JPH1194956A - 時 計 - Google Patents
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- JPH1194956A JPH1194956A JP20840198A JP20840198A JPH1194956A JP H1194956 A JPH1194956 A JP H1194956A JP 20840198 A JP20840198 A JP 20840198A JP 20840198 A JP20840198 A JP 20840198A JP H1194956 A JPH1194956 A JP H1194956A
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- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 21
- 238000000034 method Methods 0.000 description 23
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 4
- 238000010348 incorporation Methods 0.000 description 4
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 3
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- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 2
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 238000007665 sagging Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
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- Electromechanical Clocks (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】部品加工の工数ダウンを図り、低コスト化の成
された時計体の提供及び、プラスチック化された、地
板、受、輪列等による時計体を提供する。 【解決手段】磁石をインサート成形したプラスチックロ
ータとプラスチック材からなる歯車で構成される減速輪
列が地板及び輪列受の軸受部材の間に支持される時計の
輪列案内構造において、前記地板及び前記輪列受はプラ
スチック材で形成されてなり、前記軸受部材の一方は凹
溝の軸受部、他方の軸受部材は貫通穴の軸受部が形成さ
れてなり、前記プラスチックロータは前記プラスチック
ロータの軸部先端と前記軸受部とにより位置決めされる
と共に、前記軸部先端が両方の前記軸受部材より突出す
ることなく前記軸受部内に支持される。
された時計体の提供及び、プラスチック化された、地
板、受、輪列等による時計体を提供する。 【解決手段】磁石をインサート成形したプラスチックロ
ータとプラスチック材からなる歯車で構成される減速輪
列が地板及び輪列受の軸受部材の間に支持される時計の
輪列案内構造において、前記地板及び前記輪列受はプラ
スチック材で形成されてなり、前記軸受部材の一方は凹
溝の軸受部、他方の軸受部材は貫通穴の軸受部が形成さ
れてなり、前記プラスチックロータは前記プラスチック
ロータの軸部先端と前記軸受部とにより位置決めされる
と共に、前記軸部先端が両方の前記軸受部材より突出す
ることなく前記軸受部内に支持される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低コストのアナログ
式時計における輪列案内構造に関するものである。
式時計における輪列案内構造に関するものである。
【0002】[目的]本発明の目的はプラスチック部材
により構成された時計体構造において品質の高い輪列案
内構造により薄型化かつ低コスト化の成されたアナログ
式時計を提供することにある。
により構成された時計体構造において品質の高い輪列案
内構造により薄型化かつ低コスト化の成されたアナログ
式時計を提供することにある。
【0003】
【従来の技術】従来、アナログ式時計は、地板、受類及
び極小部品である輪列構成部材は、金属材で作られるの
が一般的であり、一部回路部品、電子回路の絶縁用等に
プラスチック材が用いられているのみであった。しか
し、部品加工の工数ダウンを図り、低コスト化の成され
た時計体の提供は市場の大きな要請であり、プラスチッ
ク化された、地板、受、輪列等による時計体の提供は、
従来の金属材料構成に比較して1/2程度のコストダウン
が達成でき、その実用化は急務であった。
び極小部品である輪列構成部材は、金属材で作られるの
が一般的であり、一部回路部品、電子回路の絶縁用等に
プラスチック材が用いられているのみであった。しか
し、部品加工の工数ダウンを図り、低コスト化の成され
た時計体の提供は市場の大きな要請であり、プラスチッ
ク化された、地板、受、輪列等による時計体の提供は、
