JPH0734342A - 混繊複合糸およびその製造方法ならびに編織物 - Google Patents
混繊複合糸およびその製造方法ならびに編織物Info
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- JPH0734342A JPH0734342A JP6103823A JP10382394A JPH0734342A JP H0734342 A JPH0734342 A JP H0734342A JP 6103823 A JP6103823 A JP 6103823A JP 10382394 A JP10382394 A JP 10382394A JP H0734342 A JPH0734342 A JP H0734342A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】2種類以上の異なる断面形状の単フィラメント
が分散し混繊して構成されるポリエステルマルチフィラ
メント糸において、少なくとも1種類の単フィラメント
が凹部を有しない断面形状からなり、それ以外の単フィ
ラメントが2ないし8個の凹部を有する単フィラメント
断面形状からなり、かつ前記凹部を有しない断面形状の
単フィラメントの少なくとも1種類と、前記凹部を有す
る断面形状の単フィラメントの少なくとも1種類とが、
接触した場合に該それらの単フィラメント断面間に空隙
を形成する断面形状であり、さらにウースター斑U%が
1.5以上15以下、沸水収縮率が8%以上15%以下
であることを特徴とする混繊複合糸、及びその製造方
法、ならびに編織物。 【効果】サラサラ感、優れたドレープ性、スパンライク
な風合を有する織・編物を提供できる混繊複合糸および
その製造方法、ならびに吸水性を有する編織物。
が分散し混繊して構成されるポリエステルマルチフィラ
メント糸において、少なくとも1種類の単フィラメント
が凹部を有しない断面形状からなり、それ以外の単フィ
ラメントが2ないし8個の凹部を有する単フィラメント
断面形状からなり、かつ前記凹部を有しない断面形状の
単フィラメントの少なくとも1種類と、前記凹部を有す
る断面形状の単フィラメントの少なくとも1種類とが、
接触した場合に該それらの単フィラメント断面間に空隙
を形成する断面形状であり、さらにウースター斑U%が
1.5以上15以下、沸水収縮率が8%以上15%以下
であることを特徴とする混繊複合糸、及びその製造方
法、ならびに編織物。 【効果】サラサラ感、優れたドレープ性、スパンライク
な風合を有する織・編物を提供できる混繊複合糸および
その製造方法、ならびに吸水性を有する編織物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサラサラなタッチを有す
る混繊複合糸に関するものであり、さらに詳しくは従来
の強撚によるシャリ感と異なるふくらみ感のあるサラサ
ラとした感触とドレープ性およびスパン調のナチュラル
な外観を兼ね備えた織・編物に適する混繊複合糸および
その製造方法ならびに編織物に関する。
る混繊複合糸に関するものであり、さらに詳しくは従来
の強撚によるシャリ感と異なるふくらみ感のあるサラサ
ラとした感触とドレープ性およびスパン調のナチュラル
な外観を兼ね備えた織・編物に適する混繊複合糸および
その製造方法ならびに編織物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステルマルチフィラメント
糸は織物に優れたドレープ性を付与することができ、と
くに婦人服において優雅なシルエットを表現でき、着用
によるシワのつきにくいイージーケア性に優れた特性が
あることから、アウターウェア用として広く使用されて
いる。
糸は織物に優れたドレープ性を付与することができ、と
くに婦人服において優雅なシルエットを表現でき、着用
によるシワのつきにくいイージーケア性に優れた特性が
あることから、アウターウェア用として広く使用されて
いる。
【0003】ドレープ性を付与するためには、ポリエス
テルマルチフィラメント糸に強撚を施こし、次いで製織
・製編し、得られた生機を染色工程でアルカリ減量する
ことによって得られる。
テルマルチフィラメント糸に強撚を施こし、次いで製織
・製編し、得られた生機を染色工程でアルカリ減量する
ことによって得られる。
【0004】また強撚を施こすことは、織物にドレープ
性を付与する効果を有するだけでなく、織物のワキシー
感を取除き、ドライな風合のシャリ感を付与する効果を
有する。このシャリ感は追撚撚数によって異なり、撚数
が過度に高くなると風合が硬くなり、織物として好まし
くないジャリ感となる。
性を付与する効果を有するだけでなく、織物のワキシー
感を取除き、ドライな風合のシャリ感を付与する効果を
有する。このシャリ感は追撚撚数によって異なり、撚数
が過度に高くなると風合が硬くなり、織物として好まし
くないジャリ感となる。
【0005】また追撚撚数が高くなるとドレープ性が増
加するが、マイナス効果として繊維集合体の緊密構造と
なってふくらみ感に欠ける織物となる。このため追撚撚
数として優れたドレープ性を得るための強撚領域の撚数
によってもふくらみのある合繊独自質感を有する織物と
していわゆる“新合繊”と称されるものの開発が行なわ
れた。
加するが、マイナス効果として繊維集合体の緊密構造と
なってふくらみ感に欠ける織物となる。このため追撚撚
数として優れたドレープ性を得るための強撚領域の撚数
によってもふくらみのある合繊独自質感を有する織物と
していわゆる“新合繊”と称されるものの開発が行なわ
れた。
【0006】しかし、追撚数を増加させることはコスト
的に不利であり、また優れた光沢も減少してしまうとい
う問題があった。
的に不利であり、また優れた光沢も減少してしまうとい
う問題があった。
【0007】一方、近年の合成繊維からなる編織物は、
編織物を見た時あるいは触った時に従来と異なる新しさ
を達成しているが、衣服として着用したとき天然繊維に
よるものより吸湿性や吸水性が著しく劣るという欠点を
有していた。
編織物を見た時あるいは触った時に従来と異なる新しさ
を達成しているが、衣服として着用したとき天然繊維に
よるものより吸湿性や吸水性が著しく劣るという欠点を
有していた。
【0008】合成繊維における吸湿性や吸水性の改良に
は従来からいろいろと検討が行なわれているが、天然繊
維と比較して実用的に問題があった。
は従来からいろいろと検討が行なわれているが、天然繊
維と比較して実用的に問題があった。
【0009】ポリエステルマルチフィラメント糸の場
合、吸湿性についてはグラフト重合や親水性を有する物
質の混合あるいは共重合による改善が行なわれ、吸水性
については上記技術に加え断面形状によるマルチフィラ
メントの集合体での毛細管技術を利用し改善する方法が
あるが、前述したように新しい質感を付与するための高
次加工手段としてマルチフィラメント糸に追撚した時
に、吸水効果が発揮できないもの、あるいは、吸水効果
にアルカリ減量が必須されるなど問題があり、追撚の必
要な分野での吸水性やアルカリ減量不要な分野において
吸水性が要求される用途で吸水性を得ることについて問
題があった。
合、吸湿性についてはグラフト重合や親水性を有する物
質の混合あるいは共重合による改善が行なわれ、吸水性
については上記技術に加え断面形状によるマルチフィラ
メントの集合体での毛細管技術を利用し改善する方法が
あるが、前述したように新しい質感を付与するための高
次加工手段としてマルチフィラメント糸に追撚した時
に、吸水効果が発揮できないもの、あるいは、吸水効果
にアルカリ減量が必須されるなど問題があり、追撚の必
要な分野での吸水性やアルカリ減量不要な分野において
吸水性が要求される用途で吸水性を得ることについて問
題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解決し、追撚によりドレープ性とドライ感を得る
ことができるとともに、従来の強撚による硬い風合のシ
ャリ感とは異なったふくらみ・ソフト感を有し、まろや
かでドライな質感であるサラサラ感、および、スパンラ
イクな外観を有する織・編物を提供できる混繊複合糸お
よびその製造方法、ならびに吸水性を有する編織物を提
供することを目的とする。
問題を解決し、追撚によりドレープ性とドライ感を得る
ことができるとともに、従来の強撚による硬い風合のシ
ャリ感とは異なったふくらみ・ソフト感を有し、まろや
かでドライな質感であるサラサラ感、および、スパンラ
イクな外観を有する織・編物を提供できる混繊複合糸お
よびその製造方法、ならびに吸水性を有する編織物を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため次の構成から成る。
成するため次の構成から成る。
【0012】すなわち、2種類以上の異なる断面形状の
単フィラメントが分散し混繊して構成されるポリエステ
ルマルチフィラメント糸において、少なくとも1種類の
単フィラメントが凹部を有しない断面形状からなり、そ
れ以外の単フィラメントが凹部を有する単フィラメント
断面形状からなり、かつ前記凹部を有しない断面形状の
単フィラメントの少なくとも1種類と、前記凹部を有す
る断面形状の単フィラメントの少なくとも1種類とが、
接触した場合に該それらの単フィラメント断面間に空隙
を形成する断面形状であり、さらに下記特性を有するこ
とを特徴とする混繊複合糸である。
単フィラメントが分散し混繊して構成されるポリエステ
ルマルチフィラメント糸において、少なくとも1種類の
単フィラメントが凹部を有しない断面形状からなり、そ
