JP2002322738A - 木造住宅構造 - Google Patents

木造住宅構造

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JP2002322738A
JP2002322738A JP2001126817A JP2001126817A JP2002322738A JP 2002322738 A JP2002322738 A JP 2002322738A JP 2001126817 A JP2001126817 A JP 2001126817A JP 2001126817 A JP2001126817 A JP 2001126817A JP 2002322738 A JP2002322738 A JP 2002322738A
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Tetsuo Suda
哲生 須田
Yoshikazu Konishi
芳和 小西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造の簡略化と施工性の向上を図りつつ、積
雪や地震等の外力に対する強度対策が十分に行え、建物
全体としても安価に施工し得る経済性に優れた木造住宅
構造を提供する。 【解決手段】 軸組工法の少なくとも小屋部分に、枠組
壁工法の材料を準用した木造住宅構造であって、小屋組
が無く、且つ、棟木9に連結する柱5を通し柱として組
んだことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積雪や地震等の外
力に強い在来軸組工法・枠組壁工法を準用した木造住宅
に関し、特に、構造の簡略化と施工性を向上する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の木造住宅の工法として、軸組工法
と枠組壁工法が良く知られている。
【0003】在来の軸組工法は、スケルトンスキン工法
やポスト&ビーム工法とも称されるもので、土台,柱,
梁,筋交い等で建物の骨組をつくり、屋根や床等上部構
造の荷重を主として柱により垂直方向に導き、基礎に伝
達させる工法で、出入口や窓等開口部の配置や上部構造
の荷重に合わせて材料を選択し、また、筋交いを多用す
る等、設計が比較的自由に行える利点が有る。
【0004】枠組壁工法は、ツーバイフォー工法やプラ
ットフォームフレーム工法とも称されるもので、柱を使
用せず、根太で組まれた床の枠組に対して構造物用合板
又はそれと同等以上の性能を有する面材を打ち付けて形
成した床枠組に、枠材で組まれた壁の枠組に対して構造
用合板その他これに類するものを打ち付けて形成した壁
枠組をくぎ及び金物で取り付け、この壁枠組を負荷荷重
を基礎に伝達する耐力壁として建て回し、箱状に建物を
構築する工法である。前記床枠組及び壁枠組は、高価な
材料を使用することなく、規格品として大量に工場生産
ができ、また現地施工性にすぐれているという利点があ
る。
【0005】これら工法の主たる違いを比較して述べる
と、まず、空間の構成は、前者は「軸(線)」、後者は
「版(面)」である。床面、壁面等の剛性付与構造は、
前者は「火打ちばり、筋かい」、後者は「構造用合板張
り」である。使用する木材は、前者は「正方形を主とし
た大断面・長尺材(通し柱)を含む」、後者は「小断面
・短尺材を主とする」である。施工時の工程は、前者は
「一階・二階軸,床,小屋連続建上げ」、後者は「一階
床→一階壁→二階床→二階壁→小屋(ステップ作業)」
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
軸組工法においては、建築が殆ど単材の組合わせで行わ
れ、現地における材料の刻み等の加工や、その後の組立
て作業には熟練者による高い技術を必要としている状況
にある。また、多くの異なる部材を使用するため在庫管
理がし難く、建築部材の無駄も多い。さらに、使用材料
としても強度の大きい高級材料を使用することが多く、
特に、積雪等の高荷重を支える住宅においては、このよ