従来の金属材料構成に比較して1/2程度のコストダウン
が達成でき、その実用化は急務であった。
【0004】かかる従来の構成例を図2に示す。
【0005】図2について説明すると、1はプラスチッ
ク材により形成された地板、2は磁石3をインサート形
成したプラスチックロータである。4はプラスチック材
により構成された五番車で歯車4−a及びカナ4−bよ
り成る。5は五番カナと噛合する四番歯車、6は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。7はステー
タ、9は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。8はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下柄2−a,4−cは各々地板穴1−a,1−bに上柄2
−b,4−dは輪列受穴8−a,8−bに遊合され案内位置決
めされる。輪列受は該車案内組込時、車位置ズレ、車番
倒れ等に対応する斜面部8−c,8−dを有し、組み込み
性をよくする。
ク材により形成された地板、2は磁石3をインサート形
成したプラスチックロータである。4はプラスチック材
により構成された五番車で歯車4−a及びカナ4−bよ
り成る。5は五番カナと噛合する四番歯車、6は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。7はステー
タ、9は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。8はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下柄2−a,4−cは各々地板穴1−a,1−bに上柄2
−b,4−dは輪列受穴8−a,8−bに遊合され案内位置決
めされる。輪列受は該車案内組込時、車位置ズレ、車番
倒れ等に対応する斜面部8−c,8−dを有し、組み込み
性をよくする。
【0006】しかし、本従来例においては、プラスチッ
ク加工特性上、以下の重大な弊害をもつ。即ち各番車は
地板及び輪列受に設けた柄穴により案内されるが、該穴
端部には、プラスチックによるバリ、カエリ等が発生す
る危険が極めて高い。
ク加工特性上、以下の重大な弊害をもつ。即ち各番車は
地板及び輪列受に設けた柄穴により案内されるが、該穴
端部には、プラスチックによるバリ、カエリ等が発生す
る危険が極めて高い。
【0007】該穴部プラスチック成形における成形型構
造を図3に示し説明する。一般的には柄穴部については
図3によるA型とB型により型締めされ、形成されるが
該柄穴部は、A型面に必要な柄径d部をもったB型を突
き当て、すき間のない状態にして形成する。しかし、B
型に設けたピン先端B−1部は常に平坦度を必要とし、
ダレ及び型摩耗等、又、A型,B型型締め部とピン先端寸
法ズレ等によりすき間が生じ、プラスチックが部分的に
充填し、平面バリ8−gが発生する。該バリ等は輪列部
ガタをなくし、時計の止まり等重大欠陥を招く危険が高
かった。又、輪列アガキは図2に示すように、地板側は
1−c面で、輪列受け側は8−e,8−f面で決まるた
め、接触面積が大きく、かつ、車中心に対して外周側に
位置するため、摩擦等によるトルク損失が大きく腕時計
のように保有トルクの小さい輪列構造としては品質的に
も問題があった。
造を図3に示し説明する。一般的には柄穴部については
図3によるA型とB型により型締めされ、形成されるが
該柄穴部は、A型面に必要な柄径d部をもったB型を突
き当て、すき間のない状態にして形成する。しかし、B
型に設けたピン先端B−1部は常に平坦度を必要とし、
ダレ及び型摩耗等、又、A型,B型型締め部とピン先端寸
法ズレ等によりすき間が生じ、プラスチックが部分的に
充填し、平面バリ8−gが発生する。該バリ等は輪列部
ガタをなくし、時計の止まり等重大欠陥を招く危険が高
かった。又、輪列アガキは図2に示すように、地板側は
1−c面で、輪列受け側は8−e,8−f面で決まるた
め、接触面積が大きく、かつ、車中心に対して外周側に
位置するため、摩擦等によるトルク損失が大きく腕時計
のように保有トルクの小さい輪列構造としては品質的に
も問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
構造の問題点を解決し、プラスチック受部材のバリを少
なくし、且つ摩擦トルクの少ない輪列案内構造を提供す
ることを目的とする。
構造の問題点を解決し、プラスチック受部材のバリを少
なくし、且つ摩擦トルクの少ない輪列案内構造を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の時計の輪列案内
構造は、磁石をインサート成形したプラスチックロータ
とプラスチック材からなる歯車で構成される減速輪列が
地板及び輪列受の軸受部材の間に支持される時計の輪列
案内構造において、前記地板及び前記輪列受はプラスチ
ック材で形成されてなり、前記軸受部材の一方は凹溝の
軸受部、他方の軸受部材は貫通穴の軸受部が形成されて
なり、前記プラスチックロータは前記プラスチックロー
タの軸部先端と前記軸受部とにより位置決めされると共
に、前記軸部先端が両方の前記軸受部材より突出するこ
