JPH07325311A - 付着液晶除去装置 - Google Patents

付着液晶除去装置

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JPH07325311A
JPH07325311A JP11924394A JP11924394A JPH07325311A JP H07325311 A JPH07325311 A JP H07325311A JP 11924394 A JP11924394 A JP 11924394A JP 11924394 A JP11924394 A JP 11924394A JP H07325311 A JPH07325311 A JP H07325311A
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suction
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 液晶パネル1の基板1a・1b間に、液晶注
入口から液晶材4を注入した後、液晶パネル1に付着し
ている液晶材4を除去する付着液晶除去装置であって、
液晶パネル1表面に付着している液晶材4を吹き飛ばす
吹き飛ばし部14と、噴出空気による吹き飛ばしでは除
去できなかった基板1aと基板1bの段差部や接合面の
微細な間隙に溜まっている液晶材4を吸い込む吸い込み
部21と、液晶パネル1を搬送する搬送手段とを備えて
いる。 【効果】 液晶パネル1に付着した液晶材4をほぼ確実
に除去することが可能となる。この結果、液晶パネル1
と封止材との接着強度が向上し、接着強度不足による液
晶もれ等の問題を解消して液晶パネル1の品質・信頼性
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置等に備え
られる液晶パネル、特に大型液晶パネル等の液晶注入口
の多い液晶パネルの生産工程に供され、液晶注入後の液
晶パネルに付着した液晶を除去する付着液晶除去装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは、例えば本発明の説明図で
ある図2(a)(b)を参照して説明すると、相対向して
配された一対の基板1a・1bを有している。このう
ち、基板1aは、TFT(薄膜トランジスタ)基板であ
り、周辺部に駆動回路を接続するため、対向基板である
基板1bに比べて一回り大きく形成されている。これら
基板1a・1bは、基板周辺部に介装されたシール材2
にて所定の間隙を保持した状態で貼り合わされており、
この基板間に液晶材(図示せず)が注入されている。液
晶パネル1の一辺側のシール材2は部分的に除去されて
おり、このシール材2の除去された部分に、基板間に液
晶材を注入させるための液晶注入口(以下、単に注入口
と略記する)3が形成されている。そして、液晶パネル
が大型の場合、注入口3は、図のように複数個設けられ
たり、基板1a・1bの端部が揃っていない段差部に形
成されることがある。
【0003】このような液晶パネル1への液晶注入は、
真空チャンバーを用い、真空状態にしたチャンバー内
で、液晶材の入った容器に液晶パネル1の注入口3・3
が形成されている端部側を浸漬し、真空チャンバー内の
気圧を不活性ガスを導入して常圧に変化させることで、
液晶パネル1内と真空チャンバー内との間に生じる気圧
差を利用して注入させる方法が採用されている。
【0004】液晶注入完了後、液晶パネル1は、真空チ
ャンバー内から取り出され、注入口3・3が封止材5を
用いて封止され、次いで、洗浄工程へ送られ洗浄され
る。以降、所定の処理が施され、液晶パネルとして完成
される。
【0005】ところで、上記したような注入方法では、
液晶材の入った容器内に液晶パネル1の注入口3・3が
形成されている端部側を浸漬するため、図7に示すよう
に、液晶パネル1における浸漬した側の、パネル表面か
ら段差部を経てパネル裏面にまで液晶材4が付着する。
