JPH073473A - 転写性に優れた金属パターン膜の製造方法 - Google Patents
転写性に優れた金属パターン膜の製造方法Info
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- JPH073473A JPH073473A JP14499093A JP14499093A JPH073473A JP H073473 A JPH073473 A JP H073473A JP 14499093 A JP14499093 A JP 14499093A JP 14499093 A JP14499093 A JP 14499093A JP H073473 A JPH073473 A JP H073473A
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Abstract
内部電極を金属薄膜の転写により形成するため、転写性
に優れた金属薄膜をフィルム上に蒸着により形成された
蒸着膜とその上に形成されためっき膜とにより構成する
とき、そのパターニングによって金属材料が無駄にされ
ることを少なくできる金属パターン膜の製造方法を提供
する。 【構成】 フィルム1上に蒸着膜2を形成した後、この
蒸着膜2をまずパターニングし、パターニングされた蒸
着膜2上にめっき膜3を化学めっきにより形成する。
Description
パターン膜の製造方法に関するものである。この発明に
よって得られた金属パターン膜は、転写することによっ
て、たとえば、基板上の回路とされたり、電子部品の電
極とされたり、表示用の金属箔とされたりすることがで
きる。
には積層セラミックコンデンサの内部電極を形成するた
め、転写技術を用いることが、特開平1−42809号
公報に記載されている。この転写技術は、薄い内部電極
を形成するために有利な技術として評価される。
が、取扱いの容易な別のフィルム上にまず形成され、こ
のようなフィルム上に形成された金属薄膜を、セラミッ
クグリーンシート上に転写することによって、セラミッ
クグリーンシート上に金属薄膜が形成される。
て金属薄膜によって形成することにより、得られた積層
セラミックコンデンサを小型化、特に薄型化することが
可能になるばかりでなく、セラミックグリーンシートを
積層したとき、積層状態での厚みを、セラミックグリー
ンシートの延びる方向において、より均一にすることが
できる。この後者の特徴は、また、積層されたセラミッ
クグリーンシートを焼成した後で、デラミネーションな
どの不都合を招く可能性を減じることにもつながる。
おいて、いくつかの利点を与える金属薄膜からなる内部
電極の形成が、転写技術により可能にされたわけである
が、転写技術を実施するためには、転写すべき金属薄膜
が、たとえ一部においても欠けることなく、転写される
べき面に完全に転写されること、すなわち転写性に優れ
ていることが望まれる。
た金属薄膜が、本件出願人による特願平3−14459
1号において提案されている。この出願では、転写性に
優れた金属薄膜として、フィルム上に蒸着により形成さ
れた第1の金属層、および第1の金属層の上方に電気め
っきまたは無電解めっきのような湿式めっきにより形成
された第2の金属層を備える、少なくとも2層からなる
ものが記載されている。
転写性に優れた金属薄膜の製造方法について改善を図ろ
うとするものである。
属薄膜は、転写ステップに先立って、予めパターニング
されなければならない。そのため、フィルム上に形成し
た金属薄膜のかなりの部分が除去されなければならない
こともあり、この場合には、多くの金属材料が無駄にさ
れる。特に、金属薄膜が貴金属のような高価な金属から
構成される場合には、このような無駄がコストに及ぼす
影響を無視できなくなる。
れる金属材料を少なくできる、転写性に優れた金属パタ
ーン膜の製造方法を提供しようとすることである。
優れた金属パターン膜の製造方法は、上述した技術的課
題を解決するため、第1の実施態様では、フィルム上に
第1の金属層を蒸着により形成するステップと、前記第
1の金属層をパターニングするステップと、パターニン
グされた前記第1の金属層上に第2の金属層を化学めっ
きにより形成するステップとを備えることを特徴として
いる。
製造方法は、第2の実施態様では、フィルム上に第1の
金属層を蒸着により形成するステップと、前記第1の金
属層にパターニングされた露出面を与えるように前記第
1の金属層の表面の所定の領域を覆うステップと、前記
第1の金属層の前記露出面上に第2の金属層を電気めっ
きまたは化学めっきにより形成するステップと、前記第
2の金属層をマスクとしながら、前記第1の金属層を前
記所定の領域において選択的に除去するステップとを備
えることを特徴としている。
を覆うステップは、レジスト膜を前記第1の金属層の表
面に形成するステップを含んでいても、マスクを前記第
