JP6638404B2 - スクラッチシート - Google Patents

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本発明は、所定の作業を行うことにより、隠蔽されていた情報を視認可能とするスクラッチシートに関する。
従来、隠したい情報の上に隠蔽層を形成し、この隠蔽層をコイン等でスクラッチする(引っ掻く、擦る)ことにより、隠されていた情報を視認可能にするスクラッチ構造を有するシートが用いられている。このようなスクラッチ構造を有するシートは、くじ、抽選券等、情報を隠蔽しておく必要のある媒体に利用されている。出願人も、スクラッチ構造を有するシート(スクラッチシート)として、様々な形態のものを提案している(特許文献1、2参照)。
特開2013−22853号公報 特開2013−91233号公報
スクラッチシートは、上述のように、くじ、抽選券等に用いられることが多く、エンタテイメント性が要求されるものである。しかしながら、従来のスクラッチシートでは、隠蔽層を削ったり剥がしたり等、所定の作業を行うことにより隠された情報を出現させるだけであった。
そこで、本発明は、所定の作業を行うことにより、単に隠された情報を知ることができるだけでなく、段階的に情報を出現させることが可能なスクラッチシートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明第1の態様では、
基材と、
前記基材の一方の面に形成された情報記録層と、
前記情報記録層に重ねて形成された第1の剥離層と、
前記第1の剥離層に重ねて形成された隠蔽層と、
前記隠蔽層に重ねて所定のパターンで形成された第2の剥離層と、
を有することを特徴とするスクラッチシートを提供する。
本発明第1の態様によれば、スクラッチシートが、基材と、基材の一方の面に形成された情報記録層と、情報記録層に重ねて形成された第1の剥離層と、第1の剥離層に重ねて形成された隠蔽層と、隠蔽層に重ねて所定のパターンで形成された第2の剥離層と、を有するので、粘着テープを用いて、隠蔽層を剥離する際に、隠蔽層の一部が残り、さらに残った隠蔽層を除去する作業を行うことにより、単に隠された情報を知ることができるだけでなく、段階的に情報記録層が表現する情報を出現させることが可能となる。
また、本発明第2の態様では、前記スクラッチシートにおいて、前記第2の剥離層の厚さは、前記第1の剥離層の厚さより薄いことを特徴とする。
本発明第2の態様によれば、所定のパターンで形成された第2の剥離層の厚さは、情報記録層に重ねて形成された第1の剥離層の厚さより薄いので、粘着テープにより第2の剥離層が剥離されてしまう恐れを低減することができるとともに、第2の剥離層を安定した状態で形成することが可能となる。
本発明によれば、所定の作業を行うことにより、単に隠された情報を知ることができるだけでなく、段階的に情報を出現させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るスクラッチシートを示す図である。 粘着テープ等を利用して隠蔽層4の一部を除去した状態のスクラッチシートを示す図である。 硬貨により擦られた後の状態におけるスクラッチシートを示す図である。 第2の剥離層5の形成パターンにより得られる、隠蔽層4の残留パターンの異なる例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.スクラッチシートの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスクラッチシートを示す図である。図1(a)は平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線に対応する断面図である。図1において、1は基材、2は情報記録層、3は第1の剥離層、4は隠蔽層、5は第2の剥離層、10はスクラッチシートである。基材1は、情報記録層2、第1の剥離層3、隠蔽層4および第2の剥離層5を支持する支持体としての役割を果たすものであり、カードや印刷物等、目的・用途に応じた厚さ・サイズのものが用いられる。基材1の一方の面、他方の面、または両面には、別途印刷インキにより所定の情報が印刷された印刷層が形成されていてもよい。