となく前記軸受部内に支持されてなることを特徴とす
る。
構造は、磁石をインサート成形したプラスチックロータ
とプラスチック材からなる歯車で構成される減速輪列が
地板及び輪列受の軸受部材の間に支持される時計の輪列
案内構造において、前記地板及び前記輪列受はプラスチ
ック材で形成されてなり、前記軸受部材の一方は凹溝の
軸受部、他方の軸受部材は貫通穴の軸受部が形成されて
なり、前記プラスチックロータは前記プラスチックロー
タの軸部先端と前記軸受部とにより位置決めされると共
に、前記軸部先端が両方の前記軸受部材より突出するこ
となく前記軸受部内に支持されてなることを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図1により説明する。
【0011】図1について説明すると、11はプラスチッ
ク材により形成された地板、12は磁石13をインサート形
成したプラスチックロータである。14はプラスチック材
により構成された五番車で歯車14−a及びカナ14−bよ
り成る。15は五番カナと噛合する四番歯車、16は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。17はステー
タ、19は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。18はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下柄12−a,14−cは各々地板穴11−a,11−bに、上
柄12−b,14−dは輪列受穴18−a,18−bに遊合され案内
位置決めされる。輪列受は該車案内組込時、車位置ズ
レ、番車倒れ等に対応する斜面部18−c,18−dを有し、
組み込み性をよくする。また輪列受18の輪列受穴18−a,
18−bは凹部溝からなり、輪列アガキを決めるための柄
先端肉厚Tはプラスチック充填の必要上0.2〜0,25mm程
度必要である。
ク材により形成された地板、12は磁石13をインサート形
成したプラスチックロータである。14はプラスチック材
により構成された五番車で歯車14−a及びカナ14−bよ
り成る。15は五番カナと噛合する四番歯車、16は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。17はステー
タ、19は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。18はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下柄12−a,14−cは各々地板穴11−a,11−bに、上
柄12−b,14−dは輪列受穴18−a,18−bに遊合され案内
位置決めされる。輪列受は該車案内組込時、車位置ズ
レ、番車倒れ等に対応する斜面部18−c,18−dを有し、
組み込み性をよくする。また輪列受18の輪列受穴18−a,
18−bは凹部溝からなり、輪列アガキを決めるための柄
先端肉厚Tはプラスチック充填の必要上0.2〜0,25mm程
度必要である。
【0012】かかる構成によれば輪列受の受穴周辺にバ
リが発生することがなく、またローター及び歯車が柄先
端で軸方向に位置決めされ摩擦面積が少なくなるのでプ
ラスチック地板と受板を用いても摩擦トルク損失を著し
く少なくすることができるものである。ローターの下柄
は地板の貫通穴からなる受穴11−aに軸支されている。
これは通常ローター軸部の1端部にバリ12−cがありこ
の部分が地板と接触するのを避けるためである。11−c
はローターが衝撃等で大きく軸方向に移動したときの支
持部である。
リが発生することがなく、またローター及び歯車が柄先
端で軸方向に位置決めされ摩擦面積が少なくなるのでプ
ラスチック地板と受板を用いても摩擦トルク損失を著し
く少なくすることができるものである。ローターの下柄
は地板の貫通穴からなる受穴11−aに軸支されている。
これは通常ローター軸部の1端部にバリ12−cがありこ
の部分が地板と接触するのを避けるためである。11−c
はローターが衝撃等で大きく軸方向に移動したときの支
持部である。
【0013】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、一方の軸
受部材の軸受部を貫通穴としたので、磁石をインサート
成形したプラスチックロータの軸部先端にバリが発生し
ても、そのバリが地板に接触することがないことから、
バリづまりによるプラスチックロータの回転不良が回避
できる。
受部材の軸受部を貫通穴としたので、磁石をインサート
成形したプラスチックロータの軸部先端にバリが発生し
ても、そのバリが地板に接触することがないことから、
バリづまりによるプラスチックロータの回転不良が回避
できる。
【0014】また、プラスチックロータの軸部先端が地
板及び輪列受の軸受部材より突出することなく、その軸
受部内に支持されるように構成したので、例えば、注油
時に金属針が軸部先端に衝突して軸部を変形させてしま
ったり、新たなバリを発生させてしまうことから、プラ
スチックロータの回転不良が発生してしまうような課題
が回避できるという効果を有する。