1の金属層上に配置するステップを含んでいてもよい。
層とは、互いに異種の金属からなるものであっても、互
いに同種の金属からなるものであってもよい。
ーン膜は、前述した特願平3−144591号に記載さ
れた金属薄膜と同様、フィルム上に蒸着により形成され
た第1の金属層と第1の金属層上に化学めっきまたは電
気めっきにより形成された第2の金属層を備えているの
で、フィルムに対する付着力が比較的小さい、すなわち
転写性に優れている、という特徴を有している。
属層がパターニングされた後、この第1の金属層上に第
2の金属層を化学めっきにより形成するので、第2の金
属層については、当初から所望のパターンに適合した状
態で形成される。
1の金属層にパターニングされた露出面を与えるように
第1の金属層の表面の所定の領域を覆った状態で、第1
の金属層の露出面上に第2の金属層が電気めっきまたは
化学めっきにより形成されるため、この場合において
も、第2の金属層については、当初から所望のパターン
に適合した状態で形成される。
よび第2の実施態様のいずれであっても、第2の金属層
を構成する金属の無駄をなくし、または低減することが
できるので、第2の金属層の金属材料の使用効率を飛躍
的に向上させることができる。そのため、金属材料の使
用効率の低さからもたらされるコストの上昇を防止する
ことができる。
た金属パターン膜によれば、前述した特願平3−144
591号に記載された金属薄膜と同様、第1の金属層に
転写の容易性を与える機能を分担させ、第2の金属層に
目的とする電子部品の電極等に必要な性質を与える機能
を分担させることができる。したがって、金属パターン
膜全体としては、転写性およびその他の所望の性質の双
方を同時に満足させることが容易になる。たとえば、従
来、転写には適さなかった金属も、転写性に優れた金属
パターン膜を構成する金属として用いることができるよ
うになり、転写に供される金属の種類を拡大することが
できるとともに、転写により金属パターン膜を形成する
用途も拡大することができる。
は、電子部品の電極、多層基板の内部導体や外部導体、
回路基板上の導体、表示用の金属箔、等として有利に用
いることができる。
の金属層を構成する材料としては、たとえば、ニッケ
ル、銅、銀などを用いることができる。また、第2の金
属層を構成する材料としては、たとえば、ニッケル、
銅、パラジウムなどを用いることができる。
フィルムとしては、可撓性、耐熱性を有し、蒸着、めっ
きに対しても十分に耐え得るものが好ましく、たとえ
ば、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂フィルム
や、ステンレス鋼、クロムなどの金属箔、などがある。
が転写される対象となる被転写物としては、セラミック
グリーンシート、セラミック、樹脂、金属などがある。
また、転写の条件としては、この金属パターン膜を被転
写物に接する状態としておき、いわゆるホットスタンピ
ングにより、たとえば、圧力10〜500kg/c
m 2 、温度60〜95℃の範囲内で実施される。
について説明する。 実験例1 図1(a)に示すように、まず、フィルム1を用意し
た。フィルム1としては、100℃程度の温度では変形
しないポリエチレンテレフタレートからなるものを用
い、後で形成する金属パターン膜の転写性をより高める
ため、そのようなフィルム1に、シリコーン・コートを
施した。
1上に、銅からなる蒸着膜2を形成した。この蒸着膜2
の形成には、加速電圧10kVのエレクトロン・ビーム
加熱を用い、雰囲気圧力を5×10-4Torr以下とし
た。得られた蒸着膜2の厚みは、0.1μmであった。
ティングした後、フォトエッチング法により、図1
(c)に示すように、積層セラミックコンデンサの内部
電極のパターンに対応するように、蒸着膜2のパターニ
ングを行なった。
1上にあるパターニングされた蒸着膜2上に、ニッケル
からなるめっき膜3を化学めっきにより形成した。この
とき、化学めっきは、周知のごとく、触媒付与、活性化
を行なった後、アルカリ性ヒドラジン浴を用い、液温8
0℃で実施した。このような処理を4分間行ない、厚み
1μmのニッケルめっき膜3を得た。このめっき膜3
は、パターニングされた蒸着膜2の表面では成長した
が、シリコーン・コートされたフィルム1の表面では、
まったく生成されなかった。シリコーン・コートが施し
てあるため、フィルム1の露出部のみ、触媒付与、活性
化処理がなされず、めっき膜3が生成されなかったため
であると推測される。
る蒸着膜2を形成した後、そのまま、その全面にニッケ
ルからなるめっき膜を形成してから、フォトリソグラフ
ィによりパターニングした場合のニッケルの材料使用効
率は約20%であった。これに対し、前述したように、
図1(c)に示すステップを経た後、図1(d)に示す
ようにニッケルからなるめっき膜3を形成した場合に
