JP4154161B2 - ウォーターポンプ軸受シール装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に装着されるウォーターポンプのインペラ回転用のウォーターポンプ軸受において、特にインペラ装着側におけるシール構造を極めて簡単で部品点数を少なくし、且つ密封性は極めて良好に維持することができるウォーターポンプ軸受シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ウォーターポンプ軸受において、インペラ装着側のシール構造として、シールに3箇のリップが形成され、その3箇のリップのうち、2箇のリップがウォーターポンプ軸の軸周表面に接触し、残りの一箇のリップが軸方向に延出して、ウォーターポンプ軸に装着されたスリンガに接触させた構造のものが存在している。このようなシール構造が特開平11−153096号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ウォーターポンプ軸受のシール装置における3箇のリップによるシール構造は、軸受の密封性を高めることが可能であるが、3箇のリップの接触において必ず1箇以上のリップは、ウォーターポンプ軸とは別材となるスリンガに接触させている。特に、典型的なスリンガとしては、その断面形状がほぼコ字形状又はL字形状等に形成され、シールリップとの接触面が、多面的であり、たとえばスリンガを構成する面の少なくとも一面が軸方向と直交する方向に突出している。
【0004】
そして、そのスリンガの軸から突出した面部分にシールリップが接触する構造であり、これによって3個のシール間の間隔が適宜に広がることになり、たとえ最初のシールリップから水が浸入しても、次位のシールリップに向かって水が移動するときに、その水を低減させ、次位のシールリップではほぼ確実に水の浸入を遮断し、密封性をより一層,良好にするものである。このため従来のシール構造では、複数のシールリップを形成したシール材とスリンガとが必要となり、構成部品の点数が増えることになる。
【0005】
また、そのスリンガの加工工程、すなわち軸へスリンガを装着する工程においては、軸に対してスリンガを極めて正確に装着しなければならないので、シール表面の振れ精度の管理が必要になる。しかも、スリンガの取付精度は、軸の回転動作時にシールリップが均一な圧力で接触しなければならないために、その工作精度には、極めて高い技術力が要求される。このようなことから、従来のウォーターポンプ軸受は、極めて高価なものであった。
【0006】
このようにスリンガと,該スリンガに接触する3箇のシールリップを有するシール材との組み合わせによる構造におけるシール装置は、極めて高価で且つそのコスト低減が困難なものであった。したがって、本発明の目的は、ウォーターポンプ軸受において、従来の良好な密封性は維持しつつも、そのシール構造をさらに極めて簡単なものとし、且つ低価格に提供可能にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、主リップ,第1副リップ及び第2副リップを有するシール材と、前記主リップ及び第2副リップが接触する大径軸部と、該大径軸部と共に段差面部を間にして形成された小径部とからなる軸と、該軸を転動体を介して包囲する外輪とからなり、該外輪箇所がハウジング本体部のボス孔部内に支持固着されたウォーターポンプ軸受と、ハウジング本体部のボス孔部開口箇所に固着されたメカニカルシールとからなり、該メカニカルシールには、前記軸の外周面に装着固定される内筒部と、該内筒部の軸受部側に対向する端部から外径方向に向って拡開形成され、且つ、前記メカニカルシールの端部から前記軸の軸受部側に向って伸びるように形成され、前記軸の段差面部付近に達すると共に前記内筒部に対してほぼ直角状に形成される拡開部から前記軸の外側に面する摺動接触面とからなる摺動面部を有する内環体構成され、前記メカニカルシールの内環体から構成された摺動接触面前記第1副リップとを接触してなることを特徴とするウォーターポンプ軸受シール装置としたことにより、シール構造を簡単にするとともに、その密封性を一定の水準に維持することができ上記課題を解決したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本発明は、自動車等の輸送機等や産業機械等のエンジンにおいて装着されるウォーターポンプの軸受に適用されるものである。まず、ウォーターポンプの軸受は、図1(A),(B)に示すように、ハウジング本体部20とハウジングカバー部とから構成されたポンプハウジング内に納められており、ポンプ室内のインペラ21を回転させるものである。そのポンプハウジングには、軸受を装着するためのボス孔部20aが形成されており、該ボス孔部20a内に後述する軸受の外輪12部分が装着される。