液晶材4が付着した状態で注入口3・3を封止材5にて
封止すると、封止材5と液晶パネル1を構成する基板1
a・1bとの間に液晶材4が介在することとなり、充分
な接着強度を得ることができない。そして、接着強度不
足は、液晶パネル1の液晶もれの原因となり、液晶パネ
ル1の品質・信頼性の低下を招来させることとなる。ま
た、次の洗浄工程では、液晶パネル1に付着した液晶材
4が多くなるにつれて洗浄液の洗浄力の低下が速まり、
洗浄液の交換期間が短くなって洗浄装置の稼働率が低下
するといった問題も生じる。さらに、液晶パネル1に液
晶材4が付着した状態で処理すると、処理する装置が液
晶材4で汚染され、装置に液晶材4が付着し、例えばフ
ォトセンサー等のセンサー類の誤動作や、エアシリンダ
ー等アクチュエーターの動作異常など装置の故障の原因
ともなる。
【0006】したがって、封止材5にて各注入口3を封
止する前に、注入口3が形成されている端部側の液晶パ
ネル1に付着した液晶材4を除去する必要がある。
【0007】従来はその方法として、図8に示すよう
な、不織布30等を用いて付着した液晶材4を人手で拭
き取る原始的な方法が採用されている。
【0008】しかしながら、不織布30等を用いて人手
で拭き取る方法では、人手によるためどうしても作業者
による個人差が出てしまい、拭き取り作業にばらつきが
生じ、拭き取りが不十分となり、液晶材4が残留したも
のが発生する。その結果、封止材5にて注入口3・3を
封止した際に接着強度不足のものが生じ、一定品質に達
したものを安定して生産することができない。
【0009】また、液晶材4の拭き取り作業中に液晶パ
ネル1を構成する基板1a・1bの端面(特に、ガラス
基板の場合)にて、作業者が手を怪我するといった事故
が多く発生しており、作業上の安全性にも問題を有して
いる。
【0010】そこで、従来、このような人手によるばら
つきを解消し、安全性を向上させるために、エアーガン
を用いて液晶パネルに付着している液晶材を吹き飛ばし
て除去する方法が実施されている。この場合、吹き飛ば
された液晶材は、図9に示すように、受け部35にて周
辺に飛散しないように集塵された後、真空発生装置34
が接続され、真空発生装置34の吸引作用により圧力が
低下されている収納タンク33内に回収されるようにな
っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すように、エアーガン31で基板1a・1bの内周
側から外周側(注入口に向かう方向とは反対の方向)へ
空気を吹き付け、基板1a・1bに付着した液晶材を除
去する方法では、如何にエアーパワーを大きくしたとし
ても、液晶パネル1における基板1aと基板1bとの接
合面の微細な間隙に侵入した液晶材4を除去することは
できず、封止材4にて注入口を封止した際に、残留した
液晶材に起因する接着強度不足が発生し、液晶パネル1
の品質・信頼性を低下させることとなる。また、注入口
部分にダイレクトに空気が当たると、注入口より空気が
入り込み、基板1a・1bの間に注入されている液晶材
中に気泡が混入する虞れがあり、このような液晶パネル
1では、気泡により表示むらが生じ、これによっても、
品質・信頼性を低下させることとなる。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みて成されたもの
で、その目的は、液晶を吹き飛ばす方法を採用しつつ、
液晶パネルに付着した液晶材を除去して、液晶パネルの
各基板と封止材との接着強度を向上させると共に、基板
間の液晶材に気泡が発生するこを防止して品質・信頼性
を向上させ、さらには、装置のメンテナンス性をも向上
させることが可能な付着液晶除去装置を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
付着液晶除去装置は、上記の目的を達成するために、複
数の基板を有し、基板外周部がシール材を介装して互い
に貼着されてなる液晶パネルの基板間に、液晶注入口か