板及び輪列受の軸受部材より突出することなく、その軸
受部内に支持されるように構成したので、例えば、注油
時に金属針が軸部先端に衝突して軸部を変形させてしま
ったり、新たなバリを発生させてしまうことから、プラ
スチックロータの回転不良が発生してしまうような課題
が回避できるという効果を有する。
【図1】本発明による輪列案内構造を示す要部断面図。
【図2】従来例による輪列案内構造を示す要部断面図。
【図3】従来の輪列案内構造における成形型構造を示す
図である。
図である。
11…地板 12…ローター 14…五番車 18…輪列受
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 時計
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】図2について説明すると、1はプラスチッ
ク材により形成された地板、2は磁石3をインサート形
成したプラスチックロータである。4はプラスチック材
により構成された五番車で歯車4−a及びカナ4−bよ
り成る。5は五番カナと噛合する四番歯車、6は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。7はステー
タ、9は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。8はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下ほぞ2−a,4−cは各々地板穴1−a,1−bに上ほ
ぞ2−b,4−dは輪列受穴8−a,8−bに遊合され案内
位置決めされる。輪列受は該車案内組込時、車位置ズ
レ、車番倒れ等に対応する斜面部8−c,8−dを有し、
組み込み性をよくする。
ク材により形成された地板、2は磁石3をインサート形
成したプラスチックロータである。4はプラスチック材
により構成された五番車で歯車4−a及びカナ4−bよ
り成る。5は五番カナと噛合する四番歯車、6は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。7はステー
タ、9は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。8はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下ほぞ2−a,4−cは各々地板穴1−a,1−bに上ほ
ぞ2−b,4−dは輪列受穴8−a,8−bに遊合され案内
位置決めされる。輪列受は該車案内組込時、車位置ズ
レ、車番倒れ等に対応する斜面部8−c,8−dを有し、
組み込み性をよくする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】しかし、本従来例においては、プラスチッ
ク加工特性上、以下の重大な弊害をもつ。即ち各番車は
地板及び輪列受に設けたほぞ穴により案内されるが、該
穴端部には、プラスチックによるバリ、カエリ等が発生
する危険が極めて高い。
ク加工特性上、以下の重大な弊害をもつ。即ち各番車は
地板及び輪列受に設けたほぞ穴により案内されるが、該
穴端部には、プラスチックによるバリ、カエリ等が発生
する危険が極めて高い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】該穴部プラスチック成形における成形型構
造を図3に示し説明する。一般的にはほぞ穴部について
は図3によるA型とB型により型締めされ、形成される
が該ほぞ穴部は、A型面に必要なほぞ径d部をもったB
型を突き当て、すき間のない状態にして形成する。しか
し、B型に設けたピン先端B−1部は常に平坦度を必要
とし、ダレ及び型摩耗等、又、A型,B型型締め部とピン
先端寸法ズレ等によりすき間が生じ、プラスチックが部
分的に充填し、平面バリ8−gが発生する。該バリ等は
輪列部ガタをなくし、時計の止まり等重大欠陥を招く危
険が高かった。又、輪列アガキは図2に示すように、地
板側は1−c面で、輪列受け側は8−e,8−f面で決ま
るため、接触面積が大きく、かつ、車中心に対して外周
側に位置するため、摩擦等によるトルク損失が大きく腕
時計のように保有トルクの小さい輪列構造としては品質
的にも問題があった。加えて、プラスチックロータの軸
部の一端部にバリがあり、この部分が地板又は輪列受け
の凹部溝に入り込むと、その凹部溝内で前記バリが逃げ
場を失うこと等により時計の止まりや狂い等の欠陥を招
く危険性が生じた。
造を図3に示し説明する。一般的にはほぞ穴部について
は図3によるA型とB型により型締めされ、形成される
が該ほぞ穴部は、A型面に必要なほぞ径d部をもったB
型を突き当て、すき間のない状態にして形成する。しか
し、B型に設けたピン先端B−1部は常に平坦度を必要
とし、ダレ及び型摩耗等、又、A型,B型型締め部とピン
先端寸法ズレ等によりすき間が生じ、プラスチックが部
分的に充填し、平面バリ8−gが発生する。該バリ等は
輪列部ガタをなくし、時計の止まり等重大欠陥を招く危
険が高かった。又、輪列アガキは図2に示すように、地
板側は1−c面で、輪列受け側は8−e,8−f面で決ま
るため、接触面積が大きく、かつ、車中心に対して外周
