JPH07333500A - 2群構成のズームレンズ - Google Patents

2群構成のズームレンズ

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JPH07333500A
JPH07333500A JP13182994A JP13182994A JPH07333500A JP H07333500 A JPH07333500 A JP H07333500A JP 13182994 A JP13182994 A JP 13182994A JP 13182994 A JP13182994 A JP 13182994A JP H07333500 A JPH07333500 A JP H07333500A
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zoom lens
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Kazunori Ono
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトで簡素なズーム機構を備えるズー
ムレンズを提供する。 【構成】 本発明のズームレンズは、物体側から順に、
負の屈折力を有する第1レンズ群G1 と正の屈折力を有
する第2レンズ群G2 とが配された構成を有している。
第1レンズ群G1 を固定し、第2レンズ群G2 を光軸に
沿って移動させると、焦点距離fが変化してズーミング
が行われる。ズーミングの際には焦点移動が生じるが、
広角端から望遠端へ、あるいは望遠端から広角端へ移行
する途中は常に全系の焦点が結像画面から焦点深度内の
距離に位置するように設計されており、レンズ付きフィ
ルムやコンパクトカメラ用として十分に好適な使用が可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2群構成のズームレンズ
に関し、特に、レンズ付きフィルムやコンパクトカメラ
に使用するにあたって好適な、簡易な構成のズームレン
ズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ズームレンズに関し、移動レンズ
群をできるだけ少なくしてズーム機構を簡素化しようと
する試みは、光学補正式ズームレンズとして良く知られ
ている。
【0003】しかし、このズームレンズは少なくとも3
群構成であることが必要であったため、レンズ系全長の
短縮化には限界があり、それゆえコンパクト化に不向き
であった。また、少なくとも2群以上の移動レンズ群が
必要とされていたため、ズーム機構の簡素化も不十分で
あった。
【0004】このことに鑑み、本発明者は、特開平5−
164965に示されるような2群構成のズームレンズ
を提案した。これは、前群レンズが負の屈折力を有し、
後群レンズが正の屈折力を有するズームレンズである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平5−1
64965は、簡易でコンパクトな構成を有する負正2
群ズームレンズの基本的な構成を示したものに過ぎず、
レンズ付きフィルムやコンパクトカメラに極めて好適な
ものは、必ずしも明確にされていなかった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、コンパクトで、かつ、簡素なズーム機構を備
え、レンズ付きフィルムやコンパクトカメラに極めて好
適なズームレンズを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明の2群構成のズームレンズは、物体側か
ら順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と正の屈折力
を有する第2レンズ群とが配された構成を有し、第1レ
ンズ群を固定し、第2レンズ群を光軸に沿って移動させ
ることにより焦点距離が変化するズームレンズであっ
て、 (a) fW ・β1/2 /(1+β1/2 ) < f2 ≦ (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β
1/2 2 (fW は広角端での全系の焦点距離、fT は望遠端での
全系の焦点距離、βはズーム比(=fT /fW )、f2
は第2レンズ群の焦点距離、FN は広角端での全系のF
ナンバー、Dは結像画面の対角寸法である。)を満足す
ることを特徴としている。
【0008】ここで、本発明のズームレンズにおいて、
