JPH07337058A - オープンループ振動抑制方法 - Google Patents
オープンループ振動抑制方法Info
- Publication number
- JPH07337058A JPH07337058A JP6151688A JP15168894A JPH07337058A JP H07337058 A JPH07337058 A JP H07337058A JP 6151688 A JP6151688 A JP 6151688A JP 15168894 A JP15168894 A JP 15168894A JP H07337058 A JPH07337058 A JP H07337058A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- vibration
- motor
- output
- disturbance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
ために行われている、外乱オブザーバの出力から振動ト
ルクを推定し、これに基づき振動を抑制する従来のオー
プンループ制御方式の問題点を解消可能な振動抑制方法
を提案すること。 【構成】 弾性体を含む駆動系におけるモータに取り付
けた外乱オブザーバから得られた外乱トルクに対応する
電流をバンドパスフィルタに通過させて、弾性体で発生
する振動トルク(電流値)を得る。この電流値(トル
ク)をゲインKC で増幅し、モータの電流指令(トルク
指令)から引く。この動作によって、モータの制御ゲイ
ンを振動トルクの周波数に等しい周波数だけで下げる。
この結果、駆動系の出力側(負荷側)の振動を抑制する
ことができる。本発明によれば、駆動系の粘性抵抗トル
ク、摩擦トルクを測定することなく、振動抑制のための
制御系を実現できる。また、これらのトルク測定値に基
づき振動トルクを推定する訳ではないので、使用環境等
に起因して振動トルクの推定に誤差が発生して振動抑制
を適切に出来なくなるといった弊害も回避できる。
Description
動系の出力側の振動を抑制するための振動抑制方法に関
するものである。
る。弾性体としては簡単なシャフトやビームのものもあ
り、複雑な減速機のような構造をもつものもある。駆動
系の入力側に電気的駆動モータがあり、出力側には慣性
的な負荷や環境の接触点で発生する負荷トルクが掛か
る。このような駆動系では、モータを駆動するときに、
出力側に振動が発生する。振動の抑制はモータを適切に
制御することにより行っている。
りある。一つは負荷側の位置、速度、加速度、または弾
性体で発生する歪み量やトルク等をフィードバックし、
振動を抑制する方法である。もう一つの方法は、このよ
うなフィードバックを行わずに「オープンループ」方式
により振動を抑制するものである。
タに追加された外乱オブザーバの出力から振動トルクを
推定し、推定した振動トルクを用いて振動を抑制する方
法が知られている。この方法の概略を以下に述べる。
から推定した外乱トルクは式(1)で表わされる。
定した外乱トルクである。JM とJMnはそれぞれ、モー
タのイナーシャとそのノミナル値である。DM は粘性抵
抗係数であり、KT とKTnはそれぞれモータのトルク定
数とそのノミナル値である。TF は摩擦トルク、ωM は
モータの回転速度、iM はモータの電流である。T
Iは、弾性体で発生してモータに作用する振動トルクで
ある。このトルクが振動抑制のために用いられる。この
トルクは式(2)から次のように求められる。
全てが未知の外乱トルクである。このままでは振動トル
クを推定できない。右辺の全ての項を既知にする必要が
ある。そのために次の方法が採用されている。
より、あるいは、パラメータを同定することによって式
(3)のように設定する。これにより、式(2)の2番
目の項が零になる。
て、摩擦トルクTF と、粘性抵抗DM が原因となって発
生するトルクとを測定し、測定したトルクを、式(4)
に示すように回転速度の関数Tins として記憶する。
より、式(2)は次の式(5)になる。
起因して発生するトルク(コギングトルク)が未知の状
態で残っている。コギングトルクは振動トルクより小さ
いので、通常は無視できる。したがって、振動トルクは
次の式(6)により推定できる。
クから、測定した外乱トルクを引いて、振動トルクが得
られる。このように推定した振動トルクをモータのフィ
ードバックに用いて、振動を抑制している。
追加された外乱オブザーバの出力から振動トルクを推定
し、推定した振動トルクを用いて振動を抑制するオープ
ンループ方式においては、パラメータの同定と、摩擦ト
ルクおよび粘性抵抗トルクの測定が必要である。したが
って、この方式を採用する場合には、かなりの手間がか
かる。また、使用の経過や温度の変動によって、粘性抵
抗および摩擦は変動する。これらが変動すると、測定し
た外乱と実際の外乱とが異なり、振動トルクの推定に無
視できない誤差が生ずる。この誤差は、振動抑制の精度
に悪影響を及ぼす。
するために、粘性抵抗トルクおよび摩擦トルクの測定を
行うことなく、モータに追加された外乱オブザーバの出
力に基づいて駆動系の出力側の振動を抑制することの可
能なオープンループ振動抑制方法を提案することにあ
る。
めに、本発明においては、下記のようにして、粘性抵抗
トルクと摩擦トルクの測定を行うことなく振動を抑制し
ている。
も、図1に示す外乱オブザーバをそのまま利用する。し
かし、本発明の特徴は、振動トルクの周波数特性に着目
した点にある。
にならないことを考慮する。振動トルクはいつも振動系
の固有周波数、またはその周波数に近い周波数を持つ。
一般には式(1)に示した外乱トルクの中に振動トルク
と同一の周波数を持つ外乱トルクは含まれていない。例
えば、摩擦トルクの周波数は0Hzである。粘性抵抗ト
ルクの周波数は速度の周波数と同一であり、一般には、
低い値を持つ。したがって、ハイパスフィルタを用い