うな高級材料を多量に必要とする等、経済性にも問題が
ある。
【0007】後者の枠組壁工法においては、空間の構成
は面を主体とするものであり、火打ばり、筋かいを不要
とする構造であるが、強度の点で建物にかかる積雪や地
震等の外力に対する対策にも限界があるという問題があ
る。
【0008】本発明は、このような問題に鑑み、構造の
簡略化と施工性の向上を図りつつ、積雪や地震等の外力
に対する強度対策が十分に行え、建物全体としても比較
的安価に施工し得る経済性に優れた木造住宅を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、軸組工
法の少なくとも小屋部分に、枠組壁工法の材料を準用し
た木造住宅構造であって、小屋組が無く、且つ、棟木に
連結する柱を通し柱として組んだことを特徴とする木造
住宅構造である。
【0010】本発明の木造住宅構造によれば、従来の小
屋組を無くし、在来軸組工法及び枠組壁工法において余
分な空間となっていた小屋裏空間を造らないことによ
り、各階の居室の高さを十二分に確保しつつも、棟木の
高さを従来よりも低く抑えることができる。このため、
棟木に連結(緊結)する柱を、汎用材である6m材によ
る通し柱とすることが可能となり、最高高さが従来の工
法よりも低く抑えられ、内外壁の面積を少なくし且つ高
級材料である柱材のカットロスを少なくして、コストを
削減できると共に、地震力・風圧力の影響も低減され強
度的にも有利な構造となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態例を説明
するが、本発明はかかる形態例に限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲内で部材及び構造等の変更がな
されたものを包含するものである。
【0012】本発明の木造住宅構造は、在来の軸組工法
と、小屋組及び二階床組部においては、枠組壁工法の材
料を準用(若しくは改良)して併用する木造住宅構造で
あり、図1乃至図4に示す概要図を例に挙げてその構造
を施工手順と共に説明する。図1は本例の木造住宅構造
の特徴を表す全体概要図(鳥瞰図)、図2は一階床組の
概要図(鳥瞰図)、図3は二階床組の概要図(鳥瞰
図)、図4は軸組図(断面図)である。尚、図1乃至図
4において、1は土台、2は一階床根太、3a・3bは
構造用合板(床用)、4a・4bは管柱、5は通し柱、
6・8は梁、7は二階床根太(枠組壁工法用床組材)兼
一階天井下地材、9は棟木、10は小屋根太(枠組壁工
法用小屋組材)、11は合板、12は間柱、13は筋交
い、14a・14bは構造用合板(大壁耐力壁)、15
は防湿フィルム、16a・16bはプラスターボード
(壁用)、17a・17bはプラスターボード(天井
用)である。
【0013】先ず、基礎コンクリート(不図示)上に、
土台1をアンカーボルトで固定し、この仕口処理された
土台1の間に一階床根太2を所定ピッチ(例えば303
mmピッチ)に掛渡して、ビス等により固定した後、構
造用合板3a(床用)をビス等で固定することにより、
プラットホームを構成する。また、この土台1の間にコ
ンクリートを流し込み、構造用合板3a(床用)を直張
りとする場合もある。
【0014】次に、土台1の隅角部等所定箇所に柱4a
及び柱5を立設後、上部に梁6を掛渡し、ボルト若しく
は緊結金物等により柱4a・柱5・梁6及び土台1を緊
結する。この時、棟木9に連結(緊結)される柱5は通
し柱とする。
【0015】本発明の木造住宅構造では、本例のように
二階建ての場合、高さの基準は、棟木9に連結(緊結)
される通し柱5を6m柱(汎用品)とした時の高さを基
本としている。尚、本例では図1に示すように、土台1
の隅角部に位置する柱も通し柱5としているが、棟木9
に連結(緊結)される柱以外は必ずしも通し柱でなくと
も良い。
【0016】次に、仕口処理された梁6の間に二階床根
太7(枠組壁工法用床組材)を、所定ピッチに掛渡し
て、ビス等により固定した後(最終的な緊結方法は、枠
組壁工法用の金物との併用となる)、構造用合板3b
