JPH073609B2 - 電子写真方法 - Google Patents

電子写真方法

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JPH073609B2
JPH073609B2 JP59248683A JP24868384A JPH073609B2 JP H073609 B2 JPH073609 B2 JP H073609B2 JP 59248683 A JP59248683 A JP 59248683A JP 24868384 A JP24868384 A JP 24868384A JP H073609 B2 JPH073609 B2 JP H073609B2
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照昭 東口
修宏 宮川
康司 矢野
一雄 山本
淳子 岡田
善信 川上
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三田工業株式会社
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G13/00Electrographic processes using a charge pattern
    • G03G13/06Developing
    • G03G13/08Developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G13/09Developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は非晶質シリコン系光導電体を感光層に使用して
成る電子写真方法に関し、より詳細には、非晶質シリコ
ン系光導電体の有する画像流れの問題が有効に防止され
た電子写真方法に関する。
従来の技術及び発明の技術的課題 非晶質シリコン系光導電体層は、表面硬度が高く、長波
長側の光に感度を有し、しかも感度そのものも良好であ
るので、電子写真用の感光体として着目されている。
然しながら、かかる非晶質シリコン系光導電体層を用い
た電子写真装置においては、繰り返えし使用により感光
体表面が湿度に敏感となり水分を吸着しやすくなり、そ
の結果として表面抵抗が下がり表面電荷が横方向に移動
し、所謂画像流れを生ずるという欠点を有している。
この様な画像流れを防止するために、感光体表面にa-Si
x・Cl-x,a-SiNx等のブロツキング層を設けることが提案
されているが、感光体表面にかかる表面処理を行つて
も、画像流れを完全に防止するには至つていないのが現
状である。
本発明者等は先に非晶質シリコン系光導電体表面の温度
を30乃至40℃として帯電、画像露光、現像及び転写の諸
行程を行うことで画像流れを防止する方法を提案した
(特願昭58−202825号)。この方法に従えば概ね良好に
画像流れを防止し得るものの、例えば非晶質シリコン系
光導電体を使い込んで行き4万枚(A3原稿の複写に換算
して)の使用を越えた場合のように表面にコロナチヤー
ジヤーの被爆によるSi-Oの結合が顕著に増加した場合に
は35℃75%のような高温高湿環境下においては幾分画像
流れが生じることもあつた。
本発明者等は、この様な場合にも感光体表面温度を室温
より15℃以上に保持して複写のための諸行程を行う場合
には、画像流れを防止し得ることを見出した。ただこの
場合室温が30℃を越える様な場合には画像濃度が幾分低
下するという新な問題も有している。
発明の目的 本発明の目的は、感光体として非晶質シリコン系光導電
体を用いた電子写真方法において、前述したような高温
高湿環境下においても有効に画像流れを防止する電子写
真方法を提供するにある。
本発明の他の目的は画像流れ防止のため非晶質シリコン
系光導電体表面温度が高くなつた場合においても、画像
濃度の低下を抑制し、高濃度な複写画像が得られる電子
写真方法を提供するにある。
発明の構成 本発明によれば、非晶質シリコン系光導電体層を導電性
基質上に有する電子写真感光体に、帯電、画像露光、現
像及び転写の行程を反復することによって画像形成を行
う電子写真方法において、 上記感光体表面近傍の温度を室温より10乃至25℃高い温
度範囲に加温保持すると共に、現像に際しては、磁気ブ
ラシの形で測定して6×104乃至2.5×106Ωの電気抵抗
を有するフェライト粒子キャリヤと体積固有抵抗が1×
1013Ω−cm以上で且つ比誘電率が3乃至6.5の範囲にあ
る顕電性トナー粒子との混合物とから成り、磁気ブラシ
の形で測定して4×106乃至4×107Ωの電気抵抗を有す
る二成分系現像剤で現像することを特徴とする電子写真
方法が提供される。
画像流れについて 非晶質シリコン系光導電層は、前述したように繰り返し
使用により感光体表面が湿度に敏感となり水分を吸着し
易くなつて結果として表面電荷が横方向にリークして静
電荷潜を形成することができなくなり画像流れが発生す
る。本発明者らはこの画像流れについて鋭意研究を行つ
