JP2764457B2 - 情報記録用スタンパー - Google Patents

情報記録用スタンパー

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JP2764457B2 JP11784090A JP11784090A JP2764457B2 JP 2764457 B2 JP2764457 B2 JP 2764457B2 JP 11784090 A JP11784090 A JP 11784090A JP 11784090 A JP11784090 A JP 11784090A JP 2764457 B2 JP2764457 B2 JP 2764457B2
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本博 川崎
一司 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はコンパクトディスク(CD)やビデオディスク
(LD)などの再生専用型光ディスク、文書ファイル、静
止画ファイル、動画ファイルなどに用いられる追記型光
ディスク、光磁気ディスク、相変換型光ディスクなどの
書き換え可能型光ディスクの基板に複製する際の原型と
して用いられるスタンパーに関わる。
(従来の技術およびその問題点) 光ディスク基板を複製する際の原型として用いられる
スタンパーは次のような工程で作られる。
先ずガラス原盤上に塗布された厚みが約0.1ミクロン
の均一なポジ型フォトレジスト膜にレーザービームを照
射して1.2〜2.5ミクロンのピッチで約0.4ミクロンの幅
の案内溝と、案内溝の間の記録部に約0.5ミクロン幅の
アドレス等の情報を記録し、これを現像して情報に対応
する微細パターンを形成する。このパターン上に無電解
メッキあるいはスパッタリング等の真空製膜法により導
電体薄膜を形成させた後ニッケル電鋳により所定の厚み
(通常0.3mm)の金属板を得る。
このニッケル電鋳層を形成するには例えば以下に示す
液組成、電鋳条件で行なう。
スルファミン酸ニッケル 440g/1 硼酸 40g/1 ピット防止剤 0.001% PH 3.5−4.5 浴温度 50−55℃ 次にガラス原盤からニッケル電鋳層を剥離し、裏面研
磨、中心孔、外周を加工しスタンパーを得る。
従来技術によるスタンパーでは射出成形や2P成形にお
いて光ディスク基板のスタンパーからの離型性が悪く、
反り、変形、局所的な高複屈折部である曇り状の表面欠
陥が発生するため品質、生産性の観点から問題があっ
た。スタンパーの離型性を改善する為にはスタンパーの
表面層にニッケル・クロム合金、金属酸化物、金属窒化
物、非金属材料などの層を設けたり、表面層を酸素プラ
ズマ処理するなどの工夫が行なわれている。(特開昭62
−99934、62−84447、62−119751、61−82346、61−481
46、60−254431) 本発明はディスク基板の離型性を著しく向上させたス
タンパーを提供し、高品質化と生産性向上を達成するこ
とを目的とする。
(問題を解決する手段) 本発明者等は上記問題点を解決するため鋭意検討の結
果、離型性にはスタンパー表面、すなわち、レジスト原
盤のグルーブ、ピットが転写された面の材質もさること
ながら、この表面層を裏打ちするニッケル電鋳層の結晶
性及び結晶配向の影響が大であることを見出だし本発明
を完成させた。
理学電機(株)ガイガーフレックス2035X線回折装置
を用い、ターゲットをCuにし、スタンパー裏面から5°
の入射角でX線を入射しX線回折による解析を行ない、
回折ピーク強度及びウィルソンらの方法(K.S.Willson
and J.A.Rogers,Technical Proceeding of the Annual
Convention of American Electroplater′s Society,5
1,92(1964))による各配向面の配向指数を決定した。
離型性が良好で、かつ、各種の欠陥のなく電鋳物に内
部応力の蓄積による歪みがないなどの他の要求条件をも
みたすニッケルスタンパーの結晶特性は以下の通りであ
る。
電鋳ニッケル層のニッケル結晶の(111)面のX線回
折ピーク強度が80万cps以上、配向指数は(111)面が0.
70〜0.85、(200)面が1.60〜1.90、(220)面が0.70〜
1.25、(311)面が0.35〜0.70である。
上記の結晶特性のニッケルスタンパーを得るには電鋳
液組成、電鋳条件の適正な選択が必要である。特に電鋳
の初期電流密度のコントロールが重要である。
(発明の効果) 上記結晶特性のスタンパーの離型性がすぐれているこ
とのメカニズムは完全には明らかにされてはいないが、
ニッケル結晶が特定の配向を有するためスタンパーの熱
伝導率が大きくなり、スタンパーと密着している樹脂の
温度が均一となることが離型性改善に寄与していると考
えられる。
離型性改善の結果、成形中のディスク基板の破損、反
り、変形、複屈折増大等がなくなり、高品質化が実現で
きた。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
実施例1 直径200mm、厚さ10mmの光学研磨されたガラス原盤の
表面にポジ型レジスト(シプレイ社のAZ1350)をスピン
コートし1500Åの厚みを形成した。レーザーカッティン
グ、現像処理を行ない、ピット及びグルーブを形成した
レジストマスターを得た。レジストマスター盤上にニッ
ケルのスパッタリングにより500Åの導電膜を形成させ
た後、電鋳を行なった。
電鋳の条件は: スルファミン酸ニッケル 440g/1 硼酸 40g/1 ピット防止剤 0.001% PH 4.0 浴温度 50℃ 通電電流密度を0.06A/dm2からスタートし、10分後に
