ヘッドのシー
ルド幅内に入るトラックを模式的に示す平面図である。
【図11】シールド幅内に入るトラック数とクロストー
クとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1・・・MR素子 2・・・下部シールド磁性体 3・・・上部シールド磁性体 11・・・基板 12,13,14・・・絶縁層 21a及び21b・・・前端及び後端電極 22・・・バイアス導体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果素子
    を記録媒体対向面に露出させ、該磁気抵抗効果素子を膜
    厚方向に挟む非磁性層を介して各々軟磁性体層からなる
    上部及び下部シールド磁性体で磁気的にシールドされた
    構成の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドにおいて、 上記上部シールド磁性体あるいは上記下部シールド磁性
    体の一方もしくは両方における少なくとも上記記録媒体
    対向面に露出した部分の幅が実効トラック幅以上、トラ
    ックピッチの4倍以下であることを特徴とする磁気抵抗
    効果型薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記上部シールド磁性体あるいは上記下
    部シールド磁性体の一方もしくは両方において、上記幅
    で規定される奥行き方向の長さが、上記磁気抵抗効果素
    子の形成長よりも長いことを特徴とする請求項1記載の
    磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記上部シールド磁性体あるいは上記下
    部シールド磁性体の一方もしくは両方において、上記幅
    を実効トラック幅以上、トラックピッチ以下とし、かつ
    この幅で規定される奥行き方向の長さが、最大記録波長
    の9%以上であることを特徴とする請求項1記載の磁気
    抵抗効果型薄膜磁気ヘッド。
JP5178689A 1993-07-20 1993-07-20 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド Withdrawn JPH0737228A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5178689A JPH0737228A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
KR1019940016570A KR960015397A (ko) 1993-07-20 1994-07-11 자기저항효과형 박막자기헤드
EP94111195A EP0635822A3 (en) 1993-07-20 1994-07-18 Magnetoresistive thin film magnetic head.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5178689A JPH0737228A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0737228A true JPH0737228A (ja) 1995-02-07

Family

ID=16052832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5178689A Withdrawn JPH0737228A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0635822A3 (ja)
JP (1) JPH0737228A (ja)
KR (1) KR960015397A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7686687B2 (en) 1998-09-22 2010-03-30 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals which are not dependent on a player's success on the underlying game
US8419526B1 (en) 1998-09-22 2013-04-16 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3975772A (en) * 1975-06-02 1976-08-17 International Business Machines Corporation Double shielded magnetorestive sensing element
US4663684A (en) * 1984-01-27 1987-05-05 Hitachi, Ltd. Magnetic transducer using magnetoresistance effect
JP3037335B2 (ja) * 1986-09-29 2000-04-24 ヒューレット・パッカード・カンパニー 磁界感応トランスデューサー用シールド
JPH01320615A (ja) * 1988-06-23 1989-12-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 薄膜磁気ヘッド
JP2728487B2 (ja) * 1989-02-08 1998-03-18 株式会社日立製作所 録再分離複合型磁気ヘッド
JPH0512628A (ja) * 1991-07-02 1993-01-22 Sony Corp 複合型薄膜ヘツド

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7686687B2 (en) 1998-09-22 2010-03-30 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals which are not dependent on a player's success on the underlying game
US8070590B2 (en) 1998-09-22 2011-12-06 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals which are not dependent on a player's success on the underlying game
US8328632B2 (en) 1998-09-22 2012-12-11 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals which are not dependent on a player's success on the underlying game
US8419526B1 (en) 1998-09-22 2013-04-16 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals
US8678916B2 (en) 1998-09-22 2014-03-25 Igt Methods and apparatus for providing tickets from gaming devices and/or lottery terminals

Also Published As

Publication number Publication date
EP0635822A2 (en) 1995-01-25
KR960015397A (ko) 1996-05-22
EP0635822A3 (en) 1996-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2870437B2 (ja) Mrヘッドおよびその製造方法
US5907459A (en) Magnetoresistive thin film magnetic head with specific shapes of leads
JPS61107520A (ja) 多チヤンネル磁気抵抗効果型磁気ヘツド
JP2731506B2 (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッド及びその製造方法
JPH0737228A (ja) 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
JP2598018B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
JPH10154312A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JP3475868B2 (ja) 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
JP2618380B2 (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘツド及びその製造方法
JPH06267027A (ja) 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
JPH10269523A (ja) 磁気ヘッドおよびこれを用いた磁気記録装置
JPS58100216A (ja) 磁気抵抗効果ヘツド
JPH07244822A (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッド
JP2776948B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JPH05151533A (ja) 磁気抵抗効果型薄膜ヘツド
JP3070495B2 (ja) 磁気抵抗効果型薄膜変換素子
JPH09134508A (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッド
JP3171183B2 (ja) 録再分離複合型磁気ヘッド
JP2948182B2 (ja) 録再分離複合型磁気ヘッド
JPH09161235A (ja) 磁気抵抗効果型磁気ヘッド
JPH04123304A (ja) 誘導型薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
JPH0817022A (ja) 複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法
JPH0830925A (ja) 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
JPH11238210A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド及び同ヘッドの製造方法
JPH0991630A (ja) 磁気抵抗効果素子並びにそれを用いた磁気ヘッド及び磁気記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001003