JPH0733334A - 給糸体の交換装置 - Google Patents

給糸体の交換装置

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JPH0733334A
JPH0733334A JP20291093A JP20291093A JPH0733334A JP H0733334 A JPH0733334 A JP H0733334A JP 20291093 A JP20291093 A JP 20291093A JP 20291093 A JP20291093 A JP 20291093A JP H0733334 A JPH0733334 A JP H0733334A
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JP
Japan
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holding
yarn feeder
support shaft
yarn
receiving mechanism
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JP20291093A
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Kiyoaki Mori
清昭 森
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Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製織工程などにおいて、給糸体の自動交換作
業を簡単な構造で、大きなスペースを占拠することなく
行なうこと。 【構成】 搬送方向に移動する搬送部材1の経路上の交
換位置とこれから離間した待機位置との間を移動可能に
受取機構3を設け、この搬送部材1にはそれぞれ下流側
と上流側とを指向する第1と第2の吊下部材11、12
とを搬送方向に互いに離間させて設け、受取機構3には
搬送方向に延在する給糸体支持軸33を設け、この支持
軸33の両端に対応して設けた1対の保持部材31、3
2を少なくとも給糸体の交換時に支持軸33に対して交
互に係離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は給糸体の交換装置に関
するものであり、さらに詳しくは例えば織機の近傍に設
けられた給糸体の支持手段などに懸架状態にある満給糸
体を空給糸体と(または空給糸体を満給糸体と)自動交
換する技術の改良に関するものである。なおこの明細書
において「搬送方向」とは、給糸体の交換作業の際に給
糸体が搬送される方向をいい、通常は水平方向である。
また「上流」および「下流」とはそれぞれこの搬送方向
に関して使われる表現である。
【0002】
【従来の技術】従来上記のような給糸体自動交換技術の
一例としては特開平4−213568号に「空ボビン、
パッケージの搬送システム」が提案されている。この先
願技術においては、搬送方向に移動するオーバーヘッド
コンベアーに吊金具を介して第1と第2のアームが一体
状に吊下げられており、第1のアームは搬送方向にまた
第2のアームは反搬送方向に相互に一線状に延在してい
る。交換位置と待機位置との間を移動可能な昇降装置に
は搬送方向に延在して2本のペグが並設されている。並
設された2本のペグの軸線は第1、第2アームの共通軸
線の両側に位置するように配置されている。
【0003】例えば昇降装置上に保持されている空給糸
体を満給糸体と交換するに際しては、昇降装置を交換位
置に上昇させるとともに、コンベアーの第2のアームに
満給糸体を保持した状態でコンベアーを交換位置に向け
て搬送方向に移動させる。これに伴ない第1と第2のア
ームが昇降装置の2本のペグの間に進入し、昇降装置の
ペグ上の空給糸体を第1のアームが引き取るとともに、
第2のアーム上の満給糸体がペグに引き渡される。その
後空給糸体を保持した第1アームと第2のアームはさら
に搬送方向に走行して交換位置を離れ、給糸体を保持し
た昇降装置も待機位置に下降する。このようにコンベア
ーの搬送方向への走行という単一の動作で給糸体の交換
を行なうのが、この先願技術の特徴である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの先願技術の
場合には、給糸体の交換位置において空給糸体と満給糸
体との保持位置が搬送方向について異なっている。この
故に待機位置に待機していたときの昇降装置上の給糸体
の位置と待機位置に退避したときの昇降装置上の給糸体
の位置とが異なってくる。したがって例えば待機位置に
おいて次行程の搬送ロボットなどに給糸体を引き渡す際
に構造上の問題が起きる。すなわちなんらかの追加機構
により待機位置にある昇降装置上の給糸体を一定の引渡
し位置にセットし直すか、なんらかのセンサーにより待
機位置にある昇降装置上の給糸体の位置を検知してその
結果に基づいて搬送ロボットの給糸体引取り位置を調節
してやる必要がある。いずれにしても構造的に複雑とな
るのを免れない。
【0005】さらに給糸体の交換位置において空給糸体
と満給糸体との保持位置が搬送方向について異なってい
る故に、それだけ大きなスペースを必要とし、装置とし
て大型化するのを免れない。
【0006】以上のような従来技術の欠点に鑑みて、こ
の発明の目的は給糸体の自動交換作業を簡単な構造で、
大きなスペースを占拠することなく行なうことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このためこの発明におい
ては、搬送方向に移動する搬送部材の経路上の交換位置
とこれから離間した待機位置との間を移動可能に受取機
構を設け、この搬送部材にはそれぞれ下流側と上流側と
を指向する第1と第2の吊下部材とを搬送方向に互いに
離間させて設け、受取機構には搬送方向に延在する給糸
体支持軸を設け、この支持軸の両端に対応して設けた1
対の保持部材を少なくとも給糸体の交換時に給糸体支持
軸に対して交互に係離させることを要旨とする。
【0008】
【作用】まず初期状態において、搬送部材の第2の吊下
部材には満給糸体が、交換位置にある受取機構の給糸体
支持軸には空給糸体が、それぞれ保持されており、受取
機構の1対の保持部材はともに閉じて給糸体支持軸の両
端と係合した状態になっている。この状態で搬送部材が
受取機構に向けて移動すると、その第1の吊下部材(下
流側)が受取機構の支持軸上の空給糸体に係合し始め
(内部に進入する)、略同時に下流側の保持部材が開い
て支持軸を開放する。さらに搬送部材が搬送方向に移動
すると、空給糸体と完全に係合した第1の吊下部材が開
放状態の下流側の保持部材に干渉することなく空給糸体
を受取機構から脱出させる。このタイミングで下流側の
保持部材が閉じて支持軸に係合するとともに、上流側の
保持部材が開いて支持軸を開放する。一方満給糸体を保
持した第2の吊下部材(上流側)も、開いた状態の上流
側の保持部材に干渉することなく受取機構に進入し始め
て、受取機構の支持軸が満給糸体と係合し始める(内部
に進入する)。さらに搬送部材の移動が進むと、満給糸
体は搬送部材から完全に離脱して受取機構の支持軸に引
き渡される。この後受取機構の上流側の保持部材も閉じ
て給糸体支持軸に係合する。爾後この状態で受取機構は
待機位置に移動する。
【0009】
【実施例】図1に示すのはこの発明の交換装置の構成の
一例であって、該交換装置は搬送部材1および受取機構
3とから構成されている。搬送部材1は搬送方向に移動
可能に構成されているが、この搬送方向は図示の例では
水平方向でありまたそれが最も一般的ではあるが、必ず
しもこれに限定されるものではなく、搬送方向は適宜の
方向に選定することができる。
【0010】搬送部材1の移動態様の具体的一例を挙げ
ると、製織工場の織機列の上方にレール(図示せず)が
織機列に沿って延在架設されている。搬送部材1は例え
ばローラーなどを介してこのレールに載置されており、
レールに沿って配置された複数個のリニアモーターによ
り駆動されながら、レールに沿って搬送方向に移動す
る。
【0011】受取機構3は待機位置と交換位置との間を
往復移動するように構成されている。図示の例では受取
機構3は空給糸体を保持して待機位置から交換位置に上
昇し、交換位置において空給糸体と満給糸体との交換
後、満給糸体を保持して交換位置から待機位置へと下降
する。しかし待機位置と交換位置との上下関係はこの逆
であってもよく、あるいは必ずしも上下の関係でなくと
もよい。
【0012】受取機構3の移動態様の具体的一例を挙げ
ると、各織機の給糸体スタンドの近傍に待機位置が、上
記の上方に延在するレールの経路上に交換位置が、それ
ぞれ設けられている。
【0013】図示の例では搬送部材1は板状の部材であ
って、その下面には第1と第2の吊下部材11、12が
搬送方向に互いに離間して垂設されている。図示の例で
はこれらの吊下部材は同形の曲折された棒状部材であっ
て、第1の吊下部材11は搬送方向下流側を指向し第2
の吊下部材12は搬送方向上流側を指向して設けられて
いる。これらの吊下部材11、12は互いに隣接する基
部において搬送部材1に連結されるとともに、互いに離
間する自由端部を有している。
【0014】受取機構3は前記したように図示しない上
下に延在して設けられたガイドレールなどに沿って下方
の待機位置と図中の交換位置との間を往復移動できるよ
うに構成されている。この受取機構3は搬送方向に延在
する給糸体支持軸33とその両端に対応して設けられた
1対の保持部材31、32とを有している。すなわち保
持部材31、32は先端において給糸体支持軸33に係
合してこれを保持するとともに、基端において支軸34
に軸承されており、この支軸34は上下に延在する支柱
35に固定されている。この支柱35が図示しないエア
シリンダ等の適宜な駆動機構によって駆動されて上下動
する結果、受取機構3全体が交換位置と待機位置との間
を移動するのである。
【0015】つぎに搬送部材1の両吊下部材11、12
と受取機構3の支持軸33との位置および寸法関係を図
4により説明する。第1および第2の吊下部材11、1
2の搬送方向を指向する自由端部と、支持軸33とは搬
送方向に延在する実質的に同一の垂直平面内に位置して
いる。ここで「実質的に同一」というのは、交換される
べき給糸体の内径の範囲でこれらの要素が搬送方向と直
交する水平方向に相互に若干ズレていてもよいからであ
る。また給糸体の内部に進入して保持するという機能か
らして、これらの要素の長さが給糸体の長さより大であ
ることが望ましい。
【0016】また上下位置についても一定の関係が必要
となる。搬送部材1の第1の吊下部材11は、受取機構
3の支持軸33に内縁上端を接して保持されている空給
糸体Bの内部に進入する。また受取機構3の支持軸33
は、搬送部材1の第2の吊下部材12に内縁上端を接し
て保持されている満給糸体Pの内部に進入する。したが
って、吊下部材と給糸体支持軸との間での給糸体の受渡
しを円滑に行なうためには、つぎのように設定する必要
がある。すなわち搬送部材1の第1の吊下部材11(搬
送方向下流側)は受取機構3の給糸体支持軸33より下
方に位置している。また搬送部材1の第2の吊下部材1
2(搬送方向上流側)は受取機構3の給糸体支持軸33
より上方に位置している。
【0017】さらに両吊下部材の間隔と給糸体支持軸と
の長さについても一定の関係が必要となる。受取機構3
の支持軸33から空給糸体Bを引き取った搬送部材1の
第1の吊下部材11が受取機構3から完全に離脱した
後、下流側保持部材32が閉じて支持軸33を係合保持
する。その後上流側の保持部材31が開いて支持軸33
との係合から離脱する。この状態、すなわち下流側の保
持部材32が閉じて上流側の保持部材31が開いた状態
になって満給糸体Pを保持した搬送部材1の第2の吊下
部材12は受取機構3内に進入を許されるのである。し
たがって吊下部材と給糸体支持軸との間での給糸体の受
渡しを円滑に行なうためには、つぎのように設定する必
要がある。すなわち両吊下部材11、12の基端(搬送
部材1に連結される端部)間の距離L2は給糸体支持軸
33の長さL1より大である。
【0018】図示の例では各保持部材は支軸34に基端
を軸承された1対の保持片から構成されている。これら
の保持片は支軸34を中心として上下逆方向に開閉する
もので、閉じたときには給糸体支持軸33を保持し、開
いたときには給糸体支持軸33を開放する。この際の保
持片の開度は給糸体の通過が可能な程度に設置されてい
る。保持部材31の少くとも下側の保持片は、支持軸3
3に保持された空給糸体内へ第1の吊下部材11が進入
可能なように、先端部の肉厚が薄く形成されている。ま
た、保持部材32の少なくとも上側の保持片は、第2の
吊下部材12に保持された満給糸体を支持軸33へ受渡