側に位置するため、摩擦等によるトルク損失が大きく腕
時計のように保有トルクの小さい輪列構造としては品質
的にも問題があった。加えて、プラスチックロータの軸
部の一端部にバリがあり、この部分が地板又は輪列受け
の凹部溝に入り込むと、その凹部溝内で前記バリが逃げ
場を失うこと等により時計の止まりや狂い等の欠陥を招
く危険性が生じた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
構造の問題点を解決し、プラスチックからなるロータや
受部材を使用しながら、時計の止まり、狂い等の欠陥を
招くことがなく、且つ摩擦トルクの少ない輪列案内構造
を提供することを目的とする。
構造の問題点を解決し、プラスチックからなるロータや
受部材を使用しながら、時計の止まり、狂い等の欠陥を
招くことがなく、且つ摩擦トルクの少ない輪列案内構造
を提供することを目的とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の時計は、磁石を
インサート成形したプラスチックロータと、前記プラス
チックロータの一方の軸部を軸支するプラスチック材か
らなる地板と、前記プラスチックロータの他方の軸部を
軸支するプラスチック材からなる受部材と、前記磁石と
平面方向に対向配置されるステータとを有する時計にお
いて、前記地板と受部材のいずれか一方の軸受部には凹
部溝、他方の軸受部には貫通穴が形成されてなり、 前
記凹部溝に軸支される前記プラスチックロータの軸部は
前記凹部溝により軸方向に位置決めされ、前記貫通穴に
軸支される軸部はその先端にバリが形成され、通常はそ
の軸部が貫通穴から外方に突出することなく前記貫通穴
内に支持されており、前記貫通穴の内方の周囲には、前
記プラスチックロータが衝撃等で軸方向に移動した場合
に前記プラスチックロータを支持する支持部が形成され
ていることを特徴とする。
インサート成形したプラスチックロータと、前記プラス
チックロータの一方の軸部を軸支するプラスチック材か
らなる地板と、前記プラスチックロータの他方の軸部を
軸支するプラスチック材からなる受部材と、前記磁石と
平面方向に対向配置されるステータとを有する時計にお
いて、前記地板と受部材のいずれか一方の軸受部には凹
部溝、他方の軸受部には貫通穴が形成されてなり、 前
記凹部溝に軸支される前記プラスチックロータの軸部は
前記凹部溝により軸方向に位置決めされ、前記貫通穴に
軸支される軸部はその先端にバリが形成され、通常はそ
の軸部が貫通穴から外方に突出することなく前記貫通穴
内に支持されており、前記貫通穴の内方の周囲には、前
記プラスチックロータが衝撃等で軸方向に移動した場合
に前記プラスチックロータを支持する支持部が形成され
ていることを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】図1について説明すると、11はプラスチッ
ク材により形成された地板、12は磁石13をインサート形
成したプラスチックロータである。14はプラスチック材
により構成された五番車で歯車14−a及びカナ14−bよ
り成る。15は五番カナと噛合する四番歯車、16は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。17はステー
タ、19は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。18はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下ほぞ12−a,14−cは各々地板穴11−a,11−b
に、上ほぞ12−b,14−dは輪列受穴18−a,18−bに遊
合され案内位置決めされる。輪列受は該車案内組込時、
車位置ズレ、番車倒れ等に対応する斜面部18−c,18−
dを有し、組み込み性をよくする。また輪列受18の輪列
受穴18−a,18−bは凹部溝からなり、輪列アガキを決
めるためのほぞ先端側の凹部溝の底部20の肉厚Tはプラ
スチック充填の必要上0.2〜0,25mm程度必要である。
ク材により形成された地板、12は磁石13をインサート形
成したプラスチックロータである。14はプラスチック材
により構成された五番車で歯車14−a及びカナ14−bよ
り成る。15は五番カナと噛合する四番歯車、16は三番カ
ナ(図示せず)と噛合する二番歯車を示す。17はステー
タ、19は筒車を示す。いずれも公知の働きを行うため詳
細な説明は省く。18はプラスチック材により形成された
輪列受である。図よりも明らかな通り、ロータ及び五番
車の下ほぞ12−a,14−cは各々地板穴11−a,11−b
に、上ほぞ12−b,14−dは輪列受穴18−a,18−bに遊
合され案内位置決めされる。輪列受は該車案内組込時、
車位置ズレ、番車倒れ等に対応する斜面部18−c,18−
dを有し、組み込み性をよくする。また輪列受18の輪列
受穴18−a,18−bは凹部溝からなり、輪列アガキを決
めるためのほぞ先端側の凹部溝の底部20の肉厚Tはプラ
スチック充填の必要上0.2〜0,25mm程度必要である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】かかる構成によれば輪列受の受穴周辺にバ