第2の剥離層5は、隠蔽層4に重ねて所定のパターンで形成されたものである。所定のパターンとしては、情報記録層に表現された情報の一部を隠し、全てを隠さない範囲で様々な形状のパターンとすることができる。本実施形態では、第2の剥離層5は、長方形を格子状に配置したパターンで形成されている。第2の剥離層5を透明とした場合には、隠蔽層4の色がそのまま表面から視認される。図1の例では、第2の剥離層5が透明である場合のその形成位置を、格子状に配置した長方形の枠により示している。
情報記録層2は、文字、図柄等による所定の情報が記録された層である。情報記録層2は、第1の剥離層3を介して形成された隠蔽層4により、視認困難なように隠蔽される。
第1の剥離層3は、隠蔽層4を情報記録層2から容易に剥離可能とするために形成された層である。第1の剥離層3は、情報記録層2を覆うようにして形成されている。隠蔽層4は、情報記録層2を隠蔽するために形成された層である。隠蔽層4は、第1の剥離層3に重ねて形成されている。したがって、隠蔽層4も、情報記録層2を覆うようにして形成されている。
隠蔽層4は、情報記録層2により表現された情報を隠すための層であり、情報記録層2を覆うようにして形成されている。隠蔽層4を削る際に、粘着テープ等を用いて剥離することもできるように、隠蔽層4は、銀インキ、墨インキ等を用いて形成されている。ここで、粘着テープ等とは、例えば、セロハンテープ、ビニールテープ、ガムテープ等、粘着剤または接着剤が塗布されたテープを意味する。
図1(b)の断面図は、スクラッチシート10の層構成を示すものであるため、現実とは厚さの比が異なっている。現実には、スクラッチシートの幅が数十mm〜数百mmであるのに対して、スクラッチシートの厚さは、数百μm程度である。また、図1(b)においては、基材1、情報記録層2、第1の剥離層3、隠蔽層4、第2の剥離層5の各層の厚さを同一にして示しているが、現実には、後述するように、それぞれ異なった厚さとなっている。なお、スクラッチシートの層構成は、どちらを上層、下層としてもよいが、以下では説明に便宜上、第2の剥離層5側を上層、基材1側を下層として説明していく。
基材1としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、セルロース繊維紙等の紙類、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート等の各種合成樹脂のプラスチックシート、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム、あるいは基材内部に微細空隙(ミクロボイド)を有するフィルム(いわゆる合成紙)を使用することができる。
基材1の厚さについては、特に限定はないが、3μm〜300μmが好ましく、20μm〜175μmであることがより好ましい。基材1の色についても、特に限定はないが、情報記録層2に表現された情報を視認し易いように、情報記録層2と異なる色であることが好ましい。
情報記録層2は、上述のように、文字、図柄等による所定の情報が記録された層である。所定の情報としては、様々な情報を記録することができる。例えば、「12345」のような番号を示す情報を記録しておき、スクラッチシートを抽選のための「くじ」として用いることができる。情報記録層2は、公知の印刷インキを、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、電子写真印刷等の公知の印刷方式により印刷することにより形成される。
第1の剥離層3は、隠蔽層4の剥離を容易にするための層である。そのため、第1の剥離層3としては、隠蔽層4が第1の剥離層3から容易に剥離できるように、隠蔽層4との接着性の低いものを使用することが好ましい。第1の剥離層3の形成には、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン、各種のワックスなどの離型剤を添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂、ワックス、メラミン系樹脂等を用いることができる。また、本実施形態では、下層側の情報記録層2を視認するため、第1の剥離層3が透明性を有していることが好ましい。また、第1の剥離層3を形成するための塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布厚は4μm〜10μmである。第1の剥離層3の塗布厚が4μm未満であると、粘着テープ等による隠蔽層4の剥離が困難となり、10μmを超えると、剥離の容易性に大きな変化がないためである。