し可能なように、先端部の肉厚が薄く形成されている。
なおこの開閉駆動は支柱35に取り付けられた図示しな
い適宜なアクチュエーター、例えば流体圧シリンダーや
ソレノイドなどにより行なう。
【0019】前記のように保持部材31、32の開閉
は、少なくとも給糸体の交換時に給糸体支持軸に対して
これらの保持部材を交互に係離させる保持部材制御手段
により制御されるが、図示の例ではこのような制御手段
として上流側の保持部材31に取り付けられたセンサー
36と、センサー36からの検出信号を入力し、保持部
材11、12を開閉駆動するアクチュエータに駆動信号
を出力する図示しない制御回路とが用いられている。す
なわちこのセンサー36が搬送部材1の第1の吊下部材
11の先端の到着を検出したときに、制御回路は下流側
の保持部材32を開放状態とし、検出から所定時間経過
したとき即ち、第1の吊下部材11の後端部が、下流側
の保持部材32を通過したとき、下流側の保持部材32
を閉塞状態とするとともに、上流側の保持部材31を開
放状態とするように構成する。
【0020】またセンサー36を保持部材32に設ける
のに代えて、センサー2を搬送部材1の移動経路に臨ん
で設けてもよい。この場合には搬送部材1の到着をセン
サー2が検出し、制御回路はセンサー2からの検出信号
を入力して上記と同様の動作を行なうことになる。
【0021】つぎに上記のような構成を有したこの発明
の給糸体交換装置の作用を、織機に用いた場合を例にと
って、図1〜図3により順を追って説明する。織機から
の給糸体要求があると、搬送部材1が第2の吊下部材1
2に満給糸体Pを保持した状態で当該織機に向けて走行
する。一方この間に作業員は待機位置にある受取機構3
の給糸体支持軸33に空給糸体を挿入して保持させ、そ
の後受取機構3を交換位置に上昇させる。もちろん、受
取機構3は、保持部材31、32のいずれか一方を開閉
させるための操作ボタンを有しており、作業者が給糸体
支持軸33に空給糸体を挿入する時は、操作ボタンによ
って一方の保持部材31、32を開閉する。
【0022】したがって図1に示す初期状態において、
搬送部材1の第2の吊下部材には満給糸体Pが、交換位
置にある受取機構3の支持軸33には空給糸体Bが、そ
れぞれ保持されている。また受取機構3の保持部材3
1、32はいずれも閉じて支持軸33を係合保持した状
態になっている。
【0023】この状態で搬送部材1が矢印で示すように
受取機構3に向って搬送方向に移動し、搬送部材1が受
取機構3の手前近傍まで移動すると、センサー36また
はセンサー2がこの移動を検出して、受取機構3の下流
側の保持部材32を開いて支持軸33との係合から離脱
させる。すなわち支持軸33は上流側の保持部材31に
よってのみ係合保持されている。
【0024】搬送部材1の移動に伴ない、図2に示すよ
うにその第1の吊下部材11が支持軸33に保持された
空給糸体B内に進入し始める。第1の吊下部材11が完
全に空給糸体B内に進入し、その後、第1の吊下部材1
1が空給糸体Bを支持軸33から抜き去った時点で、下
流側の保持部材32が閉じて支持軸33を係合保持し、
一方上流側の保持部材31が開いて支持軸33との係合
から離脱する。すなわち支持軸33はこのタイミングで
は下流側の保持部材32によってのみ係合保持されてい
る。このとき満給糸体Pを保持した第2の吊下部材12
は受取機構3の直前の位置に達している。
【0025】さらに搬送部材1が搬送方向に移動する
と、図3に示すように支持軸33が第2の吊下部材12
に保持されている満給糸体P内に進入し始める。満給糸
体Pは保持部材32と当接するので搬送部材1のさらな
る移動に伴ない満給糸体Pは完全に第2の吊下部材12
から離脱して支持軸33に引き取られる。満給糸体Pが
保持部材32に当接した直後に、上流側の保持部材31
が閉じて支持軸33を係合保持して、満給糸体Pの跳返
りによる支持軸33からの脱落を阻止する。搬送部材1
はその第1の吊下部材11に空給糸体Bを保持した状態
で受取機構33から離脱している。一方受取機構3は満
給糸体Pを保持した支持軸33とともに待機位置に下降
する。これで1サイクルの給糸体交換作業が完了する。
【0026】図1に示した例においては、上下に開閉す
るハサミ式の保持部材を用いたが、図5に示すような左