第1レンズ群は、物体側に凸面を向けた一枚の負メニス
カスレンズからなり、第2レンズ群は、物体側に凸面を
向けた一枚の正メニスカスレンズからなり、広角端にお
ける第1レンズ群の像側面と第2レンズ群の像側面との
間隔をDW とするとき、 (b) 0.2 < DW /fW < 0.6 を満足すると良い。このズームレンズにおいて、第2レ
ンズ群たる正メニスカスレンズの物体側面および像側面
がともに非球面であると、さらに良い。
【0009】
【作用】図1は、本発明のズームレンズのズーム機構を
説明する図である。図1で、G1 は第1レンズ群、G2
は第2レンズ群を示す。結像画面は、写真カメラにおい
てはフィルム画面に相当する。
【0010】図1に示されるように、本発明のズームレ
ンズでは、ズーミングに際して物体側に配された負の第
1レンズ群G1 は固定されており、像側に配された正の
第2レンズ群G2 のみが光軸に沿って移動する。第2レ
ンズ群G2 が第1レンズ群G1 側に移動すると、レンズ
系の合成焦点距離f、すなわちズームレンズの焦点距離
fは、徐々に大きくなる。これにより、ズーミングが達
成される。
【0011】第1レンズ群G1 を固定しているため、第
2レンズ群G2 の移動に応じて焦点距離fのみならずズ
ームレンズの全長も変化し、焦点の位置が移動する。図
1の右端の一点鎖線は、第2レンズ群G2 の移動に応じ
た焦点位置の移動を示したものである。
【0012】このように、本発明のズームレンズはズー
ミングの際に焦点移動が生じるものではあるが、広角端
から望遠端へ、あるいは望遠端から広角端へ移行する途
中は常にレンズ系の焦点が結像画面から焦点深度内の距
離に位置するように設計されており、レンズ付きフィル
ムやコンパクトカメラ用として十分に好適な使用が可能
である。
【0013】本発明のズームレンズが満足する (a)式
は、広角端と望遠端との間でレンズ系の焦点が結像画面
から焦点深度内の距離に位置するようにして、写真レン
ズとして好適な使用を可能にするための条件式である。
【0014】ここで、 (a)式のうち、 f2 ≦ (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1
−β1/2 2 は、広角端と望遠端との間で結像画面から焦点深度内の
距離にレンズ系の焦点が位置するための条件である。ま
た、 (a)式のうち、 fW ・β1/2 /(1+β1/2 ) < f2 は、ズームレンズを構成するための前提条件である。
【0015】以上のように、本発明のズームレンズは、
2群構成という簡易な構成を有し、第1レンズ群を固定
して第2レンズ群のみを移動させるだけでズーミング操
作を行うという簡素なズーム機構を備えている。このた
め、このズームレンズをコンパクトで安価なものにする
ことが可能である。しかも、本発明のズームレンズは
(a)式を満足しているので、レンズ付きフィルムやコン
パクトカメラ用として十分な光学性能を有している。
【0016】なお、 (a)式の導出方法は、以下に説明す
る通りである。
【0017】( (a)式の導出方法)負の第1レンズ群G
1 と正の第2レンズ群G2 の主点間間隔をdP とする
と、全系の合成焦点距離fは、次のように示される。
【0018】 1/f=1/f1 +1/f2 −dP /(f1 ・f2 ) … (1) なお、f1 は第1レンズ群G1 の焦点距離、f2 は第2
レンズ群G2 の焦点距離である。
【0019】(1)式を変形すると、 dP =(1/f1 +1/f2 −1/f)・f1 ・f2 … (2) また、近軸計算上の全系のバックフォーカス長をlとす
ると、 l=f(1−dP /f1 ) … (3) である。
【0020】次に、近軸計算上のズームレンズの全長を
Lとし、(2)、(3) 式を用いると、 L=1+dP =f1 +2f2 −(f1 2 +f2 )・f2 /(f1 ・f) … (4) と表される。なお、以上は薄肉レンズ系での関係式であ
るが、実際の厚肉レンズ系との違いはわずかであるの
で、実用上は(4) 式を用いて議論することに問題はな
い。
【0021】広角端での全長LW と望遠端での全長LT
が一致(LW =LT )するときを考えると、LW =LT
を(4) 式を用いて解くことにより、本発明のズームレン
ズは以下の式を満足することが分かる。
【0022】f1 =−(fW ・fT 1/2 … (5) ここで、ズーム比(=fT /fW )をβとおくと、 f1 =−fW ・β1/2 … (6) ズームレンズが (6)式の条件を満足して広角端と望遠端
とで全長が同一(LW=LT )になるときに、焦点が結
