JP4649836B2 - カメラシステム - Google Patents

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本発明は被写体を照射する発光手段を備えたカメラシステムについて、特に撮影前の予備発光の発光条件を、検出した被写体距離の誤差を考慮して決定するカメラシステムに関する。
従来から、閃光装置を用いたカメラのフラッシュ撮影では、撮影時の発光(本発光)に先立って予備発光を行って、予備発光時における被写体からの反射光量に基づいて、最適な本発光の発光量(本発光量)を求めることが一般的に行われている。
ここで、例えば、予備発光での反射光量が多すぎてデータがオーバーフローしたときは予備発光は失敗となる。すなわち、この場合には反射光量の測定結果に基づいて本発光量を演算できないので、本発光時の閃光装置の調光を適正に行うことができずに閃光撮影が失敗することになる。したがって、この予備発光の失敗時には、発光条件を変更して再度予備発光を行うが、その反面で撮影時におけるカメラの応答性が悪化する。この点に関し、特許文献1には、カメラ内蔵の閃光装置と、カメラ外部の閃光装置とを被写体距離に応じて切り替えて予備発光を行うカメラが開示されている。
特開2000−338566号公報
ところで、特に近年の電子カメラでは、撮像センサはより小型化、高画素化する傾向にあり、また1つの撮像センサで撮影、測光、測距、調光を行う場合もある。このように、撮像センサが小型化されると画角が小さくなって相対的に望遠となるので、従来と同等の画角を確保するには撮像レンズの焦点距離を短くする必要がある。撮像レンズの焦点距離を短くすると、それに伴って焦点深度、被写界深度が深くなる。コントラスト検出方式のように撮像センサの撮像データに基づいて測距する場合には、焦点深度、被写界深度が深くなれば検出される被写体距離の誤差は、深度が深い場合と比べて大きなものとなる。
また、撮像センサの小型化、高画素化によって1画素のサイズが小さくなると、撮像センサのノイズも増加するので、検出される被写体距離の精度に影響を及ぼす。さらに、温度変化によるレンズの変形等によっても検出される被写体距離に誤差が生じる。さらにまた、コントラスト検出方式または位相差検出方式では、被写体の像が低コントラストの場合に誤差が生じやすくなる。
しかし、上記特許文献1の技術では、カメラが検出した被写体距離の誤差は考慮されておらず、検出された被写体距離と実際の被写体距離との差が大きい場合には、予備発光が失敗するおそれがある。特に、検出された被写体距離が実際の被写体距離より大きい場合には、検出された被写体距離よりも被写体が至近側に位置するので、被写体の反射光がオーバーフローすることによって予備発光失敗の可能性が高まる点でなお改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためのものであり、その目的は、検出された被写体距離に誤差がある場合でも予備発光を失敗することなく、短時間で本発光の発光条件を決定することのできるカメラシステムを提供することである。
請求項1の発明は、被写体を照射する発光手段を備え、撮影のための本発光に先立って予備発光を行い、該予備発光の発光結果に基づいて本発光の発光条件を決定するカメラシステムであって、撮影光学系による被写体像を撮像する撮像手段と、被写体距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段による前記被写体距離の至近側の誤差範囲に対応する至近側誤差量を出力する誤差量出力手段と、前記被写体距離前記至近側誤差量とに基づいた補正距離を演算する演算手段と、前記補正距離に基づいて前記発光手段が予備発光をするように前記発光手段を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記演算手段は、前記被写体距離から前記至近側誤差量を減算した補正距離を演算することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記距離検出手段は、前記被写体からの光束に基づいて合焦判定を行う焦点検出手段によって合焦と判定された時の前記撮影光学系のレンズ位置に基づいて前記被写体距離を検出するものであり、前記誤差量出力手段は、前記撮影光学系の被写界深度または焦点深度に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラシステム。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記被写体からの光束を制限する絞りをさらに有し、前記誤差量出力手段は、前記絞りの絞り値に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記誤差量出力手段は、温度に応じて変化する前記距離検出手段の前記至近側誤差量を出力することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記距離検出手段は、前記被写体からの光束に基づいて合焦判定を行う焦点検出手段によって合焦と判定された時の前記撮影光学系のレンズ位置に基づいて前記被写体距離を検出するものであり、前記誤差量出力手段は、前記焦点検出手段の受光部のノイズ量に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記距離検出手段は、前記被写体からの光束に基づいて合焦判定を行う焦点検出手段によって合焦と判定された時の前記撮影光学系のレンズ位置に基づいて前記被写体距離を検出するものであり、前記誤差量出力手段は、前記被写体の像のコントラストにより変化する前記焦点検出手段の信頼性に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする。
本発明では、被写体距離と至近側誤差量とに基づいた補正距離を演算し、補正距離に基づいて予備発光を行なうので、被写体の反射光のオーバーフローによる予備発光の失敗の可能性が著しく低減する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1実施形態の構成)
図1は、本発明の第1実施形態である電子カメラ100の概要図である
第1実施形態の電子カメラ100は、撮像レンズ1および絞り2からなる撮影光学系と、撮像レンズ1を駆動させるレンズ駆動部3と、撮像センサ4と、A/D変換部5と、画像処理部6と、コンデンサの蓄積電荷でキセノン発光管を発光させる閃光発光部7と、画像処理部6の出力した撮影画像データを一時待避させるメモリ8と、撮影画像データを最終的に格納する記録媒体9と、撮影画像データ等を表示するモニタ10と、撮影画像データ等を伝達するデータバス11と、CPU12とから構成されている。
撮像センサ4は、撮影光学系の像空間側に配置される。撮像センサ4の受光面は撮像レンズ1と相対しており、被写体像を光電変換してアナログ画像信号を生成する受光素子が2次元配列されている。撮像センサ4の受光面に投影された被写体像は、受光素子により光電変換されてアナログ画像信号として出力される。第1実施形態では、撮像センサ4は、撮影光学系による被写体像を記録する撮像手段の機能と、焦点検出手段の受光部としての機能と、被写界の輝度情報を取得する分割測光部および調光用測光部の機能とを備えている。
A/D変換部5は、撮像センサ4のアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して画像処理部6に出力する。画像処理部6は、撮影時のデジタル画像信号にガンマ補正、色分離、ホワイトバランスなどの処理を行って撮影画像データを生成する。
CPU12は、撮影光学系、撮像センサ4、画像処理部6およびモニタ10の制御、閃光発光部7の発光条件の決定および発光制御、メモリ8に記録されるデータの処理、記録媒体9への撮影画像データの記録および読み出し、電子カメラ100の露光演算などの処理を行う。このCPU12には、実験等によって予め求められた各種の誤差量の演算データが記録されている。
また、CPU12は、電子カメラ100の合焦制御と、被写体距離の検出とに必要な演算処理を実行する。ここで、電子カメラ100の合焦制御では、「像のぼけの程度とコントラストには相関関係があって、合焦時に像のコントラストが最大になる」という原理を利用したコントラスト検出方式により合焦演算を行う。具体的には、CPU12は、撮像センサ4に設けられた焦点検出エリアの出力から、バンドパスフィルタによって所定帯域の高周波成分を抽出し、この高周波成分の絶対値を積分して焦点検出エリア内の被写体像に関する焦点評価値を生成する。この焦点評価値は合焦状態でコントラストが最大となったときに最大値となるので、CPU12は焦点評価値のピークを探索して合焦動作を行う。
