JP2573143B2 - 滅菌水製造装置 - Google Patents

滅菌水製造装置

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JP2573143B2
JP2573143B2 JP5151598A JP15159893A JP2573143B2 JP 2573143 B2 JP2573143 B2 JP 2573143B2 JP 5151598 A JP5151598 A JP 5151598A JP 15159893 A JP15159893 A JP 15159893A JP 2573143 B2 JP2573143 B2 JP 2573143B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水を滅菌して排出する
滅菌水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】滅菌水製造装置は、滅菌された水を作る
ことができる。この装置は、主として病院や食堂で使用
される。滅菌した水を使用して、手や器具を洗浄する
と、付着した細菌を洗い流すことができる。さらに、滅
菌された水に殺菌力があると、付着した細菌を滅菌する
こともできる。
【0003】水を滅菌する装置として、水を加熱して殺
菌する装置、紫外線を照射して滅菌する装置、水を濾過
して除菌する装置、殺菌剤を添加する装置が開発されて
いる。水を加熱して殺菌する装置は、構造を簡単にでき
るが、短時間に完全に滅菌するのが難しい欠点がある。
また、加熱した水を冷却して使用する必要がある。紫外
線を照射し、あるいは、殺菌を濾過する装置は、短時間
で完全に滅菌することが難しい欠点がある。
【0004】さらに、この構造で水を滅菌する装置は、
水に含まれる細菌を除去できても、水自体に殺菌力を持
たせることはできない。したがって、滅菌した水で手や
器具を洗浄するとき、細菌を洗い流すことはできても、
水で付着した細菌を死滅させることはできない。殺菌力
のない水は、手や器具を完全に滅菌することが難しい。
それは、付着する全ての細菌を洗い流すことが難しいか
らである。
【0005】殺菌力のある水は、付着するほとんどの細
菌を洗い流し、残った細菌を死滅させる。このため、こ
の殺菌力のある水は細菌を含まない水とは比較にならな
いほど、手や器具を効果的に滅菌できる性質がある。殺
菌力のある水は、殺菌剤を添加して得ることができる。
殺菌剤には、次亜塩素酸ソーダが使用される。次亜塩素
酸ソーダを水に添加すると、発生の塩素ができてこれ
が殺菌力を生ずる。この水は、含有する塩素量を多くす
ると殺菌力も強くなる。がしかしながら、塩素量を多く
すると、強烈な悪臭のある水となる。たとえば、200
ppmの塩素を添加した水は相当な悪臭を発する力が、
サルモネラ菌やビブリオ菌を死滅させるには約90分も
必要である。
【0006】悪臭がなく、しかも短時間で含まれる細菌
を滅菌し、さらに、優れた殺菌力を有する水を生成する
装置として、水を、酸性水とアルカリ水とに分離する装
置が開発されている。この装置の概略を図2の断面図に
示している。この装置は、水を酸性水とアルカリ水とに
分離する電解槽2を備えている。電解槽2は、内部に対
向して電極8を設け、対向する電極8の間を隔壁9で区
画している。隔壁9は、酸性水とアルカリ水とに分離さ
れた水が混合するのを防止するもので、イオンを通過さ
せて、水を自由に通過させない微多孔膜が使用される。
この装置は、電解槽2に流入する水に通電すると、+電
極8の近傍に塩素イオン等の−イオンが集まって酸性水
となり、−電極8の近傍にはナトリウムやカルシウム等
の+イオンが集まってアルカリ水となる。酸性水とアル
カリ水のpHは、電極間の電流の大きさで変化する。電
流を大きくすると、酸性水のpHは小さく、アルカリ水
のpHは大きくなる。すなわち、電極8に大きな電流を
流すと、強い酸性水とアルカリ水とに分離できる。強い
酸性水とアルカリ水は、殺菌力が強く、ほとんど瞬時に
水を滅菌する。また、殺菌剤を添加しないので、塩素の
ように悪臭を発生しない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す滅菌水製造
装置は、優れた殺菌力の水を得ることができる。しかし
