JPH07331320A - 微粉体を用いる精錬方法 - Google Patents

微粉体を用いる精錬方法

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JPH07331320A
JPH07331320A JP12790794A JP12790794A JPH07331320A JP H07331320 A JPH07331320 A JP H07331320A JP 12790794 A JP12790794 A JP 12790794A JP 12790794 A JP12790794 A JP 12790794A JP H07331320 A JPH07331320 A JP H07331320A
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JP
Japan
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particle size
cao
steel
refining
powder
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Withdrawn
Application number
JP12790794A
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English (en)
Inventor
Ryoji Tsujino
良二 辻野
Manabu Iguchi
学 井口
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、鉄鋼精錬における高純度鋼を製造
する際に、精錬効率に優れ、処理時間の短縮、処理原単
位の向上、発生スラグの減少等が可能な微粉体を用いる
精錬方法を提供する。 【構成】 塊状または粉の生石灰、炭酸カルシウム、水
酸化カルシウム等を粉砕機で粉砕し、平均粒径5μm 以
下で且つ平均粒径+粒度分布の標準偏差の2倍が10μ
m 以下のメカノケミカルエネルギーを有する粉体とし、
該粉体を溶銑あるいは溶鋼に添加することを特徴とする
微粉体を用いる精錬方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼精錬における高純
度鋼を製造する際の微粉体を用いる精錬方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年来、溶銑予備処理、二次精錬等の鉄
鋼精錬において、精錬剤の添加方法について粉体を気体
で輸送し、ランスノズルからメタル中に吹き込む粉体吹
込み方法(インジェクション法)が主流となっている
(例えば特開昭54−45611号公報、特開昭50−
133112号公報、特開昭55−164009号公報
参照)。この粉体吹込み方法による精錬の場合、従来の
精錬剤上方添加+機械攪拌法または精錬剤敷き置き+メ
タル添加法等に比し、粉体精錬剤の反応効率は飛躍的に
向上したが、いまだスラグ/メタル間の平衡状態にはほ
ど遠い状態にある。
【0003】粉体の反応効率を高める方法として、反応
界面積の増加が考えられ、これまで実際に微粉化が試み
られてきたが、その手段は平均粒径を小さくすることで
あり、例えば特開昭54−37020号公報、特開昭5
4−43817号公報等により提案されている。しかし
ながら、いまだ粉体の平均粒径のオーダーは十分な価で
あるとはいいがたく、粉体粒径は20μm程度までであ
り、しかも粉砕処理コスト上昇に見合うだけの効果が得
られていないのが実状である。また、同じく粉体表面積
の増加法として、粉体の気孔率を増大させる等の手段も
採られ、改善が図られているが飛躍的な効率向上は得ら
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、現状では多量
の精錬剤および長時間の精錬工程を必要とし、スラグ量
の増加によるスラグ処理、耐火物の損耗、メタル温度低
下等についての対策を考慮せざる得ず、ひいては精錬処
理コストの増大という問題点がある。本発明はこれ等の
従来の問題点を解決し得る微粉体を用いた精錬方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、塊状または粉の生石灰、炭酸カルシウム、水酸化
カルシウム等を粉砕機で粉砕し、平均粒径5μm以下で
且つ平均粒径+粒度分布の標準偏差の2倍が10μm以
下のメカノケミカルエネルギーを有する粉体とし、該粉
体を溶銑あるいは溶鋼に添加することを特徴とする微粉
体を用いる錬方法にある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。吹込んだ
粉体と溶鉄との反応効率が低い理由として、例えば粉体
が石灰(CaO)の場合、石灰が溶鉄中で固体であるた
め固液反応のゆえの物質移動速度が遅いこと、また多種
粉体が同時に吹込まれた場合、これら粉体が衝突合体し
滓化することが必要であるが、この滓化現象が進まない
こと等が挙げられる。
【0007】精錬剤の反応効率を高める方法として、反
応界面積の増加と表面活性のメカノケミカル現象を利用
するのが本発明の基本技術思想である。なお、粉砕方法
に関しては、ジェットミル、ロールクラッシャー等を用
いる方法、その他種々の方法があるが、メカノケミカル
エネルギーは粉砕方法にはあまり依存せず、粉砕前の粒
径が100μm 以下の場合の粉砕粒径比((粉砕前粒径
−粉砕後粒径)/粉砕前粒径)に依存していることがわ
かった。さらに粉砕粒径比95%以上、すなわち5μm
以下の粒径でメカノケミカルエネルギーは顕著となるこ
とがわかった。
【0008】前記の5μm 以下の粒径でメカノケミカル
エネルギーは顕著となるが、この5μm 以下の粒子を得
るには、前工程で50〜5mmの塊を一般の破砕手段で
あるジョー式・、コーン式・、ロール式・、ハンマー式
・クラッシャーあるいはジェット式ボールミル等で順次
粉砕した後、引続いて100μm 以下の粒径の粉体から
5μm 以下の粒径の粉体を得てもよく、あるいは粉砕前
の粒径が100μm 以下のものから前記の破砕手段で5
μm 以下の粒径の粉体を得てもよい。いわゆるメカノケ
ミカルエネルギーを顕著に発現させるには、粒径が10
0μm 以下のものから破砕粒径比が95%以上となると
同時に粒径が5μm 以下の粒子となるようにすればよ
い。
【0009】
【作用】以下、本発明をさらに具体的に説明する。本発
明者らは、超微粒子(定義上粒径1μm以下のもの)の