隠蔽層4は、コイン等で削り取ったり、接着剤(粘着剤含む)により剥離したりすることが可能な層であって、情報記録層2を隠蔽するための層である。隠蔽層4は、隠蔽性の高いインキを印刷することにより形成される。具体的には、隠蔽性の高い顔料が、比較的多量にバインダ樹脂中に分散したものである。必要に応じて、着色の目的で、染料もしくは通常の顔料が配合されたインキであってもよい。隠蔽層4は、第1の剥離層3に重ねて形成される。
隠蔽層4を構成する隠蔽性の高い顔料としては、銀粉末、アルミニウム粉末、黄銅粉末、もしくは銅粉末等の金属系粉末、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、カーボンブラック、もしくは樹脂粉末等を使用することができる。また、隠蔽層4を構成するバインダ樹脂としては、上記の隠蔽性の高い顔料を保持し、基材との接着性の良好なものを選択して用いる。例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等を使用する。隠蔽層4の色については、情報記録層2の視認を困難とするものであれば、特に限定されない。
隠蔽層4は、例えば、金属粉をインキ化した銀インキなどをオフセット印刷方式、グラビア印刷方式、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷方式などの公知の印刷方式で形成すればよく、隠蔽性をあげるために複数回印刷してもよい。また、隠蔽性のある異なるインキによる印刷層を複数層形成してもよい。隠蔽層4を形成するための塗布量・塗布厚は特に限定されないが、隠蔽層4の塗布厚は0.1μm〜10μmであることが好ましい。
第2の剥離層5は、粘着テープ等により隠蔽層4からの剥離が困難なようにするための層である。そのため、第2の剥離層5としては、粘着テープ等と接着しないような接着性の低いものを使用することが好ましい。第2の剥離層5の形成には、第1の剥離層3と同様、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン、各種のワックスなどの離型剤を添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂、ワックス、メラミン系樹脂等を用いることができる。第2の剥離層5は、第1の剥離層3と異なり、透明性を有する必要性は高くない。そのため、第2の剥離層5の色としては、特に限定はなく、透明・不透明に関わらず、種々の色のものを用いることができる。しかし、隠蔽層4との対比で、第2の剥離層5の存在が目立たないような色であることが好ましい。したがって、第2の剥離層5としては、第1の剥離層3に用いる材料と異なるものを用いて形成してもよいが、第1の剥離層3に用いる材料と同じものを用いれば、作業工程上も効率的な製造ができ、材料コストも低減することが可能となる。
また、第2の剥離層5を形成するための塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布厚は2μm〜3μmである。第2の剥離層5の厚さが、2μm未満であると、粘着テープ等に接着して、第2の剥離層5が全て剥離されてしまう可能性が高まるためである。この場合、下層の隠蔽層4が全て剥がれてしまう恐れも高まる。また、第2の剥離層5の厚さが、3μmを超えると、第2の剥離層5が安定された状態で形成されない恐れが高まるとともに、粘着テープ等と隠蔽層4の接着力が弱まり、第2の剥離層5と重ならない部分における隠蔽層4が剥離され難くなるためである。したがって、第2の剥離層5の厚さは、第1の剥離層3の厚さより薄いことが好ましい。第2の剥離層5の厚さが、第1の剥離層3の厚さより薄いことにより、粘着テープ等に接着して、第2の剥離層5と重なっていない隠蔽層4のみが剥離され易くなるためである。
<2.実施例>
基材1として、坪量127.9g/m2の三菱製紙株式会社製のマットコート紙「SWORD iJET(登録商標)4.3マット」を使用した。
まず、通常のオフセットインキを用いて、オフセット印刷方式により、上記基材1上に、情報記録層2の形成を行った。本実施形態では、図2(a)に示すように、文字情報である「12345」を形成した。
また、同様に通常のオフセットインキを用いて、オフセット印刷方式により、所定のメッセージ(図2(a)の例では、「スクラッチシート」「コインで擦って下さい」「テープで剥離して下さい」等)、その他必要な絵柄等の印刷を行った。
続いて、情報記録層2を覆うように、剥離インキを印刷した。剥離インキとしては、SICPA社製「UV Flexo UV Release Varnish Fluo Blue 9R0128V」を用いた。