て、これらの外乱トルクをオブザーバの出力から取り除
くことができる。逆に、振動トルクの周波数が分かる場
合には、バンドパスフィルタでこのトルクをオブザーバ
の出力から取り出すことができる。
2に示すブロック構成で表すことができる。
(一般に(GF1=g/(s+g))、GF2はバンドパス
あるいはハイパスフィルタ、KC は振動抑制効果の調整
のためのゲインである。
クに対応する同等の電流をバンドパスフィルタに通過さ
せて、弾性体で発生する振動トルク(電流値)を得る。
この電流値(トルク)をゲインKC で増幅し、モータの
電流指令(トルク指令)から引く。この動作によって、
モータの制御ゲインを振動トルクの周波数に等しい周波
数だけで下げる。その結果は、駆動系の出力側(負荷
側)の振動抑制効果として現れる。
み合わせた駆動系を用いて実験を行った。振動抑制制御
系としては図2に示す構成を採用した。ただし、フィル
タGF2には1Hz以上の周波数帯域通過特性を持つ一次
系のハイパスフィルタ(GF2=s/(g2+s)、g2
=1Hz)を用いた。振動抑制制御ゲインKc=2にし
た。このときの振動抑制効果を図3および図4に示す。
り、(a)は本発明の振動抑制制御を行わない場合の特
性曲線のグラフであり、(b)は本発明による振動抑制
制御を行った場合の特性曲線のグラフである。また、図
4は駆動系のステップ応答を示すものであり、(a)は
本発明の振動抑制を行わない場合の特性曲線のグラフで
あり、(b)は本発明による振動抑制を行った場合の特
性曲線のグラフである。これらの図から分かるように、
本発明の方法を採用すれば、駆動系の出力側の振動を抑
制できることが分かる。
は、弾性体を含む駆動系の出力側の振動を、そこに取り
付けた外乱オブザーバの出力を用いて抑制するオープン
ループ振動抑制方法において、外乱オブザーバの出力を
所定の周波数帯域を通過させるフィルタを介して取り出
すことにより、この出力に含まれている外乱トルクを取
り除き、弾性体で発生している振動トルクに対応する出
力を得て、この出力に基づき駆動系のモータの駆動信号
を補正するようにしている。したがって、本発明の方法
によれば、粘性抵抗トルクと摩擦トルクの測定を行い、
これらに基づき振動トルクを推定して振動の抑制を行う
従来の方法とは異なり、粘性抵抗トルクおよび摩擦トル
クの測定が不要となるので、手間が掛からずに振動抑制
のための制御系を実現できる。また、これらのトルクの
測定値に基づき振動トルクを推定する訳ではないので、
使用環境等に起因して振動トルクの推定に誤差が発生し
て振動抑制を適切に出来なくなるといった弊害も回避で
きる。
を示す概略ブロック図である。
御系を示す概略ブロック図である。
は本発明の振動抑制制御を行わない場合の特性曲線のグ
ラフであり、(b)は本発明による振動抑制制御を行っ
た場合の特性曲線のグラフである。
(a)は本発明の振動抑制を行わない場合の特性曲線の
グラフであり、(b)は本発明による振動抑制を行った
場合の特性曲線のグラフである。
ク GF1・・・ローパスフィルタ GF2・・・バンドパス(ハイパスフィルタ) KC ・・・振動抑制効果の調整のためのゲイン
Claims (1)
- 【請求項1】 弾性体を含む駆動系の出力側の振動を、
そこに取り付けた外乱オブザーバの出力を用いて抑制す
るオープンループ振動抑制方法において、外乱オブザー
バの出力を所定の周波数帯域を通過させるフィルタを介
して取り出すことにより、この出力に含まれている外乱
トルクを取り除き、弾性体で発生している振動トルクに
対応する出力を得て、この出力に基づき駆動系のモータ
の駆動信号を補正することを特徴とするオープンループ
振動抑制方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15168894A JP3337826B2 (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | オープンループ振動抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15168894A JP3337826B2 (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | オープンループ振動抑制方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07337058A true JPH07337058A (ja) | 1995-12-22 |
JP3337826B2 JP3337826B2 (ja) | 2002-10-28 |
Family
ID=15524093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15168894A Expired - Lifetime JP3337826B2 (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | オープンループ振動抑制方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3337826B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997007590A1 (fr) * | 1995-08-18 | 1997-02-27 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Dispositif pour detecter des vibrations mecaniques et commande de l'amortissement des vibrations |
JP2005151797A (ja) * | 2003-10-22 | 2005-06-09 | Nissan Motor Co Ltd | 電動モータ駆動車両の制振制御装置 |