れ以外の単フィラメントが凹部を有する単フィラメント
断面形状からなり、かつ前記凹部を有しない断面形状の
単フィラメントの少なくとも1種類と、前記凹部を有す
る断面形状の単フィラメントの少なくとも1種類とが、
接触した場合に該それらの単フィラメント断面間に空隙
を形成する断面形状であり、さらに下記特性を有するこ
とを特徴とする混繊複合糸である。
【0013】 1.5≦U%≦15…………………………(1) 8≦△SW(%)≦80……………………(2) ここで、U%はウースター斑、△SWは沸水収縮率を示
す。
す。
【0014】また、ポリエステル重合体の溶融紡糸によ
り得られた少なくとも1種類の単フィラメントが凹部を
有しない断面形状からなり、それ以外の単フィラメント
が凹部を有する単フィラメント断面形状からなるポリエ
ステルマルチフィラメント糸を引き取る前に混繊集束
し、引き取ることにより得たポリエステル未延伸糸を下
記式の引き伸し倍率で加熱引き伸しすることを特徴とす
る混繊複合糸の製造方法である。
り得られた少なくとも1種類の単フィラメントが凹部を
有しない断面形状からなり、それ以外の単フィラメント
が凹部を有する単フィラメント断面形状からなるポリエ
ステルマルチフィラメント糸を引き取る前に混繊集束
し、引き取ることにより得たポリエステル未延伸糸を下
記式の引き伸し倍率で加熱引き伸しすることを特徴とす
る混繊複合糸の製造方法である。
【0015】 0.70×NDR≦R≦0.98×NDR…………(3) ここで、NDRはポリエステル未延伸糸の自然延伸比、
Rは引伸し倍率を示す。
Rは引伸し倍率を示す。
【0016】さらにまた、2種類以上の異なる断面形状
の単フィラメントが分散し混繊して構成されるポリエス
テルマルチフィラメント糸であって、少なくとも1種類
の単フィラメントが凹部を有しない断面形状からなり、
それ以外の単フィラメントが凹部を有する単フィラメン
ト断面形状からなり、かつ前記凹部を有しない断面形状
の単フィラメントの少なくとも1種類と、前記凹部を有
する断面形状の単フィラメントの少なくとも1種類と
が、接触した場合に該それらの単フィラメント断面間に
空隙を形成する断面形状であり、さらに下記式における
撚係数αが2400以上22000以下の範囲に追撚さ
れている混繊複合糸を、経糸および/または緯糸に用い
て構成してなる編織物である。
の単フィラメントが分散し混繊して構成されるポリエス
テルマルチフィラメント糸であって、少なくとも1種類
の単フィラメントが凹部を有しない断面形状からなり、
それ以外の単フィラメントが凹部を有する単フィラメン
ト断面形状からなり、かつ前記凹部を有しない断面形状
の単フィラメントの少なくとも1種類と、前記凹部を有
する断面形状の単フィラメントの少なくとも1種類と
が、接触した場合に該それらの単フィラメント断面間に
空隙を形成する断面形状であり、さらに下記式における
撚係数αが2400以上22000以下の範囲に追撚さ
れている混繊複合糸を、経糸および/または緯糸に用い
て構成してなる編織物である。
【0017】T=α・D-1/2 ただし T:追撚数[T/M] α:撚係数 D:糸の繊度[デニール] 以下、本発明について詳細に説明する。
【0018】最初に、本発明の混繊複合糸について説明
する。本発明の混繊複合糸の特徴はマルチフィラメント
糸の断面形状とその複合状態にあり、撚数が従来の強撚
領域以下の追撚によって優れたドレープ性とドライな風
合を得ることが可能であり、また新しい効果として、ま
ろやかでドライな質感である独特のサラサラ感が得られ
ることにある。さらに、本発明の混繊複合糸を用いてな
る織・編物は、混繊複合糸の断面形状の構造と混繊状態
によって生ずるマルチフィラメント間の空隙構造によっ
て吸水効果を発現することが可能になり、またこのマル
チフィラメント糸を追撚したとき空隙構造の変化が小さ
く吸水効果が保たれると共に、吸水による保水状態にお
いてもべとつき感のないサラサラした風合が得られるこ
とにある。
する。本発明の混繊複合糸の特徴はマルチフィラメント
糸の断面形状とその複合状態にあり、撚数が従来の強撚
領域以下の追撚によって優れたドレープ性とドライな風
合を得ることが可能であり、また新しい効果として、ま
ろやかでドライな質感である独特のサラサラ感が得られ
ることにある。さらに、本発明の混繊複合糸を用いてな
る織・編物は、混繊複合糸の断面形状の構造と混繊状態
によって生ずるマルチフィラメント間の空隙構造によっ
て吸水効果を発現することが可能になり、またこのマル
チフィラメント糸を追撚したとき空隙構造の変化が小さ
く吸水効果が保たれると共に、吸水による保水状態にお
いてもべとつき感のないサラサラした風合が得られるこ
とにある。
【0019】本発明の混繊複合糸は、断面形状を異にす
るフィラメント糸が複合されてなるマルチフィラメント
糸である。断面形状の種類は2種類以上であり、そのう
ち少なくとも1種類の単フィラメントが凹部を有しない
断面形状のフィラメント糸からなり、それ以外の単フィ
ラメントは凹部を有する単フィラメント断面形状から構
成されていることが重要である。
るフィラメント糸が複合されてなるマルチフィラメント
糸である。断面形状の種類は2種類以上であり、そのう
ち少なくとも1種類の単フィラメントが凹部を有しない
断面形状のフィラメント糸からなり、それ以外の単フィ
ラメントは凹部を有する単フィラメント断面形状から構
成されていることが重要である。
【0020】図1は本発明の混繊複合糸の一例の太糸部
を示す断面概略図である。
を示す断面概略図である。
【0021】図2は本発明の混繊複合糸の一例の細糸部
を示す断面概略図である。
を示す断面概略図である。
【0022】図3は本発明の混繊複合糸の一例の中間部
を示す断面概略図である。
を示す断面概略図である。
【0023】図1〜図3は、凹部を有しない断面形状と
して丸断面と、凹部を有する断面形状として6葉断面の
単フィラメント糸からなるものの例である。
して丸断面と、凹部を有する断面形状として6葉断面の
単フィラメント糸からなるものの例である。
【0024】本発明の混繊複合糸は、凹部を有する断面
形状が形成する凸部(凹部と凹部の間に形成される突起
状部分)の存在により、混繊複合糸に追撚が施こされる
と、追撚による撚構造から生じる表面の凹凸とは別のマ
ルチフィラメントの表面凹凸が手の触感としてサラサラ
とした感触・風合を生み、一方の凹部を有しない断面フ
ィラメント糸の有するヌメリ感との調和で新しい風合と
なる。
形状が形成する凸部(凹部と凹部の間に形成される突起
状部分)の存在により、混繊複合糸に追撚が施こされる
と、追撚による撚構造から生じる表面の凹凸とは別のマ
ルチフィラメントの表面凹凸が手の触感としてサラサラ
とした感触・風合を生み、一方の凹部を有しない断面フ
ィラメント糸の有するヌメリ感との調和で新しい風合と
なる。
【0025】さらに、本発明の混繊糸は、前記特定の引
伸し条件によって、フィラメントの長さ方向に太糸部と
細糸部を有する。
伸し条件によって、フィラメントの長さ方向に太糸部と
細糸部を有する。
【0026】図4〜13は、繊維断面形状を説明する説
明図である。図面を参照しながら更に詳細に説明する
と、本発明でいう凹部を有しない断面形状とは、同一断
面において断面輪郭に接する接線を引いた時に、複数の
接点を有しない断面形状を原則としていうが、未延伸糸
では凹部を有しない(複数の接点を有しない断面形状)
ものであって仮撚加工の際に隣接した糸との接触等によ
り部分的に凹んだ断面形状をも含むものをいう。上記の
凹部を有しない断面形状の具体例を挙げると、円形(図
4)、楕円形(図5)、おにぎり型円形(図6)や3角
形以上の多角形であって比較的角に丸味を持ったもの
(図7)が挙げられる。これらには、図4に示すよう
に、接線(L1 )を引いた時に複数の接点は存在せず、
1つの接点(S1 )のみ存在する。
明図である。図面を参照しながら更に詳細に説明する
と、本発明でいう凹部を有しない断面形状とは、同一断
面において断面輪郭に接する接線を引いた時に、複数の
接点を有しない断面形状を原則としていうが、未延伸糸
では凹部を有しない(複数の接点を有しない断面形状)
ものであって仮撚加工の際に隣接した糸との接触等によ
り部分的に凹んだ断面形状をも含むものをいう。上記の
凹部を有しない断面形状の具体例を挙げると、円形(図
4)、楕円形(図5)、おにぎり型円形(図6)や3角
形以上の多角形であって比較的角に丸味を持ったもの
(図7)が挙げられる。これらには、図4に示すよう
に、接線(L1 )を引いた時に複数の接点は存在せず、
1つの接点(S1 )のみ存在する。
【0027】一方、凹部を有する断面形状とは、図8で
説明すれば、同一断面において断面輪郭に接する接線
(L2 )を引いた時に、複数の接点(S21、S22)を有
し、その接点間に凹部(U)を形成している断面形状を
いう。また、断面形状は、対象型あるいは非対象型のい
ずれでもよく、凹部の大きさに特に制限されるものでな
い。その様な断面形状として具体例を挙げると、V型
(図8)、T型(図9)、4葉型(図10)、6葉型
(図11)、8葉型(図12)、櫛形(図13)などが
挙げられる。これらには、図8に示すように、接線を引
いた時に複数の接点を有する接線が存在する。
説明すれば、同一断面において断面輪郭に接する接線
(L2 )を引いた時に、複数の接点(S21、S22)を有
し、その接点間に凹部(U)を形成している断面形状を
いう。また、断面形状は、対象型あるいは非対象型のい
ずれでもよく、凹部の大きさに特に制限されるものでな
い。その様な断面形状として具体例を挙げると、V型
(図8)、T型(図9)、4葉型(図10)、6葉型