た結果、この画像流れが繰り返し使用に際し、非晶質シ
リコン感光層表面がコロナ放電の被爆によりシリコンの
分子間結合に変化が生じるために発生することを推定す
るに至つた。
即ち、通常静電複写装置に使用される非晶質シリコン系
感光体はグロー放電により基盤上に堆積された長距離秩
序(Long range order)が失われて、短距離秩序(Shor
t range order)のみが存在するシリコンの原子間結合
により構成されていて、多くの未結合手(ダングリング
・ボンド,dangliing bond)が存在し、このダングリン
グボンドの存在のためエネルギーギヤツプ中の局在準位
密度が高くなるので、通常このダングリングボンドを水
素原子で封鎖し、非晶質水素化シリコン(a-Si:H)の形
で存在させ、ホウ素、リン等のドーピングによるドーピ
ング効果を生じ易くしている。
この非晶質水素化シリコン感光層を既存の電子写真プロ
セスを用いて繰り返し使用するに従い、帯電、転写等の
各行程でコロナ放電の被爆を受け、水素原子が取れ再び
ダングリングボンドが生じる。このシリコンのダングリ
ングボンドに、コロナ放電により発生したオゾンの攻撃
を受けて、Si-H結合よりも安定なSi-OH或いはSi-O-Siの
シリコン、酸素結合を生ぜしめる。この感光層表面に存
在する酸素原子はその性質において親水性であるため
に、コロナ放電による被爆が進みシリコン、酸素結合濃
度が増えてくると感光層表面近傍の雰囲気中水分子を吸
着し易くなる結果として湿度に敏感な感光体となり、画
像流れを現象を誘起させるものと考えられる。
この事実は、画像流れが生じ出した感光層表面をXPS(X
ray photoelectron Spectroscopy)を用いて表面分析を
行つた場合にSi-Oの結合が検出されることや、この画像
流れが生じた感光層をプラズマエツチング処理にてSi-O
の結合が生じた表層を薄く削り取ることで画像流れが生
じなくなることからも確認できる。
また本発明者らは、前述した画像流れの原因と考えられ
る、シリコンと結合した酸素原子(以下水分吸着媒体と
称すことがある)と雰囲気中の水分子との吸着現象は、
従来Se系感光体を用いた場合に生じていた結露現象とは
以下の理由により実質上相違するものと判断している。
即ち、結露現象は、複写機の動作を停止させ放電させた
場合に、機内の温度が下がるにつれて空気よりも比熱の
小さい感光ドラムが、ドラム近傍の雰囲気よりもいち早
く低い温度に下がるため感光ドラム表面近傍の水蒸気圧
が飽和蒸気圧となることにより露が生じる現象である。
そのため、例えば特開昭55−53376号に開示されている
ように結露防止ヒーターを複写機に取り付けSe系感光体
が結晶化しないような温度、例えば30℃までの温度に保
持することにより感光体表面を露点にまで下げないよう
にすることでこれを防止していた。それゆえ、この結露
現象は複写動作中に生じるものではなく、夜間複写機を
使用することなく放置させた後、朝一番の使用に際し発
生するものなのである。
これに対して画像流れ現象は、連続複写中においても発
生するものである。これは前述したようにコロナ放電の
被爆により感光層表面に生じたSi-O結合を有する水分子
吸着媒体と感光層表面近傍の雰囲気中の水分子との吸着
現象であつて、水分子及び水分子吸着媒体の密度との関
係において、飽和水蒸気圧以下の水蒸気圧であつても水
分子の吸着現象が生じるために起るものだからである。
しかも、感光層表面に生じたSi-O結合が増加するに従つ
て水分子の吸着が顕著に発生してくるのである。
発明の好適態様 複写機全体の構成を第1図に示す。駆動回転される金属
ドラム1の表面には、非晶質シリコン系光導電体層2が
設けられている。このドラムの周囲には、主帯電用コロ
ナチヤージヤ3;ランプ4、原稿支持透明板5及び光学系
6から成る画像露光機構;トナー7を有する現像機構8;
トナー転写用コロナチヤージヤ9;紙分離用コロナチヤー
ジヤ10;除電ランプ11;及びクリーニング機構12がこの順
序に設けられている。
先ず、光導電体層2をコロナチヤージヤ3で一定極性の
電荷で帯電させる。次いで、ランプ4で複写すべき原稿
13を照明し、光学系6を経て原稿の光線像で光導電体層
2を露光し、原稿画像に対応する静電潜像を形成させ
る。この静電潜像を、現像機構8によりトナー7で現像
する。転写紙14を、トナー転写用チヤージヤ9の位置で
ドラム表面と接触するように供給し、転写紙14の背面か
ら静電像と同極性のコロナチヤージを行つて、トナー像
を転写紙14に転写させる。トナー像が転写された転写紙
14は、分離用コロナチヤージヤ10の除電によつてドラム
から静電的に剥離され、熱定着装置15に送られる。
この熱定着装置15は、例えば内部にヒータ16を有するヒ
ートロール型であり、該ヒータ16により熱せられた熱ロ
ーラ17と加圧ゴムローラ18により熱定着が行ななわれ
る。
トナー転写後の光導電体層2は除電ランプ11による全面
露光で残留電荷が消去され、次いでクリーニング機構12