像画面から物体側または像側へ向かって焦点深度内の距
離に位置する条件式を求める。
【0023】ズームレンズが広角端と望遠端の中間状態
(fW <f<fT )にあるときの全長Lと広角端での全
長LW (=LT )との差ΔL=L−LW は、 (4)式およ
び (6)式を用いると次のように表される。 ΔL=L−LW =(f2 /f1 )・{(1+β)・fW −β・fW 2 /f−f} … (7) ΔLの最大値を求めるために、 (7)式の両辺をfで微分
すると、 d(ΔL)/df=(f2 /f1 )・{β・fW 2 /f
2 −1} ここで、d(ΔL)/df=0を解くことにより、ΔL
が最大となるfが次のように求まる。 f=fW ・β1/2 … (8) (8)式を、 (7)式に代入すると、ΔLの最大値ΔL
M は、 ΔLM =−f2 ・(1−β1/2 2 /β1/2 … (9) と求まる。そして、焦点位置の結像画面からのずれ(以
下、「結像位置ずれ」と呼ぶ。)の最大値は、ΔLM
絶対値|ΔLM |で表される。
【0024】この結像位置ずれの最大値|ΔLM |が全
系の焦点深度以内となれば、焦点を焦点深度内に位置さ
せることができる。
【0025】ここで、写真レンズの焦点深度δは、レン
ズの明るさを表すFナンバーと許容錯乱円直径との積、
すなわち、 δ=FN ・ε (ここで、FN はFナンバー、εは許容錯乱円直径を表
す。)の様に定義される。
【0026】一般に、写真レンズの許容錯乱円直径εは
結像画面の対角寸法、すなわちフィルム対角寸法Dの1
/1500が適当とされている。この場合、焦点深度δ
は以下のように表される。 δ=FN ・ε=FN ・(D/1500) …(10) なお、結像画面が35ミリサイズのフィルムの場合、対
角寸法Dは約43.3mmとなる。
【0027】広角端から望遠端までFN は変化するが、
広角端におけるFN が最小である。したがって、焦点深
度δを決定するにあたっては、広角端から望遠端まで常
に結像位置ずれの最大値|ΔLM |が全系の焦点深度以
内となるように、FN として広角端におけるFナンバー
を用いることとし、以下、FN は広角端におけるFナン
バーを示すものとする。
【0028】(10) 式を用いると、結像位置ずれの最大
値|ΔLM |が焦点深度の2倍以内となる条件は以下の
ように表される。 |ΔLM |≦2・δ=2・FN ・(D/1500) (9)式を用いると、この条件式は、次のように表され
る。 f2 ≦(2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β1/2 2 …(11) 一方、ズームレンズを構成するためには、少なくとも第
1レンズ群と第2レンズ群の主点間間隔dP が広角端に
おいて正でなければならない。広角端における主点間間
隔をdP (w)とおくと、この条件(dP (w)>0)
は、 (2)式 dP (w)=(1/f1 +1/f2 −1/f)・f1 ・f2 … (2) を用いて次のように表される。 dP (w)=(1/f1 +1/f2 −1/fW )・f1
・f2 >0 f1 <0、f2 >0、f1 ・f2 >0を用いて、これを
変形すると、 1/f>1/f1 +1/f2W ≦f≦fT を考慮すると、ズームレンズがこの条件
を常に満足するのは、以下の条件式を満足するときであ
る。 1/fW >1/f1 +1/f2 (6)式のf1 =−fW ・β1/2 を用いてこれを変形する
と、 f2 >fW ・β1/2 /(1+β1/2 ) …(12) こうして求めた(11)および(12)式から、本発明のズーム
レンズが満足する (a)式 (a) fW ・β1/2 /(1+β1/2 ) < f2 ≦ (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β
1/2 2 (βはズーム比(=fT /fW )、fT は望遠端での全
系の焦点距離、fW は広角端での全系の焦点距離、f2
は第2レンズ群の焦点距離、FN は広角端での全系のF
ナンバー、Dは結像画面の対角寸法である。)が求まる
( (a)式の導出終了。)。
【0029】次に、本発明者の知見によれば、第1レン
ズ群および第2レンズ群がそれぞれ物体側に凸面を向け
た一枚のメニスカスレンズで構成され、絞り位置が第2
レンズ群の像側に配置され、さらに上記の (b)式を満足
していると、ズームレンズをより安価でコンパクトなも
のにすることができる。
【0030】ここで、上記の (b)式は、ズームレンズの
コンパクト化および結像性能に関する条件式である。広
角端における第1レンズ群(負メニスカスレンズ)の像
