JPH09161235A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド

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JPH09161235A
JPH09161235A JP32039495A JP32039495A JPH09161235A JP H09161235 A JPH09161235 A JP H09161235A JP 32039495 A JP32039495 A JP 32039495A JP 32039495 A JP32039495 A JP 32039495A JP H09161235 A JPH09161235 A JP H09161235A
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JP
Japan
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layer
magnetoresistive effect
magnetic
head
longitudinal direction
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JP32039495A
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Inventor
Toshiki Shimamura
敏規 島村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MR素子の再生動作を安定させつつ、磁気抵
抗効果が有効に発生する領域が拡大し、高い感度を得る
ことを可能とするMRヘッドを提供する。 【解決手段】 MR素子1を下部,上部MR層21,2
2が絶縁層23を介して積層形成されてなる2層MR素
子として構成するとともに、当該MR素子1の長手方向
に沿った両側縁部1a,1bをテーパ状に形成し、各M
R層21,22と各電極16a,16bとを電気的に接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体から
の記録磁界によって抵抗率が変化する磁気抵抗効果を奏
する磁気抵抗効果素子が上部,下部磁性層に狭持されて
なる磁気抵抗効果型磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置における小型
大容量化が進行する中で、特にノート型パーソナルコン
ピュータに代表されるような可搬型コンピュータへの適
用が考慮される用途では、例えば2.5インチ程度の小
型ハードディスク装置に対する要求が高まっている。
【0003】このような小型ハードディスクでは、ディ
スク径に依存して媒体速度が遅くなるため、再生出力が
媒体速度に依存する従来の誘導型磁気ヘッドでは、再生
出力が低下し、大容量化の妨げとなっている。
【0004】これに対して、磁界によって抵抗率が変化
する磁気抵抗効果を奏する磁性層(以下、単にMR素子
と称する。)の抵抗変化を再生出力電圧として検出する
磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、単にMRヘッドと称
する。)は、その再生出力が媒体速度に依存せず、低媒
体速度でも高再生出力が得られるという特徴を有するた
め、小型ハードディスクにおいて大容量化を実現する磁
気ヘッドとして注目されている。
【0005】このMRヘッドは、遷移金属に見られる磁
化の向きとその内部を流れる電流の向きとのなす角によ
って電気抵抗値が変化する、いわゆる磁気抵抗効果を利
用した再生用磁気ヘッドである。すなわち、磁気記録媒
体からの漏洩磁束を上記MR素子が受けると、その磁束
により上記MR素子の磁化の向きが反転し、MR素子内
部に流れる電流の向きに対して磁性量に応じた角度をも
つようになる。このため当該MR素子の電気抵抗値が変
化し、この変化量に応じた電圧変化が電流が流れている
MR素子の両端の電極に現れる。したがって、この電圧
変化を電圧信号として磁気記録信号を読みだせることに
なる。
【0006】上記MRヘッドは、基板上に真空薄膜形成
技術によりMR膜や電極膜、絶縁膜等を成膜し、フォト
リソグラフィー技術によってこれらを所定形状にエッチ
