JPH07332470A - 精密駆動用ラックとその加工方法 - Google Patents
精密駆動用ラックとその加工方法Info
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- JPH07332470A JPH07332470A JP12488694A JP12488694A JPH07332470A JP H07332470 A JPH07332470 A JP H07332470A JP 12488694 A JP12488694 A JP 12488694A JP 12488694 A JP12488694 A JP 12488694A JP H07332470 A JPH07332470 A JP H07332470A
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- Japan
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- rack
- precision drive
- substrate member
- molding
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Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明の目的は、精密駆動用部品としての優
れた耐久性と、精度を保証し、組立調整を容易にする精
密駆動用ラックとその加工方法を提供するものである。 【構成】ラック・ピニオン機構に用いる精密駆動用ラッ
クにおいて、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有したポリ
アセタール樹脂からなるラック部材13と、上記ラック
部材13との一体成形用の複数個の丸孔14を設けるよ
うに機械加工を施したアルミ合金板からなる基板部材1
1とでラック10を一体成形したことを特徴とする。
れた耐久性と、精度を保証し、組立調整を容易にする精
密駆動用ラックとその加工方法を提供するものである。 【構成】ラック・ピニオン機構に用いる精密駆動用ラッ
クにおいて、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有したポリ
アセタール樹脂からなるラック部材13と、上記ラック
部材13との一体成形用の複数個の丸孔14を設けるよ
うに機械加工を施したアルミ合金板からなる基板部材1
1とでラック10を一体成形したことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は顕微鏡ステージ等にお
ける精密駆動に適した精密駆動用ラック及びその加工方
法に関するものである。
ける精密駆動に適した精密駆動用ラック及びその加工方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡ステージ等における精密駆動に適
した送り機構は、ステージ上の被観察用標本の位置を観
察視野内の任意の位置に移動させるため、拡大観察中の
視野内で試料の送り方向を変えても、ステージの送りを
バックラッシュなくスムーズに行えることが要求されて
いる。
した送り機構は、ステージ上の被観察用標本の位置を観
察視野内の任意の位置に移動させるため、拡大観察中の
視野内で試料の送り方向を変えても、ステージの送りを
バックラッシュなくスムーズに行えることが要求されて
いる。
【0003】従来の精密駆動に適した送り機構には、ラ
ック・ピニオン機構が一般的に知られているが、ラック
とピニオンとの噛合に遊びが大きい時にはガタが増大
し、逆にラックとピニオンとを過度に緊密に噛合させる
とキシミが生じ、何れにしてもステージの送りをスムー
ズに行わせることは難しい。そこでラック・ピニオン機
構を用いる場合、バックラッシュを低減するために、ラ
ック・ピニオン双方の歯形を高精度で加工し、ラックを
ピニオンに対して一定の荷重で押圧する構造が一般的に
採用されている。
ック・ピニオン機構が一般的に知られているが、ラック
とピニオンとの噛合に遊びが大きい時にはガタが増大
し、逆にラックとピニオンとを過度に緊密に噛合させる
とキシミが生じ、何れにしてもステージの送りをスムー
ズに行わせることは難しい。そこでラック・ピニオン機
構を用いる場合、バックラッシュを低減するために、ラ
ック・ピニオン双方の歯形を高精度で加工し、ラックを
ピニオンに対して一定の荷重で押圧する構造が一般的に
採用されている。
【0004】特公昭51 - 44823号公報,実開平 1 -1777
25号公報に記載されているラック・ピニオン機構は、図
6に示す通り、金属製のラック1の取り付け用ビス2の
近くに切り欠き3や長手方向に、ほぼラック1の全長に
亙るスリット4を設けて、ラック1のスリット4の弾性
変形によってピニオン5を押圧する構成が知られてい
る。
25号公報に記載されているラック・ピニオン機構は、図
6に示す通り、金属製のラック1の取り付け用ビス2の
近くに切り欠き3や長手方向に、ほぼラック1の全長に
亙るスリット4を設けて、ラック1のスリット4の弾性
変形によってピニオン5を押圧する構成が知られてい
る。
【0005】さらに、図7に示す通り、ラック1の歯部
6に求められる耐摩耗性の点で、優れた自己潤滑性をも
つプラスチック材料を使用して、射出成形法でラック1
の歯形を一体成形し、ラック背面7に配した板バネ8に
よってラック1をピニオン5に押圧する構成も知られて
いる。以上の構成によれば、双方の歯形精度,ピニオン
の真円度及び同軸度,ラック歯面の真直度等の歪みを吸
収でき、一定荷重でラックをピニオンに対して押圧を行
うことができる。
6に求められる耐摩耗性の点で、優れた自己潤滑性をも
つプラスチック材料を使用して、射出成形法でラック1
の歯形を一体成形し、ラック背面7に配した板バネ8に
よってラック1をピニオン5に押圧する構成も知られて
いる。以上の構成によれば、双方の歯形精度,ピニオン
の真円度及び同軸度,ラック歯面の真直度等の歪みを吸
収でき、一定荷重でラックをピニオンに対して押圧を行
うことができる。
【0006】また、図8に示す通り、ラック1の長手方
向に設けられたスリット4に湾曲状の板バネ9を挿入
し、その弾力性によってスリット4を広げて、一定の力
量でピニオン5を押圧する構成も知られている。
