JPH0734538A - 木造建築物 - Google Patents
木造建築物Info
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- JPH0734538A JPH0734538A JP17692493A JP17692493A JPH0734538A JP H0734538 A JPH0734538 A JP H0734538A JP 17692493 A JP17692493 A JP 17692493A JP 17692493 A JP17692493 A JP 17692493A JP H0734538 A JPH0734538 A JP H0734538A
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- Japan
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- floor
- frame
- strength
- bearing wall
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 構造計算が容易でかつ効果的に構造強度を得
る。また、耐火性及び遮音性の向上を計る。 【構成】 工場で集成材からなる所定寸法の土台部材、
柱及び横梁部材5を形成する。これら土台部材、柱及び
横梁部材5を接合金具により接合して軸組構造体Gを形
成する。この軸組構造体Gの側部開口Sに、耐力壁Kを
組み込み固定する。各階を仕切る床部24Aは、複数の根
太23の上部に床材25を設け、その根太23の下端と間隔を
置いて天井材26を設ける。また床部24の側部開口Sを横
梁部材5により塞ぐ。 【効果】 軸組構造体Gと耐力壁Kとの組み合わせによ
り、優れた設計強度が得られる。また、耐力壁Kが燃え
ても、床部に火が燃え移り難くなる。さらに、根太23と
の下端と間隔をおいて天井材26を設けることにより、振
動が下の階に伝わり難くなる。
る。また、耐火性及び遮音性の向上を計る。 【構成】 工場で集成材からなる所定寸法の土台部材、
柱及び横梁部材5を形成する。これら土台部材、柱及び
横梁部材5を接合金具により接合して軸組構造体Gを形
成する。この軸組構造体Gの側部開口Sに、耐力壁Kを
組み込み固定する。各階を仕切る床部24Aは、複数の根
太23の上部に床材25を設け、その根太23の下端と間隔を
置いて天井材26を設ける。また床部24の側部開口Sを横
梁部材5により塞ぐ。 【効果】 軸組構造体Gと耐力壁Kとの組み合わせによ
り、優れた設計強度が得られる。また、耐力壁Kが燃え
ても、床部に火が燃え移り難くなる。さらに、根太23と
の下端と間隔をおいて天井材26を設けることにより、振
動が下の階に伝わり難くなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木造建築物に係わり、特
に3階建住宅や共同住宅に適した木造建築物に関する。
に3階建住宅や共同住宅に適した木造建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の木造建築物の構造として、軸組構
造と枠組壁構造とが知られている。その軸組構造は、
柱、梁等の骨組材を水平及び垂直方向に組み立て、かつ
それら骨組材を斜めの筋かいにより補強して所定の構造
強度を得ている。また、前記枠組壁構造、所謂ツーバイ
フォー工法では、キット化された耐力壁及び床部を組み
立てて所定の構造強度を得るようにしている。
造と枠組壁構造とが知られている。その軸組構造は、
柱、梁等の骨組材を水平及び垂直方向に組み立て、かつ
それら骨組材を斜めの筋かいにより補強して所定の構造
強度を得ている。また、前記枠組壁構造、所謂ツーバイ
フォー工法では、キット化された耐力壁及び床部を組み
立てて所定の構造強度を得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の軸組構造で
は、骨組材を筋かいや間柱により補強して強度を得る構
造であるため、その柱や梁の接合部分に力が集中し他の
部分の強度とばらつきが生じ易く、例えば木造で3階建
住宅を構築するような場合には、十分な構造強度を得に
くい面があると共に、そのための構造計算が複雑になる
という問題があった。また骨組材以外に多数の筋かいや
間柱が必要になるため、例えば壁部に断熱材を設ける場
合、その筋かいや間柱がじゃまとなり、さらに、一般的
に壁部と床部との内部が連通する構造であるため、壁部
が燃えると、その火が床部の内部に燃え移り易いという
防火上の問題もあった。
は、骨組材を筋かいや間柱により補強して強度を得る構
造であるため、その柱や梁の接合部分に力が集中し他の
部分の強度とばらつきが生じ易く、例えば木造で3階建
住宅を構築するような場合には、十分な構造強度を得に
くい面があると共に、そのための構造計算が複雑になる
という問題があった。また骨組材以外に多数の筋かいや
間柱が必要になるため、例えば壁部に断熱材を設ける場
合、その筋かいや間柱がじゃまとなり、さらに、一般的
に壁部と床部との内部が連通する構造であるため、壁部
が燃えると、その火が床部の内部に燃え移り易いという
防火上の問題もあった。
【0004】一方、前記枠組壁構造では、壁部となる耐
力壁が枠状に形成されているため、壁部からの火が床部
に燃え移り難く、また、使用部材の規格及び強度が体系
化されているため、構造計算が比較的容易である。しか
し床部は、横設した複数の根太の上下に沿って床材と天
井材を設けた構造であるため、その床材の振動が天井材
に共振して階下に音が伝わり易く、また、その枠組壁構
造では、建物を構築する際、下から壁部を組み立て、そ
の上部に床部を組み立て、さらに上部に壁部を組み立て
るというように、下部から順に構築していくものである
