JPH0732729A - スクラッチ発色印刷方法及びスクラッチ発色印刷体 - Google Patents
スクラッチ発色印刷方法及びスクラッチ発色印刷体Info
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- JPH0732729A JPH0732729A JP5202682A JP20268293A JPH0732729A JP H0732729 A JPH0732729 A JP H0732729A JP 5202682 A JP5202682 A JP 5202682A JP 20268293 A JP20268293 A JP 20268293A JP H0732729 A JPH0732729 A JP H0732729A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 隠蔽性を高くしたり光透過性に対しての対策
を不要にするとともに、意匠性が自由であって生産性や
コスト面での不利がなく、且つ、使用前に当選・落選が
判定される危険性を防止できるスクラッチ発色印刷方法
及びスクラッチ発色印刷体を提供する。 【構成】 顕色インキを活版印刷により、コート紙１に
部分的に文字印刷を行って、文字印刷からなる顕色剤層
２を形成し、下刷りの印刷物３を得た（Ａ）。ブルー発
色の染料カプセル４を赤に２５％混入して、赤色のスク
ラッチインキを生成し、このスクラッチインキをスクリ
ーン印刷用版にて、顕色剤で印刷された文字を隠すよう
にパターン印刷を行ってスクラッチ層５を形成し、スク
ラッチ印刷物６を得た（Ｂ）。さらに、赤色のスクラッ
チ層５を爪またはコインでこすり落としたところ、顕色
インキで印刷された文字６が発色（ブルー発色）して、
浮かび上がり（Ｃ）、文字６の形状が明確に判明でき
た。
を不要にするとともに、意匠性が自由であって生産性や
コスト面での不利がなく、且つ、使用前に当選・落選が
判定される危険性を防止できるスクラッチ発色印刷方法
及びスクラッチ発色印刷体を提供する。 【構成】 顕色インキを活版印刷により、コート紙１に
部分的に文字印刷を行って、文字印刷からなる顕色剤層
２を形成し、下刷りの印刷物３を得た（Ａ）。ブルー発
色の染料カプセル４を赤に２５％混入して、赤色のスク
ラッチインキを生成し、このスクラッチインキをスクリ
ーン印刷用版にて、顕色剤で印刷された文字を隠すよう
にパターン印刷を行ってスクラッチ層５を形成し、スク
ラッチ印刷物６を得た（Ｂ）。さらに、赤色のスクラッ
チ層５を爪またはコインでこすり落としたところ、顕色
インキで印刷された文字６が発色（ブルー発色）して、
浮かび上がり（Ｃ）、文字６の形状が明確に判明でき
た。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、隠し印刷された数字や
文字等を発現させて、予め決定されている数字や文字と
の比較結果により賞金や景品を授与する方式の当選シス
テム等に用いられるスクラッチ発色印刷方法及びスクラ
ッチ発色印刷体に関する。
文字等を発現させて、予め決定されている数字や文字と
の比較結果により賞金や景品を授与する方式の当選シス
テム等に用いられるスクラッチ発色印刷方法及びスクラ
ッチ発色印刷体に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、スピードくじや、ファーストフー
ド店等においてサービス的に用いられているチケット
は、基材に数字や文字等を印刷した後、その上に隠蔽性
を有するインキを印刷して隠蔽層を形成し、下地の印刷
が見えないように構成されている。そして、くじの購入
者やチケットを受け取った者が、爪や硬貨を用いて隠蔽
層を擦り取ると、下地に印刷されている数字や文字等が
出現する。この出現した数字や文字を、予め決定されて
いる数字や文字等と比較して、合致した場合には当選が
決まるシステムとなっている。
ド店等においてサービス的に用いられているチケット
は、基材に数字や文字等を印刷した後、その上に隠蔽性
を有するインキを印刷して隠蔽層を形成し、下地の印刷
が見えないように構成されている。そして、くじの購入
者やチケットを受け取った者が、爪や硬貨を用いて隠蔽
層を擦り取ると、下地に印刷されている数字や文字等が
出現する。この出現した数字や文字を、予め決定されて
いる数字や文字等と比較して、合致した場合には当選が
決まるシステムとなっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、下地に
印刷された数字や文字等は、当選の有無を決定する重要
な表示であることから、判定し易い色相で印刷すること
が多く、そのためこれを隠蔽することが困難となってい
る。そこで、透過光を用いて隠蔽層を剥離することなく
印刷された文字等が判読されたり、使用前に当選・落選
の結果が判定できる危険性を防止するために、下記のよ
うな手段が講じられている。 I）隠蔽層を黒色やアルミペースト等、光透過性の低い
ものにするとともに、膜厚を大きくして光透過性を低下
させる。 II）下地に印刷する数字や文字等を判定し難い色相にす
る。 III）基材を厚紙にしたりアルミ蒸着層を介在させて光
の透過を防止する。 IV）基材裏面に当選を示す文字が光透過で判別できない
印刷を行う。
印刷された数字や文字等は、当選の有無を決定する重要
な表示であることから、判定し易い色相で印刷すること
が多く、そのためこれを隠蔽することが困難となってい
る。そこで、透過光を用いて隠蔽層を剥離することなく
印刷された文字等が判読されたり、使用前に当選・落選
の結果が判定できる危険性を防止するために、下記のよ
うな手段が講じられている。 I）隠蔽層を黒色やアルミペースト等、光透過性の低い
ものにするとともに、膜厚を大きくして光透過性を低下
させる。 II）下地に印刷する数字や文字等を判定し難い色相にす
る。 III）基材を厚紙にしたりアルミ蒸着層を介在させて光
の透過を防止する。 IV）基材裏面に当選を示す文字が光透過で判別できない
印刷を行う。
【０００４】しかし、光透過性の低い隠蔽層を印刷する
ことは、意匠性に大きな制約を受けることとなり、膜厚
を大きくすることは印刷方式が限定され、製版のし易さ
や印刷速度等で不利になる場合が多い。また、判定し難
い色相で数字や文字等を印刷することは、当選判定の間
違いを起こし易く望ましい対策ではない。さらに、基材
を厚紙にしたりアルミ蒸着層を介在させること、或いは
基材裏面に干渉模様等を印刷すること等は、用途が限定
されると共にコスト面での不利は避けられない。
ことは、意匠性に大きな制約を受けることとなり、膜厚
を大きくすることは印刷方式が限定され、製版のし易さ
や印刷速度等で不利になる場合が多い。また、判定し難
い色相で数字や文字等を印刷することは、当選判定の間
違いを起こし易く望ましい対策ではない。さらに、基材
を厚紙にしたりアルミ蒸着層を介在させること、或いは
基材裏面に干渉模様等を印刷すること等は、用途が限定
されると共にコスト面での不利は避けられない。
【０００５】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
なされたものであり、隠蔽性を高くしたり光透過性に対
しての対策を不要にするとともに、意匠性が自由であっ
て生産性やコスト面での不利がなく、且つ、使用前に当
選・落選が判定される危険性を防止できるスクラッチ発
色印刷方法及びスクラッチ発色印刷体を提供することを
目的とするものである。
なされたものであり、隠蔽性を高くしたり光透過性に対
しての対策を不要にするとともに、意匠性が自由であっ
て生産性やコスト面での不利がなく、且つ、使用前に当