向に設けられたスリット4に湾曲状の板バネ9を挿入
し、その弾力性によってスリット4を広げて、一定の力
量でピニオン5を押圧する構成も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特公昭51 - 44823号公
報,実開平 1 -177725号公報に記載されている構成によ
れば、一定荷重でラック1をピニオン5に対して押圧
し、ラック,ピニオン双方の精度誤差を吸収しようとし
ても、ラック1に設けた切り欠き3,スリット4の機械
加工時にラック歯面の真直度を歪めてしまう可能性があ
り、本来、バックラッシュを低減する目的で考えられた
構成が、逆にバックラッシュを増大させてしまう欠点が
あった。
報,実開平 1 -177725号公報に記載されている構成によ
れば、一定荷重でラック1をピニオン5に対して押圧
し、ラック,ピニオン双方の精度誤差を吸収しようとし
ても、ラック1に設けた切り欠き3,スリット4の機械
加工時にラック歯面の真直度を歪めてしまう可能性があ
り、本来、バックラッシュを低減する目的で考えられた
構成が、逆にバックラッシュを増大させてしまう欠点が
あった。
【0008】図7のラック1を、例えば顕微鏡ステージ
等における送り機構に用いる場合、ラック1の厚さ方向
の寸法に制限があり、ラック背面7に配した板バネ8に
よってピニオン5を押圧する構成の配置は困難であっ
た。また、ラック歯面から取り付け部分までの距離が長
いラックをプラスチック材料で成形すると、外部の温度
変化により、プラスチック材料の膨張収縮により、ラッ
クとピニオンとの歯部6の噛み合わせが変化し、ステー
ジ等の送りのスムーズさを損なう場合が考えられる。
等における送り機構に用いる場合、ラック1の厚さ方向
の寸法に制限があり、ラック背面7に配した板バネ8に
よってピニオン5を押圧する構成の配置は困難であっ
た。また、ラック歯面から取り付け部分までの距離が長
いラックをプラスチック材料で成形すると、外部の温度
変化により、プラスチック材料の膨張収縮により、ラッ
クとピニオンとの歯部6の噛み合わせが変化し、ステー
ジ等の送りのスムーズさを損なう場合が考えられる。
【0009】そこで、このようなプラスチック材料から
なるラックの、温度変化による部品の寸法変化を低減す
るために、例えばガラス繊維等をプラスチック材料に添
加する方法がある。確かに、このようにすることによ
り、ラックの部品の寸法変化は低減するが、別の問題と
して、ガラス繊維の添加により、プラスチック材料の持
つ自己潤滑性が損なわれてしまい、歯部に必要な耐摩耗
性を劣化させてしまう原因につながる。
なるラックの、温度変化による部品の寸法変化を低減す
るために、例えばガラス繊維等をプラスチック材料に添
加する方法がある。確かに、このようにすることによ
り、ラックの部品の寸法変化は低減するが、別の問題と
して、ガラス繊維の添加により、プラスチック材料の持
つ自己潤滑性が損なわれてしまい、歯部に必要な耐摩耗
性を劣化させてしまう原因につながる。
【0010】また、図8の通り、ラック1に設けたスリ
ット4に湾曲状の板バネ9を挿入する構成も、必ずしも
ラック1の全長に亙ってピニオン5に対する均一な押圧
力量が得られるものではなく、特にラック1の全長が長
い場合については、ピニオン5に対する押圧力量が均一
でなくなり、不安定になる欠点を有していた。この発明
の目的は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、
精密駆動用部品としての優れた耐久性と、精度を保証
し、組立調整を容易にする精密駆動用ラックと、その加
工方法を提供するものである。
ット4に湾曲状の板バネ9を挿入する構成も、必ずしも
ラック1の全長に亙ってピニオン5に対する均一な押圧
力量が得られるものではなく、特にラック1の全長が長
い場合については、ピニオン5に対する押圧力量が均一
でなくなり、不安定になる欠点を有していた。この発明
の目的は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、
精密駆動用部品としての優れた耐久性と、精度を保証
し、組立調整を容易にする精密駆動用ラックと、その加
工方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ラッ
ク・ピニオン機構に用いる精密駆動用ラックにおいて、
機械的剛性が高く、線膨張係数の小さな材料で成形した
基板部材と、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する材料
で成形したラック部材とでラックを一体成形する構成と
したものである。
ク・ピニオン機構に用いる精密駆動用ラックにおいて、
機械的剛性が高く、線膨張係数の小さな材料で成形した
基板部材と、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する材料
で成形したラック部材とでラックを一体成形する構成と
したものである。
【0012】請求項2の発明は、ラック・ピニオン機構
に用いる精密駆動用ラックにおいて、機械的剛性が高
く、線膨張係数の小さな材料で成形した基板部材と、耐
摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する材料で成形したラッ
ク部材と、上記基板部材と上記ラック部材とを一体成形
するための締結部とを具備する構成としたものである。
請求項3の発明は、ラック・ピニオン機構に用いる精密
駆動用ラックにおいて、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を
有するプラスチック材料からなるラック部材と、上記ラ
ック部材との一体成形用の締結部を設けるように機械加
工を施した金属材料からなる基板部材とでラックを一体
成形する構成としたものである。
に用いる精密駆動用ラックにおいて、機械的剛性が高
く、線膨張係数の小さな材料で成形した基板部材と、耐
摩耗性に優れ、自己潤滑性を有する材料で成形したラッ
ク部材と、上記基板部材と上記ラック部材とを一体成形
するための締結部とを具備する構成としたものである。
請求項3の発明は、ラック・ピニオン機構に用いる精密
駆動用ラックにおいて、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を