【0009】
軸受は、主にシール材A,軸B,外輪12及び転動体13等から構成されている。まずその第1実施形態から述べると、図2(A),(B)に示すように、そのシール材Aは、環状部1の内周面側に主リップ2,第1副リップ3及び第2副リップ4が形成されている。これら3個のリップは、断面ほぼ三角山形状に形成されたもので、各リップは、前記軸Bの外表面の適宜の位置に接触状態となるものである。主リップ2は、前記第1副リップ3と第2副リップ4との中間に位置して形成されており、また第1副リップ3は軸Bの外側に面する位置となり、第2副リップ4は軸Bの内部側に位置するものである。さらに、主リップ2と第2副リップ4とは、前記環状部1の同一内周面上に形成されている。
【0010】
また、前記第1副リップ3は、前記主リップ2及び第2副リップ4とは、異なる方向に向かって突出形成されるものであり、具体的には、図1(B),図2(B)等に示すように、前記主リップ2の突出方向と、第1副リップ3の突出方向とが直交し,且つリップ接触方向は同一方向としたり、或いは図4(A)に示すように、前記主リップ2の突出方向と第1副リップ3との突出方向を反対となるようにしたり、図4(B)に示すように、主リップ2突出と第1副リップ3とのリップ接触方向をほぼ直角となるようにしたもの等が存在する。また、前記環状部1の外周側には、ほぼ鍔状に外方に向かって広がって形成された固定環状部1aが設けられている。前記環状部1には、図2(B)に示すように、補強環7が装着され、シール材Aは、その補強環7によって後述する外輪12に強固に装着固定することができるようになっている。
【0011】
前記環状部1は、ゴム材にて形成されたものであり、前記補強環7は、金属材にて形成される。さらに前記シール材Aの第1副リップ3より外方側には、図5(A),(B)に示すように、非接触包囲部5が形成されている。該非接触包囲部5は、前記環状部1に対して扁平円筒状をなしており、その内周側面と、前記軸Bの外周面との間には、微小隙間sが形成されるようになっている。その非接触包囲部5は、比較的肉厚に形成されており、特に、その非接触包囲部5のほぼ全体或いは先端部分の断面形状がほぼ円形状に形成されることもある。この厚肉状としたことで、リップ部,特に第1副リップ3を弾性的に強化し、変形しにくくすることができる。また前記非接触包囲部5は、ラビリンス効果を発揮し、メカニカルシールより漏れる水の浸入を抑制することができる。また、図5(B)に示すように、前記非接触包囲部5の軸B側面、即ち微小隙間s側には、凹凸面5aが形成されることもある。その凸部位は、前記軸Bの軸周面とは非接触状態にある。このように凹凸面5aが形成されることで、前記ラビリンス効果がより一層発揮されることになる。
【0012】
次に、軸Bは、図3(C)に示すように、大径軸部8と小径軸部9とからなり、前記大径軸部8と小径軸部9との間に段差面部10が形成されている。その大径軸部8は、後述する外輪とともに回転支持部を構成する部位である。また、前記小径軸部9は、前記ポンプ室内に向かって突出し、その先端箇所には、インペラ21が装着される。前記段差面部10は、前記軸Bの大径軸部8から小径軸部9に変化する段差箇所であり、且つ前記シール材Aの第1副リップ3が接触する部位である。
【0013】
その段差面部10の段差面は、前記軸Bの軸方向に直交する平坦面となるように形成された直角段差面としたものである。また、その段差面部10が円錐状段差面として形成されることもある。その軸Bの大径軸部8の外周には、その軸周方向に沿って形成された外周転動溝8aが軸方向に複数列設けられている。また、外輪12は、円筒状に形成され、前記大径軸部8とともに前記軸Bの回転支持部分を構成する部材であるが、その外輪12の内周面には、前記外周転動溝8a,8a,…に対応する位置に複数の内周転動溝12a,12a,…が形成されている。
【0014】
そして、大径軸部8の外周転動溝8a,8a,…及び外輪12の内周転動溝12a,12a,…との間に前記転動体13,13,…が配列され、該転動体13,13,…がリテーナ等にて所定間隔を維持するように設定され、大径軸部8の外周を包囲するようにして外輪12が装着される。前記転動体13は、具体的には球体であるが、その他の形状として円筒状或いはローラ状のものであってもよい。また、図示された大径軸部8の外周転動溝8a,8a,…及び外輪12の内周転動溝12a,12a,…は、夫々2箇所に形成されている。