(床用)を仮置きすることにより、プラットホームを構
成する。尚、構造用合板3b(床用)の本止めはビス等
で行う。
【0017】この二階床組部の好ましい一具体例を説明
すると、小梁を省略し、枠組壁工法で使用する2インチ
×10インチの部材を303mmピッチで梁6の間に掛
渡して二階床根太7とし、木造軸組との取り合い部に枠
組壁工法で使用する「金物」で緊結する。また、床組の
下地材としては、枠組壁工法に見られるように二階床部
は2インチ×10インチの材(二階床根太7)に構造用
合板3bを張り、同時に一階天井部はプラスターボード
17a等を2インチ×10インチの材(二階床根太7)
に張付ける。
【0018】次に、梁6の隅角部等所定箇所に柱4bを
立設後、上部に梁8を掛渡し、ボルト若しくは緊結金物
等により柱4b・柱5・梁8・梁6及び棟木9を緊結す
る。
【0019】さらに、仕口処理された棟木9と梁8の間
に小屋根太(枠組壁工法用小屋組材)10を、所定ピッ
チに掛渡して、ビス等により固定した後(最終的な緊結
方法は、枠組壁工法用の金物との併用となる)、合板1
1をビス等で固定する。
【0020】この小屋部分の好ましい一具体例を説明す
ると、枠組壁工法で使用する2インチ×10インチの部
材(部位によっては2インチ×6インチの部材もある)
を303mmピッチで在来軸組工法の軒桁(梁8)から
棟木9に対して、勾配なりに掛渡して小屋根太10と
し、木造軸組との取り合い部に枠組壁工法で使用する
「金物」で緊結する。また、小屋組の下地材としては、
屋根面には構造用合板11などを張り防湿層とし、二階
天井部及び一階天井部はプラスターボード等を2インチ
×10インチ又は2インチ×6インチの部材(小屋根太
10)に張付ける。
【0021】次に、一階及び二階間柱12を所定ピッチ
(例えば303mmピッチ)で、土台1と梁6間、梁6
と梁8間、梁8と小屋根太10間に釘等で緊結する。
【0022】次に、筋交い13を一階及び二階の必要個
所に、緊結金物等により緊結する。具体的には、筋交い
13を図1に示すように隅角部において土台1・梁6・
梁8・柱4a・柱4b及び柱5等に緊結する。
【0023】尚、上記筋交い13を設けず、構造用合板
14a・14bを外周面の土台1・梁6・梁8及び柱4
a・柱4b及び柱5等に釘等で緊結することも可能であ
り、この場合防湿層としても機能させることができる。
さらには、筋交いとの併用でも良いが、外周部に筋交い
13を用いた場合は、防湿フィルム15を貼ることが好
ましい。
【0024】次に、プラスターボード等(壁用)16a
・16bを通し柱5・管柱4a・4b及び一階・二階の
間柱12に張付ける。前後して、一階部分は、プラスタ
ーボード(天井用)17aを二階床根太7に張付ける。
二階部分は、プラスターボード17bを小屋根太10に
張付ける。但し、一部プラスターボード17bを水平に
張付ける部位を設けているのは、配線・配管等のスペー
ス確保と、小屋根太10のタイバー(開き止め:30×
90材、ピッチ303mm)(不図示)及び天井下地を
兼用する意味で取り付けており、その設置高さは、二階
にあっては2600mm以上、又、二階建ての平屋部分
及び平屋造りにあっては、適宜ではあるが、3700m
m前後を目安に設置する。
【0025】尚、図には示していないが、外壁面には、
適宜、断熱材、通気胴縁、外装材等が施工され、又、屋
根面には、適宜、断熱材、通気兼用垂木、野地板等が施
工され、瓦や鋼板等の屋根材が葺かれる。
【0026】図1乃至図4に示した構造体の施工手順は
概略以上のようであるが、本発明では施工手順は特に限
定されるものではなく、詳細な設計図に基づいて適宜の
入れ替えは、可能である。
【0027】また、本発明の木造住宅構造では、上記例
に限定されるものではなく、床用枠組(床パネル)、壁
用枠組(壁パネル)、及び屋根用枠組(屋根パネル)を
予め工場等で製作して、現場でこれらを軸組に嵌めこん
で固定したりすることもできる。
【0028】本発明において、小屋部分(従来の軸組工
法における小屋組に相当する部分)が重要な部位である