さらに、CPU12は合焦時の撮像レンズ1の位置をエンコーダ等により検出し、この位置に基づいて被写体距離を検出する。なお、後述のようにCPU12は、この被写体距離と各種の誤差量の演算データとに基づいて予備発光の発光条件の決定する。
また、電子カメラ100は、自動発光モード、強制発光モード、赤目軽減モード等の複数のモードを有し、図示しないモード設定スイッチによって、CPU12にモード設定を入力することができる。ここで、自動発光モードでは、被写界の輝度情報に応じてCPU12が閃光発光部7を発光させるか否かを自動的に判定する。強制発光モードでは、被写界の輝度情報にかかわらず、撮影者の意図に基づいてCPU12が強制的に閃光発光部7を発光させる。赤目軽減モードでは、CPU12は閃光発光部7を撮影前に発光させて、被写体の人物を予備照射(赤目軽減発光)する。これにより被写体の瞳孔の開口度を小さくして赤目に写るのを防止する。
(第1実施形態の動作)
第1実施形態の電子カメラ100は上記のように構成され、以下、第1実施形態の電子カメラ100の動作を、図2の流れ図によって説明する。
ステップS101:撮影者は、電子カメラ100の電源投入後に、図示しないレリーズボタンの半押しなどの所定の入力を電子カメラ100に行う。電子カメラ100のCPU12は、撮像センサ4から被写界の輝度情報を取り込む。そして、CPU12は輝度情報に基づいて露出演算を実行し、撮影時の撮影条件(絞り2の絞り値、撮像センサ4の感度、シャッタ秒時など)を決定する。
ステップS102:CPU12は、撮影者によるシャッタレリーズが実行されたか否かを判定する。シャッタレリーズのある場合(YES側)には、CPU12は合焦動作(S103)に移行する。一方、シャッタレリーズがない場合(NO側)には、CPU12は測光動作(S101)を再度行って、撮影者によるシャッタレリーズを待機する。
ステップS103:CPU12は焦点検出動作を実行する。具体的には、CPU12は、レンズ駆動部3によって可動範囲全域にわたって一方向に撮像レンズ1をスキャン動作させ、これと同期して撮像センサ4の焦点検出エリアから周期的に出力を得る。そして、CPU12は生成された焦点評価値のピークを検索して合焦位置を検出する。
ステップS104:CPU12は、撮影時に閃光発光部7の発光が必要が否かを判定する。具体的には、CPU12は、まず強制発光モードか否かを判定し、次に強制発光モード以外の場合には、ステップS101で取得した被写界輝度が所定の閾値未満か否かを判定する。強制発光モードの場合または被写界輝度が閾値未満の場合には、CPU12は発光が必要(YES側)と判定してステップS105に移行する。一方、強制発光モード以外で、かつ被写界輝度が閾値以上の場合には、CPU12は発光が不要(NO側)と判定してステップS111に移行する。
ステップS105:CPU12は、電子カメラ100のモード設定が赤目軽減モードか否かを判定する。CPU12は、赤目軽減モードの場合(YES側)にはステップS106に移行し、自動発光モードまたは強制発光モードの場合(NO側)にはステップS107に移行する。
ステップS106:CPU12は、赤目軽減のために閃光発光部7を所定の発光量で発光させて、被写体の人物を予備照射する。
ステップS107:CPU12は、予備発光の発光条件演算サブルーチンによって、予備発光の発光条件を決定する。なお、予備発光の発光条件演算サブルーチンの内容については後述する。
ステップS108:CPU12は、予備発光の発光条件(S107)にしたがって閃光発光部7を予備発光させる。CPU12は、予備発光での被写体の反射光量データを撮像センサ4から取得する。
ステップS109:CPU12は、予備発光での被写体の反射光量データ(S108)に基づいて本発光の発光条件を演算する。本発光の発光条件の演算方法については、例えば、特開平3−287240号公報に開示されている。
ステップS110:CPU12は、本発光の発光条件(S109)にしたがって閃光発光部7を本発光させる。この本発光に同期して、CPU12は撮像センサ4によって被写体を撮影する。そして、撮像センサ4の出力に基づいて画像処理部6が撮影画像データを生成する。
