JPH07330833A - 塗料用含フッ素共重合体 - Google Patents
塗料用含フッ素共重合体Info
- Publication number
- JPH07330833A JPH07330833A JP12497094A JP12497094A JPH07330833A JP H07330833 A JPH07330833 A JP H07330833A JP 12497094 A JP12497094 A JP 12497094A JP 12497094 A JP12497094 A JP 12497094A JP H07330833 A JPH07330833 A JP H07330833A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl
- copolymer
- mol
- acid
- vinyl ester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 密着性、透光性、硬度などの物性を保持した
まま、耐酸性、耐候性、耐擦傷性に優れた塗膜を形成す
ることができる塗料に使用される含フッ素共重合体を提
供する。 【構成】 フルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニルエステルおよび水酸基含有重合性不飽和単量
体のそれぞれに基づく構造単位を必須成分とする含フッ
素共重合体であって、特に、それぞれに基づく構造単位
の含有量が、10〜80モル%、2〜80モル%、2〜80モル%
であり、未硬化状態での数平均分子量が1,000〜50,000
である含フッ素共重合体。
まま、耐酸性、耐候性、耐擦傷性に優れた塗膜を形成す
ることができる塗料に使用される含フッ素共重合体を提
供する。 【構成】 フルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニルエステルおよび水酸基含有重合性不飽和単量
体のそれぞれに基づく構造単位を必須成分とする含フッ
素共重合体であって、特に、それぞれに基づく構造単位
の含有量が、10〜80モル%、2〜80モル%、2〜80モル%
であり、未硬化状態での数平均分子量が1,000〜50,000
である含フッ素共重合体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐酸性、耐薬品性、耐候
性等の諸性能に優れたフッ素系塗料に用いられる含フッ
素共重合体、およびそれを含む塗料用組成物に関する。
性等の諸性能に優れたフッ素系塗料に用いられる含フッ
素共重合体、およびそれを含む塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塗装やコーティングは建築物、橋梁、車
輌、機械・器具、家具等の美観保持や耐久性付与のため
に施されるものであるが、近年の環境の悪化に伴い、塗
装膜やコーティング膜にはより優れた耐久性が求められ
るようになっている。
輌、機械・器具、家具等の美観保持や耐久性付与のため
に施されるものであるが、近年の環境の悪化に伴い、塗
装膜やコーティング膜にはより優れた耐久性が求められ
るようになっている。
【0003】従来、汎用の塗料用樹脂として、アクリル
メラミン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アルキド樹脂等
の樹脂組成物が使用されてきたが、これらは耐候性、耐
薬品性等の性能が不十分である。これに対し、耐候性、
耐薬品性、耐酸性に優れた樹脂として、近年含フッ素共
重合体が注目されている。含フッ素重合体の塗料として
の利用の試みは、古くはテトラフルオロエチレン重合
体、クロロトリフルオロエチレン重合体を始めとして、
最近ではフッ化ビニリデン重合体が耐候性、耐薬品性を
生かした塗料やコーティング材として、化学工業、建
築、機械分野等に使用されている。
メラミン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アルキド樹脂等
の樹脂組成物が使用されてきたが、これらは耐候性、耐
薬品性等の性能が不十分である。これに対し、耐候性、
耐薬品性、耐酸性に優れた樹脂として、近年含フッ素共
重合体が注目されている。含フッ素重合体の塗料として
の利用の試みは、古くはテトラフルオロエチレン重合
体、クロロトリフルオロエチレン重合体を始めとして、
最近ではフッ化ビニリデン重合体が耐候性、耐薬品性を
生かした塗料やコーティング材として、化学工業、建
築、機械分野等に使用されている。
【0004】しかるに、これらの塗料は殆どが、水ある
いは特殊な有機溶剤に含フッ素重合体の粉体を分散させ
た形態か、あるいは粉体そのものを使用する形態である
ため、樹脂の融点以上に加熱することによって初めて均
一な塗膜と成り得る。
いは特殊な有機溶剤に含フッ素重合体の粉体を分散させ
た形態か、あるいは粉体そのものを使用する形態である
ため、樹脂の融点以上に加熱することによって初めて均
一な塗膜と成り得る。
【0005】したがって、かなり専門的な技術者やメー
カーによってのみ施工が可能であり、コストも高くな
る。一方、近年脚光をあびているものに、溶剤可溶型フ
ッ素樹脂塗料がある。これは有機溶剤に対する溶解性を
高め、通常の塗料用溶媒に溶解できるようにした硬化型
の塗料であり、その耐候性、耐薬品性を生かした長期メ
ンテナンスフリーの塗料として建築、土木、車輌、機械
金属用として伸長しつつある。
カーによってのみ施工が可能であり、コストも高くな
る。一方、近年脚光をあびているものに、溶剤可溶型フ
ッ素樹脂塗料がある。これは有機溶剤に対する溶解性を
高め、通常の塗料用溶媒に溶解できるようにした硬化型
の塗料であり、その耐候性、耐薬品性を生かした長期メ
ンテナンスフリーの塗料として建築、土木、車輌、機械
金属用として伸長しつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】溶剤可溶型の塗料用フ
ッ素樹脂としては、クロロトリフルオロエチレン、アル
キルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルお
よびヒドロキシアルキルビニルエーテルからなる共重合
体(特開昭57-34107)や、クロロトリフルオロエチレン、
脂肪酸ビニルエステル、ヒドロキシ基含有アリルエーテ
ルから成る共重合体(特開昭61-57609)などが提案されて
おり、いずれも硬化部位として水酸基を有し、硬化剤と
の組合わせによって硬化膜とするものである。
ッ素樹脂としては、クロロトリフルオロエチレン、アル
キルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルお
よびヒドロキシアルキルビニルエーテルからなる共重合
体(特開昭57-34107)や、クロロトリフルオロエチレン、
脂肪酸ビニルエステル、ヒドロキシ基含有アリルエーテ
ルから成る共重合体(特開昭61-57609)などが提案されて
おり、いずれも硬化部位として水酸基を有し、硬化剤と
の組合わせによって硬化膜とするものである。
【0007】この種の塗料用フッ素樹脂を用いて作成し
た硬化塗膜は、フッ化ビニリデン樹脂を主体とする焼付
けタイプの塗料と異なり、初期光沢が高いという特徴が
あり、また耐候性も優れており、建築外装用、土木、機
械、車輌用等のトップコートとして大幅な伸びを示しつ
つある。
た硬化塗膜は、フッ化ビニリデン樹脂を主体とする焼付
けタイプの塗料と異なり、初期光沢が高いという特徴が
あり、また耐候性も優れており、建築外装用、土木、機
械、車輌用等のトップコートとして大幅な伸びを示しつ
つある。
【0008】しかしながら、上記の塗料はいずれも、そ
の耐候性、耐酸性、耐擦傷性等の性能が未だ充分とはい
えず、そのためこれらの塗料によって形成される塗膜
は、完全なメンテナンスフリーといえる状態ではない。
の耐候性、耐酸性、耐擦傷性等の性能が未だ充分とはい
えず、そのためこれらの塗料によって形成される塗膜
は、完全なメンテナンスフリーといえる状態ではない。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検
討を重ねた結果、フルオロオレフィン、シクロヘキサン
カルボン酸ビニルエステル、水酸基含有重合性不飽和単
量体並びに任意成分として他の共重合可能なビニル基含
有単量体を共重合させることにより、上記の問題点が改
善され、耐候性、耐酸性、耐擦傷性等により優れた塗膜
を形成することができる新規な溶剤可溶型の含フッ素共
重合体を得ることができることを知り、本発明を完成さ
せた。
討を重ねた結果、フルオロオレフィン、シクロヘキサン
カルボン酸ビニルエステル、水酸基含有重合性不飽和単
量体並びに任意成分として他の共重合可能なビニル基含
有単量体を共重合させることにより、上記の問題点が改
善され、耐候性、耐酸性、耐擦傷性等により優れた塗膜
を形成することができる新規な溶剤可溶型の含フッ素共
重合体を得ることができることを知り、本発明を完成さ
せた。
【0010】すなわち、本発明の含フッ素共重合体はフ
ルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエ
ステル、水酸基含有重合性不飽和単量体を必須成分と
し、任意成分として他の共重合可能なビニル基含有単量
体を共重合して得られる含フッ素共重合体であって、フ
ルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエ
ステル、水酸基含有重合性不飽和単量体および他の共重
合可能なビニル基含有単量体に基づく構造単位の含有量
が、10〜80モル%、2〜80モル%、2〜80モル%、0〜80
モル%であり、未硬化状態での数平均分子量が1,000〜5
0,000 であることを特徴とする含フッ素共重合体であ
る。また、本発明の組成物は、フルオロオレフィン、シ
クロヘキサンカルボン酸ビニルエステル、水酸基含有重
合性不飽和単量体を必須成分とし、任意成分として他の
共重合可能なビニル基含有単量体を共重合して得られる
含フッ素共重合体と硬化剤を含んでなる硬化可能な塗料
用組成物である。
ルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエ
ステル、水酸基含有重合性不飽和単量体を必須成分と
し、任意成分として他の共重合可能なビニル基含有単量
体を共重合して得られる含フッ素共重合体であって、フ
ルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエ
ステル、水酸基含有重合性不飽和単量体および他の共重
合可能なビニル基含有単量体に基づく構造単位の含有量
が、10〜80モル%、2〜80モル%、2〜80モル%、0〜80
モル%であり、未硬化状態での数平均分子量が1,000〜5
0,000 であることを特徴とする含フッ素共重合体であ
る。また、本発明の組成物は、フルオロオレフィン、シ
クロヘキサンカルボン酸ビニルエステル、水酸基含有重
合性不飽和単量体を必須成分とし、任意成分として他の
共重合可能なビニル基含有単量体を共重合して得られる
含フッ素共重合体と硬化剤を含んでなる硬化可能な塗料
用組成物である。
【0011】本発明は、溶剤可溶型のフッ素樹脂塗料に
おいて溶剤可溶化する目的で導入されているビニルエス
テル類あるいはビニルエーテル類などの炭化水素系単量
体の全部あるいは一部をシクロヘキサンカルボン酸ビニ
ルエステルで置換することで、他の物性を損なうことな
く、耐候性、耐酸性、耐擦傷性等の物性を著しく改善で
きることを見いだし、その知見に基づいてなされたもの
である。したがって、フルオロオレフィン、水酸基含有
重合性不飽和単量体に基づく構造単位を有する溶剤可溶
型フッ素樹脂について広く適用できるものであり、それ
ぞれの成分、組成比、濃度、製造法などに依存するもの
ではないが、以下に例示的にかかる溶剤可溶型フッ素樹
脂の成分、組成比、製造法などを挙げ、本発明を説明す
る。
おいて溶剤可溶化する目的で導入されているビニルエス
テル類あるいはビニルエーテル類などの炭化水素系単量
体の全部あるいは一部をシクロヘキサンカルボン酸ビニ
ルエステルで置換することで、他の物性を損なうことな
く、耐候性、耐酸性、耐擦傷性等の物性を著しく改善で
きることを見いだし、その知見に基づいてなされたもの
である。したがって、フルオロオレフィン、水酸基含有
重合性不飽和単量体に基づく構造単位を有する溶剤可溶
型フッ素樹脂について広く適用できるものであり、それ
ぞれの成分、組成比、濃度、製造法などに依存するもの
ではないが、以下に例示的にかかる溶剤可溶型フッ素樹
脂の成分、組成比、製造法などを挙げ、本発明を説明す
る。
【0012】本発明に用いるフルオロオレフィンは、例
えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、1,1−ジフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン等であり、クロロトリフルオロエチレンが最も
好ましく、これらを単独または混合物として使用するこ
とができる。
えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、1,1−ジフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン等であり、クロロトリフルオロエチレンが最も
好ましく、これらを単独または混合物として使用するこ
とができる。
【0013】シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステル
は、下式
は、下式
【0014】
【化1】
【0015】で表される、沸点が85 〜88 ℃/20m
mHgを有する新規なビニルエステルである。 製造方
法としては、公知の脂肪酸ビニルエステル合成法が適用
できる。例えば、文献(油脂化学協会誌,1巻2号,1
4ページ,1952年)に記載の酢酸水銀−硫酸を触媒
とするエステル交換法により合成する方法、または特公
平3−2136号明細書記載のパラジウム塩を触媒とす
るエステル交換法を採用することもできる。出発原料と
しては、シクロヘキサンカルボン酸とビニルカルボン
酸、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニルなどを用いるが、特に酢酸ビニルを用いるのが好ま
しい。
mHgを有する新規なビニルエステルである。 製造方
法としては、公知の脂肪酸ビニルエステル合成法が適用
できる。例えば、文献(油脂化学協会誌,1巻2号,1
4ページ,1952年)に記載の酢酸水銀−硫酸を触媒
とするエステル交換法により合成する方法、または特公
平3−2136号明細書記載のパラジウム塩を触媒とす
るエステル交換法を採用することもできる。出発原料と
しては、シクロヘキサンカルボン酸とビニルカルボン
酸、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニルなどを用いるが、特に酢酸ビニルを用いるのが好ま
しい。
【0016】本発明の含フッ素共重合体に用いる水酸基
含有重合性不飽和単量体は、重合可能な二重結合と水酸
基を有する化合物であればよいが、一般式(1)で表さ
れるヒドロキシアルキルビニルエーテル類、ヒドロキシ
アルキルビニルエステル類、ヒドロキシアルキルアリル
エーテル類、およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート類等の単量体の群が好ましく例示できる。
含有重合性不飽和単量体は、重合可能な二重結合と水酸
基を有する化合物であればよいが、一般式(1)で表さ
れるヒドロキシアルキルビニルエーテル類、ヒドロキシ
アルキルビニルエステル類、ヒドロキシアルキルアリル
エーテル類、およびヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート類等の単量体の群が好ましく例示できる。
【0017】
【化2】
【0018】(式中、XはCH3またはH、i,j,k,l,p
は0または1、r,m,n は0〜12の整数を表す。) 以下に上記単量体の群に属する化合物をより具体的に例
示するがこれらに限定されるものではない。
は0または1、r,m,n は0〜12の整数を表す。) 以下に上記単量体の群に属する化合物をより具体的に例
示するがこれらに限定されるものではない。
【0019】ヒドロキシアルキルビニルエーテル類とし
ては、例えばヒドロキシメチルビニルエーテル、ヒドロ
キシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビ
ニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、
5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキ
シヘキシルビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールビニルエーテル等が例示できる。
ては、例えばヒドロキシメチルビニルエーテル、ヒドロ
キシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビ
ニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、
5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキ
シヘキシルビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールビニルエーテル等が例示できる。
【0020】ヒドロキシアルキルビニルエステル類とし
ては、例えばヒドロキシエチルビニルエステル、ヒドロ
キシプロピルビニルエステル、ヒドロキシブチルビニル
エステル、ポリエチレングリコールビニルエステル、ポ
リカプロラクトンビニルエステル等が例示できる。
ては、例えばヒドロキシエチルビニルエステル、ヒドロ
キシプロピルビニルエステル、ヒドロキシブチルビニル
エステル、ポリエチレングリコールビニルエステル、ポ
リカプロラクトンビニルエステル等が例示できる。
【0021】ヒドロキシアルキルアリルエーテル類とし
ては、例えば2-アリロキシ-1- エタノール、3-アリロキ
シ-1- プロパノール、4-アリロキシ-1- ブタノール、5-
アリロキシ-1- ペンタノール、6-アリロキシ-1- ヘキサ
ノール、7-アリロキシ-1- ヘプタノール、8-アリロキシ
-1- オクタノール、1,2-ジヒドロキシプロピルアリルエ
ーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルアリルエーテル、
1,4-シクロヘキサンジメタノールアリルエーテル、ヒド
ロキシヘキサン酸アリルエステル、ポリカプロラクトン
アリルエーテル等が挙げられる。また、アリルアルコー
ルも好ましい。
ては、例えば2-アリロキシ-1- エタノール、3-アリロキ
シ-1- プロパノール、4-アリロキシ-1- ブタノール、5-
アリロキシ-1- ペンタノール、6-アリロキシ-1- ヘキサ
ノール、7-アリロキシ-1- ヘプタノール、8-アリロキシ
-1- オクタノール、1,2-ジヒドロキシプロピルアリルエ
ーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルアリルエーテル、
1,4-シクロヘキサンジメタノールアリルエーテル、ヒド
ロキシヘキサン酸アリルエステル、ポリカプロラクトン
アリルエーテル等が挙げられる。また、アリルアルコー
ルも好ましい。
【0022】ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類
としては、例えばヒドロキシメチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン(メタ)
アクリレート等が例示できる。
としては、例えばヒドロキシメチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン(メタ)
アクリレート等が例示できる。
【0023】また本発明の含フッ素共重合体に使用する
他の共重合可能なビニル基含有単量体としては、各種の
改良または機能性の付与を目的として、本発明の目的・
効果を逸脱しない限り特に制限せず広範囲に選択するこ
とができ、例えば以下の化合物を挙げることができる。
他の共重合可能なビニル基含有単量体としては、各種の
改良または機能性の付与を目的として、本発明の目的・
効果を逸脱しない限り特に制限せず広範囲に選択するこ
とができ、例えば以下の化合物を挙げることができる。
【0024】(a)アルキルビニルエーテル類およびアリ
ールビニルエーテル類、(b)アルキルビニルエステル類
およびアリールビニルエステル類、(c)アルキルイソプ
ロペニルエステル類、(d)アクリル酸およびアクリル酸
エステル類、(e)メタクリル酸およびメタクリル酸エス
テル類、(f)アルキルアリルエーテル類、(g)α−オレ
フィン類、(h)不飽和カルボン酸類およびそのエステル
類。
ールビニルエーテル類、(b)アルキルビニルエステル類
およびアリールビニルエステル類、(c)アルキルイソプ
ロペニルエステル類、(d)アクリル酸およびアクリル酸
エステル類、(e)メタクリル酸およびメタクリル酸エス
テル類、(f)アルキルアリルエーテル類、(g)α−オレ
フィン類、(h)不飽和カルボン酸類およびそのエステル
類。
【0025】より具体的には、(a)のアルキルビニルエ
ーテル類およびアリールビニルエーテル類としては、例
えばエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
tert−ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテ
ル、ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエー
テル、オクチルビニルエーテル、4-メチル-1- ペンチル
ビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル類。シ
クロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエ
ーテル等のシクロアルキルビニルエーテル類、フェニル
ビニルエーテル、トルイルビニルエーテル等のアリール
ビニルエーテル類を挙げることができる。
ーテル類およびアリールビニルエーテル類としては、例
えばエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
tert−ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテ
ル、ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエー
テル、オクチルビニルエーテル、4-メチル-1- ペンチル
ビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル類。シ
クロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエ
ーテル等のシクロアルキルビニルエーテル類、フェニル
ビニルエーテル、トルイルビニルエーテル等のアリール
ビニルエーテル類を挙げることができる。
【0026】(b)のアルキルビニルエステル類およびア
リールビニルエステル類としては、例えば酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル、カプリル酸ビニル、カプロイル酸ビニル、ステア
リン酸ビニル、ベオバ9およびベオバ10(シェル化学
(株)製)、安息香酸ビニル、p-トルイル酸ビニルエス
テル、p-tert-ブチル安息香酸ビニルエステル 等を挙げ
ることができる。
リールビニルエステル類としては、例えば酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル、カプリル酸ビニル、カプロイル酸ビニル、ステア
リン酸ビニル、ベオバ9およびベオバ10(シェル化学
(株)製)、安息香酸ビニル、p-トルイル酸ビニルエス
テル、p-tert-ブチル安息香酸ビニルエステル 等を挙げ
ることができる。
【0027】(c)のアルキルイソプロペニルエステル類
としては、例えば酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イ
ソプロペニル等が挙げられる。(d)のアクリル酸エステ
ル類および(e)のメタクリル酸エステル類としては、例
えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸-tert-ブチル、
アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-tert-ブチル、
メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート、アリールア
クリレート、アリールメタクリレート等が挙げられる。
としては、例えば酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イ
ソプロペニル等が挙げられる。(d)のアクリル酸エステ
ル類および(e)のメタクリル酸エステル類としては、例
えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸-tert-ブチル、
アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-tert-ブチル、
メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート、アリールア
クリレート、アリールメタクリレート等が挙げられる。
【0028】(f)のアルキルアリルエーテル類として
は、例えばエチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテ
ル、シクロヘキシルアリルエーテル等が挙げられる。
(g)のα−オレフィン類としては、例えばエチレン、プ
ロピレン、イソブチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘ
キセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセ
ン、3-メチル-1- ブテン、スチレン、3-ブテン-1- オー
ル等が挙げられる。
は、例えばエチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテ
ル、シクロヘキシルアリルエーテル等が挙げられる。
(g)のα−オレフィン類としては、例えばエチレン、プ
ロピレン、イソブチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘ
キセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセ
ン、3-メチル-1- ブテン、スチレン、3-ブテン-1- オー
ル等が挙げられる。
【0029】(h)の不飽和カルボン酸およびそのエステ
ル類としては、例えばビニル酢酸、クロトン酸、ウンデ
シレン酸、ビニル酢酸エチル、ビニル酢酸プロピル、ビ
ニル酢酸ブチル、ビニル酢酸-tert-ブチル、クロトン酸
エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、クロ
トン酸-tert-ブチル、クロトン酸-2- ヒドロキシエチ
ル、クロトン酸-3- ヒドロキシプロピル、クロトン酸-4
- ヒドロキシブチル、クロトン酸-5- ヒドロキシプロピ
ル等を挙げることができる。
ル類としては、例えばビニル酢酸、クロトン酸、ウンデ
シレン酸、ビニル酢酸エチル、ビニル酢酸プロピル、ビ
ニル酢酸ブチル、ビニル酢酸-tert-ブチル、クロトン酸
エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、クロ
トン酸-tert-ブチル、クロトン酸-2- ヒドロキシエチ
ル、クロトン酸-3- ヒドロキシプロピル、クロトン酸-4
- ヒドロキシブチル、クロトン酸-5- ヒドロキシプロピ
ル等を挙げることができる。
【0030】また、その他の各種の官能基を有する重合
性化合物も好適に使用され、例えば、硬化特性を改良す
る目的で、加水分解可能な基を有する有機珪素化合物、
オキシラン基を有する化合物、アミノ基を有する化合物
などを挙げることができる。
性化合物も好適に使用され、例えば、硬化特性を改良す
る目的で、加水分解可能な基を有する有機珪素化合物、
オキシラン基を有する化合物、アミノ基を有する化合物
などを挙げることができる。
【0031】加水分解可能な基を持つ有機珪素基含有ビ
ニルエーテル類としては、例えばγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、ビニ
ルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
ニルエーテル類としては、例えばγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、ビニ
ルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0032】また、これらの他にオキシラン基含有ビニ
ル単量体、例えばアリルグリシジルエーテル、ビニルグ
リシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル
ビニルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート等やアミノ基含有ビニル単量体、例えばアク
リルアミド等を共重合成分として用いることにより、含
フッ素共重合体の性能を望まれる範囲に調整することが
できる。
ル単量体、例えばアリルグリシジルエーテル、ビニルグ
リシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル
ビニルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)ア
クリレート等やアミノ基含有ビニル単量体、例えばアク
リルアミド等を共重合成分として用いることにより、含
フッ素共重合体の性能を望まれる範囲に調整することが
できる。
【0033】これらの共重合可能な単量体は、単独で
も、また2種類以上を合わせて使用してもよい。含フッ
素共重合体における各単量体成分に基づく構造単位の含
有割合は、フルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニルエステル、水酸基含有重合性不飽和単量体、
および他の共重合可能なビニル基含有単量体に基づく構
造単位の含有割合が、10〜80モル%、2〜80モル%、2〜
80モル%、0〜80モル%である。
も、また2種類以上を合わせて使用してもよい。含フッ
素共重合体における各単量体成分に基づく構造単位の含
有割合は、フルオロオレフィン、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニルエステル、水酸基含有重合性不飽和単量体、
および他の共重合可能なビニル基含有単量体に基づく構
造単位の含有割合が、10〜80モル%、2〜80モル%、2〜
80モル%、0〜80モル%である。
【0034】含フッ素共重合体において、フルオロオレ
フィン構造単位の含有量は、フッ素樹脂塗料としての基
本的物性である耐候性を維持する上で最も重要な値であ
る。本発明の含フッ素共重合体は、上記した様にフルオ
ロオレフィン構造単位が全単量体構造単位のうち10〜
80モル%を占める必要があるが、20〜70モル%が
好ましく、30〜60モル%がより好ましく、45〜5
5モル%がさらに好ましい。含フッ素共重合体におい
て、フルオロオレフィン含有量は、仕込む際の単量体の
量によって任意に変更が可能であるが、80モル%より
多過ぎる場合は共重合体の有機溶剤への溶解性が低く、
また製造面では共重合体収率が低いので好ましくなく、
また、10モル%より少ない場合には耐候性、耐薬品性
等の性能がより一層悪化するので好ましくない。ここ
で、フルオロオレフィンの含有量は、多いと有機溶媒へ
の溶解性が低下し、製造時の共重合体収率が低いものと
なり、一方、耐候性、耐薬品性などは良好となり、少な
い場合、有機溶媒への溶解性が向上し、製造時の共重合
体収率は高いものとなり、一方、耐候性、耐薬品性など
は低下するという関係が知られているので、使用目的に
応じて上記した各組成範囲を採用することが望ましい。
フィン構造単位の含有量は、フッ素樹脂塗料としての基
本的物性である耐候性を維持する上で最も重要な値であ
る。本発明の含フッ素共重合体は、上記した様にフルオ
ロオレフィン構造単位が全単量体構造単位のうち10〜
80モル%を占める必要があるが、20〜70モル%が
好ましく、30〜60モル%がより好ましく、45〜5
5モル%がさらに好ましい。含フッ素共重合体におい
て、フルオロオレフィン含有量は、仕込む際の単量体の
量によって任意に変更が可能であるが、80モル%より
多過ぎる場合は共重合体の有機溶剤への溶解性が低く、
また製造面では共重合体収率が低いので好ましくなく、
また、10モル%より少ない場合には耐候性、耐薬品性
等の性能がより一層悪化するので好ましくない。ここ
で、フルオロオレフィンの含有量は、多いと有機溶媒へ
の溶解性が低下し、製造時の共重合体収率が低いものと
なり、一方、耐候性、耐薬品性などは良好となり、少な
い場合、有機溶媒への溶解性が向上し、製造時の共重合
体収率は高いものとなり、一方、耐候性、耐薬品性など
は低下するという関係が知られているので、使用目的に
応じて上記した各組成範囲を採用することが望ましい。
【0035】シクロヘキシルカルボン酸ビニルエステル
構造単位含有量は、本発明の特に顕著な効果である、耐
酸性、耐候性の向上を決定する重要な値である。シクロ
ヘキシルカルボン酸ビニルエステルは、ビニルエステル
構造単位を有する溶剤可溶型のフッ素樹脂塗料のビニル
エステルの全部またはその一部を置き換えて使用するこ
とができるので、本発明の含フッ素共重合体は、上記し
た様にシクロヘキシルカルボン酸ビニルエステル構造単
位が全単量体構造単位のうち2〜80モル%を占める必
要があるが、5〜50モル%が好ましく、10〜30モ
ル%がより好ましく、15〜25モル%がさらに好まし
い。含フッ素共重合体において、シクロヘキシルカルボ
ン酸ビニルエステル構造単位含有量は、仕込む際の単量
体の量によって任意に変更が可能であるが、80モル%
