JPH0732694A - プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】印字ヘッドの印字位置のズレを簡単にしかも少
ない工数で修正する。 【構成】各サーマルヘッドの印字位置のズレ量をドット
数データとして記憶するバックアップＲＡＭを設け、こ
のバックアップＲＡＭに記憶された各ドット数データに
基づいて、各サーマルヘッドで印字するイメージデータ
の各フレームバッファにおける描画スタートアドレスを
補正してワークＲＡＭに記憶し、この記憶した各描画ス
タートアドレスから、各フレームバッファへ１キャラク
タずつイメージデータの描画を行うもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えばカラーラベル
プリンタ等の複数の印字ヘッドを備えたプリンタに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のカラーラベルプリンタでは、それ
ぞれ異なる色（例えばマゼンタ、シアン、イエロー、ブ
ラック等）のインクリボンが装着された複数の印字ヘッ
ドが、用紙を搬送する搬送路上に順番に配置されてい
る。

【０００３】これらの印字ヘッド毎に、フレームバッフ
ァが設けられ、それぞれの印字ヘッドに装着されたイン
クリボンの色で印字する印字情報が、それぞれ対応する
フレームバッファにイメージデータとして描画される。

【０００４】各フレームバッファに描画されたイメージ
データに基づいて、各印字ヘッドは、搬送路を搬送され
てきた用紙に順番に印字を行う。

【０００５】この場合に、各印字ヘッドの取付け位置
が、用紙の搬送方向（以下、主走査方向と称する）に対
して直交方向（以下、副走査方向と称する）にずれてい
た場合には、各印字ヘッド間で印字位置にズレが生じて
しまう。

【０００６】例えば、図８に示すようなタグ用紙を印字
する場合、すなわち、イエロー、シアン、マゼンタ、ブ
ラックの各インクリボンをそれぞれ装備した４個又は５
個の印字ヘッドを有するカラープリンタによりタグ用紙
１に印字したもので、そのタグ用紙１の印字領域２及び
印字領域３は、イエロー及びシアンのインクリボンによ
る重ね合せ印字によりオレンジ色に印字した領域であ
り、印字領域４はマゼンタのインクリボンによる１色印
字によりマゼンタ色に印字した領域、印字領域５はイエ
ロー及びマゼンタのインクリボンによる重ね合わせ印字
により緑色に印字した領域を示している。その他の領域
は、タグ用紙の生地のままで、上述した４個の領域２，
〜５及びその他の領域の上にはブラックのインクリボン
により、文字やバーコード等が印字されている。

【０００７】この例の場合に、印字領域１、印字領域２
及び印字領域３の複合色を印字する領域において、印字
位置がずれてしまうと、印字領域の端が重ね印字されず
に１つのインクリボンによる印字しか行われず、色ずれ
が生じてしまう。例えば印字領域２において、印字位置
にズレが生じた場合には、オレンジ色の印字領域２の両
端に、それぞれ印字位置のズレの幅だけイエロー色又は
シアン色のラインが印字されてしまうことになる。

【０００８】この印字位置のズレについては、主走査方
向Ｐについては印字タイミングや用紙の搬送タイミング
等により調整することができるが、副走査方向Ｓについ
ては印字ヘッドの取付位置のズレに原因があるので、次
に説明する方法により調整するしかなかった。

【０００９】まず、テスト印字を行い、このテスト印字
の結果から、各印字ヘッドの印字位置のズレ量を測定
し、この測定したズレ量に基づいて、各印字ヘッドの印
字位置のズレが無くなるように、各印字ヘッドの取付位
置をそれぞれ修正する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のカラーラベルプリンタでは、印字ヘッドの印字位置が
ズレていた場合には、テスト印字から得たズレ量に基づ
いて、各印字ヘッドの取付位置をそれぞれ調整していた
が、近年、小形化により内部のメカニカル機構が高密度
に構成されているプリンタにおいては、印字ヘッドの取
付位置を調整するには、複雑で高度な技術と多大な工数
（時間）を必要とするという問題があった。