ステップS111:この場合には、CPU12は閃光発光部7を発光させることなく、撮像センサ4によって被写体を撮影する。そして、撮像センサ4の出力に基づいて画像処理部が撮影画像データを生成する。
ステップS112:CPU12は撮影画像データを記録媒体9に格納し、次回の撮影動作を待機する。以上で電子カメラ100の一連の撮影動作が完了する。
(予備発光の発光条件演算サブルーチンの説明)
次に、図2のS107における「予備発光の発光条件演算サブルーチン」を詳細に説明する。
図3は、被写体距離Dstと実際の被写体距離との誤差量を示す図である。CPU12は、焦点検出動作(S103)の結果、合焦時の撮像レンズ1のレンズ位置に基づいて被写体距離Dstを検出する。しかし、被写体像の結像位置が焦点検出の許容誤差(±ε)の範囲内にあればCPU12は合焦と判定するので、現実には被写体距離Dstの位置よりも被写体が至近側または望遠側に位置する場合がある。
ここで、予備発光の発光条件を被写体距離Dstに基づいて決定したとき、被写体距離Dstより被写体が至近側に位置する(検出した被写体距離Dst>実際の被写体距離)と、被写体からの反射光量が多くなって撮像センサ4の出力がオーバーフローするおそれがある。このオーバーフローの場合には、本発光の発光条件を演算することはできず、予備発光の発光条件を変更して再度予備発光を行う必要が生じる。一方、被写体距離Dstより被写体が望遠側に位置する(検出した被写体距離Dst<実際の被写体距離)と撮像センサ4の出力は小さくなる。しかし、この場合は、ノイズに埋もれてしまわない限り本発光の発光条件の演算には支障がない。
したがって、予備発光の発光条件の演算では、被写体距離Dstに対して誤差量を考慮した距離範囲のうち、最も至近となる距離に被写体が位置するものとして演算するのが好ましい。すなわち、図3の例によれば、検出された被写体距離Dstに対して至近側誤差量がDpfの場合、予備発光の発光条件は、至近側誤差量Dpfを考慮して最も至近となる距離(Dst−Dpf)に基づいて決定される。
以下、予備発光の発光条件演算サブルーチンを図4の流れ図にしたがって説明する。
ステップS201:CPU12は、図2のステップS103における合焦時の撮像レンズ1の位置(被写体距離Dstに対応する)を取得する。そして、CPU12は、合焦時の撮像レンズ1の位置から、CPU12の誤差量演算データに基づく至近側の誤差量相当分(至近側誤差量Dpfに対応する)を減じて、最も至近となる距離に被写体が位置する場合のレンズ位置を演算する。
ここで、上記工程で考慮すべき誤差量には、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)撮影光学系の被写界深度または焦点深度が深くなると、焦点検出の許容誤差(±ε)が大きくなる。したがって、誤差量には被写界深度または焦点深度を考慮する。具体的には、絞り2の絞り値によって被写界深度または焦点深度が変動するので、CPU12は絞り値の関数等によって誤差量を演算する。
(2)カメラ組立時の調整ズレによって撮像レンズ1と撮像センサ4との距離が所定の距離から離れていたり、温度に応じて撮像レンズ1が変形すると、レンズ位置に基づいて被写体距離を求めるときに、検出した被写体距離と実際の被写体距離との間にズレが生じる。したがって、誤差量にはレンズ位置のズレや温度に応じた撮像レンズ1の変形などを考慮する。特に温度に応じた撮像レンズ1の変形による誤差については、実験等によって予め求められた数値を誤差量として使用してもよい。またこの誤差量の幅が大きい場合には、電子カメラ100に温度センサ(図示を省略する)を設けてCPU12で温度を検出し、CPU12が温度の関数に基づいて誤差量を演算してもよい。
(3)撮像センサ4の出力にノイズが増加すると合焦判定の精度が低下するので、算出される被写体距離Dstがより不正確になる。したがって、誤差量には撮像センサ4のノイズ量を考慮する。例えば、撮像センサ4の出力からノイズ成分を検出し、CPU12がノイズ量の関数によって誤差量を演算してもよい。あるいは、撮像センサ4のノイズ量に関する要素(撮像センサ4の感度設定、シャッタ秒時に基づく電荷蓄積時間、温度など)とノイズ量による誤差量との対応関係をテーブル化してCPU12に記憶させておき、CPU12が上記要素に基づいてノイズ量による誤差量を求めてもよい。
