JPH0734282A - 光学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法 - Google Patents

光学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法

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JPH0734282A
JPH0734282A JP18275393A JP18275393A JPH0734282A JP H0734282 A JPH0734282 A JP H0734282A JP 18275393 A JP18275393 A JP 18275393A JP 18275393 A JP18275393 A JP 18275393A JP H0734282 A JPH0734282 A JP H0734282A
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JP
Japan
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electroforming
optical disk
cathode
stamper
nickel
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Application number
JP18275393A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Chiba
和幸 千葉
Tsukasa Oguma
司 小熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 回転カソードと固定アノードを有するカ
ソード回転式電鋳装置を用いて光学ディスク用ニッケル
スタンパを電鋳する際、電鋳開始から終了までの間、カ
ソードの回転速度と電流密度とを0.02ないし1.0
A/dm2/rpmとすることを特徴とする光学ディス
ク用ニッケルスタンパの電鋳法。 【効果】 電鋳後のニッケルスタンパの裏面の粗さ
を小さくすることができ、スタンパ裏面の研磨時間の減
少による歩留まりの上昇、射出成型後の基板の特性が改
善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学ディスク用ニッケル
スタンパを製造するための電鋳法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学ディスクは、フロッピーディスクや
ハードディスクに比べ、その容量の大きさ及び記録密度
の高さなどに特徴があり、現在盛んに研究開発が行われ
ている。一般に、光学ディスク用の基板は、上記の優れ
た特徴を保持しながら、大量生産が可能なようにスタン
パを用いて射出成形によって生産されている。この際、
スタンパには、グルーブやピットが形成されており、こ
れらが、光学ディスクに転写されるようになっている。
従って、スタンパには、原盤としての高度な精度および
射出成形の際の耐久性が要求される。
【0003】これまでの光学ディスク用ニッケルスタン
パの製造方法は、例えば、以下に示すような方法で行わ
れている。すなわち、表面研磨したガラス基板にレジス
トを必要な厚さにスピンコート法で均一に塗布し、プリ
ベーク後レーザーカッティングマシーンで所望のパター
ンに露光した後、レジストを現像してピット及び/又は
グルーブを形成する。このピット及び/又はグルーブを
有するレジスト付きガラス基板表面上に銀あるいはニッ
ケルなどを無電解メッキ法、スパッタ法、あるいは真空
蒸着法などにより被覆し、導電性を保持させた後、電鋳
により任意の厚みのニッケルを折出させる。その後、ニ
ッケルをガラス基板より剥離し、スタンパ信号面に残っ
たレジストを溶剤により除去し、洗浄する。そのあと裏
面を研磨・洗浄し次いで内・外径を加工してスタンパと
して完成させる。
【0004】従来、ニッケルを折出させる際の電鋳法と
して、電流密度に関しては主に電鋳の際の発熱によるレ
ジストのガラス原盤からの剥離を防止するための徐々に
電流密度を増大させる電鋳前期過程と、電鋳時間の増大
に関わりなく得られるスタンパの物理特性を一定にする
ために比較的大きな一定の電流密度を維持する電鋳後期
過程とからなっているのに対し、カソードの回転速度に
関しては電鋳の開始から終了まで一定であった。
【0005】このような電鋳方法を用いると電鋳前期過
程においては電流密度が小さいために、電鋳液中のニッ
ケルイオンのカソードへの供給は十分に行われるが、電
鋳後期過程においては電流密度が大きいために、電鋳液
中のニッケルイオンのカソードへの供給が不十分にな
り、その結果ニッケル金属の析出反応以外の副反応が支
配的に進行し、スタンパ裏面粗さの増大、物理特性の再
現性の低下などの問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、比較的均一でしかもその値の小さな裏
面粗さを有するスタンパを製造することにより、研磨が
容易でしかも歩留まりの高い光学ディスク用ニッケルス
タンパを製造するための電鋳法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を行った結果、電鋳により
光学ディスク用ニッケルスタンパを製造する際のカソー
ドの回転速度をより細かく制御することにより、比較的
均一でありしかもその値の小さな裏面粗さを有するスタ
ンパを得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち本発明は、回転カソードと固定ア
ノードを有するカソード回転式電鋳装置を用いて光学デ
ィスク用ニッケルスタンパを電鋳により製造する方法に
おいて、電鋳開始から終了までの間に、電流密度に応じ
てカソードの回転速度を変化させることを特徴とする光
学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法に関する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明は、光学ディスク用ニッケルスタン
パを電鋳する際、回転カソードと固定アノードを有する
カソード回転式電鋳装置を用いている場合に適応可能で
あり、従来、電鋳時の電流密度パターンのみが検討され
ていたものに、回転カソードの回転数を更に加味したも
のである。よって、電流密度パターンは従来使用してき
たパターンがそのまま利用できる。以下、電鋳前期過程
