JPH07326257A - キーボードスイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価な１層構造のメンブレン接点を用いるこ
とができ、組立工程が簡単で、キートップが斜めから押
されても異常音が発生することがなく、防塵かつ防水構
造となるキーボードスイッチを得るにある。 【構成】 補強板１上に積層されるメンブレン接点２の
表面に樹脂フレーム３を位置し、この樹脂フレーム３の
摺動筒３ａで案内されるキートップ４のキーステム４ａ
の先端に接点ラバー５を固定して、同接点ラバー５で前
記メンブレン接点２の開閉を行うキーボードスイッチに
おいて、前記樹脂フレーム３の表面にクリックラバーシ
ート６を積層し、同クリックラバーシート６のクリック
部６ａを前記キートップ４の下面に当接したキーボード
スイッチ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンピュータやワードプ
ロセッサ等のキー入力装置として用いるキーボードスイ
ッチに関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、薄型であることが望まれ
るノートブック型ＯＡ機器のキーボードにおいては、図
３または図４に示すような構造のキーボードスイッチが
用いられている。即ち、図３はシート状クリックラバー
を用いるキーボードスイッチであって、剛性の高い金属
板等の補強板Ａに積層される３層構造のメンブレン接点
Ｂの表面には、樹脂成形されるキートップＣの抜け止め
フックｃ₁を受け入れる係止壁ｄ₁を成形された樹脂フレ
ームＤが積層され、同前記メンブレン接点Ｂをメークさ
せる押圧突起ｅ₁を有するクリックラバーシートＥが樹
脂フレームＤと前記メンブレン接点Ｂとの間に介装され
る。

【０００３】そして、前記キートップＣの下面中央には
前記クリックラバーシートＥの天壁部ｅ₂に接触される
円筒ボスｃ₂が一体成形されるけれども、キートップＣ
の押し下げ方向を安定させるため、前記樹脂フレームＤ
には、保持壁ｄ₂で支持される円筒案内ｄ₃が一体成形さ
れ、この円筒案内ｄ₃により前記円筒ボスｃ₂を押し下げ
方向に案内する。

【０００４】また、図４は個別のクリックラバーＥ₁を
用いる別のキーボードスイッチであって、補強板Ａ₁に
積層される１層構造のメンブレン接点Ｂ₁の表面には、
樹脂成形される樹脂フレームＤ₁が積層され、同樹脂フ
レームＤ₁の摺動筒ｄ₄により案内されるキーステムｃ₃
を有するキートップＣ₁と前記樹脂フレームＤ₁との間に
は、キートップＣ₁に復帰習性を与える逆円錐台シェル
状の個別クリックラバーＥ₁が介在され、前記キーステ
ムｃ₃の先端に前記メンブレン接点Ｂ₁をメークする導電
性ゴム製の接点ラバーＦが固定される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
キーボードスイッチでは、クリックラバーシートＥを用
いるので、組立工程は簡単であるが、高価な３層構造の
メンブレン接点Ｂを使用するので、部品費が割高になる
欠点がある。また、後者のキーボードスイッチは、安価
な１層構造のメンブレン接点Ｂ₁を使用できるから、部
品費は安価となるが、個別のクリックラバーＥ₁を各キ
ートップＣ₁に組み付ける必要があり、組立工程が複雑
になる。そして、両キーボードスイッチとも、キートッ
プＣ，Ｃ₁が斜め方向から押されると、キートップＣ，
Ｃ₁と樹脂フレームＤ，Ｄ₁が直接に接触し、耳障りな異
常音が発生する問題があった。