によつて残留トナーの除去が行われる。
本発明における第一の重要な特徴は、前述した画像流れ
を防止するために、非晶質シリコン系感光体表面を複写
動作時、好ましくは常時室温より摂氏10乃至25゜高い温
度範囲内に保持することにある。ここで常時とは、例え
ば夜間複写機のメインスイツチを切つた状態においても
なお上述した温度範囲に保持させることを意味する。
ここで室温より摂氏10乃至25゜高い温度範囲内の温度に
感光体表面を保持すると画像流れが有効に防止し得るこ
との理由は未だ解明されるまでには至つていないが、本
発明者等によれば以下の理由によるものと考えられる。
即ち、前述したコロナチヤージヤーの被爆により生じた
Si-O結合を有する水分子吸着媒体と感光層表面近傍の雰
囲気中の水分子の吸着・脱離において吸着反応の速度定
数をk1、脱離反応の速度定数をk2とした場合に前述した
温度条件下では k2≫k1 なる関係が成立し、脱離状態即ち画像流れが生じない状
態が安定状態となるものと考えられる。前述した温度条
件が臨界的なものであることの事実は後述する実施例に
おいて室温より8℃高い温度に加温保持した場合には30
℃80%の環境下で画像流れが発生しているのに対し、10
℃高い温度に加温保持した場合には、同一環境下で発生
する画像流れが有効に防止されていることからも明らか
となろう。
上述した加温の実施に関し、第1図に示した態様におい
ては、光導電性層2の加温機構として、感光体ドラム1
の内部にヒータを設け加温するものである。この加温機
構を詳細に説明した第2図及び第3図を参照して、ドラ
ム1の両側面を中心部に開口20,20′を有するフランジ2
1,21′により封じ、一方のフランジ21の周状端縁に駆動
モーターからの駆動をドラム1に伝達させるためのギア
部22を設けることで、ドラム回転軸23そのものは直接回
転駆動には関与させずに、この位置に加熱機構として例
えばヒーター24を設けることができ、ドラム1の内部を
加熱し、感光層2を所定温度に保持させるものである。
即ち、フランジ21,21′を両端に雄ネジを有する複数の
棒部材25によりドラム1の両側面に取り付ける。このフ
ランジ21,21′の中心部は外側に突出した突出部26,26′
を有した形状とすると共に、その中心には開口20,20′
を有している。また、一方のフランジ21の周状端縁には
ギア部22が設けられており、このギア22に複写機本体の
駆動モーター(図示せず)からの駆動がドラム1に伝達
される。
上記構造を有する感光体ドラム28を複写機本体に取り付
ける場合には、前記突出部26,26′をベアリング27,27′
に嵌入させ、複写機本体のドラム受け(図示せず)に保
持させる。この時ギア部22が複写機本体の駆動ギアと螺
合させることで回転可能な状態に感光ドラム28を複写機
本体にセツトすることができる。
次に加温機構の取り付けについて説明する。複写機本体
にセツトされた感光体ドラム28には、前記開口20,20′
が設けられており、しかもフランジ21のギア22を介して
駆動が伝達されるため、この開口20,20′の中心を結ぶ
軸、つまり回転軸そのものは回転に関与しない構造とな
つている。それ故に、開口20,20′のいずれか一方より
熱源として例えば棒状ヒーター24を挿入し複写機本体に
取り付けられたヒーター電極ソケツト30,30′により固
定し、電源31より電圧が印加できるようになつている。
本発明のこの態様においては、ヒーター24の挿入をより
容易に行わせるために、両フランジ21,21′間に亘つて
中空パイプ32等を設けることも適宜できる。
尚、この様なヒータ24の代わりに、薄いステンレス基板
上に絶縁被覆されたニクロム線を設けたものや、二枚の
絶縁フイルム間に発熱体をサンドイツチ状にラミネート
した所謂フイルムヒータを感光体ドラム1の内部に設け
ることも可能である。
この場合には、第4A図及びフランジ21′の断面を示した
第4B図を参照して、フイルムヒータ41をドラム1の内面
に挿入して取り付け、一方の電極42をドラム内面にGND
として接続すると共に、他方の電極は一方のフランジ2
1′(例えばジユラコン等の絶縁材料で形成されてい
る)のドラム1の内面側に設けられた回転ブラシ電極43
のコネクター44に接続する。かくして固定された軸電極
45を用いて外部ソケツト46よりヒータ電圧を印加する
と、ドラム1の回転と無関係にブラシ電極43を介してフ
イルムヒータ41への電圧印加を行うことが可能となる。
この加温機構による感光層2の温度制御は例えば二つの
温度センサーを用いた温度調節機構47により行う。この
調節機構を第5図に示すブロツク図及び第6図に示すフ
ローチヤートで説明する。感光体表面温度Tを検知す
る温度センサー33を、感光層2の表面近傍に取り付け、
また室温Tを検知する温度センサー33′を例えば複写
機本体外部表面に取り付ける。ここでセンサー33′を取
り付ける位置は任意でよいが、複写機本体の定着部や露
光部等からの温度の影響を受けない場所を選択して取り
