JPH0734114A - 高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法 - Google Patents

高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法

Info

Publication number
JPH0734114A
JPH0734114A JP5178422A JP17842293A JPH0734114A JP H0734114 A JPH0734114 A JP H0734114A JP 5178422 A JP5178422 A JP 5178422A JP 17842293 A JP17842293 A JP 17842293A JP H0734114 A JPH0734114 A JP H0734114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bao
flux
dephosphorization
molten iron
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5178422A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Maya
敬一 真屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP5178422A priority Critical patent/JPH0734114A/ja
Publication of JPH0734114A publication Critical patent/JPH0734114A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高Mn溶鉄の効率的な脱P方法を提供する。 【構成】Mnを2%以上含有する高Mn溶融合金鉄の表面
に、下記ととからなる粉体に、さらにその100 重量
部に対して、Fe、Cr、Mnの酸化物の1種以上の粉体をMn
O2換算で10〜30重量部混合した粉体状の脱りん精錬用添
加剤を精錬用気体および/または他のキャリアガスによ
って吹き付ける溶融合金鉄の脱りん方法。 BaO 、BaCO3 、Ba(OH)2 及びBaSO4 の1種以上がBaO
換算で20〜90重量% BaCl2 及びBaF2の1種以上が10〜80重量% 上記の方法は減圧下で行うこともできる。 【効果】フラックスのコストと原単位を低減するととも
に、高Mn溶鉄の脱Pを効率的に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高Mn溶融合金鉄から不
純物のりん(P)を効果的に除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の新鋼種開発において数多くの技術
的進歩がみられる中で、高Mn鋼(Mn:2重量%以上)に
寄せられる期待も多く、多方面で高Mn鋼に関する報告が
提出されている。
【0003】高Mn鋼は、Niを含有するオーステナイト系
ステンレス鋼に比べ、低コスト、高強度、低透磁率であ
るという利点を有しており、近年、磁気浮上鉄道、核融
合装置、消磁装置、電気機器などの部材に用いる非磁性
鋼、構造用鋼、耐摩耗鋼としてその用途が拡大してい
る。
【0004】一般に高Mn鋼中のPは、熱間加工性および
溶接割れ性に悪影響を及ぼす有害成分である。高Mn鋼の
製造においては、Mn源としてPを多く含有するフェロマ
ンガンを〔P〕規格の許容する限り添加し(あるいは、
場合により〔C〕規格の許容する限り添加することもあ
るが)、残りのMn分を金属Mnで補充することにより、
〔P〕規格を満足させるのが常である。
【0005】しかしこの方法では、高価な金属Mnを多量
に使用するので、溶製コストが高くなる。より安価に高
Mn鋼を溶製するためには、大部分のMn分を安価なフェロ
マンガンにより供給し、高Mn溶融合金鉄(以下、溶融合
金鉄を溶鉄という)を脱りん( 以下、脱Pと記す )精錬
することができる技術の確立が不可欠となる。
【0006】低P高Mn鋼の必要性が増すにつれ、種々の
脱P方法が研究され始めている。Mnを含む溶鉄の脱Pに
ついては、単なる投入方法で溶鉄表面に脱P精錬用添加
剤を添加して脱P能を有するスラグを形成し、機械的攪
拌またはガスバブリングによる攪拌を与えて脱Pを行
う、次のような技術が開示されている。
【0007】特開昭58−31011 号公報には、Crをも含む
溶鉄のBaO −BaCl2 −Cr酸化物系脱P精錬用添加剤(以
下、フラックスという)による脱P方法、特開昭59− 4
7349号公報には、 BaCO3−BaCl2 系フラックスによる脱
P方法が示されている。また、特開昭62−30810 、特開
昭61−272312、特開昭62−227063または特開平2−2672