ながら、この装置は、使用するにしたがって電極8に異
物が付着する。とくに、−電極の表面に、カルシウム等
が付着する。電極8に付着する異物は、電極8表面の電
気抵抗を大きくして、電流を減少させる。電流が減少す
ると、酸性水とアルカリ水は中性に近付き、殺菌力が低
下する。この欠点を防止するために、一定時間使用する
と電極8を洗浄する必要がある。電極8は、電源3に+
−を逆に接続して洗浄する。すなわち、図2に示す切換
スイッチ12を切り換える。電極8と電源3の接続を逆
にすると、+の電極8は−の電源3に、−電極8は+の
電源3に接続される。この状態で電解槽2に通水して、
電極8に付着した異物を除去する。
【0008】電極8を洗浄するとき、酸性水とアルカリ
水とが逆になる。このため、図2に示す装置は、電解槽
2の排出側に、4組の切換弁11Aを設け、切換弁11
Aと切換スイッチ12とを制御手段6で一緒に切り換え
ている。切換スイッチ12と切換弁11Aとを一緒に切
り換えると、酸性水とアルカリ水とを同じ排水路から排
出できる。しかしながら、切り換えた直後に、酸性水と
アルカリ水とが逆になって排水され、また、酸性水とア
ルカリ水とが混合して排出される欠点がある。電解槽2
や配管に酸性水とアルカリ水とが残っているからであ
る。したがって、図2に示す装置は、排水路から常時同
じようにして滅菌水を排水できず、電極8の洗浄を開始
した直後と、洗浄を完了した直後に定常な状態と異なる
水が排水される欠点がある。
【0009】さらに、図2に示す装置は、極めて低いp
Hの酸性水と、pHの高いアルカリ水とが排出されるた
めに、酸性水とアルカリ水とを用途によって使いわける
必要がある。それは、酸性水とアルカリ水は、優れた滅
菌作用があることは同じであるが、相当に異なる性質が
ある。例えば、酸性水は酸化力が強いので金属に使用す
ると、金属が錆びる欠点がある。また、アルカリ水で手
を洗浄すると、手が荒れる欠点がある。アルカリ水は、
手に含まれる水分を取る作用があるからである。
【0010】さらに、図2に示す装置は、酸性水とアル
カリ水の何れかを使用するので、一方の水を使用すると
きに、半分の水を廃棄する必要があり、水の使用効率が
悪い欠点がある。それは、酸性水とアルカリ水のみを排
水できないからである。
【0011】本発明者は、この欠点を解決するために、
アルカリ水と酸性水とを混合して排出する装置を開発し
た。この装置は、電解槽で強酸性水と強アルカリ水とに
分離して滅菌した後、混合して排出する。したがって、
電極を洗浄するときに、+−の極性を逆転しても、排出
される水のpHは変動しない特長がある。また、酸性水
とアルカリ水とを混合して排出される滅菌水は、発生
の酸素や塩素を含有し、さらに酸化還元電位が高くなっ
て優れた殺菌力がある。この装置は、酸性水とアルカリ
水とを用途に合わせて選択する必要がないので、酸性水
とアルカリ水とを分離して排出する装置に比べて便利に
使用できる。しかしながら、この装置から排出される水
で手等を洗うと、皮膚が荒れる欠点がある。
【0012】本発明は、さらにこの欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、簡単かつ便利に使用できると共に、電極を洗浄する
ときにも同じ状態で使用でき、さらに、手の荒れを防止
して殺菌できる滅菌水製造装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の滅菌水製造装置
は、前述の目的を達成するために下記の構成を備える。
本発明の滅菌水製造装置は、流入側に電解物質を添加し
て水の導電率を高くする電解物質添加手段1と、この電
解物質添加手段1で電解物質を添加した水を、対向する
電極8で電解して酸性水とアルカリ水とにする電解槽2
と、この電解槽2の電極8に電圧を印加する電源3とを
備える。
【0014】電源3は、電極8に印加する電圧の+−を
所定の周期で繰り返し切り換える切換手段を備える。さ
らに、滅菌水製造装置は、電解槽2の内部に、対向する
電極8を配設している。対向する電極8の間には、イオ
ンを通過させる隔壁9を配設している。隔壁9は、電解
槽2の内部を、+−の電極8を区画して配設するイオン
水路10に分離している。また、隔壁9は、電解槽2の
排出側の端部までは延長されず、電解槽2の内部の排出
側に、隔壁9で区画されない酸性水とアルカリ水の混合