ことから、より詳細に表現する為、一般的な建築用語を
用い、各部位の詳細について、後述する用語の説明をす
るとともに、従来の軸組工法や枠組壁工法と本発明の木
造住宅構造との差異についても説明する。
【0029】従来の軸組工法による小屋組で説明する
と、例えば、梁8から屋根を伏せる構造部である垂木
(不図示)までを総称して小屋組と云っている。具体的
には、小屋梁8、棟木9、小屋根太10又は垂木(不図
示)、小屋束(不図示)、母屋(不図示)、桁行き筋交
い・振れ止め(不図示)、及び火打梁(不図示)で構成
されている。
【0030】次に、小屋裏を説明すると、小屋裏とは、
小屋組の一部であり、それにより発生したデッドスペー
スのことを云い、天井裏と表現することもあるが、特に
(一般的に)、従来の軸組工法に於ける納まりでは、梁
8の材成寸法がまちまちであること等により、天井仕上
げ面は、材成サイズの一番大きな梁を基準に決定するた
め、実際の天井裏には、梁8と天井仕上げ面の間にも天
井下地材、つり木等の構造二次部材やデッドスペースが
発生する。
【0031】ちなみに、従来、このデッドスペースに断
熱処理を施すのが一般化していたため、天井裏から上部
は屋外環境と見なし、小屋裏換気口等の処置を施し、屋
内環境と区別していた。
【0032】次に、梁について説明すると、例えば、梁
8は二階小屋梁と称しているが、屋根の流れ方向の外部
に面する部位に位置する二階小屋梁を建築用語では、二
階軒桁と表現しており、内部に位置する二階小屋梁等と
区別している。従って、図4中に示す梁8は二階軒桁で
ある。
【0033】さらに、梁6は、直上階があることから、
二階床梁と称しているが、梁6の内、外部に面する部位
に位置する梁を建築用語では、胴差しと表現しており、
内部に位置する二階床梁と区別している。尚、図には示
していないが、二階建て木造住宅に於いて、下屋等平屋
建てとなる部分は、梁8(二階軒桁)と同様の考え方で
あるので、屋根の流れ方向の外部に面する部位に位置す
る一階小屋梁を建築用語では、一階軒桁と表現してお
り、二階床梁及び下屋等平屋建てとなる部分の内部に位
置する一階小屋梁と区別している。
【0034】上述のように、従来の軸組工法による木造
住宅では、小屋裏(天井裏)を構成する小屋組を行って
いたため、例えば、各階の天井高さ2400mmを確保
するには、梁成サイズの一番大きい梁を基準に、横架材
間の垂直距離〔梁6(二階床梁)天端〜梁8(二階小屋
梁)下端まで、土台1天端〜梁6(二階床梁)下端ま
で、及び土台1天端〜一階小屋梁(不図示)下端まで〕
を、それぞれ約2600mm以上確保する必要がある。
また、従来の軸組工法は居室と小屋裏(天井裏)を明確
に区別した工法であり、棟木9や母屋(不図示)に小屋
束(不図示)を多数連結し、さらに桁行き筋交い・振れ
止め(不図示)を小屋束に添え、小屋裏(天井裏)を構
成するため、この小屋裏(天井裏)は通常はデッドスペ
ースになる。
【0035】尚、従来の枠組壁工法での小屋組の構成
は、(A)垂木方式、(B)屋根梁方式、(C)トラス
方式、(D)束建て方式、と4種類あるが、(A)と
(B)は小屋裏を利用できるものの、天井根太で剛性を
保持するため、居室と小屋裏(天井裏)を明確に区別し
た方式であり、また、(C)と(D)は、それぞれトラ
ス或いは、母屋・小屋束が多数配置される方式である。
【0036】一方、本発明の木造住宅構造では、従来の
小屋組の構成の内、小屋束、母屋、桁行き筋交い・振れ
止めを無くし、従来の軸組工法及び枠組壁工法において
余分な空間となっていた小屋裏空間(天井裏空間)を造
らず、その空間を居室に取り入れたことで、各階の居室
の天井高さを十二分に確保しつつも、棟木の高さを従来
よりも低く抑えることができる。このため、棟木に連結
(緊結)する柱を、汎用材である6m材による通し柱と
することが可能となり、これを高さの基準にすること
で、最高高さが従来の工法よりも低く抑えられ、内外壁
の面積が少ないこと及び高級材料である柱材のカットロ
スが少ないためコストを削減できると共に、地震力・風