付ける。この両センサー33,33′の信号をA/Dコンバータ
ーを通してデイジタル信号に換えCPUによりヒータ制御
回路を駆動する。即ち第6図のフローチヤートに示すよ
うに、TとTとの関係がT+t<Tを満足する
場合にはヒータをOFFし、満足しない場合にはヒータをO
Nにして加熱させる。ここでtは室温Tと感光体表面
温度Tとの所定温度差であり、前述した10乃至25℃の
温度範囲から選択される温度である。
そして第6図のフローチヤートにおいては、温度検知と
ヒータONとOFFとの駆動は繰り返し行われて所定温度を
維持するわけであるが、一定間隔例えば数秒おきとか或
いは数分間隔で行えば十分であるため、検知の周期を調
節する目的でWAITをかけている。
以上説明した加温機構により画像流れが有効に防止され
ることができる。ただ室温が例えば30℃の時に発生する
画像流れを防止するには、感光層表面温度は40℃乃至55
℃、好ましくは45℃乃至55℃の範囲で保持する必要が生
じ、通常の条件で非晶質シリコン光導電層を用いる場合
には、高い画像濃度が望めなくなる。この理由は、非晶
質シリコン光導電体は光半導体の一種であり、一般に半
導体の一般的性質として高い温度では、電荷の移動を増
大させるため、帯電電荷の保持が困難となるためであ
る。
本発明の第二の特徴は、このような画像流れを防止する
手段として、高い温度領域に感光体表面を加温保持した
場合においてもなお高い画像濃度を維持できるように以
下の手段を前述した加温条件に併用することにある。
即ち、高温時において表面電荷が幾分低下した場合にも
高濃度の現像が実行し得るような現像剤を用いることに
ある。そしてこの現像剤として、磁気ブラシの形で測定
して6×104Ω乃至2.5×106Ωの電気抵抗を有するフエ
ライトキヤリヤと体積固有抵抗が1×1013Ω−cm以上で
且つ比誘電率が3乃至6.5の範囲にある顕電性トナー粒
子との混合物から成る二成分系現像剤を用いることが本
発明の第2の重要な特徴である。以下この現像剤につい
て説明する。
キヤリヤ 本発明においては、比較的低い抵抗のフエライトキヤリ
ヤを使用する。フエライトキヤリヤを使用する理由は、
鉄粉キヤリヤに比して安定した磁気ブラシを形成するこ
とができること、現像剤磁気ブラシの電気特性が長期に
亘つて安定しており、スペントトナーの発生が少いこ
と、及び表面硬度が高く耐刷性能が優れた非晶質シリコ
ン系感光体と組合せて使用すれば複写機の保守が容易と
なることなどを挙げることができる。
ただ、通常のフエライトキヤリヤは鉄粉キヤリヤに比し
て2乃至3桁高い体積固有抵抗を有しているため、低電
位の感光体への使用は不満足の結果しか与えない。そこ
で本発明においては、特に低抵抗のものを使用する。低
抵抗のフエライトキヤリヤを使用する理由は、感光体表
面の帯電電位をE、現像電流をi、現像剤磁気ブラシの
電気抵抗をRとすれば、下記式 E=iR の関係が成立すると考えられ、現像電流iにトナー濃度
が比例するとすれば、帯電電位(E)の小さい感光体に
対しては磁気ブラシの抵抗(R)を下げることが望まし
いと考えられるからであり、現像剤磁気ブラシの抵抗
は、そのキヤリヤの抵抗に依存すると考えられるからで
ある。ただこの場合、磁気ブラシとしての動的及び現像
条件で電気抵抗とトナー像の濃度との関係は、上記式の
双曲線的関係にあるのではなく、真に予想外にも第7図
に示したように一定の電気抵抗値に屈曲点があり、この
屈曲点以下では画像濃度が飛躍的に向上するのである。
本発明では、画像流れ防止対策として前述した温度に加
温するわけであるが、この加温状況が高温高湿時には表
面電位を低下させるような温度域にまで及ぶ。従つて、
表面電位が低下した場合においても、前述した現象を巧
みに利用することで、画像濃度の低下を抑制し、更に後
述する特定のトナーと組合せ使用することで高い画像濃
度を維持するものである。
かかる理由において、本発明では現像剤磁気ブラシの動
的且つ現像条件下での電気抵抗(D−S抵抗)を4×10
6Ω乃至4×107Ω、特に4×106Ω乃至3×107Ωの範囲
となるように、フエライトキヤリヤとしての抵抗値を定
める。即ち、フエライトキヤリヤ単独で磁気ブラシを形
成させた場合のD−S抵抗が6×104Ω乃至2.5×10
6Ω、特に1×105Ω乃至5.8×105Ωの範囲を満足するフ
エライトキヤリヤ粒子を使用する。
本明細書において、磁気ブラシの動的電気抵抗とは、磁
気ブラシによる現像条件下に動的に測定される電気抵抗
値であり、下記の方法により求められる値を意味する即
ち、電子写真感光体ドラムと同寸法のアルミ製電極ドラ
ムを感光体ドラムに置換えて設置し、現像スリーブ上に
現像剤を供給して磁気ブラシを形成させ、この磁気ブラ
シを電極ドラムと摺擦させ、このスリーブとドラムとの
間に電圧を印加して両者間に流れる電流を測定すること
により、算出された抵抗値を意味する。測定に当つて
は、トナーとキヤリヤとから成る現像剤の場合には50V
の電圧を印加し、キヤリヤ単独で磁気ブラシを形成させ
て測定する場合には20Vの電圧を印加し、使用する複写