右に開閉するクランプ式の保持部材を用いることもでき
る。すなわち支軸34に回転可能にアーム41を設け、
このアーム41上にソレノイド42を載置し、そのプラ
ンジャー先端に保持片43を取り付ける。一方アーム4
1の先端には保持片43に対して離間対向する受片44
を形成し、保持片43と受片44との間に給糸体支持軸
33を位置させるようにする。ソレノイド42により駆
動された保持片43は所定のタイミングにおいて進出し
て、受片44との間に給糸体支持軸33を挟持する。な
お、アーム41は、支柱35に支持された図示しないエ
アシリンダのロッドに連結されており、ロッドが後退し
たときに下方へ回動する構成となっている。よって、保
持片43がソレノイド42によって後退し、給糸体支持
軸33の挟持を解除したとき、エアシリンダがアーム4
1を下方へ回動させることによって給糸体との干渉を回
避する。
【0027】図1に示した例においては、搬送部材1ま
たはその一部の到着を検出するセンサー36(または
2)によって保持部材制御手段を構成した。しかしこれ
に代えて図6に示すように、カムによって保持部材制御
手段を構成することもできる。図中保持部材31、32
は図1の例の場合と同様にハサミ式であって、それぞれ
1対の保持片から構成されており、該1対の保持片は引
張りバネにより相互に連結されている。搬送部材1には
第1の吊下部材11の近傍に第1のカム13が、第2の
吊下部材12の近傍に第2のカム14がそれぞれ設けら
れている。これらのカム3、14はいずれも台形状の板
カムであって、搬送方向に延在している。
【0028】これに対応して受取機構3側にも上流側と
下流側のカムレバー(カムフォロワー)38、39が、
搬送部材1のカム13、14の移動経路に臨んで設けら
れている。各カムレバー38(39)は回転軸部分を介
して支柱35に回転可能に取り付けられている。このカ
ムレバーの回転軸部分には保持部材の一方の保持片とギ
ア37aとが固定されている。またこのギア37aと噛
合い係合する他のギア37bが固定された回転軸部分に
は保持部材の他方の保持片が固定されている。この回転
軸部分も支柱35に取り付けられている。
【0029】上記のような構成であるので、カムレバー
38(39)の先端が、対応のカム13(14)との接
触により回動すると、それに伴なってギア37aが一方
向に回転し、保持部材の一方の把持片が一方向に揺動す
る。同時にギア37bが逆方向に回転し、保持部材の他
方の把持片が逆方向に揺動する。すなわち各保持部材が
カム13(14)に駆動されて開閉動作を行なう。その
タイミングはカム13(14)の搬送部材1への取付位
置および形状を選択することにより、自由に設定するこ
とができる。
【0030】かかる構成の制御手段の作用についてさら
に詳しく説明する。図6のように搬送部材1の第1の吊
下部材11が受取機構3の手前近傍に来ると、第1のカ
ム13が下流側のカムレバー39の先端に当接係合し始
める。すると該カムレバー39が下流側の保持部材32
の把持片間の引張りバネの付勢力に抗して図中時計方向
に回転し、保持部材32が開く。第1の吊下部材11が
下流側の保持部材32を通過すると、カムレバー39は
第1のカム13との係合から離脱し、下流側の保持部材
32は引張りバネの付勢力により閉じる。
【0031】その後搬送部材1の第2のカム14が受取
機構3の上流側のカムレバー38の先端と当接係合し始
める。するとカムレバー38が上流側の保持部材31の
把持片間の引張りバネの付勢力に抗して図中時計方向に
回転し、保持部材31が開く。第2の吊下部材12が上
流側の保持部材31を通過すると、カムレバー38は第
2のカム14との係合から離脱し、上流側の保持部材3
1は引張りバネの付勢力により閉じるのである。なお、
第1のカム13および第2のカム14は、それぞれ対応
するカムレバーのみに係合するように、その高さ位置が
異なっている。即ち、第1のカム13が第2のカム14
よりも低くなるように、搬送部材1に取り付けられてい
る。さらに、カムレバー38、39は、その先端が対応
するカムと係合するようにそれぞれ長さが設定されてい
る。
【0032】以上説明してきた実施例では、保持部材3
1、32が円筒形の給糸体支持軸33の一端を単に保持
しているだけなので保持部材31、32による交互の開