ングすることにより形成され、再生時のギャップ長を規
定して不要な磁束の上記MR素子への浸入を防止するた
めに、磁気シールド材となる下部磁性層及び上部磁性層
を上下に配した磁気シールド構造を採用している。
【0007】具体的に、例えば、センス電流が磁気記録
媒体走行方向と直交する方向に流れる、いわゆる縦型の
MRヘッドは、セラミクスやガラス等の非磁性基板10
4上に軟磁性膜である下部磁性層、及びAl2 3 或は
SiO2 を材料とする絶縁層が順次積層成膜され、この
絶縁層上に、MR素子が、その長手方向が磁気記録媒体
との対向面(磁気記録媒体摺動面)と直交するように配
され、且つその一方の端面が磁気記録媒体摺動面に露出
するかたちに形成されている。さらに、MR素子の両端
部上に、このMR素子にセンス電流を提供するための前
端電極及び後端電極が設けられ、上記MR素子上にAl
2 3 或はSiO2 等を材料とする絶縁層が成膜されて
いる。この絶縁層上にはMR素子と対向してバイアス導
体が配されて、さらにこの上に絶縁層が成膜され、この
絶縁層上に軟磁性膜である上部磁性層が積層成膜されて
おり、そして上部磁性層に非磁性及び非導電性を有する
材料よりなる保護層が設けられて上記MRヘッドが構成
されている。ここで、MR素子は前端電極と後端電極と
の間の領域が有効感磁部となる。
【0008】この縦型のMRヘッドとともに、センス電
流がトラック幅方向と平行な方向に流れる、いわゆる横
型のMRヘッドもまた利用されている。この横型のMR
ヘッドにおいては、MR素子がその長手方向が磁気記録
媒体との磁気記録媒体摺動面と平行となるように配され
ている。
【0009】ここで、上記MRヘッドにおいて、MR素
子の機能について説明する。このMR素子の電気抵抗値
Rは、当該MR素子に入力される磁束強度(磁束量)に
応じて変化する。すなわち、MR素子のもつ電気抵抗値
Rの外部磁界依存性が図15に示す曲線で表される。
【0010】上記MR素子を駆動させるに際しては、先
ず、外部磁界に対する線形性に優れ且つ最も電気抵抗値
Rの変化の大きい箇所まで予めMR素子にバイアス磁界
Hbを加えておく。この箇所を動作点Pとする。このと
き磁気記録媒体からの信号磁界ΔHsが入力すると、そ
れが抵抗変化ΔRsに変換される。すなわち、MR素子
に所定のセンス電流Isを流しておけば、オームの法
則:ΔVs=ΔRs×Isに基づいて、この抵抗変化Δ
Rsを出力電圧ΔVsとして取り出せることになる。
【0011】上記MRヘッドにおいては、上記MR素子
を上部磁性層及び下部磁性層で挟持する構造とされてい
るために、分解能が向上し、これら上部,下部磁性層の
ないものと比較して再生出力のS/N及び記録密度が向
上する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時におい
ては、バルクハウゼン・ノイズの発生に対する対策とし
て、上記MR素子として、上部及び下部の各磁気抵抗効
果層(各MR層)が絶縁層を介して積層形成されてなる
2層MR素子を用いることが提案されている。
【0013】この2層MR素子においては、上部MR層
と下部MR層に流れるセンス電流の値が等しいときにバ
ルクハウゼン・ノイズが零となり、再生信号の対称性に
優れた動作を得ることが可能となる。
【0014】ところで、上述の2層MR素子において
は、上部MR層と下部MR層とは絶縁層により隔てられ
ているために電気的に非接続の状態にある。
【0015】ところが、上記絶縁層はその膜厚が2〜5
nmと極薄に成膜されているために、例えばその成膜状
態が不均一であって上部MR層と下部MR層との間に導
通する部分が生じたり、各MR層の側縁部にて両者が電
気的に接続されるものと考えられている。そのため、各
MR層の接続抵抗値は大きく変動し、極めて高抵抗とな
っている。特に、ハードディスク用のMRヘッドでは、
空気浮上面(ABS面)側における電気的接続面積がト
ラック幅×MR素子のデプス長と極端に小さく、上記接
続抵抗値の変動が大きいために、動作不良の発生率が高
くなっている。
【0016】このように、上記2層MR素子を用いるこ
とにより、バルクハウゼン・ノイズの発生を抑止するこ
とが可能となる反面、各MR層の接続状態が不均一であ
るために動作不良の発生が惹起されるという問題があ
る。