持つメカノケミカル現象に注目し、精錬への適用に関し
て鋭意研究した結果、本発明に至ったものである。すな
わち、メカノケミカル現象とは、一般に破砕などの機械
的エネルギーによって加えられる衝撃応力とずり応力に
より物質の持つ物理化学的な性質が変化することをい
う。また、表面原子の量の内部原子の量に対する比が大
きくなり、表面効果が現れ始めるのは粒径が10μm以
下であり、この超微粒子の場合、表面効果が大きく、表
面は非常に活性となることはわかっているが、超微粒子
よりさらに粉砕された粒子に付与されるメカノケミカル
エネルギーを本発明は利用しようとするものである。
【0010】なお、粉砕方法としては、ジェットミル、
ロールクラッシャーを用いる方法、その他種々の方法が
あるが、メカノケミカルエネルギーは粉砕方法にはあま
り依存せず、粉砕前の粒径が100μm 以下の場合の粉
砕粒径比((粉砕前粒径−粉砕後粒径)/粉砕前粒径)
に依存していることがわかった。さらに粉砕粒径比95
%以上、すなわち5μm 以下の粒径でメカノケミカルエ
ネルギーが顕著となることがわかった。
【0011】そこで、メカノケミカルエネルギーるよる
精錬効果を確認したところ、以下のようなことがわかっ
た。すなわち、(1)式で示すCaCO3 による溶銑で
の脱硫試験の結果、粉砕された平均粒径5μm以下(平
均粒径5μm以下で平均粒径+粒度分布の標準偏差の2
倍が10μm以下)の粉体では精錬効果が飛躍的に向上
することを見出した。すなわち、この場合のメカノケミ
カルな精錬効果は、スラグ滓化の促進(表面活性化)を
もたらすと同時にCaO中の酸素イオンの物質移動促進
(イオンの熱活性化)、S--のCaO中の物質移動の促
進(表面活性化)をもたらしていることがわかった。
【0012】CaCO3 →CaO+CO2 CaO+S →CaS+O (1) なお、(2)式で示すCaCO3 と酸素ガスによる溶銑
脱りん反応に関しても全く同様な傾向がみられ、5μm
以下の粉体で精錬効果が飛躍的に向上することがわかっ
た。
【0013】5/2O2 +2P →P2 5 3CaCO3 →CaO+CO2 3CaO+P2 5 →3CaOP2 5 (2) ここで粉体の粒径を平均粒径を5μm以下とし、さらに
粒度分布の標準偏差の2倍を10μm以下とする理由
は、平均粒径を5μm以下とすることでメカノケミカル
な粉体が得られるが、標準偏差からみて標準偏差の2倍
が10μmより大きくなるとメカノケミカルな粉体の効
果が減少し、安定した効果が得られないからである。
【0014】
【実施例】350tトピードカーにてCaCO3 と20
wt%Alの混合粉体4kg/tの吹き込みによって脱
硫処理を行った。表1に処理の水準と、得られた結果を
示す。粉体粒度に関しては平均値であり、粒度の標準偏
差の2倍が5μmになるように調整した。粉砕はジェッ
トミルで行った。なお、比較のため水酸化カルシウム溶
液にCO2 ガスを吹き込み、反応析出させた沈降炭酸カ
ルシウムを用いた(表中、析出と表示)。比較例に対し
て本発明の場合、顕著な脱硫効果が得られた。
【0015】なお、CaCO3 と酸化鉄を用いた脱りん
処理に関しても同様な結果が得られた。また、表1以外
にも生石灰、水酸化カルシウムについても実施したが同
様な効果が達成された。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明に従い、粉砕機で粉砕し、平均粒
径5μm以下で平均粒径+粒度分布の標準偏差の2倍が
10μm以下のメカノケミカルエネルギーを有する粉体
を用いることで、精錬の処理時間の短縮、処理剤の使用
原単位の減少、発生スラグの減少、炉材原単位の減少、
熱ロスの抑制が可能であり、且つ安定して高純鋼の溶製
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塊状または粉の生石灰、炭酸カルシウ
    ム、水酸化カルシウム等を粉砕機で粉砕し、平均粒径5
    μm以下で且つ平均粒径+粒度分布の標準偏差の2倍が
    10μm以下のメカノケミカルエネルギーを有する粉体
    とし、該粉体を溶銑あるいは溶鋼に添加することを特徴
    とする微粉体を用いる精錬方法。
JP12790794A 1994-06-09 1994-06-09 微粉体を用いる精錬方法 Withdrawn JPH07331320A (ja)

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JP12790794A JPH07331320A (ja) 1994-06-09 1994-06-09 微粉体を用いる精錬方法

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JP12790794A JPH07331320A (ja) 1994-06-09 1994-06-09 微粉体を用いる精錬方法

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Publication Number Publication Date
JPH07331320A true JPH07331320A (ja) 1995-12-19

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ID=14971614

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12790794A Withdrawn JPH07331320A (ja) 1994-06-09 1994-06-09 微粉体を用いる精錬方法

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JP (1) JPH07331320A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4572048B2 (ja) * 1999-08-10 2010-10-27 株式会社ラジカルプラネット研究機構 有機塩素系有害物に汚染された物質の無害化処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4572048B2 (ja) * 1999-08-10 2010-10-27 株式会社ラジカルプラネット研究機構 有機塩素系有害物に汚染された物質の無害化処理方法

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