有するプラスチック材料からなるラック部材と、上記ラ
ック部材との一体成形用の締結部を設けるように機械加
工を施した金属材料からなる基板部材とでラックを一体
成形する構成としたものである。
【0013】請求項4の発明は、ラック・ピニオン機構
に用いる精密駆動用ラックにおいて、耐摩耗性に優れ、
自己潤滑性を有するプラスチック材料からなるラック部
材と、上記ラック部材との一体成形用の締結部を設ける
ように加工を施した機械的剛性が高く、線膨張係数の小
さなプラスチック材料からなる基板部材とでラックを一
体成形する構成としたものである。
に用いる精密駆動用ラックにおいて、耐摩耗性に優れ、
自己潤滑性を有するプラスチック材料からなるラック部
材と、上記ラック部材との一体成形用の締結部を設ける
ように加工を施した機械的剛性が高く、線膨張係数の小
さなプラスチック材料からなる基板部材とでラックを一
体成形する構成としたものである。
【0014】請求項5,6の発明は、基板部材に複数個
の開口部又はスリット状の開口部からなる締結部を基板
部材の長手方向に設ける構成としたものである。請求項
7の発明は、基板部材がアルミニウム合金である構成と
したものである。請求項8,9の発明は、ラック部材が
ポリアセタール樹脂又はポリアミド樹脂である構成とし
たものである。
の開口部又はスリット状の開口部からなる締結部を基板
部材の長手方向に設ける構成としたものである。請求項
7の発明は、基板部材がアルミニウム合金である構成と
したものである。請求項8,9の発明は、ラック部材が
ポリアセタール樹脂又はポリアミド樹脂である構成とし
たものである。
【0015】請求項10,11の発明は、基板部材が線
膨張係数の小さな物質を混入し、温度変化に対する寸法
変化を低減したプラスチック材料であり、例えばガラス
繊維50%入りのポリアミド樹脂である構成としたもの
である。請求項12,13の発明は、ラック・ピニオン
機構を用いる精密駆動用ラックの加工方法において、ラ
ック成形用の金型内に一体成形用の締結部の加工を機械
的剛性が高く、線膨張係数の小さな材料である金属材料
に施した基板部材を保持し、上記金型内の基板部材とラ
ック成形用の金型との空隙に耐摩耗性に優れ、自己潤滑
性を有した材料であるプラスチック材料を基板部材の締
結部に回り込むように注入してラック部材を成形し、上
記基板部材と上記ラック部材とを一体成形する加工方法
としたものである。
膨張係数の小さな物質を混入し、温度変化に対する寸法
変化を低減したプラスチック材料であり、例えばガラス
繊維50%入りのポリアミド樹脂である構成としたもの
である。請求項12,13の発明は、ラック・ピニオン
機構を用いる精密駆動用ラックの加工方法において、ラ
ック成形用の金型内に一体成形用の締結部の加工を機械
的剛性が高く、線膨張係数の小さな材料である金属材料
に施した基板部材を保持し、上記金型内の基板部材とラ
ック成形用の金型との空隙に耐摩耗性に優れ、自己潤滑
性を有した材料であるプラスチック材料を基板部材の締
結部に回り込むように注入してラック部材を成形し、上
記基板部材と上記ラック部材とを一体成形する加工方法
としたものである。
【0016】請求項14,15の発明は、ラック・ピニ
オン機構を用いる精密駆動用ラックの加工方法におい
て、基板部材用の金型に機械的剛性が高く、線膨張係数
の小さな材料のプラスチック材料を注入して一体成形用
の締結部を有するように基板部材を成形し、成形された
基板部材をラック成形用の金型に保持し、更に、上記金
型内の基板部材とラック成形用の金型との空隙に耐摩耗
性に優れ、自己潤滑性を有した材料のプラスチック材料
を基板部材の締結部に回り込むように注入してラック部
材を成形し、基板部材とラック部材とを一体成形する加
工方法としたものである。
オン機構を用いる精密駆動用ラックの加工方法におい
て、基板部材用の金型に機械的剛性が高く、線膨張係数
の小さな材料のプラスチック材料を注入して一体成形用
の締結部を有するように基板部材を成形し、成形された
基板部材をラック成形用の金型に保持し、更に、上記金
型内の基板部材とラック成形用の金型との空隙に耐摩耗
性に優れ、自己潤滑性を有した材料のプラスチック材料
を基板部材の締結部に回り込むように注入してラック部
材を成形し、基板部材とラック部材とを一体成形する加
工方法としたものである。
【0017】
【作用】請求項1の発明では、耐摩耗性に優れ、自己潤
滑性を有した材料を用いたラック部材の適度な弾性力を
利用して、ピニオンとのバックラッシュをラック部材の
弾力性で吸収させる。また、性質の異なる材料を用いた
ラック部材と基板部材を一体成形するため、外界の温度
変化による取り付け孔とピニオン中心との間隔の寸法変
化を小さくすることができる。
滑性を有した材料を用いたラック部材の適度な弾性力を
利用して、ピニオンとのバックラッシュをラック部材の
弾力性で吸収させる。また、性質の異なる材料を用いた
ラック部材と基板部材を一体成形するため、外界の温度
変化による取り付け孔とピニオン中心との間隔の寸法変
化を小さくすることができる。
【0018】請求項2の発明では、耐摩耗性に優れ、自
己潤滑性を有した材料を用いたラック部材の適度な弾力
性を利用して、ピニオンとのバックラッシュをラック部
材の弾力性で吸収させる。また、締結部を設けて一体成
形を行うことにより、異なった材料で構成される部材を
ネジ,接着剤等を用いることなく強固に締結できる。
己潤滑性を有した材料を用いたラック部材の適度な弾力
性を利用して、ピニオンとのバックラッシュをラック部
材の弾力性で吸収させる。また、締結部を設けて一体成
形を行うことにより、異なった材料で構成される部材を
ネジ,接着剤等を用いることなく強固に締結できる。
【0019】請求項3の発明では、耐摩耗性に優れ、自
己潤滑性を有したプラスチック材料を用いたラック部材
の適度な弾力性を利用して、ピニオンとのバックラッシ
ュをラック部材の弾力性で吸収させる。また、耐摩耗性
に優れ、自己潤滑性を有しているプラスチック製のラッ
ク部材と金属製の基板部材を一体成形するため、外界の
温度変化による取り付け孔とピニオン中心との間隔の寸
法変化を小さくすることができる。
己潤滑性を有したプラスチック材料を用いたラック部材
の適度な弾力性を利用して、ピニオンとのバックラッシ
ュをラック部材の弾力性で吸収させる。また、耐摩耗性