(図11)、8葉型(図12)、櫛形(図13)などが
挙げられる。これらには、図8に示すように、接線を引
いた時に複数の接点を有する接線が存在する。
【0028】本発明において、凹部を有する断面形状
は、織物または編物にした時の風合や吸水性の観点か
ら、次に定義されるローバル度でいえば5以上60以下
の値を有する断面形状であることが好ましい。より好ま
しくはローバル度が10以上40以下の値を有する断面
形状であり、さらに好ましくは10以上30以下の値を
有する断面形状である。
は、織物または編物にした時の風合や吸水性の観点か
ら、次に定義されるローバル度でいえば5以上60以下
の値を有する断面形状であることが好ましい。より好ま
しくはローバル度が10以上40以下の値を有する断面
形状であり、さらに好ましくは10以上30以下の値を
有する断面形状である。
【0029】図9においてローバル度を説明すると、ロ
ーバル度LBとは、接点S31とS32との接線の長さaに
対する、それら2つの凸部の間に形成される凹部の底辺
から該接線に下ろした垂線の長さbの比の百分率(%)
をいう。すなわち、 LB(%)=100×b/a 本発明において、凹部を有する断面形状のフィラメント
糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント糸の混合比
率は、織物または編物にした時の風合や吸水性の観点か
ら、20:80〜80:20であることが好ましく、4
0:60〜60:40であることがさらに好ましい。
ーバル度LBとは、接点S31とS32との接線の長さaに
対する、それら2つの凸部の間に形成される凹部の底辺
から該接線に下ろした垂線の長さbの比の百分率(%)
をいう。すなわち、 LB(%)=100×b/a 本発明において、凹部を有する断面形状のフィラメント
糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント糸の混合比
率は、織物または編物にした時の風合や吸水性の観点か
ら、20:80〜80:20であることが好ましく、4
0:60〜60:40であることがさらに好ましい。
【0030】本発明の凹部を有する断面形状において凹
部の数は、2個以上20個以下であることが空隙構造の
毛細管現象による吸水効果と編織物のサラサラとした風
合をえる効果の点から好ましく、2個以上8個以下であ
ることが特に好ましい。
部の数は、2個以上20個以下であることが空隙構造の
毛細管現象による吸水効果と編織物のサラサラとした風
合をえる効果の点から好ましく、2個以上8個以下であ
ることが特に好ましい。
【0031】次に、凹部を有する断面形状の単フィラメ
ントと凹部を有しない断面形状の単フィラメントとの複
合状態は、それぞれの単フィラメント糸が断面形状に区
別なくランダムな状態で分散し混繊されていることが重
要である。
ントと凹部を有しない断面形状の単フィラメントとの複
合状態は、それぞれの単フィラメント糸が断面形状に区
別なくランダムな状態で分散し混繊されていることが重
要である。
【0032】混繊状態は図1に見られるごときものであ
って、それぞれの断面形状の単フィラメントがブロック
状の群をなした状態でなく断面形状に区別なく適度に分
散していることで追撚を施こした時、糸の表面において
それぞれの断面形状が分散配置するので、凹部を有する
断面と凹部を有しない断面との調和した複合効果による
サラサラな風合と各マルチフィラメントの長さ方向に有
する太糸部と細糸部の複屈折の異なる部分の異収縮効果
との相乗効果によって、ふくらみ感およびスパンライク
な外観が得られる。
って、それぞれの断面形状の単フィラメントがブロック
状の群をなした状態でなく断面形状に区別なく適度に分
散していることで追撚を施こした時、糸の表面において
それぞれの断面形状が分散配置するので、凹部を有する
断面と凹部を有しない断面との調和した複合効果による
サラサラな風合と各マルチフィラメントの長さ方向に有
する太糸部と細糸部の複屈折の異なる部分の異収縮効果
との相乗効果によって、ふくらみ感およびスパンライク
な外観が得られる。
【0033】また、凹部を有する断面形状のフィラメン
ト糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント糸がラン
ダムな状態で分散していることによって、追撚数を増加
したとき凹部と凹部のかみ合いが起るチャンスが少なく
なることから嵩高性の減少を防ぎ、シックアンドシン部
の収縮差によるマルチフィラメント間の長さ方向におけ
る繊維接触が減少し、さらにアルカリ減量を施こしたと
きに繊維対繊維の接触面積の減少によって摩擦係数の低
下によるきわめて優れたドレープ性効果となる。
ト糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント糸がラン
ダムな状態で分散していることによって、追撚数を増加
したとき凹部と凹部のかみ合いが起るチャンスが少なく
なることから嵩高性の減少を防ぎ、シックアンドシン部
の収縮差によるマルチフィラメント間の長さ方向におけ
る繊維接触が減少し、さらにアルカリ減量を施こしたと
きに繊維対繊維の接触面積の減少によって摩擦係数の低
下によるきわめて優れたドレープ性効果となる。
【0034】一方、それぞれの断面形状のフィラメント
糸が集合して構成される芯鞘2層構造形態を有する複合
糸の場合には、調和した複合効果によるサラサラな風合
が得られないので好ましくない。
糸が集合して構成される芯鞘2層構造形態を有する複合
糸の場合には、調和した複合効果によるサラサラな風合
が得られないので好ましくない。
【0035】さらにまた、本発明の混繊複合糸は、凹部
を有しない断面形状の単フィラメントの少なくとも1種
類と、前記凹部を有する断面形状の単フィラメントの少
なくとも1種類とが、接触した場合に該それらの単フィ
ラメント断面間に空隙を形成することのできる断面形状
である単フィラメントを含むことが重要である。
を有しない断面形状の単フィラメントの少なくとも1種
類と、前記凹部を有する断面形状の単フィラメントの少
なくとも1種類とが、接触した場合に該それらの単フィ
ラメント断面間に空隙を形成することのできる断面形状
である単フィラメントを含むことが重要である。
【0036】これは、混繊複合糸の単フィラメントが最
密充填されても十分フィラメント間に空隙を形成し、追
撚によりドレープ性とドライ感を得ることができるため
であり、さらにそのことによって、凹部を有しない断面
形状のマルチフィラメントと凹部を有する断面形状のマ
ルチフィラメントとの配列において生じる空隙によって
毛細管現象による効果的な吸水性が付与された織物・編
物となる。また、凹部を有する断面形状のフィラメント
糸が混繊された状態にあるために吸水した水分の保水状
態においてもサラサラ感に優れた風合の編織物を得るこ
とができ、さらに前記特定の関係を有する凹部を有する
断面形状と凹部を有しない断面形状との混繊によって、
追撚された状態においても優れた吸水性を発現する編物
・織物を提供できるのである。
密充填されても十分フィラメント間に空隙を形成し、追
撚によりドレープ性とドライ感を得ることができるため
であり、さらにそのことによって、凹部を有しない断面
形状のマルチフィラメントと凹部を有する断面形状のマ
ルチフィラメントとの配列において生じる空隙によって
毛細管現象による効果的な吸水性が付与された織物・編
物となる。また、凹部を有する断面形状のフィラメント
糸が混繊された状態にあるために吸水した水分の保水状
態においてもサラサラ感に優れた風合の編織物を得るこ
とができ、さらに前記特定の関係を有する凹部を有する
断面形状と凹部を有しない断面形状との混繊によって、
追撚された状態においても優れた吸水性を発現する編物
・織物を提供できるのである。
【0037】また、本発明の混繊複合糸は、凹部を有す
る断面形状の単フィラメントの断面の凸部と、該凸部に
隣接する凸部とに接する接線に対し、該2つの凸部の間
に形成される凹部の底点から降ろした垂線の長さが、凹
部を有しない断面形状のフィラメントの糸半径より小さ
いことが好ましい。例えば図9でいうと、凹部を有する
断面形状の単フィラメントの断面の凸部と、該凸部に隣
接する凸部とに接する接線L3 に対し、該2つの凸部の
間に形成される凹部の底点から降ろした垂線の長さb
が、凹部を有しない断面形状の単フィラメントの糸半径
より小さいということである。
る断面形状の単フィラメントの断面の凸部と、該凸部に
隣接する凸部とに接する接線に対し、該2つの凸部の間
に形成される凹部の底点から降ろした垂線の長さが、凹
部を有しない断面形状のフィラメントの糸半径より小さ
いことが好ましい。例えば図9でいうと、凹部を有する
断面形状の単フィラメントの断面の凸部と、該凸部に隣
接する凸部とに接する接線L3 に対し、該2つの凸部の
間に形成される凹部の底点から降ろした垂線の長さb
が、凹部を有しない断面形状の単フィラメントの糸半径
より小さいということである。
【0038】この場合、凹部を有しない単フィラメント
が、凹部を有する単フィラメントに取り込まれないた
め、撚をかけた時にそれぞれの単フィラメントが複合糸
内で自由に動き易く、嵩高性が保たれ、サラサラとした
風合が得られ、また繊維間空隙が閉塞されることなく保
たれ、吸水性に優れるので好ましい。
が、凹部を有する単フィラメントに取り込まれないた
め、撚をかけた時にそれぞれの単フィラメントが複合糸
内で自由に動き易く、嵩高性が保たれ、サラサラとした
風合が得られ、また繊維間空隙が閉塞されることなく保
たれ、吸水性に優れるので好ましい。