リが発生することがなく、またローター及び歯車がほぞ
先端で軸方向に位置決めされ摩擦面積が少なくなるので
プラスチック地板と受板を用いても摩擦トルク損失を著
しく少なくすることができるものである。ローターの下
ほぞは通常地板の貫通穴からなる受穴11−aから突出す
ることなく、受穴11−a内に軸支されている。これは通
常ローター軸部の1端部にバリ12−cがありこの部分が
地板と接触するのを避けるためである。11−cはロータ
ーが衝撃等で大きく軸方向に移動したときの支持部であ
って、受穴11−aの内方の周囲に形成されている。前記
ロータの通常時は、その磁石13とその平面方向に対向配
置されたステータ17との磁気作用により図1のようにロ
ータが宙に浮いた状態となっている。ローターが衝撃等
で大きく軸方向に移動しても、前記の支持部11―cに衝
突し、その反力で図1の通常状態に復元する。
リが発生することがなく、またローター及び歯車がほぞ
先端で軸方向に位置決めされ摩擦面積が少なくなるので
プラスチック地板と受板を用いても摩擦トルク損失を著
しく少なくすることができるものである。ローターの下
ほぞは通常地板の貫通穴からなる受穴11−aから突出す
ることなく、受穴11−a内に軸支されている。これは通
常ローター軸部の1端部にバリ12−cがありこの部分が
地板と接触するのを避けるためである。11−cはロータ
ーが衝撃等で大きく軸方向に移動したときの支持部であ
って、受穴11−aの内方の周囲に形成されている。前記
ロータの通常時は、その磁石13とその平面方向に対向配
置されたステータ17との磁気作用により図1のようにロ
ータが宙に浮いた状態となっている。ローターが衝撃等
で大きく軸方向に移動しても、前記の支持部11―cに衝
突し、その反力で図1の通常状態に復元する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、一方の軸
受部材の軸受部を貫通穴としたので、磁石をインサート
成形したプラスチックロータの軸部先端にバリが発生し
ても、そのバリにとって貫通穴が逃げ場となるので、軸
部先端が凹部溝に軸支される場合のようなバリが凹部溝
の底面と接触することがなく、プラスチックロータの軸
部先端の軸受け部は摩擦抵抗の増大をもたらすことはな
い。また、プラスチックロータの通常状態においては、
プラスチックロータの軸部先端が貫通穴から突出するこ
となく貫通穴内で軸支されるので、貫通穴の外端部に生
じやすいバリと接触することがないことから、バリづま
りによるプラスチックロータの回転不良が回避できる。
加えて、プラスチックロータの他方の軸部が軸支される
軸受部は、凹部溝になっているのでプラスチック成型時
にバリの発生はなく、従ってプラスチックロータの回転
不良の心配がないとともに、軸方向の位置決めをなすた
めの凹部溝と接触する箇所はプラスチックロータの軸部
先端であるので、摩擦抵抗が少なくなるものである。
受部材の軸受部を貫通穴としたので、磁石をインサート
成形したプラスチックロータの軸部先端にバリが発生し
ても、そのバリにとって貫通穴が逃げ場となるので、軸
部先端が凹部溝に軸支される場合のようなバリが凹部溝
の底面と接触することがなく、プラスチックロータの軸
部先端の軸受け部は摩擦抵抗の増大をもたらすことはな
い。また、プラスチックロータの通常状態においては、
プラスチックロータの軸部先端が貫通穴から突出するこ
となく貫通穴内で軸支されるので、貫通穴の外端部に生
じやすいバリと接触することがないことから、バリづま
りによるプラスチックロータの回転不良が回避できる。
加えて、プラスチックロータの他方の軸部が軸支される
軸受部は、凹部溝になっているのでプラスチック成型時
にバリの発生はなく、従ってプラスチックロータの回転
不良の心配がないとともに、軸方向の位置決めをなすた
めの凹部溝と接触する箇所はプラスチックロータの軸部
先端であるので、摩擦抵抗が少なくなるものである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
Claims (1)
- 【請求項1】磁石をインサート成形したプラスチックロ
ータとプラスチック材からなる歯車で構成される減速輪
列が地板及び輪列受の軸受部材の間に支持される時計の
輪列案内構造において、前記地板及び前記輪列受はプラ
スチック材で形成されてなり、前記軸受部材の一方は凹
溝の軸受部、他方の軸受部材は貫通穴の軸受部が形成さ
れてなり、前記プラスチックロータは前記プラスチック
ロータの軸部先端と前記軸受部とにより位置決めされる
と共に、前記軸部先端が両方の前記軸受部材より突出す
ることなく前記軸受部内に支持されてなることを特徴と