【0017】そこで本発明は、上述の課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、MR素子の
再生動作を安定させつつ、高い感度を得ることを可能と
するMRヘッド及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の対象となるもの
は、磁界によって抵抗率が変化する磁気抵抗効果を奏す
る磁気抵抗効果素子(MR素子)が設けられてなり、当
該MR素子の抵抗変化を再生出力電圧として検出する磁
気抵抗効果型磁気ヘッド(MRヘッド)である。 この
MRヘッドは、上記MR素子の長手方向両端部にそれぞ
れ一対の電極が配されて当該磁気抵抗効果素子の各電極
により狭持された領域が有効感磁部とされるとともに、
磁気抵抗効果素子及び各電極が上部磁性層と下部磁性層
とによって狭持されてなるものである。
【0019】本発明においては、主に、上記MR素子が
その長手方向が磁気記録媒体走行方向と略々直交するよ
うに配され、したがって上記各電極からMR素子に供給
されるセンス電流が磁気記録媒体走行方向と略々直交す
る方向に流れる、いわゆる縦型のMRヘッドをその対象
とする。
【0020】本発明のMRヘッドは、上記MR素子が下
部磁気抵抗効果層及び上部磁気抵抗効果層(下部MR層
及び上部MR層)が絶縁層を介して積層形成されてなる
とともに、当該MR素子の長手方向に沿った側縁部が傾
斜面とされ上記各電極が下部MR層及び上部MR層と電
気的に接続されて構成されるものである。 この場合、
下部MR層及び上部MR層を各々の膜厚を調整すること
により磁気的に均一化することが好適である。
【0021】具体的には、上記MR素子の長手方向に垂
直且つ膜厚方向に平行な断面において、下部MR層の面
積と上部MR層の面積が相等しくなるようにこれら各M
R層の膜厚を調整することが好ましい。
【0022】ところで、上記MR素子をその素子幅がサ
ブミクロンオーダーの値となるように形成する場合で
は、下部MR層の面積と上部MR層の面積が相等しくな
るようにしても各MR層を磁気的に均一化することは困
難である。このような場合では、計算機により静磁気エ
ネルギーを算出することにより、或は実験的に各MR層
が磁気的に均一化されるように各々の膜厚を決定するこ
とが必要である。
【0023】本発明のMRヘッドにおいては、上述のよ
うに、その構成要素であるMR素子が上部,下部MR層
により絶縁層を狭持してなる2層MR素子とされてお
り、上部MR層と下部MR層にそれぞれ供給するセンス
電流を等しくすることによりバルクハウゼン・ノイズが
抑止されて再生信号の対称性に優れた再生動作を得るこ
とが可能となる。
【0024】さらに、本発明のMRヘッドにおいては、
MR素子の長手方向に沿った側縁部が傾斜面とされ上記
各電極が下部MR層及び上部MR層と電気的に接続され
ており、各MR層間の電気的接続抵抗値が低下し、各M
R層に流れる各センス電流の平行性が高くなって再生感
度が上昇し、再生動作が安定化する。
【0025】この場合、下部MR層及び上部MR層が磁
気的に均一化するように各々の膜厚を調整することによ
り、再生動作の不安定化が抑止される。
【0026】したがって、上記MRヘッドにおいては、
バルクハウゼン・ノイズが発生することなく再生信号の
対称性に優れた再生動作を安定且つ高感度をもって得ら
れることになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るMRヘッドの
具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に
説明する。
【0028】この実施の形態に係るMRヘッドは、図1
に示すように、長手方向が磁気記録媒体摺動面aと直交
するように形成され磁気抵抗効果を奏するMR素子1が
下部磁性層2と上部磁性層3とで挟持された構造とされ
ており、いわゆる縦型の薄膜磁気ヘッドとして構成され
ている。
【0029】具体的には、セラミクスやガラス等を材料
とする非磁性基板11上にNi−Fe等よりなる磁気シ
ールド磁性膜である下部磁性層2が設けられ、この下部
磁性磁極2上に二酸化珪素(SiO2 )等よりなる絶縁
層12が積層成膜されている。
【0030】さらに、上記絶縁層12上にMR素子1が
形成され、さらにこのMR素子1上にSiO2 等よりな
る絶縁層13が成膜されている。すなわち、当該MRヘ