(4)コントラスト検出方式(または位相差検出方式)において、被写体のコントラストが低い場合は合焦判定の精度が低下するので、算出される被写体距離Dstがより不正確になる。したがって、誤差量には、被写体の像のコントラスト等により変化する被写体距離の信頼性を考慮する。例えば、被写体のコントラスト値や撮像センサのノイズ等の要素から、算出した被写体距離の信頼性を数値的に求め、この信頼性の数値に基づいてCPU12が誤差量を演算してもよい。
ステップS202:CPU12は、最も至近となる距離に被写体が位置する場合のレンズ位置(S201)に基づいて、被写体距離(Dst−Dpf)を取得する。撮像レンズ1の位置と被写体距離との関係はズーム位置によっても異なるので、CPU12は、予めCPU12に記録された、撮像レンズ1のズーム位置およびレンズ位置と、被写体距離との対応関係のテーブルに基づいて、被写体距離を取得する。
ステップS203:CPU12は、ステップS202で取得した被写体距離(Dst−Dpf)に基づいて予備発光の発光条件を演算する。ここで、予備発光の発光条件を決定する要素には、被写体距離(Dst−Dpf)と、絞り2の絞り値Fと、撮像センサ4のISO感度Sと、閃光発光部7の予備発光の発光量GNとがあり、これらの関係は以下の式で表される。なお、以下の式においてlog√2は、√2を底とした対数である。
Figure 0004649836
ここで、閃光発光部7はコンデンサの蓄積電荷で発光するが、予備発光と本発光との間ではコンデンサのチャージを行わず、予備発光の終了後すぐに本発光が行われる。したがって、予備発光の発光量を多くすると、その分だけ本発光の発光量が少なくなってしまう。そのため、第1実施形態の上記式による演算では、CPU12は、予備発光の発光量GNは一定とし、絞り値FはステップS101の背景光取得時と同じ絞り値に設定する。そしてCPU12は、被写体距離(Dst−Dpf)に応じてISO感度Sを求める。求めたISO感度Sが撮像センサの最高感度を上回る場合には、CPU12は絞り値Fの設定を開放側に切り替えて、再度ISO感度Sを演算する。以上で予備発光の発光条件演算サブルーチンの一連の動作が終了する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、CPU12は被写体距離Dstに対して誤差量を考慮した距離範囲のうち、最も至近となる距離(Dst−Dpf)に被写体が位置するものとして予備発光の発光条件を求める。したがって、誤差量を考慮せずに被写体距離Dstで予備発光の発光条件を演算した場合と比較して、被写体の反射光のオーバーフローによる予備発光の失敗の可能性が著しく低減し、短時間で本発光の発光条件を決定することができる。
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上記の実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明のカメラシステムの発光手段は、カメラ内蔵のものに限定されず、カメラに着脱可能なものを当然に含む。また、予備発光の発光条件の演算では、第1実施形態で列挙した誤差量のすべてを考慮する必要はなく、これらのいずれかを選択的に考慮して予備発光の発光条件を決定してもよい。
また、本発明は、被写体距離Dstに対して誤差量を考慮した距離範囲のうち、最も至近となる距離(Dst−Dpf)に基づいて予備発光の発光条件を演算する場合に必ずしも限定されない。例えば、至近側の誤差量Dpfに1以下の係数を乗算した値を至近側誤差量として採用し、最も至近となる距離(Dst−Dpf)と被写体距離Dstとの中間の距離に基づいて予備発光の発光条件を演算してもよい。この場合でも、被写体距離Dstよりも至近側の距離に基づいて予備発光の発光条件が演算されるので、従来よりも予備発光の失敗の可能性は低減する。
さらに、第1実施形態では電子カメラの例を説明したが、本発明はフイルム式の銀塩カメラにも適用することができる。銀塩カメラの場合には、距離検出手段および露光制御用の測光センサを設けて、測光センサによって予備発光の反射光を検知すればよい。またステップS203の数式では、フイルムの感度は一定なので、絞り値または発光量を調節して予備発光の発光条件を演算すればよい。
