JPH0736059B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents

自動焦点調節装置

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JPH0736059B2
JPH0736059B2 JP60280789A JP28078985A JPH0736059B2 JP H0736059 B2 JPH0736059 B2 JP H0736059B2 JP 60280789 A JP60280789 A JP 60280789A JP 28078985 A JP28078985 A JP 28078985A JP H0736059 B2 JPH0736059 B2 JP H0736059B2
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正隆 浜田
徳治 石田
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ミノルタ株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカメラの撮影レンズを通過した被写体光を受光
することにより撮影レンズのピント状態を検出して焦点
調節を行なう自動焦点調節装置に関する。
従来技術とその問題点 光軸に対して互いに対称な関係にある撮影レンズの第1
と第2の領域のそれぞれを通過した被写体光束をそれぞ
れ再結像させて二つの像をつくり、この二つの像の相互
位置関係を求めて、結像位置の予定焦点位置からのずれ
量およびその方向(結像位置が予定焦点位置の前側か後
側か、即ち前ピンか後ピンか)を得るようにした焦点検
出装置が既に提案されている。このような焦点検出装置
の光学系は、第17図に示すような構成となっており、こ
の光学系は撮影レンズ(2)の後方の予定焦点面(4)
あるいはこの面からさらに後方の位置にコンデンサレン
ズ(6)を有し、さらにその後方に再結像レンズ
(8),(10)を有し、各再結像レンズ(8),(10)
の結像面には、例えばCCDを受光素子として有するイメ
ージセンサ(12),(14)を配してある。各イメージセ
ンサ(12),(14)上の像は、第18図に示すように、ピ
ントを合わすべき物体の像が予定焦点面より前方に結像
するいわゆる前ピンの場合、光軸(18)に近くなって互
いに近づき、反対に後ピンの場合、夫々光軸(18)から
遠くなる。ピントが合った場合、2つの像の互いに対応
し合う二点の間隔は、ピント検出装置の光学系の構成に
よって規定される特定の距離となる。したがって、原理
的には2つの像の互いに対応し合う二点の間隔を検出す
ればピント状態が分かることになる。
この種の焦点検出光学系を内蔵したカメラの自動焦点調
節装置においては、CCDイメージセンサによる被写体光
量の積分,CCDイメージセンサ出力を用いたピント状態検
出演算(デフォーカス量演算),デフォーカス量に応じ
たレンズ駆動,合焦位置での停止(シャッターレリーズ
…シャッタボタンが押された場合)というシーケンスを
マイクロコンピュータよりなる制御回路によってプログ
ラムコントロールしている。
そして、この自動焦点調節装置は、被写体像が合焦近傍
にきた場合にも、連続的に上記のシーケンシャルな自動
焦点調節コントロールを行ない、合焦位置を最終的に正
確に設定することができるように連続的なAF(自動焦点
調節)を実行する。
ところで、上記のような自動焦点調節装置で、被写体が
カメラに向かって接近してくる場合や遠ざかっていく場
合等、1回の測距によってデフォーカス量を検出し、こ
のデフォーカス量に基づいて撮影レンズを合焦位置に移
動させたときには、その間に被写体が動いてるため、実
際には被写体のピントがあった状態ではなくなってい
る。
第19図にその様子を示す。横軸を時間軸とし、縦軸上に
はフィルム面上でのデフォーカス量をとってある。図
中、曲線lは被写体が接近してきたときにフィルム面上
でデフォーカス量が増加する度合を示し、直線mは撮影
レンズが像を結ぼうとしている位置を追跡していったも
のである。
被写体データの取り込み時点は、積分時間の中央A,B,C,
…で代表させておく。第19図でT0を最初の積分中央点と
する。この時のデフォーカス量をD0としておく。T0〜T1
は、積分時間の中央から終了までと測距演算に要する時
間である。T1〜T2はレンズ駆動時間である。レンズ駆動
が終わればレンズを停止させ、再び次の積分(T2
T3),演算(T3〜T4)に入る。レンズ停止時点ではすで
に被写体は移動しており、T0点と比較すると既に(D1-D
0)のデフォーカス量が生じている。次の被写体のデー
タを取り込んだのはT3で、このデフォーカス量(D2-
D0)を求めレンズを駆動し終えるのはT5である。この時
はすでに被写体像は移動しており、レンズを駆動し終え
ても(T5)さらにデフォーカス量が生じ(D3-D2)とな
り、T2点に較べてさらにデフォーカス量が大きくなる。
以下同様に、T8点(D2-D0),T11点(D7-D6)と合焦状
態に近づくどころか逆に広がり、AFしているにもかかわ
らずどんどん遅れが生じ、ピントが合っている状態での
レリーズはできなくなる。
このようなAF制御に伴なう追随おくれは、フオーカシン
グ速度が遅い望遠レンズ等の長焦点の交換レンズを用い
る場合にとくに問題となる。
発明の目的 本発明の目的は、被写体までの距離が時間的に急激に変
化する場合でも、その被写体の動きに有効に追随してデ
フォーカス量を最小限にとどめることができるシステム
を備えた自動焦点調節装置を提供することである。
問題点を解決するための手段 第1の発明に係る装置では、被写体に対する撮影レンズ
の合焦位置からの焦点ずれ量を繰り返し検出する焦点検
出手段と、上記焦点ずれ量に基づいて上記撮影レンズを
駆動して合焦位置へ駆動する駆動手段と、上記焦点検出
手段から繰り返し出力される複数の焦点のずれ量に基づ
いて、上記被写体の光軸方向の移動に起因する焦点ずれ
量を算出する補正量算出手段と、上記補正量算出手段に
よって算出された焦点ずれ量だけ焦点検出手段により検
出された焦点ずれ量を補正する補正手段と、前回の焦点