11の各号公報には、上記特開昭59−47349 号公報の方法
と同じ原理で、 BaO、BaCO3 による脱Pが可能であるこ
とが示されている。
【0008】すなわち、上記の各号公報に示される脱P
の原理は、下記(1) 式に示すように、Mnを酸化しない程
度の弱い酸化力(固体酸化物または酸素ガスからの酸
素)で溶鉄中のPを酸化し、次に、下記(2) 式に示すよ
うに、転炉スラグ中の CaOよりも著しく強い塩基性酸化
物である BaOにより、脱P生成物である酸性酸化物P2O5
をスラグ中で安定化させることにより、溶鉄のPを除去
するというものである。
【0009】 2〔P〕+5〔O〕→ (P2O5)・・・・ ・・・(1) (P2O5)+3(BaO) → (3BaO ・ P2O5)・・・・・(2) これらのフラックスは反応後BaO を含むスラグとなるも
のであり、フラックスはBaO 系フラックス、スラグはBa
O 系スラグと総称される。
【0010】しかし、上記の BaO系フラックスは非常に
高価である。また近年、超電導材料の原料として注目さ
れ始めたことによって需要が伸び、入手が困難になりつ
つある。また、上記の従来の方法は、単なる溶鉄表面の
みでのスラグ−メタル反応によるものであるから、脱P
反応効率が劣る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粉体
状の脱りん精錬用添加剤中のBaO 系フラックスの配合量
を低下させ、脱Pコストを低減するとともに、効率的な
処理を行うことができる脱P方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の (1)
および(2) の脱P方法にある。
【0013】(1)Mnを2重量%以上含有する高Mn溶融合
金鉄の表面に、下記ととからなる粉体に、さらにそ
の100 重量部に対して、Fe酸化物、Cr酸化物およびMn酸
化物の1種以上の粉体をMnO2換算で10〜30重量部混合し
た粉体状の脱りん精錬用添加剤を、精錬用気体および/
または他のキャリアガスによって吹き付けることを特徴
とする溶融合金鉄の脱りん方法。
【0014】BaO 、BaCO3 、Ba(OH)2 及びBaSO4 の1
種以上がBaO 換算で20〜90重量% BaCl2 及びBaF2の1種以上が10〜80重量% (2)脱りん精錬用添加剤を減圧下で吹き付けることを特
徴とする上記(1) の溶融合金鉄の脱P方法。
【0015】本発明でいう「高Mn」とは、Mn含有量が2
重量%以上の場合を意味し、この「高Mn溶融合金鉄」に
は、Crを1重量%以上含有するものも含むこととする。
【0016】本発明者らは、 BaO系フラックスの溶鋼へ
の供給方法を種々検討した結果、適切な組成の粉体状の
脱りん精錬用添加剤(以下、粉体フラックスという)を
溶鉄表面に吹き付けることにより、粉体フラックスのコ
ストと原単位を低減することができるとともに、脱P所
要時間および脱P効率が改善されることを見いだした。
【0017】
【作用】まず、図1により本発明の方法を説明する。以
下、%は重量%を意味する。
【0018】図1は、本発明の方法を実施する装置の例
を示す縦断面図である。この装置では、高周波真空精錬
炉7内の容器1の外周に巻装したコイル2ヘ通電して、
容器1内の溶鉄3を1400℃程度に維持しながら、精錬炉
7内の雰囲気を例えば760Torr(Ar) または排気ダクト4
から排気して20Torrに保持し、精錬炉7の上部から炉内
に挿入された上吹ランス6から、溶鉄3の表面にArなど
のキャリアガスで粉体フラックス5を吹き付ける。図1
で符号8はポーラス煉瓦、符号9は成分調整用の合金鉄
などの添加装置、符号10はサブランスである。
【0019】図2は、〔C〕=2%、〔Mn〕=18%の溶
鉄を、上記図1の方法を用いて脱P処理した場合の、脱
P処理後スラグ中のBaO 濃度、すなわち(BaO) と脱P率
との関係を、従来の上添加法と比較して示す図である。
【0020】この図において、「上添加」とは、塊状 B
aO系フラックスを溶鉄表面上に落下させた後、溶鉄を強
攪拌し、溶鉄表面−スラグ界面で脱P反応を進行させる
従来の方法である。一方、「粉体上吹」とは、前記図1
に示す、溶鉄表面に粉体フラックスをキャリアガスで吹
き付ける方法で溶鉄中へ侵入させ、攪拌によりフラック
スを分散させ、溶鉄中でフラックス (溶融状態であるこ
とが考えられる) と溶鉄中のPとの反応を進行させる本
発明の方法である。
【0021】この実験条件は以下のとおりである。
【0022】溶鉄:2kg 溶鉄成分:初期〔C〕=2%、初期〔Mn〕=18%、初期
〔P〕=0.06% 粉体フラックス組成: BaO−BaCl2(100kg/溶鉄トン)お