機に備わつている現像装置の現像条件(例えば、ドラム
‐スリーブ間距離や磁気ブラシの移動速度など)に従つ
て測定する。即ち、この測定によつて得られた抵抗値は
使用する複写機中の現像装置に即した抵抗値であること
が理解される。
本発明に用いる上述したフエライトキヤリヤとしては、
上述したD−S抵抗を有するものであれば任意の組成か
ら成るものが使用される。例えばこれに限定されるもの
ではないがZn系フエライト、Ni系フエライト、Cu系フエ
ライト、Mn系フエライト、Mn-Zn系フエライト、Mn-Mg系
フエライト、Cu-Zn系フエライト、Ni-Zn系フエライト、
Mn-Cn-Zn系フエライト等が挙げられる。好適なフエライ
トは、原子重量%で、Fe35乃至65%、Cu5乃至15%、Zn5
乃至15%及びMn0乃至0.5%から成るCu-Zn系又はCu-Zn-M
n系フエライトである。
上述した範囲の抵抗値とするためにはこの焼結フエライ
ト粒子を、例えば水素気流中300乃至500℃、特に340乃
至420℃の温度で還元する。必要な処理時間は、温度や
水素通気量によつても相違するが、一般的に言つて、30
分乃至1時間の内から、生成物のD−S抵抗が前述した
範囲となる時間を選ぶ。この還元により焼結フエライト
粒子の少なくとも表面部分の金属成分が酸化状態の低い
酸化物、即ち原子価の低い状態に移行し、これにより電
気抵抗の低下を生じるものと認められる。還元処理は、
水素雰囲気中で行うことが望ましいが、一酸化炭素を用
いて行うことも可能である。
用いる焼結還元フエライト粒子は、一般に平均粒径が30
乃至100ミクロン、特に35乃至45ミクロンにあるものが
望ましい。前述したD−S抵抗、即ち磁気ブラシとして
の動的抵抗は、キヤリヤ粒子の粒径によつても左右さ
れ、フエライトキヤリヤの粒径を小さくすることによ
り、磁気ブラシの抵抗を任意の低い値に調節し得ること
が明らかである。これは、フエライトキヤリヤの粒径を
小さくすることにより、磁気ブラシ中或いは磁気ブラシ
とスリーブ乃至は感光層表面との接触点の数が増大する
ためと思われる。
更に、上述したフエライトキヤリヤ粒子でも、表面に一
次粒子に基づく凹凸を有し、30乃至50μm、特に40乃至
45μmのメジアン径(重量が50重量%に対応する径)及
び2.6g/cc.未満特に2.30乃至2.50g/cc.の範囲内にある
見掛け密度(JIS Z−2504−1966)を有するフエライト
キヤリヤが特に好ましい。この理由は、後述する実施例
からも明らかなように、ブラシマークの発生が少なく、
電荷像のリーク防止及び画像濃度の向上に有効だからで
ある。
この様な表面形状を有するフエライトキヤリヤを得るた
めには、0.5乃至7μmの微細な一次粒径を有した粒子
を噴霧造粒等の手段で、ほぼ球状粒子に造粒し、次いで
焼成等の手段で焼結する。噴霧造粒時の粒径は、焼結後
の球状粒子のメジアン径が30乃至50μmの範囲となるよ
うに定める。また、焼結温度は、一次粒子間の焼結は生
ずるが、球状粒子外表面の一次粒子が実質上そのままの
形態が保持されるように、即ち外表面の一次粒子が溶融
連続相とならないように定める。この温度は、フエライ
トの組成によつても相違するが、前述した組成のCu-Zn
系又はCu-Zn-Mn系フエライトでは、従来の焼成温度が12
00乃至1400℃であるのに対して、これよりも少なくとも
100℃低い、一般に900乃至1100℃の温度を用いる。
そして前述した還元処理を行えば前述した抵抗値を有す
るフエライトキヤリヤ粒子が得られる。
トナー 現像剤のもう一方の成分であるトナー粒子として、後で
詳述する測定法で測定して、比誘電率(ε)が3乃至6.
5特に3.6乃至6.2、一層好ましくは4.2乃至5.7の範囲に
あるものを使用する。この理由は、高誘電率のトナーを
用いることにより、現像剤磁気ブラシと、トナー付着感
光層との空隙の電界強度が高くなり、これにより高濃度
のトナー像形成が可能となるからである。これについて
説明すると、電荷像に対するトナー付着量は、トナー密
度、トナー層におけるトナー充填率及び付着トナー層の
厚みの三者の積に等しいが、このトナー層の厚みは、ト
ナーの誘電率(ε)が高い程大きな厚みとなり、結果と
して、高濃度のトナー像形成が可能となる。従つて、前
述したキヤリヤ成分と組合せることで、高温時において
表面電位が低下した場合でも高い画像濃度が維持できる
こととなる。
一般に通常市販されている二成分系現像剤用トナーは比
誘電率が2.5乃至3.5の範囲にあり低い値である。このう
ち比誘電率が前述した範囲以下例えば3未満のトナー使
用する場合には、たとえ前述した特定のキヤリヤと組合
せて使用しても高温時においては画像濃度は低下する
(後述する実施例5参照)。それゆえ、市販されている
トナーであつても最低限3以上のものを、好ましくは後
述するようにトナー組成中に高誘電物質を配合し、比誘
電率を3.6乃至6.2の範囲に調整したトナーを前述したキ
ヤリヤと組合せて使用することが望ましい。