は、ニッケルの材料使用効率を100%にまで高くする
ことができた。
き膜3が形成された側の面上に、ドクターブレード法に
より、厚み10〜15μmのセラミックグリーンシート
を成形した。このセラミックグリーンシートの成形に
は、非還元性誘電体セラミックのスラリーを用いた。
を積み重ね、積み重ねごとに、熱圧着を行ない、それぞ
れの熱圧着の後で、フィルム1を剥離した。このとき、
蒸着膜2およびめっき膜3のいずれもがフィルム1側に
残ることはなかった。
積層セラミックコンデンサを与える寸法にカットした
後、焼成し、次いで外部電極を形成し、積層セラミック
コンデンサを作製した。
部電極を金属ペーストのスクリーン印刷により形成した
従来の典型的な積層セラミックコンデンサに比べて、そ
の厚みが薄く、また、その厚みがセラミックシートの延
びる方向においてより均一であった。また、内部電極に
ポアなどの欠陥がないため、容量低下など、電気的特性
の劣化も見られなかった。
を用意し、次いで、図2(b)に示すように、蒸着によ
り厚み0.1μmの銅からなる蒸着膜2を形成した。
ティングした後、実験例1と同様にフォトエッチング法
により、露光および現像までを行ない、図2(c)に示
すように、蒸着膜2上にネガタイプのパターンを有する
レジスト膜4を形成した。この状態において、蒸着膜2
には、パターニングされた露出面が与えられる。
より、図2(d)に示すように、蒸着膜2の露出面上に
ニッケルからなるめっき膜3を形成した。
後、蒸着膜2およびめっき膜3を形成したフィルム1を
希硝酸に1〜2秒浸漬し、ただちに水洗を行なった。こ
れによって、蒸着膜2は、めっき膜3で覆われていない
領域において除去され、図2(e)に示すように、めっ
き膜3だけでなく、蒸着膜2もパターニングされた。
る金属パターン膜の転写性について、実験例1と同様
に、評価したところ、同様の結果が得られた。
着により、厚み0.1μmの銅からなる蒸着膜2を形成
した。
ティングし、図2(c)に示すように、蒸着膜2上にネ
ガタイプのパターンを有するレジスト膜4を形成した。
この状態において、蒸着膜2には、パターニングされた
露出面が与えられる。これ以降は、実験例2と同様に工
程を進め、蒸着膜2およびめっき膜3からなる金属パタ
ーン膜を得た。得られた金属パターン膜の転写性につい
て、実験例1と同様に評価したところ、同様の結果が得
られた。
え、めっき膜3をニッケルからパラジウムに置換えたこ
とを除いて、実験例2と同様、図2(a)から(d)ま
でのステップを実施した。
膜4を溶剤で溶解することにより除去し、次いで、蒸着
膜2を、めっき膜3から露出した部分において、硝酸第
二鉄でエッチングし、図2(e)に示すように、蒸着膜
2およびめっき膜3からなる金属パターン膜を形成し
た。このとき、硝酸第二鉄でパラジウムからなるめっき
膜3が侵されることはなかった。
は約10%であったのに対し、パラジウムについては、
100%であった。
を用意し、次いで、図3(b)に示すように、フィルム
1上に、蒸着により厚み0.1μmの銅からなる蒸着膜
2を形成した。
の表面に厚み0.1μmのマスク5を密着させ、その状
態を保ったまま、スルファミン酸ニッケル浴中へ浸漬
し、電気めっきを実施した。
を、希硝酸に1〜2秒浸漬し、ただちに水洗を行なっ
た。これにより、図3(d)に示すように、めっき膜3
とともにパターニングされた蒸着膜2を得た。
を用意した。
1上に、蒸着により厚み0.1μmのニッケルからなる
蒸着膜2を形成した。
1μmのマスク5を蒸着膜2の表面に密着させ、その状
態で、スルファミン酸ニッケル浴中へ浸漬し、ニッケル
からなるめっき膜3を電気めっきにより形成した。
よびめっき膜3を形成したフィルム1を、塩化第二鉄液
に10秒間浸漬し、マスク5の陰となっていた部分にお
いて、ニッケルからなる蒸着膜2を除去し、ともにニッ
ケルからなる蒸着膜2およびめっき膜3によって与えら
れる金属パターン膜を形成した(本発明例)。
により厚み1μmのニッケルからなる蒸着膜を形成し、
フォトエッチング法によりこれをパターニングした。
性を評価するため、紙およびプラスチック上への転写を
試みた。すなわち、金属薄膜の表面に接着剤をコーティ
ングした後、ホットスタンピング法により、紙およびプ
ラスチックの各々に金属薄膜を転写することを行なっ
た。ホットスタンピング処理において、100kg/c
m2 の圧力を10秒間加えた。
度を100℃にしても転写できず、またニッケル蒸着膜
のひび割れが著しく、さらには反りも大きく、平面状の
ものが得られにくいため、フォトエッチング法によるパ
ターニングが困難であった。これに対して、本発明例の
ものは、80℃の温度で、紙およびプラスチックに金属
薄膜(蒸着膜2およびめっき膜3)を転写することがで
きた。
ップを示す図解的断面図である。
テップを示す図解的断面図である。