【０００６】本発明の目的は、以上に述べたような従来
の薄型キーボードのキーボードスイッチの問題に鑑み、
安価な１層構造のメンブレン接点を用いることができ、
組立工程が簡単で、キートップが斜めから押されても異
常音が発生することがないキーボードスイッチを得るに
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明は、補強板上に積層されるメンブレン接点
の表面に樹脂フレームを位置し、この樹脂フレームの摺
動筒で案内されるキートップのキーステムの先端に接点
ラバーを固定して、同接点ラバーで前記メンブレン接点
の開閉を行うキーボードスイッチにおいて、前記樹脂フ
レームの表面にクリックラバーシートを積層し、同クリ
ックラバーシートのクリック部を前記キートップの下面
に当接したキーボードスイッチを提案するものである。

【０００８】

【実施例】以下、図１及び図２について本発明の実施例
の詳細を説明する。剛性のある金属板で構成される補強
板１で補強された１層構造のメンブレン接点２の表面に
は、硬質樹脂で射出成形される樹脂フレーム３が積層さ
れる。即ち、この樹脂フレーム３には個別に樹脂成形さ
れるキートップ４のキーステム４ａを案内する多数の摺
動筒３ａが一体成形され、これらの摺動筒３ａによって
指先で押圧されるキートップ４が前記メンブレン接点２
に向かって案内される。

【０００９】また、前記メンブレン接点２をメークさせ
るため、前記各キーステム４ａの先端には導電性ゴムで
成形される接点ラバー５が固定されるから、キートップ
４が指先で押し下げられると、メンブレン接点２の電極
（図示せず）は同キートップ４に対応した接点ラバー５
を介してでメークされることになる。

【００１０】一方、前記樹脂フレーム３の表面には弾性
のあるクリックラバーシート６が積層されるが、このク
リックラバーシート６には前記各キートップ４に対応す
る位置に円錐シェル状の多数のクリック部６ａが一体成
形され、これらのクリック部６ａの先端が対応キートッ
プ４の下面に弾力的に当接される。したがって、このよ
うなクリックラバーシート６のクリック部６ａとキート
ップ４との関係によりキートップ４に復帰習性が与えら
れることになる。

【００１１】図示実施例によるキーボードスイッチは、
以上のような構造であるから、樹脂フレーム３にクリッ
クラバーシート６を積層した状態として、各キートップ
４を樹脂フレーム３に組み付けるだけでよいから、簡単
に組み立てることができる。また、同キーボードスイッ
チの組立状態にあっては、樹脂フレーム３の表面がクリ
ックラバーシート６で覆われるから、防塵かつ防水構造
となる、しかも、キートップ４を斜め方向より押圧して
も、同キートップ４と樹脂フレーム３との直接接触がク
リックラバーシート６によって防止されるから、異常音
が発生することはない。

【００１２】そして同キーボードスイッチにあっては、
安価に製作できる１層構造のメンブレン接点２の電極を
接点ラバー５でメークさせる構造のため、部品費が割安
となるが、キートップ４を指先で押し下げると、図２の
ようにクリックラバーシート６のクリック部６ａが変形
するので、従来と同様の荷重−ストローク特性を得るこ
とができる。

【００１３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、１層構造の安価なメンブレン接点を用いて、
組立工程が簡単で、防塵、防水、防音にすぐれたキーボ
ードスイッチを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のキーボードスイッチの断面図である。

【図２】同キーボードスイッチの押し下げ状態の断面図
である。

【図３】従来のキーボードスイッチの断面図である。

【図４】別の従来のキーボードスイッチの断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 補強板 ２ メンブレン接点 ３ 樹脂フレーム ３ａ 摺動筒 ４ キートップ ４ａ キーステム ５ 接点ラバー ６ クリックラバーシート ６ａ クリック部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 補強板上に積層されるメンブレン接点の
   表面に樹脂フレームを位置し、この樹脂フレームの摺動
   筒で案内されるキートップのキーステムの先端に接点ラ
   バーを固定して、同接点ラバーで前記メンブレン接点の
   開閉を行うキーボードスイッチにおいて、前記樹脂フレ
   ームの表面にクリックラバーシートを積層し、同クリッ
   クラバーシートのクリック部を前記キートップの下面に
   当接したことを特徴とするキーボードスイッチ。