JPH073718Y2 - ハンドフリー型自動車電話機の配線構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、座席のシートバックに取付けらるヘッドレ
ストの側方に送受話器を備えたハンドフリー型自動車電
話機に関し、特に、送受話器と電話機本体とを接続する
コードの配線構造に関するものである。

（従来の技術） 本出願人は、先に、ヘッドレストの側方に送受話器を設
けて、送受話器を手で持たずに送受話を行うことができ
るハンドフリー型自動車電話機を提案した。

（考案が解決しようとする課題） ところで、このようなハンドフリー型自動車電話機にお
いて、ヘッドレストの側方に設けた送受話器とセンター
コンソール等に設けた電話機本体とをカールコードで接
続すると、カールコードの位置が定まらず、また、美観
性の点でも好ましくない。

一方、前記送受話器と電話機本体とを接続するコードを
シートバック内部、ヘッドレスト支持ステー内部および
ヘッドレスト内部に配線して送受話器に接続すれば、コ
ードの大部分が外部に露呈しないため、美観性の点では
好ましいが、ヘッドレスト支持ステーおよびヘッドレス
トの改造が必要となる。

そこで、この考案は、上記実情を考慮して案出されたも
のであり、車室内の美観性を損わず、また、ヘッドレス
ト支持ステーおよびヘッドレストの改造を必要とせずに
送受話器と電話機本体との配線ができるハンドフリー型
自動車電話機の配線構造を提供することを目的としてい
る。

（課題を解決するための手段） 前記課題を解決するため、この考案は、ヘッドレスト支
持ステーを介して座席のシートバックに取付けられるヘ
ッドレストの側方に送受話器を備えたハンドフリー型自
動車電話機であって、前記シートバック上部に設けら
れ、前記ヘッドレスト支持ステーを支持するヘッドレス
トストッパにコード挿通部を形成し、前記送受話器と電
話機本体とを接続するコードを前記コード挿通部を介し
て前記シートバック内部に挿通させるとともに、前記コ
ードを前記シートバック内部に配線したことを特徴とす
る。

（作用） このようなハンドフリー型自動車電話機の配線構造によ
れば、送受話器と電話機本体とを接続するコードをシー
トバック内に配線したため、コードの大部分は外部に露
呈せず、車室内の美観性を損うことがない。また、前記
コードをヘッドレストストッパに形成したコード挿通部
を介してシートバック内部に挿通させたため、ヘッドレ
スト支持ステーおよびヘッドレストの改造も不要とな
る。

（実施例） 以下、この考案の好適実施例を添付図面に基づいて説明
する。

第１図は実施例に係るハンドフリー型自動車電話機の配
線構造を示す斜視図、第２図は同背面図、第３図は同側
面図、第４図はヘッドレストストッパの正面図である。

図面において、符号１は、自動車の車内に設けられたド
ライバーシートであり、このドライバーシート１は、シ
ートバック２を備えている。

符号３は、ヘッドレストであり、このヘッドレスト３の
下部には、ヘッドレスト支持ステー4,4が設けられてお
り、また、シートバック２の上部には、ヘッドレスト支
持ステー4,4を支持するヘッドレストストッパ5,6が設け
られている。尚、ヘッドレストストッパ５は、ヘッドレ
スト支持ステー４をロックするロック機構を備えてい
る。

ヘッドレストストッパ5,6は、第２図および第３図に示
すように、シートバック２の内部に設けられたシートバ
ックフレーム７にブラケット8,9を介して取付けられて
いる。

また、ヘッドレストストッパ６は、第４図に示すよう
に、頭部6aと胴部6bとを備えて構成され、この頭部6aお
よび胴部6bには、ヘッドレスト支持ステー４を挿通させ
る挿通孔6cが形成されており、胴部6bの外周部には、後
述するコードをシートバック２の内部に挿通させるコー
ド挿通溝6dが長手方向に形成されている。