よび MnO2 (10kg/溶鉄トン) の混合物 粉体フラックス粒径:10〜200 μm 溶鉄容器:MgO ルツボ 雰囲気:大気、1atm 添加方法:上添加法 (処理時間30分) 粉体上吹法 (処理時間10〜20分) キャリアガス:Ar キャリアガス流量:1〜10リットル/min ノズル径:φ5mm 粉体フラックス供給速度:10kg/min・トン(20g/min) 処理温度:1400℃ 図2から明らかなように、粉体上吹の場合の方が上添加
の場合に比べ、脱P率が向上する。したがって、脱P率
が向上する分だけ、フラックスの原単位を低減し、ま
た、脱P処理時間も約半分に短縮することができる。
【0023】すなわち、フラックスを粉体状にして、粉
体が十分侵入し得る速度で溶鉄中に吹き込んで脱P反応
させる方が、フラックスを溶鉄表面上に添加し、強攪拌
によりメタル−スラグ界面で脱P反応させる従来の方法
に比べ、次の、の優位性がある。
【0024】脱Pに寄与する反応界面積を増大させる
ことができる。
【0025】フラックスの溶解速度が大きいため、脱
P反応を速やかに進行させることができる次に、粉体フ
ラックスの組成および脱P条件を前記のように限定した
理由を説明する。
【0026】〔1〕粉体フラックスの組成 高Mn溶鉄の脱Pでは、通常の溶鉄脱P方法として採用さ
れている転炉吹錬のような強い酸化精錬法を適用して
も、Mnが優先的に酸化されるのみで、Pは除去できな
い。このため、フラックスとしては、前記のように強力
な脱P能を有する従来のBaO 系フラックスを配合したも
のを用いるのことが有効である。
【0027】脱P剤であるBaO 源としては、BaO (酸化
バリウム)あるいはさらに安定で入手し易い BaO化合
物、例えば、高温下では分解してBaO が生成する BaCO3
( 炭酸バリウム )、Ba(OH)2 、BaSO4 の粉体を用いる。
これらのうちから選んで1種以上をBaO 換算で20〜90%
配合する。
【0028】次に、スラグ化促進剤として作用するBaCl
2 およびBaF2の粉体の1種以上を10〜80%配合する。
【0029】さらに、上記脱P剤とスラグ化促進剤とか
らなる混合粉体100 重量部に対して、Fe、CrおよびMnの
酸化物粉体のうちの1種以上をMnO2換算で10〜30重量部
になるように混合する。これらの酸化物は、Pの酸化に
必要な酸素の主な供給源( 酸化剤 )となるものである。
【0030】(a) 脱P剤 まず、粉体フラックス中の BaO配合率について述べる。
【0031】図2に示すように、(BaO) が60%までは
(BaO)が上昇するにつれ脱P率は向上する。これは、(Ba
O) が高いほどスラグの塩基度が高くなり、酸性酸化物
であるP2O5がスラグ中で安定化されるためである。しか
し、(BaO) が60%を超えると、脱P率はむしろ低下す
る。これは(BaO) が高いほどスラグの粘性が高くなるた
め、脱Pが物理的に進行しないためである。なお、ここ
で (BaO)とは、BaO およびBaCO3、Ba(OH)2 、BaSO4
のBaO 分の総和を指す。
【0032】以上から推定すれば、粉体フラックス中の
適正な BaO分の範囲は 20%≦BaO ≦90%、 望ましくは、 40%≦BaO ≦80% となる。
【0033】(b) スラグ化促進剤 脱P効率を向上させるには、粉体フラックスの溶解速度
を向上させ、脱P反応を速やかに進行させる必要があ
る。このため、BaCl2 、BaF2を用いる。これらは、スラ
グ中に残存してスラグ化促進剤として作用するものであ
る。前記の脱P剤に対する配合比率の範囲は、BaCl2
BaF2の1種または2種で10〜80%、望ましいのは20〜60
%である。
【0034】この上限値80%は、脱P能を有するスラグ
中の(BaO) を少なくとも20%以上確保するために必要な
値である。一方、下限値10%は、脱P処理において BaO
系スラグに十分な流動性を与えるのに必要な最低値であ
る。すなわち、スラグ化促進剤の比率が20%未満である
か、または80%を超えると、脱P効率が低下する。
【0035】(c) 酸化剤 図3は、脱P率に及ぼす粉体フラックス中のMnO2の混合
率の影響を示す図である。図示するように、約50%以上
の脱P率を得るためのMnO2の混合率の適正範囲は、脱P
剤とスラグ化促進剤とを配合した粉体(BaO 60%−BaCl
2 40%系フラックス)100kg/溶鉄トンに対して、 10kg/溶鉄トン≦MnO2≦ 30kg/溶鉄トン である。
【0036】この上限値は脱P率を向上させる効果が鈍
る限界値であり、下限値は脱Pが効果的に進む最低値で
ある。
【0037】酸化剤としてはMnO2以外に、酸化力を有す
るFeやCrの酸化物を用いる。Cr酸化物は、Crを1%以上
含有する溶鉄の場合に用いるのが望ましい。
【0038】MnO2以外については、いずれを混合しても
溶鉄中のMnを酸化し、スラグ中に (MnO)を生成すること
になり、この (MnO)量が脱Pに寄与する酸化力を決定し
ているので、結果的には同じである。しかしながら、コ
スト的には高価な溶鉄中のMnを酸化損失させない意味