ら液晶材を注入した後、液晶パネルに付着している液晶
材を除去する付着液晶除去装置において、空気を噴出し
て付着している液晶材を吹き飛ばす吹き飛ばし手段と、
付着している液晶材を吸い込む吸い込み手段とが設けら
れていることを特徴としている。
【0014】本発明の請求項2記載の付着液晶除去装置
は、上記の目的を達成するために、請求項1記載の付着
液晶除去装置において、上記吹き飛ばし手段は、吹き飛
ばされた液晶材を吸引して回収する吸引回収部を有して
おり、この吸引回収部、及び上記吸い込み手段は、圧搾
空気が送り込まれることで吸引作用を生じるようになっ
ていることを特徴としている。
【0015】本発明の請求項3記載の付着液晶除去装置
は、上記の目的を達成するために、請求項2記載の付着
液晶除去装置において、上記吸引回収部、及び吸い込み
手段は、スパイラルジェット方式ノズル部の機構を備え
ていることを特徴としている。
【0016】
【作用】上記の請求項1の構成によれば、吹き飛ばし手
段と、吸い込み手段とが備えられているので、液晶パネ
ルに付着した液晶材のうち、基板表面に付着している液
晶材は、吹き飛ばし手段にて吹き飛ばされて除去され、
吹き飛ばし手段では除去できない、基板と基板との接合
面の微細な間隙に残留した液晶材は、吸い込み手段にて
吸い込まれて除去される。このように吹き飛ばし方法と
吸い込み方法とを併用することで、従来のエアーガンを
用いて吹き飛ばしていた方法における、基板と基板との
接合面の微細な間隙に残留した液晶材を除去することが
できないといった課題を解決し、液晶パネルに付着した
液晶材を除去することができる。この結果、液晶パネル
と封止材との接着強度が向上する。
【0017】また、このように吹き飛ばし方法と吸い込
み方法とを併用することで、従来のエアーガンのみで吹
き飛ばしていた方法のように、注入口部分にダイレクト
に空気を当てずともよく、基板間の液晶材に気泡が発生
することを防止できる。
【0018】上記の請求項2の構成によれば、吸引回収
部及び吸い込み手段は、圧搾空気が送り込まれることで
吸引作用を生じるようになっている。例えば従来の収納
タンクに真空発生装置を接続し、この真空発生装置の吸
引作用にて収納タンク内の気圧を下げて液晶材を収納タ
ンク内に貯留する方法では、真空発生装置に空気と液晶
材とを分離するためのフィルターを設ける必要があり、
目詰まり等の保全が必要でメンテナンス性が低かった。
しかしながら、本発明の構成を採用することで、液晶材
の回収においてフィルターを交換する作業も必要なく、
装置のメンテナンス性の向上が図れる。
【0019】上記の請求項3の構成によれば、上記吸引
回収部、及び吸い込み手段は、スパイラルジェット方式
ノズル部の機構を備えているので、少量の空気を噴出さ
せるだけで、大きな吸引作用を得ることができ、上記請
求項2による作用に加え、より効率よく液晶材を吸引す
ることができる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図6に
基づいて説明すれば、以下の通りである。まず初めに、
液晶パネルの構成を説明する。液晶パネルは、例えば図
2(a)に示すように、ガラスやプラスチック等からな
る一対の基板1a・1bを有している。基板1aは、一
方面に複数の画素電極とそれを選択駆動するTFT(薄
膜トランジスタ)及びその配線が形成された所謂TFT
基板であり、基板1bは、一方面に対向電極が形成され
た対向基板である。基板1aは、周辺部に駆動回路を接
続する接続用端子を形成するため、基板1aに比べ一回
り大きく形成されている。
【0021】これら両基板1a・1bは、同図(b)に
示すように、それら周辺部にシール材2を介装されて、
各電極形成面を相対向させて貼着されている。液晶パネ
ル1における一辺側のシール材2には、部分的に除去さ
れた開口部3・3が形成されており、これら開口部3・
3が、基板1a・1bの間に液晶材を注入するための液