より多過ぎる場合は必然的に共重合体のフッ素含有量が
低下するため耐候性、耐薬品性等の性能が低下するので
好ましくなく、2モル%以下では、やはり共重合体の耐
酸性、耐候性の向上が見られないので好ましくない。こ
こで、シクロヘキシルカルボン酸ビニルエステル構造単
位の含有量は、多いと有機溶媒への溶解性が向上し、製
造時の共重合体収率は高いものとなり、少ない場合、有
機溶媒への溶解性が低下し、製造時の共重合体収率は低
くなるという関係があり、一方、耐酸性、耐候性は過剰
であっても過少であっても低下するので、使用目的に応
じて上記した各組成範囲を採用することが望ましい。
構造単位含有量は、本発明の特に顕著な効果である、耐
酸性、耐候性の向上を決定する重要な値である。シクロ
ヘキシルカルボン酸ビニルエステルは、ビニルエステル
構造単位を有する溶剤可溶型のフッ素樹脂塗料のビニル
エステルの全部またはその一部を置き換えて使用するこ
とができるので、本発明の含フッ素共重合体は、上記し
た様にシクロヘキシルカルボン酸ビニルエステル構造単
位が全単量体構造単位のうち2〜80モル%を占める必
要があるが、5〜50モル%が好ましく、10〜30モ
ル%がより好ましく、15〜25モル%がさらに好まし
い。含フッ素共重合体において、シクロヘキシルカルボ
ン酸ビニルエステル構造単位含有量は、仕込む際の単量
体の量によって任意に変更が可能であるが、80モル%
より多過ぎる場合は必然的に共重合体のフッ素含有量が
低下するため耐候性、耐薬品性等の性能が低下するので
好ましくなく、2モル%以下では、やはり共重合体の耐
酸性、耐候性の向上が見られないので好ましくない。こ
こで、シクロヘキシルカルボン酸ビニルエステル構造単
位の含有量は、多いと有機溶媒への溶解性が向上し、製
造時の共重合体収率は高いものとなり、少ない場合、有
機溶媒への溶解性が低下し、製造時の共重合体収率は低
くなるという関係があり、一方、耐酸性、耐候性は過剰
であっても過少であっても低下するので、使用目的に応
じて上記した各組成範囲を採用することが望ましい。
【0036】また、水酸基含有重合性不飽和単量体に基
づく構造単位の含有量は、硬化型フッ素樹脂塗料として
の必須の成分であり、硬化特性を決定する要素となる重
要なOH価に対応する値である。本発明の含フッ素共重
合体は、上記した様に水酸基含有重合性不飽和単量体構
造単位が全単量体構造単位のうち2〜80モル%を占め
る必要があるが、4〜50モル%が好ましく、6〜30
モル%がより好ましく、8〜20モル%がさらに好まし
い。含フッ素共重合体において、水酸基含有重合性不飽
和単量体に基づく構造単位の含有量は、仕込む際の単量
体の量によって任意に変更が可能であるが、80モル%
より多過ぎる場合は共重合体の耐水性、耐候性等の性能
が低下し、2モル%より少な過ぎると硬化が不十分とな
り、機械的強度が低下する。ここで、水酸基含有重合性
不飽和単量体の含有量は、硬化剤の種類、硬化温度、硬
化触媒の種類など硬化方法により広範囲に選択される
が、通常、多いと共重合体の耐水性、耐候性等の性能が
低下し、少いと硬化が不十分となり、機械的強度が低下
する傾向にあるので、使用目的に応じて上記した各組成
範囲を採用することが望ましい。
づく構造単位の含有量は、硬化型フッ素樹脂塗料として
の必須の成分であり、硬化特性を決定する要素となる重
要なOH価に対応する値である。本発明の含フッ素共重
合体は、上記した様に水酸基含有重合性不飽和単量体構
造単位が全単量体構造単位のうち2〜80モル%を占め
る必要があるが、4〜50モル%が好ましく、6〜30
モル%がより好ましく、8〜20モル%がさらに好まし
い。含フッ素共重合体において、水酸基含有重合性不飽
和単量体に基づく構造単位の含有量は、仕込む際の単量
体の量によって任意に変更が可能であるが、80モル%
より多過ぎる場合は共重合体の耐水性、耐候性等の性能
が低下し、2モル%より少な過ぎると硬化が不十分とな
り、機械的強度が低下する。ここで、水酸基含有重合性
不飽和単量体の含有量は、硬化剤の種類、硬化温度、硬
化触媒の種類など硬化方法により広範囲に選択される
が、通常、多いと共重合体の耐水性、耐候性等の性能が
低下し、少いと硬化が不十分となり、機械的強度が低下
する傾向にあるので、使用目的に応じて上記した各組成
範囲を採用することが望ましい。
【0037】また、他の共重合可能なビニル基含有単量
体の含有量が80モル%より多過ぎる場合は、耐候性、
耐溶剤性等の性能が低下するといった不都合が生じるの
で好ましくないが、含有しない場合を含めて含有量が少
ないことで特に問題となることはない。
体の含有量が80モル%より多過ぎる場合は、耐候性、
耐溶剤性等の性能が低下するといった不都合が生じるの
で好ましくないが、含有しない場合を含めて含有量が少
ないことで特に問題となることはない。
【0038】各成分の含有量の好ましい組合せを例示す
ると、フルオロオレフィン45〜55モル%、水酸基含
有重合性不飽和単量体8〜20モル%、シクロヘキサン
カルボン酸ビニルエステル15〜25モル%、その他の
単量体を含まないかまたは68モル%以下、フルオロオ
レフィン30〜60モル%、水酸基含有重合性不飽和単
量体6〜30モル%、シクロヘキサンカルボン酸ビニル
エステル10〜30モル%、バランス量のその他の単量
体、フルオロオレフィン20〜70モル%、水酸基含有
重合性不飽和単量体4〜50モル%、シクロヘキサンカ
ルボン酸ビニルエステル5〜50モル%、バランス量の
その他の単量体を挙げることができる。
ると、フルオロオレフィン45〜55モル%、水酸基含
有重合性不飽和単量体8〜20モル%、シクロヘキサン
カルボン酸ビニルエステル15〜25モル%、その他の
単量体を含まないかまたは68モル%以下、フルオロオ
レフィン30〜60モル%、水酸基含有重合性不飽和単
量体6〜30モル%、シクロヘキサンカルボン酸ビニル
エステル10〜30モル%、バランス量のその他の単量
体、フルオロオレフィン20〜70モル%、水酸基含有
重合性不飽和単量体4〜50モル%、シクロヘキサンカ
ルボン酸ビニルエステル5〜50モル%、バランス量の
その他の単量体を挙げることができる。
【0039】本発明の共重合体はポリスチレンを標準と
したゲルパーミュエーションクロマトグラフィー測定に
よる数平均分子量が1,000 〜50,000の範囲にあり、さら
に好ましくは2,000 〜30,000であることが必要である。
分子量が1,000より低過ぎると、塗膜物性の低下、
作業性の悪化等を招き、逆に50,000より高過ぎる
と塗装仕上りの不良等を引き起すので好ましくない。特
に2,000〜30,000程度であると、塗膜物性が
安定して作業性が良く、且つ仕上がり性にも優れるので
好ましい。
したゲルパーミュエーションクロマトグラフィー測定に
よる数平均分子量が1,000 〜50,000の範囲にあり、さら
に好ましくは2,000 〜30,000であることが必要である。
分子量が1,000より低過ぎると、塗膜物性の低下、
作業性の悪化等を招き、逆に50,000より高過ぎる
と塗装仕上りの不良等を引き起すので好ましくない。特
に2,000〜30,000程度であると、塗膜物性が
安定して作業性が良く、且つ仕上がり性にも優れるので
好ましい。
【0040】本発明の共重合体は、通常の重合開始剤の
存在下、溶液重合、乳化重合、懸濁重合または塊状重合
等の方法により該単量体を共重合させて得ることができ
る。共重合体製造における重合温度は−30〜100 ℃好ま
しくは 0〜80℃が適当である。
存在下、溶液重合、乳化重合、懸濁重合または塊状重合
等の方法により該単量体を共重合させて得ることができ
る。共重合体製造における重合温度は−30〜100 ℃好ま
しくは 0〜80℃が適当である。
【0041】重合開始剤としては、アシルパーオキサイ
ド(例えば過酸化ベンゾイル)、アルキルヒドロパーオキ
サイド(例えば tert-ブチルヒドロパーオキサイド、p-
メタンヒドロパーオキサイド)、ジアルキルパーオキサ
イド(例えばジ-tert-ブチルパーオキサイド) のような
有機パーオキサイド化合物、過酸化水素、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過炭酸塩のような無機のパー
オキサイド化合物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビス -2,4-ジメチルバレロニトリルのようなアゾ化合物
を使うことができる。
ド(例えば過酸化ベンゾイル)、アルキルヒドロパーオキ
サイド(例えば tert-ブチルヒドロパーオキサイド、p-
メタンヒドロパーオキサイド)、ジアルキルパーオキサ
イド(例えばジ-tert-ブチルパーオキサイド) のような
有機パーオキサイド化合物、過酸化水素、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過炭酸塩のような無機のパー
オキサイド化合物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビス -2,4-ジメチルバレロニトリルのようなアゾ化合物
を使うことができる。
【0042】あるいは無機または有機パーオキサイド化
合物と還元剤とを組合わせた、レドックス系開始剤を使
用することができる。この場合の還元剤としては、有機
アミン類、ピロ亜硫酸ソーダ、ホルムアルデヒドスルホ
オキシレートソーダ、L−アスコルビン酸、L−ソルビ
ン酸、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硫酸銅等を使用するこ
とができる。
合物と還元剤とを組合わせた、レドックス系開始剤を使
用することができる。この場合の還元剤としては、有機
アミン類、ピロ亜硫酸ソーダ、ホルムアルデヒドスルホ
オキシレートソーダ、L−アスコルビン酸、L−ソルビ
ン酸、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硫酸銅等を使用するこ
とができる。
【0043】溶媒は特に限定しないが、重合方法により
水あるいは通常の有機系溶剤あるいはフッ素系溶剤ある
いはこれらを組合わせた系が使用される。有機系溶剤と
しては例えば、トルエン、キシレン、ミネラルスピリッ
ト等の非水性溶剤、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、メタノー
ル、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤、エチルアセテート、ブチルアセテー
ト等のエステル系溶剤、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、セロソルブアセテート等のエチレングリコール
系溶剤、N−メチル-2- ピロリドン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシム
等の非プロトン性溶剤等を使用することができる。 フ
ッ素系溶剤としては、例えばトリクロロトリフルオロエ
タン、ジクロロテトラフルオロエタン、1,1−ジクロ
ロ−1−フルオロエタンなどが使用できる。水系の場合
は分散安定剤として懸濁剤あるいは乳化剤を使用するの
が通常である。
水あるいは通常の有機系溶剤あるいはフッ素系溶剤ある
いはこれらを組合わせた系が使用される。有機系溶剤と
しては例えば、トルエン、キシレン、ミネラルスピリッ
ト等の非水性溶剤、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、メタノー
ル、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤、エチルアセテート、ブチルアセテー
ト等のエステル系溶剤、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、セロソルブアセテート等のエチレングリコール
系溶剤、N−メチル-2- ピロリドン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシム
等の非プロトン性溶剤等を使用することができる。 フ
ッ素系溶剤としては、例えばトリクロロトリフルオロエ
タン、ジクロロテトラフルオロエタン、1,1−ジクロ
ロ−1−フルオロエタンなどが使用できる。水系の場合
は分散安定剤として懸濁剤あるいは乳化剤を使用するの
が通常である。
【0044】このようにして得られた共重合体は、硬化
剤、例えばイソシアネート類やメラミン樹脂、尿素樹脂
などのアミノ化合物と混合し室温または上昇した温度で
硬化させることが可能である。
剤、例えばイソシアネート類やメラミン樹脂、尿素樹脂
などのアミノ化合物と混合し室温または上昇した温度で
硬化させることが可能である。
【0045】硬化反応は通常、室温〜200℃の範囲の
任意の温度で行なうことができるが、触媒を加えること
により、促進させることも可能である。本発明の含フッ
素共重合体から調製されるワニスに用いられる溶剤とし
ては、芳香族系溶剤、例えばトルエン、キシレン、ソル
ベッソ(エッソ化学(株)製)、ケトン系溶剤、例えば
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等、エス
テル系溶剤、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等、エーテ
ル系溶剤、例えばジオキサン、エチレングリコールジエ
チルエーテル、アルコール系溶剤、例えばブタノール、
イソプロパノール等を挙げることができ、また本発明の
ワニスには、通常塗料の分野で使用される添加剤、例え
ば、顔料、金属粉、粉体鉱物、紫外線吸収剤、光安定
剤、分散安定剤、平滑剤、増粘剤等の各種添加剤を添加
することもでき、いずれも良好な相溶性、分散性を示す
ことができる。
任意の温度で行なうことができるが、触媒を加えること
により、促進させることも可能である。本発明の含フッ
素共重合体から調製されるワニスに用いられる溶剤とし
ては、芳香族系溶剤、例えばトルエン、キシレン、ソル
ベッソ(エッソ化学(株)製)、ケトン系溶剤、例えば
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等、エス
テル系溶剤、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等、エーテ
ル系溶剤、例えばジオキサン、エチレングリコールジエ
チルエーテル、アルコール系溶剤、例えばブタノール、
イソプロパノール等を挙げることができ、また本発明の
ワニスには、通常塗料の分野で使用される添加剤、例え
ば、顔料、金属粉、粉体鉱物、紫外線吸収剤、光安定
剤、分散安定剤、平滑剤、増粘剤等の各種添加剤を添加
することもでき、いずれも良好な相溶性、分散性を示す
ことができる。
【0046】本発明の含フッ素共重合体から調製される
ワニスを用いる塗料の形態としては、通常の塗料が使わ
れる種々の用法をとることができる。即ち、下塗り塗
料、中塗り塗料、顔料や金属、鉱物を含有させた上塗り
塗料、トップクリヤー塗料として用いることができる。
また、このような重ね塗りばかりでなく、単独で基材に
塗装し保護膜もしくは塗装膜として用いることができ
る。
ワニスを用いる塗料の形態としては、通常の塗料が使わ
れる種々の用法をとることができる。即ち、下塗り塗
料、中塗り塗料、顔料や金属、鉱物を含有させた上塗り
塗料、トップクリヤー塗料として用いることができる。
また、このような重ね塗りばかりでなく、単独で基材に
塗装し保護膜もしくは塗装膜として用いることができ
る。
【0047】本発明の含フッ素共重合体から調製される
ワニスは、浸漬塗装、シャワーコート、ハケ塗り、スプ
レー塗装、ロール塗装等いずれの方法でも塗装すること
が可能であり、鉄、非鉄金属等の表面に塗装し、優れた
性能を付与することができる。
ワニスは、浸漬塗装、シャワーコート、ハケ塗り、スプ
レー塗装、ロール塗装等いずれの方法でも塗装すること
が可能であり、鉄、非鉄金属等の表面に塗装し、優れた
性能を付与することができる。
【0048】また本発明の含フッ素共重合体は、電着塗
料用樹脂としても非常に有効である。電着用塗料として
は、例えばその他の共重合成分として不飽和カルボン酸
類を用い、酸価を10〜70程度とするのが好ましい。これ
を、イソプロパノール等の水溶性有機溶剤と水との混合
溶剤に溶解させた後、アミン化合物で酸を中和し、しか
る後に硬化剤として、前述のアミノ樹脂類などを加えて
塗料組成物とする。
料用樹脂としても非常に有効である。電着用塗料として
は、例えばその他の共重合成分として不飽和カルボン酸
類を用い、酸価を10〜70程度とするのが好ましい。これ
を、イソプロパノール等の水溶性有機溶剤と水との混合
溶剤に溶解させた後、アミン化合物で酸を中和し、しか
る後に硬化剤として、前述のアミノ樹脂類などを加えて
塗料組成物とする。
【0049】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて更に詳しく説
明するが、本発明はこれ等実施例に限定されるものでは
ない。
明するが、本発明はこれ等実施例に限定されるものでは
ない。
【0050】〔シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステ
ルの製造例〕攪拌装置、滴下ロート、還流冷却器を備え
た300mlガラス製三つ口フラスコに酢酸ビニル15
5g、シクロヘキサンカルボン酸39g、酢酸水銀0.
8gを採り、攪拌しながら窒素ガス気流下で濃硫酸0.
35gを滴下した。その後、徐々に三つ口フラスコを加
熱し70〜80℃に3時間保った。ついで、反応液に酢
酸ナトリウムを1g加え、沈澱物を濾別した。濾過液を
減圧蒸留して沸点85〜88℃/20mmHgの成分を
38.4g得た(収率81.8%)。この生成物の赤外
吸収スペクトルを図1に示す。
ルの製造例〕攪拌装置、滴下ロート、還流冷却器を備え
た300mlガラス製三つ口フラスコに酢酸ビニル15
5g、シクロヘキサンカルボン酸39g、酢酸水銀0.
8gを採り、攪拌しながら窒素ガス気流下で濃硫酸0.
35gを滴下した。その後、徐々に三つ口フラスコを加
熱し70〜80℃に3時間保った。ついで、反応液に酢
酸ナトリウムを1g加え、沈澱物を濾別した。濾過液を
減圧蒸留して沸点85〜88℃/20mmHgの成分を
38.4g得た(収率81.8%)。この生成物の赤外
吸収スペクトルを図1に示す。
【0051】〔実施例1〕内容積3Lの電磁攪拌機付き
ステンレス製オートクレーブにピバリン酸ビニル(VPv)1
99.4g、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステル(VCH)
239.9g、2-アリロキシ-1-エタノール(2A1E)119.3g、 ビ
ニル酢酸(VAA)8.6g、キシレン(Xy)570g、炭酸ナトリウム
3.4g、t-ブチルパーオキシピバレート(t- BPV)8.3gを仕
込み、窒素ガスでオークレーブ内を3回置換した。つい
で液体窒素でオートクレーブを冷却して内部を脱気し、
クロロトリフルオロエチレン(CTFE) 578.9gを導入した
(各原料単量体をモル%で示すと、CTFE/VPv/VCH/2A1E/
VAA=53.1/16.7/16.7/12.5/1.0 。)。その後油浴で徐々
に昇温し反応器内温55℃で20時間重合を行なった後、未
反応のCTFEを除去しオートクレーブを開放したところ、
固形分濃度61wt%の共重合体溶液を得た。
ステンレス製オートクレーブにピバリン酸ビニル(VPv)1
99.4g、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステル(VCH)
239.9g、2-アリロキシ-1-エタノール(2A1E)119.3g、 ビ
ニル酢酸(VAA)8.6g、キシレン(Xy)570g、炭酸ナトリウム
3.4g、t-ブチルパーオキシピバレート(t- BPV)8.3gを仕
込み、窒素ガスでオークレーブ内を3回置換した。つい
で液体窒素でオートクレーブを冷却して内部を脱気し、
クロロトリフルオロエチレン(CTFE) 578.9gを導入した
(各原料単量体をモル%で示すと、CTFE/VPv/VCH/2A1E/
VAA=53.1/16.7/16.7/12.5/1.0 。)。その後油浴で徐々
に昇温し反応器内温55℃で20時間重合を行なった後、未
反応のCTFEを除去しオートクレーブを開放したところ、
固形分濃度61wt%の共重合体溶液を得た。
【0052】この共重合体溶液をn-ヘキサンで再沈し、
濾過したところ透明な共重合体780gを得た(生成物の各
単量体に基づく構造単位をモル%で示すと、CTFE/VPv/V
CH/2A1E/VAA=51.0/17.5/17.5/13.4/0.6 。)。この共重
合体のゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによ
って測定した数平均分子量(Mn)は5,000であった。
この共重合体をE−1と称する。
濾過したところ透明な共重合体780gを得た(生成物の各
単量体に基づく構造単位をモル%で示すと、CTFE/VPv/V
CH/2A1E/VAA=51.0/17.5/17.5/13.4/0.6 。)。この共重
合体のゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによ
って測定した数平均分子量(Mn)は5,000であった。
この共重合体をE−1と称する。
【0053】
【表1】
【0054】〔実施例2〜6および比較例1〜2〕実施
例1と同様の方法で、仕込組成を表1に示すような割合
に変えて重合を行ない各々含フッ素共重合体(E−2〜
6、C−1、2)を得た。諸物性を表2に示す。
例1と同様の方法で、仕込組成を表1に示すような割合
に変えて重合を行ない各々含フッ素共重合体(E−2〜
6、C−1、2)を得た。諸物性を表2に示す。
【0055】比較例1〜2はシクロヘキサンカルボン酸
ビニルエステルを含まない場合の例である。
ビニルエステルを含まない場合の例である。
【0056】
【表2】
【0057】〔塗料の調製とその評価〕実施例1〜6及
び比較例1〜2で得られた含フツ素共重合体(E−1〜
6およびC−1、2。)の50wt%キシレン溶液 100部
と、ユーバン20SE-60(三井東圧(株)製メラミン樹脂) 25
部とを混合し、1.5部の紫外線吸収剤(チヌビン90
0(チバガイギー社製))を添加した後、ソルベッソ10
0(エッソ化学(株)製)を加えて濃度を調整して塗料とし
た。この塗料をスプレー法によりアルミニウム板上に塗
装し、140℃〜160℃で30分間温風恒温槽において硬化さ
せ約40μmの塗膜を形成させた。該塗膜の下記方法に
より評価した諸物性を表3に示す。
び比較例1〜2で得られた含フツ素共重合体(E−1〜
6およびC−1、2。)の50wt%キシレン溶液 100部
と、ユーバン20SE-60(三井東圧(株)製メラミン樹脂) 25
部とを混合し、1.5部の紫外線吸収剤(チヌビン90
0(チバガイギー社製))を添加した後、ソルベッソ10
0(エッソ化学(株)製)を加えて濃度を調整して塗料とし
た。この塗料をスプレー法によりアルミニウム板上に塗
装し、140℃〜160℃で30分間温風恒温槽において硬化さ
せ約40μmの塗膜を形成させた。該塗膜の下記方法に
より評価した諸物性を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】・密着性 JIS−5400に規定された碁盤目試験。間隔1m
m、枡目100のカッターナイフ切り傷を付けた後、セ
ロハン粘着テープを貼着し剥がした時の非剥離枡目数を
表示する。100/100は剥がれなし、0/100は
全て剥離を表す。
m、枡目100のカッターナイフ切り傷を付けた後、セ
ロハン粘着テープを貼着し剥がした時の非剥離枡目数を
表示する。100/100は剥がれなし、0/100は
全て剥離を表す。
【0060】・透光率 厚さ40μmの塗膜を剥がして自立性のフィルムを調製
し、自記分光光度計により360〜800mnの透過率
の平均を求める。
し、自記分光光度計により360〜800mnの透過率
の平均を求める。
【0061】・鉛筆硬度 JIS−K5400の規定に従い、JIS−S6006
に規定された鉛筆により塗膜の破れを評価する。
に規定された鉛筆により塗膜の破れを評価する。
【0062】・耐酸性 1%硫酸水溶液中に55℃で24時間浸漬後、目視によ
り非浸漬試料と比較して評価する。評価は、○印は表面
状態に変化が認められない、△印は表面状態に微かに変
化が認められる、で行った。
り非浸漬試料と比較して評価する。評価は、○印は表面
状態に変化が認められない、△印は表面状態に微かに変
化が認められる、で行った。
【0063】・促進耐候性 JIS−K5400の規定に従い、サンシャインウエザ
オメーター4000時間処理後の光沢保持率を%で表示
する。
オメーター4000時間処理後の光沢保持率を%で表示
する。
【0064】
【発明の効果】本発明の含フッ素共重合体はシクロヘキ
サンカルボン酸ビニルエステル構造単位を有することか
ら、該共重合体から調製される塗料は、実施例および比
較例の比較から明らかなように、密着性、透光性、硬度
などの物性を保持したまま、耐酸性、耐候性、耐擦傷性
に優れた塗膜を形成することができるという効果を有す
る。
サンカルボン酸ビニルエステル構造単位を有することか
ら、該共重合体から調製される塗料は、実施例および比
較例の比較から明らかなように、密着性、透光性、硬度
などの物性を保持したまま、耐酸性、耐候性、耐擦傷性
に優れた塗膜を形成することができるという効果を有す
る。
【図1】 シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステルの
製造例で合成した生成物の赤外吸収スペクトルである。
製造例で合成した生成物の赤外吸収スペクトルである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 127/12 PFG 131/02 PFR
Claims (5)
- 【請求項1】フルオロオレフィン、シクロヘキサンカル
ボン酸ビニルエステルおよび水酸基含有重合性不飽和単
量体のそれぞれに基づく構造単位を必須成分とする含フ
ッ素共重合体。 - 【請求項2】フルオロオレフィン、シクロヘキサンカル
ボン酸ビニルエステルおよび水酸基含有重合性不飽和単
量体のそれぞれに基づく構造単位の含有量が、10〜80モ
ル%、2〜80モル%、2〜80モル%であり、未硬化状態で
の数平均分子量が1,000〜50,000 であることを特徴とす
る請求項1記載の含フッ素共重合体。 - 【請求項3】フルオロオレフィンがクロロトリフルオロ
エチレンである請求項1〜2記載の含フッ素共重合体。 - 【請求項4】請求項1〜3記載の含フッ素共重合体と硬
化剤を少なくとも含んでなる塗料用組成物。 - 【請求項5】シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12497094A JPH07330833A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 塗料用含フッ素共重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12497094A JPH07330833A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 塗料用含フッ素共重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07330833A true JPH07330833A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=14898734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12497094A Pending JPH07330833A (ja) | 1994-06-07 | 1994-06-07 | 塗料用含フッ素共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07330833A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004534118A (ja) * | 2001-05-02 | 2004-11-11 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | フルオロポリマーを製造するための連鎖移動剤としてのエーテルの存在下での水性乳化重合 |
-
1994
- 1994-06-07 JP JP12497094A patent/JPH07330833A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004534118A (ja) * | 2001-05-02 | 2004-11-11 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | フルオロポリマーを製造するための連鎖移動剤としてのエーテルの存在下での水性乳化重合 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4788266A (en) | Soluble and curable fluorine-containing copolymer | |
US5043390A (en) | Fluoroolefin-alkene base copolymer useful as paint vehicle | |
JP3711624B2 (ja) | 熱硬化性粉体塗料用樹脂組成物 | |
JP3716946B2 (ja) | 熱硬化性粉体塗料用樹脂組成物 | |
JP3093345B2 (ja) | シリル基を有する含フッ素共重合体を含有する塗料用組成物 | |
JP3131985B2 (ja) | 含フッ素共重合体および該重合体を含む塗料用組成物 | |
US5349031A (en) | Fluorine-containing coating composition | |
JP3097093B2 (ja) | 含フッ素共重合体およびそれを用いた硬化用組成物 | |
JPH07330833A (ja) | 塗料用含フッ素共重合体 | |
JP3087286B2 (ja) | フッ化ビニリデン共重合体およびそれを含有した硬化用組成物 | |
JPH0873534A (ja) | 塗料用樹脂および組成物 | |
JP3160869B2 (ja) | 含フッ素共重合体および該共重合体を主成分とする塗料用組成物 | |
JP2746412B2 (ja) | 塗料用含フッ素樹脂 | |
JPH04106117A (ja) | 含ふっ素ビニル重合体組成物 | |
JP2002179871A (ja) | 含フッ素共重合体の水性分散体 | |
JP2795600B2 (ja) | フッ素樹脂塗料用組成物 | |
JP2636933B2 (ja) | 高撥水性塗料用樹脂の製造方法 | |
JPH0333112A (ja) | 含フッ素共重合体及び塗料用組成物 | |
JP3957790B2 (ja) | 塗料用組成物 | |
JP2964561B2 (ja) | 塗料用組成物 | |
JP2698261B2 (ja) | 塗料用樹脂 | |
JPH11246611A (ja) | 含フッ素複合重合体微粒子の水性分散体 | |
JP2594713B2 (ja) | 塗料用含フッ素共重合体 | |
JP2000129195A (ja) | 含フッ素水性塗料組成物 | |
JP3033151B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 |