JPH073415B2 - 液体分析要素の製造方法 - Google Patents

液体分析要素の製造方法

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JPH073415B2
JPH073415B2 JP25640885A JP25640885A JPH073415B2 JP H073415 B2 JPH073415 B2 JP H073415B2 JP 25640885 A JP25640885 A JP 25640885A JP 25640885 A JP25640885 A JP 25640885A JP H073415 B2 JPH073415 B2 JP H073415B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔先行技術〕 液体、特に血液等の体液を自動的に分光光度分析するの
に好適な一体型多層分析要素は特公昭53-21677合や特開
昭55-164356号等で知られている。
このような一体型多層分析要素は、液体展開層とのその
ほかの機能層と支持体から成つており、展開層以外の機
能層とは、試薬層、光反射層、過層、透析層等であ
る。最も基本的な構成は支持体、試薬層、光反射層とし
て作用する層、過層として作用する層及び展開層の順
に積層されたものであるが、試薬層と展開層の間に過
層および反射層の双方として作用する層を設けることが
できる。
このような過層と反射層の作用を兼ねる層として、特
公昭53-21677号には、二酸化チタンまたは硫酸バリウム
を酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン等
の結合剤中に分散させた層が、全血を分析する際に血球
を効率的に過除去するに有効なものとして記載されて
いる。
しかしこのような結合剤を連続層として有する層を展開
層と試薬層の間に設けると、血液等の体液中の蛋白質の
ような高分子物質や脂質のような疎水性物質を分析しよ
うとする場合に、これらの物質を透過させない欠点があ
る。
特公昭53-21677号には、また、過の作用をなしさらに
反射層としても作用する単一層の好適な例としてブラツ
シユ・ポリマー層があげられている。ブラツシユ・ポリ
マー層とはポリマーを、このポリマーに対し良好な溶剤
である液体とこれより沸点が高くこのポリマーに対し非
溶剤であるかまたは少くとも貧溶剤である他の液体とよ
りなる混合液体に溶解し、このポリマー溶液を基板に被
覆し、次いでこの被覆物を乾燥することによつて作られ
るものである。ブラツシユ・ポリマー層を過兼反射層
として有する多層分析要素を用いて全血を分析しようと
すると、血球を過しかつ赤血球の色が支持体側から充
分に遮蔽(分光測光を妨害しない程度に)されるために
は、ブラツシユ・ポリマー層の厚さが300μm以上必要
であることが判つた。このように厚いブラツシユ・ポリ
マー層を展開層と試薬層の間に有する多層分析要素は展
開層に多量の被検液の供給(点着)を必要とする。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高分子アナライトあるいは、疎水性ア
ナライトも通過できる光反射層、または過層、または
光反射層と過層の両作用をかねる層を有する一体型多
層分析要素を提供することである。
本発明の別の目的は、分析のための分光測光を妨害する
ような有色粒子(たとえば赤血球)を含む被検液体(た
とえば血液)を、比較的少量の液量で分析し得るよう
な、過層と反射層の双方の作用をもつ層を有する一体
型多層分析要素の製造方法を提供することである。
〔発明の要旨〕
本発明の上記目的は、液体展開層および濾過と光反射の
作用を有する層を少なくとも有する液体分析用一体型多
層分析要素を製造する方法であって、 第一の高分子と該高分子物質の良溶媒と該高分子物質
の貧溶媒から成る第一の高分子の一様な溶液を仮支持体
の面上に流延し第一の高分子の層を形成させ、 前記第一の高分子の層が未乾燥のままその上に、第二
の高分子と該高分子物質の良溶媒と該高分子物質の貧溶
媒から成る第二の高分子溶液を流延して第二の高分子の
層を形成させ、 第一の高分子の層の上に第二の高分子の層が積層され
たまま乾燥させて第一の高分子の多孔性層の上に第二の
高分子の多孔性層が積層された多孔性層を形成させ、 形成された多孔性高分子膜を仮支持体からはぎ取るこ
とにより第一の高分子の多孔性層の上に第二の高分子の
多孔性層が積層された多孔性高分子膜を調製し、 前記積層された多孔性高分子膜の仮支持体に接してい
た面に液体展開層を塗布または貼り合わせにより設ける
液体分析用一体型多層分析要素の製造方法により達成さ
れた。
第一の高分子物質と第二の高分子物質とは同じでも異な
つていてもよい。いずれも例えば酢酸セルロース、酪酸
