JPH07326375A - 固体電解質型燃料電池セル - Google Patents
固体電解質型燃料電池セルInfo
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- JPH07326375A JPH07326375A JP6118411A JP11841194A JPH07326375A JP H07326375 A JPH07326375 A JP H07326375A JP 6118411 A JP6118411 A JP 6118411A JP 11841194 A JP11841194 A JP 11841194A JP H07326375 A JPH07326375 A JP H07326375A
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- oxide
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- cell
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/10—Fuel cells with solid electrolytes
- H01M8/12—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte
- H01M8/1231—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte with both reactants being gaseous or vaporised
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- H01M8/12—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte
- H01M8/1213—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte characterised by the electrode/electrolyte combination or the supporting material
- H01M8/1226—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte characterised by the electrode/electrolyte combination or the supporting material characterised by the supporting layer
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
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Abstract
(57)【要約】
【構成】表面に固体電解質3の片面に空気極2、他方の
面に燃料極4が形成された積層体を有する多孔質支持管
1を、(1)Alを酸化物換算で20〜50重量%と、
Siを酸化物換算で20〜50重量%と、Mgを酸化物
換算で20〜50重量%とからなる、(2)Ca、Ba
およびSrのうちの少なくとも1種とTiとの複合酸化
物を30〜97重量%と、Al2 O3 、MgAl2 O4
およびSiO2 の群から選択される少なくとも1種の酸
化物を3〜70重量%とからなる、(3)Alを酸化物
換算で15〜50モル%と、Mg、Ca、Ni、Feお
よびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を酸化物換
算で50〜85モル%の割合からなる、いずれか1種の
開気孔率が20〜45%の多孔質セラミック材料により
構成する。 【効果】安価な材料を用いて低い焼成温度で焼成できる
とともに高い強度を有する。
面に燃料極4が形成された積層体を有する多孔質支持管
1を、(1)Alを酸化物換算で20〜50重量%と、
Siを酸化物換算で20〜50重量%と、Mgを酸化物
換算で20〜50重量%とからなる、(2)Ca、Ba
およびSrのうちの少なくとも1種とTiとの複合酸化
物を30〜97重量%と、Al2 O3 、MgAl2 O4
およびSiO2 の群から選択される少なくとも1種の酸
化物を3〜70重量%とからなる、(3)Alを酸化物
換算で15〜50モル%と、Mg、Ca、Ni、Feお
よびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を酸化物換
算で50〜85モル%の割合からなる、いずれか1種の
開気孔率が20〜45%の多孔質セラミック材料により
構成する。 【効果】安価な材料を用いて低い焼成温度で焼成できる
とともに高い強度を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば円筒型の固体電
解質型燃料電池セルにおける支持管の改良に関するもの
である。
解質型燃料電池セルにおける支持管の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】従来より、固体電解質型燃料電池セルは、
その作動温度が900〜1050℃と高温であるため、
発電効率が高く、第3世代の燃料電池として期待されて
いる。一般に、固体電解質型燃料電池セルとしては、円
筒型と平板型の2種類が知られている。平板型セルは、
発電の単位体積当たりの出力密度が高いという特長を有
するが、実用化に際してはガスシール不完全性やセル内
の温度分布の不均一性などの問題がある。それに対し
て、円筒型燃料電池セルでは、出力密度は低いものの、
セルの機械的強度が高く、またセル内の温度分布の均一
性が保てるという特長があるため、実用化が大いに期待
されている。
その作動温度が900〜1050℃と高温であるため、