【0015】
次に、その外輪12のインペラ装着側の開口付近の内周側には、前記シール材Aの固定環状部1aが装着される固定溝12bが周方向に形成されている。該固定溝12bにシール材Aの固定環状部1aが挿入状態で固着され、そのシール材Aの内周側においては、主リップ2,第2副リップ4が軸Bに接触している。
【0016】
次に、メカニカルシールCは、図1(A),(B)に示すように、ポンプのハウジング本体部20のボス孔20a開口周縁に支持固着されるものである。そのメカニカルシールCは、内環体C1 と外環体C2 とから構成されている。そして、その外環体C2 が前記ボス孔20aに圧入状態に配置されメカニカルシールCがボス孔20aに固着され、また外環体C2 にはスプリングなどが組み込まれている。その内環体C1 と外環体C2 には耐蝕性の高いステンレス材等により形成されることが好ましいが、それに限定されることなく、その他の金属材,非金属材,合成樹脂等が適宜選択される。
【0017】
前記内環体C1 は、図1(B),図3(B)等に示すように、メカニカルシールCを前記軸Bへ圧入固着するための部位として、円筒状に形成された内筒部17を有している。そして、図1(B)及び図2(A),(B)等に示すように、その内筒部17の軸受部側に対向する端部から外径方向に向かって拡開する摺動面部18が屈曲形成されている。該摺動面部18には、前記第1副リップ3が接触する部位である。また、前記摺動面部18は、メカニカルシールCの端部から前記軸Bの軸受部側に向かって伸びるように延出形成されたものである。したがって、その摺動面部18は、前記軸Bの段差面部10付近に達しており、さらにその摺動面部18の先端部分は大径軸部8に対して軸方向に交わる状態となっている。
【0018】
前記摺動面部18は、断面形状は、前記内筒部17の端部から外方に拡開形成された前記内筒部17に対してほぼ直角状の拡開部18bが形成され、該拡開部18bから摺動接触面18aが形成される。その摺動接触面18aと拡開部18bとが、ほぼ逆「L」字形状となる。その摺動面部18の外周側にて前記第1副リップ3と接触する構造となっている。その接触構造には、種々のタイプが存在し、その第1タイプとしては、図1(B),図2(A),(B)等に示すように、前記摺動面部18の外方側を摺動接触面18aとして第1副リップ3と接触したり、或いはその第2タイプとして図4(A)に示すように、摺動面部18の内方側を摺動接触面18aとして第1副リップ3と接触する構造としている。さらに、第3タイプとして、図4(B)に示すように、摺動面部18の摺動接触面18aがほぼ垂直面状に形成され、第1副リップ3がその垂直面状の摺動接触面18aに接触する構造とすることもある。
【0019】
次に、本発明の第2実施形態としては、前記軸Bの軸周方向に、図6に示すように、シール溝11が形成されたものである。具体的には、図6(B)に示すように、前記大径軸部8の軸周方向に沿ってシール溝11が形成され、図6(A)に示すように、そのシール溝11内に前記シール材Aの主リップ2,第2副リップ4が接触したり、或いは前記主リップ2又は第2副リップ4のいずれか一方が接触する構造としたものである。なお、前記第1副リップ3は、前記摺動面部18の摺動接触面18aに接触している。
【0020】
次に、本発明の第3実施形態としては、前記軸Bの段差面部10付近には、図7(A),(B)に示すように、カラー材B1 が装着されることもある。すなわち、軸Bは、前記大径軸部8,小径軸部9及び段差面部10からなる軸本体と、カラー材B1 とから構成される2部材構成としたものである。そのカラー材B1 の材質は、主に金属材であるが、特に好ましくはステンレス製である。カラー材B1 をステンレス材とすることで、錆びることがなく、且つシール材Aとの接触性も極めて良好である。また、カラー材B1 のその他の材質としては、耐久性のある合成樹脂材,非金属材等で、特に回転作動部位を構成する部材として好適な材質で且つ所望の形状への加工性が良好なものであれば、その材質はどのようなものでも構わない。
【0021】
カラー材B1 は、図7(B)に示すように、前記段差面部10を被覆する段差被覆部14と、前記大径軸部8の段差面部10寄側の軸周面を被覆する大径軸被覆部15とから構成される。そして、前記大径軸被覆部15が大径軸部8を被覆し、且つ前記段差被覆部14が段差面部10に対してほぼストッパとしての役目をなすようにして、前記カラー材B1 が軸Bに装着固定されるものである。そして、前記カラー材B1 の大径軸被覆部15に前記主リップ2及び第2副リップ4とが接触する。また、前記大径軸被覆部15には、主リップ2のみが接触し、第2副リップ4は軸Bの大径軸部8の軸周面に接触することもある。