逆に前記した範囲よりも更に高い比誘電率を有するトナ
ーを用いる場合には、非晶質シリコン系感光体(一般に
比誘電率11.5乃至12.5)との誘電率の差が小さくなり、
トナーと感光体との間の摩擦電荷が発生し難くなるた
め、カブリを押えるための現像バイアス電圧も低く設定
でき、この意味からも低電位現像に有効な手段である。
このトナーの比誘電率(ε)を高いレベルに維持するに
は、種々の手段が採用されるが、最も簡便には、トナー
粒子中に高誘電体や導電性物質を微粒子の形で分散含有
させる方法が採用される。
高誘電体としては、耐湿性、耐水性のある高誘電体が適
当であり、例えば、TiO2,BaTiO3の他、BaTiO3-SrTiO
3系、BaTiO3-PbTiO3系、BaTiO3-CaTiO3系、BaTiO3-YTiO
3系などのチタン酸塩どうしの固溶体;BaTiO3-BaSnO
3系、BaTiO3-BaZrO3系、PbTiO3-PbZrO3系などのチタン
酸塩と他の塩との固溶体等が好適に使用用される。
これらの高誘電体は、微粉末の形でトナー粒子中に、1
乃至20重量%、特に1.5乃至10重量%の量で含有させる
のがよい。高誘電体の含有量が上記範囲よりも少な場合
には、比誘電率を本発明で規定した範囲とすることが困
難であり、一方上記範囲を越えると、トナーの色調が好
ましくなくなる場合がある。この理由は前述した高誘電
体であるTiO2,BaTiO3等が白色顔料であるため、添加量
が多い場合にはトナーの黒調が弱められるためである。
このことから黒色の誘電物質を用いるのがより一層好ま
しく、この意味において、黒色の酸化チタンを使用する
のが特に好ましい。この黒色の酸化チタンの例としては
三菱金属(株)からチタン・ブラツク20M、チタン・ブ
ラツク12Sの商品名で販売されている酸化チタンを挙げ
ることができる。このチタン・ブラツクは一般式がTinO
2n−1で示されn=1に近いためTTiとOのストイキオ
メトリー(原子数比)が1:1に近いといの構造を有する
ものである。
上述した高誘電体との組合せで、或いは単独で、カーボ
ンブラツク等の導電性微粒子をトナー粒子中に含有させ
ることも、トナー粒子の誘電率を高める上で有利であ
る。只、カーボンブラツク等の導電性粉末をトナー粒子
中に配合すると、その配合量に伴なつて、トナー粒子の
電気抵抗が低下する傾向がある。カーボンブラツクは、
樹脂媒質中に配合したとき、チエン構造をとりやすく、
この場合には、電気抵抗の低下が特に顕著となる。この
意味において、通常のカーボンブラツクの場合、電気抵
抗を前述した範囲にするためには、トナー粒子への配合
量を10重量%以下に抑えなければならない。しかしなが
ら、カーボンブラツクの表面を界面活性剤、金属石鹸等
で処理した所謂表面処理カーボンや、カーボンブラツク
の表面を、エチレン系不飽和単量体でグラフト処理し
た、所謂グラフトカーボンでは、樹脂媒質への分散性が
向上し、チエン構造の形成が妨げられるので、15重量%
迄の量で用いることができる。
樹脂としては、熱可塑性樹脂や、未硬化乃至は初期縮合
物の熱硬化性樹脂が使用される。その適当な例は、重要
なものの順序に、ポリスチレン等のビニール芳香族樹
脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、石油樹
脂、オレフイン樹脂等である。着色顔料としては例えば
前述したカーボンブラツク、カドミウムエロー、モリブ
デンオレンジ、ピラゾロンレツド、フアストバイオレツ
トB、フタロシアニンブルー等の1種又は2種以上が使
用され、荷電制御剤としては、例えばニグロシンベース
(CI 50415)、オイルブラツク(CI 26150)、スピロン
ブラツク等の油溶性染料や、ナフテン酸金属塩、脂肪酸
金属石鹸、樹脂酸石鹸等が必要により使用される。
トナー粒子の粒径は一般に5乃至20μmの範囲において
使用できる。
そして、低電位潜像に対する画像コントラスト及び現像
剤の耐久性の見地からは、前述したトナー粒子におい
て、メジアン径が10乃至14μmで且つ粒径5μm以下の
ものの含有量が実質上ゼロであるような粒度特性を有す
るものを使用することが一層望ましい。実質上ゼロと
は、商業的に利用される粒度分析技術、例えばコールタ
ーカウンター法で5μm以下の粒度の粒子が検出されな
いという事実を意味する。これに対して、従来知られて
いる粒径が5乃至35μmのものを用いるという場合に
は、粒径が5乃至35μmの範囲に調節されているという
意味であり、5μm以下の微粒子が必ず0.5乃至2容量
%程度は混入されている。従つてこのようなトナーと実
質上ゼロとは異質の状態を意味するものである。
更に、粒径5μm以下のものの含有量を実質上ゼロとす
ることにより、現像剤の流動性を向上させ、現像作業性
を一層良好にし得るというメリツトも発現される。
粒径5μm以下のものの含有量を実質上ゼロにするに
は、混練・粉砕法により得られるトナーを2回以上の分
級操作に賦する等の高精度の分級操作を行えばよい。