に優れ、自己潤滑性を有しているプラスチック製のラッ
ク部材と金属製の基板部材を一体成形するため、外界の
温度変化による取り付け孔とピニオン中心との間隔の寸
法変化を小さくすることができる。
【0020】請求項4の発明では、プラスチック材料を
用いたラック部材の適度な弾力性を利用して、ピニオン
とのバックラッシュをラック部材の弾力性で吸収させ
る。また、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有しているプ
ラスチック製のラック部材と機械的剛性が高く、線膨張
係数の小さなプラスチック製の基板部材を一体成形する
ため、外界の温度変化による取り付け孔とピニオン中心
との間隔の寸法変化を小さくすることができる。
用いたラック部材の適度な弾力性を利用して、ピニオン
とのバックラッシュをラック部材の弾力性で吸収させ
る。また、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有しているプ
ラスチック製のラック部材と機械的剛性が高く、線膨張
係数の小さなプラスチック製の基板部材を一体成形する
ため、外界の温度変化による取り付け孔とピニオン中心
との間隔の寸法変化を小さくすることができる。
【0021】請求項5,6の発明では、締結部を設ける
ように加工を施すことにより、2種類の性質の異なる材
料からなる基板部材とラック部材とを歪ませることなく
孔を介して融着させ、基板部材とラック部材とを一体成
形させる。請求項7の発明では、基板部材にアルミニウ
ムを用いることにより、変形しやすいラック部材の変形
を抑制し、高精度のラックを成形する。
ように加工を施すことにより、2種類の性質の異なる材
料からなる基板部材とラック部材とを歪ませることなく
孔を介して融着させ、基板部材とラック部材とを一体成
形させる。請求項7の発明では、基板部材にアルミニウ
ムを用いることにより、変形しやすいラック部材の変形
を抑制し、高精度のラックを成形する。
【0022】請求項8,9の発明では、ラック部材にポ
リアセタール樹脂又はポリアミド樹脂を用いることによ
り、基板部材の締結部に回り込ませ一体成形し、精密駆
動をスムーズにさせるための摺動性に優れたラックを成
形する。請求項10,11の発明では、基板部材にアル
ミニウム合金を用いることにより、変形しやすいラック
部材の変形を抑制し、金型を用いて射出成形を行うた
め、基板部材の成形がより簡易且つ高精度のラックを成
形する。
リアセタール樹脂又はポリアミド樹脂を用いることによ
り、基板部材の締結部に回り込ませ一体成形し、精密駆
動をスムーズにさせるための摺動性に優れたラックを成
形する。請求項10,11の発明では、基板部材にアル
ミニウム合金を用いることにより、変形しやすいラック
部材の変形を抑制し、金型を用いて射出成形を行うた
め、基板部材の成形がより簡易且つ高精度のラックを成
形する。
【0023】請求項12,13の発明では、金属材料か
らなる基板部材の締結部にラック部材を成形するプラス
チック材料を回り込ませ、基板部材とラック部材とを強
固に一体成形させる。請求項14,15の発明では、機
械的剛性が高く、線膨張係数の小さなプラスチック材料
からなる基板部材の締結部にラック部材を成形する耐摩
耗性に優れ、自己潤滑性を有したプラスチック材料を回
り込ませ、基板部材とラック部材とを強固に一体成形さ
せる。
らなる基板部材の締結部にラック部材を成形するプラス
チック材料を回り込ませ、基板部材とラック部材とを強
固に一体成形させる。請求項14,15の発明では、機
械的剛性が高く、線膨張係数の小さなプラスチック材料
からなる基板部材の締結部にラック部材を成形する耐摩
耗性に優れ、自己潤滑性を有したプラスチック材料を回
り込ませ、基板部材とラック部材とを強固に一体成形さ
せる。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例について図を用いて
説明する。 (第1実施例)図1で示す一部断面の斜視図は、この発
明の第1実施例の精密駆動用ラックの構造を表したもの
である。
説明する。 (第1実施例)図1で示す一部断面の斜視図は、この発
明の第1実施例の精密駆動用ラックの構造を表したもの
である。
【0025】ラック10は、夫々異なった種類の材料か
らなる基板部材15とラック部材13を一体化して構成
したものである。上記基板部材15は、顕微鏡ステージ
等(図示せず)に取り付けるための取り付け孔11と、
凸形の断面形状を一端に有し、その凸部12の側面には
ラック部材13との締結用の開口部である丸孔14を長
手方向に複数個配する機械加工を施したアルミ合金板で
構成され、上記ラック部材13は、ピニオン16と噛合
する歯部17を成形するように加工を施したポリアセタ
ール樹脂で構成される。
らなる基板部材15とラック部材13を一体化して構成
したものである。上記基板部材15は、顕微鏡ステージ
等(図示せず)に取り付けるための取り付け孔11と、
凸形の断面形状を一端に有し、その凸部12の側面には
ラック部材13との締結用の開口部である丸孔14を長
手方向に複数個配する機械加工を施したアルミ合金板で
構成され、上記ラック部材13は、ピニオン16と噛合
する歯部17を成形するように加工を施したポリアセタ
ール樹脂で構成される。
【0026】ラック10は、基板部材15に設けられた
取り付け孔11を介してビス18等の締結手段で、顕微
鏡ステージ等に取り付けられる。ラック10は、バック
ラッシュを吸収するために、ピニオン16に対して押圧
状態で噛合させる。次に、加工方法については、図2を
用いて以下に説明する。
取り付け孔11を介してビス18等の締結手段で、顕微
鏡ステージ等に取り付けられる。ラック10は、バック
ラッシュを吸収するために、ピニオン16に対して押圧
状態で噛合させる。次に、加工方法については、図2を
用いて以下に説明する。
【0027】ラック成形用の射出成形用金型19内に、
機械加工によって凸部12側面に締結部である複数個の
丸孔14も同時に成形した基板部材15を保持し、ラッ
ク成形用の射出成形用金型19内の基板部材15とラッ
ク成形用の射出成形用金型19との空隙にポリアセター
ル樹脂20を注入する。注入されたポリアセタール樹脂
20は、基板部材15の凸部12側面に成形された複数
個の丸孔14に回り込み、上記基板部材15とラック部