圧力の影響も低減され強度的にも有利な構造となる。
【0037】より具体的に説明すると、二階建ての場合
の二階部分については、例えば棟木9に緊結する通し柱
5を6m柱(汎用品)とし、この棟木の高さを基準に棟
木9から二階軒桁(梁8)に向かい、小屋根太10を掛
渡す。その際の二階軒桁(梁8)に緊結する柱4bの高
さは、1880mm前後で、2mの汎用柱が使用可能で
ある。一方、内部空間を見ると、天井高はプラスターボ
ード(天井用)17bの最下端部A地点で2000mm
を確保でき、同じく最上端部B地点で2600mm以上
確保できることから、居室の空間は十分取れている(図
4参照)。
【0038】次に、二階建ての場合で直上階のある一階
部分については、二階床根太7及び二階床梁6(内部)
に17aを直張りする。その際の一階桂4aの高さは、
2470mm程度で済むが、天井高さは、2400mm
と十分確保できる。
【0039】さらに、二階建ての場合の平屋部分及び平
屋造りについては、一階の軒桁に緊結する柱(不図示)
の高さは、1880mm前後で、2mの汎用柱が使用可
能である。一方、内部空間を見ると、天井高はプラスタ
ーボード(天井用)17bの最下端部地点(不図示)で
2000mmを確保でき、同じく最上端部(不図示)地
点で3700mm以上確保できることから、居室の空間
は十二分に取れている。
【0040】また、本発明の木造住宅構造での、省エネ
ルギー及び断熱的効果について説明すると、屋根面で断
熱処理をすることを前提に従来の小屋裏を無くし、その
空間を室内環境に取り入れることを可能にした工法であ
る。さらに、全体の高さを低く抑えることができると共
に、外壁面積の削減を実現でき、必然的に建物容積が従
来の軸組工法及び枠組壁工法と比べると大幅に減少す
る。従って、最小限の熱源で、屋内の温度を適温にする
省エネルギー効果を発揮することが期待される。
【0041】次に、従来の軸組工法と本発明の木造住宅
構造との施工的差異についても説明する。
【0042】従来の軸組工法では、荷重の多くかかる部
分には大きな梁を、余り荷重のかからない部分には小さ
な梁をという様に、荷重の度合に応じて梁成を変えてい
るため、寸法の異なる材料が必要であり、また梁の継手
に段差が多く発生し、構造が複雑で施工がしづらかっ
た。また、場所により梁成が異なるために、それに応じ
て間柱の長さも異なる結果となり、現場に於いて適宜材
料をカットして用いる必要に迫られている。更には筋交
いも同様にその壁の高さに応じて現場に於いて製作する
必要があり、多くの手間が掛っていた。
【0043】一方、本発明の木造住宅構造では、梁6・
梁8の梁成を統一し、併せて、枠組壁工法用の材料を準
用(若しくは改良)して併用することにより、従来の軸
組工法に比べて現地における材料の刻みをはじめとした
加工を大幅に削減でき、部材の管理がし易く、特に汎用
の柱材をそのままの長さで使用することも可能である。
また、間柱12、筋交い13、一階床根太2の羽柄材に
統一性を持たせたり、同じく、小屋根太10及び二階床
根太7に汎用の枠組壁工法用部材(例えば2インチ×1
0インチの材)を使用するなど統一性を持たせること等
々で、建築部材の無駄も大幅に減らすことができ、資源
の有効利用につながる。
【0044】更には、外壁面積の削減に伴い、外壁の施
工費、外周の仮設足場の面積も減る。また、内部にあっ
ては、下地材など羽柄材や補足材(内壁下地胴縁、天井
野縁・つり木、ころび止め等)の工事が無くなる等々
で、施工コストの大幅な削減と工期の短縮も期待され
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。
【0046】(1)従来の小屋組の構成の内、小屋束、
母屋、桁行き筋交い・振れ止めを無くし、従来の工法に
於いて余分な空間となっていた小屋裏空間(天井裏空
間)を造らず、その空間を居室に取り入れたことで、各
階の居室の天井高さを十二分に確保しつつも、棟木の高
さを従来よりも低く抑えることができる。このため、棟
木に連結(緊結)する柱を、汎用材である6m材による
通し柱とすることが可能となり、これを高さの基準にす