発電効率が高く、第3世代の燃料電池として期待されて
いる。一般に、固体電解質型燃料電池セルとしては、円
筒型と平板型の2種類が知られている。平板型セルは、
発電の単位体積当たりの出力密度が高いという特長を有
するが、実用化に際してはガスシール不完全性やセル内
の温度分布の不均一性などの問題がある。それに対し
て、円筒型燃料電池セルでは、出力密度は低いものの、
セルの機械的強度が高く、またセル内の温度分布の均一
性が保てるという特長があるため、実用化が大いに期待
されている。
【0003】一般に、円筒型燃料電池の単セルは、図1
に示すように開気孔率が約40%程度のCaO安定化Z
rO2 からなる支持管1の表面に例えば、スラリ−ディ
ップ法によりLaMnO3 系材料からなる多孔性の空気
極2を形成し、その表面に気相合成法(EVD)や、溶
射法などの手法により例えば、Y2 O3 含有の安定化Z
rO2 固体電解質3が形成され、さらに固体電解質3の
表面に多孔性のNi−ジルコニアなどからなる燃料極4
が形成される。燃料電池のモジュ−ルは、上記構成から
なる複数の単セルがLaCrO3 系材料などからなるイ
ンタ−コネクタ5を介して接続される。
に示すように開気孔率が約40%程度のCaO安定化Z
rO2 からなる支持管1の表面に例えば、スラリ−ディ
ップ法によりLaMnO3 系材料からなる多孔性の空気
極2を形成し、その表面に気相合成法(EVD)や、溶
射法などの手法により例えば、Y2 O3 含有の安定化Z
rO2 固体電解質3が形成され、さらに固体電解質3の
表面に多孔性のNi−ジルコニアなどからなる燃料極4
が形成される。燃料電池のモジュ−ルは、上記構成から
なる複数の単セルがLaCrO3 系材料などからなるイ
ンタ−コネクタ5を介して接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
円筒型燃料電池セルにおける支持管は、ガスの透過性を
大きくする観点から多孔質にするために原料粉末の粒径
が10〜20μm程度と大きい高価な原料を用い、16
00℃〜1700℃の高温で焼結して作製される。
円筒型燃料電池セルにおける支持管は、ガスの透過性を
大きくする観点から多孔質にするために原料粉末の粒径
が10〜20μm程度と大きい高価な原料を用い、16
00℃〜1700℃の高温で焼結して作製される。
【0005】このため、製造工程における原料コストや
焼成に係わる製造費用が高く、経済的でなく、また量産
にも不向きであった。
焼成に係わる製造費用が高く、経済的でなく、また量産
にも不向きであった。
【0006】従って、本発明の目的は、安価な原料によ
り製造でき、比較的低温で焼成可能であり、且つ強度お
よび耐熱衝撃性に優れた支持管を有する燃料電池セルを
提供することを目的とするものである。
り製造でき、比較的低温で焼成可能であり、且つ強度お
よび耐熱衝撃性に優れた支持管を有する燃料電池セルを
提供することを目的とするものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記の目
的に対して各種の材料について検討を重ねた結果、固体
電解質の片面に空気極、他方の面に燃料極が形成された
積層体を多孔質支持管に積層してなる固体電解質型燃料
電池セルにおいて、前記多孔質支持管を(1)Alを酸
化物換算で20〜50重量%と、Siを酸化物換算で2
0〜50重量%と、Mgを酸化物換算で20〜50重量
%とからなる、開気孔率が20〜45%の多孔質セラミ
ック材料、(2)Ca、BaおよびSrのうちの少なく
とも1種とTiとの複合酸化物を30〜97重量%と、
Al2 O3 、MgAl2 O4 およびSiO2 の群から選
択される少なくとも1種の酸化物を3〜70重量%とか
らなる、開気孔率が20〜45%の多孔質セラミック材
料、(3)Alを酸化物換算で15〜50モル%と、M
g、Ca、Ni、FeおよびZnから選ばれる少なくと
も1種の元素を酸化物換算で50〜85モル%の割合か
らなるとともに、開気孔率が20〜45%の多孔質セラ
ミック材料のいずれか1種により構成することにより上
記目的が達成されることを見いだした。
的に対して各種の材料について検討を重ねた結果、固体
電解質の片面に空気極、他方の面に燃料極が形成された
積層体を多孔質支持管に積層してなる固体電解質型燃料
電池セルにおいて、前記多孔質支持管を(1)Alを酸
化物換算で20〜50重量%と、Siを酸化物換算で2
0〜50重量%と、Mgを酸化物換算で20〜50重量
%とからなる、開気孔率が20〜45%の多孔質セラミ
ック材料、(2)Ca、BaおよびSrのうちの少なく
とも1種とTiとの複合酸化物を30〜97重量%と、
Al2 O3 、MgAl2 O4 およびSiO2 の群から選
択される少なくとも1種の酸化物を3〜70重量%とか
らなる、開気孔率が20〜45%の多孔質セラミック材
料、(3)Alを酸化物換算で15〜50モル%と、M
g、Ca、Ni、FeおよびZnから選ばれる少なくと
も1種の元素を酸化物換算で50〜85モル%の割合か
らなるとともに、開気孔率が20〜45%の多孔質セラ
ミック材料のいずれか1種により構成することにより上
記目的が達成されることを見いだした。
【0008】以下、本発明を詳述する。燃料電池セル用
の支持管として要求される特性としては、空気極および
固体電解質との熱膨張係数が整合すること、ガス透過性
が高いこと、高強度であることなどが挙げられる。これ
は、空気極や固体電解質との熱膨張係数の差が10%を
越えると、セルの運転あるいは冷却時に熱膨張係数の差
により応力が発生し、セルが変形したり破壊したりす
る。この熱応力を緩和するため燃料電池セルではセルの
大きさが形状を限定したり、あるいは支持管と空気極あ
るいは空気極と電解質との間に熱膨張係数が中間的値を
有する中間層を介在させるなど、構成が複雑になった
り、それに伴い製造工程が煩雑になる。また、ガス透過
性は支持管に隣接する空気極や固体電解質に対して原料