【００１１】そこでこの発明は、印字ヘッドの印字位置
のズレを、簡単にしかも少ない工数で修正できるプリン
タを提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】この発明は、印字ヘッド
を備え、印字情報をイメージデータとしてフレームバッ
ファに描画し、このフレームバッファに描画されたイメ
ージデータに基づいて、印字ヘッドにより所定の用紙に
印字を行うプリンタにおいて、用紙の搬送方向に対して
直交する方向における印字ヘッドの印字位置のズレに対
応した数値を記憶するズレ値記憶手段と、このズレ値記
憶手段に記憶された数値に基づいて、印字情報をイメー
ジデータとして、フレームバッファに用紙の搬送方向に
対して直交する方向に対応する方向にずらして描画する
イメージデータ描画手段とを設けたものである。

【００１３】

【作用】このような構成の本発明において、印字情報を
フレームバッファに描画する時には、イメージデータ描
画手段により、ズレ値記憶手段に記憶された数値に基づ
いて、印字情報はイメージデータとして、フレームバッ
ファに用紙の搬送方向に対して直交する方向に対応する
方向にずらして描画される。

【００１４】従って、印字時には、イメージデータが、
ズレ値記憶手段に記憶された数値に対応する印字ヘッド
の印字位置のズレが補正されるように、用紙の搬送方向
に対して直交する方向にずれて印字される。

【００１５】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。なお、この実施例はこの発明を５個のサーマ
ルヘッドを有するラベルプリンタ１１に適用したもの
で、図１はこのラベルプリンタ１１の概略構成を示す図
である。

【００１６】このラベルプリンタ１１の下部に設けられ
た２個のホッパ１２ａ，１２ｂには、それぞれ同一種類
あるいは異なる種類のタグ用紙が積層して収納されてい
る。このホッパ１２ａ，１２ｂに収納されたタグ用紙は
常に上方に押し上げられており、前記ホッパ１２ａ，１
２ｂの上部に設けられたベルト及びローラカラーなる送
出し機構１３ａ，１３ｂに圧接し、この送出し機構１３
ａ，１３ｂにより、タグ用紙は搬送路１４へ供給され
る。また前記ホッパ１２ａ，１２ｂの上方には、タグ用
紙に予め印刷されたマーク（例えばバーコード等）を読
取るマーカリーダ１５ａ，１５ｂが設けられ、マークに
書き込まれたタグ用紙の種類等の情報を読取り、さらに
タグ用紙の有無を検出するようになっている。

【００１７】前記搬送路１４には、５個の端面型のライ
ンサーマルヘッドが順番に配置されている。すなわち、
第１のサーマルヘッド１６、第２のサーマルヘッド１
７、第３のサーマルヘッド１８が前記搬送路１４の上側
に設けられ、、第４のサーマルヘッド１９が前記搬送路
１４の下側に、第５のサーマルヘッド２０が前記搬送路
１４の上側に設けられている。なお、前記各サーマルヘ
ッド１６〜２０には、それぞれ順番にヘッドＮｏ．１〜
ヘッドＮｏ．５が割当てられている。

【００１８】この各サーマルヘッド１６〜２０に前記搬
送路１４を介して対向配置された第１のプラテン１６
ａ、第２のプラテン１７ａ、第３のプラテン１８ａ、第
４のプラテン１９ａ、第５のプラテン２０ａが設けら
れ、さらに、前記各サーマルヘッド１６〜２０には、そ
れぞれ順番にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、
ブラックのインクリボンが巻回されて収納された第１の
リボンカセット１６ｂ、第２のリボンカセット１７ｂ、
第３のリボンカセット１８ｂ、第４のリボンカセット１
９ｂ、第５のリボンカセット２０ｂが装着されている。

【００１９】なお、前記搬送路１４には上述した以外
に、適所にタグ用紙を搬送するための送りローラや補助
ローラ等が設けられている。

【００２０】前記搬送路１４の終端には、２０枚用の第
１のスタッカ２１ａがスタッカ機構２１により形成され
ており、このスタッカ機構２１が、破線で示すように、
外部に移動すると、２００枚用の第２のスタッカ２１ｂ
が形成される。