する時計の輪列案内構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20840198A JP2962320B2 (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | 時 計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20840198A JP2962320B2 (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | 時 計 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16169697A Division JPH1054886A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 時計の輪列案内構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1194956A true JPH1194956A (ja) | 1999-04-09 |
JP2962320B2 JP2962320B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=16555652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20840198A Expired - Lifetime JP2962320B2 (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | 時 計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2962320B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003054636A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Kitagawa Industries Co., Ltd. | Piece d'horlogerie comportant une plaque de base formee de resine et de train de roues |
WO2003054637A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Kitagawa Industries Co., Ltd. | Piece d'horlogerie comportant une partie de roulement formee de resine et train de roues |
US7575800B2 (en) | 2001-11-02 | 2009-08-18 | Kitagawa Industries Co., Ltd. | Sliding parts, precision parts and timepieces and electronic equipment using the same |
-
1998
- 1998-07-23 JP JP20840198A patent/JP2962320B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7575800B2 (en) | 2001-11-02 | 2009-08-18 | Kitagawa Industries Co., Ltd. | Sliding parts, precision parts and timepieces and electronic equipment using the same |
WO2003054636A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Kitagawa Industries Co., Ltd. | Piece d'horlogerie comportant une plaque de base formee de resine et de train de roues |
WO2003054637A1 (fr) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Kitagawa Industries Co., Ltd. | Piece d'horlogerie comportant une partie de roulement formee de resine et train de roues |
US7167420B2 (en) | 2001-12-21 | 2007-01-23 | Kitagawa Industries Co., Ltd | Timepiece including base plate formed of resin and wheel train |
US7170827B2 (en) | 2001-12-21 | 2007-01-30 | Kitagawa Industries Co., Ltd | Timepiece, having bearing portion formed of resin and wheel train |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2962320B2 (ja) | 1999-10-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990706 |
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