ため、前記軸組構造では例えば屋根下地工事まで2日程
度で終了するのに対して、屋根部を構築するのに1〜2
週間程度の期間が必要となり、この間に雨が降ると枠組
みを濡らしてしまうという問題があった。
力壁が枠状に形成されているため、壁部からの火が床部
に燃え移り難く、また、使用部材の規格及び強度が体系
化されているため、構造計算が比較的容易である。しか
し床部は、横設した複数の根太の上下に沿って床材と天
井材を設けた構造であるため、その床材の振動が天井材
に共振して階下に音が伝わり易く、また、その枠組壁構
造では、建物を構築する際、下から壁部を組み立て、そ
の上部に床部を組み立て、さらに上部に壁部を組み立て
るというように、下部から順に構築していくものである
ため、前記軸組構造では例えば屋根下地工事まで2日程
度で終了するのに対して、屋根部を構築するのに1〜2
週間程度の期間が必要となり、この間に雨が降ると枠組
みを濡らしてしまうという問題があった。
【0005】そこで本発明は、構造計算が容易で効果的
に構造強度を得ることができ、また、耐火性及び遮音性
に優れた木造建築物を提供することを目的とする。
に構造強度を得ることができ、また、耐火性及び遮音性
に優れた木造建築物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、水平
及び垂直方向の骨組材を、接合金具を介して接合した軸
組構造体と、前記軸組構造体に組み込まれる耐力壁とを
備え、前記骨組材を集成材より形成し、各階を仕切る床
部は、複数の横設した根太の上端に床材を設けると共
に、その根太の下端と間隔を置いて天井材を設け、かつ
前記床部の側部開口を前記骨組材で塞ぐものである。
及び垂直方向の骨組材を、接合金具を介して接合した軸
組構造体と、前記軸組構造体に組み込まれる耐力壁とを
備え、前記骨組材を集成材より形成し、各階を仕切る床
部は、複数の横設した根太の上端に床材を設けると共
に、その根太の下端と間隔を置いて天井材を設け、かつ
前記床部の側部開口を前記骨組材で塞ぐものである。
【0007】請求項2の発明は、前記骨組材を工業化木
質構造材により形成するものである。
質構造材により形成するものである。
【0008】
【作用】請求項1の構成により、工場で製作した集成材
からなる骨組材と接合金具と耐力壁とを現場で組み立て
て所定強度の木造建築物を構築し、また、この木造建築
物は、床部の根太と床材との間に間隔を設けため、階下
に振動が伝わり難く、さらに、骨組材により壁部の火が
床部の内部に伝わり難くなる。
からなる骨組材と接合金具と耐力壁とを現場で組み立て
て所定強度の木造建築物を構築し、また、この木造建築
物は、床部の根太と床材との間に間隔を設けため、階下
に振動が伝わり難く、さらに、骨組材により壁部の火が
床部の内部に伝わり難くなる。
【0009】請求項2の構成により、工業化木質構造材
を使用することによって、骨組材の強度が増す。
を使用することによって、骨組材の強度が増す。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図9は本発明の第1実施例を示
し、同図において、コンクリート基礎1の上部には縦1
40ミリ,横140ミリの骨組材である土台部材2が設
けられると共に、これら土台部材2間に、一辺が140
ミリ程度の角型をなす骨組材である柱3が立設され、そ
の土台部材2と柱3とは接合金具を介して接合される。
また、それら柱3,3の間には、建築物の2階,3階及
び屋根部分に対応して骨組材である横梁部材5が横設さ
れ、この横梁部材5は幅140ミリ,高さ286ミリ程
度をなして前記柱3と接合金具4を介して接合される。
さらに屋根部分の横梁部材5の上部には、複数のタルキ
6を組み、上部に構造用合板7を取り付けた屋根体8が
固定される。前記接合金具4は、図4及び図5に示すよ
うに、金属板を平面コ字型に形成して背面板9と両側面
板10,10とを有し、背面板9には複数のボルト用挿通孔
11が穿設され、前記両側面板10,10には、上部が開口し
た切欠き状の第1及び第2の貫入部12,13がそれぞれ形
成されると共に、下部側に固定孔14が形成されている。
前記土台部材2及び柱3の両端には、図4に示すよう
に、前記両側面板10,10に対応して一対の貫入溝15,15
を形成し、かつそれら貫入溝15,15間の先端部分を切断
して凹所16を形成し、また、前記第1及び第2の貫入部
12,13に対応してピン孔17が形成されると共に、前記固
定孔14に対応してピン打込孔18が形成されている。そし
て、図5に示すように、前記柱3の両側にそれぞれ前記
接合金具4を配置し、両者を通しボルト19により柱3に
固定し、一方、予め前記横梁部材5のピン孔17にピン20
を打込み固定しておき、横梁部材5の貫入溝15,15を接
合金具4の両側面板10,10に合わせて上方から嵌め込
む。すると横梁部材5のピン20が接合金具4の各貫入部
15,15に係合して位置合せされ、この後横梁部材5のピ
ン孔17と接合金具4のピン打込孔18にピン20Aを打込む
ことに柱3に横梁部材5が接合される。また、柱3の四
方に横梁部材5を固定する場合は、図6中の通しボルト
19と異なる位置で交叉方向に通しボルト19Aを挿通し、
この通しボルト19Aにより接合金具4を柱3に固定す
る。また、前記接合金具4は、自身の強度及び前記通し
ボルト19等による取付強度により、骨組材の接合強度の
所定値を既知として求めたものを使用する。また、前記
土台部材2と柱3とを接合する接合金具4Aも平面コ字
型で前記貫入部15を備え、その土台部材2はコンクリー
ト基礎2に固定ボルト(図示せず)により固定される。
そして前記土台部材2,柱3,横梁部材5及び接合金具
4,4Aのより軸組構造体Gを構成している。
説明する。図1ないし図9は本発明の第1実施例を示
し、同図において、コンクリート基礎1の上部には縦1