【００２１】図２は、このラベルプリンタの要部回路構
成を示すブロック図である。

【００２２】３１は、制御部本体を構成するＣＰＵ（ce
ntral processing unit ）で、このＣＰＵ３１が行う処
理のプログラムデータが記憶されたＲＯＭ（read only
mem-ory ）３２、前記ＣＰＵ３１が処理を行う時に使用
する各種メモリのエリアが形成されたＳＲＡＭ（static
random access memory ）からなるワークＲＡＭ（rand
om access memory）３３、文字コード等に対応してドッ
トイメージが記憶されたＣ／Ｇ（ character／generato
r ）ファイル等の各種ファイルが記憶されたＳＲＡＭか
らなり、しかも停電時にも電源バックアップされるバッ
クアップＲＡＭ３４、電源のオン／オフ及び印字上の各
種設定等のため各種操作キー及びマイナスや数値等のデ
ータが表示される表示器等が設けられている操作部３５
とのデータの伝送制御を行う操作部インターフェイス３
６、各サーマルヘッドの副走査方向のズレ量を設定する
等の保守に関する入力設定を行うための保守パネル３７
とのデータの伝送制御を行う保守パネルインターフェイ
ス３８、ホストコンピュータ等の端末装置３９と回線を
介して接続された外部インターフェイス４０は、それぞ
れシステムバス４１を介して前記ＣＰＵ３１と接続され
ている。

【００２３】前記バックアップＲＡＭ３４はさらに、ズ
レ値記憶手段として、前記各サーマルヘッド１６〜２０
の印字位置のズレ量をドット数として記憶するエリア
（図示せず）が形成されている。

【００２４】前記第１のサーマルヘッド１６により印字
するイメージデータが描画される第１のフレームバッフ
ァ１６ｃ、前記第２のサーマルヘッド１７により印字す
るイメージデータが描画される第２のフレームバッファ
１７ｃ、前記第３のサーマルヘッド１８により印字する
イメージデータが描画される第３のフレームバッファ１
８ｃ、前記第４のサーマルヘッド１９により印字するイ
メージデータが描画される第４のフレームバッファ１９
ｃ、前記第５のサーマルヘッド２０により印字するイメ
ージデータが描画される第５のフレームバッファ２０ｃ
もまた、それぞれ前記システムバス４１を介して前記Ｃ
ＰＵ３１と接続されている。

【００２５】さらに、前記第１のサーマルヘッド１６等
から構成された第１の印字部１６ｄを制御する第１の印
字コントローラ１６ｅ、前記第２のサーマルヘッド１７
等から構成された第２の印字部１７ｄを制御する第２の
印字コントローラ１７ｅ、前記第３のサーマルヘッド１
８等から構成された第３の印字部１８ｄを制御する第３
の印字コントローラ１８ｅ、前記第４のサーマルヘッド
１９等から構成された第４の印字部１９ｄを制御する第
４の印字コントローラ１９ｅ、前記第５のサーマルヘッ
ド２０等から構成された第５の印字部２０ｄを制御する
第５の印字コントローラ２０ｅも、前記システムバス４
１を介して前記ＣＰＵ３１と接続されている。

【００２６】また、前記スタッカ機構２１等からなるス
タッカ部４２を制御するスタッカ部コントローラ４３及
び、前記２個のマーカリーダ１５ａ，１５ｂからなるマ
ーカリーダ１５、前記２個のホッパ１２ａ，１２ｂ、前
記送出し機構１３ａ，１３ｂからなるホッパ部１２を制
御するホッパ部コントローラ４４は、それぞれ前記シス
テムバス４１を介して前記ＣＰＵ３１と接続されてい
る。

【００２７】なお、前記保守パネル３７には、図示しな
いが、マイナス（−）キー、ＥＸＥキー及び０〜９まで
の数値キー等が設けられている。

【００２８】図３に、前記保守パネル３７の操作によ
り、前記ＣＰＵ３１が行うズレ量設定処理の流れを示
す。

【００２９】まず、ワークＲＡＭ３３に形成された格納
エリアｘに初期値１を設定する。

【００３０】次にステップ１（ＳＴ１）の処理として、
保守パネル３７のキー入力によるヘッドＮｏ．ｘのズレ
量の入力の待機状態となり、保守パネル３７のキー入力
によるヘッドＮｏ．ｘのズレ量の入力が有ると、後述す
るヘッドＮｏ．ｘの補正値入力処理を行うようになって
いる。

