JPH0734685Y2

JPH0734685Y2 - プリンタ

Info

Publication number: JPH0734685Y2
Application number: JP1986137394U
Authority: JP
Inventors: 仁小松; 利雄梅沢; 恭司立川
Original assignee: Nisca Corp
Current assignee: Nisca Corp
Priority date: 1986-09-08
Filing date: 1986-09-08
Publication date: 1995-08-09
Anticipated expiration: 2001-09-08
Also published as: JPS6343754U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」この考案は、プリンタにおける印字ヘッドの制御と、記
録媒体を駆動するドラム等の制御との同期による高精度
の記録を実現する技術に関する。

「従来の技術」プリンタ、例えばインクジェットプリンタなどにおいて
は、回転する記録媒体を搭載したドラム、および左右に
シフトする印字ヘッドを駆動制御する必要がある。

従来、ドラムを駆動するモータにはエンコーダ等が取付
けられ、その位相を検知してドラムの制御を行っている
が、印字ヘッドも前記エンコーダ等の信号により、ドラ
ムの回転に対応させて駆動制御している。

「考案が解決しようとする問題点」しかしながら、記録密度を高くするためには高分解能の
エンコーダが必要となり、コスト高となる。また、ドラ
ムの回転軸にモータを直結して使用する場合には、やは
り、上記モータの回転のバラツキに対応するため、高分
解能のエンコーダが必要である。

また上記の場合、常にドラムの位置検出を行いながら印
字ヘッドを駆動する制御方式に限定され、他の方式を採
用することができない。さらに、ヘッドが一定の周波数
で駆動されないので、いずれにしても記録精度が出しに
くい欠点がある。

「考案の目的」この考案は、高分解能のエンコーダを使用することな
く、記録精度を出すことのできるプリンタを得ることを
目的とする。

「問題点を解決する手段」この考案は、上記の目的を達成するために、上記従来例
におけるドラムの回転に印字ヘッドの駆動を従属させる
方式と異なり、ヘッドとドラムとを同一の基準クロック
で同期させて制御することを特徴としている。すなわ
ち、印字ヘッドをドラムの回転精度から独立させ、この
印字ヘッドの作動にドラムの駆動系を対応させて、同期
をとることを特徴としている。

「考案の実施例」以下、この考案のプリンタをその一実施例について図面
を参照して説明する。

まず、プリンタの装置全体の構成を、インクジェットプ
リンタを例にとって説明する。

第１図および第２図に示すように、この実施例のインク
ジェットプリンタは、シートの給紙経路が給紙手段と画
像形成手段、および排紙手段とで構成されている。先ず
給紙手段は、シートを収容する給紙収容部、例えば給紙
スタッカ１部分に付設され、給紙スタッカ１上のシート
をドラム９に向けて送り出す半月状の給紙ローラ３と、
この給紙ローラ３により送り出されたシートの先端をレ
ジストして搬送するレジストローラ5,7とを有してい
る。

上記給紙手段に続いては、レジストローラ5,7により供
給されたシートを巻き付けるドラム９と、ドラム９にシ
ートを押し当てる圧接ローラ11と、ドラム９に巻き付け
られたシートにインクを噴射して印字するための印字ヘ
ッド53と、この印字ヘッド53を保持するホルダ13とから
なる画像形成手段が設けられている。なお、ドラム９は
駆動手段を備えている。この駆動手段は、プーリやベル
トなどの伝達機構を介して連結したモータ33からなり、
このモータ33により正逆転駆動される。

次いで、印字されたシートを排出する排出ローラ15を有
する排紙手段と、この排出ローラ15により排出されたシ
ートを収容する排紙収容部例えば排紙スタッカ17が設け
られている。

図において19は電源、21はカラー制御部、23は実装ボー
ドからなる各手段の制御部、25は下カバー、29は軸27を
中心に開閉するカバーである。そして給紙ローラ３、レ
ジストローラ5,7、排出ローラ15は、それぞれモータ31
により駆動される。

モータ33には第３図のようにエンコーダ74が取り付けら
れている。このエンコーダ74は、モータ33の回転軸73に
取り付けられた多スリット回転板75と、この多スリット
回転板75のスリットを検出するフォトインタラプタなど
のセンサ77を備えている。

また、ドラム９は、シート保持手段を備えている。すな
わちシート先端をくわえる先端グリッパ35と、シート後
端をくわえる後端グリッパ37である。後端グリッパ37
は、ソレノイド39により駆動されるアーム41によって駆
動される。

上記印字ヘッドホルダ13は、ロッド43,45に搭載されて
移動可能であり、遮光板47とヘッドホームセンサ49によ
りホーム位置を検出する。

印字ヘッドホルダ13にはノズル51を有する印字ヘッド53
が例えば４つ（４色）設けられている。そして印字ヘッ
ド53のノズル51は、ノズル蓋55によって覆われるように
なっている。上記印字ヘッド53にはエアポンプ59、エア
レギュレータ61が接続されている。またカラー制御部21
は、必要に応じて印字制御や各手段の制御部23の制御、
印字データ入出力制御などを行う。

なお、印字ヘッド53を印字ヘッドホルダ13に対して着脱
する場合には、上カバー29を開いた状態でヘッド交換ス
イッチ57をオンして印字ヘッドホルダ13を交換位置に移
動させる。

さらに図において、上カバー29のグリップ63には、軸65
を中心に回動するアーム67が取付けられ、軸69に対して
上カバー29をロックしたり、ロックを解除したりする。
71は、上カバー29の開閉を検出するカバーオープンセン
サである。