ガスを導入する必要があるため、その機能上、欠くこと
のできない機能であり、さらにセルの製造工程中、特に
支持管表面への空気極や固体電解質の形成にあたりハン
ドリング性を高める上で高い強度を有することも望まれ
る。
の支持管として要求される特性としては、空気極および
固体電解質との熱膨張係数が整合すること、ガス透過性
が高いこと、高強度であることなどが挙げられる。これ
は、空気極や固体電解質との熱膨張係数の差が10%を
越えると、セルの運転あるいは冷却時に熱膨張係数の差
により応力が発生し、セルが変形したり破壊したりす
る。この熱応力を緩和するため燃料電池セルではセルの
大きさが形状を限定したり、あるいは支持管と空気極あ
るいは空気極と電解質との間に熱膨張係数が中間的値を
有する中間層を介在させるなど、構成が複雑になった
り、それに伴い製造工程が煩雑になる。また、ガス透過
性は支持管に隣接する空気極や固体電解質に対して原料
ガスを導入する必要があるため、その機能上、欠くこと
のできない機能であり、さらにセルの製造工程中、特に
支持管表面への空気極や固体電解質の形成にあたりハン
ドリング性を高める上で高い強度を有することも望まれ
る。
【0009】本発明は、支持管に要求される上記の特性
を満足することを基準にして、各多孔質セラミック材料
の組成を限定したものである。
を満足することを基準にして、各多孔質セラミック材料
の組成を限定したものである。
【0010】即ち、前記(1)の多孔質セラミック材料
において、Alの酸化物換算量、Siの酸化物換算量お
よびMgの酸化物換算量が前述した範囲を逸脱すると、
いずれも空気極や固体電解質との熱膨張係数の差が10
%より大きくなる。好ましくはAlが酸化物換算で30
〜40重量%、Siが酸化物換算で30〜40重量%、
Mgが酸化物換算で30〜40重量%である。なお、熱
膨張係数の制御は、Al、SiおよびMgの量比以外
に、CaO、BaO、FeOなどの酸化物を別途添加し
て調整してもよいが、いずれの成分も前記主成分の総量
に対して添加量は5重量%以下とする必要がある。これ
らの添加物の量が5重量%を越えると支持管強度が低下
するためである。好ましくは、これらの添加物は0.2
〜3重量%の範囲がよい。
において、Alの酸化物換算量、Siの酸化物換算量お
よびMgの酸化物換算量が前述した範囲を逸脱すると、
いずれも空気極や固体電解質との熱膨張係数の差が10
%より大きくなる。好ましくはAlが酸化物換算で30
〜40重量%、Siが酸化物換算で30〜40重量%、
Mgが酸化物換算で30〜40重量%である。なお、熱
膨張係数の制御は、Al、SiおよびMgの量比以外
に、CaO、BaO、FeOなどの酸化物を別途添加し
て調整してもよいが、いずれの成分も前記主成分の総量
に対して添加量は5重量%以下とする必要がある。これ
らの添加物の量が5重量%を越えると支持管強度が低下
するためである。好ましくは、これらの添加物は0.2
〜3重量%の範囲がよい。
【0011】なお、(1)の組成で示されるセラミック
材料は、結晶相としてはMg2 SiO4 を主結晶とし、
その他の成分からなる結晶相やガラス相により構成され
るが、場合によりMgAl2 O4 、Al2 O3 など少量
の結晶相が生成する場合もある。
材料は、結晶相としてはMg2 SiO4 を主結晶とし、
その他の成分からなる結晶相やガラス相により構成され
るが、場合によりMgAl2 O4 、Al2 O3 など少量
の結晶相が生成する場合もある。
【0012】前記(2)の多孔質セラミックスにおい
て、組成比が前記範囲を逸脱するといずれも空気極や固
体電解質との熱膨張係数の差が10%より大きくなる。
好ましくは、BaTiO3 、SrTiO3 およびCaT
iO3 のうちの1種、または2種以上の固溶体が50〜
90重量%、Al2 O3 、MgAl2 O4 、SiO2 は
10〜50重量%が望ましい。また、焼成条件によって
は、BaTiO3 、SrTiO3 等中にAl、Siが固
溶する場合があるが、特に問題はない。この中でCaT
iO3 、SrTiO3 と、Al2 O3 、MgAl2 O4
との組合わせが支持管強度の観点から好ましい。
て、組成比が前記範囲を逸脱するといずれも空気極や固
体電解質との熱膨張係数の差が10%より大きくなる。
好ましくは、BaTiO3 、SrTiO3 およびCaT
iO3 のうちの1種、または2種以上の固溶体が50〜
90重量%、Al2 O3 、MgAl2 O4 、SiO2 は
10〜50重量%が望ましい。また、焼成条件によって
は、BaTiO3 、SrTiO3 等中にAl、Siが固
溶する場合があるが、特に問題はない。この中でCaT
iO3 、SrTiO3 と、Al2 O3 、MgAl2 O4
との組合わせが支持管強度の観点から好ましい。
【0013】前記(3)の多孔質セラミックスにおい
て、Al量が酸化物換算で15モル%より小さく、M
g、Ca Ni、Fe、Zn量が酸化物換算で85モル
%より多いと熱膨張係数が空気極や固体電解質よりも1
0%以上大きくなり、逆に、Al量が50モル%より大
きく、Mg、Ca Ni、Fe、Zn量が50モル%よ
り小さいと、熱膨張係数は10%より小さくなり、いず
れの場合も整合性が不十分となる。好ましくは、Alが
酸化物換算で30〜50モル%と、Mg、Ca、Ni、
FeおよびZnの少なくとも1種が酸化物換算で50〜
70モル%が望ましい。
て、Al量が酸化物換算で15モル%より小さく、M
g、Ca Ni、Fe、Zn量が酸化物換算で85モル
%より多いと熱膨張係数が空気極や固体電解質よりも1
0%以上大きくなり、逆に、Al量が50モル%より大
きく、Mg、Ca Ni、Fe、Zn量が50モル%よ
り小さいと、熱膨張係数は10%より小さくなり、いず
れの場合も整合性が不十分となる。好ましくは、Alが
酸化物換算で30〜50モル%と、Mg、Ca、Ni、
FeおよびZnの少なくとも1種が酸化物換算で50〜
70モル%が望ましい。
