JPH0734260U - 軸受の密封装置 - Google Patents

軸受の密封装置

Info

Publication number
JPH0734260U
JPH0734260U JP063471U JP6347193U JPH0734260U JP H0734260 U JPH0734260 U JP H0734260U JP 063471 U JP063471 U JP 063471U JP 6347193 U JP6347193 U JP 6347193U JP H0734260 U JPH0734260 U JP H0734260U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slinger
sealing device
axial
lip
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP063471U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2598208Y2 (ja
Inventor
俊一 藤原
Original Assignee
光洋シカゴローハイド株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 光洋シカゴローハイド株式会社 filed Critical 光洋シカゴローハイド株式会社
Priority to JP1993063471U priority Critical patent/JP2598208Y2/ja
Publication of JPH0734260U publication Critical patent/JPH0734260U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2598208Y2 publication Critical patent/JP2598208Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外輪等の外側部材と、軸や内輪等の内側部材
との間に嵌着されて両部材間を密封する軸受の密封装置
において、シール部材に対するスリンガの軸方向の装着
位置が異なっても、軸受の密封性能や回転トルクに影響
が及ばないようにする。 【構成】 シール部材1を構成する弾性体6のアキシャ
ルリップ6dは、スリンガ2の筒状部2bに接触する頭部
6d1、この頭部6d1よりも薄肉のネック部6d2、および
このネック部6d2よりも肉厚で基部6aに連設する付け
根部6d3が順次一体形成されてなり、ネック部6d2の変
形によって、スリンガ2の軸方向の装着位置の変動を吸
収できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、たとえば自動車用ホイールベアリング等に使用される軸受の密封装 置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の軸受の密封装置としては、図3および図4に示す構成のものが ある。なお、図3はその密封装置の断面図を、図4は図3の密封装置を構成する シール部材の軸受装着前の状態の断面図をそれぞれ示している。
【0003】 この密封装置は、外輪等の外側部材Aと、軸や内輪等の内側部材Bとの間に嵌 着されて両部材A,B間を密封するものであって、外側部材Aに装着されるシー ル部材1および内側部材Bに装着されるスリンガ2を備える。
【0004】 シール部材1は、芯金4と弾性体6とからなり、芯金4は、外側部材Aに内嵌 される筒状部4aと、この筒状部4aから径方向内方に張り出された環状部4bと が形成されている。また、スリンガ2は、内側部材Bに外嵌される筒状部2aと 、この筒状部2aから径方向外方に張り出された環状部2bとが形成されている。
【0005】 上記の弾性体6は、芯金4に対して合成ゴムや合成樹脂等を焼き付けるなどし て固着されており、芯金4の筒状部4a内周面側から環状部4bに沿って密着され た基部6aから、径方向内方に向けて2つのラジアルリップ6b,6cが、また、 軸方向の斜め外方に向けてアキシャルリップ6dがそれぞれ形成されている。そ して、内側部材Bにスリンガ2が嵌着された状態で、その筒状部2aにラジアル リップ6b,6cの先端が、環状部2bにアキシャルリップ6dの先端がそれぞれ当 接している。
【0006】 このように、シール部材1とスリンガ2とを組み合わせた密封装置は、ラジア ルリップ6b,6cとアキシャルリップ6dとがいずれもスリンガ2に接触するこ とによって3重に密封されるため、密封効果が高いという利点がある。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記の密封装置を組み立てるには、予め、シール部材1とスリンガ 2を一体にセットし、このセットした密封装置を外側部材Aと内側部材B間にス リンガ2の筒状部2aを挿入するが、その際、組立工程の各種の機械的な誤差の 影響により、シール部材1に対するスリンガ2の軸方向の装着位置が若干前後す ることがある。たとえば、図3において、スリンガ2が実線で示す位置に装着さ れたり、破線で示す位置に装着されたりすることが起こる。
【0008】 ここで、スリンガ2が実線で示す位置にあるときには、シール部材1のラジア ルリップ6b,6cおよびアキシャルリップ6dがいずれもスリンガ2に対して適 切な圧力で接触しているものとする。これに対して、スリンガ2が、図3の破線 で示す位置に装着された場合には、これに伴ってアキシャルリップ6dが破線で 示すように湾曲し、その結果、アキシャルリップ6dがスリンガ2の環状部2bに 接触する圧力が大きく変わる。これは、従来、アキシャルリップ6dの形状とし て、その先端部から基端部に向けて肉厚が次第に大きくなるように形成されてい るために、アキシャルリップ6dの湾曲度が大きくなるのに伴って、その弾性力 が比例的に増大するからである。しかも、アキシャルリップ6dの変形に伴って 、これに近接する側のラジアルリップ6cも破線で示すように変形し、その結果 、ラジアルリップ6cがスリンガ2の筒状部2aと接触しなくなったり、接触圧力 が不十分となる。
【0009】 このように、従来構成のものでは、シール部材1に対するスリンガ2の軸方向 の装着位置が異なることによって内側部材Bの回転トルクが変化するとともに、 シール部材1の密封性能も変化して不安定となる等の不具合を生じている。
【0010】 本考案は、上述した課題を解決するためになされたものであって、シール部材 に対するスリンガの軸方向の装着位置が異なる場合でも、アキシャルリップのス リンガに対する接触圧力の変動を小さく抑えることができ、また、アキシャルリ ップの変形がラジアルリップの変形にまで影響を及ぼさないようにして、内側部 材の回転トルクが安定化し、また、常に十分な密封性能が確保できるようにする ことを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の課題を達成するために、外輪等の外側部材と、軸や内輪等の 内側部材との間に嵌着されて両部材間を密封するもので、外側部材に装着される シール部材と内側部材に装着されるスリンガとを備え、シール部材は、芯金に合 成ゴムや合成樹脂等の弾性体を固着してなり、スリンガは、内側部材に嵌入され る筒状部とこの筒状部から径方向外方に張り出された環状部とを有し、前記弾性 体は、芯金に密着する基部から、スリンガの筒状部と環状部にそれぞれ接触する ラジアルリップおよびアキシャルリップが一体に延出されている軸受の密封装置 において、次の構成を採る。
【0012】 すなわち、本考案では、アキシャルリップを、スリンガの筒状部に接触する頭 部、この頭部よりも薄肉のネック部、およびこのネック部よりも肉厚で前記基部 に至る付け根部を順次一体形成して構成したものである。
【0013】
【作用】
上記構成において、シール部材に対するスリンガの軸方向の装着位置が異なる 場合には、このスリンガに接触するアキシャルリップの頭部の位置も変位するが 、その変位はネック部の変形によって吸収されるために、アキシャルリップの変 形がラジアルリップにまで影響を及ぼさない。しかも、アキシャルリップのネッ ク部は頭部および付け根部よりも薄肉に形成されているから、頭部がスリンガに 対して接触する圧力は、ネック部の変形の大小によらず略一定となり、スリンガ が装着される内側部材の回転トルクの変動にまでは至らない。
