JP2899993B2 - 転炉の精錬方法 - Google Patents

転炉の精錬方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉の精錬方法に関
し、具体的には、例えば溶銑予備処理にて燐を除去した
溶銑を転炉内で脱炭精錬する際に、溶鋼中のMn濃度を
高めるためのマンガン鉱石(本発明では、Mn含有率3
0%以上のマンガン鉱石及び鉄マンガン鉱石を言う)の
添加方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、溶銑予備処理技術の発展と共に、
転炉における吹錬はレススラグ吹錬が主流になってい
る。この中で、溶鋼へのMnの添加方法は、従来行われ
ていた吹錬終了後に高価なFe−Mn系合金を使う方法
に代わって、レススラグ吹錬中に安価なマンガン鉱石を
投入して溶融還元を行う方法が一般的となってきた。し
かし、マンガン鉱石が高融点であるため、反応性を高め
るための方策が必要であり、その1つの例として特開平
1−142011号公報に見られるようなマンガン鉱石
粉を主成分とした小団塊を上方から投入する方法が提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−14201
1号公報で示されている方法は、マンガン鉱石粉を主成
分とした粉体を小団塊にする工程が増えること、またそ
れによるコストがかかることが問題であるのに加えて、
この方法では上方から投入することになるため溶鋼への
直接添加が出来ず、炉内のスラグ上に添加される形とな
りスラグへの溶解過程が必要となるだけ反応が遅れると
いう反応上の基本的な問題も含んでいる。そこで、マン
ガン鉱石粉体の事前処理工程を必要とせず、かつ溶鋼と
の直接反応が可能な方法が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1) 溶銑を転炉で脱炭精錬を行う際、マンガン鉱石
の粉体と、生石灰または石灰石の粉体のいずれか1種も
しくは2種とを混合して、CaO(配合CaO分と鉱石
中CaO分の合計)とマンガン鉱石中のMn−Oxid
e(MnO換算)の重量比を0.2〜0.7にしたもの
を、溶鋼温度が1450℃以上となった段階で溶鋼内に
吹き込むことを特徴とする転炉の精錬方法。
【0005】(2) マンガン鉱石の粉体と生石灰また
は石灰石の粉体のいずれか1種もしくは2種との混合粉
体100重量部に対して、Na2 O,NaCl,Na
F,K 2 O,CaF2 ,CaCl2 ,B2 3 のいずれ
か1種もしくは2種以上を、その合計で0.3〜5.0
重量%配合して吹き込むことを特徴とする前項1記載の
転炉の精錬方法。
【0006】
【作用】次に、作用について述べる。本発明者らは、マ
ンガン鉱石の粉体をそのままで使用する方法として、溶
鋼に直接吹き込むことを考えた。すなわち、粉体のまま
では上方から投入しても排ガス系に吸引されて溶鋼への
添加が有効に行えないので、マンガン鉱石粉を浴内にイ
ンジェクションする方法を検討した。しかしながら、前
述したようにマンガン鉱石の融点は1500℃以上の高
温であるため、そのままでは溶解が充分進まず反応は期
待出来ない。
【0007】そこで、マンガン鉱石の融点を低下させる
ための添加剤が必要であるが、その際、融点が低下して
もMnOが不活性化する(MnOの活量が低下する)等
の化学的特性を基本的に悪化させるものを添加したので
は逆効果となる。本発明者らは、これらの観点から種々
の酸化物を配合して実験を重ねた結果、CaO分を混合
すると、化学的特性を損なうことなく(むしろMnOの
活量を増加する)融点を低下することが可能であること
を明らかにして、実際吹錬へ適用した結果、大きな還元
率向上効果が得られることを突き止めた。
【0008】図1は、マンガン鉱石粉にCaO粉を配合
したときの融点の変化を測定した結果および各々の配合
条件でこれらの粉体を転炉内溶鋼に吹き込んだ場合のM
n還元率を示した図であるが、図から明らかなようにC
aOとMnOの重量比が0.2〜0.7の範囲で融点が
大幅に低下し、この範囲にCaO分の配合を調整して転
炉内溶鋼にマンガン鉱石粉を吹き込んだ時はMn還元率
が極めて高い値を示す。
【0009】しかしながら、マンガン鉱石とCaO分を
上記適正範囲に配合調整しても、図2に示すように、添
加時期を溶鋼温度が1450℃以上の吹錬後半に添加し
なければ、その効果は有効に発揮出来ない。これは、浴
内に添加されて直ちに溶解するためには、浴温が混合粉
体の融点より高くなければならないからである。もし、
融点以下の低温条件で吹き込んだ場合は、溶鋼内での直
接反応が期待出来ず、結局上方投入と同じように一旦ス
ラグに溶解した後に反応する形となる。