CN110601624A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-12-20 | 南京埃斯顿自动化股份有限公司 | 一种伺服控制装置 |
WO2020070988A1 (ja) | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 振動抑制装置、振動抑制方法及びプログラム |
-
1994
- 1994-06-08 JP JP15168894A patent/JP3337826B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997007590A1 (fr) * | 1995-08-18 | 1997-02-27 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Dispositif pour detecter des vibrations mecaniques et commande de l'amortissement des vibrations |
JP2005151797A (ja) * | 2003-10-22 | 2005-06-09 | Nissan Motor Co Ltd | 電動モータ駆動車両の制振制御装置 |
JP4687062B2 (ja) * | 2003-10-22 | 2011-05-25 | 日産自動車株式会社 | 電動モータ駆動車両の制振制御装置 |
WO2020070988A1 (ja) | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 株式会社神戸製鋼所 | 振動抑制装置、振動抑制方法及びプログラム |
KR20210052504A (ko) | 2018-10-04 | 2021-05-10 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 진동 억제 장치, 진동 억제 방법 및 프로그램 |
US11669055B2 (en) | 2018-10-04 | 2023-06-06 | Kobe Steel, Ltd. | Vibration suppression device, method and computer-readable medium using estimated vibration torque |
CN110601624A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-12-20 | 南京埃斯顿自动化股份有限公司 | 一种伺服控制装置 |
CN110601624B (zh) * | 2019-08-16 | 2020-11-17 | 南京埃斯顿自动化股份有限公司 | 一种伺服控制装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3337826B2 (ja) | 2002-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3189865B2 (ja) | 機械振動検出装置および制振制御装置 | |
JP3652202B2 (ja) | 位置制御方法及び位置制御装置 | |
JP3235242B2 (ja) | 2慣性ねじり振動系の速度制御におけるイナーシャ推定方法 | |
JP3337826B2 (ja) | オープンループ振動抑制方法 | |
JPH09121580A (ja) | 低慣性化制御による2慣性共振系の振動抑制装置 | |
JP6496167B2 (ja) | タンデム位置制御装置 | |
EP0483367A1 (en) | Observer control system | |
JP6614384B1 (ja) | サーボアンプ及びサーボシステム | |
EP0413030A1 (en) | Servo control method by the disturbance estimation observer | |
JP3303566B2 (ja) | 共振比制御による2慣性共振系の振動抑制装置 | |
JP3972151B2 (ja) | 負荷トルクのオブザーバ | |
JPH1142576A (ja) | ロボットの制御方法および装置 | |
JPH05300782A (ja) | 外乱推定補償器 | |
JPH06165550A (ja) | 電動機制御方法および電動機制御装置 | |
JPH09238489A (ja) | モータ速度制御方法及びモータ速度制御装置 | |
JPH05100709A (ja) | 制御装置 | |
JP3266391B2 (ja) | 制御装置 | |
JP3244184B2 (ja) | 状態空間法によるねじり系制御装置 | |
JP3294056B2 (ja) | 機械系制御システム | |
JPH02219485A (ja) | 電動機の回転速度制御装置 | |
KR102388236B1 (ko) | 서보 앰프 및 서보 시스템 | |
JPH08317679A (ja) | モータの速度制御方式 | |
JP2817171B2 (ja) | 電動機の速度制御装置 | |
JPH117303A (ja) | サーボ系の駆動制御装置 | |
JP3097104B2 (ja) | オブザーバによるサーボモータ制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100809 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120809 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130809 Year of fee payment: 11 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |