JPH06146050A - 光ディスク用スタンパーの製造方法 - Google Patents

光ディスク用スタンパーの製造方法

Info

Publication number
JPH06146050A
JPH06146050A JP29613892A JP29613892A JPH06146050A JP H06146050 A JPH06146050 A JP H06146050A JP 29613892 A JP29613892 A JP 29613892A JP 29613892 A JP29613892 A JP 29613892A JP H06146050 A JPH06146050 A JP H06146050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stamper
diol
bath
nickel
rear surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29613892A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Omori
健 大森
Kanako Shimase
奏子 島瀬
Tomomi Osone
智美 大曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP29613892A priority Critical patent/JPH06146050A/ja
Publication of JPH06146050A publication Critical patent/JPH06146050A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メッキ工程におけるスタンパーの裏面粗さを
改善し、スタンパーの裏面研磨を省略することが出来る
スタンパーの製造方法を提供する。 【構成】情報を凹凸により形成した原盤上にスルファミ
ン酸ニッケル浴中で電鋳を行いニッケルスタンパーを形
成するにあたり、該浴中に炭素−炭素二重結合あるいは
三重結合を有する脂肪族ジオールを存在させることを特
徴とする光ディスク用スタンパーの製造方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク用スタンパ
ーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルオーディオディスク、ビ
デオディスク或いはコンピューターの外部記憶装置に使
用される情報記録用光ディスクを得るためには、情報に
応じた微細パターンが刻設された複製用金型即ちスタン
パーを用い、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂を射
出成形して情報記録用ディスクを作製している。
【0003】このスタンパーは、次のような工程を経て
製造される。まず、ガラス等の基板に感光性樹脂膜を形
成し、光学的なエッチングを行って所定のパターンを得
る。次にスパッタリング、蒸着、無電解メッキ等の方法
によって基板表面の導電化処理を行い、その上にスルフ
ァミン酸ニッケル等の浴を用いたメッキによって所望の
厚みのニッケル膜を得る。このニッケル膜を基板から剥
離し、表面の感光性樹脂を洗い流してマスタースタンパ
ーとする。
【0004】このマスタースタンパーを加工後そのまま
スタンパーとして用いる場合もあるが、複製して用いる
場合は次のようにする。マスタースタンパーの表面に、
重クロム酸カリウム水溶液を用いたり、或いは電解処理
法等によって剥離処理を施した後、マスタースタンパー
の信号面側に上と同様なメッキで新たなニッケル膜を形
成し、これをマスタースタンパーより剥離してマザース
タンパーとする。さらに同様にしてマザースタンパーに
剥離皮膜処理を施した後、信号面側にめっきして、形成
したニッケル膜をマザースタンパーより剥離してサンス
タンパーとする。このサンスタンパーを加工後ディスク
成形用スタンパーとして用いる。
【0005】このような工程におけるニッケルメッキ
は、陽極として粒状または板状のニッケルを用い、浴と
してはスルファミン酸ニッケル、塩化ニッケルまたは臭
化ニッケル、ほう酸等からなるものが一般的には用いら
れ、ピット防止剤として少量の界面活性剤が加えられる
こともある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような組成のメ
ッキ浴で電鋳を行った場合、メッキの仕上り面、即ちス
タンパーの裏面となる部分に凹凸(Ra=0.5〜5μ
m程度)が生じてしまう。このスタンパーをそのまま射
出成形に使用すると、裏面の凹凸が信号面に影響を及ぼ
し、信号が正確に転写されなくなるという問題点があっ
た。
【0007】そこで従来は、電鋳後のスタンパーの裏面
にサンドペーパー或いは微粒子状の研磨剤をもちいた研
磨を行ってから使用していたが、専用の機械を必要と
し、工程が煩雑になるし、研磨する際にスタンパーに無
理な力がかかってスタンパーが反ったり、信号面に傷を
付けてしまったりすることがあった。また、裏面研磨を
行うため、電鋳の際にスタンパーとして必要な厚み以上
にメッキを行わなくてはならなかった。
【0008】このスタンパーの裏面研磨を省略し、上述
の問題点を解決するためメッキ浴に有機系の添加剤(以
下「光沢剤」という。)を添加する方法が報告されてい
るが、一般に光沢剤を添加するとメッキ膜の内部応力や
硬度が大きくなり、反り、ゆがみが発生するためスタン
パー製造には不向きである。このため、特開平1−11
3939に示すように、スルファミン酸ニッケル浴中で
の無光沢メッキを行った後、その上に別浴での光沢メッ
キを薄く付ける(厚さ数十μm程度)方法が開示されて
いるが、この方法では2度以上のメッキを行うため、工
程管理がより煩雑になる欠点がある。
【0009】また、特開昭62−217442では、ア
ゾジスルホン酸を電鋳浴に添加し、1回のみのメッキで
光沢のある仕上がり面を得る方法が開示されているが、
アゾジスルホン酸等の硫黄を含む物質を添加すると、ニ
ッケル膜中に硫黄が共析しスタンパーの耐熱性や耐久性