検出動作によって検出された焦点ずれ量のずれ方向と、
今回の焦点検出動作によって検出された焦点ずれ量のず
れ方向とを比較し、これらの焦点ずれ量の方向が同方向
か異方向かを判定する判定手段と、判定手段による判定
の結果、異方向であると判定された場合には、上記補正
手段による補正を禁止する禁止手段とを備えることを特
徴とする。
また、第2の発明に係る装置では、被写体に対する撮影
レンズの合焦位置からの焦点ずれ量を繰り返し検出する
焦点検出手段と、上記焦点ずれ量に基づいて上記撮影レ
ンズを駆動して合焦位置へ駆動する駆動手段と、上記焦
点検出手段から繰り返し出力される複数の焦点のずれ量
に基づいて、上記被写体の光軸方向の移動に起因する焦
点ずれ量を算出する補正量算出手段と、上記補正量算出
手段によって算出された焦点ずれ量だけ焦点検出手段に
より検出された焦点ずれ量を補正する補正手段と、上記
焦点検出手段から出力され焦点ずれ量が所定値よりも小
さいか否かを判定する判定手段と、判定手段による判定
の結果、焦点ずれ量が所定値よりも大きいと判定された
場合には、上記補正手段による補正を禁止する禁止手段
とを備えることを特徴とする。
作用 焦点ずれ量が繰り返し検出され、被写体の光軸方向の移
動に起因する焦点ずれの補正が必要か否かが判定され
る。ここで、第1の発明に係る自動焦点調節装置の場
合、焦点ずれ量の方向が反転した場合には補正を禁止す
る。また、第2の発明に係る自動焦点調節装置の場合、
焦点ずれ量が所定値よりも大きな場合には補正を禁止す
る。
実施例 以下、本発明の実施例を添付の図面を参照しながら具体
的に説明する。
I.自動焦点調節装置のシステム構成 第15図において、一点鎖線の左側は交換レンズ(LZ)、
右側はカメラ本体(BD)であり、両者はそれぞれクラッ
チ(106),(107)を介して機構的に、接続端子(JL
1)〜(JL5),(JB1)〜(JB5)を介して電気的に接続
される。このカメラシステムでは、交換レンズ(LZ)の
レンズ系を通過した被写体光が、カメラ本体(BD)の反
射ミラー(108)の中央の半透光部を透過し、サブミラ
ー(109)によって反射されCCDイメージセンサ(FLM)
に受光されるように、その光学系が構成されている。
インターフェイス回路(112)は合焦検出モジュール(A
FM)内のCCDイメージセンサ(FLM)を駆動したり、CCD
イメージセンサ(FLM)から被写体データを取り込んだ
り、またこのデータをAFコントローラ(113)へ送り出
したりする。AFコントローラ(113)はCCDイメージセン
サ(FLM)からの信号に基づいて、合焦位置からのズレ
量を示すデフォーカス量|ΔL|とデフォーカス方向(前
ピン,後ピン)との信号を算出する。モータ(MO1)は
これら信号に基づいて駆動され、その回転はスリップ機
構(SLP)、駆動機構(LDR)、カメラ本体側クラッチ
(107)を介して交換レンズ(LZ)に伝達される。尚、
スリップ機構(SLP)は交換レンズ(LZ)の被動部に所
定以上のトルクがかかったときにすべってモータ(MO
1)にその負荷がかからないようにするものである。
レンズ側クラッチ(106)には伝達機構(105)が接続さ
れ、この伝達機構(105)を介してレンズ系を光軸方向
に移動させて焦点調節が行なわれる。また、交換レンズ
(LZ)を駆動するモータ(MO1)の駆動量をモニターす
るためのエンコーダ(ENC)がカメラ本体(BD)の駆動
機構(LDR)に連結されており、このエンコーダ(ENC)
から交換レンズ(LZ)を駆動するモータ(MO1)の駆動
量に対応した数のパルスが出力される。
ここで、モータ(MO1)の回転数をNM(rot)、エンコー
ダ(ENC)からのパルス数をN、エンコーダ(ENC)の分
解能をρ(1/rot)、モータ(MO1)の回転軸からエンコ
ーダ(ENC)の取付軸までの機械伝達系の減速比をμ
P、モータ(MO1)の回転軸からカメラ本体側クラッチ
(107)までの機械伝達系の減速比をμB、レンズ側ク
ラッチ(106)からレンズ系までの機械伝達系の減速比
をμL、焦点調節部材(102)のヘリコイドリードをLH
(mm/rot)、フォーカス用レンズ(FL)の移動量をΔd
(mm)とすると、 N=ρ・μP・NM Δd=NM・μB・μL・LH 即ち、 Δd=N・μB・μL・LH/(ρ・μP) ……(1) の関係式が得られる。
また、レンズをΔd(mm)だけ移動させたときの結像面
の移動量ΔL(mm)と上記Δdとの比を Kop=Δd/ΔL ……(2) で表すと、式(1),(2)より N=Kop・ΔL・ρ・μP/(μB・μL・LH) ……
(3) の関係式が得られる。ここで、 KL=Kop/(μL・LH) ……(4) KB=ρ・μP/μB ……(5) とすると、 N=KB・KL・ΔL ……(6) の関係式が得られる。
尚、(6)式において、ΔLはAFコントローラ(113)
からデフォーカス量|ΔL|とデフォーカス方向の信号と
して得られる。
また、(5)式のKBはカメラ本体(BD)での前記減速比
μBに応じて固定的に定められるデータであり、このデ
ータKBはカメラコントローラ(111)が持っている。
ここで、カメラ本体(BD)側の読取回路(LDC)からレ
ンズ側のレンズ回路(LEC)へは、端子(JB1),(JL
1)を介して電源が、端子(JB2),(JL2)を介して同
期用クロックパルスが、端子(JB3),(JL3)を介して
読込開始信号がそれぞれ送られる。また、レンズ回路
(LEC)から読取回路(LDC)へは、端子(JL4),(JB
4)を介してデータKLが直列で出力される。尚、端子(J
B5),(JL5)は共通のアーム端子である。
レンズ回路(LEC)は、端子(JB3),(JL3)を介して
読込開始信号が入力すると、KLのデータを、カメラ本体
(BD)から端子(JB2),(JL2)を介して入力されるク
ロックパルスに同期して、直列に読取回路(LDC)へ出
力する。そして、読取回路(LDC)は端子(JB2)へ出力
するクロックパルスと同じクロックパルスに基づいて、
端子(JB4)からの直列データを読み取って並列データ
に変換する。
カメラコントローラ(111)は、読取回路(LDC)からの
データKLとその内部のデータKBとに基づいて、KL・KB=