選・落選が判定される危険性を防止できるスクラッチ発
色印刷方法及びスクラッチ発色印刷体を提供することを
目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明にかかるスクラッチ発色印刷方法にあっては、
発色性染料を含むカプセルを印刷してカプセル層を形成
するとともに、前記染料と接触することにより発色する
顕色剤を印刷して顕色剤層を形成し、前記カプセル層を
擦り取る際の加圧力で前記カプセルを破壊して、前記顕
色剤層を発色させることを要旨としており、また、本発
明にかかるスクラッチ発色印刷体にあっては、染料と接
触することにより発色する顕色剤を印刷して形成された
顕色剤層と、前記染料を含むカプセルを印刷して形成さ
れたカプセル層とを基材上に設けたことを要旨としてい
る。
に本発明にかかるスクラッチ発色印刷方法にあっては、
発色性染料を含むカプセルを印刷してカプセル層を形成
するとともに、前記染料と接触することにより発色する
顕色剤を印刷して顕色剤層を形成し、前記カプセル層を
擦り取る際の加圧力で前記カプセルを破壊して、前記顕
色剤層を発色させることを要旨としており、また、本発
明にかかるスクラッチ発色印刷体にあっては、染料と接
触することにより発色する顕色剤を印刷して形成された
顕色剤層と、前記染料を含むカプセルを印刷して形成さ
れたカプセル層とを基材上に設けたことを要旨としてい
る。
【０００７】
【作用】上記構成において、本発明は、発色染料を含む
カプセルを印刷して形成するカプセル層と、染料と接触
することにより発色する顕色剤を印刷して形成する顕色
剤層との組み合わせからなるが、これらの層は判定され
るに充分な濃度となる厚さに印刷されればよい。そし
て、用途によっては上層部が発色状況を充分透過できる
層としておけば、特にこれを剥離させる必要はなく、カ
プセル層又は顕色剤層或いは顕色剤層上に減感インキを
印刷した場合には、減感インキが印刷されていない顕色
剤層部分だけが、上部を擦ることにより発色し判定に用
いる数字や文字等を発現させることができる。このよう
な場合、上層部、下層部のいずれがカプセル層で他方が
顕色剤層であればよく、いずれの層間や基材とも密着性
が良いことが望ましい。
カプセルを印刷して形成するカプセル層と、染料と接触
することにより発色する顕色剤を印刷して形成する顕色
剤層との組み合わせからなるが、これらの層は判定され
るに充分な濃度となる厚さに印刷されればよい。そし
て、用途によっては上層部が発色状況を充分透過できる
層としておけば、特にこれを剥離させる必要はなく、カ
プセル層又は顕色剤層或いは顕色剤層上に減感インキを
印刷した場合には、減感インキが印刷されていない顕色
剤層部分だけが、上部を擦ることにより発色し判定に用
いる数字や文字等を発現させることができる。このよう
な場合、上層部、下層部のいずれがカプセル層で他方が
顕色剤層であればよく、いずれの層間や基材とも密着性
が良いことが望ましい。
【０００８】印刷体が、使用時までの取り扱いで受ける
力により、カプセルが破壊し発色する懸念がある用途に
使われる場合は、予めこれを防止するためにある程度の
厚みのある保護層の役割を上層が果たすことになる。使
用時には上層部を擦り取ることになるが、この際上層部
に存在するカプセルが破壊して中の染料を含む液体が滲
み出し、これが下層に印刷された顕色剤層と接触して発
色する。
力により、カプセルが破壊し発色する懸念がある用途に
使われる場合は、予めこれを防止するためにある程度の
厚みのある保護層の役割を上層が果たすことになる。使
用時には上層部を擦り取ることになるが、この際上層部
に存在するカプセルが破壊して中の染料を含む液体が滲
み出し、これが下層に印刷された顕色剤層と接触して発
色する。
【０００９】上層部となるカプセル層は、ロイコ染料と
これを溶解する液体を含むカプセル及び顔料と剥離性皮
膜を形成する樹脂からなり、顔料としては意匠により必
要な各種着色顔料や染料、金属粉等自由に選択が可能
で、剥離性を付与するためにの体質顔料や添加剤が適宜
選んで加えられる。剥離性樹脂についても、基層の顕色
剤層や剥離性を与える基材トップコート層から擦り取ら
れるような皮膜を形成する樹脂が選択される。この場
合、基材に対する剥離性は、必要な場合や逆に不必要で
密着性を必要とすることも有り得る。
これを溶解する液体を含むカプセル及び顔料と剥離性皮
膜を形成する樹脂からなり、顔料としては意匠により必
要な各種着色顔料や染料、金属粉等自由に選択が可能
で、剥離性を付与するためにの体質顔料や添加剤が適宜
選んで加えられる。剥離性樹脂についても、基層の顕色
剤層や剥離性を与える基材トップコート層から擦り取ら
れるような皮膜を形成する樹脂が選択される。この場
合、基材に対する剥離性は、必要な場合や逆に不必要で
密着性を必要とすることも有り得る。
【００１０】このような樹脂組成物は顕色剤層や基材ト
ップコート層の組成により決まるが、一般に擦り取り易
い性能を付与するために天然又は合成ゴム、アクリル樹
脂、セルロース誘導体等のエマルジョンや溶液、熱や光
硬化型樹脂でゴム状の性質を示す組成物を用いることが
多い。
ップコート層の組成により決まるが、一般に擦り取り易
い性能を付与するために天然又は合成ゴム、アクリル樹
脂、セルロース誘導体等のエマルジョンや溶液、熱や光
硬化型樹脂でゴム状の性質を示す組成物を用いることが
多い。
【００１１】顕色剤層は、剥離面全面に存在してもよ
く、表示しようとする数字や文字、図柄等のみ印刷した
ものであってもよい。また、顕色剤層は上層部を擦り取
る際に、同時に取られないように基材に密着させておく
必要がある。顕色剤層は直接基材に密着させてもよい
が、基材と顕色剤層との間に相互の密着性を維持させる
基材トップコート層を存在させることもある。また、減
感インキで、顕色剤層の発色不必要とする部分に発色さ
せない処理を行い、希望する文字や数字を発現させる方
法も行い得る。
く、表示しようとする数字や文字、図柄等のみ印刷した
ものであってもよい。また、顕色剤層は上層部を擦り取
る際に、同時に取られないように基材に密着させておく
必要がある。顕色剤層は直接基材に密着させてもよい
が、基材と顕色剤層との間に相互の密着性を維持させる
基材トップコート層を存在させることもある。また、減
感インキで、顕色剤層の発色不必要とする部分に発色さ
せない処理を行い、希望する文字や数字を発現させる方
法も行い得る。
【００１２】顕色剤層又は直接上部カプセル層と接触す
る基材トップコート層や減感インキ層は、カプセル層が
剥離できるような組成物からなる。
る基材トップコート層や減感インキ層は、カプセル層が
剥離できるような組成物からなる。
【００１３】顕色剤層には、カプセル層の染料にロイコ
染料を使用している場合は、通常の顕色剤インキが用い
られ、酸性白土、フェノール樹脂やサルチル酸誘導体等
の顕色剤と顔料及びビヒクルからなり、熱又は光硬化型
インキも用いられる。
染料を使用している場合は、通常の顕色剤インキが用い
られ、酸性白土、フェノール樹脂やサルチル酸誘導体等
の顕色剤と顔料及びビヒクルからなり、熱又は光硬化型
インキも用いられる。
【００１４】基材トップコート層は、使用される基材に
よりこれに密着する組成物が選ばれる。通常は、クリア
ーインキが用いられ、酸化重合や熱又は光硬化型インキ
が用いられることが多い。
よりこれに密着する組成物が選ばれる。通常は、クリア
ーインキが用いられ、酸化重合や熱又は光硬化型インキ
が用いられることが多い。
【００１５】減感インキとしては、染料が顕色剤層に接
触しても発色しないようにする物質を含む組成物が用い
られ、カプセル層の染料にロイコ染料を使っている場合
には、市販の減感インキが使用される。