ッドにおいては、MR素子1を、その長手方向が磁気記
録媒体20との対向面、即ち磁気記録媒体摺動面aと垂
直になるように配置し、その一方の端面を当該磁気記録
媒体摺動面aに露出させたかたちとされている。
【0031】この絶縁層13上にはMR素子1に所定の
バイアス磁界を印加するためのバイアス導体14が成膜
され、このバイアス導体14上に絶縁層15が成膜され
ている。ここで、このバイアス導体14は絶縁層15内
に埋め込まれたかたちに成膜されていることになる。
【0032】ここで、MR素子1の磁気記録媒体摺動面
a側の一端部と、この一端部から所定距離隔てた他端部
に、それぞれ導電膜による電極(前端電極16a及び後
端電極16b)が形成されている。これら前端電極16
a及び後端電極16bは、MR素子1の長手方向に沿っ
て(即ち、上記磁気記録媒体摺動面aと直交する方向
に)センス電流を流す目的で形成される。すなわち、前
端電極16a及び後端電極16bによりMR素子1が狭
持されたかたちとなっており、当該MR素子1のうち、
前端,後端電極16a,16b間の領域dが磁気抵抗効
果を示す有効感磁部となる。このとき、磁気記録媒体摺
動面aから前端電極16aを介して当該有効感磁部に至
るまでの距離がデプス長となる。ここで、これら前端電
極16a及び後端電極16bもバイアス導体14と同様
に絶縁層15内に埋め込まれたかたちに成膜されている
ことになる。
【0033】そして特に、当該MRヘッドにおいては、
図2に示すように、MR素子1が下部MR層21及び上
部MR層22が絶縁層23を介して積層形成されてなる
2層MR素子であるとともに、当該MR素子1の長手方
向に沿った両側縁部1a,1bが傾斜面(テーパ状)と
され、下部MR層21及び上部MR層22と各電極16
a,16b(図示の例では前端電極16a)とが電気的
に接続されて構成されている。
【0034】この場合、下部MR層21及び上部MR層
22が磁気的に均一化するように各々の膜厚が調整され
ており、ここでは、MR素子1の長手方向に垂直且つ膜
厚方向に平行な断面において、下部MR層21の面積と
上部MR層22の面積が相等しくなるようにこれら各M
R層21,22の膜厚が調整されている。
【0035】ところで、MR素子1をその素子幅がサブ
ミクロンオーダーの値となるように形成する場合では、
下部MR層21の面積と上部MR層22の面積が相等し
くなるようにしても各MR層21,22を磁気的に均一
化することは困難である。このような場合では、計算機
により静磁気エネルギーを算出することにより、或は実
験的に各MR層21,22が磁気的に均一化されるよう
に各々の膜厚を決定することが必要である。
【0036】そして、絶縁層15上にMR素子1を挟み
込むようにNi−Fe等よりなる磁気シールド磁性膜で
ある上部磁性層3が積層されている。
【0037】さらに、上部磁性層3上、すなわち最上層
に非磁性及び非導電性を有するAl2 3 やSiO2
の材料よりなる保護層17が設けられて上記MRヘッド
が構成されている。
【0038】このように、本実施の形態に係るMRヘッ
ドにおいては、上述のように、その構成要素であるMR
素子1が下部,上部MR層21,22により絶縁層23
を狭持してなる2層MR素子とされており、下部MR層
21と上部MR層22にそれぞれ供給するセンス電流値
を等しくすることにより、バルクハウゼン・ノイズが抑
止されて再生信号の対称性に優れた再生動作を得ること
が可能となる。
【0039】さらに、上記MRヘッドにおいては、MR
素子1の長手方向に沿った両側縁部1a,1bが略々テ
ーパ状に形成されて下部MR層21及び上部MR層22
と各電極16a,16bとが電気的に接続されており、
各MR層21,22間の電気的接続抵抗値が低下し、各
MR層21,22に流れる各センス電流の平行性が高く
なって再生感度が上昇し、再生動作が安定化する。
【0040】この場合、下部MR層21及び上部MR層
22が磁気的に均一化するように各々の膜厚を調整する
ことにより、再生動作の不安定化が抑止される。
【0041】したがって、上記MRヘッドにおいては、
バルクハウゼン・ノイズが発生することなく再生信号の
対称性に優れた再生動作を安定且つ高感度をもって得ら
れることになる。
【0042】当該MRヘッドを作製するには、先ず、図
3に示すように、軟磁性材料よりなり磁気シールド磁性
膜である下部磁性層2を非磁性基板11上に形成する。