7.98A/dm2になるように直線的に増加させ、その後110分
間この電流値に保ち、約300ミクロンの厚みの電鋳物を
得た。その後裏面研磨、内外径加工を行ない、光ディス
ク基板用スタンパーとして完成させた。
このスタンパーのX線回折を理学電機(株)ガイガー
フレックス2035X線回折装置を用い、ターゲットをCuに
し、スタンパー裏面から5°の入射角で測定を行なっ
た。(111)面からの回折ピーク強度は243×8000cpsで
あり、また各配向面の配向指数はウィルソンらの方法で
表わすと(111)面は0.84、(200)面は1.62、(220)
面は0.98、(311)面は0.47であった。
このスタンパーで名機制作所M−70射出成形機を用い
ポリカーボネイト樹脂をシリンダー温度330℃、金型温
度110℃で直径130mm、厚さ1.2mmの基板の成形を行なっ
た。
ディスクのスタンパーからの離型状態は良好で、連続
成形250ショット以降は離型枠むらによる曇り状の表面
欠陥は全くなかった。
比較例1 実施例1と同様にしてピット及びグルーブを形成した
レジストマスター上に同様に導電膜を形成した後、同じ
電鋳浴を用いて電鋳を行なった。
電流密度は0.06A/dm2からスタートし、44分後に12.76
A/dm2になるよう徐々に増加させ、その後12.76A/dm2
定に保ち、スタンパーの厚みが約300ミクロンになるま
で電鋳を行なった。電鋳後、裏面研磨、内外径加工を行
ない、光ディスク基板用スタンパーとして完成させた。
このスタンパーを実施例1と同様にしてX線回折によ
る解析を行なうと(111)面からの回折ピーク強度は90
×8000cpsであり、各配向面の配向指数は(111)面が0.
86、(200)面が1.43、(220)面が1.35、(311)面が
0.43であった。
このスタンパーを用いて実施例1と同様に成形を行な
ったところ、1ショット目で基板がスタンパーに密着
し、その後も基板のスタンパーからの離型状態が悪く、
基板に割れや反りが発生し、連続成形ができなかった。
比較例2 実施例1と同様にしてピット及びグルーブを形成した
レジストマスター上に同様に導電膜を形成した後、同じ
電鋳浴を用いて電鋳を行なった。
電流密度を0.06A/dm2からスタートし、20分後に12.76
A/dm2になるように徐々に増加させ、その後12.76A/dm2
で一定になるように設定しスタンパーの厚みが約300ミ
クロンになるまで電鋳を行なった。電鋳後、裏面研磨、
内外径加工を行ない、光ディスク基板用スタンパーとし
て完成させた。
このスタンパーを実施例1と同様にしてX線回折によ
る解析を行なうと(111)面からの回折ピーク強度は120
×8000cpsであり、各配向面の配向指数は(111)面が0.
75、(200)面が1.43、(220)面が1.35、(311)面が
0.43であった。
このスタンパーを用いて実施例1と同様に成形を行な
ったところ、1ショット目で基板がスタンパーに密着し
たが5ショット目からは連続成形可能となった。しかし
基板のスタンパーからの離型状態が悪く、成形基板には
割れが3枚に一枚発生し、反りや離型むらによる曇り状
の表面欠陥は250ショット以降も無くならなかった。
比較例3 実施例1と同様にしてピット及びグルーブを形成した
レジストマスター上に同様に導電膜を形成した後、同じ
電鋳浴を用いて電鋳を行なった。
電流密度を0.06A/dm2からスタートし、20分後に16.0A
/dm2になるように徐々に増加させ、その後16.0A/dm2
一定になるように設定しスタンパーの厚みが約300ミク
ロンになるまで電鋳を行なった。電鋳の後、裏面研磨、
内外径加工を行ない、光ディスク基板用スタンパーとし
て完成させた。
このスタンパーを実施例1と同様にしてX線回折によ
る解析を行なうと(111)面からの回折ピーク強度は80
×8000cpsであり、各配向面の配向指数は(111)面が0.
82、(200)面が1.65、(220)面が0.96、(311)面が
0.45であった。
このスタンパーを用いて実施例1と同様に成形を行な
ったところ、10ショット目までは基板がスタンパーに密
着したがそれ以降は連続成形可能となった。しかし基板
のスタンパーからの離型状態が悪く、成形基板の5枚に
1枚に割れが発生し、また反りや離型むらによる曇り状
の表面欠陥は250ショット以降も無くならなかった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポジ型ホトレジストが塗布されたガラス原
    盤上にレーザービームを照射して情報を記録し、これを
    現像して情報に対応する微細パターンを形成し、次にこ
    のパターン上に導電性金属膜を形成した後ニッケル電鋳
    を行い、所定の厚さに達した微細パターンのレリーフつ
    き金属板を原盤から剥離して作製する情報記録ディスク
    基板用スタンパーに於いて、電鋳ニッケル層がそのニッ
    ケル結晶の(111)面のX線回折ピークの強度で、80万c
    ps以上の結晶質であり、しかもそのニッケル結晶の各配
    向面の配向指数が(111)面については0.70〜0.85、(2
    00)面1.60〜1.90、(220)面0.70〜1.25、(311)面0.
    35〜0.70であることを特徴とする情報記録ディスク基板
    用スタンパー。
JP11784090A 1990-05-08 1990-05-08 情報記録用スタンパー Expired - Lifetime JP2764457B2 (ja)

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