においては電流密度を徐々に増大させ、電鋳後期過程で
は電流密度を一定にするという電流密度パターンを例に
本発明を説明する。
【0011】カソード回転速度は、電流密度を徐々に増
大させる電鋳前期過程においては、電流密度の増大に応
じて徐々に大きくすることが望ましく、一定の電流密度
を維持する電鋳後期過程においては一定の回転速度とす
ることが望ましい。すなわち、電流密度と回転速度の比
を一定とし、その値としては0.02ないし1.0A/
dm2/rpmであることが望ましい。0.02A/d
2/rpmより小さくても何等差し支えないが、電流
密度を小さくすることによる電鋳時間の増大あるいは回
転速度を大きくすることによる電源とカソード回転治具
との接触抵抗の増大による再現性の低下が生じる場合が
ある。一方、1.0A/dm2/rpmより大きい場合
には電鋳液中のニッケルイオンのカソードへの供給が十
分に行われなくなり、カソード回転速度を電鋳中に変え
るという効果が顕著に表れなくなることがある。
【0012】電流密度が一定である電鋳後期過程におい
て、所望する電鋳後の裏面粗さあるいは電鋳の際に使用
するガラス原盤固定治具の形状にもよるが、カソード回
転速度は20ないし200rpmにすることが望まし
い。カソード回転速度がこの値より小さいと治具を回転
させている効果が小さくなったり、またこの値より大き
い上述したような接触抵抗の増大によるスタンパの厚さ
や物理特性の再現性の低下や、ガラス原盤固定治具の重
量が比較的大きいため、ガラス原盤固定治具が偏心して
しまうあるいは回転モーターの過負荷などの問題が生じ
ることがある。
【0013】上述のような方法により、電鋳後のニッケ
ルスタンパの裏面粗さをRmaxで4.0μm以下とす
ることができる。
【0014】電流通電方式としては、ガラス原盤の外周
部から電流を供給する外周通電方式および、ガラス原盤
中央部から電流を供給する内周通電方式のどちらを用い
ても特に限定されるものではない。
【0015】レジスト表面の導電性の付与の方法は、特
に限定されるものではないが、スパッタ法、真空蒸着
法、および無電解メッキ法などの通常の方法を例示する
ことができる。また、その際に用いられる金属も特に限
定されるものではなく、銀、ニッケル、あるいはそれら
を主成分とする合金などを例示することができる。
【0016】
【実施例】本発明をさらに詳細に説明するために以下に
実施例をあげるが、本発明はこれらに限定されるもので
はない. 実施例1 450g/lのスルファミン酸ニッケル4水和物、35
g/lのほう酸、5g/lの塩化ニッケル6水和物およ
びピット防止剤を主成分とする50℃の電鋳液におい
て、電鋳前期の電流密度とカソード回転速度との比を
0.05A/dm2/rpm、電鋳後期のカソード回転
速度を200rpmとして、それぞれ30分および15
0分電鋳し、裏面粗さがRmaxで1.8μmである光
学ディスク用ニッケルスタンパが得られた。
【0017】実施例2 電鋳前期の電流密度とカソード回転速度との比を0.2
0A/dm2/rpm、電鋳後期のカソード回転速度を
50rpmとした以外は、実施例1と同様の方法で裏面
粗さがRmaxで2.5μmである光学ディスク用ニッ
ケルスタンパが得られた。
【0018】実施例3 電鋳前期の電流密度とカソード回転速度との比を1.0
0A/dm2/rpm、電鋳後期のカソード回転速度を
20rpmとした以外は、実施例1と同様の方法で裏面
粗さがRmaxで3.2μmである光学ディスク用ニッ
ケルスタンパが得られた。
【0019】実施例4 電鋳前期の電流密度とカソード回転速度との比を0.0
2A/dm2/rpm、電鋳後期のカソード回転速度を
150rpmとした以外は、実施例1と同様の方法で裏
面粗さがRmaxで1.5μmである光学ディスク用ニ
ッケルスタンパが得られた。
【0020】比較例 電鋳前期の電流密度の増大の割合を30A/dm2/h
r、電鋳後期の電流密度を15A/dm2とし、カソー
ド回転速度は電流密度に関わらず50rpmと一定にし
た以外は、実施例1と同様の方法で裏面粗さがRmax
で4.8μmである光学ディスク用ニッケルスタンパが
得られた。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電鋳後のニッケルスタンパの裏面の粗さを小
さくすることができ、スタンパ裏面の研磨時間の減少に
よる歩留まりの上昇、射出成型後の基板の特性の改善な
どの効果がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転カソードと固定アノードを有するカ
    ソード回転式電鋳装置を用いて光学ディスク用ニッケル
    スタンパを電鋳により製造する方法において、電鋳開始
    から終了までの間に、電流密度に応じてカソードの回転
    速度を変化させることを特徴とする光学ディスク用ニッ
    ケルスタンパの電鋳法。
JP18275393A 1993-07-23 1993-07-23 光学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法 Pending JPH0734282A (ja)

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JP18275393A JPH0734282A (ja) 1993-07-23 1993-07-23 光学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法

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JP18275393A JPH0734282A (ja) 1993-07-23 1993-07-23 光学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法

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JPH0734282A true JPH0734282A (ja) 1995-02-03

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JP18275393A Pending JPH0734282A (ja) 1993-07-23 1993-07-23 光学ディスク用ニッケルスタンパの電鋳法

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