部13が設けられている。さらにまた、+−の電極8を
配設しているそれぞれのイオン水路10に、ドレン排水
部11を設けている。各々のドレン排水部11は、切換
弁11Aを連結している。電極8に印加する電圧を+−
に切り換えるとき、アルカリ水の満たされるイオン水路
10に連結されるドレン排水部11に連結される切換弁
11Aが、開弁されて、電解槽2で分離されたアルカリ
水の一部がドレン排水部11から排水される。ドレン排
水部11で一部が排出したアルカリ水が、電解槽2の混
合部13で酸性水に混合されて排出されるように構成さ
れている。
【0015】
【作用】本発明の滅菌水製造装置は、電解物質添加手段
1で、塩化ナトリウム等の電解物質を水に添加する。電
解物質を添加した水は、導電率が高くなって電気が流れ
やすくなる。導電率の高い水は、電解槽2の電極8に印
加する電圧を低くして、大電流を流すことができ、効率
よく電離される。電解槽2の電極8には、電源3から、
一定の周期で+−を逆転させて直流電圧を印加する。電
源3が電極8の極性を切り換える周期は、電極8の表面
に付着した異物によって電気抵抗が増加しない時間に決
定される。電解槽2は、電極8の近傍で、水を酸性水と
アルカリ水とに電離する。+の電極8の近傍には、塩素
イオン等の−イオンが集まって酸性水ができる。−電極
8の近傍には、カルシウムやナトリウム等の+イオンが
集まってアルカリ水となる。電極8の近傍で、酸性水と
アルカリ水とに分離されて、水に含まれる細菌はほとん
ど瞬時に滅菌される。
【0016】さらに、電解槽2で水を電離するときに、
発生の酸素ができる。発生の酸素は極めて活性が強
く、水を効果的に殺菌する。さらにまた、電極8に通電
して電離すると、電極8の近傍で、水の酸化還元電位が
+または−に大きくなる。+電極8の近傍では、水の酸
化還元電位が+に大きくなり、−電極8の近傍では酸化
還元電位が−に大きくなる。細菌が生息できる酸化還元
電位は、−400mV〜+900mVである。水の導電
率を高くして、電極8を介して大電流を通電すると、+
電極8の酸化還元電位は+900mVを超え、一電極8
の近傍では−400mV以下となって、殺菌される。
【0017】電解槽2で電離して滅菌され、さらに、発
の酸素を含有し、また、酸化還元電位が大きくなっ
た水は、酸性水とアルカリ水とを混合したものである。
酸性水とアルカリ水とは混合部で混合して排出される。
混合部で、酸性水とアルカリ水とに電離した水を混合す
ると、混合された水は中性とならず、アルカリ水とな
る。電離するときに、酸性水に含まれる塩素等がガスと
なって消失されるからである。本発明の滅菌水製造装置
は、アルカリ水の一部をドレン排水部11で除去して、
酸性水に混合する。このため、排出される水のpHを小
さくすることができる。pHの大きいアルカリ水で手を
洗うと、皮膚の水分が除去されて手が荒れる。とくに、
アルカリ水が手の表面に付着すると、乾燥するにしたが
ってアルカリ性が強くなる。水が乾燥してアルカリ成分
が残るからである。本発明の滅菌水製造装置は、アルカ
リ水の一部を排出して酸性水に混合するので、排出され
る水は中性から酸性の水となる。酸性水で手を洗うと、
皮膚に水分を補給して手が荒れるのが防止される。した
がって、本発明の装置で手を洗浄すると、手の細菌が洗
い流されると共に、雑菌が殺菌され、しかも、手の荒れ
が防止できる特長がある。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための滅菌水製造装置を例示するものであ
って、本発明の滅菌水製造装置は、構成部品の材質、構
造、配置、電気回路等を下記のものに特定するものでな
い。本発明の滅菌水製造装置は、特許請求の範囲を逸脱
しない範囲で変更することができる。
【0019】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0020】図1に示す滅菌水製造装置は、電解物質添
加手段1と、電解槽2と、電源3と、制御手段6とを備
える。
【0021】電解物質添加手段1は、電解物質を蓄える
供給タンクと、供給タンクに吸入側を連結した供給
ポンプと、電極8の電気抵抗を測定して供給ポンプ
の回転を制御する制御手段6と、供給ポンプから送り
出される電解物質の水溶液を水道水に添加するミキサー
とを備える。