セルロース、酢酸/酪酸セルロース(混合エステル)、
硝酸セルロース等のセルロースエステル樹脂、例えばエ
チルセルロースのようなセルロースエーテル樹脂やポリ
アミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂などから選ぶことができる。又、例えばニトロセルロ
ーズとセルローズアセテートのように混和性の良い樹脂
を2種類或いはそれ以上を混合して使用することができ
る。
これらの高分子物質に対する良溶媒及び貧溶媒(非溶媒
を含む)の組合せ(実質的に一様に相互に溶解する良溶
媒と貧溶媒の組合せ)は、それぞれ当業者公知のものを
選ぶことができる。例えば酢酸セルロースに対しては良
溶媒としてジクロルメタン、アセトン、蟻酸メチル等、
貧溶媒としてアルコール類、硝酸セルロースに対しては
良溶媒として酢酸メチル、アセトン、酢酸、ジエチルエ
ーテルとエタノールの混合物等、貧溶媒としてメタノー
ル、エタノール等のアルコール類を用いることができ
る。ポリアミド樹脂に対しては良溶媒としてメタノー
ル、エタノール等、貧溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、酢酸エチル等を用いることができる。
酢酸セルロースに対して好ましい良溶媒はメチレンクロ
ライド、またはメチレンクロライド約9部とメタノール
約1部の混合物、好ましい貧溶媒はメタノール、メタノ
ールと少量の水との混合物である。
高分子物質と良溶媒と貧溶媒の比率は、生成すべき多孔
膜の平均または最大孔径によつて選ばれる。
第一の高分子溶液と第二の高分子溶液とは同一の組成で
あつても、また異なる組成であつてもよい。
第一の高分子溶液と第二の高分子溶液のそれぞれの塗布
量は特に限定しない。たとえば血液を分析対象とする場
合血液試料を展開層の指定部位に点着し充分展開した後
(たとえば6分後)展開層と反対側から見て血漿の滲透
が観察されるが赤血球の赤色はほとんど見えない程度に
なるように、それぞれの塗布量が選択される。
第一の高分子溶液及び第二の高分子溶液それぞれの組成
と塗布量を選ぶことにより、それぞれの高分子溶液から
生成される多孔膜の孔径が決定されるが、血液を分析対
象として赤血球を過して除き、かつ比色分析の背景と
しての光反射層として利用する目的の場合には、仮支持
体従つて展開層に近い、第一の高分子溶液から生成され
る多孔膜の最大孔径が第二の高分子溶液から生成される
多孔膜の最大孔径より小さくないこと、特により大であ
ることが好ましい。高分子溶液から形成される多孔膜の
孔径は、高分子溶液中の良溶媒の量を貧溶媒に比し多く
することにより大きくすることができる。
本発明の方法においては、第一の高分子溶液を仮支持体
の上に流延塗布した後、第一の高分子溶液の塗布膜が未
乾燥のまま第二の高分子溶液を流延塗布し乾燥すること
により、第一の高分子の多孔性膜の上に第二の高分子の
多孔性膜が積層された多孔性膜を形成させることができ
る。
本発明により製造される分析要素は液体展開層および
過兼反射層のほかに他の機能層たとえば反応層、検出
層、試薬層、係留層、吸水層、接合層等を有していても
よい。これらの機能層は過兼反射層の展開層とは反対
の面に設けられるので、多孔性高分子膜を仮支持体から
はぎ取つた後液体展開層を設ける前または後に、高分子
膜の仮支持体と接していなかつた面に、これらの機能層
を塗布により設けるか、または機能層と高分子膜を貼り
合わせる。分析要素が光透過性、水不透過性支持体を有
する形式である場合には、支持体上に下塗層を塗設する
か支持体面に親水化処理を施した後、試薬層、検出層、
係留層、吸水層等の機能層を通常は塗布により設け、こ
れらの層の上に直接、またはその上に設けた接合層を介
して、前記多孔性高分子膜を貼り合わせる。このとき高
分子膜の他の面(仮支持体に接していた面)には液体展
開層をすでに設けてあつても、また液体展開層を設けて
なくともよい。機能層の上に直接、または接合層を介し
て多孔性高分子膜を貼り合わせるためには、機能層また
は接合層を適当な液体(例えば水)で膨潤させるか、機
能層の上に接合層を塗布し乾かない内に、多孔性高分子
膜と貼り合わせる方法を用いればよい。機能層はゼラチ
ン、アガロース、ポリビニルアルコールアセタール類
(たとえばポリビニルブチラール)、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド等親水性高分子で構成される
ことが多く、水をその面に均一に与えて膨潤させれば多
孔性高分子膜と容易に貼り合わせることができる。
特に多孔性高分子膜が酢酸セルロース、酪酸セルロース
等のセルロースエステルで構成されているときには、こ
の方法で確実かつ強固に貼り合わせができる。
接合層に用いることができる親水性ポリマーの例として
は、吸水層に用いられるのと同様な親水性ポリマーがあ