二成分系現像剤 フエライトキヤリヤと顕電性トナーとは、一般に100:6
乃至100:11の重量比で使用するのがよい。この量比も現
像剤の磁気ブラシの電気抵抗に影響を及ぼす。即ち、フ
エライトキヤリヤの量比が大きくなると、現像剤の磁気
ブラシの電気抵抗が小さくなる傾向を示す。両者の最適
比率は、フエライトキヤリヤ及び顕電性トナーの比表面
積にも密接に関連する。本発明の好適態様では、磁気ブ
ラシを形成する混合物のトナー濃度(Ct%)が、下記式 式中、Scはフエライトキヤリヤの比表面積(cm2/g:透過
法による実測値)、Stはトナーの比表面積(cm2/g:コー
ルターカウンターを用いて測定した平均粒径を基に、ト
ナーが真球であると仮定して計算した有効比表面積であ
り、平均粒径から得られる半径をr(cm)とし、トナー
の真比重をρ(g/cm3)とした場合St=3/r・ρで計算さ
れる値)、kは0.80乃至1.07の数である、 を満足する濃度で現像を行う。
先ず、前記式(2)における右辺の項Sc/(St+Sc)
は、キヤリヤ及びトナーの比表面積に関する項であり、
具体的には、キヤリヤとトナーとを等重量混合した組成
物の全表面積当りのキヤリヤの占める表面積の割合い
(以下単にキヤリヤ表面積占有率と呼ぶ)を表わす数値
である。
しかして、本発明のこの態様においては、このキヤリヤ
表面積占有率乃至はその近傍値とトナー濃度とが等しく
なるような条件で、二成分系現像剤による静電像の現像
を行うと、画像の濃度の向上、カブリ濃度の低下、解像
度の向上及び階調性の向上がもたらされるものである。
トナー濃度(Ct%)とキヤリヤ表面積占有率(Sc/(St
+Sc),%)とのずれは、両者の比率、即ち k=Ct/〔Sc/(St+Sc)〕 係数kを求めることにより評価することができる。
この係数kは使用するフエライトキヤリヤの形状によつ
て相違するが本発明においては、この係数kを前述した
0.80乃至1.07の値、特に球状フエライト粒子では0.90乃
至1.04の範囲とすることにより、高い画像濃度、低いカ
ブリ濃度、高い解像力及び優れた階調性が得られ、しか
もこれらの特性は現像開始初期のみならず、40000枚も
の連続複写後においても殆んど低下しないという効果が
達成される。
以上説明したように、非晶質シリコン系光導電体表面を
室温より10乃至25℃好ましくは15乃至25℃高い温度範囲
内に加温保持することにより画像流れを有効に防止する
ことができる。しかも上述した二成分系現像剤を併用す
ることで高温高湿時においても高濃度の複写画像を維持
することが可能となるのである。
勿論、感光体表面の潜像電位が低下しないような温度域
でも上述した二成分系現像剤が高濃度の複写画像を形成
することは了解されよう。
本発明において使用する非晶質シリコン系光導電体層と
しては、それ自体公知の任意のものが使用され、例えば
シランガスのプラズマ分解等で基板上に析出される非晶
質シリコンが使用され、このものは、水素やハロゲンで
ドーピングされ、更にボロンやリン等の周期律第III族
または第V族元素でドーピングされたものであつてよ
い。
代表的なアモルフアスシリコン感光体の物性値は、暗導
電率が10-12Ω-1・cm-1、活性化エネルギ<0.85eV、
光導電率>10-7Ω-1・cm-1、光学的バンドギヤツプ1.7
〜1.9eVであり、また結合水素量は10〜20原子%の量で
その膜の比誘電率は11.0〜12.5の範囲にあるものであ
る。
この非晶質シリコン光導電層は、ドーピング種に応じて
プラス荷電やマイナス荷電も可能であり、コロナチヤー
ジヤへの印加電圧は5乃至8KVの範囲が一般的である。
また本発明方法において、帯電、画像露光、現像及び転
写等の行程は、静電写真の分野において公知の任意の手
段を採用し得る。
かかる本発明の電子写真方法は、複写機のみならず、CR
Tプリンタ、レーザプリンタ等のノンインパクトプリン
タやレーザフアクシミリ等に適用される。
本発明の優れた効果を以下の実施例で説明する。
実施例 1. 厚さ30μmのa-Si:H感光体ドラムに、面ヒーターとその
制御機構を取り付け、市販の静電複写機(三田工業社製
DC−213RE)にセツトした。なお、このa-Si:Hドラム
は、すでに10万回の電子写真行程を経たものであり、高
湿時において画像流れを生じるものである。次に25℃、
60%にて100枚の連続コピーをした後、室内を30℃、80
%に設定すると同時に(T‐T)を15℃となるよう
にセツトする。5時間30℃、80%にて放置した直後、連
続100枚のコピーをしたところ、全く画像流れは生じな
かつた。しかも、感光ドラム表面近傍温度45℃であるに
もかかわらずベタ黒部におけるI.Dは 室内 放置前のI.D(25℃,60%)(ドラム25〜6℃) 1.427 放置後のI.D(30℃,80%)(ドラム45℃) 1.411 でほとんど変化しなかつた。
なお、このときの現像剤としては以下のものを使用し
た。
磁気ブラシの形で測定して4.0×105Ωの抵抗値を有する
フエライトキヤリヤに比誘電率5.0でかつ平均粒子径12.