Kの演算を行なう。AFコントローラ(113)は、インタ
ーフェイス回路(112)からの被写体像のデータを使っ
てデフォーカス量|ΔL|を求め、このデフォーカス量|
ΔL|と、カメラコントローラ(111)からのデータKと
に基づいて K・|ΔL|=N の演算を行い、エンコーダ(ENC)で検出すべきパルス
数を算出する。AFコントローラ(113)は、被写体像の
データを使って求めたデフォーカス方向の信号に応じて
モータドライバ回路(114)を通してモータ(MO1)を時
計方向或いは反時計方向に回転させ、エンコーダ(EN
C)からAFコントローラ(113)での算出値Nに等しい数
のパルスが入力した時点で、交換レンズ(LZ)が合焦位
置までの移動量Δdだけ移動したと判断して、モータ
(MO1)の回転を停止させる。
以上の説明では、カメラ本体(BD)側にデータKBを固定
記憶させ、このデータKBに交換レンズ(LZ)からのデー
タKLを掛けることにより K=KL・KB の値を算出させていたが、K値の算出は上述の方法に限
定されるものではない。例えばKB値が互いに異なる複数
種類のカメラ本体のいずれに対しても交換レンズが装着
可能な場合、交換レンズ(LZ)のレンズ回路(LEC)か
ら特定のKB値を有するカメラ本体に対応した K1=KL・KB1 のデータを設定焦点距離に応じて出力するようにする。
一方、この特定機種のカメラ本体では、カメラコントロ
ーラ(111)内のデータKBと、KL・KBの演算は不要とし
て読取回路(LDC)からのデータK1をAFコントローラ(1
13)へ入力しておくようにし、上記特定のKB値とは異な
る値KB2(≠KB1)を有する他のカメラ本体に上記レンズ
が装着されるときは、カメラコントローラ(111)内に KL=KB2/KB1 のデータを持たせ、そして K2=K1・KB2/KB1=KL・KB2 の演算を行ってKL・KB2の値を得るようにしてもよい。
特に、フォーカス用レンズが前述のようにズーム用レン
ズよりも前方に配置されている前群繰出型のズームレン
ズの場合には、Kopの値は、 Kop=(f1/f)2 ……(7) f1:フォーカス用レンズの焦点距離 となり、1つのズームレンズについてのKL値またはK値
が非常に広範囲に変化する。この場合、レンズに記憶す
るデータKL或いはKを、指数部のデータと有効数字のデ
ータ(例えば、8ビットのデータであれば、上位4ビッ
トを指数部、下位4ビットを有効数字部とする)に分
け、カメラ本体の読取回路(LDC)で読取ったデータの
うち下位4ビットのデータを指数部のデータだけシフト
させてカメラコントローラ(111)へ入力するようにす
れば、KLまたはKの値が大幅に変化しても充分に対応で
きる。
尚、上記第15図についての説明では、本発明の全体的な
機能および作用を理解しやすくするために本発明の装置
が回路ブロックの組合せによって構成されるように示し
たが、実際には、それらの回路ブロックの機能のほとん
どは、以下に述べるように、マイクロコンピュータによ
り達成される。
次に、本発明に係る焦点検出制御回路全体のブロック図
を第16図に示す。
第16図において、マイクロコンピュータにより構成され
る制御回路(31)は、焦点検出モードスイッチ(図示せ
ず)がオンのとき、図示しないシャッタレリーズボタン
の一段押しで焦点検出の動作を開始する。
まず、制御回路(31)から光電変換回路(20)に設けら
れた第1および第2の光電変換素子アレイとしてのCCD
イメージセンサにパルス状の積分クリア信号ICGSが出力
され、これにより光電変換回路(20)のCCDイメージセ
ンサの各画素が初期状態にリセットされると共に、CCD
イメージセンサに内蔵された輝度モニタ回路(図示せ
ず)の出力AGCOSが電源電圧レベルにセットされる。ま
た、制御回路(31)はこれと同時に“High"レベルのシ
フトパルス発生許可信号SHENを出力する。そして、積分
クリア信号ICGSが消えると同時に、光電変換回路(20)
のCCDイメージセンサ内の各画素では光電流の積分が開
始され、同時に光電変換回路(20)の輝度モニタ回路の
出力AGCOSが被写体輝度に応じた速度で低下し始める
が、光電変換回路(20)に内蔵された基準信号発生回路
からの基準信号出力DOSは一定の基準レベルに保たれ
る。利得制御回路(32)はAGCOSをDOSと比較し、所定時
間(焦点検出時には100msec)内にAGCOSがDOSに対して
どの程度低下するかによって、利得可変の差動アンプ
(26)の利得を制御する。又、利得制御回路(32)は、
積分クリア信号ICGSの消滅後、所定時間内にAGCOSがDOS
に対して所定レベル以上低下したことを検出すると、そ
の時“High"レベルのTINT信号を出力する。このTINT信
号は、アンド回路(AN)及びオア回路(OR)を通ってシ
フトパルス発生回路(34)に入力され、これに応答して
この回路(34)からシフトパルスSHが出力される。この
シフトパルスSHが光電変換回路(20)に入力されると、
CCDイメージセンサの各画素による光電流積分が終わ
り、この積分値に応じた電荷がCCDイメージセンサから
光電変換回路20内のシフトレジスタの対応するセルに並
列的に転送される。一方、制御回路(31)からのクロッ
クパルスCLに基づいて、転送パルス発生回路(36)から
は位相が180°ずれた2つのセンサー駆動パルスφ1,φ
2が出力され、光電変換回路(20)に入力される。光電
変換回路(20)のCCDイメージセンサは、これらのセン
サ駆動パルスφ1,φ2のうち、φ1の立上りと同期して
CCDシフトレジスタの各画素の電荷を1つずつ端から直
列的に排出し、画像信号を形成するOS信号が順次出力さ
れる。このOS信号は対応する画素への入射強度が低い程
高い電圧となっており、減算回路(22)がこれを上述の
基準信号DOSから差し引いて、(DOS-OS)を画素信号と
して出力する。尚、積分クリア信号ICGの消滅後TINT信
号が出力されずに所定時間が経過すると、制御回路(3
1)は“High"レベルのシフトパルス発生指令信号SHMを
出力する。したがって、積分クリア信号ICGの消滅後所
定時間経過しても利得制御回路(32)から“High"レベ
ルのTINT信号が出力されない場合は、このシフトパルス
