JPH07327612A - こんにゃく様食品およびその製造方法 - Google Patents

こんにゃく様食品およびその製造方法

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JPH07327612A
JPH07327612A JP6157790A JP15779094A JPH07327612A JP H07327612 A JPH07327612 A JP H07327612A JP 6157790 A JP6157790 A JP 6157790A JP 15779094 A JP15779094 A JP 15779094A JP H07327612 A JPH07327612 A JP H07327612A
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JP
Japan
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curdlan
solution
food
konjac
devil
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Application number
JP6157790A
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English (en)
Inventor
Sadao Ishii
定夫 石井
Toshie Sekine
利江 関根
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Fuji Shoji Co Ltd
Original Assignee
Fuji Shoji Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】こんにゃく様食品を製造するに当たり、簡便で
かつ、こんにゃく特有の粘弾性、耐熱、耐塩性を具備し
たゲル化食品の製造方法を提供する。 【構成】カードランをpH10以上のアルカリ状態下で
溶解後、中和し、カードラン溶液を得る。必要に応じ海
草粉末を混合し、その後60℃以上に加熱し熱凝固させ
こんにゃく様食品を得る。また上述の方法で得たカード
ラン溶液を多価陽イオンを含む凝固浴中に噴出し、糸こ
んにゃく様食品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はこんにゃく様の弾力感、
耐熱性を有するゲル化物およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】こんにゃくはその原料であるこんにゃく
いもの作柄によって相場の変動が激しく、不作の年には
かなりの高価となったことがある。
【0003】また、食感的にも特有のこんにゃく臭、調
理における味のしみ込みの悪さなどが指摘され、従来か
らこんにゃく代替物、および増量剤の検討がなされてき
た。
【0004】しかし、こんにゃくゲルの特徴は耐熱性と
強い粘弾性にあり、従来のゲル化剤ではこの両方を満足
するものは得られていない。
【0005】耐熱性のゲル化剤としてはアルギン酸塩、
LM−ペクチン、ジェランガム、およびメチルセルロー
ス等があるが、いずれもこんにゃく様の強い粘弾性は得
られず、また、耐塩性に乏しい。
【0006】一方、粘弾性のあるゲル化剤としてはゼラ
チン、キサンタンガムとローカストビーンガムの併用物
等が挙げられるが、これらは耐熱性に乏しく、こんにゃ
くのように加熱調理はなし得ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記のよう
なゲル化剤ではこんにゃく様の粘弾性に富み、かつ、耐
熱、耐塩性を有するゲル化物は事実上得られてない。
【0008】そこで、本発明者らは、発酵により生産さ
れる多糖類(β−1,3−グルカン)であるカードラン
に着目したのであるが、カードラン粉末は水および湯に
は溶解せず、溶解のためにはミキサー、ホモジナイザー
等によって機械的な磨砕処理を施さなくてはならず、ま
たその後脱気工程を経るなど、煩雑で、しかも、これら
の設備を有する製造所でなければカードランゲルを調製
できないという問題点があった。
【0009】本発明はこれらの問題点を解決し、こんに
ゃく様の粘弾性に富み、かつ、耐熱、耐塩性を有するゲ
ル化物を容易に製造する技術を完成することを目的とし
ている。
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するための研究を重ねた結果、カードランが0.
5〜8重量%含まれる水分散液をpH10以上、好まし
くはpH11以上のアルカリ状態とすれば、カードラン
は容易に溶解し、次に、このものをpH2〜9の範囲に
中和した溶液を60℃以上に加熱するか、もしくは多価
金属イオンと接触させることにより、粘弾性に富み、か
つ、耐熱性を有するゲル化物が得られることに着目し
た。
【0011】アルカリ物質としては一価のアルカリ塩が
適しており、食品添加物からは水酸化ナトリウムおよび
カリウム、炭酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムおよ
びカリウム、リン酸三ナトリウムおよびカリウム、かん
すい等が使用できる。カードラン水分散液にこれらのア
ルカリ物質を加え、pHを10以上、好ましくは11以
上とすることにより機械的磨砕処理を行なわずともカー
ドランは容易に膨潤し始め、さらに40℃以上に加温す
れば完全に溶解する。
【0012】次に、カードランはpH10以上のアルカ
リ状態下では熱凝固性を示さないので、溶解液の温度を
40〜60℃の範囲でPHを2〜9の範囲に中和する。
酸物質としては一般の酸味料、すなわち、アジピン酸、
クエン酸、L−酒石酸、乳酸、フマル酸、DL−リンゴ
酸等が任意に使用できる。
【0013】さらにこんにゃく様の外観を現わしめるた
め、海草粉末を0.01〜0.5重量%添加する。海草
粉末としてはワカメ、コンブ、ヒジキ、青のり等目的と
するこんにゃく様食品により任意選択できる。
【0014】このようにして調製されたカードラン溶液
は60℃以上、好ましくは80〜130℃の範囲で加熱
することにより熱凝固する。例えば、調製されたカード
ラン溶液500gをトレーに入れ、蒸籠を用い90〜9
5℃で30〜40分間加熱すれば、粘弾性に富んだ板こ
んにゃく様食品が得られる。