【００３１】このヘッドＮｏ．ｘの補正値入力処理が終
了すると、格納エリアｘに格納された数値データｘが５
に等しいか否かを判断する。ここで数値データｘが５に
等しくなければ、格納エリアｘに格納された数値ｘに対
して＋１の加算処理をおこなって、この加算処理により
得た数値ｘ＋１により格納エリアｘを更新して、再び前
述のステップ１の処理に戻るようになっている。

【００３２】また、数値データｘが５に等しければ、こ
のズレ量設定処理を終了するようになっている。

【００３３】図４に、前述したヘッドＮｏ．ｘの補正値
入力処理の流れを示す。

【００３４】まず、ズレ量格納エリアＢｘ、桁数カウン
タＣｘ及び方向フラグＦｘに０を設定して初期化を行
う。

【００３５】次に、ステップ２（ＳＴ２）の処理とし
て、保守パネル３７からキー入力データを読取りを行
い、そのキー入力データがマイナスキーのキー入力によ
るものか、又はＥＸＥキーのキー入力によるものか、又
は数値キーのキー入力によるものか否かを判断する。

【００３６】そのキー入力データが、以上のいずれのキ
ー入力によるものでもなければ、再び前述のステップ２
の処理に戻るようになっている。

【００３７】また、そのキー入力データがマイナスキー
のキー入力によるものならば、桁数カウンタＣｘに設定
されている数値Ｃｘが０か否かを判断する。ここで上記
数値Ｃｘが０でなければ、このマイナスキーのキー入力
を無効として、再び前述のステップ２の処理に戻るよう
になっている。また、上記数値Ｃｘが０であれば、方向
フラグＦｘに１を設定すると共に、操作部３５に設けら
れた表示器に「−」の表示を行う。

【００３８】また、そのキー入力データが、数値キーの
キー入力によるものならば、そのキー入力データ（数値
データ）を桁数カウンタＣｘに設定されている数値Ｃｘ
に応じてシフト処理等を行って、ズレ量格納エリアＢｘ
に格納し、この格納された数値データを表示器に表示す
る。次に、桁数カウンタＣｘに設定されている数値Ｃｘ
に対して＋１の加算処理を行い、再び前述のステップ２
の処理に戻るようになっている。

【００３９】また、そのキー入力データが、ＥＸＥキー
のキー入力によるものならば、ズレ量格納エリアＢｘに
格納されている内容（データ）をＨＥＸデータに変換
し、このＨＥＸデータをさらにドット数データに変換す
る。ここで、方向フラグＦｘが１か否かを確認し、方向
フラグＦｘが１のときにのみ、上記ドット数データに対
して−１の補数をとる。次に、以上により得られたドッ
ト数データをヘッドＮｏ．ｘの補正値として、バックア
ップＲＡＭ３４に記憶して、このヘッドＮｏ．ｘの補正
値入力処理を終了するようになっている。

【００４０】図５に、前記ＣＰＵ３１が行う１フィール
ド描画処理の流れを示す。

【００４１】端末装置３９からの送信されてきたコマン
ド等のデータに基づいて、描画文字種類の読取りを行
い、印字フォーマットのＸ座標、Ｙ座標の読取りを行
う。

【００４２】この読取ったＸ座標、Ｙ座標をヘッドＮ
ｏ．ｘに対応する第ｘのフレームバッファのフレームバ
ッファアドレスに変換し、この変換して得た上記第ｘの
フレームバッファのＸ座標のフレームバッファアドレス
を、バックアップＲＡＭ３４にヘッドＮｏ．ｘの補正値
として記憶されている各ドット数データに基づいて、そ
れぞれ補正して描画スタートアドレスを算出する。

【００４３】この算出した各フレームバッファ１６ｃ〜
２０ｃのＸ座標の描画スタートアドレスを、それぞれワ
ークＲＡＭ３３に形成された描画アドレス格納エリアＡ
に記憶する。

【００４４】次にステップ３（ＳＴ３）の処理として、
ワークＲＡＭ３３の描画アドレス格納エリアＡに記憶し
た描画スタートアドレスに基づいて１キャラクタ描画し
（イメージデータ描画手段）、その描画スタートアドレ
スに対して１キャラクタ分のアドレスだけ更新し、この
更新した描画スタートアドレスを描画アドレス格納エリ
アＡに記憶する。