【0043】続いて、下部磁性層2上に絶縁層12を成
膜し、図4に示すように、この絶縁層12上にスパッタ
法等の真空薄膜形成技術により下部MR膜31,絶縁膜
33,及び上部MR膜32をそれぞれ積層成膜する。
【0044】そして、以下に示すように、下部MR膜3
1,絶縁膜33,及び上部MR膜32にパターニングを
施して図5に示す短冊形状のMR素子1を形成する。
【0045】先ず、図6に示すように、上部MR膜32
上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー技
術により短冊形状のレジストマスク41を形成する。こ
のとき、レジストマスク41をその底部へ傾斜した形状
に形成するために、例えばヘキストジャパン(株)製の
商品名AZ4110等のフォトレジストを用いることが
好適である。このレジストマスク41の現像,露光条件
を最適化し、所定の熱処理(ポストベーキング)を施す
ことにより、図7に示すように、その側壁部を底部ほど
傾斜の浅いテーパ状態に形成することができる。
【0046】続いて、上部MR膜32上にイオンビーム
エッチングを施す。このとき、非磁性基板11に対して
所定の角度をもってイオンビームを照射する。このイオ
ンビームの照射により、レジストマスク41の形状に倣
って下部MR膜31,絶縁膜33,及び上部MR膜32
にエッチングが施される。
【0047】このとき、上記エッチングにより下部MR
層21,絶縁膜23,及び上部MR層22からなるMR
素子1が長手方向が磁気記録媒体摺動面aと垂直になる
形状に形成されるとともに、図8に示すように、当該M
R素子1の長手方向に沿った両側縁部1a,1bがテー
パ状に形成される。
【0048】次に、図9に示すように、MR素子1上に
絶縁層13をスパッタ法等により成膜した後に、図10
に示すように、絶縁層13にMR素子1の後端部へ通じ
る接続孔13aを形成して、図11に示すように、この
接続孔13aにMR素子1にセンス電流を提供するため
の後端電極16bを形成する。このとき、上記図2に示
すように、当該後端電極16bは、MR素子1の両側縁
部1a,1bにおいて、下部MR層21及び上部MR層
22と電気的に接続されることになる。
【0049】またこのとき、上記絶縁層13を介して当
該MR素子1にバイアス磁界を印加するためのバイアス
導体14をスパッタ法等、フォトリソグラフィー技術に
よるパターニング、及びそれに続くエッチングを施すこ
とにより形成する。
【0050】その後、図12に示すように、後端電極1
6b及びバイアス導体14上に絶縁層15を積層成膜す
る。
【0051】続いて、図13に示すように、絶縁層15
にMR素子1の前端部へ通じる接続孔15aを形成した
後、この接続孔15aにMR素子1にセンス電流を提供
するための前端電極16aをスパッタ法等、フォトリソ
グラフィー技術によるパターニング、及びそれに続くエ
ッチングを施すことにより形成する。このとき、上記図
2に示すように、当該前端電極16aは、後端電極16
bと同様に、MR素子1の両側縁部1a,1bにおい
て、下部MR層21及び上部MR層22と電気的に接続
されることになる。
【0052】そして、図14に示すように、この絶縁層
15上に磁気シールド磁性膜である上部磁性層3を形成
し、この上部磁性層3上に保護層17を設けることによ
り、上記MRヘッドが完成する。
【0053】上述のように、2層の各MR層21,22
をもつMR素子1の長手方向に沿った両側縁部1a,1
bを上記の如くテーパ状に形成することにより、各電極
16a,16bとMR素子1の下部MR層21及び上部
MR層22とが両側縁部1a,1bにて電気的に接続さ
れ、バルクハウゼン・ノイズが発生することなく再生信
号の対称性に優れた再生動作を安定且つ高感度をもって
得られるMRヘッドが作製される。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、MR素子の再生動作を
安定させつつ、磁気抵抗効果が有効に発生する領域が拡
大し、高い感度を得ることを可能とするMRヘッドを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の実施の形態に係るMRヘッドを模式的
に示す縦断面図である。
【図2】上記MRヘッドの主構成要素である2層MR素
子を模式的に示す横断面図である。