【0014】
【実施例】
図1は本考案の実施例に係る軸受の密封装置の断面図、図2は図1の密封装置 を構成するシール部材の軸受装着前の状態を示す断面図であり、図3および図4 に示す従来例に対応する部分には同一の符号を付す。
【0015】 図1および図2において、符号Aは軸受の外輪等の外側部材、Bは軸受の内輪 等の内側部材である。また、1は外側部材Aに装着されるシール部材、2はスリ ンガ、2a,2bはスリンガを構成する筒状部と環状部、4はシール部材1を構成 する芯金、4a,4bは芯金4を構成する筒状部と環状部であり、これらの構成は 従来例の場合と同様である。
【0016】 本考案の特徴は、芯金4に対して合成ゴムや合成樹脂等を焼き付けるなどして 固着された弾性体6の構成にある。
【0017】 すなわち、この弾性体6は、芯金4の筒状部4a内周面側から環状部4bに沿っ て密着された基部6aから、径方向内方に向けて2つのラジアルリップ6b,6c が、また、軸方向に向けてアキシャルリップ6dがそれぞれ一体に延出されてい る。そして、上記のアキシャルリップ6dは、スリンガ2の筒状部2bに接触する 頭部6d1、この頭部6d1よりも薄肉のネック部6d2、およびこのネック部6d2よ りも肉厚で基部6aに至る付け根部6d3が順次一体形成されてなり、ネック部6d 2 を挟む頭部6d1と付け根部6d3とは、軸方向に沿って互いに略平行になるよう に設けられて階段状になっている。
【0018】 そして、内側部材Bにスリンガ2が嵌着された状態で、ラジアルリップ6b, 6cの先端がスリンガ2の筒状部2aに、また、アキシャルリップ6dの頭部6d1 がスリンガ2の環状部2bにそれぞれ当接している。
【0019】 上記構成の密封装置を組み立てるには、予め、シール部材1とスリンガ2を一 体にセットし、このセットした密封装置を外側部材Aと内側部材B間にスリンガ 2の筒状部2aを挿入するが、その際、図1に示すように、シール部材1に対す るスリンガ2の軸方向の装着位置が、実線あるいは破線で示すように、若干前後 することがある。
【0020】 このスリンガ2の装着位置に応じて、これと接触するアキシャルリップ2dの 頭部6d1の位置も軸方向に沿って変位するが、その変位はネック部6d2の変形に よって吸収されるために、ラジアルリップ6b,6cには何等影響を及ぼさない。 したがって、ラジアルリップ6b,6cは常に適正な圧力でスリンガ2の筒状部2 aに接触する。しかも、アキシャルリップ6dのネック部6d2は、頭部6d1および 付け根部6d3よりも薄肉に形成されているから、頭部6d1がスリンガ2の環状部 2bに対して接触する圧力は、ネック部6d2の変形の大小によらず略一定となる 。そのため、スリンガ2の装着位置が若干異なっても、密封状態が常に良好に保 たれるとともに、内側部材Bの回転トルクがアキシャルリップ6dの接触圧力の 変化の影響を受けるといった不具合も回避されることになる。
【0021】
【考案の効果】
本考案によれば、シール部材に対するスリンガの軸方向の装着位置が異なって も、アキシャルリップのスリンガに対する接触圧力の変動を小さく抑えることが でき、また、アキシャルリップの変形がラジアルリップの変形にまで影響を及ぼ さない。このため、内側部材の回転トルクが安定化し、また、常に十分な密封性 能が確保できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る軸受の密封装置の断面図
である。
【図2】図1の密封装置を構成するシール部材の軸受装
着前の状態を示す断面図である。
【図3】従来例に係る軸受の密封装置の断面図である。
【図4】図3の密封装置を構成するシール部材の軸受装
着前の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A…外側部材、B…内側部材、1…シール部材、2…ス
リンガ、2a…筒状部,2b…環状部、4…芯金、6…弾
性体、6a…基部、6b,6c…ラジアルリップ、6d…ア
キシャルリップ、6d1…頭部、6d2…ネック部、6d3
付け根部。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪等の外側部材と、軸や内輪等の内側
    部材との間に嵌着されて両部材間を密封するもので、外
    側部材に装着されるシール部材と内側部材に装着される
    スリンガとを備え、シール部材は、芯金に合成ゴムや合
    成樹脂等の弾性体を固着してなり、スリンガは、内側部
    材に嵌入される筒状部とこの筒状部から径方向外方に張
    り出された環状部とを有し、前記弾性体は、芯金に密着
    する基部から、スリンガの筒状部と環状部にそれぞれ接
    触するラジアルリップおよびアキシャルリップが一体に
    延出されている軸受の密封装置において、 前記アキシャルリップは、スリンガの筒状部に接触する
    頭部、この頭部よりも薄肉のネック部、およびこのネッ
    ク部よりも肉厚で前記基部に至る付け根部が順次一体形
    成されてなることを特徴とする軸受の密封装置。
  2. 【請求項2】 前記ネック部を挟む頭部と付け根部とが
    軸方向に沿って互いに略平行になるように形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の軸受の密封装置。
JP1993063471U 1993-11-26 1993-11-26 密封装置 Expired - Lifetime JP2598208Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993063471U JP2598208Y2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 密封装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993063471U JP2598208Y2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 密封装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0734260U true JPH0734260U (ja) 1995-06-23
JP2598208Y2 JP2598208Y2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=13230187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993063471U Expired - Lifetime JP2598208Y2 (ja) 1993-11-26 1993-11-26 密封装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2598208Y2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003069177A1 (fr) * 2002-02-14 2003-08-21 Nsk Ltd. Dispositif d'etancheite ainsi que roulement et unite de moyeu comprenant ce dispositif d'etancheite
WO2009066676A1 (ja) * 2007-11-20 2009-05-28 Jtekt Corporation 密封装置、転がり軸受および車輪用転がり軸受
WO2009066675A1 (ja) * 2007-11-20 2009-05-28 Jtekt Corporation 密封装置、転がり軸受および車輪用転がり軸受
JP2012017827A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Jtekt Corp 密封構造
US20220316595A1 (en) * 2021-04-05 2022-10-06 Aktiebolaget Skf Axial seal assembly with hinged lip