【0022】供給タンクは、塩化ナトリウム等の電解
物質を水に溶解して蓄えるタンクである。供給タンク
は、所定量の水と電解物質とを入れることができるよう
に、上に開閉できるフタを有する。供給タンクには、
好ましくは、電解物質を飽和状態に溶融して蓄える。飽
和状態に電解物質を蓄えるには、水を入れた供給タンク
に、溶融量よりも多量の電解物質を供給する。供給タン
クの水が少なくなると、補給し、電解物質が水に溶解し
て、なくなると供給する。供給タンクに、電解物質を飽
和状態で溶解させておくと、供給ポンプは供給タンクか
ら少量の電解物質溶解水を添加して、水の導電率を高く
調整できる。
【0023】供給ポンプは、電解槽2に流入する水の
導電率が一定になるように、流量が制御される。供給ポ
ンプが、供給タンクから多量の電解物質溶解水を供
給すると、電解槽2に流入される水の導電率は高くな
る。反対に供給ポンプの流量を少なくすると、電解槽
2の水の導電率は低くなる。電解物質溶解水を添加しな
い水の導電率は、水によって変化する。海岸に近い水道
水は、含有塩分量が多くなって、導電率が高くなる。山
中の水道水塩分濃度が極めて低く、導電率が低くな
る。通常の水道水の導電率は約150μS/cmであ
る。
【0024】制御手段6は、電解槽2に流入する水の導
電率を一定とするように、供給ポンプの運転を制御す
る。制御手段6は、電解槽2の電極8に印加される電圧
と、電極8を介して通電される電流とを検出して、水の
導電率を検出する。電解槽2に流入する水の導電率が設
定値よりも低くなると、制御手段6は供給ポンプの回
転数を速く調整する。供給ポンプの回転数が速くなる
と、電解槽2に多量の電解物質が供給されて、水の導電
率は高くなる。反対に、電解槽2の水の導電率が高くな
ると、制御手段6は供給ポンプの回転を遅くして、水
の導電率を低く調整する。制御手段6は、供給ポンプ
の運転を制御して、電解槽2に流入される水の導電率を
約1000〜1500μS/cmに調整する。制御手段
6は、電解槽2の水の導電率を、300〜3000μS
/cm、好ましくは500〜2000μS/cmとなる
ように調整することもできる。
【0025】電解槽2は、水密構造のケーシングに、対
向して板状の電極8を配設している。電極8の間に隔壁
9を配設し、電解槽2の内部をふたつのイオン水路10
に区画している。イオン水路10は、一方が酸性水路と
なるとき、他方がアルカリ水路となる。イオン水路10
を区画する隔壁9は、イオンを通過させて、水の自由な
通過を阻止する微多孔膜である。イオン水路10は+電
極8側が酸性水路となり、−電極8側がアルカリ水路と
なる。電極8は直流電源に接続される。一方の電極8が
電源3の+側に接続されるとき、他方の電極8は電源3
の−側に接続される。電極8は、一定の周期で、+−を
逆に接続する。電極8の表面に異物が付着するのを防止
するためである。
【0026】図1に示す電解槽2は、隔壁9を上端まで
延長せず、電極8の上部を、酸性水とアルカリ水の混合
部としている。隔壁9で区画されない電解槽2の上部
で、酸性水とアルカリ水とは混合される。ただ、図に示
すように、混合部は必ずしも電解槽2の一部に設ける必
要はない。図示しないが、酸性水とアルカリ水の混合部
は、電解槽の排出側に設けることもでき。たとえば、
酸性水とアルカリ水とを1本のホースや配管等の排出管
で排出すると、電解槽の排出側に連結される排出管を混
合部として酸性水とアルカリ水とを混合して排出するこ
ともできる。
【0027】さらに、図1に示す装置は、電解槽2を隔
壁9で区画してふたつのイオン水路10とし、両方のイ
オン水路10にドレン排水部11を連結する。電解槽2
は、必ずしも隔壁9でふたつのイオン水路10に分離す
る必要はない。それは、本発明の装置が、酸性水とアル
カリ水とを混合して排出するからである。ただ、本発明
の装置は、アルカリ水の一部を排出して、混合水のpH
を中性から酸性に近付ける必要がある。アルカリ水の一
部を排出するためには、電極8の近傍にドレン排水部1
1を連結している。電極8の近傍に連結したドレン排水
部11は、−側の電源3に接続される電極8の近傍に連
結するドレン排水部11の切換弁11Aを開弁して、ア
ルカリ水の一部を排出できる。−側電極8の近傍には、
アルカリ水が分離されているからである。
【0028】電解槽2は、電極8で分離されたアルカリ