【図3】非磁性基板上に下部磁性層が形成された様子を
模式的に示す縦断面図である。
【図4】絶縁層上に下部MR膜,絶縁膜,及び上部MR
膜がそれぞれ成膜された様子を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図5】絶縁層上に2層MR素子が形成された様子を模
式的に示す縦断面図である。
【図6】上部MR膜上にレジストマスクが形成された様
子を模式的に示す横断面図である。
【図7】レジストマスクに熱処理が施された様子を模式
的に示す横断面図である。
【図8】MR素子が形成された様子を模式的に示す横断
面図である。
【図9】MR素子上に絶縁層が形成された様子を模式的
に示す縦断面図である。
【図10】絶縁層にMR素子の後端部へ通じる接続孔が
形成された様子を模式的に示す縦断面図である。
【図11】接続孔にMR素子にセンス電流を提供するた
めの後端電極及び当該MR素子にバイアス磁界を印加す
るためのバイアス導体が形成された様子を模式的に示す
縦断面図である。
【図12】後端電極及びバイアス導体上に絶縁層が形成
された様子を模式的に示す縦断面図である。
【図13】絶縁層にMR素子の前端部へ通じる接続孔が
形成された様子を模式的に示す縦断面図である。
【図14】接続孔内に前端電極が形成された後に、当該
前端電極上に上部磁性層が形成された様子を模式的に示
す縦断面図である。
【図15】MRヘッドの磁気抵抗効果特性を示す特性図
である。
【符号の説明】
1 MR素子 1a,1b 側縁部 2 下部磁性層 3 上部磁性層 11 非磁性基板 12,13,15 絶縁層 14 バイアス導体 16a 前端電極 16b 後端電極 17 保護層 21 上部MR層 22 下部MR層 23 絶縁層 31 上部MR膜 32 下部MR膜 33 絶縁膜 41 レジストマスク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果素子を備え、この磁気抵抗
    効果素子が上部磁性層と下部磁性層とによって狭持され
    るとともに、当該磁気抵抗効果素子の長手方向の両端部
    近傍に一対の電極が設けられてなり、 上記磁気抵抗効果素子は絶縁層を介して積層形成される
    下部磁気抵抗効果層及び上部磁気抵抗効果層を有し、 当該磁気抵抗効果素子の長手方向に沿った側縁部が傾斜
    面とされ上記各電極が下部磁気抵抗効果層及び上部磁気
    抵抗効果層と電気的に接続されていることを特徴とする
    磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果素子がその長手方向が磁気
    記録媒体走行方向と略々直交するように配されてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 下部磁気抵抗効果層及び上部磁気抵抗効
    果層は各々の膜厚が調整されて磁気的に均一化されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気
    ヘッド。
  4. 【請求項4】 磁気抵抗効果素子の長手方向に垂直且つ
    膜厚方向に平行な断面において、下部磁気抵抗効果層の
    面積と上部磁気抵抗効果層の面積が相等しくなるように
    これら各磁気抵抗効果層の膜厚が調整されていることを
    特徴とする請求項3記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
JP32039495A 1995-12-08 1995-12-08 磁気抵抗効果型磁気ヘッド Withdrawn JPH09161235A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006032710A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Yamaha Corp 磁気センサの製造方法
US7633132B2 (en) 2003-07-18 2009-12-15 Yamaha Corporation Magnetic sensor and manufacturing method therefor

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