材13とを強固に締結させる。その際、ラック10の歯
部17自体も、ラック成形用の射出成形用金型19で同
時に成形する。
機械加工によって凸部12側面に締結部である複数個の
丸孔14も同時に成形した基板部材15を保持し、ラッ
ク成形用の射出成形用金型19内の基板部材15とラッ
ク成形用の射出成形用金型19との空隙にポリアセター
ル樹脂20を注入する。注入されたポリアセタール樹脂
20は、基板部材15の凸部12側面に成形された複数
個の丸孔14に回り込み、上記基板部材15とラック部
材13とを強固に締結させる。その際、ラック10の歯
部17自体も、ラック成形用の射出成形用金型19で同
時に成形する。
【0028】この実施例によれば、ラック部材に使用す
るプラスチック材料自身の適度な弾力性で、バックラッ
シュを吸収するためにピニオンに対して均一に押圧して
いる押圧力量を吸収させ、さらに上記ラックとピニオン
との歯形精度等の部品の精度誤差をも吸収させることが
可能となり、バックラッシュの極めて少ない精密駆動に
適した精密駆動用ラックを構成することを可能にした。
るプラスチック材料自身の適度な弾力性で、バックラッ
シュを吸収するためにピニオンに対して均一に押圧して
いる押圧力量を吸収させ、さらに上記ラックとピニオン
との歯形精度等の部品の精度誤差をも吸収させることが
可能となり、バックラッシュの極めて少ない精密駆動に
適した精密駆動用ラックを構成することを可能にした。
【0029】また、図1に示すように、基板部材の取り
付け孔とピニオンの中心との距離dに対して、外界の温
度変化に対して、一般的に線膨張係数の大きなラック部
材の材料であるポリアセタール樹脂の占める部分は、該
ラックを線膨張係数の小さなアルミ合金からなる基板部
材と一体成形することによって、図1中のtの範囲に抑
えられている。
付け孔とピニオンの中心との距離dに対して、外界の温
度変化に対して、一般的に線膨張係数の大きなラック部
材の材料であるポリアセタール樹脂の占める部分は、該
ラックを線膨張係数の小さなアルミ合金からなる基板部
材と一体成形することによって、図1中のtの範囲に抑
えられている。
【0030】この場合、tの範囲はラックとピニオン中
心との間の距離dの寸法に対して、t:d=1:4或い
はt:d=1:4.5程度となるようにした。従って、
外界の温度変化に対するラックとピニオン中心との間の
距離dの寸法変位は基板部材部分をも含めて、ラック全
体を線膨張係数の大きなポリアセタール樹脂で一体に成
形するのに比べて極小に抑えられるため、温度変化によ
る膨張,収縮変形に伴うラックとピニオンとの噛み合わ
せの変化も極小に抑えることができ、ステージ等の送り
をガタつきなくスムーズに行うことができる。 (第2実施例)図3で示す一部断面の斜視図は、この発
明の第2実施例の精密駆動用ラックの構造を表したもの
である。なお、上述した第1実施例と同一部分には同一
符号を付してある。
心との間の距離dの寸法に対して、t:d=1:4或い
はt:d=1:4.5程度となるようにした。従って、
外界の温度変化に対するラックとピニオン中心との間の
距離dの寸法変位は基板部材部分をも含めて、ラック全
体を線膨張係数の大きなポリアセタール樹脂で一体に成
形するのに比べて極小に抑えられるため、温度変化によ
る膨張,収縮変形に伴うラックとピニオンとの噛み合わ
せの変化も極小に抑えることができ、ステージ等の送り
をガタつきなくスムーズに行うことができる。 (第2実施例)図3で示す一部断面の斜視図は、この発
明の第2実施例の精密駆動用ラックの構造を表したもの
である。なお、上述した第1実施例と同一部分には同一
符号を付してある。
【0031】このラック10は、夫々異なった種類のプ
ラスチック材料からなる基板部材15とラック部材13
を一体化して構成したものである。上記基板部材15
は、顕微鏡ステージ等(図示せず)に取り付けるための
取り付け孔11と、凸形の断面形状を一端に有し、その
凸部12の側面にはラック部材13との締結用のスリッ
ト状の開口部21が長手方向に配される加工を施したガ
ラス繊維50%入りのポリアミド樹脂で構成され、上記
ラック部材13は、ピニオン(図示せず)と噛合する歯
部17を成形するように加工を施したポリアセタール樹
脂で構成される。
ラスチック材料からなる基板部材15とラック部材13
を一体化して構成したものである。上記基板部材15
は、顕微鏡ステージ等(図示せず)に取り付けるための
取り付け孔11と、凸形の断面形状を一端に有し、その
凸部12の側面にはラック部材13との締結用のスリッ
ト状の開口部21が長手方向に配される加工を施したガ
ラス繊維50%入りのポリアミド樹脂で構成され、上記
ラック部材13は、ピニオン(図示せず)と噛合する歯
部17を成形するように加工を施したポリアセタール樹
脂で構成される。
【0032】ラック10は、基板部材15に設けられた
取り付け孔11を介してビス18等の締結手段で、顕微
鏡ステージ等に取り付けられる。ラック10は、バック
ラッシュを吸収するために、ピニオン16に対して押圧
状態で噛合させる。次に、加工方法については、図4の
基板部材用の射出成形用金型22と図2のラック成型用
の射出成形用金型19とを用いて以下に説明する。
取り付け孔11を介してビス18等の締結手段で、顕微
鏡ステージ等に取り付けられる。ラック10は、バック
ラッシュを吸収するために、ピニオン16に対して押圧
状態で噛合させる。次に、加工方法については、図4の
基板部材用の射出成形用金型22と図2のラック成型用
の射出成形用金型19とを用いて以下に説明する。
【0033】始めに、図4の基板部材用の射出成形用金
型22内にガラス繊維50%入りのポリアミド樹脂23
を注入することにより基板部材15を成形する。その
際、締結用のスリット状の開口部21と取り付け孔11
とを同時に成形する。次に、図2中のラック成形用の射
出成形用金型19内に、成形した基板部材15を保持さ
せ、ラック成形用の射出成形用金型19内の基板部材1
5とラック成形用の射出成形用金型19との空隙にポリ
アセタール樹脂20を注入する。注入されたポリアセタ
ール樹脂20は、基板部材15の凸部12側面に成形さ
れているスリット状の開口部21に回り込み、上記基板
部材15とラック部材13とを強固に締結させる。その
際、ラック10の歯部17自体も、ラック成形用の射出
成形用金型19で同時に成形する。
型22内にガラス繊維50%入りのポリアミド樹脂23
を注入することにより基板部材15を成形する。その
際、締結用のスリット状の開口部21と取り付け孔11
とを同時に成形する。次に、図2中のラック成形用の射
出成形用金型19内に、成形した基板部材15を保持さ
せ、ラック成形用の射出成形用金型19内の基板部材1
5とラック成形用の射出成形用金型19との空隙にポリ
アセタール樹脂20を注入する。注入されたポリアセタ
ール樹脂20は、基板部材15の凸部12側面に成形さ
れているスリット状の開口部21に回り込み、上記基板
部材15とラック部材13とを強固に締結させる。その
際、ラック10の歯部17自体も、ラック成形用の射出
成形用金型19で同時に成形する。
【0034】この実施例によれば、ラック部材に使用す
るプラスチック材料自身の適度な弾力性で、バックラッ
シュを吸収するためにピニオンに対して均一に押圧して
いる押圧力量を吸収させ、さらに上記ラックとピニオン
との歯形精度等の部品精度誤差をも吸収させることが可
能となり、バックラッシュの極めて少ない精密駆動に適
した送り機構を構成することを可能にした。
るプラスチック材料自身の適度な弾力性で、バックラッ
シュを吸収するためにピニオンに対して均一に押圧して
いる押圧力量を吸収させ、さらに上記ラックとピニオン
との歯形精度等の部品精度誤差をも吸収させることが可
能となり、バックラッシュの極めて少ない精密駆動に適
した送り機構を構成することを可能にした。
【0035】また、図3に示すように、外界の温度変化
に対して、一般的に線膨張係数の大きなラック部材の材
料であるポリアセタール樹脂の占める部分は、上記ラッ
クを線膨張係数の小さな他のプラスチック材料からなる
基板部材と一体成形したことによって、図3中のt’の
範囲に抑えられている。この場合も、tの範囲はラック
とピニオン中心との間の距離に対して、1:4或いは
1:4.5程度となるようにした。従って、外界の温度
変化によるラックと図示していないピニオンとの噛み合
わせの変化も極小に抑えることができる。
に対して、一般的に線膨張係数の大きなラック部材の材
料であるポリアセタール樹脂の占める部分は、上記ラッ
クを線膨張係数の小さな他のプラスチック材料からなる
基板部材と一体成形したことによって、図3中のt’の
範囲に抑えられている。この場合も、tの範囲はラック
とピニオン中心との間の距離に対して、1:4或いは
1:4.5程度となるようにした。従って、外界の温度
変化によるラックと図示していないピニオンとの噛み合
わせの変化も極小に抑えることができる。
【0036】ところで、この実施例中で締結用の開口部
が、図3で示すようにスリット状の開口部21にした理
由を図5を用いて説明する。なお、第1実施例と同一部
分には同一符号を付している。ラック部材13に使用し
たポリアセタール樹脂のような結晶性プラスチック材料
は耐摩耗性や摺動性が優れる反面、その成形時におい
て、溶融状態から固化する際に、2%前後の体積収縮を
伴い、ポリカーボネート等の非結晶性プラスチック材料
よりも成形時の収縮率が大きいという特徴がある。
が、図3で示すようにスリット状の開口部21にした理
由を図5を用いて説明する。なお、第1実施例と同一部
分には同一符号を付している。ラック部材13に使用し
たポリアセタール樹脂のような結晶性プラスチック材料
は耐摩耗性や摺動性が優れる反面、その成形時におい
て、溶融状態から固化する際に、2%前後の体積収縮を
伴い、ポリカーボネート等の非結晶性プラスチック材料
よりも成形時の収縮率が大きいという特徴がある。
【0037】そのため、上述したようなガラス繊維50
%入りのポリアミド樹脂からなる基板部材15の締結用
の開口部に、複数個の丸孔14を配するように加工を施
した場合、プラスチック材料では金属材料のような剛性
を有していないため、ラック部材13の収縮により、図
5(a)に示す如き変形が顕著に現れてしまうことが推
測される。
%入りのポリアミド樹脂からなる基板部材15の締結用
の開口部に、複数個の丸孔14を配するように加工を施
した場合、プラスチック材料では金属材料のような剛性
を有していないため、ラック部材13の収縮により、図
5(a)に示す如き変形が顕著に現れてしまうことが推
測される。
【0038】そこで、基板部材15とラック部材13の
双方にプラスチック材料を用いる時は、ラック部材13
の成形時の収縮を予め考慮しておき、図5(a)の如き
変形を軽減させるように、図5(b)の如く締結部をス
リット状の開口部にして全長方向で成形時の収縮を許容
可能にした。また、変形を軽減させるようにしたことに
より、収縮に伴う過度な残留応力が原因で発生する基板
部材15の破損を防止することができる。
双方にプラスチック材料を用いる時は、ラック部材13
の成形時の収縮を予め考慮しておき、図5(a)の如き
変形を軽減させるように、図5(b)の如く締結部をス
リット状の開口部にして全長方向で成形時の収縮を許容
可能にした。また、変形を軽減させるようにしたことに
より、収縮に伴う過度な残留応力が原因で発生する基板
部材15の破損を防止することができる。
【0039】この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、ラック部材にピニオンと噛合するための歯部
と、基板部材との締結用の開口部を設けることもでき
る。また、金属材料からなる基板部材をアルマイト処理
等の表面処理を施してもよい。また、ポリアミド樹脂に
入れるガラス繊維の割合も、ポリアミド樹脂の収縮率を
考えると30〜50%程度含有したものであれば、基板
部材として利用することができる。
はなく、ラック部材にピニオンと噛合するための歯部
と、基板部材との締結用の開口部を設けることもでき
る。また、金属材料からなる基板部材をアルマイト処理
等の表面処理を施してもよい。また、ポリアミド樹脂に
入れるガラス繊維の割合も、ポリアミド樹脂の収縮率を
考えると30〜50%程度含有したものであれば、基板
部材として利用することができる。
【0040】更に、ラックの基板部材には、ガラス繊維
を40〜50%程度入れたポリフェニレンサルファイド
樹脂のような機械的剛性が高く、線膨張係数の小さな材
料であれば用いることが可能であり、また、ラック部材
も、ポリアミド樹脂のような耐摩耗性,被切削性に優
れ、自己潤滑性を有した材料であれば用いることができ
る。