が落ちるおそれがあり、またスタンパーの硬さや内部応
力等の物性が変化しやすいことから、ディスク成形時の
射出成形の条件等を変えなければならなかったり、装置
や治具等に悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、情報を
凹凸により形成した原盤上にスルファミン酸ニッケル浴
中で電鋳を行いニッケルスタンパーを形成するにあた
り、該浴中に炭素−炭素二重結合あるいは三重結合を有
する脂肪族ジオールを存在させることを特徴とする光デ
ィスク用スタンパーの製造方法に存する。
【0011】炭素−炭素二重結合あるいは三重結合を有
する脂肪族ジオールとしては、水酸基を分子内に2個有
し、二重結合あるいは三重結合を含む直鎖または分岐の
脂肪酸基から構成された化合物であり、2−ブテン1,
4−ジオール、3−ヘキセン2,5−ジオール、4−オ
クチン3,6−ジオール、5−デシン4,7−ジオール
などがある。中でも炭素数が2〜8で水溶性であるもの
が好ましく、特に好ましい具体例としては2−ブチン
1,4−ジオール、3−ヘキシン2,5−ジオールがあ
る。
【0012】これらの添加量としては、単独では浴中濃
度1.0×10-4〜1.0×10-2mol/リットル
(mol/l)程度が適当である。また、数種の異なる
成分を、浴中濃度の合計が上記になるように加えるのも
よい。濃度が低すぎると効果が少なく、濃度が高すぎて
も、内部応力の増大や光沢の低下を招く。これらの成分
が、陰極面即ちメッキ膜表面に吸着し、メッキ中の結晶
エッジの成長を抑制して、スタンパーの裏面を平滑化
(Ra<0.3μm)するものと考えられる。
【0013】光沢剤に加えて、ニッケル浴中にサリチル
酸ナトリウムを添加すると物性改良の点で効果があり好
ましく、その添加量は浴中濃度1.0×10-4〜1.0
×10-2mol/l程度が適当である。以上により従来
と同様の装置・工程によって、スタンパーの他の物性に
は影響を与えることなく、裏面の粗さのみを改善し、裏
面研磨工程を省略することができるようにするものであ
る。
【0014】
【実施例】
実施例1 ガラス基板上に感光性樹脂を塗布し、光学的エッチング
を施して所定のパターンを作製したのち、ニッケルのス
パッタリングによって導電化処理を行った。次に、この
原盤をロータリーヘッド上にマグネットチャッキングに
て保持し、これを陰極としニッケル陽極を対向させた電
鋳装置を用いてニッケルメッキを行った。
【0015】電鋳浴はスルファミン酸ニッケル浴を用い
た。浴の組成は、スルファミン酸ニッケルを600g/
l、ほう酸を25g/l、塩化ニッケルを5g/lと
し、ピット防止剤としてラウリル硫酸ナトリウムを0.
5g/l加えて建浴した。この浴中に光沢剤として、2
−ブチン1,4−ジオールを0.09g/l(1.0×
10-3mol/l)および3−ヘキシン2,5−ジオー
ルを0.10g/l(1.0×10-3mol/l)、サ
リチル酸ナトリウムを0.78g/l(5.0×10−
3mol/l)添加した。
【0016】この電鋳浴を55゜C(pH4.3±0.
2)に保ち、モーターによって100rpmで原盤を回
転させながら、最大電流密度10A/dm2で約300
μmの厚みのメッキをした。これによって得られたスタ
ンパーの裏面の凹凸を、粗さ計(ミツトヨサーフテス
ト)によって測定した。また、裏面の硬度をビッカース
硬度計で測定した。
【0017】さらに、この電鋳浴と同組成の液を用い
て、スパイラル応力計によってメッキ時に発生する内部
応力を測定した。結果を表1に示す。 比較例1 2−ブチン1,4−ジオール、3−ヘキシン2,5−ジ
オール、サリチル酸ナトリウムを添加せず、そのほかは
実施例1と同様にしてスルファミン酸ニッケル浴を建浴
した。
【0018】この浴を温度45゜C(pH4.0〜4.
1) に保ち、他の条件は実施例1と同様にしてメッキ
を行った。なお、浴の温度とpHが実施例と異なってい
るが、それぞれの場合で裏面粗さが最良になる条件を選
んでいる。これによって得られたスタンパーの裏面の凹
凸、硬度、内部応力を、実施例1と同様にして測定し
た。この結果を表1に示す。
【0019】
【表1】 このように、スルファミン酸ニッケル浴に2−ブチン
1,4−ジオール、3−ヘキシン2,5−ジオール、サ
リチル酸ナトリウムを添加することによって、スタンパ
ーのメッキ仕上がりの裏面粗さが1/10程度まで改善
され、しかも硬さ、応力等の物性は殆ど変化しないの
で、裏面研磨を省略して工程を簡略化することが出来
る。
【0020】
【発明の効果】本発明の光ディスク用スタンパーの製造
方法によれば、メッキ工程におけるスタンパーの裏面粗
さが改善される。従って、スタンパーの裏面研磨を省略
することが出来、スタンパーの製造工程の簡略化、裏面
研磨時のスタンパーの表面のピットの破壊防止という効
果がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を凹凸により形成した原盤上にスル
    ファミン酸ニッケル浴中で電鋳を行いニッケルスタンパ
    ーを形成するにあたり、該浴中に炭素−炭素二重結合あ
    るいは三重結合を有する脂肪族ジオールを存在させるこ
    とを特徴とする光ディスク用スタンパーの製造方法。
JP29613892A 1992-11-05 1992-11-05 光ディスク用スタンパーの製造方法 Pending JPH06146050A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29613892A JPH06146050A (ja) 1992-11-05 1992-11-05 光ディスク用スタンパーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29613892A JPH06146050A (ja) 1992-11-05 1992-11-05 光ディスク用スタンパーの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06146050A true JPH06146050A (ja) 1994-05-27