げられる。それらのうちゼラチン、ゼラチン誘導体、ポ
リアクリルアミド等が好ましい。接着層の乾燥膜厚は一
般に約0.5μmから約20μm、好ましくは約1μmから
約10μmの範囲である。接着層は親水性ポリマーと、必
要によつて加えられる界面活性剤等を含む水溶液を公知
の方法で、支持体や吸水層等他の機能層の上に塗布する
方法により設けることができる。
第二の高分子溶液には流延前に白色の難溶性粒子たとえ
ば酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸ス
トロンチウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛などを加えることが
でき、それによつて光反射層としての性能を高めること
ができる。またこれらの粒子の懸濁液を、多孔膜の形成
後に好ましくは展開層の設けられる側と反対側から、浸
透させる方法で同様の目的を達することができる。懸濁
液にはゼラチンのような保護コロイド(結合剤)を、高
分子アナライトの通過を実質的に妨害しない限度で含ん
でもよい。展開層の設けられる側から浸透させてもよ
い。
本発明の方法で形成される過兼反射層、特にその展開
層から遠い側の部分は、過兼反射層としての作用のほ
か種々の機能を併せ有することができる。例えば反応
層、試薬層、検出層などの機能である。このような他の
機能をもたせる場合には、目的に応じた反応成分、酵
素、補酵素、発色剤、指示薬、蛍光剤、媒染剤などを適
当な溶媒の溶液として、あるいは分散物として、多孔性
高分子膜に浸透させればよい。
展開層と組み合わせる前に仮支持体と接していた面から
これらを滲透させてもよいが、展開層とは反対側の面に
これらを滲透させることが好ましい(展開層と組み合わ
せる前、後いずれでもよい)。
多孔性高分子膜と展開層を結合するには、幾つか方法が
あるが、展開層が編物や特開昭55-164356号記載の如き
織物である場合には、これらの布綿の片面に少量の適当
な粘性をもつた接着液を均一に付着させ、高分子膜と重
ね合わせる簡単な方法で目的を達する。そのような接着
液としては酢酸ビニル乳化物、デンプン糊、ポリビニル
アルコール水溶液、カルボキシメチルセルロース水溶
液、アルキルアクリレート(例えばブチルアクリレー
ト)乳化物等、またはそれらの混合物を用いることがで
きる。
液体展開層は一般に、液体計量作用を有する層であるこ
とが要求される。液体計量作用とは、その表面に点着供
給された液体試料を、その中に含有している成分を実質
的に偏在させることなく、層の面に平行な方向に単位面
積当り実質的に一定量の割合で広げる作用を言う。
展開層を構成する材料としては、濾紙、不織布、織物生
地(例、ブロード、ポプリン等の平織等)、編物生地
(例、トリコツト編、ダブルトリコツト編、ミラニーズ
編等)、ガラス繊維濾紙、ブラツシユ・ポリマーより形
成されるメンブランフイルター、あるいはポリマーミク
ロビーズ等からなる三次元格子状構造物等を用いること
ができる。こられのうちでは、織物生地および編物生地
に代表される繊維質層を用いることが好ましい。
本発明の乾式分析要素に織物生地または編物生地が用い
られる場合、これらは水洗等の脱脂処理により少なくと
も糸製造時、織物製造時あるいは編物編成時に供給また
は付着した油脂類を実質的に除去されていることが好ま
しい。
上記織物または編物生地を分析要素の液体展開層として
用いる場合には、さらにその織物または編物生地に特開
昭57-66359号公報に開示の物理的活性化処理(好ましく
はグロー放電処理またはコロナ放電処理等)を生地の少
なくとも片面に施すか、あるいは特開昭55-164356号、
特開昭57-66359号公報等に開示の親水性ポリマー含浸処
理等の親水化処理するかまたはこれらの処理工程を逐次
実施することにより織物または編物を親水化することが
より好ましい。
本発明の乾式分析要素に用いることができる光透過性・
水不透過性支持体の例としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリカルボネート、ポリスチレン、セルロース
エステル(例、セルロースジアセテート、セルロースト
リアセテート、セルロースアセテートプロピオネート
等)等のポリマーからなる厚さ約50μmから約1mm、好
ましくは約80μmから約300μmの範囲のフイルム、も
しくはシート状の透明支持体を挙げることができる。
これら支持体の表面には必要により下塗層を設けて、支
持体の上に設けられる機能層等と支持体との接着を強固
なものにすることができる。また、下塗層の代りに、支
持体の表面に物理的あるいは化学的な活性化処理を施し
てもよい。
本発明によつて製造される一体型多層分析要素には多孔
性高分子膜の液体展開層とは反対側に(場合によつては
光透過性・水不透過性支持体との間に)吸水層が設けら