を40〜50%程度入れたポリフェニレンサルファイド
樹脂のような機械的剛性が高く、線膨張係数の小さな材
料であれば用いることが可能であり、また、ラック部材
も、ポリアミド樹脂のような耐摩耗性,被切削性に優
れ、自己潤滑性を有した材料であれば用いることができ
る。
【0041】また、ラックの要求精度によっては、ブラ
ンク形状を成形した後、切削加工で歯部を成形する方法
もある。
ンク形状を成形した後、切削加工で歯部を成形する方法
もある。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、精密駆
動用部品としての優れた耐久性と、精度を保証し、組立
調整を容易にすることができる。
動用部品としての優れた耐久性と、精度を保証し、組立
調整を容易にすることができる。
【図1】この発明の第1実施例の構成を表した一部断面
の斜視図。
の斜視図。
【図2】この発明の第1実施例のラックを加工するため
のラック成形用の射出成形用金型の断面図。
のラック成形用の射出成形用金型の断面図。
【図3】この発明の第2実施例の構成を表した一部断面
の斜視図。
の斜視図。
【図4】この発明の第2実施例の基板部材を加工するた
めの基板部材用の射出成形用金型の断面図。
めの基板部材用の射出成形用金型の断面図。
【図5】(a)はラック部材の締結用の開口部を複数個
の孔で構成した図。(b)はラック部材の締結用の開口
部をスリット状にした図。
の孔で構成した図。(b)はラック部材の締結用の開口
部をスリット状にした図。
【図6】従来の金属製の精密駆動用ラックの斜視図。
【図7】従来の板バネを用いた精密駆動用ラックの斜視
図。
図。
【図8】従来の湾曲状の板バネを用いた精密駆動用ラッ
クの斜視図。
クの斜視図。
10 ラック 11 取り付け孔 12 凸部 13 ラック部材 14 丸孔 15 基板部材 16 ピニオン 17 歯部 18 ビス 19 ラック成形用の射出成形用金型 20 ポリアセタール樹脂 21 スリット状の開口部 22 基板部材用の射出成形用金型 23 ガラス繊維50%入りのポリアミド樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:20 105:22 B29L 9:00 15:00
Claims (15)
- 【請求項1】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆動
用ラックにおいて、機械的剛性が高く、線膨張係数の小
さな材料で成形した基板部材と、耐摩耗性に優れ、自己
潤滑性を有する材料で成形したラック部材とでラックを
一体成形したことを特徴とする精密駆動用ラック。 - 【請求項2】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆動
用ラックにおいて、機械的剛性が高く、線膨張係数の小
さな材料で成形した基板部材と、耐摩耗性に優れ、自己
潤滑性を有する材料で成形したラック部材と、上記基板
部材と上記ラック部材とを一体成形するための締結部と
を具備したことを特徴とする精密駆動用ラック。 - 【請求項3】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆動
用ラックにおいて、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有す
るプラスチック材料からなるラック部材と、上記ラック
部材との一体成形用の締結部を設けるように機械加工を
施した金属材料からなる基板部材とでラックを一体成形
したことを特徴とする精密駆動用ラック。 - 【請求項4】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆動
用ラックにおいて、耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有す
るプラスチック材料からなるラック部材と、上記ラック
部材との一体成形用の締結部を設けるように加工を施し
た機械的剛性が高く、線膨張係数の小さなプラスチック
材料からなる基板部材とでラックを一体成形したことを
特徴とする精密駆動用ラック。 - 【請求項5】 基板部材に複数個の開口部からなる締結
部を基板部材の長手方向に設けたことを特徴とする請求
項2,3に記載の精密駆動用ラック。 - 【請求項6】 基板部材にスリット状の開口部からなる
締結部を基板部材の長手方向に設けたことを特徴とする
請求項2,4に記載の精密駆動用ラック。 - 【請求項7】 基板部材がアルミニウム合金であること
を特徴とする請求項1,2,3に記載の精密駆動用ラッ
ク。 - 【請求項8】 ラック部材がポリアセタール樹脂である
ことを特徴とする請求項1,2,3,4に記載の精密駆
動用ラック。 - 【請求項9】 ラック部材がポリアミド樹脂であること
を特徴とする請求項1,2,3,4に記載の精密駆動用
ラック。 - 【請求項10】 基板部材が線膨張係数の小さな物質を
混入し、温度変化に対する寸法変化を低減したプラスチ
ック材料であることを特徴とする請求項1,2,4に記
載の精密駆動用ラック。 - 【請求項11】 プラスチック材料がガラス繊維50%
入りのポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1
0に記載の精密駆動用ラック。 - 【請求項12】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆
動用ラックの加工方法において、ラック成形用の金型内
に一体成形用の締結部の加工を機械的剛性が高く、線膨
張係数の小さな材料に施した基板部材を保持し、上記金
型内の基板部材とラック成形用の金型との空隙に耐摩耗
性に優れ、自己潤滑性を有した材料を基板部材の締結部
に回り込むように注入してラック部材を成形し、上記基
板部材と上記ラック部材とを一体成形することを特徴と
する精密駆動用ラックの加工方法。 - 【請求項13】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆
動用ラックの加工方法において、ラック成形用の金型内
に一体成形用の締結部の加工を金属材料に機械加工で施
した基板部材を保持し、上記金型内の基板部材とラック
成形用の金型との空隙にプラスチック材料を基板部材の