剥離インキの印刷は、乾燥時の厚さが5μmになるようにフレキソ印刷方式により印刷した。この結果、情報記録層2に重なる第1の剥離層3が形成された。
さらに、第1の剥離層3に重ねて、墨インキを印刷した。墨インキとしては、SICPA社製「UV Flexo Scratch-Off Black 7UG7009」を用いた。墨インキは、厚さが4μmになるようにフレキソ印刷方式により印刷した。さらに、墨インキに重ねて、銀インキを印刷した。銀インキとしては、SICPA社製「UV FlexoVarnish For Scratch Off Silver/Gold 880770」と「UV Silver Paste 880761」を4:1の質量比で混合したものを用いた。銀インキは、厚さが4μmになるようにフレキソ印刷方式により印刷した。この結果、墨インキと銀インキの二層構成となる隠蔽層4が、第1の剥離層3に重ねて形成された。
続いて、隠蔽層4に重ねて、情報記録層2を一部隠すような印刷パターンを形成するための凹凸を備えた版を用意し、この版を用いて、剥離インキを印刷した。剥離インキとしては、SICPA社製「UV Flexo UV Release Varnish Fluo Blue 9R0128V」を用いた。
このときの剥離剤の印刷は、乾燥時の厚さが3μmになるようにフレキソ印刷方式により印刷した。この結果、隠蔽層4に重なる第2の剥離層5が形成された。
これにより、図1に示したようなスクラッチシートが完成した。
隠蔽層4は、金属粉を含む銀色であるため、隠蔽層4を通して、情報記録層2に表現された情報を視認することは困難であった。
<3.使用例>
図1に示したスクラッチシート10では、隠蔽層4が情報記録層2を覆って形成されている。隠蔽層4は銀色のインキであるため、情報記録層2を視認することはできない。そのため、図1(a)の例では、「テープで剥離して下さい」というメッセージが、隠蔽層4を示す矢印とともに印刷されている。上述のように、図1(a)においては、第2の剥離層5の形成位置を、格子状に配置した長方形の枠により示しているが、実際には、この格子状の枠は視認されない。
図1に示したスクラッチシート10において、「テープで剥離して下さい」というメッセージに従い、粘着テープの粘着面を隠蔽層4および第2の剥離層5に接触させる。第2の剥離層5が形成された箇所においては、粘着テープの粘着面と第2の剥離層5が接触し、第2の剥離層5が形成されていない箇所においては、粘着テープの粘着面と隠蔽層4が直接接触することになる。そして、粘着テープをスクラッチシート10から剥がす。
第2の剥離層5は、その剥離作用により粘着テープの粘着面との接着性が弱いため、剥離せずに残る。第2の剥離層5の上層側(図1(b)の上方向)の一部が剥離したとしても、下層側の一部(図1(b)の下方向)が残ることにより、第2の剥離層5と重なる部分の隠蔽層4は剥離されずに残る。一方、粘着テープの粘着面と直接接触している部分については、隠蔽層4は、粘着テープの粘着面に付着した状態で、粘着テープとともに、スクラッチシート10から剥離される。隠蔽層4と第2の剥離層5は、コインで削ることにより除去することも可能である。しかし、コインで擦ると、隠蔽層4の全てが一気に削られてしまい、情報記録層2が全て視認可能になってしまう。このため、2段階で視認状態を変化させるためには、図1(a)に示したようなメッセージを印刷しておき、粘着テープを用いて隠蔽層4を剥がさせるよう促すことが好ましい。
隠蔽層4の一部を剥がすと、スクラッチシート10は図2に示すような状態となる。図2は、粘着テープにより第2の剥離層5と重ならない部分の隠蔽層4が剥離された後の状態におけるスクラッチシートを示す図である。図2(a)は、この時点におけるスクラッチシートの平面図であり、図2(b)は、図2(a)のB−B線に対応する断面図である。図2(b)に示すように、元のスクラッチシート10からは、第2の剥離層5と重ならない部分の隠蔽層4が剥離され、情報記録層2の一部は、第1の剥離層3のみが重なった状態となる。第1の剥離層3は、透明であるため、スクラッチシート10の表面から見た場合は、図2(a)に示すように、情報記録層2が表現する文字「12345」の一部を視認することが可能となる。第2の剥離層5と重なる部分の隠蔽層4は、図2(a)に示すように、第2の剥離層5の形状である長方形を格子状に配置したパターンで残り、情報記録層2が表現する文字「12345」の一部を隠蔽したままとなる。