【００４５】次に、１フィールド分の描画が終了したか
否かを判断し、１フィール分の描画が終了していなけれ
ば、再び前述のステップ３の処理に戻るようになってお
り、１フィールド分の描画が終了したならば、この１フ
ィールド描画処理を終了するようになっている。

【００４６】このような構成の本実施例においては、ま
ず、図６に示すようなテスト印字を行う。この図におい
て、矢印Ｐはタグ用紙の印字方向（主走査方向）を示
し、矢印Ｓは副走査方向を示している。

【００４７】矢印Ｐに平行な「１０」の印字ライン及び
「４０」の印字ラインは、それぞれタグ用紙５１の左端
（図６のタグ用紙５１の下端）からの距離が理想値とし
て１０ｍｍ及び４０ｍｍであることを示し、矢印Ｓに平
行な「２０」の印字ライン、「７０」の印字ライン及び
「１００」の印字ラインは、それぞれタグ用紙５１の先
端（図６のタグ用紙５１の左端）からの距離が理想値と
して２０ｍｍ、７０ｍｍ及び１００ｍｍであることを示
している。

【００４８】このテスト印字を各サーマルヘッド１６〜
２０毎に１枚ずつ印字し、それぞれのテスト印字から各
印字ラインの各基準端からの距離を実測して、理想値か
ら印字位置のズレ量を各サーマルヘッド１６〜２０毎に
求める。

【００４９】この各サーマルヘッド１６〜２０毎に求め
られたズレ量は、保守パネル３７から１つずつ入力され
る。例えば、第１のサーマルヘッド１６において、主走
査方向Ｐに平行な「１０」の印字ラインが、タグ用紙５
１の下端から、実測値で１１．３ｍｍの位置に印字され
ていた場合には、ズレ量として数値１３（０．１ｍｍ単
位）が入力される。

【００５０】各サーマルヘッド１６〜２０毎に、すなわ
ち各ヘッドＮｏ．１〜Ｎｏ．５に対応して入力されたズ
レ量は、それぞれＨＥＸデータを介してドット数データ
に変換されて、バックアップＲＡＭ３４に、それぞれヘ
ッドＮｏ．１〜Ｎｏ．５の補正値として記憶される。例
えば、上述した例の場合には、ヘッドＮｏ．１の補正値
として、１．３ｍｍに対応するドット数のデータがヘッ
ドＮｏ．１の補正値として記憶される。

【００５１】そこでイメージデータの描画時、例えば第
１のフレームバッファ１６ｃに第１のサーマルヘッド１
６のイメージデータを描画する場合には、ヘッドＮｏ．
１の補正値としてバックアップＲＡＭ３４に記憶された
ドット数データを、端末装置３９から送信された印字フ
ォーマットのＸ座標からの引いて補正し、この補正によ
り得た第１のフレームバッファ１６ｃの描画スタートア
ドレスが、ワークＲＡＭ３３に形成された描画アドレス
格納エリアＡに記憶される。

【００５２】図７に、第１のサーマルヘッド１６の発熱
抵抗体の配列と第１のフレームバッファ１６ｃの構成と
の関係を示す。

【００５３】第１のサーマルヘッド１６の各発熱抵抗体
はそれぞれ１ドットを構成し、この各ドットに対応して
第１のフレームバッファ１６ｃが構成されている。ここ
で、第１のフレームバッファ１６ｃに示されている範囲
Ｔは、タグ用紙の幅を示すものであり、タグ用紙は第１
のサーマルヘッド１６の印字範囲（発熱抵抗体の幅）の
中央に位置するようになっている。その両側の範囲Ｈ
は、第１のサーマルヘッド１６が印字位置に正確に取付
けられている場合のタグ用紙の印字において印字されな
い範囲で、この発明においては、補正可能範囲となって
いる。また、矢印ＸはＸ軸方向を示し、矢印ＹはＹ軸方
向を示している。従って、この第１のフレームバッファ
１６ｃの最左上のマス目は、Ｘ座標，Ｙ座標として
（０，０）を示し、その最左上のマス目の右隣は（１，
０）と表示される。