締結部に回り込むように注入してラック部材を成形し、
基板部材とラック部材とを一体成形することを特徴とす
る請求項12に記載の精密駆動用ラックの加工方法。 - 【請求項14】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆
動用ラックの加工方法において、基板部材用の金型に機
械的剛性が高く、線膨張係数の小さな材料を注入して一
体成形用の締結部を有するように基板部材を成形し、成
形された基板部材をラック成形用の金型に保持し、更
に、上記金型内の基板部材とラック成形用の金型との空
隙に耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有した材料を基板部
材の締結部に回り込むように注入してラック部材を成形
し、基板部材とラック部材とを一体成形することを特徴
とする精密駆動用ラックの加工方法。 - 【請求項15】 ラック・ピニオン機構に用いる精密駆
動用ラックの加工方法において、基板部材用の金型に機
械的剛性が高く、線膨張係数の小さなプラスチック材料
を注入して一体成形用の締結部を有するように基板部材
を成形し、成形された基板部材をラック成形用の金型に
保持し、更に、上記金型内の基板部材とラック成形用の
金型との空隙に耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を有したプ
ラスチック材料を基板部材の締結部に回り込むように注
入してラック部材を成形し、基板部材とラック部材とを
一体成形することを特徴とする請求項14に記載の精密
駆動用ラックの加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12488694A JPH07332470A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 精密駆動用ラックとその加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12488694A JPH07332470A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 精密駆動用ラックとその加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332470A true JPH07332470A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14896534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12488694A Withdrawn JPH07332470A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 精密駆動用ラックとその加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07332470A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0857900A (ja) * | 1994-08-18 | 1996-03-05 | Kiyoshi Ishii | 芯材と樹脂材料との一体成形方法および芯材と樹脂材料との 一体成形動力伝動用器具。 |
EP1162489A1 (de) * | 2000-05-15 | 2001-12-12 | Leica Microsystems AG | Fokussiertrieb für optische Instrumente |
US7342849B2 (en) | 2003-01-31 | 2008-03-11 | Sony Corporation | Recording and/or playback device |
WO2009130979A1 (ja) * | 2008-04-23 | 2009-10-29 | パナソニック電工株式会社 | ヘアドライヤ |
JP2015054460A (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-23 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 複合成形部品 |
CN105840785A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-08-10 | 太仓宝达齿条有限公司 | 一种新型机床齿条 |
CN109012976A (zh) * | 2018-08-20 | 2018-12-18 | 扬州市慧宇科技有限公司 | 一种电液回转器 |
JP2020125040A (ja) * | 2019-02-05 | 2020-08-20 | 株式会社ヴァレオジャパン | 車両用空調装置 |
CN112368493A (zh) * | 2018-07-05 | 2021-02-12 | 谐波传动系统有限公司 | 齿条安装结构以及齿条 |
-
1994
- 1994-06-07 JP JP12488694A patent/JPH07332470A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2015054460A (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-23 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 複合成形部品 |
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CN112368493A (zh) * | 2018-07-05 | 2021-02-12 | 谐波传动系统有限公司 | 齿条安装结构以及齿条 |
CN109012976A (zh) * | 2018-08-20 | 2018-12-18 | 扬州市慧宇科技有限公司 | 一种电液回转器 |
JP2020125040A (ja) * | 2019-02-05 | 2020-08-20 | 株式会社ヴァレオジャパン | 車両用空調装置 |
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