発生指令信号SHMに応答して、シフトパルス発生回路(3
4)がシフトパルスSHを発生する。
一方、上述の動作において、制御回路(31)は光電変換
回路(20)のCCDイメージセンサの第7番目から第10番
目までの画素に対応する画素信号が出力されるときに、
サンプルホールド信号S/Hを出力する。CCDイメージセン
サのこの部分は暗出力成分を除去する目的でアルミマス
クが施され、CCDイメージセンサの受光画素としては遮
光状態になっている部分である。一方、サンプルホール
ド信号によって、ピークホールド回路(24)は光電変換
回路(20)のCCDイメージセンサのアルミマスク部に対
応する出力OSとDOSとの差を保持し、以降この差出力VP
と画素信号DOS′とが利得可変アンプ(26)に入力され
る。そして、利得可変アンプ(26)は、画素信号とその
差出力の差を利得制御回路(32)により、制御された利
得でもって増幅し、その増幅出力DOS″がA/D変換器(2
8)によってA/D変換された後、画素信号データとして制
御回路(31)に取込まれる。A/D変換回路(28)のA/D変
換は8ビットで行なわれるが、制御回路(31)へは上
位,下位の4ビットずつ転送される。
この後、制御回路(31)は、この画素信号データを内部
のメモリに順次保持するが、CCDイメージセンサの全画
素に対応するデータの保存が完了すると、そのデータを
所定のプログラムに従って処理して、デフォーカス量及
びその方向を算出し、表示回路(38)にそれらを表示さ
れると共に、一方ではレンズ駆動装置(40)をデフォー
カス量及びその方向に応じて駆動し、撮影レンズ(LZ)
の自動焦点調節を行う。
II.自動焦点調整方式 〈II−1〉 全体の自動焦点調整フロー 全体の自動焦点調整のメインルーチンのフローを第1図
に示す。
以下第1図にしたがって、全体フローを説明する。
ステップ#1でCCDイメージセンサ(FLM)の積分を行
い、被写体のデータをCCDイメージセンサにためこむ。
#2(以下「ステップ」は略)では、CCDイメージセン
サから各画素データをA/D変換しながら取り込む。#3
でデフォーカス量を演算する。デフォーカス量の演算の
方法は後に例示する。#4では、デフォーカス量の検出
が可能かどうかを判定する。被写体が大ぼけか又はロー
コントラストであれば検出不能として#5へ進む。
#5,#6,#7はローコントラスト時処理で、ローコント
ラスト用のレンズスキャンが未だならレンズをスキャン
し、測距を繰返しながらコントラストのある部分を捜す
(ローコントラストスキャン、以下ローコンスキャンと
いう)。このローコンスキャンが終わってもなおローコ
ントラストであれば、#7で焦点検出不能である旨を示
す点滅表示を行う。
#3でのデフォーカス量演算結果からデフォーカス量の
検出が可能であると判定されれば#4から#8へ進み、
レンズ駆動量を計算する。#9ではレンズが停止中かど
うかの判別をし、停止中であれば#10で合焦判断をし、
合焦であれば#11へ進み合焦表示をし、再び#1へ戻
る。#10で非合焦であれば、#12で前回のAFでのレンズ
駆動方向と今回のAFで求めたデフォーカス方向(レンズ
駆動方向)とが異方向である、即ち、反転していれば#
13へ進んで、反転時の誤差要因となるレンズ駆動系のバ
ックラッシュ量を補正する。レンズ駆動方向が反転して
いなければ#14へ進む。この#14では、後に詳述するよ
うに、追随補正をするAF駆動のモード、すなわち追随モ
ードが必要なAF状態かどうかを判定する。追随モードが
必要であれば、#15で追随補正を行う条件もしくは時期
の判定をし(この判定については、後に詳述する)、条
件が満たされれば#16でレンズ駆動量を補正する。この
駆動量補正については、後に詳述する。
レンズを駆動している最中の場合は#9から#21へ進
み、被写体データ取り込み時点から演算終了までのレン
ズ行きすぎ量を求め(特開昭56-78823号公報参照)、#
22でこのレンズの移動分の補正を行う。ここでは、レン
ズの移動分だけの補正を行っているが、被写体の移動分
も補正することが可能である。#23では、これまでのレ
ンズ駆動方向と今回求めたデフォーカス方向(これには
#22での補正分も含まれる)とを比較し、方向が反転し
ていると判断されれば#24に進み、レンズを停止させ、
#1へもどって次の測距に入る。ここでレンズを停止す
るのは、レンズを移動させながら測距演算すると測距結
果の信頼度が低いからである。反転していなければ#17
へ進み、レンズ停止時と同じフローに回帰する。
#17では、求まっているデフォーカス量が合焦近傍にあ
るかどうかの判別をし、近傍であればニアゾーンという
ことで#19へ進み、レンズをロースピード駆動するよう
セットし、合焦近傍でなければニアゾーン外であるの
で、#18でレンズをハイスピード駆動するようにセット
する。そして、#20ではレンズ駆動を始める。レンズ駆
動中であれば継続してレンズを駆動させる。
そして再び#1に戻り、デフォーカス量を所定のタイミ
ングで演算し(#3)、これに対応する今回のレンズ駆
動量を演算し(#8)、以下前述したフローを再度実行
する。
〈II−2〉 デフォーカス量演算 第1図の#3で行うデフォーカス量演算を第2図に示
す。
なお、ここで行うデフォーカス量演算の原理は、本願出
願人が特開昭59-126517号公報や同60-4914号公報におい
て詳細に開示しているので、以下では具体的処理につい
て述べる。
具体的フローの説明に移る前に、CCDイメージセンサの
構成を説明する。第3図に示すように、CCDイメージセ
ンサは、中間の分離帯を間にして、画素l1〜l40からな
る基準部Lと画素r1〜r48からなる参照部Rとに区分さ
れる。基準部Lは、画素l1〜l20までの第1ブロックI,
画素l11〜l30までの第2ブロックII,画素l21〜l40まで
の第3ブロックIIIというように互いにオーバーラップ
させてブロック分けされる。相関演算は、基準部Lの中
央にある第2ブロックIIについてまず行い、第2ブロッ
クIIについての相関演算の結果、有効な最小値が見出せ
ない場合には、第1ブロックI,第3ブロックIIIの順で
相関演算を実行する。この場合、第4図および第5図に
示すように、各ブロックについて検出する像間隔ずれ量