で、酸化剤としてMn酸化物を選ぶのが適当である。
【0039】Mn酸化物以外の酸化剤を単独で、または2
種以上を併用して、それぞれ用いる場合には、酸化力の
バランスを考慮しなければならないので、MnO2換算量で
混合することとした。
【0040】すなわち、下記(3) 式で生成するMnO と、
(4) 式および/または(5) 式で生成するMnO との総和
が、MnO を単独で10〜30 kg/溶鉄トン混合した場合と等
価になるように混合すればよい。
【0041】MnO2→MnO ・・・・・・・・・(3) Fe2O3 +3Mn→3MnO +2Fe・・・(4) Cr2O3 +3Mn→3MnO +2Cr・・・(5) 粉体フラックスの粒径範囲は10〜1000μm がよい。望ま
しいのは10〜200 μmである。
【0042】〔2〕脱P条件 (a) キャリアガスの種類 キャリアガスとしては、Ar、O2、CO2 などを単独、また
は混合して用いる。酸化力となる酸素は、前記の粉体フ
ラックス中のMnあるいはFe酸化物、または溶鉄がCrを含
む時はCr酸化物などによる。しかし脱P処理では、酸化
性ガス、例えばO2、CO2 ガスなどの酸化力を有する精錬
用気体をキャリアガスとして、粉体フラックスを吹き込
むのが効果的である。前記脱P剤のうち、BaCO3 、Ba(O
H)2 およびBaSO4 はO2または CO2源としても作用する。
このような CO2源として、粉体フラックス中にCa、Li、
Naなどの炭酸塩を添加することも可能である。
【0043】また温度降下を防ぐという点では、キャリ
アガスとしてO2を用いるのがよい。
【0044】(b) 吹き付け速度 前記の粉体フラックスの吹き付け量は、要求される脱P
率に依存するが、20〜120kg/溶鉄トン、望ましくは50〜
100kg/溶鉄トンがよい。
【0045】この下限値は、高い脱P率が得られる最小
値であり、一方、上限値は、フラックス吹き込みによる
溶湯温度の降下が、大きくなりすぎない最大値である。
【0046】吹き付け速度の範囲は 0.1〜2kg/min・溶
鉄トンがよい。この下限値は処理時間が長くなりすぎな
いための限界であり、一方、上限値は安定して粉体フラ
ックスが供給できる限界である。
【0047】(c) 雰囲気 本発明の方法による脱Pは、大気圧下で行っても問題な
いが、減圧下で雰囲気圧が低いほど (高真空下であるほ
ど) 、雰囲気ガスとフラックス粉体との抵抗が少なくな
るため、上吹き時の飛散ロスを少なくして粉体フラック
スを吹き込むことができる。これにより、ランス高さを
高く設定して操業することができるので、ランス溶損が
防止される。
【0048】望ましい吹付け高さの範囲は、大気圧下で
0.3〜2m 、減圧下で 0.5〜3m である。この下限値は
ランスの溶損が起こらない限界、上限値はフラックス粉
体の飛散が多くならない限界である。吹付け用上吹ラン
スのノズル形状は処理雰囲気を問わず、単孔ストレート
がよい。
【0049】
【実施例】
〔本発明例〕図1に示すような粉体上吹ランスを備えた
50トンVOD炉を用いて、高Mn溶鉄に対し、大気圧下お
よび100Torr 下において、各種混合したフラックスを25
0kg/min ・溶鉄トンで上吹きした。これらのフラックス
組成と処理前後の成分変化を表1に示す。
【0050】
【表1(1)】
【0051】
【表1(2)】
【0052】その他の条件は次のとおりとした。
【0053】粉体フラックス粒径:10〜200 μm キャリアガス:Ar(3Nm3/ min ) ノズル径:φ25mm 処理温度:1400℃ ランス高さ:2m 攪拌用ガス:Ar( 0.1〜0.3 Nm3/ min ) 処理時間:上吹16min 、攪拌4min 表1に示すように、脱P率は大気圧下で78%、減圧下で
77〜85%と共に良好であった。
【0054】〔比較例〕本発明例2と同組成の塊状フラ
ックスを、大気圧下で「上添加」する以外は、本発明例
と同条件で脱P処理した。
【0055】この処理条件と処理前後の成分変化を結果
を表1に併記して示す。処理に長時間を要し、かつ脱P
率は66%と本発明例に比べ低レベルであった。
【0056】
【発明の効果】本発明の方法によれば、粉体フラックス
のコストと原単位を低減するとともに、高Mn溶鉄の脱P
を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の例を示す縦断面
図である。
【図2】脱P率に及ぼすフラックス中の (BaO)配合率の
影響を、従来の方法と比較して示す図である。
【図3】本発明の方法における、脱P率に及ぼすフラッ
クス中の (MnO2) 混合率の影響を示す図である。
【符号の説明】 1:容器、2:コイル、3:溶鉄、4:排気ダクト、
5:粉体フラックス、6:上吹ランス、 7:高周
波真空精錬炉、 8:ポーラス煉瓦、9:合金鉄添加
装置、 10:サブランス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mnを2重量%以上含有する高Mn溶融合金鉄