側面と第2レンズ群(正メニスカスレンズ)の像側面と
の間隔をDW とするとき、DW /fW が (b)式の上限を
下回ると、極めてコンパクトなズームレンズとなる。一
方、DW /fW が (b)式の下限を越えると、第1レンズ
群と第2レンズ群との主点間間隔が実用上好適な長さを
有することになり、ズーミング操作を行いやすく、各レ
ンズ群の屈折力も適切な値に抑えられて良好な結像性能
を有するズームレンズとなる。
【0031】さらに、本発明者の知見によれば、第2レ
ンズ群である正メニスカスレンズのに物体側面および像
側面がともに非球面であると、球面収差、像面湾曲、歪
曲収差等の諸収差をいずれも良好に補正することができ
る。
【0032】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の
要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0033】実施例1 図2は、実施例1のズームレンズを示す断面図である。
このズームレンズは、物体側から順に、負の第1レンズ
群たる一枚のレンズL1 および正の第2レンズ群たる一
枚のレンズL2 が配置され、さらに絞りD1 がレンズL
2 の結像面(フィルム面)S側に配置されて構成されて
いる。
【0034】図2において、R1 〜R4 はレンズL1
よびL2 の各レンズ面の曲率半径を示しており、Rの右
下の面番号は各レンズ面に物体側から順に付したもので
ある。d1 〜d3 は、右下の番号を面番号とするレンズ
面と次の番号を面番号とするレンズ面との間隔を示して
いる。例えば、d1 はレンズ面1とレンズ面2との間
隔、すなわちレンズL1 のレンズ厚を示し、d2 はレン
ズ面2とレンズ面3との間隔、すなわちレンズL1 とレ
ンズL2 とのレンズ間距離を示している。
【0035】レンズL1 は物体側に凸面を向けた負のメ
ニスカスレンズであり、レンズL2は物体側に凸面を向
けた正のメニスカスレンズである。レンズL1 の焦点距
離f1 は−30.19mm、レンズL2 の焦点距離f2
は15.89mmであり、焦点距離の比(f1 /f2
は−1.9000である。
【0036】絞りD1 はレンズL2 の像側面(面番号
4)から結像面S側へ向かって0.70mmの位置に配
置されている。本実施例では結像面Sは平面となってい
る。
【0037】本実施例のズームレンズの各パラメータの
数値は以下の通りである。
【0038】
【表1】
【0039】表の左端の数字は曲率半径Rおよび面間隔
dの右下に付した番号を示し、表の右端は屈折率Nd
よびアッベ数νd の数値がどのレンズに対応するもので
あるかを示している。
【0040】レンズL1 の像側面(面番号2)、並びに
レンズL2 の物体側面(面番号3)および像側面(面番
号4)は非球面である。その形状は次の非球面式
【0041】
【数1】
【0042】において、各係数c,k,a1 ,a2 ,a
3 ,a4 の値を下記の表に示したもので表わされる。
【0043】
【表2】
【0044】また、広角端、中間位置、望遠端における
全系の焦点距離f、バックフォーカス長l、Fナンバ
ー、画角2ωなどを以下に示す。
【0045】
【表3】
【0046】広角端(W)から望遠端(T)へのズーミ
ングに際し、レンズL1 は固定し、レンズL2 および絞
りD1 を一体的に物体側に向かって移動させると、レン
ズL1 とレンズL2 とのレンズ間距離d2 が漸次減少す
る。これにより、全系の焦点距離は徐々に長くなり、ズ
ーミングが実行される。本実施例では、ズーム比β(=
T /fW )は1.3474である。
【0047】本実施例では、結像画面の対角寸法Dは3
5ミリサイズのフィルムの43.267mm、広角端で
の全系のFナンバーFN は9.60、広角端での全系の
焦点距離fW は25.99であり、上記 (a)式の左辺お
よび右辺は、 fW ・β1/2 /(1+β1/2 )=13.96 (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β1/2
2 =24.870 (単位はいずれもmm) となる。f2 =15.89mmであり、本実施例のズー
ムレンズは (a)式を満足している。
【0048】また、広角端におけるレンズL1 の像側面
とレンズL2 の像側面との間隔をDW (=d2 +d3
とおくと、本実施例では、 DW /fW =0.317 であり、上記の (b)式の条件も満足されている。
【0049】図3は、本実施例のズームレンズについて
球面収差、像面湾曲、歪曲収差を示した収差図である。
この収差図に示されるように、本実施例のズームレンズ