3μmで5μm以下のものを含まない顕電性トナーを混
合し、トナー濃度8.5%の現像剤としたもので、この現
像剤の磁気ブラシの形で測定した抵抗値は1.5×107Ωで
ある。
尚、本実施例(以下における実施例も同じ)におけるD
−S抵抗の測定は下記のような複写機の現像領域条件に
て、感光体ドラムの代わりにAl電極ドラムを装填し、ド
ラムとスリーブとの間に20Vの電圧を印加し流れる電流
値よりフエライトキヤリヤのD−S抵抗を求めた。
現像領域条件 複写速度:感光体ドラム回転速度 16cm/sec 現像部:スリーブ回転速度 23cm/sec 現像磁石強度 1000ガウス 穂切間隔 1.0mm 現像領域:感光体と現像スリーブとを共に時計方向に回
転させ、D−S間のギヤツプは1.5mmに固定した。
実施例 2. 実施例1の(T‐T)値を15℃の代わりに、下記4
つの条件2℃(加熱なし)、5℃、8℃、10℃に変えた
以外は実施例1と同様に試験した。
その結果を第I表に示す。
この結果から、高湿時には10℃以上の温度差が必要であ
ることがわかる。
実施例 3. 実施例1において、30℃,80%で5時間放置する代わり
に、35℃,85%にて5時間放置しかつT‐T下記3
つの条件10℃,13,15に設定する以外は実施例1と同様に
試験した。その結果を第II表に示す。
これから、85%の超高湿時には10℃以上好ましくは15℃
以上の温度差が必要であることがわかる。
実施例 4. 実施例1において現像剤用キヤリアとして磁気ブラシの
形での抵抗値が4×103Ω、6.9×104Ω、8.4×105Ω、
9.1×107Ωのフエライトキヤリヤを用いる条件以外は、
実施例1と同様に試験した。その結果を第III表に示
す。尚表中には比較が容易となるように実施例1の結果
を再度示した。
実施例 5. 実施例1において用いた現像剤用顕電性トナーの代わり
に比誘電率が次のような2.5,3.8,4.0,4.2,5.0,5.9,6.0,
6.2,6.5である顕電性トナーを用いて、実施例1と同様
に試験した。その結果を第8図に示す。
これから、トナーとしては、比誘電率が3.6〜6.2のもの
がI.D.1.3以上の高濃度画像が得られることがわかつ
た。そして特に4.2〜5.7のものはI.D.が約1.4を超え一
層好ましいことがわかる。
実施例 6. 実施例1において用いた現像剤用顕電性トナーの代わり
に、比誘電率5.0でかつ平均粒子径11.4μmで5μm以
下の微粉トナーを含む顕電性トナーを用いて、実施例1
と同様に試験した。
その結果、25℃,60%室内でのI.Dは1.213(ドラム温度2
5℃)、30℃,80%室内放置後のI.Dは0.988(ドラム温度
45℃)となり、トナーとしては5μm以下の微粉トナー
をカツトする方が良いことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を好適に実施するための複写機全体の構
成を示す概略図、 第2図は、本発明に用いる加熱機構としてドラムの中心
部にヒータを用いた具体例を示すドラム断面図、 第3図は、第2図の具体例を示す斜視図、 第4A図は、本発明に用いる加熱機構として、ドラムの内
面にフイルムヒータを用いた具体例を示すドラム斜視
図、 第4B図は、第4A図のフランジ部分の断面図、 第5図は、本発明の温度制御を示すブロツク図、であり
第6図は、温度制御の動作を示すフローチヤート図、 第7図は現像剤のD−S抵抗とI.D.との関係を示すグラ
フ図であり、 第8図はトナーの比誘電率とI.D.との関係を示すグラフ
図である。 図中、各引照数字は以下の内容を示す。 1……ドラム基体、2……非晶質シリコン感光層、8…
…現像機構、15……定着機構、24……ヒータ、33,33′
……温度センサー、34……コントロール部、41……フイ
ルムヒータ、43……回転ブラシ電極、47……温度調節機
構を夫々示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 一雄 大阪府大阪市東区玉造1丁目2番28号 三 田工業株式会社内 (72)発明者 岡田 淳子 大阪府大阪市東区玉造1丁目2番28号 三 田工業株式会社内 (72)発明者 川上 善信 大阪府大阪市東区玉造1丁目2番28号 三 田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−139056(JP,A) 特開 昭59−172660(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質シリコン系光導電体層を導電性基質
    上に有する電子写真感光体に、帯電、画像露光、現像及
    び転写の行程を反復することによって画像形成を行う電
    子写真方法において、 上記感光体表面近傍の温度を室温より10乃至25℃高い温
    度範囲に加温保持すると共に、現像に際しては、磁気ブ
    ラシの形で測定して6×104乃至2.5×106Ωの電気抵抗
    を有するフェライト粒子キャリヤと体積固有抵抗が1×
    1013Ω−cm以上で且つ比誘電率が3乃至6.5の範囲にあ
    る顕電性トナー粒子との混合物とから成り、磁気ブラシ
    の形で測定して4×106乃至4×107Ωの電気抵抗を有す
    る二成分系現像剤で現像することを特徴とする電子写真
    方法。
  2. 【請求項2】上記フェライト粒子キャリヤが表面に一次
    粒子に基づく凹凸を有し、30乃至50μmのメジアン径及
    び2.6g/cc未満の見掛け密度を有することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】上記顕電性トナー粒子が10乃至14μmのメ
    ジアン径を有し、且つ粒径5μm以下のものの含有量が
    実質上ゼロであることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  4. 【請求項4】前記感光体表面近傍の温度を室温より15乃
    至25℃高い温度範囲に加温保持することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
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