【0039】さらにまた、凹部を有しない断面形状の単
フィラメントは、凹部を有する断面形状の単フィラメン
トの断面の凸部と該凸部に隣接する凸部によって形成さ
れる凹部の曲率半径の最小値より大きい繊維半径を有す
る形状であることが好ましい。これは凹部を有しない断
面形状のフィラメント糸が、凹部を有する断面形状のフ
ィラメントの凹部へかみ合うことを防ぎ、ドレープ性効
果を妨げないためである。 一方、特開平4−3166
24号公報において、異形断面係数が2.0以上で、か
つ仮撚捲縮を有する特殊異形断面フィラメント糸を芯糸
とし、芯糸より細い仮撚捲縮糸を鞘糸とする特殊嵩高加
工糸が提案されているが、ここで用いられている特殊異
形断面フィラメント糸は、異形断面係数が2.0以上で
あって、すなわち、葉の長さが長いものであるので、撚
を付与すると葉(凸部)が変形しやすく、また葉と葉が
噛み合ったり、凹部に噛み合った丸断面糸が葉に取り込
まれたりなどして繊維間空隙を閉塞することとなり、本
発明のサラサラ感は得られないので好ましくない。本発
明の混繊複合糸は、特開平4−316624号公報で定
義される異形断面係数で言えば、2.0未満であること
が好ましく、1.9以下であることがより好ましく、
1.8以下であることがさらに好ましい。
フィラメントは、凹部を有する断面形状の単フィラメン
トの断面の凸部と該凸部に隣接する凸部によって形成さ
れる凹部の曲率半径の最小値より大きい繊維半径を有す
る形状であることが好ましい。これは凹部を有しない断
面形状のフィラメント糸が、凹部を有する断面形状のフ
ィラメントの凹部へかみ合うことを防ぎ、ドレープ性効
果を妨げないためである。 一方、特開平4−3166
24号公報において、異形断面係数が2.0以上で、か
つ仮撚捲縮を有する特殊異形断面フィラメント糸を芯糸
とし、芯糸より細い仮撚捲縮糸を鞘糸とする特殊嵩高加
工糸が提案されているが、ここで用いられている特殊異
形断面フィラメント糸は、異形断面係数が2.0以上で
あって、すなわち、葉の長さが長いものであるので、撚
を付与すると葉(凸部)が変形しやすく、また葉と葉が
噛み合ったり、凹部に噛み合った丸断面糸が葉に取り込
まれたりなどして繊維間空隙を閉塞することとなり、本
発明のサラサラ感は得られないので好ましくない。本発
明の混繊複合糸は、特開平4−316624号公報で定
義される異形断面係数で言えば、2.0未満であること
が好ましく、1.9以下であることがより好ましく、
1.8以下であることがさらに好ましい。
【0040】本発明の混繊複合糸を構成するフィラメン
ト糸はポリエステル重合体からなるものが用いられる。
ポリエチレンテレフタレート重合体もしくはエチレンテ
レフタレート単位を85モル%以上含むポリエチレンテ
レフタレート共重合体からなるものが好ましく用いられ
る。それぞれの断面形状のフィラメント糸を構成するも
のが、別々のポリマー種であってもよい。その他フィラ
メント糸を構成するポリエステルには、酸化チタン等の
艶消剤、顔料、耐光剤、難燃剤などを含んでいてもよ
い。
ト糸はポリエステル重合体からなるものが用いられる。
ポリエチレンテレフタレート重合体もしくはエチレンテ
レフタレート単位を85モル%以上含むポリエチレンテ
レフタレート共重合体からなるものが好ましく用いられ
る。それぞれの断面形状のフィラメント糸を構成するも
のが、別々のポリマー種であってもよい。その他フィラ
メント糸を構成するポリエステルには、酸化チタン等の
艶消剤、顔料、耐光剤、難燃剤などを含んでいてもよ
い。
【0041】凹部を有しない断面形状のフィラメント糸
の単糸繊度D1と凹部を有する断面形状フィラメント糸
の単糸繊度D2の関係は、0.5≦D2/D1≦2.0
であり、D1、D2はいずれも10デニール以下である
ことが好ましい。D2/D1が0.5未満の場合には、
凹部を有しない断面形状のフィラメント糸の効果が大き
くなってぬめり感の強い風合となり、またD2/D1が
2.0を越える場合には、凹部を有する断面形状フィラ
メント糸の効果が大きくなりザラザラ感の風合となる傾
向がある。
の単糸繊度D1と凹部を有する断面形状フィラメント糸
の単糸繊度D2の関係は、0.5≦D2/D1≦2.0
であり、D1、D2はいずれも10デニール以下である
ことが好ましい。D2/D1が0.5未満の場合には、
凹部を有しない断面形状のフィラメント糸の効果が大き
くなってぬめり感の強い風合となり、またD2/D1が
2.0を越える場合には、凹部を有する断面形状フィラ
メント糸の効果が大きくなりザラザラ感の風合となる傾
向がある。
【0042】また、本発明の混繊複合糸の沸水収縮率は
JIS L1073(合成繊維フィラメント糸試験方
法)のB法(カセ収縮率)で測定するとき混繊複合糸と
して8%以上80%以下であること、および凹部を有し
ない断面形状フィラメント糸の沸水収縮率SW1と凹部
を有する断面形状フィラメント糸の沸水収縮率SW2と
の関係において3%≦SW1−SW2≦20%であるこ
とが好ましく、この範囲外においては凹部を有する断面
形状の効果が大きくなりすぎる傾向がある。
JIS L1073(合成繊維フィラメント糸試験方
法)のB法(カセ収縮率)で測定するとき混繊複合糸と
して8%以上80%以下であること、および凹部を有し
ない断面形状フィラメント糸の沸水収縮率SW1と凹部
を有する断面形状フィラメント糸の沸水収縮率SW2と
の関係において3%≦SW1−SW2≦20%であるこ
とが好ましく、この範囲外においては凹部を有する断面
形状の効果が大きくなりすぎる傾向がある。
【0043】次に、混繊複合糸は、未延伸糸の前記特定
の引伸し条件によるマルチフィラメントにシックアンド
シン部分(太糸部と細糸部)を有することによって、織
物にふくらみ、ドレープ性、サラサラ感などの効果に大
きく寄与する。
の引伸し条件によるマルチフィラメントにシックアンド
シン部分(太糸部と細糸部)を有することによって、織
物にふくらみ、ドレープ性、サラサラ感などの効果に大
きく寄与する。
【0044】凹部を有する断面形状のフィラメント糸と
凹部を有しない断面形状のフィラメント糸の同時紡糸に
よって生じた各フィラメント間の複屈折差と、さらに引
伸しによって生じる各フィラメントの太糸部と細糸部の
それぞれの太糸部、細糸部の間の複屈折差による収縮率
差が生まれる。
凹部を有しない断面形状のフィラメント糸の同時紡糸に
よって生じた各フィラメント間の複屈折差と、さらに引
伸しによって生じる各フィラメントの太糸部と細糸部の
それぞれの太糸部、細糸部の間の複屈折差による収縮率
差が生まれる。
【0045】この収縮率差は、引伸し時あるいは熱処理
時の単糸マイグレーションやインタレース処理による混
繊により、ランダムに分散されることによって、複合混
繊糸の追撚、製織した織物の染色加工工程において、各
マルチフィラメント内・間での収縮差となって、マルチ
フィラメント同士の接触面積が減少へと作用し、織物で
のふくらみ、ドレープ性、サラサラタッチに大きく寄与
するものと考えられる。
時の単糸マイグレーションやインタレース処理による混
繊により、ランダムに分散されることによって、複合混
繊糸の追撚、製織した織物の染色加工工程において、各
マルチフィラメント内・間での収縮差となって、マルチ
フィラメント同士の接触面積が減少へと作用し、織物で
のふくらみ、ドレープ性、サラサラタッチに大きく寄与
するものと考えられる。
【0046】このシックアンドシン部分は、ウースター
斑U%で測定され、U%値として、1.5≦U%≦15
であることが重要である。1.5%未満であると沸水収
縮率にも関係するが、単糸間、単糸内での収縮率差が小
さく、特にふくらみ効果への寄与が小さく、スパンライ
クな外観にも劣り、また15%以上では逆にシン部の効
果による風合がかたくなることやスパンライクな外観が
きつく、いやらしさが増加する傾向にあり好ましくな
い。
斑U%で測定され、U%値として、1.5≦U%≦15
であることが重要である。1.5%未満であると沸水収
縮率にも関係するが、単糸間、単糸内での収縮率差が小
さく、特にふくらみ効果への寄与が小さく、スパンライ
クな外観にも劣り、また15%以上では逆にシン部の効
果による風合がかたくなることやスパンライクな外観が
きつく、いやらしさが増加する傾向にあり好ましくな
い。
【0047】複合混繊糸の太糸部は、複屈折が比較的低
く、非晶部も比較的多いので染色性が比較的高く、濃染
部を形成し、一方の細糸部は、複屈折が比較的高く、非
晶部が比較的少ないので染色性が比較的低く、淡染部を
形成することからも確認できる。
く、非晶部も比較的多いので染色性が比較的高く、濃染
部を形成し、一方の細糸部は、複屈折が比較的高く、非
晶部が比較的少ないので染色性が比較的低く、淡染部を
形成することからも確認できる。
【0048】次に本発明の混繊複合糸を製造する方法に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0049】本発明の混繊複合糸は、凹部を有する断面
形状のフィラメント糸と凹部を有しない断面形状のフィ
ラメント糸が混繊されたポリエステル未延伸糸を得、次
いで引伸し加工を施すことにより得ることができるが、
重要なことは、紡糸工程の引取ローラーに引き取られる
前に混繊集束し、異なる断面形状のフィラメント糸が混
繊されたポリエステル未延伸糸とすることである。具体
的には例えば、図14〜16に示す工程により得ること
ができる。引き伸し工程は、一旦巻き取った後、行って
もよいし、巻き取らずに直接引き伸しする方法でもよ
い。
形状のフィラメント糸と凹部を有しない断面形状のフィ