40ミリ,横140ミリの骨組材である土台部材2が設
けられると共に、これら土台部材2間に、一辺が140
ミリ程度の角型をなす骨組材である柱3が立設され、そ
の土台部材2と柱3とは接合金具を介して接合される。
また、それら柱3,3の間には、建築物の2階,3階及
び屋根部分に対応して骨組材である横梁部材5が横設さ
れ、この横梁部材5は幅140ミリ,高さ286ミリ程
度をなして前記柱3と接合金具4を介して接合される。
さらに屋根部分の横梁部材5の上部には、複数のタルキ
6を組み、上部に構造用合板7を取り付けた屋根体8が
固定される。前記接合金具4は、図4及び図5に示すよ
うに、金属板を平面コ字型に形成して背面板9と両側面
板10,10とを有し、背面板9には複数のボルト用挿通孔
11が穿設され、前記両側面板10,10には、上部が開口し
た切欠き状の第1及び第2の貫入部12,13がそれぞれ形
成されると共に、下部側に固定孔14が形成されている。
前記土台部材2及び柱3の両端には、図4に示すよう
に、前記両側面板10,10に対応して一対の貫入溝15,15
を形成し、かつそれら貫入溝15,15間の先端部分を切断
して凹所16を形成し、また、前記第1及び第2の貫入部
12,13に対応してピン孔17が形成されると共に、前記固
定孔14に対応してピン打込孔18が形成されている。そし
て、図5に示すように、前記柱3の両側にそれぞれ前記
接合金具4を配置し、両者を通しボルト19により柱3に
固定し、一方、予め前記横梁部材5のピン孔17にピン20
を打込み固定しておき、横梁部材5の貫入溝15,15を接
合金具4の両側面板10,10に合わせて上方から嵌め込
む。すると横梁部材5のピン20が接合金具4の各貫入部
15,15に係合して位置合せされ、この後横梁部材5のピ
ン孔17と接合金具4のピン打込孔18にピン20Aを打込む
ことに柱3に横梁部材5が接合される。また、柱3の四
方に横梁部材5を固定する場合は、図6中の通しボルト
19と異なる位置で交叉方向に通しボルト19Aを挿通し、
この通しボルト19Aにより接合金具4を柱3に固定す
る。また、前記接合金具4は、自身の強度及び前記通し
ボルト19等による取付強度により、骨組材の接合強度の
所定値を既知として求めたものを使用する。また、前記
土台部材2と柱3とを接合する接合金具4Aも平面コ字
型で前記貫入部15を備え、その土台部材2はコンクリー
ト基礎2に固定ボルト(図示せず)により固定される。
そして前記土台部材2,柱3,横梁部材5及び接合金具
4,4Aのより軸組構造体Gを構成している。
【0011】前記横梁部材5の内面側には、それぞれ対
向して取付金具21が釘等により固定され、この取付金具
21は、正面略U字型をなし、側板部22には複数の釘穴22
Aが形成され、根太23の両端をそれぞれ前記取付金具21
に上方から挿入し、釘穴22Aを介して釘を打ち付け、こ
れにより2階と3階の床部24,24Aに複数の根太23を横
設している。さらに、その根太23の上部には構造用合板
からなる床材25を固定し、かつ前記根太23と間隔を置い
て天井材26を設けている。そして前記床材25の周囲は前
記横梁部材5の上面に当接し、さらに前記天井材26の周
囲は横梁部材5の下面に当接し、これにより床部24,24
Aの側部開口Sを、骨組材である横梁部材5によって塞
いでいる。また、1階の床部27は、土台部材2に取付金
具21Aを固定し、この取付金具21A間に根太23Aを横設
し、この根太23Aの上部に構造用合板からなるを床材25
を設けている。さらに、屋根体8下部には、天井材26を
設け、この天井材26の上部にブローイングにより厚さ2
00ミリ程度の断熱材28を設けている。
向して取付金具21が釘等により固定され、この取付金具
21は、正面略U字型をなし、側板部22には複数の釘穴22
Aが形成され、根太23の両端をそれぞれ前記取付金具21
に上方から挿入し、釘穴22Aを介して釘を打ち付け、こ
れにより2階と3階の床部24,24Aに複数の根太23を横
設している。さらに、その根太23の上部には構造用合板
からなる床材25を固定し、かつ前記根太23と間隔を置い
て天井材26を設けている。そして前記床材25の周囲は前
記横梁部材5の上面に当接し、さらに前記天井材26の周
囲は横梁部材5の下面に当接し、これにより床部24,24
Aの側部開口Sを、骨組材である横梁部材5によって塞
いでいる。また、1階の床部27は、土台部材2に取付金
具21Aを固定し、この取付金具21A間に根太23Aを横設
し、この根太23Aの上部に構造用合板からなるを床材25
を設けている。さらに、屋根体8下部には、天井材26を
設け、この天井材26の上部にブローイングにより厚さ2
00ミリ程度の断熱材28を設けている。
【0012】さらにまた、前記軸組構造体Gの側面開口
部29、すなわち柱3,3と横梁部材5,5との間の開口
部には、工場で製作した木造の耐力壁Kが組み込まれ、
この耐力壁Kは、構造用合板30の裏面に上下枠31,31A
及び左右枠32,32Aを取付け、これら上下左右の枠31,
31A,32,32Aが前記側面開口部29に組み込まれ、上下
の枠31,31A間に複数のスタット33を縦設した所謂ツー
バイフォー工法のディメンションランバーを使用し、構
造計算に必要な数値が既知のものを用いている。尚、図
中34はコンクリート基礎1の内面及び建物の外面に設け
られる厚さ30ミリ程度のウレタンボード等の断熱材で
あり、35は内装材であり、また前記断熱材34の外部には
図示しない外装材が設けられる。
部29、すなわち柱3,3と横梁部材5,5との間の開口
部には、工場で製作した木造の耐力壁Kが組み込まれ、
この耐力壁Kは、構造用合板30の裏面に上下枠31,31A
及び左右枠32,32Aを取付け、これら上下左右の枠31,
31A,32,32Aが前記側面開口部29に組み込まれ、上下
の枠31,31A間に複数のスタット33を縦設した所謂ツー