Family

ID=17829647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29613892A Pending JPH06146050A (ja) 1992-11-05 1992-11-05 光ディスク用スタンパーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06146050A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009138257A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Korea Advanced Inst Of Sci Technol ニッケルめっき液およびそれを利用した柔軟性を有するスタンプの製造方法
JP2010525170A (ja) * 2007-06-18 2010-07-22 ヴァーレ、インコ、リミテッド カソード構造を改良する方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010525170A (ja) * 2007-06-18 2010-07-22 ヴァーレ、インコ、リミテッド カソード構造を改良する方法
JP2009138257A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Korea Advanced Inst Of Sci Technol ニッケルめっき液およびそれを利用した柔軟性を有するスタンプの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3886052A (en) Method of making a magnetic recording disc
JPH06146050A (ja) 光ディスク用スタンパーの製造方法
JP2001209925A (ja) 磁気記録媒体用アルミニウム基板およびその製造方法
EP0354773B1 (en) Optical disk manufacture
JPS63107518A (ja) 精密成形用複製金型の製造方法
JPH0935337A (ja) 光ディスク用スタンパの製造方法
JP3087137B2 (ja) スタンパ原盤
JPS61221392A (ja) スタンパ−
JPS5920486A (ja) 精密成形用金型の製造方法
JPS63105843A (ja) 精密成形用複製金型の製造方法
JPH0310085A (ja) 基板の表面処理方法
JP2003187423A (ja) スタンパおよびスタンパの製造方法、並びに情報記録媒体用基板
JP2764457B2 (ja) 情報記録用スタンパー
JP3087136B2 (ja) スタンパ原盤
JPH0314910B2 (ja)
JPS59222593A (ja) 成形用金型の製造方法
JPH052778A (ja) 電鋳装置およびそれを用いたスタンパーの製造方法
JP2004010984A (ja) 電鋳方法及び電着物
JPH059775A (ja) スタンパの製造方法
JPS61248248A (ja) 光メモリ−用マスタ−スタンパの裏面研摩方法
JPS62217442A (ja) デイスクスタンパの製造方法
JPS62120490A (ja) 電鋳装置
JPS6220152A (ja) 光デイスク成形用スタンパ−とその製造法
JPH05101451A (ja) 光学デイスク用スタンパの製造方法
JPS60182031A (ja) 情報記録原盤とその製造方法