【0015】次に、糸こんにゃく様のカードランゲルを
製造するに際し、80℃以上の熱湯中に前述のように調
製したカードラン溶液を噴出しても、カードランが熱凝
固するよりも速く熱湯中にカードラン溶液が分散してし
まい、糸状ゲル化物は得られない。
【0016】そこで本発明者らは、カードランが多価陽
イオンと反応しゲル化する性質に着目した。多価陽イオ
ンを供給する塩としては食品添加物からは塩化カルシウ
ムおよびマグネシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化
カルシウム、硫酸カルシウムおよびマグネシウム、乳酸
カルシウム等が挙げられる。これらの塩を0.1〜10
重量%含む、0〜100℃好ましくは80〜100℃の
凝固浴に前述のように調製したカードラン溶液を噴出す
れば糸こんにゃく様のゲル化物が得られる。
【0017】また、この時糸状ゲルの保形剤として糊化
したデンプン液を前述のカードラン溶解液に、全体量中
デンプン粉末として0.5〜10重量%、好ましくは1
〜6重量%の範囲で混合することも有用である。デンプ
ンとしてはワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、
の化工デンプンがカードランゲルの粘弾性を比較的損な
うことなく使用できる。
【0018】以上のようにして得られる板こんにゃく、
および糸こんにゃく様食品はこんにゃく独特の粘弾性を
有し、かつ、耐熱、耐塩性にも優れている。また無味無
臭であり、調理における味のしみ込みも良好である。
【0019】
【作用】こんにゃくは一般に加熱調理することにより、
さらにゲル質が締まるため固い食感となり、味のしみ込
みが悪くなる。しかし本発明によるこんにゃく様食品は
加熱調理してもソフトな粘弾性を維持し良好な食感であ
る。またこんにゃく臭も無いので煮物、汁物の具材、サ
ラダ、五目飯等の新素材として幅広い応用が考えられ
る。
【0020】以下に本発明の実施例を示すが、本発明は
この実施例に限定されるものではない。
【0021】
【実施例】
実施例1 本実施例における配合は次の通りである。 A部 カードラン粉末 20 g 水 830 g B部 リン酸三ナトリウム(無水) 3 g 60℃湯 50 g C部 クエン酸(無水) 2 g 60℃湯 50 g D部 ひじき粉末 0.5g 60℃湯 50 g
【0022】まずA部の水にカードラン粉末を分散す
る。B部のリン酸三ナトリウム(無水)の水溶液を加
え、60℃まで加熱しカードランを溶解する。この時の
溶解液のpHは11.2であった。次にC部のクエン酸
(無水)の水溶液を徐々に加え中和する。この時の溶解
液のpHは6.8であった。最後にD部のひじき粉末の
分散液を加え、泡が混入しないよう攪拌し、カードラン
溶解液を得た。この時の液温は55℃であった。
【0023】このようにして調製したカードラン溶解液
をトレーに流し込み、蒸籠にて90〜95℃40分間蒸
して板こんにゃく様食品を得た。
【0024】実施例2 本実施例における配合は次の通りである。 A部 カードラン粉末 30 g 水 650 g B部 粉末かんすい 6 g 60℃湯 50 g C部 DL−リンゴ酸 4 g 60℃湯 50 g D部 α−コーンスターチ 15 g 50℃湯 200 g 凝固浴 塩化カルシウム(2水和物) 25 g 85℃湯 5000 g
【0025】まず、A部の水にカードラン粉末を分散す
る。B部のかんすい液を加え、60℃まで加温し、カー
ドランを溶解する。この時の溶解液のpHは11.0で
あった。次にC部のDL−リンゴ酸の水溶液を徐々に加
え中和する。この時の溶解液のpHは7.2であった。
最後にD部のα−コーンスターチの糊液を加え、泡が混
入しないように攪拌し、カードラン溶解液を得た。この
時の液温は52℃であった。
【0026】吐出口に直径1mmの多孔板を装着したス
タッファーに調製したカードラン溶解液を入れ、凝固浴
中に噴出させ、糸状ゲルを得た。このものを水洗後、水
と共にレトルト袋に充填し、120℃15分間レトルト
殺菌して滅菌済糸こんにゃく様食品を得た。
【0027】実施例1および2で得られたゲル化物は耐
熱性に優れ、粘弾性に富み、きわめてこんにゃくに類似
した食感を呈していた。
【0028】
【発明の効果】本発明によるこんにゃく様食品およびそ
の製造方法には次のような効果が見られる。 1.カードランゲルを調製するに当たり、機械的磨砕処
理、真空脱気処理等が不要で容易にゲル化物を得ること
ができる。 2.本発明により得られるゲル化食品はこんにゃくにき
わめて類似した粘弾性を有し、かつ耐熱、耐塩性も具備
している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カードランが0.5〜8重量%含まれる
    分散液をpH10以上のアルカリ状態とし、カードラン
    を溶解した後、酸を加えpH2〜9の範囲内まで中和
    し、海草粉末0.01〜0.5重量%を加え、60〜1
    30℃の範囲で加熱凝固させて成るこんにゃく様食品お
    よびその製造方法。
  2. 【請求項2】 カードランが0.5〜8重量%含まれる
    分散液をpH10以上のアルカリ状態とし、カードラン
    を溶解した後、酸を加えpH2〜9の範囲内まで中和
    し、海草粉末0.01〜0.5重量%を加え、多価金属
    塩を0.05〜10%含む40〜100℃の凝固液中に
    噴出させ、糸状に凝固させて成る糸こんにゃく様食品お
    よびその製造方法。
JP6157790A 1994-06-07 1994-06-07 こんにゃく様食品およびその製造方法 Pending JPH07327612A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1156264A (ja) * 1997-08-22 1999-03-02 Japan Organo Co Ltd ゲル状製品のゲル化剤およびゲル状製品の製造方法
JP2000166490A (ja) * 1998-12-09 2000-06-20 Ina Food Ind Co Ltd 耐熱性粒状ゲル及びその製造方法
CN102344571A (zh) * 2010-12-17 2012-02-08 上海统益生物科技有限公司 可得然胶的一种新型凝胶工艺

Cited By (3)

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