バイフォー工法のディメンションランバーを使用し、構
造計算に必要な数値が既知のものを用いている。尚、図
中34はコンクリート基礎1の内面及び建物の外面に設け
られる厚さ30ミリ程度のウレタンボード等の断熱材で
あり、35は内装材であり、また前記断熱材34の外部には
図示しない外装材が設けられる。
【0013】前記土台部材2,柱3及び横梁部材5は、
構造用大断面集成材(以下集成材という)あるいは工業
化木質構造材であるパララムPSL(商品名、ア・リミ
テッド・パートナーシップ製)より形成され、この集成
材は、図7の断面図に示すように、天然木から大筋、割
れ、目切れ部分を取り除いた板材41を複数積層にし、こ
れらをレゾルシノール樹脂等の接着剤(図示せず)で接
着してなり、例えばその含水率は14〜15パーセント
をなしている。そして前記集成材は、一般の木材に比べ
て1.5倍以上の強度性能を有し、また、一般の木材で
はその大筋、割れ、目切れ部分の有無により構造計算上
の強度が一定しないのに対して、集成材では、構造計算
に必要な断面積、断面係数、断面2次モーメント、樹種
別の曲げ力、圧縮力、せん断力の許容応力度やヤング係
数等の数値が、大きさ及び種類毎に一定している。ま
た、前記パララムPSLは、丸太から単板を成形し、乾
燥後欠陥となる部分の選別を行い、この欠陥を取り除い
た単板を切断してストランド(木片)を形成し、そのス
トランドを繊維方向に概ね平行にして積層し、接着材を
塗布後、マイクロ波硬化処理装置を用いて熱圧成型して
得られ、前記集成材に比べて、曲げ、引張、圧縮、せん
断力等いずれのものも高い許容応力度を備えており、例
えば幅133ミリ、高さ286ミリのパララムPSLで
は、許容せん断力が3045Kg、許容曲げモーメント
が2810Kgf/cm2 という高い許容応力度を有す
る。
構造用大断面集成材(以下集成材という)あるいは工業
化木質構造材であるパララムPSL(商品名、ア・リミ
テッド・パートナーシップ製)より形成され、この集成
材は、図7の断面図に示すように、天然木から大筋、割
れ、目切れ部分を取り除いた板材41を複数積層にし、こ
れらをレゾルシノール樹脂等の接着剤(図示せず)で接
着してなり、例えばその含水率は14〜15パーセント
をなしている。そして前記集成材は、一般の木材に比べ
て1.5倍以上の強度性能を有し、また、一般の木材で
はその大筋、割れ、目切れ部分の有無により構造計算上
の強度が一定しないのに対して、集成材では、構造計算
に必要な断面積、断面係数、断面2次モーメント、樹種
別の曲げ力、圧縮力、せん断力の許容応力度やヤング係
数等の数値が、大きさ及び種類毎に一定している。ま
た、前記パララムPSLは、丸太から単板を成形し、乾
燥後欠陥となる部分の選別を行い、この欠陥を取り除い
た単板を切断してストランド(木片)を形成し、そのス
トランドを繊維方向に概ね平行にして積層し、接着材を
塗布後、マイクロ波硬化処理装置を用いて熱圧成型して
得られ、前記集成材に比べて、曲げ、引張、圧縮、せん
断力等いずれのものも高い許容応力度を備えており、例
えば幅133ミリ、高さ286ミリのパララムPSLで
は、許容せん断力が3045Kg、許容曲げモーメント
が2810Kgf/cm2 という高い許容応力度を有す
る。
【0014】図8及び図9は本発明の木造建築物の設計
及び骨組材を規格化した例を示し、図8に示すように、
柱3と横梁部材5あるいは土台部材2の組み合わせを規
格化し、図中左西上部のように、平面1間×1間の寸法
で基本構造体51を設定し、例えば柱3は140×140
ミリで、横梁部材5は140×286ミリとして各部材
を規格化し、かつその1間×1間の寸法に対応して強度
計算を行い、また、1階部分では、横梁部材5と140
×140ミリの土台部材2の組み合わせで規格化及ぶ強
度計算を行い、同様に、1間×1.5間の基本構造体5
2、1間×2間の基本構造体53、1間×2.5間の基本
構造体54、1.5間×1.5間の基本構造体55、1.5
間×2間の基本構造体56,1.5間×2.5間の基本構
造体57、2間×2間の基本構造体58、2間×2.5間の
基本構造体59、2.5間×2.5間の基本構造体60を設
定し、これら基本構造体に対応して骨組材の寸法を規格
化し、かつ強度計算を行い、これら基本構造体を組み合
わせて建築物の設計を行い、例えば図9に示すように、
複数の基本構造体を組み合わせ間取りを設計し、かつ各
基本構造体の既知の構造強度を基にして建築物の設計を
行う。
及び骨組材を規格化した例を示し、図8に示すように、
柱3と横梁部材5あるいは土台部材2の組み合わせを規
格化し、図中左西上部のように、平面1間×1間の寸法
で基本構造体51を設定し、例えば柱3は140×140
ミリで、横梁部材5は140×286ミリとして各部材
を規格化し、かつその1間×1間の寸法に対応して強度
計算を行い、また、1階部分では、横梁部材5と140
×140ミリの土台部材2の組み合わせで規格化及ぶ強
度計算を行い、同様に、1間×1.5間の基本構造体5
2、1間×2間の基本構造体53、1間×2.5間の基本
構造体54、1.5間×1.5間の基本構造体55、1.5
間×2間の基本構造体56,1.5間×2.5間の基本構
造体57、2間×2間の基本構造体58、2間×2.5間の
基本構造体59、2.5間×2.5間の基本構造体60を設
定し、これら基本構造体に対応して骨組材の寸法を規格
化し、かつ強度計算を行い、これら基本構造体を組み合
わせて建築物の設計を行い、例えば図9に示すように、
複数の基本構造体を組み合わせ間取りを設計し、かつ各
基本構造体の既知の構造強度を基にして建築物の設計を
行う。
【0015】次に前記木造建築物の建築方法につき説明
すると、予め骨組材となる土台部材2,柱3及び横梁部
材5を工場にて所定寸法に製造し、かつ土台部材2及び
横梁部材5の両端は接合金具4,4Aに対応した加工を