また、本発明に用いられる焦点検出手段は、第1実施形態のコントラスト検出方式の例に限定されない。例えば、焦点検出手段は、撮像レンズを通過した対の光束が形成する対の像の相対間隔を検出して、この相対間隔からデフォーカス量を検出する焦点検出手段(TTL位相差検出方式)であってもよい。また、本発明の距離検出手段は、カメラから赤外線等を被写体に照射して反射時間で測距するアクティブ方式、または外光を利用するパッシブ方式であってもよい。
本発明は被写体を照射する発光手段を備えたカメラシステムについて、特に予備発光の失敗が極めて少ないカメラシステムを実現できる。
第1実施形態の電子カメラの概要図である。 第1実施形態の電子カメラの動作を示す流れ図である。 被写体距離Dstと実際の被写体距離との誤差量を示す図である。 図2の予備発光の発光条件演算サブルーチンの流れ図である。
符号の説明
1 撮像レンズ
2 絞り
3 レンズ駆動部
4 撮像センサ
5 A/D変換部
6 画像処理部
7 閃光発光部
8 メモリ
9 記録媒体
10 モニタ
11 データバス
12 CPU
100 電子カメラ

Claims (7)

  1. 被写体を照射する発光手段を備え、撮影のための本発光に先立って予備発光を行い、該予備発光の発光結果に基づいて本発光の発光条件を決定するカメラシステムであって、
    撮影光学系による被写体像を撮像する撮像手段と、
    被写体距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段による前記被写体距離の至近側の誤差範囲に対応する至近側誤差量を出力する誤差量出力手段と、
    前記被写体距離前記至近側誤差量とに基づいた補正距離を演算する演算手段と、
    前記補正距離に基づいて前記発光手段が予備発光をするように前記発光手段を制御する制御部とを有することを特徴とするカメラシステム。
  2. 前記演算手段は、前記被写体距離から前記至近側誤差量を減算した補正距離を演算することを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
  3. 前記距離検出手段は、前記被写体からの光束に基づいて合焦判定を行う焦点検出手段によって合焦と判定された時の前記撮影光学系のレンズ位置に基づいて前記被写体距離を検出するものであり、
    前記誤差量出力手段は、前記撮影光学系の被写界深度または焦点深度に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラシステム。
  4. 前記被写体からの光束を制限する絞りをさらに有し、
    前記誤差量出力手段は、前記絞りの絞り値に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラシステム。
  5. 前記誤差量出力手段は、温度に応じて変化する前記距離検出手段の前記至近側誤差量を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラシステム。
  6. 前記距離検出手段は、前記被写体からの光束に基づいて合焦判定を行う焦点検出手段によって合焦と判定された時の前記撮影光学系のレンズ位置に基づいて前記被写体距離を検出するものであり、
    前記誤差量出力手段は、前記焦点検出手段の受光部のノイズ量に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラシステム。
  7. 前記距離検出手段は、前記被写体からの光束に基づいて合焦判定を行う焦点検出手段によって合焦と判定された時の前記撮影光学系のレンズ位置に基づいて前記被写体距離を検出するものであり、
    前記誤差量出力手段は、前記被写体の像のコントラストにより変化する前記焦点検出手段の信頼性に基づいて前記至近側誤差量を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラシステム。
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