ラメント糸が混繊されたポリエステル未延伸糸を得、次
いで引伸し加工を施すことにより得ることができるが、
重要なことは、紡糸工程の引取ローラーに引き取られる
前に混繊集束し、異なる断面形状のフィラメント糸が混
繊されたポリエステル未延伸糸とすることである。具体
的には例えば、図14〜16に示す工程により得ること
ができる。引き伸し工程は、一旦巻き取った後、行って
もよいし、巻き取らずに直接引き伸しする方法でもよ
い。
【0050】また、得られた複合混繊糸をインターレー
スノズル等によって交絡処理を行い単フィラメントの配
列を分散させ、マルチフィラメントの状態で集束性を付
与することは、優れた風合、混繊状態の観点からと、高
次工程での通過性を維持する上で好ましい。交絡数とし
ては、10個/m以上の交絡処理が好ましい。さらに好
ましくは、25個/m以上が好ましい。
スノズル等によって交絡処理を行い単フィラメントの配
列を分散させ、マルチフィラメントの状態で集束性を付
与することは、優れた風合、混繊状態の観点からと、高
次工程での通過性を維持する上で好ましい。交絡数とし
ては、10個/m以上の交絡処理が好ましい。さらに好
ましくは、25個/m以上が好ましい。
【0051】図14〜16は、それぞれ本発明の混繊複
合糸を得る方法の紡糸工程の例を示す工程概略図であ
る。図14には、少なくとも1種類が凹部を有しない形
状で、それ以外の形状が凹部を有する形状であって、2
種類以上の異なる形状の紡糸孔で構成される1枚の口金
(A)から紡出された糸条を集束・給油し、その後イン
ターレースノズルにより混繊集束し、引取ローラーに引
き取る方法を示す。
合糸を得る方法の紡糸工程の例を示す工程概略図であ
る。図14には、少なくとも1種類が凹部を有しない形
状で、それ以外の形状が凹部を有する形状であって、2
種類以上の異なる形状の紡糸孔で構成される1枚の口金
(A)から紡出された糸条を集束・給油し、その後イン
ターレースノズルにより混繊集束し、引取ローラーに引
き取る方法を示す。
【0052】また図15には、凹部を有しない形状の紡
糸孔で構成される1枚の口金(B)、一方は凹部を有す
る形状の紡糸孔で構成される1枚の口金(C)からそれ
ぞれ紡出された糸条を集束・給油し、その後インターレ
ースノズルにより混繊集束し、引取ローラーに引き取る
方法を示す。
糸孔で構成される1枚の口金(B)、一方は凹部を有す
る形状の紡糸孔で構成される1枚の口金(C)からそれ
ぞれ紡出された糸条を集束・給油し、その後インターレ
ースノズルにより混繊集束し、引取ローラーに引き取る
方法を示す。
【0053】さらにまた図16には、凹部を有しない形
状の紡糸孔で構成される1枚の口金(B)、一方は凹部
を有する形状の紡糸孔で構成される1枚の口金(C)か
らそれぞれ紡出された糸条をそれぞれ集束・給油し、そ
の後集束しインターレースノズルで混繊集束し、引取ロ
ーラーに引き取る方法を示す。
状の紡糸孔で構成される1枚の口金(B)、一方は凹部
を有する形状の紡糸孔で構成される1枚の口金(C)か
らそれぞれ紡出された糸条をそれぞれ集束・給油し、そ
の後集束しインターレースノズルで混繊集束し、引取ロ
ーラーに引き取る方法を示す。
【0054】なかでも、各構成フィラメント糸の混繊状
態および生産性の観点より、少なくとも1種類が凹部を
有しない形状で、それ以外の形状が凹部を有する形状で
あって、2種類以上の異なる形状の紡糸孔で構成される
一枚の紡糸口金から、溶融したポリエステル重合体を紡
出する方法が好ましい。
態および生産性の観点より、少なくとも1種類が凹部を
有しない形状で、それ以外の形状が凹部を有する形状で
あって、2種類以上の異なる形状の紡糸孔で構成される
一枚の紡糸口金から、溶融したポリエステル重合体を紡
出する方法が好ましい。
【0055】本発明で用いられる2種類以上の異なる形
状の紡糸孔で構成される一枚の紡糸口金とは、例えば図
17〜図21に示すように、同心円状に穿孔されたもの
(図17)、群配列されたもの(図18、図19)、格
子状に穿孔されたもの(図20、図21)などが挙げら
れる。なお、図中の○は凹部を有しない形状の紡糸孔、
×は凹部を有する形状の紡糸孔を示す。
状の紡糸孔で構成される一枚の紡糸口金とは、例えば図
17〜図21に示すように、同心円状に穿孔されたもの
(図17)、群配列されたもの(図18、図19)、格
子状に穿孔されたもの(図20、図21)などが挙げら
れる。なお、図中の○は凹部を有しない形状の紡糸孔、
×は凹部を有する形状の紡糸孔を示す。
【0056】一方、凹部を有するフィラメント糸を紡糸
して一端巻き取り、それとは別に凹部を有しないフィラ
メント糸を紡糸して一端巻き取った糸を、その後引揃え
て混繊加工し得られたポリエステル未延伸糸を引伸し加
工する方法では、混繊状態が比較的群をなしランダムと
ならないので好ましくない。
して一端巻き取り、それとは別に凹部を有しないフィラ
メント糸を紡糸して一端巻き取った糸を、その後引揃え
て混繊加工し得られたポリエステル未延伸糸を引伸し加
工する方法では、混繊状態が比較的群をなしランダムと
ならないので好ましくない。
【0057】また、生産性向上の観点から、一枚の口金
から複数の糸条を巻き取る方法も好ましく採用できる。
から複数の糸条を巻き取る方法も好ましく採用できる。
【0058】また、本発明で用いられる凹部を有する吐
出孔形状は例えば図22に示すようなものであるが、変
形糸の形状はスリット部の長さEを長くするほど、また
吐出されてから冷却されるまでの距離(以下、「冷却
長」という)が短いほど凹部は深くなりローバル度LB
は大きな値が得られる。反対に、スリット部の長さEが
短いほど、また冷却長が長いほど、冷却固化するまでの
溶融状態での表面張力の影響で凹部が浅くローバル度L
Bは小さくなる。
出孔形状は例えば図22に示すようなものであるが、変
形糸の形状はスリット部の長さEを長くするほど、また
吐出されてから冷却されるまでの距離(以下、「冷却
長」という)が短いほど凹部は深くなりローバル度LB
は大きな値が得られる。反対に、スリット部の長さEが
短いほど、また冷却長が長いほど、冷却固化するまでの
溶融状態での表面張力の影響で凹部が浅くローバル度L
Bは小さくなる。
【0059】ここで、本発明の凹部を有する断面形状の
単フィラメントの好ましいローバル度LBは5≦LB≦
50であるが、この範囲のローバル度を得るには冷却長
は50mmから200mmの間で選ぶのが好ましい。す
なわち、紡糸時において口金面へのポリマー昇華物(汚
れ)の蓄積、製糸成績の低下を防ぐ観点から、冷却長2
00mm以下が好ましく、また口金温度の低下による製
糸成績を防ぐ観点から、冷却長50mm以上であること
が好ましい。
単フィラメントの好ましいローバル度LBは5≦LB≦
50であるが、この範囲のローバル度を得るには冷却長
は50mmから200mmの間で選ぶのが好ましい。す
なわち、紡糸時において口金面へのポリマー昇華物(汚
れ)の蓄積、製糸成績の低下を防ぐ観点から、冷却長2
00mm以下が好ましく、また口金温度の低下による製
糸成績を防ぐ観点から、冷却長50mm以上であること
が好ましい。
【0060】図23は本発明の混繊複合糸の製造方法に
おける引伸し方法の一例を示す工程概略図である。
おける引伸し方法の一例を示す工程概略図である。
【0061】上記の方法にて得られたポリエステル未延
伸糸を、フィードローラーとドローローラーの間に設定
されたホットピンを介して加熱しながら引伸しを実施す
る。引伸し条件は、ホットピンあるいはホットローラー
等を用いて70℃以上90℃以下の予備加熱をしながら
ポリエステル未延伸糸の自然延伸比(Natural DrawRati
o;NDR)に応じて次式の範囲で引伸しすることが望まし
い。
伸糸を、フィードローラーとドローローラーの間に設定
されたホットピンを介して加熱しながら引伸しを実施す
る。引伸し条件は、ホットピンあるいはホットローラー
等を用いて70℃以上90℃以下の予備加熱をしながら
ポリエステル未延伸糸の自然延伸比(Natural DrawRati
o;NDR)に応じて次式の範囲で引伸しすることが望まし
い。
【0062】0.70×NDR≦R≦0.98×NDR ここで、NDRはポリエステル未延伸糸の自然延伸比、
Rは引伸し倍率を示す。 引伸しに引き続き、熱処理を
行なわず巻取るか、または、ドローローラーとリラック
スローラー間に設けられた熱板あるいはホットローラー
等を80℃以上180℃以下の温度で定長熱処理あるい
はリラックス熱処理(ドローローラーとリラックスロー
ラの速度差による)を行なって巻取る。また、巻取る前
にインタレース処理をすることもよい。
Rは引伸し倍率を示す。 引伸しに引き続き、熱処理を
行なわず巻取るか、または、ドローローラーとリラック
スローラー間に設けられた熱板あるいはホットローラー
等を80℃以上180℃以下の温度で定長熱処理あるい
はリラックス熱処理(ドローローラーとリラックスロー
ラの速度差による)を行なって巻取る。また、巻取る前
にインタレース処理をすることもよい。
【0063】こうして得られる引伸し糸の特性のうちシ
ックアンドシン効果としてウースター斑U%とフィラメ
ント糸の沸水収縮率△SWが重要である。ここで1.5
≦U%≦15、8≦△SW(%)≦80の範囲であると
織・編物とした時の効果が得られる。
ックアンドシン効果としてウースター斑U%とフィラメ
ント糸の沸水収縮率△SWが重要である。ここで1.5
≦U%≦15、8≦△SW(%)≦80の範囲であると
織・編物とした時の効果が得られる。
【0064】また、加熱引き伸しした後、交絡数10個
/m以上の交絡処理を行なうこと、あるいは、加熱引き