れてもよい。吸水層は親水性結合剤、すなわち水を吸収
して膨潤する親水性ポリマーを層形成成分とする層であ
ることが好ましい。そのような親水性ポリマーの例とし
ては、ゼラチン(例、酸処理ゼラチン、脱イオンゼラチ
ン等)、ゼラチン誘導体(例、フタル化ゼラチン、ヒド
ロキシアクリレートグラフトゼラチン等)、アガロー
ス、プルラン、プルラン誘導体、ポリアクリルアミド、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等をあげ
ることができる。
吸水層の乾燥時の厚さは約1μmから約100μmの範囲
であることが好ましく、より好ましくは約3μmから約
30μmの範囲である。吸水層には、必要に応じて界面活
性剤、緩衝剤、光反射剤等を含有させることもできる。
上記吸水層の上には、必要に応じて光遮蔽層を設けるこ
とができる。光遮蔽層は、光遮蔽性、または光遮蔽性と
光反射性とを兼ね備えた微粒子が皮膜形成能を有する親
水性ポリマーバインダーに分散保持されている水透過性
または水浸透性の層である。光遮蔽層は検出可能な変化
(色変化、発色等)を多孔性高分子膜に関して液体展開
層と反対側から反射測光する際に、液体展開層に点着供
給された水性液体の色、特に試料が全血である場合のヘ
モグロビンの赤色等を遮蔽するとともに光反射層または
背景層としても機能する。
光遮蔽性と光反射性とを兼ね備えた微粒子の例として
は、二酸化チタン微粒子(ルチル型、アナターゼ型また
はブルツカイト型の粒子径が約0.1μmから約1.2μmの
微結晶粒子等)、硫酸バリウム微粒子、アルミニウム微
粒子または微小フレーク等を挙げることができ、光吸収
性で光遮蔽性である微粒子の例としては、カーボンブラ
ツクを挙げることができ、これらのうちでは二酸化チタ
ン微粒子、硫酸バリウム微粒子が好ましい。特に好まし
いのは、アナターゼ型二酸化チタン微粒子である。
皮膜形成能を有する親水性ポリマーバインダーの例とし
ては、前述の吸水層の製造に用いられる親水性ポリマー
と同様の親水性ポリマーのほかに、弱親水性の再生セル
ロース、セルロースアセテート等を挙げることができ、
これらのうちではゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリアク
リルアミド等が好ましい。なお、ゼラチン、ゼラチン誘
導体は公知の硬化剤(架橋剤)を添加することができ
る。
光遮蔽層は、光反射性または光遮蔽性微粒子と親水性ポ
リマーとの水性分散液を公知の方法により多孔性高分子
膜、支持体又は他の機能層の上に塗布し乾燥することに
より設けることができる。光遮蔽層を設ける代りに、前
述したように多孔性高分子膜中に光反射性微粒子を含有
させてもよい。
本発明の乾式分析要素は、一体型多層分析要素とした場
合には、一辺約15mmから約30mmの正方形またはほぼ同サ
イズの円形等の小片に裁断し、特開昭57-63452号、特開
昭54-156079号、実開昭56-142454号、実開昭58-32350号
および特開昭58-501144号各公報等に開示のスライド枠
等に納めて分析スライドとして用いるのが製造、包装、
輸送、保存および測定操作等の全ての観点で好ましい。
本発明の乾式分析要素は、約5μLから約30μL、好ま
しくは約8μLから約20μLの水性液体試料を展開層に
点着供給し、必要に応じて約20℃から約45℃の範囲の実
質的に一定の温度でインクベーシヨンする。その後、一
方の側から(一体型多層分析要素においては光透過性支
持体側から)乾式分析要素内の色変化、発色等の検出可
能な変化を反射側光し比色法の原理により液体試料中の
測定対象成分を分析する。
〔実施例〕
全血を検体としてアルブミンを直接定量する一体型多層
分析要素を作製した。
1)第一多孔性高分子膜用溶液(溶液1)の調製高酢化
度セルロースアセテート(結合酢酸量60%)20gと低酢
化度セルロースアセテート(結合酢酸量52%)15gをメ
チレンクロライド275gとメタノール30gの混合液に溶解
し、この溶液に水25gとメタノール120gの混合液を攪拌
下に滴下して加えた。
2)第二多孔性高分子膜用溶液(溶液2)の調製溶液1
と同様にセルロースアセテート(合計35g)をメチレン
クロライド275gとメタノール30gの混合液に溶解し、こ
れに酸化チタン(アナターセ型)20gを添加してよく分
散した後、水25g、リンゴ酸0.5gおよびメタノール120g
の混合液を攪拌下に滴下して加えることにより、溶液2
を調製した。
3)多孔性高分子膜の作製 仮支持体となる厚さ180μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの上に上記溶液1を600μmの厚みに流延
し、無風状態で1分間放置後、溶液2を300μmの厚み
に流延し、無風状態で5分間放置した。その後60%R.