閉が繰り返されるうちに、保持軸33が軸方向に移動し
てずれることも考えられる。よって、給糸体支持軸33
の両側に円周方向に沿った溝を形成し、各保持部材3
1、32が溝の底部、即ち、支持軸33の小径部を保持
するようにすれば、保持軸33が軸方向にずれることが
ない。さらに、図7に示すように溝の両壁にテーパ50
を形成すれば、保持部材31、32による保持時に、自
動的に保持位置が修正されるのでより好ましい。
【0033】
【発明の効果】この発明によれば、給糸体の受取機構に
おける満給糸体と空給糸体との引取りと引渡し位置とを
同一にすることができる。この結果受取機構の設置スペ
ースを小さくし、かつ受取機構が搬送ロボットなど他の
機構に対して給糸体を引き渡すための構造を簡単にする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の交換装置の構成の一例を示す斜視図
である。
【図2】同じくその動作を示す斜視図である。
【図3】同じくその動作を示す斜視図である。
【図4】その各要素の寸法位置関係を示す前面図であ
る。
【図5】該交換装置の保持部材の他の例を示す側面図で
ある。
【図6】この発明の交換装置の構成の他の例を示す斜視
図である。
【図7】保持部材による給糸体支持軸の好ましい保持態
様を示す側面図である。
【符号の説明】
1……搬送部材 11、12……吊下部材 2……センサー 3……受取機構 31、32……保持部材 33……給糸体支持軸 34……支軸 35……支柱 36……センサー P……満給糸体 B……空給糸体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送方向に移動する搬送部材と、搬送部材
    の移動経路上の交換位置とこれから離間した待機位置と
    の間を移動可能に設けられた受取機構と、搬送方向に互
    いに離間して搬送部材に設けられてそれぞれ下流側と上
    流側とを指向する給糸体を支持するための第1および第
    2の吊下部材と、受取機構上において搬送方向に延在す
    る給糸体支持軸と、給糸体支持軸の両端に対応して設け
    られた給糸体支持軸を保持するための1対の保持部材
    と、少なくとも給糸体の交換時に給糸体支持軸に対して
    これらの保持部材を交互に係離させる保持部材制御手段
    とを有してなることを特徴とする給糸体の交換装置。
  2. 【請求項2】搬送部材の第1の吊下部材(搬送方向下流
    側)が受取機構の給糸体支持軸より下方に、搬送部材の
    第2の吊下部材(搬送方向上流側)が受取機構の給糸体
    支持軸より上方に位置していることを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  3. 【請求項3】搬送部材の両吊下部材の基端(搬送部材に
    連結される端部)間の距離(L1)が給糸体支持軸の長
    さ(L2)より大であるであることを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記の保持部材制御手段が、上流側の保持
    部材に設けられて第2の吊下部材の所定位置への到着を
    検出するセンサーと、センサーからの検出信号に基づい
    て保持部材を作動させる制御回路とからなることを特徴
    とする請求項1に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記の保持部材制御手段が、搬送部材の移
    動経路に臨んで設けられて搬送部材の所定位置への到着
    を検出するセンサーと、センサーからの検出信号に基づ
    いて保持部材を作動させる制御回路とからなることを特
    徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記の保持部材制御手段が、搬送部材に設
    けられた1対のカムと、これらのカムの移動経路に臨ん
    で受取機構に設けられた1対のカムフォロワーとによっ
    て構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
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