伸しした後の定長あるいは施緩熱処理を行なった後、交
絡数10個/m以上の交絡処理を行なうことは、優れた
風合、混繊状態などの観点から好ましい。
/m以上の交絡処理を行なうこと、あるいは、加熱引き
伸しした後の定長あるいは施緩熱処理を行なった後、交
絡数10個/m以上の交絡処理を行なうことは、優れた
風合、混繊状態などの観点から好ましい。
【0065】シックアンドシンの効果として、単糸内・
単糸間の複屈折の変化が、凹部を有する断面形状のマル
チフィラメントおよび凹部を有しない断面形状のマルチ
フィラメント糸の混繊複合糸として紡糸された未延伸糸
の複屈折の差と相まって生じ、マルチフィラメント糸に
追撚を与えた後、織物工程におけるリラックス熱処理あ
るいは緊張熱処理において単糸間の複屈折の違いによる
収縮率の差の発生によってミクロなレベルで単糸間の糸
長差発生によってふくらみと凹部を有する断面形状のフ
ィラメント糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント
糸との接触面積の減少効果による、繊維対繊維摩擦を低
下させる効果となる。
単糸間の複屈折の変化が、凹部を有する断面形状のマル
チフィラメントおよび凹部を有しない断面形状のマルチ
フィラメント糸の混繊複合糸として紡糸された未延伸糸
の複屈折の差と相まって生じ、マルチフィラメント糸に
追撚を与えた後、織物工程におけるリラックス熱処理あ
るいは緊張熱処理において単糸間の複屈折の違いによる
収縮率の差の発生によってミクロなレベルで単糸間の糸
長差発生によってふくらみと凹部を有する断面形状のフ
ィラメント糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント
糸との接触面積の減少効果による、繊維対繊維摩擦を低
下させる効果となる。
【0066】また沸水収縮率は、前記シックアンドシン
の単糸間の収縮率として寄与する部分と集合体としての
収縮率が織物構造のふくらみに寄与する部分があり、有
効な特性である。この沸水収縮率が、8%以上30%以
下の範囲においては追撚し、撚止めセットを実施して次
の整織編工程に供給糸織物を製造することができ、30
%を越え80%以下については収縮率が大きいため、追
撚して撚止めセットをして使用するには内・外層の差に
よる収縮率のバラツキが大きいため織・編の品質に問題
を発生するため、別工程で熱処理を施こし収縮率レベル
を下げるか、仮撚加工を実施することによって異なる質
感の織・編物が得られる。
の単糸間の収縮率として寄与する部分と集合体としての
収縮率が織物構造のふくらみに寄与する部分があり、有
効な特性である。この沸水収縮率が、8%以上30%以
下の範囲においては追撚し、撚止めセットを実施して次
の整織編工程に供給糸織物を製造することができ、30
%を越え80%以下については収縮率が大きいため、追
撚して撚止めセットをして使用するには内・外層の差に
よる収縮率のバラツキが大きいため織・編の品質に問題
を発生するため、別工程で熱処理を施こし収縮率レベル
を下げるか、仮撚加工を実施することによって異なる質
感の織・編物が得られる。
【0067】本発明の混繊複合糸を織物・編物に使用す
るとき、撚糸工程で追撚することによって優れた効果を
発揮する追撚の撚数の範囲は、使用するデニールとの関
係で、T=α・D-1/2 ただし T:追撚数[T/M] α:撚係数 D:糸のデニール における撚係数αが、2400≦α≦22000の範囲
で使用することができる。
るとき、撚糸工程で追撚することによって優れた効果を
発揮する追撚の撚数の範囲は、使用するデニールとの関
係で、T=α・D-1/2 ただし T:追撚数[T/M] α:撚係数 D:糸のデニール における撚係数αが、2400≦α≦22000の範囲
で使用することができる。
【0068】従来のマルチフィラメント糸を構成するフ
ィラメント形状が丸や三角など単体の場合、強撚織物の
撚数は75デニールの場合3000T/M(撚係数α=
25980)程度が一般に使用されるが、本発明の混繊
複合糸の場合約10%以下の撚数低で優れたドレープ性
と強撚によるシャリ感、風合とは異なる断面複合効果に
よるサラサラ感とマイルドな光沢が得られる。
ィラメント形状が丸や三角など単体の場合、強撚織物の
撚数は75デニールの場合3000T/M(撚係数α=
25980)程度が一般に使用されるが、本発明の混繊
複合糸の場合約10%以下の撚数低で優れたドレープ性
と強撚によるシャリ感、風合とは異なる断面複合効果に
よるサラサラ感とマイルドな光沢が得られる。
【0069】本発明の混繊複合糸は、実質的に捲縮のな
いことが好ましく、織物や編物において、仮撚加工など
によって得られる捲縮がないことで、さらにサラサラ感
とマイルドな光沢が得られる。
いことが好ましく、織物や編物において、仮撚加工など
によって得られる捲縮がないことで、さらにサラサラ感
とマイルドな光沢が得られる。
【0070】また本発明の混繊複合糸は、織・編物にす
るに先だち、タスラン加工によるループ加工することに
よってスパンライクな効果を得ることもできる。
るに先だち、タスラン加工によるループ加工することに
よってスパンライクな効果を得ることもできる。
【0071】また、この凹部を有する断面形状のフィラ
メント糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント糸と
の混繊複合糸を使用した織・編物は、生機を染色加工工
程に投入し加工するときアルカリ減量によってドレープ
性を付与する。通常染色加工の生産工程でアルカリ減量
を実施する手法は、連続工程で実施する方法とバッチ方
式で実施する方式とに大別されて用いられている。これ
らの方式による場合、使用する糸の特性のちがいによっ
て新しい効果としてメリット、デメリットがある。この
凹部を有する断面形状フィラメント糸と凹部を有さない
断面形状を有するマルチフィラメント糸から成る混繊複
合糸による織・編物をアルカリ減量するとき連続方式た
とえばパッドスチーマーによる方式で実施するとき、と
くにドレープ性とサラサラなドライ感が追撚の無いもの
や追撚数の低い領域で効果がある。この理由は、連続方
式の場合NaOHの液に浸漬し、アルカリ減量率に必要
なNaOH量に絞り、高温で短時間で加水分解をするこ
とから、凹部を有しない断面形状のフィラメント糸より
も凹部を有する断面形状のフィラメント糸の凹部に加水
分解するためのNaOH液の量が多く存在すると考えら
れ、減量効果が促進される。また繊維の中でもシックア
ンドシンのシック部(太繊度で複屈折の低い部分)が低
配向度かつ表面積が大きいため減量しやすく、クレータ
ーを生じやすいことにより繊維、繊維間の摩擦が下がる
ためと考えられる。
メント糸と凹部を有しない断面形状のフィラメント糸と
の混繊複合糸を使用した織・編物は、生機を染色加工工
程に投入し加工するときアルカリ減量によってドレープ
性を付与する。通常染色加工の生産工程でアルカリ減量
を実施する手法は、連続工程で実施する方法とバッチ方
式で実施する方式とに大別されて用いられている。これ
らの方式による場合、使用する糸の特性のちがいによっ
て新しい効果としてメリット、デメリットがある。この
凹部を有する断面形状フィラメント糸と凹部を有さない
断面形状を有するマルチフィラメント糸から成る混繊複
合糸による織・編物をアルカリ減量するとき連続方式た
とえばパッドスチーマーによる方式で実施するとき、と
くにドレープ性とサラサラなドライ感が追撚の無いもの
や追撚数の低い領域で効果がある。この理由は、連続方
式の場合NaOHの液に浸漬し、アルカリ減量率に必要
なNaOH量に絞り、高温で短時間で加水分解をするこ
とから、凹部を有しない断面形状のフィラメント糸より
も凹部を有する断面形状のフィラメント糸の凹部に加水
分解するためのNaOH液の量が多く存在すると考えら
れ、減量効果が促進される。また繊維の中でもシックア
ンドシンのシック部(太繊度で複屈折の低い部分)が低
配向度かつ表面積が大きいため減量しやすく、クレータ
ーを生じやすいことにより繊維、繊維間の摩擦が下がる
ためと考えられる。
【0072】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0073】なお、吸水性の測定は、JIS L109
6「一般織物試験法」におけるバイレック法を準用し次
の方法で行なったものである。
6「一般織物試験法」におけるバイレック法を準用し次
の方法で行なったものである。
【0074】まず、サンプルとして1cm×約20cmの試
験片をたて、よこ方向にそれぞれ5枚づつ採取する。次
に図24に示すように試験片の一端をつかみ固定し、他
端約2cmを20℃±2℃の蒸溜水中に浸す。次いで、1
0分後の毛細管現象による水の上昇距離(mm)(図22
におけるh)をはかり(1/2mmまで読み取る)、た
て、よこ方向それぞれ5回の平均値で表わす(整数位ま
で)。
験片をたて、よこ方向にそれぞれ5枚づつ採取する。次
に図24に示すように試験片の一端をつかみ固定し、他
端約2cmを20℃±2℃の蒸溜水中に浸す。次いで、1
0分後の毛細管現象による水の上昇距離(mm)(図22
におけるh)をはかり(1/2mmまで読み取る)、た
て、よこ方向それぞれ5回の平均値で表わす(整数位ま
で)。
【0075】また、水の上昇が読みにくい場合は、蒸溜
水中にインクもしくは水溶性染料(エオシンなど)を入
れるか、あらかじめブラシを用いて水溶性染料(エオシ
ンなど)を試験片に付着させておくかの、いずれの方法
を用いる。
水中にインクもしくは水溶性染料(エオシンなど)を入