    の表面に、下記ととからなる粉体に、さらにその10
    0 重量部に対して、Fe酸化物、Cr酸化物およびMn酸化物
    の1種以上の粉体をMnO2換算で10〜30重量部混合した粉
    体状の脱りん精錬用添加剤を、精錬用気体および/また
    は他のキャリアガスによって吹き付けることを特徴とす
    る溶融合金鉄の脱りん方法。 BaO 、BaCO3 、Ba(OH)2 及びBaSO4 の1種以上がBaO
    換算で20〜90重量% BaCl2 及びBaF2の1種以上が10〜80重量%
  2. 【請求項2】減圧下で、溶融合金鉄の表面に前記添加剤
    を吹き付けることを特徴とする請求項1記載の溶融合金
    鉄の脱りん方法。
JP5178422A 1993-07-20 1993-07-20 高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法 Pending JPH0734114A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5178422A JPH0734114A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5178422A JPH0734114A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0734114A true JPH0734114A (ja) 1995-02-03

Family

ID=16048229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5178422A Pending JPH0734114A (ja) 1993-07-20 1993-07-20 高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0734114A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019167841A1 (ja) 2018-03-01 2019-09-06 Jfeスチール株式会社 マンガン原料の製造方法及びマンガン含有鋼の溶製方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019167841A1 (ja) 2018-03-01 2019-09-06 Jfeスチール株式会社 マンガン原料の製造方法及びマンガン含有鋼の溶製方法
KR20200112947A (ko) 2018-03-01 2020-10-05 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 망간 원료의 제조 방법 및 망간 함유 강의 용제 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6984731B2 (ja) 溶銑の脱りん方法
JP5553167B2 (ja) 溶銑の脱りん方法
JP2897640B2 (ja) 高クロム高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法
KR100387931B1 (ko) 탄소량이0.01%이하인극저탄소용강의정련방법
JPH0734114A (ja) 高マンガン溶融合金鉄の脱りん方法
JP2722899B2 (ja) 高Mn鋼の脱炭精錬方法
JP2011246773A (ja) 溶銑の脱燐方法
JPS627807A (ja) 熔銑の脱燐法
JP2778335B2 (ja) 高Mn鋼の脱炭精錬方法
EP0360954A2 (en) Method of melting cold material including iron
JPS6121285B2 (ja)
JP2864961B2 (ja) 高Mn鋼の脱炭精錬方法
JP2587286B2 (ja) 製鋼方法
EP4116443A1 (en) Method for producing low-carbon ferromanganese
JP4797244B2 (ja) 溶銑の脱燐方法
KR100226925B1 (ko) 용선의 탈인처리 방법
JPH024938A (ja) 中炭素および低炭素フェロマンガンの製造方法
JPH07109511A (ja) 溶鋼の脱りん方法
JP2684113B2 (ja) 含クロム溶銑の脱りん法
JPH0676613B2 (ja) 高マンガン溶鉄の脱りん方法
JP2899993B2 (ja) 転炉の精錬方法
JPH0125370B2 (ja)
JPH01312020A (ja) 溶銑の昇温脱燐法
JPS6031885B2 (ja) 高クロム溶鋼の脱リン方法
JPH10130711A (ja) 転炉における高吹止Mn操業方法