【００５４】すなわち、補正可能範囲Ｈの幅のドット数
だけ、第１のサーマルヘッド１６ｃ（及びその他のサー
マルヘッド１７ｃ〜２０ｃ）の印字位置のＸ軸方向のズ
レを補正することができる。

【００５５】描画アドレス格納エリアＡに記憶された描
画スタートアドレスから、イメージデータの１キャラク
タを描画し、この１キャラクタ分だけ上記描画スタート
アドレスを更新して、再び更新した描画スタートアドレ
スを上記描画アドレス格納エリアＡに記憶する。

【００５６】同様にして、描画アドレス格納エリアＡに
記憶された描画スタートアドレスは、１キャラクタが描
画される毎に、その描画された１キャラクタ分だけ更新
し、順次１キャラクタ毎に描画が行われて、最終的に１
フィードの描画が終了する。

【００５７】この第１のフレームバッファ１６ｃに描画
された１フィードのイメージデータに基づいて、タグ用
紙に印字を行えば、ちょうど第１のサーマルヘッド１６
の取付位置を修正せずに、その印字位置をヘッドＮｏ．
１の補正値としてバックアップＲＡＭ３４に記憶された
ドット数データだけずらして（補正して）印字すること
ができる。

【００５８】このように本実施例によれば、各サーマル
ヘッド１６〜２０の印字位置のズレ量をドット数として
記憶するバックアップＲＡＭ３４と、このバックアップ
ＲＡＭ３４に記憶された各ドット数に基づいて、各サー
マルヘッド１６〜２０で印字するイメージデータの各フ
レームバッファ１６ｃ〜２０ｃにおける描画スタートア
ドレスを補正してワークＲＡＭ３３に記憶し、この記憶
した各描画スタートアドレスから、各フレームバッファ
１６ｃ〜２０ｃへ１キャラクタずつイメージデータの描
画を行うことにより、各サーマルヘッド１６〜２０の印
字位置のズレを、サーマルヘッド１６〜２０の取付位置
を修正することなく、各フレームバッファ１６ｃ〜２０
ｃの描画スタートアドレス（描画開始位置）の修正によ
り補正することができる。

【００５９】従って、各サーマルヘッド１６〜２０の印
字位置のズレ量が、簡単なキー入力操作でドット単位で
入力することができるので、特別な技術を必要とせず、
しかも短時間で精度良く、各サーマルヘッド１６〜２０
の印字位置のズレを補正することができる。

【００６０】

【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
印字ヘッドの印字位置のズレを、簡単にしかも少ない工
数で修正できるプリンタを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す概略構成図。

【図２】同実施例の要部回路構成を示すブロック図。

【図３】同実施例のズレ量設定処理の流れを示す図。

【図４】同実施例のヘッドＮｏ．ｘの補正値入力処理の
流れを示す図。

【図５】同実施例の１フィールド描画処理の流れを示す
図。

【図６】同実施例のテスト印字したタグ用紙の例を示す
図。

【図７】同実施例の第１のサーマルヘッドの発熱抵抗体
の配列と第１のフレームバッファの構成とを示す図

【図８】印字されたタグの例を示す図。

【符号の説明】

１６〜２０…サーマルヘッド、１６ｃ〜２０ｃ…フレー
ムバッファ、３１…ＣＰＵ、３４…バックアップＲＡ
Ｍ、３７…保守パネル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字ヘッドを備え、印字情報をイメージ
   データとしてフレームバッファに描画し、このフレーム
   バッファに描画されたイメージデータに基づいて、前記
   印字ヘッドにより所定の用紙に印字を行うプリンタにお
   いて、前記用紙の搬送方向に対して直交する方向におけ
   る前記印字ヘッドの印字位置のズレに対応した数値を記
   憶するズレ値記憶手段と、このズレ値記憶手段に記憶さ
   れた数値に基づいて、印字情報をイメージデータとし
   て、前記フレームバッファに前記用紙の搬送方向に対し
   て直交する方向に対応する方向にずらして描画するイメ
   ージデータ描画手段とを設けたことを特徴とするプリン
   タ。