れるか、あらかじめブラシを用いて水溶性染料(エオシ
ンなど)を試験片に付着させておくかの、いずれの方法
を用いる。
【0076】[実施例1]極限粘度〔η〕=0.64の
ポリエチレンテレフタレートを丸孔12穴、六葉型(ヘ
キサローバル型)孔12穴を図20に示すように配した
口金を用い、図15のような工程により3000m/分
の速度で紡糸し、130デニール24フィラメント、六
葉断面の単フィラメント(ローバル度26)の未延伸糸
を得た。
ポリエチレンテレフタレートを丸孔12穴、六葉型(ヘ
キサローバル型)孔12穴を図20に示すように配した
口金を用い、図15のような工程により3000m/分
の速度で紡糸し、130デニール24フィラメント、六
葉断面の単フィラメント(ローバル度26)の未延伸糸
を得た。
【0077】次に、この未延伸糸を図23に示すような
引伸し機を使用し、熱ピン温度74℃、引伸し倍率R=
1.45で引伸しを行ない、89デニールの沸水収縮率
72%、U%が8.9%を有する引伸し糸を得た。
引伸し機を使用し、熱ピン温度74℃、引伸し倍率R=
1.45で引伸しを行ない、89デニールの沸水収縮率
72%、U%が8.9%を有する引伸し糸を得た。
【0078】この引伸し糸を使用し、ダブルツイスター
で300T/Mの追撚を施こし、製織工程の経糸用とし
てワーパーサイザーで通常条件でのり付整経を行なっ
た。経糸をウォータージェットルームに仕掛け緯糸とし
てレギュラーポリエステルマルチフィラメント75デニ
ール72フィラメント(丸断面)に3000T/Mを撚
糸したものを使用し、平織で生機を作成した。この生機
を通常一般的なポリエステル長繊維織物の染色工程で染
色仕上を実施した。アルカリ減量はパッドスチーム方式
連続減量方式で行なった。
で300T/Mの追撚を施こし、製織工程の経糸用とし
てワーパーサイザーで通常条件でのり付整経を行なっ
た。経糸をウォータージェットルームに仕掛け緯糸とし
てレギュラーポリエステルマルチフィラメント75デニ
ール72フィラメント(丸断面)に3000T/Mを撚
糸したものを使用し、平織で生機を作成した。この生機
を通常一般的なポリエステル長繊維織物の染色工程で染
色仕上を実施した。アルカリ減量はパッドスチーム方式
連続減量方式で行なった。
【0079】得られた織物は、通常一般の丸断面や三角
断面のポリエステルマルチフィラメント使いの織物とは
異なるサラサラしたドライ感のあるドレープ性、反撥性
の非常に優れたスパンライクな外観を有する織物が得ら
れた。
断面のポリエステルマルチフィラメント使いの織物とは
異なるサラサラしたドライ感のあるドレープ性、反撥性
の非常に優れたスパンライクな外観を有する織物が得ら
れた。
【0080】[実施例2〜7,比較例1〜3]極限粘度
〔η〕=0.64のポリエチレンテレフタレートを丸孔
24穴と凹部を有する断面形状として3葉(Y孔)、4
葉、5葉、6葉、8葉孔それぞれ24穴を単独で配した
口金を用いて図16のような工程により3000m/分
の引取速度で通常の溶融紡糸方法により紡糸し引き揃え
た後巻き取り、それぞれ、228デニール48フィラメ
ントの未延伸糸を得た(実施例2〜6)。
〔η〕=0.64のポリエチレンテレフタレートを丸孔
24穴と凹部を有する断面形状として3葉(Y孔)、4
葉、5葉、6葉、8葉孔それぞれ24穴を単独で配した
口金を用いて図16のような工程により3000m/分
の引取速度で通常の溶融紡糸方法により紡糸し引き揃え
た後巻き取り、それぞれ、228デニール48フィラメ
ントの未延伸糸を得た(実施例2〜6)。
【0081】また、前記同一のポリエチレンテレフタレ
ートを用い、丸孔24穴と、凹部を有する断面形状とし
て6葉孔24孔からなる図18のように配した口金を用
いて、図14のような工程により3000m/分の引取
速度で通常の溶融紡糸方法により紡糸し、228デニー
ル48フィラメントの未延伸糸を得た(実施例7)。ま
た比較として、前記同一のポリマーを使用し、丸孔24
穴の単独孔の口金で図16のような工程により3000
m/分の引取速度で紡糸し引き揃えた後巻き取ったもの
(比較例1)、丸孔24穴と凹部を有しない三角(おに
ぎり型)孔24穴を配した図18のように配した口金を
用いて、図14のような工程により3000m/分の引
取速度で通常の溶融紡糸方法により紡糸し引き揃えた後
巻き取ったもの(比較例2)、それぞれ、228デニー
ル48フィラメントの未延伸糸を得た。
ートを用い、丸孔24穴と、凹部を有する断面形状とし
て6葉孔24孔からなる図18のように配した口金を用
いて、図14のような工程により3000m/分の引取
速度で通常の溶融紡糸方法により紡糸し、228デニー
ル48フィラメントの未延伸糸を得た(実施例7)。ま
た比較として、前記同一のポリマーを使用し、丸孔24
穴の単独孔の口金で図16のような工程により3000
m/分の引取速度で紡糸し引き揃えた後巻き取ったもの
(比較例1)、丸孔24穴と凹部を有しない三角(おに
ぎり型)孔24穴を配した図18のように配した口金を
用いて、図14のような工程により3000m/分の引
取速度で通常の溶融紡糸方法により紡糸し引き揃えた後
巻き取ったもの(比較例2)、それぞれ、228デニー
ル48フィラメントの未延伸糸を得た。
【0082】上記の方法により得られた未延伸糸を図2
3に示す工程により、引き伸し速度640m/分、加熱
ピン9の温度(引き伸し温度)74℃、熱板12の温度
(定長熱セット温度)102℃、引き伸し倍率1.55
1の条件で引き伸し熱セット後、引き続き引き取りロー
ラー13で引き取り、さらにボビン14に巻き取り、そ
れぞれ混繊複合糸を得た。
3に示す工程により、引き伸し速度640m/分、加熱
ピン9の温度(引き伸し温度)74℃、熱板12の温度
(定長熱セット温度)102℃、引き伸し倍率1.55
1の条件で引き伸し熱セット後、引き続き引き取りロー
ラー13で引き取り、さらにボビン14に巻き取り、そ
れぞれ混繊複合糸を得た。
【0083】得られた引き伸ばし糸9品種(実施例2〜
7,比較例1〜2)、また、これらと紡糸・引き伸ばし
条件は同じであるが別々の工程で得られた丸断面糸75
デニール24フィラメントおよび8葉断面糸75デニー
ル24フィラメントを合糸して得た150デニール48
フィラメントの後混繊複合糸(比較例3)に、それぞ
れ、撚数300T/m(撚係数α=3674)および1
500T/m(撚係数α=18371)を施し、経糸と
して通常の丸断面引き伸ばし糸50デニール36フィラ
メントのサテン組織の緯糸として打ち込み、通常の染色
加工工程において加工した。アルカリ減量は、25%で
実施した。
7,比較例1〜2)、また、これらと紡糸・引き伸ばし
条件は同じであるが別々の工程で得られた丸断面糸75
デニール24フィラメントおよび8葉断面糸75デニー
ル24フィラメントを合糸して得た150デニール48
フィラメントの後混繊複合糸(比較例3)に、それぞ
れ、撚数300T/m(撚係数α=3674)および1
500T/m(撚係数α=18371)を施し、経糸と
して通常の丸断面引き伸ばし糸50デニール36フィラ
メントのサテン組織の緯糸として打ち込み、通常の染色
加工工程において加工した。アルカリ減量は、25%で
実施した。
【0084】これらの緯打ち込み反で風合、ドレープ
性、光沢の官能比較テストを行なった。その結果を表1
に示す。なお、表中の二重丸印は、とくに優れているも
の、丸印は優れているもの、三角印はやや劣るもの、×
印は劣るものを示す。
性、光沢の官能比較テストを行なった。その結果を表1
に示す。なお、表中の二重丸印は、とくに優れているも
の、丸印は優れているもの、三角印はやや劣るもの、×
印は劣るものを示す。
【0085】
【表1】 本発明の混繊複合糸から得られた織物(実施例1〜7)
は、従来の強撚によるシャリ感と異なる、サラサラとし
た感触の風合、優れたドレープ性、マイルドな光沢を有
し、さらに吸水性に優れる織物であった。
は、従来の強撚によるシャリ感と異なる、サラサラとし
た感触の風合、優れたドレープ性、マイルドな光沢を有
し、さらに吸水性に優れる織物であった。
【0086】それに対し、比較品(比較例1〜3)は、
風合に劣り、1500T/mの撚数ではドレープ性に劣
り、吸水性にも劣るものであった。
風合に劣り、1500T/mの撚数ではドレープ性に劣
り、吸水性にも劣るものであった。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、追撚によりドレープ性
とドライ感を得ることができると共に、強撚による従来
のかたい風合のシャリ感とは異なった、ふくらみ・ソフ
ト感を有し、まろやかでドライな質感であるサラサラ
感、および、スパンライクな外観を有し、さらに吸水性
を有する織物とすることができる混繊複合糸、および前
記の織物を提供できる。
とドライ感を得ることができると共に、強撚による従来
のかたい風合のシャリ感とは異なった、ふくらみ・ソフ
ト感を有し、まろやかでドライな質感であるサラサラ
感、および、スパンライクな外観を有し、さらに吸水性
を有する織物とすることができる混繊複合糸、および前
記の織物を提供できる。
【図1】本発明の混繊複合糸の一例の太糸部を示す断面
概略図
概略図
【図2】本発明の混繊複合糸の一例の細糸部を示す断面
概略図
概略図
【図3】本発明の混繊複合糸の一例の中間部を示す断面
概略図
概略図