ここで、第1の剥離層3の透明性の程度は、数μm〜数十μmの厚さを通して視認可能な程度で足りる。基本的には、第1の剥離層3は、基材1との密着性が高い状態を保ち、また、情報記録層2の保護層としての役割も果たすため、透明性の高いことが要求される。しかし、第1の剥離層3の透明性が足りず、第1の剥離層3を介して情報記録層2を視認することが困難になったとしても、最終的には硬貨等により隠蔽層4および第1の剥離層3を全て削ってしまえば、情報記録層2を全て視認することが可能となる。このため、仮に第1の剥離層3の透明性が高くない場合であっても、スクラッチシートとしては、利用することができる。
粘着テープを利用して第2の剥離層5と重ならない部分の隠蔽層4を剥離した場合、第2の剥離層5と重なる部分の隠蔽層4がスクラッチシート10に残り、隠蔽層4による所定のパターンが形成されることになる。図2(a)の例では、第2の剥離層5の形状である長方形を格子状に配置したパターンで残る。この状態では、情報記録層2が表現する文字「12345」の一部しか視認することができない。そのために、図2(a)の例では、「コインで擦って下さい」というメッセージが、隠蔽層4の残存位置を示す矢印とともに印刷されている。
図2に示したスクラッチシート10において、「コインで擦って下さい」というメッセージに従い、残った隠蔽層4と第2の剥離層5を硬貨で擦ると、残っている隠蔽層4と第2の剥離層5が硬貨により削られる。この際、削る力が大きければ、硬貨により第1の剥離層3も削られることもある。
この結果、スクラッチシート10は、図3に示すような状態となる。図3は、硬貨により隠蔽層4、第2の剥離層5が擦られた後の状態におけるスクラッチシートを示す図である。すなわち、図3(b)に示すように、情報記録層2に重ねて第1の剥離層3のみが残る状態となる。本実施形態では、第1の剥離層3が、数μm〜数十μmの厚さを通して視認可能な程度の透明性を有しているため、スクラッチシート10の表面から見た場合は、文字「12345」の全てを視認することが可能となる。図3の例は、隠蔽層4が全て除去された状態を示しているが、もちろん、硬貨で擦る際の状態により、隠蔽層4が若干残る場合もある。隠蔽層4が若干残った場合であっても、目的とする文字「12345」が十分に視認可能な状態となればよい。
利用者にしてみると、粘着テープで剥離することにより、第2の剥離層5と重なっていない部分の隠蔽層4を除去して、情報記録層2により表現された情報(図2、3の例では、「12345」)の一部を取得することができる。そして、残った隠蔽層4、第2の剥離層5を硬貨等で擦ることにより、隠蔽層4、第2の剥離層5を除去し、情報記録層2により表現された情報を完全な状態として取得することができる。このように、利用者は、1つのスクラッチシートで、段階的に2回楽しむことができる。
上記の例では、図2(a)に示したように、第2の剥離層5を、長方形を格子状に配置したパターンで形成した。第2の剥離層5の形成パターンとしては、様々なものを用いることができる。図4は、第2の剥離層5を異なるパターンとした場合の隠蔽層4の残留パターンを示す図である。図4の例では、第2の剥離層5の形成パターンを「コイン」という文字の形状とした場合を示している。そのため、第2の剥離層5と重なる部分の隠蔽層4は、図4に示したように、「コイン」という文字のパターンで残ることになる。第2の剥離層5の形成パターンを「コイン」という文字の形状とした場合、利用者は、コインで削ることを示唆している、と判断することができるため、「コインで擦って下さい」というメッセージを印刷しないようにすることもできる。
1・・・基材
2・・・情報記録層
3・・・第1の剥離層
4・・・隠蔽層
5・・・第2の剥離層
10・・・スクラッチシート

Claims (2)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の面に形成された情報記録層と、
    前記情報記録層に重ねて形成された第1の剥離層と、
    前記第1の剥離層に重ねて形成された隠蔽層と、
    前記隠蔽層に重ねて、前記隠蔽層が一部露出する所定のパターンで形成された第2の剥離層と、
    を有することを特徴とするスクラッチシート。
  2. 前記第2の剥離層の厚さは、前記第1の剥離層の厚さより薄いことを特徴とする請求項1に記載のスクラッチシート。
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