は、一部でオーバーラップして求められるようになって
いる。
次に、第2図に示すフローチャートにしたがってデフォ
ーカス量の演算方式を説明する。第2図に示すように、
まずステップ#25,#26では被写体画素データの前処理
を行う。それぞれ基準部L,参照部Rの画素データから夫
々、3つおきの画素差分データlSk,rSkを作る。このデ
ータ加工は、一種のローパスフィルタ効果を狙ったもの
で、焦点検出光学系の製造誤差による2つの像のアンバ
ランスを原因とする焦点検出誤差の除去に有効である。
#27では、まず第2ブロックIIで基準部L,参照部Rの相
関を計算する。この範囲は合焦から±8画素ピッチであ
り、参照部画素位置(rSk+l)で言うとl=6〜22であ
る(第5図参照)。#28では、#27で求まる相関関数H2
(l)から最も相関の高い関数値HH2(lM2)を演算する。
#29では、今求めた相関計算が信頼性が高く、デフォー
カス量を求めることが可能かどうかの判定をして、検出
可能であると判定されれば#30に進み、#30のブロック
内に示したような式で補間計算を行い、最大相関位置XM
2を求める。これによって精度よく求まった最大相関位
置XM2を用いて#31で像間隔ずれ量Pを求め、#32で像
間隔ずれ量Pを用いてデフォーカス量DFを算出する。
#29で検出不能と判断されている場合には、#33に進み
第1ブロックIでの相関計算を行う。この第1ブロック
Iの範囲は、−4から+14ピッチであり、参照部画素位
置で言うとl=0〜18である(第5図参照)。第2ブロ
ックIIと同様に、#34で最大相関位置lM1を求め、#35
で検出不能かどうかの判定をする。検出可能であれば#
36へ進み、#30と同様の補間計算を行う。ただし#30の
式でlM2はlM1に、XM2はXM1に、H2はH1に置きかわる。そ
して#37で最大相関位置XM1を用いて像間隔ずれ量Pを
求め、#32へ進んでデフォーカス量DFを求める。
#35で検出不能であれば#38へ進み、第3ブロックIII
での相関計算を行う。第3ブロックIIIの範囲は、−14
ピッチから+4ピッチまでで、第5図に示すように、参
照部画素位置でl=10〜28である。以下、第2,第1ブロ
ックII,Iと同様に最大相関位置XM3、像間隔ずれ量P、
デフォーカス量DFを求める(#38,#39,#40,#41,#4
2)。ここで#40で検出不能であるとなれば、どのブロ
ックによってもデフォーカス量の算出ができないという
ことになるので、#43で検出不能フラグをたてて第1図
の#3にもどる。このフラグは第1図の#4で用い、検
出不能フラグがたっていれば、#5からのローコントラ
スト処理に入るわけである。
〈II−3〉 追随モード,追随条件等 第6図は第1図の#8から#16までのレンズ停止中のフ
ローを詳しく説明したフローチャートである。本実施例
では、追随モードの設定は被写体が近づいてきた場合を
想定している。第1図の#4で検出可能と判定される
と、第6図の#44へ移り求まっているデフォーカス量DF
に変換係数K(K=KL・KB)を積算して、レンズ駆動量
に対応したエンコーダ(ENC)の駆動パルス数ERR(以
下、単にレンズ駆動量ERRという)を求める(ERR=DF×
K)。#45でレンズが停止中であるかどうか判断して、
停止中でなければ第1図の#21へ、停止中であれば#46
へ進む。
#46ではレンズ駆動量ERRと予め設定した合焦領域FZCと
比較し、ERR<FZCとなり、合焦と判断されれば#47へ進
んで、合焦を示す緑色のLED表示をし、#48で今回の演
算結果であるレンズ駆動量ERRと今回のデフォーカス方
向をそれぞれLAST、前回方向として次の測距ループに備
えて保存しておく。
#46で合焦でないと判断されると#50へ進み、これまで
のレンズ駆動方向と今回のデフォーカス方向とが反転し
ているかどうかを判断し、反転していれば#51へ進み、
今回のレンズ駆動量ERRに対しレンズ駆動系のバックラ
ッシュ量CNVを補正する。そして、#52では#48と同様
に、補正済レンズ駆動量ERRとそのデフォーカス方向を
保存しておき、第1図の#17へ進んでいく。
#50で方向反転していなければ#53へ進む。#53以降#
55までは追随モードが必要かどうかを判定し、次いで#
56から#59までで被写体が近づいてきており、かつ追随
おくれが生じてているかどうかという2つの追随条件に
ついて判定を行う。
(イ) 追随モード要否の判定 ここで追随モードとは、以下に具体的に述べることから
明らかなように、被写体の動きに追随させて、AF演算に
よって求まるデフォーカス量(合焦位置)を補正するモ
ードをいい、以下の3条件によってその要否を判定す
る。
(イ)−1 今回求まったデフォーカス量DFがニアゾー
ン内にあるか否か(第1図#17参照)。
具体的には、#53でDFが400μmより小さいときには、
ニアゾーン内であるとする。この条件は、合焦付近でな
ければ、被写体を追いかけて補正する意味がないからで
ある。
(イ)−2 レンズ駆動量への変換係数KLの大小 この変換係数KLは、前述したように求まったデフォーカ
ス量に対し、撮影レンズをどれだけ駆動すればよいかを
与えるものであって、例えば広、角レンズのように、変
換係数KLが小さく、予め設定した判定基準値Koより小さ
い場合(KL<Ko)には、合焦位置まで早く移動するの
で、追随補正の必要はないと判定する(#54)。一方、
例えば、望遠レンズの場合のように、変換係数KLが大き
く、合焦位置まで動く間の時間が長くなるものは、その
間の追随補正が必要であると判断する。
なお、この判定条件は、上記の変換係数KLに限定される
ものではなく、使用する交換レンズの焦点距離fを判定
基準とし、例えばf>100mmを追随補正の条件としても
よい。
(イ)−3 被写体輝度判定 CCDイメージセンサの必要積分時間が、例えば50msecよ
り短い高輝度時には追随補正を有効に行うことができる
が、50msec以上では、積分時間が長くて補正演算を有効
に行うことはできないものとする(#55)。この被写体
の明るさは、積分時間の長短のほか、CCDイメージセン
サの出力に対して設定する制御利得値(ゲイン)を判断
基準とし、例えばゲインAGCが4倍以上であれば被写体