晶注入口(以下、単に注入口と略記する)3・3であ
る。これら注入口3・3から後述のように液晶材が注入
され、その後、注入口3・3は、図中斜線にて示すよう
な封止材5にて封止される。そして、本実施例の液晶パ
ネル1のように、大型液晶パネルでは、注入口3は、こ
のように複数個形成されると共に、基板1a・1bの端
面が揃っていない段差のあるところに形成されることも
ある。
【0022】次に、上記の液晶パネル1に、液晶材を注
入する工程を説明する。液晶パネル1への液晶注入に
は、図3(a)(b)に示す注入装置10が用いられる。
この注入装置10は、真空チャンバー11を備えてお
り、この真空チャンバー11内の載置台12上に、液晶
材の入った皿状の容器13が載置されている。真空チャ
ンバー11の上部側には、液晶パネル1を上下動自在に
支持する支持部材(図示せず)が設けられている。
【0023】液晶パネル1への液晶材の注入にあたり、
液晶パネル1は、注入口3・3が形成されている端部側
が下方に位置するようにして支持部材にて支持される。
その後、真空チャンバー11が密閉される(図3(a)
参照)。次に、真空チャンバー11内が排気されて真空
度が上げられ、一定真空圧が保たれた時点で容器13内
の液晶材中に、液晶パネル1の下部が浸漬される(図3
(b)参照)。その後、不活性ガスが真空チャンバー1
1内に送り込まれて真空度が下げられ、真空チャンバー
11内が常圧に復帰される。この時の圧力変化により、
真空で圧力が小さい液晶パネル1内部と真空チャンバー
11内との間に圧力差が生じ、容器13内の液晶材が、
注入口3・3から液晶パネル1内に注入される。
【0024】液晶注入完了後、液晶パネル1が真空チャ
ンバー11内から取り出される。取り出された液晶パネ
ル1は、注入口3・3が封止材5を用いて封止され、次
いで洗浄工程に送られ洗浄される。以降、所定の処理が
施され液晶パネルとして完成される。
【0025】ところで、真空チャンバー11から取り出
した液晶パネル1における注入口3・3が形成されてい
る端部側には、液晶パネル1における浸漬した部分であ
る、パネル表面から段差部を経たパネル裏面にまで液晶
材が付着している。液晶材が付着していると、注入口3
・3を封止する封止材5と基板1a・1bとの接着強度
が低下したり、次の洗浄工程に使用される洗浄装置の洗
浄液における洗浄力の低下が速められたり、また、処理
する装置の液晶材による汚染に起因する故障が発生す
る。そこで、このような問題の発生を阻止するために、
封止材5を用いて封止する前に、この付着した液晶材を
除去する必要がある。
【0026】付着した液晶材の除去は、付着液晶除去装
置を用いて行なわれる。付着液晶除去装置は、平面図で
ある図1(b)に示すように、液晶パネル1のパネル表
面及び裏面に付着している液晶材を吹き飛ばす吹き飛ば
し部(吹き飛ばし手段)14と、噴出空気による吹き飛
ばしでは除去できなかった基板1aと基板1bの段差部
に溜まっている液晶材、及び接合面の微細な間隙に侵入
している液晶材をも吸い込む吸い込み部(吸い込み手
段)21と、注入口3・3が形成されている端部側を水
平にした状態で、複数の液晶パネル1…を所定の間隔を
隔てて搬送する図示しない搬送手段とを備えている。上
記吹き飛ばし部14は、搬送方向上流側に設けられ、吸
い込み部21は下流側に設けられている。尚、同図
(a)は、各位置における液晶パネル1に付着した液晶
材の残り具合を示しており、図中斜線にて示す部材番号
4が液晶材である。
【0027】上記吹き飛ばし部14は、液晶パネル1の
両面に空気を噴出して付着した液晶材4を吹き飛ばすエ
アーノズル部15、吹き飛ばされた液晶材4が飛散する
のを防止する格納箱16、格納箱16内の液晶材4を吸
引して収納タンク18へと送り込む吸引搬送部17、及
び吸引搬送部17から送り込まれる液晶材4を回収する
収納タンク18から構成されている。
【0028】エアーノズル部15は、側面がわから見た
断面図である図4にも示すように、後端部が空気圧搾手
