JPH0737114U

JPH0737114U - 医療器具消毒装置

Info

Publication number: JPH0737114U
Application number: JP7647593U
Authority: JP
Inventors: 長雄玉川
Original assignee: 長雄玉川
Priority date: 1993-12-25
Filing date: 1993-12-25
Publication date: 1995-07-11

Abstract

(57)【要約】【目的】この考案は、隔膜を通して水を電気分解するこ
とによって得られた酸性水を用いて、医療器具を消毒す
る装置に関するものである。【構成】酸性水を生成する為の電解槽と、医療器具を入
れて消毒する為の容器の間を、酸性水が巡環する如く構
成した医療器具消毒装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、装置の構造を簡単にし、且、消毒の操作を簡便ならしめた医療器具消毒装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

消毒液を容器に入れ、該容器に医療器具を浸漬して消毒した後に、該容器内の消毒液を排出して水と入れ換えて消毒液を水洗除去するか、或いは、医療器具を消毒液に浸漬した後、取り出して別に設けた水を入れた容器に移しかえて消毒液を水洗除去していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

消毒液を容器に注入し、消毒後、消毒液を排出して水と入れ換えて消毒液を洗浄する為に装置が複雑となる。或いは、医療器具を消毒用容器から水洗用容器に移しかえる為に消毒作業が複雑になる。等の欠点を除去するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

水を電気分解することによって得られたＰＨ２．７以下で酸化還元電位１０００ｍＶ乃至１２００ｍＶの酸性水は、大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドー状菌、セレウス菌、ボツリヌス菌、腸炎ビブリオ菌等々に対して殺菌力があることが、北里研究所、東北大学医学部、東京歯科医科大学等の研究発表によって広く知られている。本考案の医療器具消毒装置は、前記の酸性水を生成する為の電解槽と、医療器具を入れて消毒する為の容器の間を前記の酸性水が巡環する如く構成するものである。

【０００５】

【作用】

医療器具は、電解槽から供給された酸性水を満たした容器に入れて消毒され、該容器から取り出した医療器具が空気に触れることによって、医療器具に付着した酸性水が中性の水に戻る。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１によって説明する。容器１を、隔膜３、陽極板４、陰極板５、及び直流電源（図示せず）によって構成された電解槽２の上部に配置する。消毒を行う場合は、切換バルブ６を電解槽２に設置された陽極板４の側から生成される酸性水を供給する酸性水パイプ８に切り換えて、酸性水をポンプ７を作動させて巡環パイプ１０を通過させて容器１に供給する。容器１には消毒を必要とする医療器具を入れる。容器１に満たされた酸性水は、容器１の上部に設けられた溢水パイプ１１によって電解槽２の陽極板４が設けられている酸性水の側に戻されることによって、該酸性水が電解槽２から容器１に送出され、容器１から再び電解槽に巡環される。医療器具消毒装置を洗浄する場合は、排水バルブ１２を開放して酸性水を排出し、次に切換バルブ６を電解槽２に設置された陰極板５の側から生成されるアルカリ水を供給するアルカリ水パイプ９に切り換えて、ポンプ７を作動させて該アルカリ水を巡環パイプ１０から容器１に供給して、消毒を行う場合と同様の巡環経路を経てアルカリ水を排水バルブ１２から排水せしめることによって、該装置全体をアルカリ水で洗浄することが出来る。

【０００７】

【考案の効果】

（イ）消毒に必要な酸性水は、電解槽から消毒容器に供給され、再び電解槽に戻されるので、消毒毎に新たな消毒液を供給する必要がない。消毒中に酸性水が空気に触れてＰＨ値が上昇した場合は、電解槽内で通電することによって適当なＰＨ値を維持することが出来る。（ロ）消毒液は、水を電気分解して得られた酸性水であるから、医療器具を容器から取り出した時に、空気に触れて、医療器具に付着した酸性水は中性の水に戻るので、消毒後、水洗する必要がない。従って、装置が簡単になり消毒作業も簡便になる。（ハ）電解槽で隔膜を通して水を電気分解する際には、酸性水とアルカリ水が同時に得られ、酸性水は前述の如く殺菌作用が強いが、アルカリ水の方はカビ類を殺す作用が強いことが知られている。従って本考案の構成によれば、該電解槽から得られたアルカリ水を、酸性水の巡環路に流入させて医療器具消毒装置の内部を洗浄しカビの発生を防止することが容易に出来る。（ニ）酸性水、アルカリ水は空気に触れると中性の水に戻り、又酸性水、アルカリ水を同時に排水すれば、混合されて中性の水となるから、通常の生活用水排水路に排水出来るので特別の消毒液排水処理を必要としない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の構成を示す一部切欠断面図。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】（イ）隔膜の両側に電極を配した電解槽を
設ける。（ロ）該電解槽で水を電気分解することによって得られ
た酸性水を、容器に注入し、再び電解槽に排出する巡回
路を設ける。（ハ）該容器に医療器具を入れて医療器具を消毒する。前記、（イ）（ロ）（ハ）を具備した医療器具消毒装
置。
【請求項２】医療器具の消毒中又は使用中に、電解槽の
電極に通電してＰＨ値を維持する装置を具備した請求項
１の医療器具消毒装置。
【請求項３】消毒終了後に、医療器具消毒装置内にアル
カリ水を注入する装置を具備した請求項１の医療器具消
毒装置。