【0022】
これによって、第1副リップ3,主リップ2,第2副リップ4は、内環体C1 の摺動面部18及び軸B(カラー材B1 も含む)に対して夫々異なる面での接触となり、多面的なシール接触とすることができる。それゆえに、前記シール材Aと軸Bとの接触構造は、実際にはスリンガを使用しないものでありながら、あたかもスリンガを使用した場合の構造とほぼ同一にすることができ、その密封性を良好に維持することができる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明は、主リップ2,第1副リップ3及び第2副リップ4を有するシール材Aと、前記主リップ2及び第2副リップ4が接触する大径軸部8と、該大径軸部8と共に段差面部10を間にして形成された小径部9とからなる軸Bと、該軸Bを転動体13を介して包囲する外輪12とからなり、該外輪12箇所がハウジング本体部20のボス孔部20a内に支持固着されたウォーターポンプ軸受と、ハウジング本体部20のボス孔部20a開口箇所に固着されたメカニカルシールCとからなり、該メカニカルシールCには、前記軸Bの外周面に装着固定される内筒部17と、該内筒部17の軸受部側に対向する端部から外径方向に向って拡開形成され、且つ、前記メカニカルシールCの端部から前記軸Bの軸受部側に向って伸びるように形成され、前記軸Bの段差面部10付近に達すると共に前記内筒部17に対してほぼ直角状に形成される拡開部18bから前記軸Bの外側に面する摺動接触面18aとからなる摺動面部18とを有する内環体Cが構成され、前記メカニカルシールCの内環体Cから構成された摺動接触面18aと前記第1副リップ3とを接触してなるウォーターポンプ軸受シール装置としたことにより、まず第1に、従来のシール装置に装着されていたスリンガを廃止することでき、ひいては構成部品の点数及びコストを低減し、組立,製造が極めて容易にできるし、第2に製造における組付精度の負担を低減することができ、第3に密封性を良好に維持することができる等の効果を奏する。
【0024】
上記効果を詳述すると、本発明では、シール材AとともにメカニカルシールCを使用するものであり、メカニカルシールCを装着するのみで、メカニカルシールC装着箇所のみならず、シール材A装着箇所の密封性をさらに向上させようとすることができる。シール材Aの軸Bへの接触と同時にメカニカルシールCと接触することで、メカニカルシールCの内環体C1 が軸Bを包囲するので水分が直接、触れることなく、軸Bを保護することができる。
【0025】
さらに、メカニカルシールCには、前記軸Bの外周面に装着固定されるとともに、前記シール材A側に向かって外径方向に拡開形成された摺動面部18を有する内環体C1から構成され、前記摺動面部18には前記第1副リップ3が接触してなることにより、第1副リップ3と摺動面部18との接触が最も行いやすい構造にできる。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1において、前記シール材Aには前記内環体C1 の外周面との間に微小隙間sが形成される扁平円筒状とした非接触包囲部5が形成されてなるウォーターポンプ軸受シール装置としたことにより、非接触包囲部5は、その非接触包囲部5から浸入しようとする流体が第1副リップ3に達するまでに低減させるラビリンス効果とほぼ同等の現象を生じることができる。これによって、非接触包囲部5の開口から浸入した流体は、前記第1副リップ3の箇所に到達した状態でさらに低減させることができ、第1副リップ3からの水の浸入をより一層抑制し、ひいては密封性をより一層向上させることができる。
【0027】
請求項3の発明は、請求項2において、前記非接触包囲部5は、ほぼ全体或いは先端部分の断面形状がほぼ円形状に形成されることで厚肉状にしてなるウォーターポンプ軸受シール装置としたことにより、リップを強固にすることができる。
【0028】
請求項4の発明は、請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記軸Bには軸周方向にシール溝11が形成され、該シール溝11に前記主リップ2,第2副リップ4の少なくとも一つが接触してなるウォーターポンプ軸受シール装置としたことにより、さらに一層,密封性を向上させることができる。すなわち、前記主リップ2,第2副リップ4の少なくとも一つがシール溝11に接触することで、シール溝11による深さの分だけ主リップ2,第1副リップ3或いは第2副リップ4とのリップ間距離を大きくしたり、広くしたりすることができるので、たとえ水が浸入したとしても、そのリップ間距離が増加した分だけ水の浸入が減り、それ以上の浸入が生じないようにすることができ、ひいては密封性をより一層良好にできる。