ることで、最高高さが従来の工法よりも低く抑えられる
為、内外壁の面積が少ないこと及び高級材料である柱材
のカットロスが少ないためコストを削減できると共に、
地震力・風圧力の影響も低減され強度的にも有利な構造
となる。
【0047】(2)梁の成を統一することで、継手部分
の不要な段差を無くすことができ、施工性に優れると共
に、汎用の柱材が利用可能であり、また、間柱、筋交
い、一階床根太に統一性を持たせ、同じく、小屋根太及
び二階床根太に汎用の枠組壁工法用部材を使用するなど
統一性を持たせたることにより、現地における材料の刻
みをはじめとした加工が大幅に削減され、部材の管理が
し易く、建築部材の無駄も大幅に減らすことができる。
【0048】(3)外壁面積の削減に伴い、外壁の施工
費、外周の仮設足場の面積も削減され、且つ内部にあっ
ては、下地材など羽柄材や補足材(内壁下地胴縁、天井
野縁・つり木、ころび止め等)の工事が無くなる等々
で、施工コストの大幅な削減と工期の短縮も期待され
る。
【0049】(4)屋根面で断熱処理をすることを前提
に従来の小屋裏を無くし、その空間を室内環境に取り入
れることが可能であり、建物容積を従来の軸組工法及び
枠組壁工法に比べて大幅に削減できる。従って、最小限
の熱源で、屋内の温度を適温にする省エネルギー効果を
発揮することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木造住宅構造の特徴を表す全体概要図
(鳥瞰図)の一例である。
【図2】本発明の木造住宅構造の特徴を表す一階床組の
概要図(鳥瞰図)の一例である。
【図3】本発明の木造住宅構造の特徴を表す二階床組の
概要図(鳥瞰図)の一例である。
【図4】本発明の木造住宅構造の特徴を表す軸組図(断
面図)の一例である。
【符号の説明】
1 土台 2 一階床根太 3a、3b 構造用合板(床用) 4a、4b 管柱 5 通し柱 6、8 梁 7 二階床根太(枠組壁工法用床組材)兼一階天井下地
材 9 棟木 10 小屋根太(枠組壁工法用小屋組材) 11 合板 12 間柱 13 筋交い 14a、14b 構造用合板(大壁耐力壁) 15 防湿フィルム 16a、16b プラスターボード(壁用) 17a、17b プラスターボード(天井用)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 芳和 福岡県嘉穂郡庄内町網分898−1 有限会 社パーフェクトホーム内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸組工法の少なくとも小屋部分に、枠組
    壁工法の材料を準用した木造住宅構造であって、 小屋組が無く、且つ、棟木に連結する柱を通し柱として
    組んだことを特徴とする木造住宅構造。
  2. 【請求項2】 二階床組部においても、枠組壁工法の材
    料を準用したことを特徴とする請求項1に記載の木造住
    宅構造。
  3. 【請求項3】 前記軸組に、床用枠組、壁用枠組、屋根
    用枠組が緊結した構造を有することを特徴とする請求項
    1に記載の木造住宅構造。
  4. 【請求項4】 梁の成を統一したことを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の木造住宅構造。
JP2001126817A 2001-04-25 2001-04-25 木造住宅構造 Pending JP2002322738A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01284633A (ja) * 1988-05-10 1989-11-15 Hajime Nishimura 木造建造物
JPH0734538A (ja) * 1993-07-16 1995-02-03 Haipaa Haujingu Kk 木造建築物

Patent Citations (2)

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