が暗いとして以後の追随補正を行わないとすることもで
きる。
以上(イ)−1〜3までで、追随補正の要否を判定す
る。ここでは、#53から#55までの計3つの条件を全て
クリアしたときに、はじめて追随補正を行うモードが必
要であると判断する。
しかしながら、追随モードの要否の判定は、上記の例に
限定されるものではなく、#53から#55までの3つの条
件のうち、いずれか1又は2つの組み合わせで判定して
もより。なお、#53から#55までの3つの条件内に使用
範囲を制限する場合は、これらのステップでの判定は一
切不要となることは勿論である。
(ロ) 追随条件 追随条件は追随補正を行う、つまり追随モードを実行す
る際の条件を与えるもので、具体的には以下の展開で理
解されるように、2回連続して追随おくれが確認される
か、或いは、連続はしていないが追随フラグがセットさ
れた状態で追随おくれが確認されるという条件として設
定する。
まず、#56ではAFループが1回目かどうかの判別をす
る。1回目であれば直接#66へ進み、追随フラグをクリ
アしていく。今回、AFスタートボタンが押される前のAF
時に追随モードに入っていたかもしれないので、まず、
追随フラグをクリアしておくのである。従って、いきな
り追随モードに入ることはない。
#56では前回のレンズ駆動方向をチェックし、前ピンで
あれば#66へ、後ピンであれば、すなわちレンズを近距
離側へ向けて動かそうとしていれば#58へ進む。#58で
は今回のデフォーカス方向もチェックし、やはり後ピン
であれば#59へ進む。すなわち後ピン方向が2回続いて
初めて追随フラグをチェックすることになる。
2回目以後のループで#56から#59へ進み、#59で追随
フラグがたっていない場合には#63へ来ることになる。
ここでは今回求まっているレンズ駆動量ERRから前回の
求まったレンズ駆動量LASTを引き算し、いったんWRへ保
存し(WR←ERR-LAST)、#64で今回のERRが前回のLAST
より大きければ、即ちWR>0であれば、追随おくれが生
じてきたということで#65に進んで追随フラグをセット
する。追随おくれが生じていなければWR≦0となるの
で、#66に進んで追随フラグをクリアしておく。
追随おくれが生じてきている場合は#65から、次のルー
プでは#56を通って#59に至ると、今度は追随フラグが
たっているので#60に進み、#63と同様にERR-LASTを計
算し、WRに入れておく。WRが正ならば、2回連続して追
随おくれが生じているとして、この場合に初めて#62で
追随補正をする(III節参照)。すなわち追随モードに
入るわけである。#61でWR≦0なら追随補正はしない
が、追随フラグは残したまま進む。これは、次にWR>0
になったときには、すぐに追随おくれを補正することが
できるようにするためである。#52では今回の結果を保
存して第1図の#17へ進んでいくわけである。
〈II−4〉 追随補正の原理 (イ) 通常の撮影モード ここで、追随補正について第7図、第8図を用いてもう
すこし詳しく説明する。第7図はCCD積分I,測距演算C,
レンズ駆動Lを繰り返し、これらを時間順に数直線上に
並べたものである。時間A,B,C,D,E,Fは、被写体データ
の代表入力時点(各積分の中央時点)とする。時間
A′,B′,C′,D′,E′,F′は被写体データを使ってレン
ズ駆動量a,b,c,d,e,fが求まる時点とする。本実施例の
追随おくれの検知方式はa,b,cが同方向であり、しかも
a<b<cとなっている場合とする。まず、1回目(#
56)のレンズ駆動量aを演算後保存しておき(#52)、
2回目のレンズ駆動量bが求まった時点で1回目のレン
ズ駆動量aと比較し、a<bを判定し(#63〜64)、追
随フラグをたてておく(#65)。そして、bを保存し
(#52)、次のレンズ駆動量cが求まった時点でbとc
とを比較し(#60〜61)、b<cであれば追随補正に入
る(#62)。こうして、B′とC′の間の時間t1での追
随おくれは(c−b)で求まる。
この時間差t1は、実は、各データ入力時点BとCの時間
差t0にほかならない(但し、積分時間、演算時間一定と
して)。一方、時間Eで入力したデータによって求まっ
たレンズ駆動量cは、データ入力から演算結果が求まる
までに要した時間t2だけ時間的に先のデータに基づいて
求まったものであるから、このレンズ駆動量cは、時間
t2分の追随おくれを既にもっている。このレンズ駆動量
cを用いてレンズ駆動(L3)を行うと、このレンズ駆動
に要する時間t3分だけさらに追随おくれが生ずる。な
お、上記時間t3は、追随補正量が加算されたうえでのレ
ンズ駆動なので、第7図に明らかなように、追随補正な
しのレンズ駆動時間L3より長くなる。このレンズ駆動の
後、レリーズされるとすると、露光までのレリーズタイ
ムラグt4がさらに追随おくれとして重畳されることにな
る。つまり、レンズ駆動量cに対して、正確には、追随
おくれ(t2+t3+t4)分の追随補正を行う必要がある。
この追随補正を厳密に行うことは実際上仲々に困難であ
るが、よりシンプルな方法として、以下の近似方法が考
えられる。
フィルム面上での被写体のデフォーカス量DFは、一
定速度で変化するものと仮定する。なお、実際には、被
写体が一定速度で接近してきた場合に、フィルム面上で
のデフォーカス量の変化は一定速度ではなく、近距離側
で急激に増大する。
時間的には、上記実際の追随おくれ(t2+t3+t4)を
前回の演算終了から今回の演算終了までの時間t1(=
t0)で近似する。
以上、、の近似条件を用いると、追随補正後のレン
ズ駆動量は{c+(c−b)}=(2c−b)となり、こ
のレンズ駆動量に応じてレンズが駆動されることにな
る。
(ロ) 連写時の追随補正 次に第8図は連写時の追随補正で、積分I,演算C,レンズ
駆動L,レリーズR(レリーズボタンの押下げからミラー
安定後の測距可能な時点まで)の繰り返し数直線を示
す。第7図と同様に考えて(c−b)が追随おくれとす
る。これはCとEの時間間隔で生じたものである。これ
を積分中央点Eと演算終了点F間で生じた時間おくれt2
とレンズ駆動時間中のおくれt3と、露光までのレリーズ
タイムラグt4との和の間に生じる追随おくれにフィード
バックするわけである。今度の場合、明らかにt0>t2+t