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003069177A1 (fr) * 2002-02-14 2003-08-21 Nsk Ltd. Dispositif d'etancheite ainsi que roulement et unite de moyeu comprenant ce dispositif d'etancheite
EP1475548A1 (en) * 2002-02-14 2004-11-10 Nsk Ltd., Sealing device, and rolling bearing and hub unit incorporating the sealing unit
EP1475548A4 (en) * 2002-02-14 2007-07-25 Nsk Ltd SEALING DEVICE AND ROLLER BEARINGS AND HUB UNIT CONTAINING THE SEAL UNIT
US7731200B2 (en) 2002-02-14 2010-06-08 Nsk Ltd. Seal assembly, and rolling bearing and hub unit assembled therewith
WO2009066676A1 (ja) * 2007-11-20 2009-05-28 Jtekt Corporation 密封装置、転がり軸受および車輪用転がり軸受
WO2009066675A1 (ja) * 2007-11-20 2009-05-28 Jtekt Corporation 密封装置、転がり軸受および車輪用転がり軸受
JP2009127658A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Jtekt Corp 密封装置、転がり軸受および車輪用転がり軸受
EP2213913A1 (en) * 2007-11-20 2010-08-04 JTEKT Corporation Sealing device, rolling bearing, and rolling bearing for wheel
EP2213913A4 (en) * 2007-11-20 2011-09-21 Jtekt Corp SEALING DEVICE, ROLLER BEARINGS AND ROLLER BEARINGS FOR ONE WHEEL
JP2012017827A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Jtekt Corp 密封構造
US20220316595A1 (en) * 2021-04-05 2022-10-06 Aktiebolaget Skf Axial seal assembly with hinged lip