ヘッドレスト３は、第１図乃至第３図に示すように、ヘ
ッドレスト支持ステー4,4をヘッドレストストッパ5,6に
挿通し、ヘッドレストストッパ５に設けたロック機構よ
ってシートバック２に固定されている。

送受話器取付ステー10は、マイクロフォン11とスピーカ
12を内蔵した送受話器13をヘッドレスト３の側方に取付
支持するものであり、この送受話器取付ステー10は、鉛
直部10aと水平部10bとから成るＬ字型の形状を成し、鉛
直部10aには、送受話器13を取付ける取付部10cと、送受
話器13に接続された送受話器側コード14を挿通させるコ
ード挿通孔10dが形成されており、送受話器13は、支持
軸15によって取付部10cに回動自在に取付けられてい
る。

また、送受話器取付ステー10の水平部10bには、ヘッド
レスト支持ステー４を挿通させるステー挿通孔10eが形
成されており、さらに、水平部10bは、ヘッドレスト３
の下部に取付けられている。

一方、符号17は、電話機本体側コードであり、この電話
機本体側コード17の一端部には、送受話器側コード14に
取付けられたプラグ18と接続されるジャック19が取付け
られており、電話機本体側コード17は、ヘッドレストス
トッパ６に形成されたコード挿通溝6dを介してシートバ
ック２の内部に挿通され、シートバック２の内部に配線
されて、センターコンソールに取付けられた電話機本体
（不図示）に接続されている。また、電話機本体側コー
ド17は、カール部17aを備えており、プラグ18とジャッ
ク19を接続した際に、カール部17aがヘッドレストスト
ッパ６の近傍に位置するように構成されている。

以上の構成において、この実施例によれば、電話機本体
側コード７をシートバック２の内部に配線したため、送
受話器13と電話機本体（不図示）とを接続するコードの
大部分は外部に露呈せず、したがって、車室内の美観性
を損うことがない。

また、電話機本体側コード17をヘッドレストストッパ６
に形成したコード挿通溝6dを介してシートバック２の内
部に挿通させたため、ヘッドレスト取付ステー４および
ヘッドレスト３の改造は不要となる。

また、送受話器側コード14と電話機本体側コード17とを
ヘッドレストストッパ６の近傍でプラグ18とジャック19
とで接続したため、プラグ18とジャック19の接続を解除
することでヘッドレスト３の取り外しに対応できる。

さらに、電話機本体側コード17は、カール部17aを備え
ているため、ヘッドレスト３を上方移動する際にはカー
ル部17aが伸び、したがって、ヘッドレスト３の上方移
動にも対応できる。

尚、この実施例にあっては、カール部17aを電話機本体
側コード17に設けたが、第５図の斜視図に示すように、
送受話器側コード14にカール部14aを設けてもよい。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案に係るハンドフリー型自
動車電話機の配線構造によれば、車室内の美観性を損わ
ず、また、ヘッドレスト支持ステーおよびヘッドレスト
の改造を必要とせずに送受話器と電話機本体との配線を
行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例に係るハンドフリー型自動車
電話機の配線構造を示す斜視図、第２図は同背面図、第
３図は同側面図、第４図はヘッドレストストッパの正面
図、第５図はこの考案の別実施例を示す斜視図である。 尚、図面中、１はドライバーシート、２はシートバッ
ク、３はヘッドレスト、４はヘッドレスト支持ステー、
６はヘッドレストストッパ、6dはコード挿通溝、14は送
受話器側コード、17は電話機本体側コードである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッドレスト支持ステーを介して座席のシ
   ートバックに取付けられるヘッドレストの側方に送受話
   器を備えたハンドフリー型自動車電話機であって、前記
   シートバック上部に設けられ、前記ヘッドレスト支持ス
   テーを支持するヘッドレストストッパにコード挿通部を
   形成し、前記送受話器と電話機本体とを接続するコード
   を前記コード挿通部を介して前記シートバック内部に挿
   通させるとともに、前記コードを前記シートバック内部
   に配線したことを特徴とするハンドフリー型自動車電話
   機の配線構造。