【0010】また図3に示すように、粉体の配合条件と
添加時期を上記適正範囲に調整した上で、混合粉体にN
2 O,NaCl,NaF,K2O,CaF2 ,CaC
2 ,B2 3のいずれか1種または2種以上の合計が
0.3〜5.0重量%になるように配合することによ
り、還元促進効果が更に助長される。これは、これら添
加剤による混合粉体の融点の更なる低下をもたらすため
である。
【0011】尚、配合するCaO源としては、生石灰を
用いても石灰石を用いても同等の効果が得られるし、粉
体の溶鋼への吹き込み方法としては、上吹きランスを用
いたブラスティング法でもよいし、浸漬羽口からの底吹
き、横吹き、或いは浸漬ランスのインジェクションでも
かまわない。本発明によれば、従来の上方からスラグに
添加する方式で問題となっていたマンガン鉱石大量投入
時のスロッピングによる操業上の制約がないため、対象
とする溶銑はあらかじめ脱燐および/または脱硫、脱珪
等の予備処理をしたものに限らず(すなわち、スラグ量
の如何に関らず)全ての溶銑に適用できる。
【0012】本発明におけるマンガン還元の反応サイト
は浴内浮上中の粉体表面が主体であるが、一部はトップ
スラグにトラップされた後の反応も生じるため、本発明
においてもスラグ量が少ないほどスラグへのロスが減少
し、効果が増大することは言うまでもない。したがっ
て、予備処理を施した溶銑では特に顕著な効果が得られ
る。
【0013】
【実施例】1.マンガン鉱石を含む添加物の配合条件 (表1〜表3に記載) 2.転炉吹錬における操業条件とMn歩留 (表1〜表3に記載) ただし、本実施例において溶銑は予備処理にて脱燐した
もので、転炉に装入した時点のスラグ量は各例25〜2
9kg/T-Steel である。
【0014】また、粉状のマンガン鉱石と生石灰または
石灰石の混合粉体は、転炉底部の2重管羽口の外側から
2 ガスをキャリヤーガスとして浴中に吹き込んだ。こ
の吹き込み中、2重管羽口の内部からの底吹き用酸素ガ
スをN2 ガスに切り替えた。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】本発明に従い、転炉でのレススラグ吹錬
時に高いMn歩留を得るためのマンガン鉱石とCaO分
および特殊添加剤の配合条件と添加時期を特定すること
により、前記課題の転炉における低Mn歩留を解消し
て、従来のFe−Mn系合金を使用する方法より格段に
製造コストを低減することができるので、本発明がこの
種の産業分野にもたらす効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はマンガン鉱石とCaOの混合粉体の融点
に及ぼすCaOとマンガン鉱石中のMnOの重量比の影
響と、これらの粉体を転炉内溶鋼に吹き込んだ時のMn
歩留に及ぼすCaOとマンガン鉱石中のMnOの重量比
の影響を同時に示したものである。
【図2】図2はマンガン鉱石とCaOの混合粉体を吹き
込むときの溶鋼温度とMn歩留の関係を示す図である。
【図3】図3はマンガン鉱石とCaOの混合粉体への特
殊添加剤の配合効果を示す図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−26752(JP,A) 特開 平3−183719(JP,A) 特開 昭62−284006(JP,A) 特開 昭62−109915(JP,A) 特公 昭63−42686(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 5/28 C21C 5/36 C21C 7/00 C21C 7/04 C21C 1/00 - 1/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶銑を転炉で脱炭精錬を行う際、マンガ
    ン鉱石の粉体と、生石灰または石灰石の粉体のいずれか
    1種もしくは2種とを混合して、CaO(配合CaO分
    と鉱石中CaO分の合計)とマンガン鉱石中のMn−O
    xide(MnO換算)の重量比を0.2〜0.7にし
    たものを、溶鋼温度が1450℃以上となった段階で溶
    鋼内に吹き込むことを特徴とする転炉の精錬方法。
  2. 【請求項2】 マンガン鉱石の粉体と生石灰または石灰
    石の粉体のいずれか1種もしくは2種との混合粉体10
    0重量部に対して、Na2 O,NaCl,NaF,K2
    O,CaF2 ,CaCl2 ,B2 3 のいずれか1種も
    しくは2種以上を、その合計で0.3〜5.0重量%配
    合して吹き込むことを特徴とする請求項1記載の転炉の
    精錬方法。
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