水路からアルカリ水の一部を排出するドレン排水部11
を備える。アルカリ水は一電極8の近傍にできる。図に
示す電解槽2は、電極8の+−を切り換えて使用するの
で、隔壁9で区画された両方のイオン水路10にドレン
排水部11を設けている。両方のイオン水路10に連結
されたドレン排水部11は、アルカリ水が分離されてい
るイオン水路10からアルカリ水の一部を排出する。ド
レン排水部11は、アルカリ水を排出するために切換弁
11Aを備える。切換弁11Aには、電磁弁、あるい
は、モーターで開閉されるモーターバルブが使用され
る。切換弁11Aは開弁されて、イオン水路10のアル
カリ水の一部を排出する。ドレン排水部11がアルカリ
水を排出する流量は、酸性水とアルカリ水とを混合して
排出される水のpHが5〜7.5の範囲となるように調
整される。すなわち、一部を排出したアルカリ水に酸性
水を混合した水が、中性から酸性となるように、ドレン
排水部11の排出量を調整する。電解槽2で分離され
た、酸性水とアルカリ水は、酸性水のpHが2.5〜
4、アルカリ水のpHが10〜12と相当に強い酸性と
アルカリ性とを示す。したがって、少量のアルカリ水を
ドレン排水部11から排出して、これ等を混合した水の
pHを中性から弱酸性とすることができる。
【0029】電解槽2の電極8に電力を供給する電源3
は、直流電源である。出力電圧は、電極間に、例えば1
〜5Aの電流を流すことができるように、10〜50V
の範囲に設定される。図示しないが、電源は、出力電圧
の可変回路を内蔵する。電源の出力電圧を変更すると、
電解槽で分離する酸性水とアルカリ水のpHを調整する
ことができる。電源電圧を高くすると、酸性水のpHは
小さく、アルカリ水のpH値は大きくなって、より強い
酸性とアルカリ性とを示すようになる。電源は、好まし
くは、電極に設定された一定の電流を流すように、電圧
を制御する回路を内蔵する。水の導電率は、電解物質の
添加量と、温度の関数となる。電解物質の添加量が多く
なって、温度が高くなると、導電率は大きくなる。導電
率が大きくなると、水の電流が増加するので、電圧を低
下して、電流を一定に制御できる。
【0030】電源3の出力側は、切換スイッチ12を介
して電極8に接続される。切換スイッチ12は制御手段
6に制御されて一定の周期で電極8の+−を逆転させ
る。切換スイッチ12は、2回路2接点の連動するスイ
ッチで、制御手段6に制御される。制御手段6は、例え
ば数分〜数時間の周期で、切換スイッチ12を切り換え
て、電極8の極性を反転させる。切換スイッチ12が切
り換えられると、電解槽2のイオン水路10は、酸性水
とアルカリ水とが反対になる。酸性水は+電極8に、ア
ルカリ水が−電極8の近傍にできるからである。ドレン
排水部11が、電解槽2から常にアルカリ水の一部を排
出するために、制御手段6は、切換スイッチ12を切り
換えると同時に、ドレン排水部11の切換弁11Aも切
り換える。すなわち、ドレン排水部11の切換弁11A
は、−電極8の近傍に連結されたものが開弁され、+電
極8の近傍に連結した切換弁11Aは閉弁される。
【0031】
【発明の効果】本発明の滅菌水製造装置は、酸性水とア
ルカリ水とを混合した滅菌水を排出するので、酸性水と
アルカリ水とを用途に合わせて選択して使用する必要が
なく、簡単かつ便利に種々の用途に使用できる特長があ
る。さらに、本発明の滅菌水製造装置の特筆すべき特長
は、酸性水とアルカリ水とを選択することなく多用途に
使用できることに加えて、手を洗浄したときに、手の荒
れを防止して効果的に殺菌できることにある。それは、
本発明の装置が、電解槽で水を酸性水とアルカリ水とに
分離し、分離されたアルカリ水の一部を排出して酸性水
に混合して排出するからである。アルカリ水の一部を排
出して酸性水に混合すると、混合水は中性から酸性に傾
く。アルカリ水は手から水分を奪って手荒れの原因とな
るが、中性水にはこのような性質がなく、また、酸性水
とすると手に水分を補給して手の荒れを防止する効果が
ある。したがって、本発明の滅菌水製造装置は、極めて
簡単な構造で、多種多用の用途に便利に使用でき、しか
も、手の荒れを防止して優れた殺菌力のある水を排出で
きる特長がある。
【0032】さらに、本発明の滅菌水製造装置は、独得
の構造で、電極の+−を頻繁に切り換えて、電極表面に