H.,23℃の風で20分間乾燥した。乾燥後、仮支持体から
剥離することにより、多孔性高分子膜を作製した。
4)支持体及び検出層 ポリビニルアルコール(硬化)で下塗したポリエチレン
テレフタートフィルム(厚さ180μm)上に1cm2当り0.
2mgのブロモクレゾールグリーン(BCG)Na塩と架橋剤を
含むポリビニルアルコール層を乾燥厚10μmとなるよう
塗布乾燥して検出層とした。
5)一体型多層分析要素の組立て 検出層を塗布した支持体の上に少量の水を塗布して検出
層(硬膜されたポリビニルアルコール層)を膨潤させ、
この層の上に前記3)で作製した多孔性高分子膜を、自
由表面乾燥された側を下にして重ね合わせ、乾燥して接
着させた。別にポリエチレンテレフタレートフィルム上
に酢酸ビニル・エマルジョン接着剤(コニシ(株)製ボ
ンドCF77)を約30μmの厚みに塗布し、その上に80双の
綿糸とポリエステル糸の混紡ブロード織物をのせて、繊
維の凸部に接着剤を付着させたのち、この織物をフィル
ムから離して前記の接着させた多孔製高分子膜の上に積
層し、乾燥して一体型多層分析要素を作製した。
6)評価試験 この一体型多層分析要素の上に全血10μLを点着して支
持体面側から観察したところ、赤血球は完全に遮蔽さ
れ、アルブミンによるBCG色素の発色が見られた。
同じ全血試料に生理食塩水または等張アルブミン水溶液
を加えてアルブミン濃度を2〜6g/dLの5段階に変えた
標準溶液を、Technicon RA1000型分析器を用い、BCGの
発色を測定してアルブミン濃度を検定した。この標準溶
液のアルビミン濃度と、上記一体型多層分析要素により
得られる発色濃度とから検量線を得ることができた。
この評価試験により、本発明の方法により製造した第一
の高分子の多孔性層の上に第二の高分子の多孔性層が積
層された多孔性高分子膜の仮支持体に接していた面に織
物(布地)からなる液体展開層を貼り合わせて作製した
一体型多層分析要素においては、全血中の高分子アナラ
イトであるアルブミンが良好に展開されて検出層に到達
していること及び全血中の赤血球の赤色が検出層側から
完全に遮蔽されていることが明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体展開層および濾過と光反射の作用を有
    する層を少なくとも有する液体分析用一体型多層分析要
    素を製造する方法であって、 第一の高分子と該高分子物質の良溶媒と該高分子物質
    の貧溶媒から成る第一の高分子の一様な溶液を仮支持体
    の面上に流延し第一の高分子の層を形成させ、 前記第一の高分子の層が未乾燥のままその上に、第二
    の高分子と該高分子物質の良溶媒と該高分子物質の貧溶
    媒から成る第二の高分子溶液を流延して第二の高分子の
    層を形成させ、 第一の高分子の層の上に第二の高分子の層が積層され
    たまま乾燥させて第一の高分子の多孔性層の上に第二の
    高分子の多孔性層が積層された多孔性層を形成させ、 形成された多孔性高分子膜を仮支持体からはぎ取るこ
    とにより第一の高分子の多孔性層の上に第二の高分子の
    多孔性層が積層された多孔性高分子膜を調製し、 前記積層された多孔性高分子膜の仮支持体に接してい
    た面に液体展開層を塗布または貼り合わせにより設ける
    ことを特徴とする液体分析用一体型多層分析要素の製造
    方法。
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