施しておく。また柱3の所定箇所には予め工場にて接合
金具4,4Aを固定しておく。そして現場において、コ
ンクリート基礎1に土台部材2を固定すると共に、この
土台部材2に柱3を接合金具4Aを介して接合して該柱
3を立設し、さらに各階の間の横梁部材5を接合金具4
を介して組み立てて軸組構造体Gを形成し、さらに、地
上において所定形状に組み立てた屋根体8を図示しない
クレーンなどにより吊り上げて取付ける。この場合、材
料を所定形状に工場で予め製作するため、現場施工が軽
減され、屋根体8の取付けまで約1〜2日の間に完了す
ることができ、そして土台部材2には、予め工場で取付
金具21Aを取付けておき、この取付金具21A間に根太23
Aを現場で取付け、また、2階部分と3階部分の横梁部
材5には、予め工場で取付金具21を取付けておき、この
取付金具21間に根太23を取付け、この根太23の上部に床
部材24,24Aを取付け、さらにその根太23の下端と間隔
を置いて天井材26を取付け、さらに軸組構造体Gの少な
くとも側面開口部21には耐力壁Kを取付け、所定強度を
なす木造建築物を構築する。また、図6について補足す
ると、3階の床部24Aのおいて、一側の横梁部材5Aを
一段低く取り付け、この横梁部材5Aの上部に根太23を
張り出して外部に張出し部42を形成している。
すると、予め骨組材となる土台部材2,柱3及び横梁部
材5を工場にて所定寸法に製造し、かつ土台部材2及び
横梁部材5の両端は接合金具4,4Aに対応した加工を
施しておく。また柱3の所定箇所には予め工場にて接合
金具4,4Aを固定しておく。そして現場において、コ
ンクリート基礎1に土台部材2を固定すると共に、この
土台部材2に柱3を接合金具4Aを介して接合して該柱
3を立設し、さらに各階の間の横梁部材5を接合金具4
を介して組み立てて軸組構造体Gを形成し、さらに、地
上において所定形状に組み立てた屋根体8を図示しない
クレーンなどにより吊り上げて取付ける。この場合、材
料を所定形状に工場で予め製作するため、現場施工が軽
減され、屋根体8の取付けまで約1〜2日の間に完了す
ることができ、そして土台部材2には、予め工場で取付
金具21Aを取付けておき、この取付金具21A間に根太23
Aを現場で取付け、また、2階部分と3階部分の横梁部
材5には、予め工場で取付金具21を取付けておき、この
取付金具21間に根太23を取付け、この根太23の上部に床
部材24,24Aを取付け、さらにその根太23の下端と間隔
を置いて天井材26を取付け、さらに軸組構造体Gの少な
くとも側面開口部21には耐力壁Kを取付け、所定強度を
なす木造建築物を構築する。また、図6について補足す
ると、3階の床部24Aのおいて、一側の横梁部材5Aを
一段低く取り付け、この横梁部材5Aの上部に根太23を
張り出して外部に張出し部42を形成している。
【0016】また、このような木造建築物の構造計算に
あっては、集成材からなる骨組材により軸組構造体Gを
形成し、その軸組構造体Gにより主として建築物の鉛直
荷重に対する強度を付与し、一方、耐力壁Kにより主と
して水平荷重に対する強度を得るようにし、さらに、集
成材,2バイ4工法に使用する耐力壁K及び接合金具
4,4Aといった強度及び構造計算に必要な所要応力度
などの値が明確でその性能が一定している部材を用いる
ことにより、構造計算を容易に行うことができる。
あっては、集成材からなる骨組材により軸組構造体Gを
形成し、その軸組構造体Gにより主として建築物の鉛直
荷重に対する強度を付与し、一方、耐力壁Kにより主と
して水平荷重に対する強度を得るようにし、さらに、集
成材,2バイ4工法に使用する耐力壁K及び接合金具
4,4Aといった強度及び構造計算に必要な所要応力度
などの値が明確でその性能が一定している部材を用いる
ことにより、構造計算を容易に行うことができる。
【0017】このように本実施例では、工場で製作され
た水平及び垂直方向の骨組材である土台部材2,柱3及
び横梁部材5を、接合金具4,4Aを介して接合した軸
組構造体Gと、工場で製作され軸組構造体Gに組み込ま
れる耐力壁Kとを備え、土台部材2,柱3及び横梁部材
5を集成材より形成し、各階を仕切る床部24,24Aは、
複数の横設した根太23の上端に床材25を設けると共に、
その根太23の下端と間隔を置いて天井材26を設け、かつ
床部24,24Aの側部開口Sを骨組材である横梁部材5で
塞ぐものであるから、万一壁部が燃えたとしても、その
火が床部24,24Aの内部に燃え移り難く、耐火性に優
れ、また、床部24,24Aは根太23と間隔を置いて天井材
26を設けた構造であるため、上の階の振動が下の階に伝
わりにくく、遮音性に優れたものとなる。さらに、軸組
構造体Gにより主として鉛直荷重に対する強度を付与す
ると共に、耐力壁Kにより水平力を付与するようにした
ため、建築物の構造強度を効果的に得ることができ、軸
組構造における筋かいや間柱が不要となるため、施工が
容易となり、また、枠組壁構造に比べて建築物内部の耐
力壁が不要あるいは少なくすることができるため、室内
の自由な間取りを行うことができる。さらに、骨組材と
しての集成材、この集成材を接合する接合金具4,4A
およびツーバイフォーに用いる耐力壁Kといった強度及
び構造計算に必要な所要応力度などの値が明確でその性
能が一定している部材を用いることにより、鉄筋コンク
リート造や鉄骨造と同様にして構造計算を行うことがで
き、構造計算が容易となると共に構造強度の面で信頼性
の高い木造建築物の施工が可能となる。また、骨組材,
耐力壁K及び接合金具4,4Aを、すべて工場製作する
ため、品質が一定となり、その骨組材を接合金具4,4
Aで接合するため、従来のような熟練技能が不要で、工
期の短縮を計ることができ、さらに、従来の現場で接合
加工を行う場合に比べて端材が減少する。
た水平及び垂直方向の骨組材である土台部材2,柱3及