は、広角端から望遠端に至るまで、諸収差が良好に補正
されており、写真レンズとして好適な使用が可能であ
る。
【0050】実施例2 図4は、実施例2のズームレンズを示す断面図である。
実施例1と同様に、負の第1レンズ群は一枚のレンズL
1 から、正の第2レンズ群たる一枚のレンズL2 から構
成され、絞りD2 はレンズL2 の結像面S側に配置され
ている。レンズL1 は物体側に凸面を向けた負のメニス
カスレンズであり、レンズL2 は物体側に凸面を向けた
正のメニスカスレンズである。レンズL1 の焦点距離f
1 は−30.19mm、レンズL2 の焦点距離f2 は1
5.79mmである。
【0051】絞りD2 はレンズL2 の像側面(面番号
4)から結像面S側へ向かって0.70mmの位置に配
置されている。結像面Sは凹面となっており、その曲率
半径は−100.0mmとなっている。
【0052】本実施例のズームレンズの各パラメータの
数値は以下の通りである。
【0053】
【表4】
【0054】表の左端の数字は曲率半径Rおよび面間隔
dの右下に付した番号を示し、表の右端は屈折率Nd
よびアッベ数νd の数値がどのレンズに対応するもので
あるかを示している。
【0055】レンズL2 の物体側面(面番号3)および
像側面(面番号4)は非球面である。その形状は上記の
非球面式において、各係数c,k,a1 ,a2 ,a3
4の値を下記の表に示したもので表わされる。
【0056】
【表5】
【0057】また、広角端、中間位置、望遠端における
全系の焦点距離f、バックフォーカス長l、Fナンバ
ー、画角2ωなどを以下に示す。
【0058】
【表6】
【0059】本実施例でも、広角端(W)から望遠端
(T)へのズーミングに際し、レンズL1 を固定し、レ
ンズL2 および絞りD2 を一体的に物体側に向かって移
動させることにより、全系の焦点距離が徐々に長くな
り、ズーミングが実行される。本実施例では、ズーム比
β(=fT /fW )は1.3465である。
【0060】結像画面の対角寸法Dおよび広角端での全
系のFナンバーFN は、実施例1と同様に、43.26
7mmおよび9.60である。このとき、 (a)式の左辺
および右辺は、 fW ・β1/2 /(1+β1/2 )=13.965 (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β1/2
2 =24.982 (単位はいずれもmm) となる。f2 =15.79mmであり、本実施例のズー
ムレンズも (a)式を満足している。
【0061】また、本実施例では、 DW /fW =0.470 (但し、DW は広角端におけるレンズL1 の像側面とレ
ンズL2 の像側面との間隔(=d2 +d3 )である。)
であり、 (b)式も満足されている。
【0062】図5は、本実施例のズームレンズについて
球面収差、像面湾曲、歪曲収差を示した収差図である。
この収差図に示されるように、本実施例のズームレンズ
も、広角端から望遠端に至るまで、諸収差が良好に補正
されている。
【0063】実施例3 図6は、実施例3のズームレンズを示す断面図である。
上記実施例と同様に、負の第1レンズ群は物体側に凸面
を向けた負のメニスカスレンズL1 から、正の第2レン
ズ群は物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズから
構成され、絞りD3 はレンズL2 の結像面S3 側に配置
されている。レンズL1 はであり、レンズL2 はであ
る。レンズL1 の焦点距離f1 は−27.62mm、レ
ンズL2 の焦点距離f2 は14.42mmである。
【0064】絞りD3 はレンズL2 の像側面(面番号
4)から結像面S3 側へ向かって0.70mmの位置に
配置されている。結像面S3 は凹面となっており、その
曲率半径は−100.0mmとなっている。
【0065】本実施例のズームレンズの各パラメータの
数値は以下の通りである。
【0066】
【表7】
【0067】表の左端の数字は曲率半径Rおよび面間隔
dの右下に付した番号を示し、表の右端は屈折率Nd
よびアッベ数νd の数値がどのレンズに対応するもので
あるかを示している。
【0068】レンズL2 の物体側面(面番号3)および
像側面(面番号4)は非球面である。その形状は上記の
非球面式において、各係数c,k,a1 ,a2 ,a3
4の値を下記の表に示したもので表わされる。
【0069】
【表8】
【0070】また、広角端、中間位置、望遠端における
全系の焦点距離f、バックフォーカス長l、Fナンバ