異物が付着するのを効果的に防止できることに加えて、
電極 の+−と切換弁を切り換えた直後に、排水される滅
菌水の酸性度の変化を少なくして、均一なpHの滅菌水
を排水できる特長がある。それは、本発明の滅菌水製造
装置が、電解槽の内部にアルカリ水と酸性水の混合部を
設けることに加えて、電解槽の内部から直接にアルカリ
水の一部を排水し、一部を排水したアルカリ水を電解槽
内部の混合部で酸性水に混合しているからである。
【0033】滅菌水製造装置は、電極の汚れを少なくす
ることも大切であるが、排出される水の酸性度が変動し
ないようにすることは、使用者にとっては電極の汚れよ
りも更に大切である。それは、アルカリ水が使用者に手
荒れ等の弊害を与えるからである。本発明の装置は、前
記の構成によって、排出される滅菌水の酸性度の変化を
少なくして、しかも、電極の汚れを少なくできる極めて
優れた特長を実現する。
【0034】さらにまた、本発明の滅菌水製造装置は、
メンテナンスを簡単化できる優れた特長も実現する。そ
れは、本発明の装置が、アルカリ水の水路に、付着する
と除去するのが極めて難しい、カルシウム等の硬い異物
が付着するのを少なくできるからである。電解槽で水を
酸性水とアルカリ水とに電離し、電離された水を電解槽
と別の混合部で混合する従来の装置は、電解槽と混合部
とを連結する配管にカルシウム等の硬い析出物が強固に
付着する欠点がある。それは、電解槽で電離されてカル
シウム濃度の高くなったアルカリ水を、電解槽から混合
部に配管で移送するからである。
【0035】本発明の滅菌水製造装置は、電解槽から直
接にアルカリ水の一部を排水する。さらに、一部が排水
されたアルカリ水を混合部で酸性水に混合する。このた
め、電解槽から排出される滅菌水は、電解槽に流入する
水よりもさらにカルシウム濃度が低くなる。このため、
本発明の装置は、電解槽の排出側に、カルシウム等が析
出して硬く付着するのを、有効に阻止できる特長があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる滅菌水製造装置の一
例を示す回路図
【図2】従来の滅菌水製造装置の一例を示す回路図
【符号の説明】 1…電解物質添加手段 2…電解槽 3…電源 4…供給タンク 5…供給ポンプ 6…制御手段 7…ミキサー 8…電極 9…隔壁 10…イオン水路 11…ドレン排水部 11A…切換弁 12…切換スイッチ13…混合部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入側に電解物質を添加する電解物質添
    加手段(1)と、この電解物質添加手段(1)で電解物
    質を添加した水を対向する電極(8)で酸性水とアルカ
    リ水とに電解する電解槽(2)と、この電解槽(2)の
    電極(8)に電圧を印加する電源(3)とを有する滅菌
    水製造装置において、 電源(3)が、電極(8)に印加する電圧の+−を所定
    の周期で繰り返し切り換える切換手段を備え、電解槽(2)は、内部に対向する電極(8)を内蔵して
    おり、この対向する電極(8)の間に、イオンを通過さ
    せる隔壁(9)が配設されて、隔壁(9)でもって+−
    の電極(8)が区画して配設されるイオン水路(10)
    に分離されており、さらに、隔壁(9)は電解槽(2)
    の排出側の端部までは延長されず、電解槽(2)の内部
    の排出側に、隔壁(9)で区画されない酸性水とアルカ
    リ水の混合部(13)が設けられており、 さらに、+−の電極(8)が配設されるそれぞれのイオ
    ン水路(10)にはドレン排水部(11)が設けられて
    おり、このドレン排水部(11)には、切換弁(11
    A)が連結されており、アルカリ水が満たされるイオン
    水路(10)に連結されるドレン排水部(11)に連結
    される切換弁(11A)が開弁されて、電解槽(2)で
    分離されたアルカリ水の一部がドレン排水部(11)か
    ら排水され、ドレン排水部(11)で一部が排出したア
    ルカリ水が、混合部(13) で酸性水に混合されて排出
    されるように構成されてなることを特徴とする滅菌水製
    造装置。
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