【0014】なお、(3)の組成で示されるセラミック
材料は、MgAl2 O4 、NiAl2 O4 、ZnAlO
4 等のスピネル構造を有する結晶を主結晶相とし、さら
にMgO、CaO、NiO、FeO、ZnOの酸化物あ
るいは/およびそれらの固溶体、例えば、(Mg,N
i)O2 、(Mg、Ca)O2 などのとの酸化物複合体
からなるものである。また、焼成条件によっては、成分
元素を含む酸化物、例えばAl2 O3 、MgO等が析出
する場合があるが、その量が全量に対して3重量%以下
であれば特に問題はない。
材料は、MgAl2 O4 、NiAl2 O4 、ZnAlO
4 等のスピネル構造を有する結晶を主結晶相とし、さら
にMgO、CaO、NiO、FeO、ZnOの酸化物あ
るいは/およびそれらの固溶体、例えば、(Mg,N
i)O2 、(Mg、Ca)O2 などのとの酸化物複合体
からなるものである。また、焼成条件によっては、成分
元素を含む酸化物、例えばAl2 O3 、MgO等が析出
する場合があるが、その量が全量に対して3重量%以下
であれば特に問題はない。
【0015】また、上述したように支持管は、その機能
上、ガス透過係数および支持管強度が重要であるが、こ
れらは焼結体の開気孔率に影響される。通常、ガスの透
過性は開気孔率を大きくすると大きくなり、セルの性能
は良くなるが、支持管強度が低下し、ハンドリング性が
悪くなり、製造歩留りが悪くなる。この強度と発電性能
を両立させるためには焼結体の開気孔率が20〜45
%、特に30〜40%であることが重要である。即ち、
開気孔率が20%より小さいとガスの透過性が悪くな
り、45%を越えるとガスの透過性は優れるものの支持
管強度が低下する。
上、ガス透過係数および支持管強度が重要であるが、こ
れらは焼結体の開気孔率に影響される。通常、ガスの透
過性は開気孔率を大きくすると大きくなり、セルの性能
は良くなるが、支持管強度が低下し、ハンドリング性が
悪くなり、製造歩留りが悪くなる。この強度と発電性能
を両立させるためには焼結体の開気孔率が20〜45
%、特に30〜40%であることが重要である。即ち、
開気孔率が20%より小さいとガスの透過性が悪くな
り、45%を越えるとガスの透過性は優れるものの支持
管強度が低下する。
【0016】また、上記開気孔率と同様に強度やガス透
過性に影響を及ぼす因子として、焼結体の平均細孔径や
平均結晶粒径があるが、本発明によれば、平均細孔径が
1〜5μm、特に1.5〜3μm、平均結晶粒径が3〜
20μm、特に5〜15μmであることが望ましい。こ
のような、開気孔率、平均細孔径および平均結晶粒径
は、前記(1)〜(3)のいずれの多孔質セラミック材
料に対しても適用されるものである。また、その他に支
持管表面の表面粗さと電気絶縁性も重要である。表面粗
さとしては40〜100μmのものが、空気極あるいは
燃料極の付着力が大きいことから望ましい。電気絶縁性
に関しては、電気抵抗が104 Ω−cm以上であれば問
題にならない。本発明における支持管材料はいずれも1
04 Ω−cm以上であり、十分な電気絶縁性を有するも
のである。
過性に影響を及ぼす因子として、焼結体の平均細孔径や
平均結晶粒径があるが、本発明によれば、平均細孔径が
1〜5μm、特に1.5〜3μm、平均結晶粒径が3〜
20μm、特に5〜15μmであることが望ましい。こ
のような、開気孔率、平均細孔径および平均結晶粒径
は、前記(1)〜(3)のいずれの多孔質セラミック材
料に対しても適用されるものである。また、その他に支
持管表面の表面粗さと電気絶縁性も重要である。表面粗
さとしては40〜100μmのものが、空気極あるいは
燃料極の付着力が大きいことから望ましい。電気絶縁性
に関しては、電気抵抗が104 Ω−cm以上であれば問
題にならない。本発明における支持管材料はいずれも1
04 Ω−cm以上であり、十分な電気絶縁性を有するも
のである。
【0017】次に、本発明における支持管を製造する方
法について説明する。本発明における各支持管を製造す
るには、(1)〜(3)の各セラミックスを構成する金
属の酸化物粉末,あるいは熱処理により酸化物に変換可
能な硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩などを用いて、これらを上
述した指定の組成となるように秤量し、ボールミルや振
動ミルなどの方法により混合する。このようにして得ら
れた混合粉末を所望の成形方法、例えば金型プレス、冷
間静水圧成形、押し出し成形などにより任意の支持管形
状に成形する。なお、支持管が円筒形状である場合に
は、押出し成形、冷間静水圧成形が好適である。
法について説明する。本発明における各支持管を製造す
るには、(1)〜(3)の各セラミックスを構成する金
属の酸化物粉末,あるいは熱処理により酸化物に変換可
能な硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩などを用いて、これらを上
述した指定の組成となるように秤量し、ボールミルや振
動ミルなどの方法により混合する。このようにして得ら
れた混合粉末を所望の成形方法、例えば金型プレス、冷
間静水圧成形、押し出し成形などにより任意の支持管形
状に成形する。なお、支持管が円筒形状である場合に
は、押出し成形、冷間静水圧成形が好適である。
【0018】この時の成形に附される粉末としては、上
記混合粉末を1200〜1500℃の温度で2〜10時
間固相反応を行わせた後に、粉砕を行い3〜15μmと
した、セラミック材料の結晶相と同様な結晶相を有する
粉末を用い、これを上述の方法により成形すると、支持
管の仕上がり寸法の安定性を高めることができる。
記混合粉末を1200〜1500℃の温度で2〜10時
間固相反応を行わせた後に、粉砕を行い3〜15μmと
した、セラミック材料の結晶相と同様な結晶相を有する
粉末を用い、これを上述の方法により成形すると、支持
管の仕上がり寸法の安定性を高めることができる。
【0019】次に、上記のようにして得られた成形体を
焼成するが、前記(1)乃至(3)の組成ににより幾分
最適焼成温度は異なるが、いずれも1300〜1500
℃の温度で2〜8時間大気中またはN2 、Ar等の不活
性ガス雰囲気中で行う。なお、最終焼成体の開気孔率お
よび結晶粒子径は、原料粉末の粒子径のほか、焼成温度
あるいは焼成時間により適宜調整可能であるが、焼成温
度が1500℃で焼成時間が8時間を越えると、開気孔
率が20%より小さくなる場合がある。それに対して、
焼成温度が1300℃で焼成時間が2時間より短いと開
気孔率が45%より大きくなる場合がある。
焼成するが、前記(1)乃至(3)の組成ににより幾分
最適焼成温度は異なるが、いずれも1300〜1500
℃の温度で2〜8時間大気中またはN2 、Ar等の不活
性ガス雰囲気中で行う。なお、最終焼成体の開気孔率お
よび結晶粒子径は、原料粉末の粒子径のほか、焼成温度
あるいは焼成時間により適宜調整可能であるが、焼成温
度が1500℃で焼成時間が8時間を越えると、開気孔
率が20%より小さくなる場合がある。それに対して、
焼成温度が1300℃で焼成時間が2時間より短いと開
気孔率が45%より大きくなる場合がある。
【0020】また、上記支持管を用いて燃料電池セルを
作製するには、上述の方法により得られた多孔質セラミ
ック材料からなる支持管表面にスラリ−ディップ法ある
いは溶射法により2〜3mmの厚みでLaMnO3 系あ
るいはLaCoO3 系空気極を形成し、その表面に気相
合成法あるいは溶射法によりY2 O3 あるいはYb2O
3 含有の安定化ジルコニアあるいはY2 O3 、CaO、
Gd2 O3 添加CeO2 固溶体よりなる固体電解質膜を
30〜300μm程度の厚みに被覆し、さらにNi−ジ
ルコニアからなるサ−メット(Y2 O3 含有)の燃料極
を30〜300μm程度の厚みに形成することにより得
られる。また、セル間の接続にLaCrO3 系材料から
なるインタ−コネクタを形成する。また、上述と同様な
材料を用い、支持管表面に燃料極を形成し、その上に電
解質、さらに空気極を形成することもできる。
作製するには、上述の方法により得られた多孔質セラミ
ック材料からなる支持管表面にスラリ−ディップ法ある
いは溶射法により2〜3mmの厚みでLaMnO3 系あ
るいはLaCoO3 系空気極を形成し、その表面に気相
合成法あるいは溶射法によりY2 O3 あるいはYb2O
3 含有の安定化ジルコニアあるいはY2 O3 、CaO、
Gd2 O3 添加CeO2 固溶体よりなる固体電解質膜を
30〜300μm程度の厚みに被覆し、さらにNi−ジ
ルコニアからなるサ−メット(Y2 O3 含有)の燃料極
を30〜300μm程度の厚みに形成することにより得
られる。また、セル間の接続にLaCrO3 系材料から
なるインタ−コネクタを形成する。また、上述と同様な
材料を用い、支持管表面に燃料極を形成し、その上に電
解質、さらに空気極を形成することもできる。
【0021】
【作用】本発明における多孔質セラミック材料からなる
支持管は、それ自体非電子伝導性セラミックスで、従来
のジルコニア系の支持管と比較して原料が安価で、しか
も焼成温度がZrO2 系では1600〜1700℃であ
るのを、1300〜1500℃の低い温度で焼成するこ
とができる。また、本発明における材料は、従来の安定
化ZrO2 支持管と比較して、高強度で熱衝撃性に優れ
るものである。したがって、製造工程における焼成に係
わる製造費が安価で量産が可能ことに加えて、ハンドリ
ング性に優れ製造時の破損を防止することができる。
支持管は、それ自体非電子伝導性セラミックスで、従来
のジルコニア系の支持管と比較して原料が安価で、しか
も焼成温度がZrO2 系では1600〜1700℃であ
るのを、1300〜1500℃の低い温度で焼成するこ
とができる。また、本発明における材料は、従来の安定
化ZrO2 支持管と比較して、高強度で熱衝撃性に優れ
るものである。したがって、製造工程における焼成に係
わる製造費が安価で量産が可能ことに加えて、ハンドリ
ング性に優れ製造時の破損を防止することができる。
【0022】
(実施例1)市販の純度が99.9%,平均粒子径が3
μmのAl2 O3 、MgOおよびSiO2 を表1に示す
比率に配合し、ジルコニアボ−ルを用いて10時間混合
した後、1500℃で5時間固相反応を行わせた。この
後、この粉末をジルコニアボ−ルで7〜10時間粉砕
し、得られた粉末を円筒形状および円板状に成形し、1
400〜1500℃で4〜7時間焼成し、平均結晶粒径
が7〜11μmで外径18mm、内径12mm、長さ2
00mmの一端封じの円筒焼結体と、50mmφ、厚み
2mmの円板状焼結体をそれぞれ作製した。円筒焼結体
から長さ20mmの円筒管を切り出し、圧環強度試験機
により圧環強度と、アルキメデス法により開気孔率をそ
れぞれ測定した。また、これより、一片が2mm、長さ
15mmの角柱状試料を作製し、室温から1000℃の
範囲における熱膨張係数を測定した。一方、円板状焼結
体を用いて、両面にPt電極を設け大気中1000℃に
おける体積固有抵抗を測定し、その結果を表1に示し
た。
μmのAl2 O3 、MgOおよびSiO2 を表1に示す
比率に配合し、ジルコニアボ−ルを用いて10時間混合
した後、1500℃で5時間固相反応を行わせた。この
後、この粉末をジルコニアボ−ルで7〜10時間粉砕
し、得られた粉末を円筒形状および円板状に成形し、1
400〜1500℃で4〜7時間焼成し、平均結晶粒径
が7〜11μmで外径18mm、内径12mm、長さ2
00mmの一端封じの円筒焼結体と、50mmφ、厚み
2mmの円板状焼結体をそれぞれ作製した。円筒焼結体
から長さ20mmの円筒管を切り出し、圧環強度試験機
により圧環強度と、アルキメデス法により開気孔率をそ
れぞれ測定した。また、これより、一片が2mm、長さ
15mmの角柱状試料を作製し、室温から1000℃の
範囲における熱膨張係数を測定した。一方、円板状焼結
体を用いて、両面にPt電極を設け大気中1000℃に
おける体積固有抵抗を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0023】比較のため、市販の純度99.5%の15
モル%CaO含有のZrO2 (CSZ)および10モル
%Y2 O3 含有のZrO2 (YSZ)について上記と同
様な測定を行い、表1に示した。
モル%CaO含有のZrO2 (CSZ)および10モル
%Y2 O3 含有のZrO2 (YSZ)について上記と同
様な測定を行い、表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように、Al2 O3 量が
20重量%より小さい試料No.1およびAl2 O3 量が
50重量%より大きい試料No.6では、CSZおよびY
SZとの熱膨張係数の差が10%より大きくなるととも
に強度が低下した。また、SiO2 、MgOについても
同様にその量が20重量%より小さいか、または50重
量%より大きい試料No.7、12、13、18では熱膨
張係数の差が10%より大きくなった。これに対して、
本発明品はいずれも熱膨張係数が9〜10×10-6/℃
を有し、しかも圧環強度8kg/mm2 以上、1000
℃における体積固有抵抗は105 Ωcm以上の絶縁性を
有する材料であることが分かる。
20重量%より小さい試料No.1およびAl2 O3 量が
50重量%より大きい試料No.6では、CSZおよびY
SZとの熱膨張係数の差が10%より大きくなるととも
に強度が低下した。また、SiO2 、MgOについても
同様にその量が20重量%より小さいか、または50重
量%より大きい試料No.7、12、13、18では熱膨
張係数の差が10%より大きくなった。これに対して、
本発明品はいずれも熱膨張係数が9〜10×10-6/℃
を有し、しかも圧環強度8kg/mm2 以上、1000
℃における体積固有抵抗は105 Ωcm以上の絶縁性を
有する材料であることが分かる。
【0026】(実施例2)市販の純度99.3%以上、
平均粒子径が約2〜4μmのBaTiO3 、SrTiO
3 、CaTiO3 、Al2 O3 、MgAl2 O4 、Si
O2 粉末を用いて表2の組成になるように調合し、実施
例1に従い平均結晶子径が8〜10μmの円筒焼結体と
円板状焼結体を作製した。これらの試料を用い、実施例
1と同様な方法により圧環強度、開気孔率、熱膨張係
数、体積固有抵抗を測定し、表3に示した。
平均粒子径が約2〜4μmのBaTiO3 、SrTiO
3 、CaTiO3 、Al2 O3 、MgAl2 O4 、Si
O2 粉末を用いて表2の組成になるように調合し、実施
例1に従い平均結晶子径が8〜10μmの円筒焼結体と
円板状焼結体を作製した。これらの試料を用い、実施例
1と同様な方法により圧環強度、開気孔率、熱膨張係
数、体積固有抵抗を測定し、表3に示した。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、Al2 O3 、M
gAl2 O4 、SiO2 の量が3重量%より小さい試料
No.21、28、34およびその量が70重量%を越え
る試料No.27、33、37、41はYSZとの熱膨張
係数の差が10%を越えた。
gAl2 O4 、SiO2 の量が3重量%より小さい試料
No.21、28、34およびその量が70重量%を越え
る試料No.27、33、37、41はYSZとの熱膨張
係数の差が10%を越えた。
【0029】本発明品はいずれも熱膨張係数が9〜10
×10-6/℃を有し、しかも圧環強度10kg/mm2
以上、1000℃における体積固有抵抗は106 Ωcm
以上の充分な絶縁性を有する材料であることが分かる。
×10-6/℃を有し、しかも圧環強度10kg/mm2
以上、1000℃における体積固有抵抗は106 Ωcm
以上の充分な絶縁性を有する材料であることが分かる。
【0030】(実施例3)市販の純度99.8%以上の
Al2 O3 、MgO、CaO、NiO、FeO,ZnO
を表3に示した比率に配合し、ジルコニアボ−ルを用い
て10時間混合した後、1500℃で5時間固相反応を
行わせた。この後、この粉末をジルコニボ−ルで7〜1
0時間粉砕した。この粉末を用いて、実施例1と同様に
して円筒焼結体と円板状焼結体を作製した。これらの試
料に対して、実施例1と同様な方法で圧環強度、開気孔
率、熱膨張係数、体積固有抵抗を測定し、表3、4に示
した。
Al2 O3 、MgO、CaO、NiO、FeO,ZnO
を表3に示した比率に配合し、ジルコニアボ−ルを用い
て10時間混合した後、1500℃で5時間固相反応を
行わせた。この後、この粉末をジルコニボ−ルで7〜1
0時間粉砕した。この粉末を用いて、実施例1と同様に
して円筒焼結体と円板状焼結体を作製した。これらの試
料に対して、実施例1と同様な方法で圧環強度、開気孔
率、熱膨張係数、体積固有抵抗を測定し、表3、4に示
した。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】表3、4によれば、Al2 O3 の量が15
モル%より小さい試料No.46、47、54、または5
0モル%を越える試料No.53は、電解質(YSZ)熱
膨張係数の差が10%より大きくなった。本発明の支持
管熱膨張係数が9〜11×10-6/℃、圧環強度が10
kg/mm2 、体積固有抵抗108 Ω−cm以上を有す
るものである。
モル%より小さい試料No.46、47、54、または5
0モル%を越える試料No.53は、電解質(YSZ)熱
膨張係数の差が10%より大きくなった。本発明の支持
管熱膨張係数が9〜11×10-6/℃、圧環強度が10
kg/mm2 、体積固有抵抗108 Ω−cm以上を有す
るものである。
【0034】(実施例4)実施例1〜3中の試料No.
5、25、58組成の粉末を用い、これを1200〜1
500℃で3〜5時間固相反応を行わせた後、この粉末
をジルコニアボ−ルで7〜15時間粉砕した。得られた
粉末を円筒形状に成形し、1300〜1500℃で3〜
7時間焼成し開気孔率が18〜49%で外径17〜18
mm、内径12〜11mm、長さ約200mmの一端封
じの円筒焼結体を作製した。これより、長さ20mmの
円筒管を切り出し、室温(22〜25℃)でN2 ガスを
用いガス透過係数測定装置にてガス透過係数と圧環強度
試験機により圧環強度をそれぞれ測定した。この結果、
表4に示したように開気孔率が大きくなるとガス透過係
数は大きくなるが、逆に圧環強度が低下する。発電性能
と支持管のハンドリング性と両立性を考慮すると、支持
管の開気孔率としては20〜45%が好ましい。
5、25、58組成の粉末を用い、これを1200〜1
500℃で3〜5時間固相反応を行わせた後、この粉末
をジルコニアボ−ルで7〜15時間粉砕した。得られた
粉末を円筒形状に成形し、1300〜1500℃で3〜
7時間焼成し開気孔率が18〜49%で外径17〜18
mm、内径12〜11mm、長さ約200mmの一端封
じの円筒焼結体を作製した。これより、長さ20mmの
円筒管を切り出し、室温(22〜25℃)でN2 ガスを
用いガス透過係数測定装置にてガス透過係数と圧環強度
試験機により圧環強度をそれぞれ測定した。この結果、
表4に示したように開気孔率が大きくなるとガス透過係
数は大きくなるが、逆に圧環強度が低下する。発電性能
と支持管のハンドリング性と両立性を考慮すると、支持
管の開気孔率としては20〜45%が好ましい。
【0035】この範囲において、圧環強度として7kg
/mm2 以上、ガス透過係数として0.03ml・cm
2 /g・min・(cmHg)以上が達成された。
/mm2 以上、ガス透過係数として0.03ml・cm
2 /g・min・(cmHg)以上が達成された。
【0036】(実施例5)実施例1〜3で作製した本発
明品であるNo.3、25、51の円筒状支持管および
CSZ製の支持管を用い、その表面に粒子径約3μmの
La0.8 Sr0.2MnO3 粉末をスラリ−ディップ法に
より約2mmの厚みに被覆し多孔性の空気極を形成し、
1200℃で4時間焼成し、支持管への焼き付けと空気
極の焼結を行わせた。さらにその表面に気相合成法によ
り10モル%Y2 O3 を含有する緻密質のZrO2 膜を
60μm被覆し、またその上に厚み50μmのNi−Z
rO2 (Y2 O3 含有)の多孔性の燃料極を形成した。
支持管の内側に酸素ガスを、外側に水素ガスを流し、1
000℃で1000時間発電を行いその出力密度を測定
した。その結果を図2に示した。これよりいずれの試料
ともCSZ製の支持管と同等以上の安定した出力を有す
ることが確認された。
明品であるNo.3、25、51の円筒状支持管および
CSZ製の支持管を用い、その表面に粒子径約3μmの
La0.8 Sr0.2MnO3 粉末をスラリ−ディップ法に
より約2mmの厚みに被覆し多孔性の空気極を形成し、
1200℃で4時間焼成し、支持管への焼き付けと空気
極の焼結を行わせた。さらにその表面に気相合成法によ
り10モル%Y2 O3 を含有する緻密質のZrO2 膜を
60μm被覆し、またその上に厚み50μmのNi−Z
rO2 (Y2 O3 含有)の多孔性の燃料極を形成した。
支持管の内側に酸素ガスを、外側に水素ガスを流し、1
000℃で1000時間発電を行いその出力密度を測定
した。その結果を図2に示した。これよりいずれの試料
ともCSZ製の支持管と同等以上の安定した出力を有す
ることが確認された。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明における支
持管が従来のジルコニア系の支持管と比較して原料が安
価で、しかも低温で焼成することができ、しかも高強度
で熱衝撃性に優れるものである。したがって、製造工程
における焼成に係わる製造費が安価で量産が可能ことに
加えて、ハンドリング性に優れ製造時の破損を防止する
ことができる。
持管が従来のジルコニア系の支持管と比較して原料が安
価で、しかも低温で焼成することができ、しかも高強度
で熱衝撃性に優れるものである。したがって、製造工程
における焼成に係わる製造費が安価で量産が可能ことに
加えて、ハンドリング性に優れ製造時の破損を防止する
ことができる。
【図1】円筒型燃料電池セルの構造を説明するための概
略図である。
略図である。
【図2】燃料電池セルの発電時間と出力密度との関係を
示す図である。
示す図である。
1 支持管 2 空気極 3 固体電解質 4 燃料極 5 インタ−コネクタ
Claims (3)
- 【請求項1】固体電解質の片面に空気極、他方の面に燃
料極が形成された積層体を多孔質支持管に積層してなる
固体電解質型燃料電池セルにおいて、前記多孔質支持管
が、Alを酸化物換算で20〜50重量%と、Siを酸
化物換算で20〜50重量%と、Mgを酸化物換算で2
0〜50重量%とからなる、開気孔率が20〜45%の
多孔質セラミック材料からなることを特徴とする固体電
解質型燃料電池セル。 - 【請求項2】固体電解質の片面に空気極、他方の面に燃
料極が形成された積層体を多孔質支持管に積層してなる
固体電解質型燃料電池セルにおいて、前記多孔質支持管
が、Ca、BaおよびSrのうちの少なくとも1種とT
iとの複合酸化物を30〜97重量%と、Al2 O3 、
MgAl2 O4 およびSiO2 の群から選択される少な
くとも1種の酸化物を3〜70重量%とからなる、開気
孔率が20〜45%の多孔質セラミック材料からなるこ
とを特徴とする固体電解質型燃料電池セル。 - 【請求項3】固体電解質の片面に空気極、他方の面に燃
料極が形成された積層体を多孔質支持管に積層してなる
固体電解質型燃料電池セルにおいて、前記多孔質支持管
が、Alを酸化物換算で15〜50モル%と、Mg、C
a、Ni、FeおよびZnから選ばれる少なくとも1種
の元素を酸化物換算で50〜85モル%の割合からなる
とともに、開気孔率が20〜45%の多孔質セラミック