び横梁部材5を、接合金具4,4Aを介して接合した軸
組構造体Gと、工場で製作され軸組構造体Gに組み込ま
れる耐力壁Kとを備え、土台部材2,柱3及び横梁部材
5を集成材より形成し、各階を仕切る床部24,24Aは、
複数の横設した根太23の上端に床材25を設けると共に、
その根太23の下端と間隔を置いて天井材26を設け、かつ
床部24,24Aの側部開口Sを骨組材である横梁部材5で
塞ぐものであるから、万一壁部が燃えたとしても、その
火が床部24,24Aの内部に燃え移り難く、耐火性に優
れ、また、床部24,24Aは根太23と間隔を置いて天井材
26を設けた構造であるため、上の階の振動が下の階に伝
わりにくく、遮音性に優れたものとなる。さらに、軸組
構造体Gにより主として鉛直荷重に対する強度を付与す
ると共に、耐力壁Kにより水平力を付与するようにした
ため、建築物の構造強度を効果的に得ることができ、軸
組構造における筋かいや間柱が不要となるため、施工が
容易となり、また、枠組壁構造に比べて建築物内部の耐
力壁が不要あるいは少なくすることができるため、室内
の自由な間取りを行うことができる。さらに、骨組材と
しての集成材、この集成材を接合する接合金具4,4A
およびツーバイフォーに用いる耐力壁Kといった強度及
び構造計算に必要な所要応力度などの値が明確でその性
能が一定している部材を用いることにより、鉄筋コンク
リート造や鉄骨造と同様にして構造計算を行うことがで
き、構造計算が容易となると共に構造強度の面で信頼性
の高い木造建築物の施工が可能となる。また、骨組材,
耐力壁K及び接合金具4,4Aを、すべて工場製作する
ため、品質が一定となり、その骨組材を接合金具4,4
Aで接合するため、従来のような熟練技能が不要で、工
期の短縮を計ることができ、さらに、従来の現場で接合
加工を行う場合に比べて端材が減少する。
【0018】また本発明は、土台部材2,柱3及び横梁
部材5を、工業化木質構造材であるパララムPSLによ
り形成するものであり、このパララムPSLを使用する
ことにより、強度的に優れた信頼性の高い軸組構造体G
を形成することができる。
部材5を、工業化木質構造材であるパララムPSLによ
り形成するものであり、このパララムPSLを使用する
ことにより、強度的に優れた信頼性の高い軸組構造体G
を形成することができる。
【0019】さらに実施例上の効果として、各種大きさ
の基本構造体51,52,53,54,55,56,57,58,59,60
を設定すると共に、これら基本構造体51,52,53,54,
55,56,57,58,59,60に対応して骨組材の寸法を規格
化し、かつ各基本構造体51,52,53,54,55,56,57,
58,59,60毎に強度計算を予め行っておくことにより、
これら基本構造体51,52,53,54,55,56,57,58,5
9,60を組み合わせて条件にあった建築物を自由に設計
することができると共に、これにより既知の構造強度を
基にして比較的簡便に構造強度を算出することができ
る。さらに、各種基本構造体51,52,53,54,55,56,
57,58,59,60に対応して土台部材2及び横梁部材5の
寸法大きさ等を規格化したことにより、その土台部材2
及び横梁部材5等の規格品を組み合わせて簡便に建築物
を構築することができる。
の基本構造体51,52,53,54,55,56,57,58,59,60
を設定すると共に、これら基本構造体51,52,53,54,
55,56,57,58,59,60に対応して骨組材の寸法を規格
化し、かつ各基本構造体51,52,53,54,55,56,57,
58,59,60毎に強度計算を予め行っておくことにより、
これら基本構造体51,52,53,54,55,56,57,58,5
9,60を組み合わせて条件にあった建築物を自由に設計
することができると共に、これにより既知の構造強度を
基にして比較的簡便に構造強度を算出することができ
る。さらに、各種基本構造体51,52,53,54,55,56,
57,58,59,60に対応して土台部材2及び横梁部材5の
寸法大きさ等を規格化したことにより、その土台部材2
及び横梁部材5等の規格品を組み合わせて簡便に建築物
を構築することができる。
【0020】図10ないし図11は本発明の第2実施例
を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、
その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、床
部24,24Aの他の施工例を示し、予め工場にて床構造体
61を形成し、この床構造体61は、前記床部27の開口に対
応して四方に枠62を組み、これら枠62間に複数の根太23
を横設し、かつ前記枠62と根太23の上面に構造用合板か
らなる床材25を取付けた工場製品であり、現場において
床部24,24Aの開口、すなわち横梁部材5間に前記床構
造体61を組み込み、釘などを用いて固定し、その根太23
と間隔を置いて天井材26を取付ける。また、1階の床部
27も同様に枠62Aと根太23Aと床材25を工場で一体に製
作した床構造体61Aを現場で土台部材2間に組み込む。
を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、
その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、床
部24,24Aの他の施工例を示し、予め工場にて床構造体
61を形成し、この床構造体61は、前記床部27の開口に対
応して四方に枠62を組み、これら枠62間に複数の根太23
を横設し、かつ前記枠62と根太23の上面に構造用合板か
らなる床材25を取付けた工場製品であり、現場において
床部24,24Aの開口、すなわち横梁部材5間に前記床構
造体61を組み込み、釘などを用いて固定し、その根太23