かのステップを示す図解的断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 フィルム上に第1の金属層を蒸着により
形成し、 前記第1の金属層をパターニングし、 パターニングされた前記第1の金属層上に第2の金属層
を化学めっきにより形成する、各ステップを備える、転
写性に優れた金属パターン膜の製造方法。 - 【請求項2】 フィルム上に第1の金属層を蒸着により
形成し、 前記第1の金属層にパターニングされた露出面を与える
ように前記第1の金属層の表面の所定の領域を覆い、 前記第1の金属層の前記露出面上に第2の金属層を電気
めっきまたは化学めっきにより形成し、 前記第2の金属層をマスクとしながら、前記第1の金属
層を前記所定の領域において選択的に除去する、各ステ
ップを備える、転写性に優れた金属パターン膜の製造方
法。 - 【請求項3】 前記第1の金属層の表面の所定の領域を
覆うステップは、レジスト膜を前記第1の金属層の表面
に形成するステップを含む、請求項2に記載の金属パタ
ーン膜の製造方法。 - 【請求項4】 前記第1の金属層の表面の所定の領域を
覆うステップは、マスクを前記第1の金属層上に配置す
るステップを含む、請求項2に記載の金属パターン膜の
製造方法。 - 【請求項5】 前記第1の金属層と前記第2の金属層と
は、互いに異種の金属からなる、請求項1ないし4のい
ずれかに記載の金属パターン膜の製造方法。 - 【請求項6】 前記第1の金属層と前記第2の金属層と
は、互いに同種の金属からなる、請求項1ないし4のい
ずれかに記載の金属パターン膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14499093A JP3564709B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 転写性に優れた金属パターン膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14499093A JP3564709B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 転写性に優れた金属パターン膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073473A true JPH073473A (ja) | 1995-01-06 |
JP3564709B2 JP3564709B2 (ja) | 2004-09-15 |
Family
ID=15374917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14499093A Expired - Lifetime JP3564709B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | 転写性に優れた金属パターン膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3564709B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012121170A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 微粒子、偽造防止用インク、偽造防止用トナー、偽造防止用シート、偽造防止媒体、および微粒子の製造方法 |
JP2012250357A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 偽造防止用粒子及びその製造方法、偽造防止用インク、偽造防止用シート、有価証券、カード |
-
1993
- 1993-06-16 JP JP14499093A patent/JP3564709B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012121170A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 微粒子、偽造防止用インク、偽造防止用トナー、偽造防止用シート、偽造防止媒体、および微粒子の製造方法 |
JP2012250357A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 偽造防止用粒子及びその製造方法、偽造防止用インク、偽造防止用シート、有価証券、カード |
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---|---|
JP3564709B2 (ja) | 2004-09-15 |
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