【0029】
請求項5の発明は、請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記軸Bには前記主リップ2,第2副リップ4の少なくとも一つが接触するカラー材B1 が装着されてなるウォーターポンプ軸受シール装置としたことにより、カラー材B1 は前記軸Bの軸本体とは異なる材質のものから、該軸Bの外周面を構成することができるし、カラー材B1 を所望の形状に形成して軸Bの段差面部10の形状を適宜変形させることができる。上記効果を詳述すると、カラー材B1 は軸Bの段差面部10箇所及びその付近における外周面を構成するものであり、該カラー材B1 の材質をステンレス材とすることにより錆びることがなく、シール材Aの各リップとの接触状態を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1実施形態の第1タイプにおけるハウジング本体部に装着された軸受の縦断側面図
(B)は(A)の要部拡大断面図
【図2】(A)は図1(B)の要部拡大断面図
(B)は(A)の要部拡大断面図
【図3】(A)は第1実施形態の第1タイプにおけるシール材の断面図
(B)は第1実施形態の第1タイプにおけるメカニカルシールの断面図
(C)は第1実施形態の第1タイプにおける軸の一部断面にした要部側面図
【図4】(A)は第1実施形態の第2タイプにおける摺動面部とシール材との接触構造の拡大断面図
(B)は第1実施形態の第3タイプにおける摺動面部とシール材との接触構造の拡大断面図
【図5】(A)は非接触包囲部の拡大断面図
(B)は非接触包囲部の変形例の拡大断面図
【図6】(A)は本発明の第2実施形態における要部拡大断面図
(B)は第2実施形態における一部断面にした軸の要部側面図
【図7】(A)は本発明の第3実施形態における要部拡大断面図
(B)は第3実施形態における一部断面にした軸の要部側面図
【符号の説明】
A…シール材
B…軸
1 …カラー材
C…メカニカルシール
1 …内環体
2…主リップ
3…第1副リップ
4…第2副リップ
5…非接触包囲部
11…シール溝
12…外輪
13…転動体
18…摺動面部
20…ハウジング本体部
20a…ボス孔部
s…微小隙間

Claims (5)

  1. 主リップ,第1副リップ及び第2副リップを有するシール材と、前記主リップ及び第2副リップが接触する大径軸部と、該大径軸部と共に段差面部を間にして形成された小径部とからなる軸と、該軸を転動体を介して包囲する外輪とからなり、該外輪箇所がハウジング本体部のボス孔部内に支持固着されたウォーターポンプ軸受と、ハウジング本体部のボス孔部開口箇所に固着されたメカニカルシールとからなり、該メカニカルシールには、前記軸の外周面に装着固定される内筒部と、該内筒部の軸受部側に対向する端部から外径方向に向って拡開形成され、且つ、前記メカニカルシールの端部から前記軸の軸受部側に向って伸びるように形成され、前記軸の段差面部付近に達すると共に前記内筒部に対してほぼ直角状に形成される拡開部から前記軸の外側に面する摺動接触面とからなる摺動面部を有する内環体構成され、前記メカニカルシールの内環体から構成された摺動接触面前記第1副リップとを接触してなることを特徴とするウォーターポンプ軸受シール装置。
  2. 請求項1において、前記シール材には前記内環体の外周面との間に微小隙間が形成される扁平円筒状とした非接触包囲部が形成されてなることを特徴とするウォーターポンプ軸受シール装置。
  3. 請求項2において、前記非接触包囲部は、ほぼ全体或いは先端部分の断面形状がほぼ円形状に形成されることで厚肉状にしてなることを特徴とするウォーターポンプ軸受シール装置。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記軸には軸周方向にシール溝が形成され、該シール溝に前記主リップ,第2副リップの少なくとも一つが接触してなることを特徴とするウォーターポンプ軸受シール装置。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記軸には前記主リップ,第2副リップの少なくとも一つが接触するカラー材が装着されてなることを特徴とするウォーターポンプ軸受シール装置。
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