と間隔を置いて天井材26を取付ける。また、1階の床部
27も同様に枠62Aと根太23Aと床材25を工場で一体に製
作した床構造体61Aを現場で土台部材2間に組み込む。
【0021】このように本実施例では、工場で製作され
た水平及び垂直方向の骨組材である土台部材2,柱3及
び横梁部材5を、接合金具4,4Aを介して接合した軸
組構造体Gと、工場で製作され軸組構造体Gに組み込ま
れる耐力壁Kとを備え、土台部材2,柱3及び横梁部材
5を集成材あるいは工業化木質構造材であるパララムP
SLより形成し、各階を仕切る床部24,24Aは、複数の
横設した根太23の上端に床材25を設けると共に、その根
太23の下端と間隔を置いて天井材26を設け、かつ床部2
4,24Aの側部開口Sを骨組材である横梁部材5で塞ぐ
ものであるから、万一壁部が燃えたとしても、その火が
床部24,24Aの内部に燃え移り難く、耐火性に優れ、ま
た、床部24,24Aは根太23と間隔を置いて天井材26を設
けた構造であるため、上の階の振動が下の階に伝わりに
くく、遮音性に優れたものとなる。さらに、軸組構造体
Gにより主として鉛直荷重に対する強度を付与すると共
に、耐力壁Kにより水平力を付与するようにしたため、
効果的に建築物の強度を得ることができ、軸組構造にお
ける筋かいや間柱が不要となるため、施工が容易とな
り、また、枠組壁構造に比べて建築物内部の耐力壁が不
要あるいは少なくすることができるため、室内の自由な
間取りを行うことができ第1実施例と同様な作用,効果
を有し、また、この例では工場にて床構造体61を製作す
るものであるから、床部の施工においては、床構造体6
1,61Aを組み込み固定すればよく、現場での施工性の
向上を計ることができる。
た水平及び垂直方向の骨組材である土台部材2,柱3及
び横梁部材5を、接合金具4,4Aを介して接合した軸
組構造体Gと、工場で製作され軸組構造体Gに組み込ま
れる耐力壁Kとを備え、土台部材2,柱3及び横梁部材
5を集成材あるいは工業化木質構造材であるパララムP
SLより形成し、各階を仕切る床部24,24Aは、複数の
横設した根太23の上端に床材25を設けると共に、その根
太23の下端と間隔を置いて天井材26を設け、かつ床部2
4,24Aの側部開口Sを骨組材である横梁部材5で塞ぐ
ものであるから、万一壁部が燃えたとしても、その火が
床部24,24Aの内部に燃え移り難く、耐火性に優れ、ま
た、床部24,24Aは根太23と間隔を置いて天井材26を設
けた構造であるため、上の階の振動が下の階に伝わりに
くく、遮音性に優れたものとなる。さらに、軸組構造体
Gにより主として鉛直荷重に対する強度を付与すると共
に、耐力壁Kにより水平力を付与するようにしたため、
効果的に建築物の強度を得ることができ、軸組構造にお
ける筋かいや間柱が不要となるため、施工が容易とな
り、また、枠組壁構造に比べて建築物内部の耐力壁が不
要あるいは少なくすることができるため、室内の自由な
間取りを行うことができ第1実施例と同様な作用,効果
を有し、また、この例では工場にて床構造体61を製作す
るものであるから、床部の施工においては、床構造体6
1,61Aを組み込み固定すればよく、現場での施工性の
向上を計ることができる。
【0022】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば実施例で示したピン20Aの代わ
りボルト・ナットを用いてもよい。また、取付金具21,
21Aは現場で横梁部材に取り付けるようにしてもよい。
また工業化木質構造材は各種のものを用いることができ
る。また、実施例においては、好適なものとして3階建
の建築物を用いて説明したが、2階建でもよく、さら
に、各階の間取りも適宜選定できる。
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば実施例で示したピン20Aの代わ
りボルト・ナットを用いてもよい。また、取付金具21,
21Aは現場で横梁部材に取り付けるようにしてもよい。
また工業化木質構造材は各種のものを用いることができ
る。また、実施例においては、好適なものとして3階建
の建築物を用いて説明したが、2階建でもよく、さら
に、各階の間取りも適宜選定できる。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明は、水平及び垂直方向の
骨組材を、接合金具を介して接合した軸組構造体と、前
記軸組構造体に組み込まれる耐力壁とを備え、前記骨組
材を集成材より形成し、各階を仕切る床部は、複数の横
設した根太の上端に床材を設けると共に、その根太の下
端と間隔を置いて天井材を設け、かつ前記床部の側部開
口を前記骨組材で塞ぐものであり、構造計算が容易で効
果的に構造強度を得ることができ、また、耐火性及び遮
音性に優れた木造建築物を提供することができる。
骨組材を、接合金具を介して接合した軸組構造体と、前
記軸組構造体に組み込まれる耐力壁とを備え、前記骨組
材を集成材より形成し、各階を仕切る床部は、複数の横
設した根太の上端に床材を設けると共に、その根太の下
端と間隔を置いて天井材を設け、かつ前記床部の側部開
口を前記骨組材で塞ぐものであり、構造計算が容易で効
果的に構造強度を得ることができ、また、耐火性及び遮
音性に優れた木造建築物を提供することができる。
【0024】請求項2の発明は、前記骨組材を工業化木
質構造材により形成するものであり、構造計算が容易で
効果的に構造強度を得ることができ、また、耐火性及び
遮音性に優れた木造建築物を提供することができる。
質構造材により形成するものであり、構造計算が容易で
効果的に構造強度を得ることができ、また、耐火性及び
遮音性に優れた木造建築物を提供することができる。
【図1】本発明の第1実施例を示す建築物の1階と2階
の断面図である。