3+t4である。即ち、積分時間I2/2=I3/2(≒5msec)と
仮定し、演算時間C2=C3(≒50msec)、レンズ駆動時間
L2≒t3(≒50msec)とすると、あとレリーズ時間R3(≒
20msec)と積分時間I3/2との和はレリーズタイムラグt4
(≒R2/2)よりも大きい。そこで、連写時の追随おくれ
の補正量として(c−b)を用いる過剰補正となること
が予想され、第7図の一回だけの撮影の場合と違って、
(c−b)に1より小さいある係数をかけたものを用い
て修正することが望ましい。
III.追随補正方式 次に、第6図の#62で示す追随補正の方式を種々説明す
る。
III−1 そのI 第9図に示すように、追随補正に際して、まず、#67で
レリーズ後ループするか否か、即ち連写中か否かを判別
する。この判別には、後述の連写レリーズ後フラグCRF
を用いる。
いま、第1図に示すAFフローをループしているときにシ
ャッターレリーズが行なわれると、第10図に示すレリー
ズ割込ルーチンがスタートされ、レンズが駆動中であっ
ても#70で停止させる。#71ではカメラに備えた連写モ
ード選択手段(図示せず)からの信号により連写モード
か否かを判別し、連写モードであれば、再び測距に入る
ため第1図の#1に進むが、連写モードでなければ、こ
こでAFフローは終了する。#71で連写モードであると判
別されたときに、上記連写レリーズ後フラグ(CRF)を
セットしておけば、第9図の#67における判別が行え
る。なお、このフラグCRFは、AFスタートスイッチがオ
ンされた時点で#1(第1図)の手前でクリアしておけ
ばよい。
再び第9図において、#67でレリーズ後ループでなけれ
ば、即ち連写モードでなければ、#69にスキップして、
ここで第6図の#60で求めた追随補正量WR(=c−b)
を用いて、演算で求まったレンズ駆動量ERRを補正する
(ERR←ERR+WR)。一方、連写中であれば、#68で第8
図に関連して説明したように、追随おくれ量WRを2/3倍
しておき#69で補正するわけである。そして第6図の#
52へ進んでいく。
通常の撮影モードでの追随補正を図式化して効果を示し
たものが第11図である。横軸は時間tで積分・演算・レ
ンズ駆動が繰り返しつづく。縦軸はフィルム面でのデフ
ォーカス量である。積分代表点A点で被写体データを取
り込む。そして演算し、最初は合焦領域内と判断し、す
ぐ次の積分に入る。B点での測定結果DFBは非合焦とな
りL2でレンズを駆動した。次にC点で被写体データを入
力するとDFCのデフォーカスになったとする。そして、D
FB<DFCとする。さらにD点での結果がDFDでDFC<DFDと
なったとすると、ここで追随モードに入り、追随補正を
するわけである。通常ならD点で測定したDFD分をレン
ズ駆動L4でDFD分駆動するだけであるが、被写体が動い
ているために依然としてxだけデフォーカスが生じるこ
とになる。ところが第9図の方式によって追随補正する
と、DFD-DFC=z分をL4の駆動時に上のせして動かす。
すなわち、DFD+zを動かし、最終的にはデフォーカス
量としてはyということになる。この場合、明らかにy
<xとなり被写体に対し追随性が上がるわけである。
III−2 追随補正方式そのII 第12図に示す追随補正方式は、被写体の明るさが変動す
る場合や、暗い所でも有効な追随補正が行えるよう考慮
したものである。
かかる観点から、第6図の#55で規定した追随モード要
否の被写体輝度に関する条件(積分時間50msec以下)は
削除する。この条件を設定しなければ、被写体の明暗分
布状態で、近づく時に測距エリアがかわることもあり、
これに応じて積分時間が変わることもある。これを追随
補正に組み入れたのがこの実施例である。
#72で、今回の積分時間I3と前回の積分時間I2の比Vを
とる。そして#73では、この積分時間比Vを用いて、こ
れを補正係数として追随おくれ量WR(=c−b)を修正
する(WR←WR×V)。この修正は、被写体側の明るさが
変動した場合にその変動に応じて積分時間が変更される
ため、第7図の説明に準ずれば、時間t0と時間t1とが等
しくなるなることを考慮したものである。これは、第7
図を用いて厳密に考えれば、 とすることが理想であるので、t3≒L2とし、C3=C2
し、t4を定数としてV0を求めるようにしてもよい。#7
2,#73での修正は上記の厳密解を簡単化したものであ
る。
#74でレリーズ後のループかどうか(連写モードである
か否か)の判別をして、レリーズ後のループでなければ
#76へ進み、レンズ駆動量ERRにWRの追随補正量を加え
て新しいERRを求める。この場合、レリーズ後のループ
であれば、第8図から求められる厳密解 において、C3=C2,t3≒L2,t4=定数としてその値を求
め、WR×U0を補正値としてERRに対する補正をしてもよ
い。しかしながら、第12図の実施例では、#73でWRに係
数Vをかけておき、#74でレリーズ後ループの場合は#
75でさらに2/3倍の修正係数を掛け合わせるだけに簡単
化し、#76でERRに補正をかけている。なお、修正係数
は、積分時間,演算時間,レンズ駆動速度及びレリーズ
時間等に応じて2/3以外の他の値を用いることができ
る。
III−3 追随補正方式そのIII 第13図に示す追随補正方式は、第7図と第8図の説明で
明らかなように、追随おくれに関与する時間おくれが連
写でない通常の撮影モードと連写モードとでは相違する
ことに着目し、追随補正量に対する修正係数Zを各モー
ドごとに設定したものである。#77でまず連写レリーズ
後かどうかの判断をし、レリーズ後なら#79、連写レリ
ーズ後でなければ#78へ進み、それぞれ追随補正量の修
正係数Zを求める。これらは前記III−2項で示した理
想修正係数V0,U0を基にして求めたものである。これら
はAF動作中に求まる値を使って計算している。ここで、
I(今回)は今回測距演算時の積分時間、I(前回)は
同様に前回の積分時間、Cはデフォーカス量計算の時
間、Lは前回のレンズ駆動時間、Rはカメラ固有のレリ
ーズタイムラグ時間とする。そして、#78では、式V0
C3=C2=C,t4=R,L2=L,t3=1.2L,I3=I(今回),I2
=I(前回)と置いたものである。Lは前回のレンズ駆