ー、画角2ωなどを以下に示す。
【0071】
【表9】
【0072】上記実施例と同様に、広角端(W)から望
遠端(T)へのズーミングに際しては、レンズL1 を固
定し、レンズL2 および絞りD3 を一体的に物体側に向
かって移動させることにより、ズーミングが実行され
る。ズーム比β(=fT /fW)は1.3333であ
る。
【0073】結像画面の対角寸法Dおよび広角端での全
系のFナンバーFN は、実施例1と同様に、43.26
7mmおよび9.60である。このとき、 (a)式の左辺
および右辺は、 fW ・β1/2 /(1+β1/2 )=12.86 (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β1/2
2 =26.726 (単位はいずれもmm) となる。f2 =14.42mmであり、本実施例のズー
ムレンズも (a)式を満足している。
【0074】また、本実施例では、 DW /fW =0.446 (但し、DW は広角端におけるレンズL1 の像側面とレ
ンズL2 の像側面との間隔(=d2 +d3 )である。)
であり、 (b)式も満足されている。
【0075】図7は、本実施例のズームレンズについて
球面収差、像面湾曲、歪曲収差を示した収差図である。
この収差図に示されるように、本実施例のズームレンズ
も、広角端から望遠端に至るまで、諸収差が良好に補正
されており、好適な使用が可能である。
【0076】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明のズ
ームレンズは、二つのレンズ群のみからなる簡易な構成
を有し、しかも、第1レンズ群を固定して第2レンズ群
のみを移動させるだけでズーミング操作を行うことので
きる簡素なズーム機構を備えている。このため、コンパ
クトで安価なズームレンズを実現することができる。ま
た、本発明のズームレンズは上記の (a)式を満足してい
るので、レンズ付きフィルムやコンパクトカメラ用とし
て十分な光学性能を有している。したがって、本発明の
ズームレンズは、コンパクトで安価なズーム機能付きカ
メラあるいはレンズ付きフィルムを実現するにあたって
極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のズームレンズのズーム機構を説明する
図である。
【図2】実施例1のズームレンズを示す断面図である。
【図3】実施例1のズームレンズについての収差図であ
る。
【図4】実施例2のズームレンズを示す断面図である。
【図5】実施例2のズームレンズについての収差図であ
る。
【図6】実施例3のズームレンズを示す断面図である。
【図7】実施例3のズームレンズについての収差図であ
る。
【符号の説明】
1 …第1レンズ、L2 …第2レンズ、R1 〜R4 …レ
ンズ各面の曲率半径、d1 〜d3 …レンズ各面間の距
離、D1 〜D3 …絞り、S1 〜S3 …結像面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、負の屈折力を有する第
    1レンズ群と正の屈折力を有する第2レンズ群とが配さ
    れた構成を有し、前記第1レンズ群を固定し、前記第2
    レンズ群を光軸に沿って移動させることにより焦点距離
    が変化する2群構成のズームレンズであって、 (a) fW ・β1/2 /(1+β1/2 ) < f2 ≦ (2・FN ・D/1500)・β1/2 /(1−β
    1/2 2 (fW は広角端での全系の焦点距離、fT は望遠端での
    全系の焦点距離、βはズーム比(=fT /fW )、f2
    は前記第2レンズ群の焦点距離、FN は広角端での全系
    のFナンバー、Dは結像画面の対角寸法である。)を満
    足することを特徴とする2群構成のズームレンズ。
  2. 【請求項2】 前記第1レンズ群は、物体側に凸面を向
    けた一枚の負メニスカスレンズからなり、 前記第2レンズ群は、物体側に凸面を向けた一枚の正メ
    ニスカスレンズからなり、 広角端における前記第1レンズ群の像側面と前記第2レ
    ンズ群の像側面との間隔をDW とするとき、 (b) 0.2 < DW /fW < 0.6 を満足することを特徴とする請求項1記載の2群構成の
    ズームレンズ。
  3. 【請求項3】 前記正メニスカスレンズの物体側面およ
    び像側面がともに非球面であることを特徴とする請求項
    2記載の2群構成のズームレンズ。
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