触しても発色しないようにする物質を含む組成物が用い
られ、カプセル層の染料にロイコ染料を使っている場合
には、市販の減感インキが使用される。
【００１６】これらの組成物は、基材上に活版、オフセ
ット、グラビア、フレキソ、スクリーン印刷等必要に応
じて、それに最も適合する印刷方式で採用されて印刷さ
れる。
ット、グラビア、フレキソ、スクリーン印刷等必要に応
じて、それに最も適合する印刷方式で採用されて印刷さ
れる。
【００１７】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて詳述す
る。
る。
【００１８】実施例１（図１参照） 帝国インキ製造（株）製の活版ＯＴ ＮＯ．３顕色イン
キを活版印刷により、７０Ｋｇのコート紙１に部分的に
文字印刷を行って、文字印刷からなる顕色剤層２を形成
し、下刷りの印刷物３を得た［図１（Ａ）］。また、ブ
ルー発色の染料カプセル４を帝国インキ製造（株）製セ
リコールＦＭ−００６赤に２５％混入して、赤色のスク
ラッチインキを生成した。そして、このスクラッチイン
キをテトロン紗２２５メッシュのスクリーン印刷用版に
て、顕色剤で印刷された文字を隠すようにパターン印刷
を行ってスクラッチ層５を形成し、スクラッチ印刷物６
を得た［同図（Ｂ）］。
キを活版印刷により、７０Ｋｇのコート紙１に部分的に
文字印刷を行って、文字印刷からなる顕色剤層２を形成
し、下刷りの印刷物３を得た［図１（Ａ）］。また、ブ
ルー発色の染料カプセル４を帝国インキ製造（株）製セ
リコールＦＭ−００６赤に２５％混入して、赤色のスク
ラッチインキを生成した。そして、このスクラッチイン
キをテトロン紗２２５メッシュのスクリーン印刷用版に
て、顕色剤で印刷された文字を隠すようにパターン印刷
を行ってスクラッチ層５を形成し、スクラッチ印刷物６
を得た［同図（Ｂ）］。
【００１９】顕色剤の文字印刷物は、無色〜白色であ
り、仕上がった印刷物６を暗所でその裏側から光を当て
て、印刷された文字を確認しようとしたが、全く確認す
るこはできなかった。さらに、赤色のスクラッチ層５を
爪またはコインでこすり落としたところ、顕色インキで
印刷された文字６が発色（ブルー発色）して、浮かび上
がり［同図（Ｃ）］、文字６の形状が明確に判明でき
た。また、剥離性も適切で問題のないものであった。
り、仕上がった印刷物６を暗所でその裏側から光を当て
て、印刷された文字を確認しようとしたが、全く確認す
るこはできなかった。さらに、赤色のスクラッチ層５を
爪またはコインでこすり落としたところ、顕色インキで
印刷された文字６が発色（ブルー発色）して、浮かび上
がり［同図（Ｃ）］、文字６の形状が明確に判明でき
た。また、剥離性も適切で問題のないものであった。
【００２０】実施例２（図２参照） 帝国インキ製造（株）製のテクノスＵＶＥＸ１顕色イン
キにて、オフセット印刷により７０Ｋｇの上質紙１０に
部分的にベタ面での印刷を行って、顕色剤層１１を形成
した［図２（Ａ）］。また、このインキは紫外線硬化型
のインキである故に、紫外線ランプにて印刷物１２の乾
燥硬化を行った。
キにて、オフセット印刷により７０Ｋｇの上質紙１０に
部分的にベタ面での印刷を行って、顕色剤層１１を形成
した［図２（Ａ）］。また、このインキは紫外線硬化型
のインキである故に、紫外線ランプにて印刷物１２の乾
燥硬化を行った。
【００２１】次に、この印刷面の上に、帝国インキ製造
（株）製のＵＶオフセット減感インキ１２２２Ｃにて、
発色させたいマーク以外の部分に印刷を行って［同図
（Ｂ）］、減感インキ層１３を形成し、このインキも紫
外線ランプにより乾燥硬化を行った。
（株）製のＵＶオフセット減感インキ１２２２Ｃにて、
発色させたいマーク以外の部分に印刷を行って［同図
（Ｂ）］、減感インキ層１３を形成し、このインキも紫
外線ランプにより乾燥硬化を行った。
【００２２】以上の方法で作成した下地印刷物１４の上
に、帝国インキ製造（株）製の水性スクリーンインキ、
セリコールアクアＲＵＢ−４８８ゴールドにブラック発
色の染料カプセル１５を２５％添加し、テトロン紗２２
５メッシュのスクリーン印刷用の版にてスクリーン印刷
を行った。そして、これにより最上面にスクラッチ層１
６を形成して、スクラッチ印刷物１７を得た［同図
（Ｃ）］。
に、帝国インキ製造（株）製の水性スクリーンインキ、
セリコールアクアＲＵＢ−４８８ゴールドにブラック発
色の染料カプセル１５を２５％添加し、テトロン紗２２
５メッシュのスクリーン印刷用の版にてスクリーン印刷
を行った。そして、これにより最上面にスクラッチ層１
６を形成して、スクラッチ印刷物１７を得た［同図
（Ｃ）］。
【００２３】顕色剤層１１を形成した印刷物１２、顕色
剤層１１と減感インキ層１３とを形成した印刷物１４、
及びこれらと共に無色〜白色で仕上がったスクラッチ印
刷物１７を暗所で裏側より光を当てて印刷されたマーク
を識別しようとしたが、全く確認できなかった。さら
に、ゴールド色のスクラッチインキ（スクラッチ層１
６）を爪又はコインで擦り落としたところ、減感インキ
が印刷されていない顕色インキの部分のみ黒色に発色し
［同図（Ｄ）］、マーク１８が明確に判明できた。すな
わち、各実施例１、２に示したように、従来のスクラッ
チインキは、隠蔽性が必要であるため、シルバー色に近
い色相でかつ印刷物の裏面に黒色の印刷を行ったり、ア
ルミ箔を貼着した紙の使用が一般的であったのに対し、
一般のコート紙又は上質紙を使用して、同様の目的の印
刷物の作成ができた。
剤層１１と減感インキ層１３とを形成した印刷物１４、
及びこれらと共に無色〜白色で仕上がったスクラッチ印
刷物１７を暗所で裏側より光を当てて印刷されたマーク
を識別しようとしたが、全く確認できなかった。さら
に、ゴールド色のスクラッチインキ（スクラッチ層１
６）を爪又はコインで擦り落としたところ、減感インキ
が印刷されていない顕色インキの部分のみ黒色に発色し
［同図（Ｄ）］、マーク１８が明確に判明できた。すな
わち、各実施例１、２に示したように、従来のスクラッ
チインキは、隠蔽性が必要であるため、シルバー色に近
い色相でかつ印刷物の裏面に黒色の印刷を行ったり、ア
ルミ箔を貼着した紙の使用が一般的であったのに対し、
一般のコート紙又は上質紙を使用して、同様の目的の印
刷物の作成ができた。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
現させる数字や文字等を隠蔽する必要がないことから、
隠蔽性を高くしたり光透過性に対しての対策が不要とな
り、その結果、意匠上の自由度を確保し得るとともに、
生産性やコスト面での不利を解消し、さらには、発現前
に当選・落選が判定される危険性を完全に防止すことが
できる。
現させる数字や文字等を隠蔽する必要がないことから、
隠蔽性を高くしたり光透過性に対しての対策が不要とな
り、その結果、意匠上の自由度を確保し得るとともに、
生産性やコスト面での不利を解消し、さらには、発現前
に当選・落選が判定される危険性を完全に防止すことが
できる。
【図１】本発明の実施例１の工程図である。
【図２】本発明の実施例２の工程図である。
１ コート紙 ２ 顕色剤層 ５ スクラッチ層 １０ 上質紙 １１ 顕色剤層 １３ 減感インキ層 １６ スクラッチ層 １８ マーク
Claims (15)
- 【請求項１】 発色性染料を含むカプセルを印刷してカ
プセル層を形成するとともに、前記染料と接触すること
により発色する顕色剤を印刷して顕色剤層を形成し、前
記カプセル層を擦り取る際の加圧力で前記カプセルを破
壊して、前記顕色剤層を発色させることを特徴とするス
クラッチ発色印刷方法。 - 【請求項２】 前記カプセル層は、ロイコ染料とこれを
溶解する溶剤を内容物としたカプセルを含有し、外部か
らの摩擦力により剥離可能な接着性を示す皮膜形成樹脂
と顔料の混合物に当該カプセルが分散してなるスクラッ
チ層を形成することを特徴とする請求項１記載のスクラ
ッチ発色印刷方法。 - 【請求項３】 前記顕色剤層は、その上に印刷した前記
カプセル層を擦り取る際の摩擦に抗して、基材に対する
密着性を有することを特徴とする請求項１記載のスクラ
ッチ発色印刷方法。 - 【請求項４】 前記顕色剤層を、文字又は像を表すよう
に印刷することを特徴とする請求項３記載のスクラッチ
発色印刷方法。 - 【請求項５】 前記顕色剤層のうち所望の発色部分以外
の部分に減感インキを印刷し、発色部分を限定すること
を特徴する請求項３記載のスクラッチ発色印刷方法。 - 【請求項６】 前記顕色剤層は、その上に印刷されるカ
プセル層及び／又は減感インキ層の剥離を容易化し得る
特性を有することを特徴とする請求項３記載のスクラッ
チ発色印刷方法。 - 【請求項７】 基材及び顕色剤層との密着性を有し、カ
プセル層及び／又は減感インキ層とは剥離容易な基材ト
ップコート膜を存在させることを特徴とする請求項１及
び請求項３から６に何れか記載のスクラッチ発色印刷方
法。 - 【請求項８】 発色性染料を含むカプセルと、染料と接
触することにより発色する顕色剤とを組み合わせて印刷
し、これを擦る等の外部からの力により加圧してカプセ
ルを破壊し、カプセル又は顕色剤を印刷した部分のみ又
は減感インキの存在しない部分のみが印刷層を通して見
えるようにしたことを特徴とするスクラッチ発色印刷方
法。 - 【請求項９】 染料と接触することにより発色する顕色
剤を印刷して形成された顕色剤層と、前記染料を含むカ
プセルを印刷して形成されたカプセル層とを基材上に設
けたことを特徴とするスクラッチ発色印刷体。 - 【請求項１０】 前記カプセル層は、ロイコ染料とこれ
を溶解する溶剤を内容物としたカプセルを含有し、外部
からの摩擦力により剥離可能な接着性を示す皮膜形成樹
脂と顔料の混合物に当該カプセルが分散してなるスクラ
ッチ層を形成することを特徴とする請求項９記載のスク
ラッチ発色印刷体。 - 【請求項１１】 前記顕色剤層は、前記カプセル層を擦
り取る際の摩擦に抗して、基材に対する密着性を有する
ことを特徴とする請求項９記載のスクラッチ発色印刷
体。 - 【請求項１２】 前記顕色剤層を、文字又は像を表すよ
うに印刷したことを特徴とする請求項９記載のスクラッ
チ発色印刷体。 - 【請求項１３】 前記顕色剤層のうち所望の発色部分以
外の部分に減感インキを印刷し、発色部分を限定したこ
とを特徴する請求項９記載のスクラッチ発色印刷体。 - 【請求項１４】 前記顕色剤層は、その上に印刷される
カプセル層及び／又は減感インキ層の剥離を容易化し得
る特性を有することを特徴とする請求項９記載のスクラ
ッチ発色印刷体。 - 【請求項１５】 基材及び顕色剤層との密着性を有し、
カプセル層及び／又は減感インキ層とは剥離容易な基材
トップコート膜を存在させたことを特徴とする請求項９
及び請求項１１から１５に何れか記載のスクラッチ発色
印刷体。
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| JP5202682A JP2944861B2 (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | スクラッチ発色印刷方法及びスクラッチ発色印刷体 |
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1993
- 1993-07-22 JP JP5202682A patent/JP2944861B2/ja not_active Expired - Fee Related
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