【図4】本発明における凹部を有しない繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図5】本発明における凹部を有しない繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図6】本発明における凹部を有しない繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図7】本発明における凹部を有しない繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図8】本発明における凹部を有する繊維断面形状を説
明する概略説明図
明する概略説明図
【図9】本発明における凹部を有する繊維断面形状を説
明する概略説明図
明する概略説明図
【図10】本発明における凹部を有する繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図11】本発明における凹部を有する繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図12】本発明における凹部を有する繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図13】本発明における凹部を有する繊維断面形状を
説明する概略説明図
説明する概略説明図
【図14】本発明の混繊複合糸を得る方法の紡糸工程の
一例を示す工程概略図
一例を示す工程概略図
【図15】本発明の混繊複合糸を得る方法の他の紡糸工
程の一例を示す工程概略図
程の一例を示す工程概略図
【図16】本発明の混繊複合糸を得る方法のさらに他の
紡糸工程の一例を示す工程概略図
紡糸工程の一例を示す工程概略図
【図17】本発明で用いられる口金の一例を示す平面概
略図
略図
【図18】本発明で用いられる口金の他の一例を示す平
面概略図
面概略図
【図19】本発明で用いられる口金のさらに他の一例を
示す平面概略図
示す平面概略図
【図20】本発明で用いられる口金のさらに他の一例を
示す平面概略図
示す平面概略図
【図21】本発明で用いられる口金のさらに他の一例を
示す平面概略図
示す平面概略図
【図22】本発明で用いられる口金の凹部を有する吐出
孔の一例を示す概略図
孔の一例を示す概略図
【図23】本発明の混繊複合糸の製造方法における引伸
し方法の一例を示す工程概略図
し方法の一例を示す工程概略図
【図24】バイレック法による吸水性の測定方法を説明
する説明図
する説明図
1:口金 2:チムニー 3:給油ガイド 4:インターレースノズル 5:引取ローラー 6:パッケージ 7:未引伸し糸あるいは半引伸し糸 8:フィードローラ 9:加熱ピン 10:ドローローラ 11,11′:ガイド 12:熱板 13:引取ローラ 14:ボビン
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02J 1/00 K 1/22 Q D03D 15/00 B 7199−3B D 7199−3B (72)発明者 鍋島 敬太郎 大阪市北区中之島3丁目3番3号 東レ株 式会社大阪事業場内
Claims (10)
- 【請求項1】2種類以上の異なる断面形状の単フィラメ
ントが分散し混繊して構成されるポリエステルマルチフ
ィラメント糸において、少なくとも1種類の単フィラメ
ントが凹部を有しない断面形状からなり、それ以外の単
フィラメントが凹部を有する単フィラメント断面形状か
らなり、かつ前記凹部を有しない断面形状の単フィラメ
ントの少なくとも1種類と、前記凹部を有する断面形状
の単フィラメントの少なくとも1種類とが、接触した場
合に該それらの単フィラメント断面間に空隙を形成する
断面形状であり、さらに下記特性を有することを特徴と
する混繊複合糸。 1.5≦U%≦15…………………………(1) 8≦△SW(%)≦80……………………(2) ここで、U%はウースター斑、△SWは沸水収縮率を示
す。 - 【請求項2】凹部を有する断面形状の単フィラメントの
断面の凸部と、該凸部に隣接する凸部とに接する接線に
対し、該2つの凸部の間に形成される凹部の底点から降
ろした垂線の長さが、凹部を有しない断面形状の単フィ
ラメントの糸半径より小さいことを特徴とする請求項1
記載の混繊複合糸。 - 【請求項3】凹部を有する断面形状のローバル度が5以
上60以下であることを特徴とする請求項1記載の混繊
複合糸。 - 【請求項4】ポリエステル重合体の溶融紡糸により得ら
れた少なくとも1種類の単フィラメントが凹部を有しな
い断面形状からなり、それ以外の単フィラメントが凹部
を有する単フィラメント断面形状からなるポリエステル
マルチフィラメント糸を引き取る前に混繊集束し、引き
取ることにより得たポリエステル未延伸糸を下記式の引
き伸し倍率で加熱引き伸しすることを特徴とする混繊複
合糸の製造方法。 0.70×NDR≦R≦0.98×NDR…………(3) ここで、NDRはポリエステル未延伸糸の自然延伸比、
Rは引伸し倍率を示す。 - 【請求項5】加熱引き伸しした後、交絡数10個/m以
上の交絡処理を行なうことを特徴とする請求項4記載の
混繊複合糸の製造方法。 - 【請求項6】加熱引き伸しした後、次いで80℃以上1
80℃以下で定長あるいは施緩熱処理を行なうことを特
徴とする請求項4記載の混繊複合糸の製造方法。 - 【請求項7】定長あるいは施緩熱処理を行なった後、交
絡数10個/m以上の交絡処理を行なうことを特徴とす
る請求項6の混繊複合糸の製造方法。 - 【請求項8】少なくとも1種類の吐出孔が凹部を有しな
い孔形状からなり、それ以外の吐出孔が凹部を有する孔
形状からなる、2種類以上の異なる形状の吐出孔で構成
され、かつ一枚の同一面から吐出される紡糸口金から、
ポリエステル重合体を溶融紡出することを特徴とする請
求項4,5,6または7記載の混繊複合糸の製造方法。 - 【請求項9】2種類以上の異なる断面形状の単フィラメ
ントが分散し混繊して構成されるポリエステルマルチフ
ィラメント糸であって、少なくとも1種類の単フィラメ
ントが凹部を有しない断面形状からなり、それ以外の単
フィラメントが凹部を有する単フィラメント断面形状か
らなり、かつ前記凹部を有しない断面形状の単フィラメ
ントの少なくとも1種類と、前記凹部を有する断面形状
の単フィラメントの少なくとも1種類とが、接触した場
合に該それらの単フィラメント断面間に空隙を形成する
断面形状であり、さらに下記式における撚係数αが24
00以上22000以下の範囲に追撚されている混繊複
合糸を、経糸および/または緯糸に用いて構成してなる
ことを特徴とする編織物。 T=α・D-1/2 ただし T:追撚数[T/M] α:撚係数 D:糸の繊度[デニール] - 【請求項10】混繊複合糸を構成する凹部を有する単フ
ィラメント断面形状のローバル度が5以上60以下であ
ることを特徴とする請求項9記載の編織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10382394A JP3178243B2 (ja) | 1993-05-19 | 1994-05-18 | 混繊複合糸およびその製造方法ならびに編織物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-117260 | 1993-05-19 | ||
JP11726093 | 1993-05-19 | ||
JP10382394A JP3178243B2 (ja) | 1993-05-19 | 1994-05-18 | 混繊複合糸およびその製造方法ならびに編織物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0734342A true JPH0734342A (ja) | 1995-02-03 |
JP3178243B2 JP3178243B2 (ja) | 2001-06-18 |
Family
ID=26444414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10382394A Expired - Fee Related JP3178243B2 (ja) | 1993-05-19 | 1994-05-18 | 混繊複合糸およびその製造方法ならびに編織物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3178243B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1014459A (ja) * | 1996-07-05 | 1998-01-20 | Toyobo Co Ltd | 釣 糸 |
WO2003072868A1 (fr) * | 2002-02-28 | 2003-09-04 | Masako Oka | Non tisse irregulier, son procede de fabrication et produit en etant fait |
EP3207172A4 (en) * | 2014-10-14 | 2018-08-08 | Coolcore LLC | Hybrid yarns, methods of making hybrid yarns and fabrics made of hybrid yarns |
US10343714B2 (en) | 2015-07-28 | 2019-07-09 | Denso Corporation | Sensor device |
-
1994
- 1994-05-18 JP JP10382394A patent/JP3178243B2/ja not_active Expired - Fee Related
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