動時間を測定しておいて使う。今回駆動のt3は、本シス
テムでの追随性はレンズ駆動量にして1.2倍程度までと
見積もって設定したものである。よって他の係数も考え
られる。
一方、#79では#78の項以外に分母にレリーズの項が入
る。これはレリーズボタンが押されてミラーが上がり露
光までの時間と、次にカメラのミラーがダウンし振動が
おさまって次の測距へ入れるまでの時間とを同じと見積
り、レリーズ全体の時間で言うとR2を2R、すなわち露光
までの時間t4=Rの2倍と設定しているわけである。こ
のようにして係数Zを求め、以下同様に#80で補正量WR
を求め、#81で補正し、リターンしていくことになる。
IV.変形例 上記第6図に示した追随補正制御フローは被写体が接近
してくる場合についてのものであったが、被写体が遠ざ
かる場合でも追随補正を行うことができる。
この場合の制御フローを第14図に示す。第14図におい
て、第6図に対応するステップには全てダッシュを付し
ている。第6図と異なるところは、#82であり、#57′
で前回方向が“1"、即ち前ピンであり、被写体が後方に
ある場合には#82に進み、今回方向も“1"であれば#5
9′に進み、追随フラグのチェックに入る。以下の演算
については絶対値で行い、方向だけを別に考えれば、被
写体が近づいてくる場合と同様、遠ざかっていく場合に
ついても全く同様のフローにしたがって演算を実行する
ことができる。
また、第14図において、#55′では被写体の明るさを積
分時間に代え、第16図の利得可変差動アンプ(26)のゲ
イン係数つまりAGCデータに基づいて判断しており、AGC
<4というのは、例えば積分時間が50msecより短い場合
に相当する。
又、上記第6図のフローでは、3回続けてデフォーカス
量が同じ方向であり且つ2回続けてWRが正になる場合
に、被写体の移動に撮影レンズ駆動が追随できていない
と判断し追随補正を行うが、これをもっと簡略化するた
め、第6図における#59,#63,#64,#65,#66のステッ
プを削除してもよい。その場合、2回続けてデフォーカ
ス量が同じ方向であり、且つ前回のデフォーカス量に対
して今回のデフォーカス量が大きくなるときに、被写体
の移動に撮影レンズ駆動が追随できているいないと判断
していることになる。
発明の効果 本発明により、被写体の移動に追随してピント合わせを
早くできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる自動焦点調節制御プログラムの
メインルーチンを示すフローチャートである。 第2図は第1図の#1の内容を示すフローチャートであ
る。 第3図はCCDイメージセンサの構成を示す構成図であ
る。 第4図は第3図のCCDイメージセンサの画素エリア、差
分データ等の構成を示す図表である。 第5図は第4図の内容をグラフ化して示す説明図であ
る。 第6図は第1図の#8〜#17までの内容を具体的に示す
フローチャートである。 第7図,第8図は夫々通常撮影モード、連写モードのAF
動作のタイムシーケンスを示す各説明図である。 第9図は追随補正の第1の方式を示すフローチャートで
ある。 第10図はシャッタレリーズ時の割込みルーチンを示すフ
ローチャートである。 第11図は本発明に従った追随補正の効果を示すグラフで
ある。 第12図は第2の追随補正方式を示すフローチャートであ
る。 第13図は第3の追随補正方式を示すフローチャートであ
る。 第14図は被写体が遠ざかる場合のAF制御のメインルーチ
ンを示すフローチャートである。 第15図は本発明にかかる自動焦点調節装置を内蔵したカ
メラのシステム構成図である。 第16図はAF制御回路のブロック図である。 第17図は焦点検出光学系の基本構成を示す説明図であ
る。 第18図は第17図の光学系による焦点検出原理を示す説明
図である。 第19図は自動焦点調節における追随おくれを図式的に示
すグラフである。 2……撮影レンズ、8,10……再結像レンズ、12、14……
イメージセンサ、113……AFコントローラ、114……モー
タドライバ回路、LDR……駆動機構。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体に対する撮影レンズの合焦位置から
    の焦点ずれ量を繰り返し検出する焦点検出手段と、 上記焦点ずれ量に基づいて上記撮影レンズを駆動して合
    焦位置へ駆動する駆動手段と、 上記焦点検出手段から繰り返し出力される複数の焦点の
    ずれ量に基づいて、上記被写体の光軸方向の移動に起因
    する焦点ずれ量を算出する補正量算出手段と、 上記補正量算出手段によって算出された焦点ずれ量だけ
    焦点検出手段により検出された焦点ずれ量を補正する補
    正手段と、 前回の焦点検出動作によって検出された焦点ずれ量のず
    れ方向と、今回の焦点検出動作によって検出された焦点
    ずれ量のずれ方向とを比較し、これらの焦点ずれ量の方
    向が同方向か異方向かを判定する判定手段と、 判定手段による判定の結果、異方向であると判定された
    場合には、上記補正手段による補正を禁止する禁止手段
    とを備えることを特徴とする自動焦点調節装置。
  2. 【請求項2】被写体に対する撮影レンズの合焦位置から
    の焦点ずれ量を繰り返し検出する焦点検出手段と、 上記焦点ずれ量に基づいて上記撮影レンズを駆動して合
    焦位置へ駆動する駆動手段と、 上記焦点検出手段から繰り返し出力される複数の焦点の
    ずれ量に基づいて、上記被写体の光軸方向の移動に起因
    する焦点ずれ量を算出する補正量算出手段と、 上記補正量算出手段によって算出された焦点ずれ量だけ
    焦点検出手段により検出された焦点ずれ量を補正する補
    正手段と、 上記焦点検出手段から出力され焦点ずれ量が所定値より
    も小さいか否かを判定する判定手段と、 判定手段による判定の結果、焦点ずれ量が所定値よりも
    大きいと判定された場合には、上記補正手段による補正
    を禁止する禁止手段とを備えることを特徴とする自動焦
    点調節装置。
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