材料からなることを特徴とする固体電解質型燃料電池セ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6118411A JPH07326375A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 固体電解質型燃料電池セル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6118411A JPH07326375A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 固体電解質型燃料電池セル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07326375A true JPH07326375A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14735987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6118411A Pending JPH07326375A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 固体電解質型燃料電池セル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07326375A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6057051A (en) * | 1996-02-05 | 2000-05-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Miniaturized fuel cell assembly |
JP2005340164A (ja) * | 2004-04-28 | 2005-12-08 | Tokyo Gas Co Ltd | 固体酸化物形燃料電池の支持基体 |
JP2009238430A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Kyocera Corp | 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池 |
JP2009238431A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Kyocera Corp | 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池 |
JP2010198889A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-09-09 | Kyocera Corp | 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池 |
KR101067226B1 (ko) * | 2002-05-29 | 2011-09-22 | 산요덴키가부시키가이샤 | 고체 산화물 연료 전지 |
CN107915488A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-04-17 | 青岛大学 | 一种用于固体氧化物燃料电池连接体的陶瓷材料钛钨硅碳 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP6118411A patent/JPH07326375A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6057051A (en) * | 1996-02-05 | 2000-05-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Miniaturized fuel cell assembly |
KR101067226B1 (ko) * | 2002-05-29 | 2011-09-22 | 산요덴키가부시키가이샤 | 고체 산화물 연료 전지 |
JP2005340164A (ja) * | 2004-04-28 | 2005-12-08 | Tokyo Gas Co Ltd | 固体酸化物形燃料電池の支持基体 |
JP2009238430A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Kyocera Corp | 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池 |
JP2009238431A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Kyocera Corp | 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池 |
JP2010198889A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-09-09 | Kyocera Corp | 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池 |
CN107915488A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-04-17 | 青岛大学 | 一种用于固体氧化物燃料电池连接体的陶瓷材料钛钨硅碳 |
CN107915488B (zh) * | 2017-11-14 | 2019-12-24 | 青岛大学 | 一种用于固体氧化物燃料电池连接体的陶瓷材料钛钨硅碳 |
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