の断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す建築物の2階と3階
の断面図である。
の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す軸組構造体の要部の
断面図である。
断面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す接合金具の斜視図で
ある。
ある。
【図5】本発明の第1実施例を示す使用状態における接
合金具の断面図である。
合金具の断面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す建築物の斜視図であ
る。
る。
【図7】本発明の第1実施例を示す集成材の断面図であ
る。
る。
【図8】本発明の第1実施例を示す建築物の間取りの平
面説明図である。
面説明図である。
【図9】本発明の第1実施例を示す建築物の間取りの平
面説明図である。
面説明図である。
【図10】本発明の第2実施例を示す建築物の1階と2
階の断面図である。
階の断面図である。
【図11】本発明の第1実施例を示す建築物の2階と3
階の断面図である。
階の断面図である。
2 土台部材(骨組材) 3 柱(骨組材) 4,4A 接合金具 5 横梁部材(骨組剤) 24,24A 床部 23 根太 25 床材 26 天井材
Claims (2)
- 【請求項1】 水平及び垂直方向の骨組材を、接合金具
を介して接合した軸組構造体と、前記軸組構造体に組み
込まれる耐力壁とを備え、前記骨組材を集成材より形成
し、各階を仕切る床部は、複数の横設した根太の上端に
床材を設けると共に、その根太の下端と間隔を置いて天
井材を設け、かつ前記床部の側部開口を前記骨組材で塞
ぐことを特徴する木造建築物。 - 【請求項2】 前記骨組材を工業化木質構造材により形
成することを特徴とする請求項1記載の木造建築物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17692493A JP2836448B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 木造建築物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17692493A JP2836448B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 木造建築物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0734538A true JPH0734538A (ja) | 1995-02-03 |
JP2836448B2 JP2836448B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=16022142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17692493A Expired - Fee Related JP2836448B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 木造建築物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2836448B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002322738A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Dow Kakoh Kk | 木造住宅構造 |
JP2008050831A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Mitsui Home Co Ltd | 枠組壁工法の骨組構造 |
JP2008063809A (ja) * | 2006-09-07 | 2008-03-21 | Act Co Ltd | 木造軸組構造 |
JP2013204297A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Misawa Homes Co Ltd | 木造建物 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP17692493A patent/JP2836448B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002322738A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Dow Kakoh Kk | 木造住宅構造 |
JP2008050831A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Mitsui Home Co Ltd | 枠組壁工法の骨組構造 |
JP2008063809A (ja) * | 2006-09-07 | 2008-03-21 | Act Co Ltd | 木造軸組構造 |
JP2013204297A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Misawa Homes Co Ltd | 木造建物 |
CN103362212A (zh) * | 2012-03-28 | 2013-10-23 | 三泽住宅株式会社 | 木制建筑 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2836448B2 (ja) | 1998-12-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |