JPH0110282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車載用電話機の収納装置に関するもの
である。

近時、迅速な情報伝達の要求に伴い、自動車に
も電話機が搭載されるようになつて来ている。こ
の場合電話機の設置場所であるが、通常は運転席
と補助席との間に設けられているコンソールボツ
クス内に収納されている。しかしながら、このよ
うにコンソールボツクス内に収納されている状態
ではコンソールボツクスが物入れとしての本来の
働きができないばかりか、コンソールボツクスの
リツドにより密閉されているので電話機の呼出音
が聞きとり難い等の不都合があり、それに電話機
の使用の度毎にコンソールボツクスのリツドを開
閉しなければならない等操作性においても満足の
いくものではなかつた。そのために現状では電話
機それ自体をコンソールボツクスのリツドに締め
付けバンド等により固定して電話機の操作性を向
上させるという方法が多く用いられている。

しかしながら、かかる方法では電話機の操作性
は改善されるが、電話機が車室内のインテリア例
えば天井や座席シート等の色調とマツチせず、乗
員に違和感を与える等体裁の良いものではなかつ
たし、走行時の急ハンドル等で、等に補助席の搭
乗者がこの電話機にぶつかるケースもしばしばあ
り、安全面でも改良の余地があつた。更に、コン
ソールボツクスをアームレストの代用として使用
できなくなる等種々の不都合があつた。

本考案は、上述の事情に鑑みてなされたもの
で、運転席前方に沿つて設けられているインスト
ルメントパネルの正面の略中央部に形成された凹
部内に電話機を取付けた取付架台を収納設置して
なることを特徴とするもので、車室内のスペース
を有効に利用できるうえに安全性、操作性それに
装飾性においても優れた車載用電話機の収納装置
を提供することを目的としている。

以下本考案の実施例について、添付せる図面に
したがつて説明する。

第１図乃至第４図には本考案の第１実施例が示
されている。

第１図に示すように、本実施例の収納装置とし
ては、運転席前方に沿つて設けられているインス
トルメントパネル１正面の略中央部に形成された
凹部２と、この凹部２内に引き出し自在に収納さ
れている取付架台３とから構成されている。

更に詳しく説明すれば、この取付架台３は、電
話機４を取付ける底面板３ａとこの底面板３ａの
前方に連設され、上方に折曲形成された前面板３
ｂとそれに前記底面板３ａの後端部に設けられた
リンク機構とから構成されている。

このリンク機構について説明すると、まず一対
のリンク６，６の一端が底面板３ａの後端部にピ
ン７，７により軸支されている。そしてリンク
６，６を交さ状にラツプさせ、かつリンク６，６
の他端が凹部２内に固定されたガイド板８に設け
られた案内溝９，９内に枢支ピン１０，１０を介
して遊嵌されている。尚符号１１はリンク６に設
けられた長孔であり、符号１２はこの逃げ孔１１
内に挿入されたピンである。

以上の構成により、前面板３ｂを前方に引け
ば、リンク６，６の他端に設けたガイドピン１
０，１０が、ガイド板８のガイド孔９，９内を内
方に案内されるので、第４図に示すように取付架
台３は前方に引き出し可能となる。（第２図中鎖
線位置で示す） 尚、取付架台３の前面板３ｂは把手として使用
されるが、この前面板３ｂの表面にはインストル
メントパネル１の表皮材と同一材質同一色調の表
装材５を貼着すれば、装飾性をアツプさせること
ができる。

このように本実施例の収納装置によれば、コン
ソールボツクス等他の装置の機能を損なうことな
く、またインストルメントパネル内に収納されて
いるので、スペースを有効に利用できるものであ
り、電話機使用時には、身近に引き寄せることが
可能な引き出し式であるので操作性が著しく向上
する等の有利さがある。

次に第５図乃至第７図を参照して本考案の第２
実施例を説明する。

本実施例においても、インストルメントパネル
１正面の略中央部に凹部２′を設けることは前述
した第１実施例と同じである。

第５図中凹部２′は空調機器パネル１ａの左方
に形成されている。

本実施例では、この凹部２′内に第７図に示す
ような取付架台３′を第５図中矢印Ａ方向にスラ
イド収納させて取付けるもので、この凹部２′内
に図示しないガイド部が設けられており取付架台
３′の外形端部がこのガイド部に沿つて摺動され
るのである。したがつて、取付架台３′の取付が
著しく容易になると共に、この凹部２′内に他の
機器パネルを用いてもよい、たとえば取付架台
３′の外形状と同一のパネルを形成して、収容機
器だけ相異させれば搭乗者のニーズに応じて、ワ
ンタツチで機器類を互換できるのである。

以上詳述したように、本考案は、電話機を取付
けた取付架台をインストルメントパネルの内部に
収容するようにしたので車室内のスペースを有効
利用できるとともに、装飾性、安全性においても
優れており、更に電話機の操作性をも向上させる
等種々の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の車載用電話機の収
納装置の第１実施例を示すもので、第１図は、正
面図、第２図は側方断面図、第３図は第１実施例
の取付架台の収納状態を示す斜視図、第４図は同
じく取付架台の引き出し状態を示す斜視図であ
る。第５図乃至第７図は本考案の第２実施例を示
すもので、第５図は正面図、第６図は側方断面
図、第７図は第２実施例の取付架台を示す斜視図
である。 １……インストルメントパネル、２，２′……
凹部、３，３……取付架台、４……電話機、５…
…表装材、６……リンク、７……軸支ピン、８…
…ガイド板、９……ガイド孔、１０……ガイドピ
ン、１１……逃げ孔、１２……ピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 運転席前方に沿つて設けられているインスト
   ルメントパネル正面の略中央部に形成された凹
   部内に、電話機を取付けた取付架台を収納設置
   したことを特徴とする車載用電話機の収納装
   置。 ２ 取付架台が引き出し可能に収納されているこ
   とを特徴とする請求の範囲第１項記載の車載用
   電話機の収納装置。 ３ 取付架台が着脱自在に収納されていることを
   特徴とする請求の範囲第１項記載の車載用電話
   機の収納装置。