ところでこの考案のプリンタにおいて、ドラムと印字ヘ
ッドの制御装置は第３図のように構成されている。すな
わち、全体の時間を制御する上位制御部は水晶振動子81
を有し、この水晶振動子81より印字ヘッド53の駆動のみ
ならず、モータ33の駆動に際しても基準となる信号を得
ている。

下位制御部は、CPU83と、これにそれぞれ接続され、か
つ互いに接続したタイマIC85および出力ポート89を有し
ている。上記タイマIC85には、水晶振動子81から分周回
路87を介して印字ヘッド53を駆動する、ヘッドクロック
Ａが入力される。また上記タイマIC85には、PLL制御回
路91が接続され、正逆転回路93、ドライバ回路95を介し
てモータ33に接続されている。PLL制御回路91には、モ
ータ33の回転軸73に取り付けられた多スリットエンコー
ダ75の出力信号を、センサ77から波形整形回路97を介し
て供給し、その出力によりモータ33を制御するようにな
っている。99はヘッド駆動回路である。

このような構成において、この装置は次のように動作す
る。

シートが給紙スタッカ１にセットされ給紙が開始される
と、モータ31が回転して給紙ローラ３が図示右回りに回
転する。このときレジストローラ5,7は回転していな
い。このためシートがレジストローラ5,7に突きあた
り、たわんでその時のシートの弾性力によりシート先端
がレジストローラ5,7の接線にならってレジストされ
る。この後モータ31が逆回転し、このモータ31に連結さ
れたレジストローラ5,7が給紙方向に回転して、シート
を画像形成手段に送り出す。

シートの先端はドラム９の先端グリッパ35にくわえこま
れ、圧接ローラ11によりドラム９に密着しながら左回り
に回転しているドラム９に巻き付けられて行く。そして
シート後端が後端グリッパ37にくわえ込まれる。

このようにしてシートがドラム９に巻き付けられるたの
ち、圧接ローラ11は退避するとともに、ドラム９が右回
りに逆回転して印字ヘッド53による印字がおこなわれ
る。

印字が終了すると後端グリッパ37が開き、シートは給紙
時後端であった側を先頭に排紙ローラ15により排出さ
れ、排紙スタッカ17に収容される。

ところで、モータ33と印字ヘッド53は、次のように制御
される。

ヘッドクロック（Ａ）は、上位制御部の水晶発振子81よ
り与えられ、分周回路87でタイマーIC85に供給する。

印字指令によりドラムを駆動する時、CPU83は、タイマ
ーIC85にカウント値をプログラムしておき、信号（Ｂ）
によりタイマーIC85を起動する。PLL制御回路91には、
タイマーIC85の出力（Ｃ）がPLLクロックとして供給さ
れ、DCモータ33は回転しはじめる。DCモータ33の回転に
より、モータ軸73上に取り付けられた多スリットエンコ
ーダ74からパルスが出力（Ｄ）される。このエンコーダ
出力（Ｄ）と、PLLクロック（Ｃ）からPLL制御回路91
は、その位相差を検出して、モータ33の制御信号（Ｅ）
を出力する。次の正／逆転回路93は、モータ33の回転方
向を、CPU83により制御するための回路で、次のドライ
バー回路95によりDCモータ33を駆動する。

このように、PLL制御クロックを印字制御のヘッドクロ
ックを分周して得ているので、装置全体の系として正確
に同期がとれている。

「実施例の効果」以上説明した実施例によれば、次のような効果が得られ
る。

印字ヘッド53を印字駆動するヘッド駆動回路99の基準信
号をエンコーダ74から得るのではなく、水晶発振子81か
ら得ると共に、モータ33を駆動制御するPLL制御回路91
の基準信号をも水晶発振子81から得るようにしたので、
ヘッド53とモータ33とを同一の基準信号（クロック）で
同期させて制御することができ、またエンコーダ74が高
分解能でなくても高い回転精度が得られ、記録精度が向
上する。

すなわち、インクの噴射にドラムの回転を同期させたの
で、インクの走査方向のずれがない。

「変形例」以上、この考案の一実施例について説明したが、この考
案は前記実施例に限定されるものではなく、例えば次の
ような変形が可能である。

すなわち、記録初めに位置検出をするだけで、以後基準
周波数によってヘッドの駆動と記録位置を制御すること
もできる。

「考案の効果」以上説明したようにこの考案によれば、印字ヘッドの動
作にドラムの駆動を同期させているので、記録精度の良
いプリンタを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のプリンタの一実施例を示す斜視図、
第２図は断面図、第３図はこのプリンタにおいて印字開
始位置を制御する装置のブロック図である。９…ドラム、33…モータ 53…印字ヘッド、73…回転軸 75…多スリットエンコーダ 77…センサ、81…水晶振動子 83…CPU、85…タイマIC 87…分周回路、91…PLL制御回路 93…正逆転回路、95…ドライバ回路 97…波形整形回路、99…ヘッド駆動回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭56−114039（ＪＰ，Ａ) 特開昭52−84009（ＪＰ，Ａ) 特開昭58−74366（ＪＰ，Ａ) 特開昭59−27672（ＪＰ，Ａ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】モータの駆動によって移動するシートにヘ
ッドで記録するプリンタにおいて、基準クロック発生源
と、この基準クロック発生源からの基準クロックにより
前記ヘッドの駆動を制御するヘッド駆動部と、前記モー
タの回転量を検出する検出手段と、この検出手段の検出
信号と前記基準クロック発生源の基準クロックとの比較
により前記モータの回転量をフィードバック制御する制
御部とを備えたことを特徴とするプリンタ。