Also Published As

Publication number Publication date
JP2598208Y2 (ja) 1999-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3740219B2 (ja) 転がり軸受の密封装置
US5727886A (en) Bearing device for axle
EP2128501B1 (en) Hermetic sealing device
JP4654779B2 (ja) シール部材及びシール部材付き転がり軸受ユニット
JPH0734260U (ja) 軸受の密封装置
JPS6143003Y2 (ja)
US5527115A (en) Bearing mounting arrangement
JP2008232404A (ja) 車両用ハブユニット
JP4333116B2 (ja) 転がり軸受の密封装置
JP4240217B2 (ja) 密封装置
JP4154161B2 (ja) ウォーターポンプ軸受シール装置
JPH0712762Y2 (ja) 密封装置
JP2860693B2 (ja) 球面すべりブッシュ
JPH11159538A (ja) 等速自在継手用ブーツ
JPH0446137Y2 (ja)
JP3768904B2 (ja) ウォーターポンプ軸受シール装置
JPH0436944Y2 (ja)
JP2537288Y2 (ja) オイルシ−ル
JPH1078039A (ja) ベアリングシール
JPH0726606Y2 (ja) 密封装置
JPH0340634Y2 (ja)
JPH034824Y2 (ja)
JPH09324861A (ja) シール
JPS5835891Y2 (ja) ダストシ−ル
JP3533847B2 (ja) シールリング

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 10