段(図示せず)に接続されると共に、その先端側は、液
晶パネル1における基板1a側及び基板1b側の各表面
に付着した液晶材4を吹き飛ばすため二股に分岐されて
いる。各分岐部分の先端部には噴出ノズル15a・15
aが設けられており、これら噴出ノズル15a・15a
は、搬送手段にて搬送されてきた液晶パネル1の液晶材
4が付着している液晶浸漬端側に向くように位置合わせ
されている。そして、これら噴出ノズル15a・15a
に圧搾空気が送り込まれることで、各噴出ノズル15a
・15aから空気が液晶パネル1へと噴出するようにな
っている。
【0029】格納箱16は、円筒面の一部に液晶パネル
1の搬送方向に沿って開口部16aが形成された略円筒
形状を有しており、この開口部16aが、搬送される液
晶パネル1の面と平行となるように設けられている。こ
の格納箱16は、搬送手段にて搬送されてきた液晶パネ
ル1の液晶材4が付着している液晶浸漬端側が、開口部
16a内に収容されるように位置決めされており、上記
開口部16aも、液晶パネル1の搬送に支障を来さない
ように形成されている。そして、格納箱16における開
口部16a側の反対側には、吸引搬送部17と連通した
回収穴16bが形成されている。
【0030】吸引搬送部17は、上記格納箱16の回収
穴16aに一端側が連結されると共に他端側が収納タン
ク18に接続された略L字型のホース17aと、一端側
がこのホース17aの曲がり部に接続され、他端側が図
示しない空気圧搾手段に接続された細管17bとからな
る。上記細管17bはホース17aよりもその内径が小
さく設定されると共に、噴出空気を収納タンク18方向
へと送り込むように方向を合わせて接続されている。上
記細管17bからは、少量の空気がスパイラルに噴出さ
れるようになっており、この噴出された少量の空気でホ
ース17a内の空気を誘引し、ホース17aの一端側に
接続された格納箱16内の圧力を低下させ、噴出ノズル
15a・15bにより吹き飛ばされてきた液晶材4を吸
引して、空気と共にホース17aを通して収納タンク1
8へと搬送させるようになっている。
【0031】即ち、図中破線の丸印で示したホース17
aと細管17bとの接続部分に、スパイラルに噴出され
る少量の空気で大量の二次空気を誘引して大きなエアー
パワーを生み出すスパイラルジェット方式ノズル部の機
構が備えられており、スパイラル(ひねり)作用で収束
されているため、遠くまで強力に動作する作用を有して
いる。
【0032】収納タンク18は、その中央部分にまで上
記吸引搬送部17のホース17aの先端部が挿設されて
おり、このホース17aの先端部近傍に、ホース17a
を通して送り込まれる空気が衝突される衝突板19が設
けられている。空気と共に送り込まれた液晶材4は、こ
の衝突板19に衝突することで空気と分離して落下して
タンク底部に溜まり、分離後の清浄な空気は、収納タン
ク18の上部に設けられた排気口20より排出されるよ
うになっている。尚、本発明の吸引回収部は、上記格納
箱16、吸引搬送部17、及び収納タンク18にて構成
されている。
【0033】一方、図1に示す吸い込み部21は、吸引
ノズル22cが先端に設けられた吸引搬送部22と、吸
引された液晶材4を回収する収納タンク23とから構成
されている。
【0034】図5に吸い込み部21の側面図を示す。吸
引搬送部22は、前述の吹き飛ばし部14における吸引
搬送部17とほぼ同じ構成、即ち、スパイラルジェット
方式ノズル部の機構を備えており、吸引ノズル22cか
ら吸い取った液晶材4を収納タンク23へと搬送するよ
うになっている。尚、前記吸引搬送部17では、液晶パ
ネル1のパネル表面及び裏面に付着した比較的多量の液
晶材4を回収するのに対し、吸引ノズル22cを用いて
接合部に残留する少量の液晶材4を吸引する力を強める
ため、ホース17aにあたるホース22aは、その内径
が小さく形成されている。また、細管22bは、前述の
細管17bと同様の機能を有している。そして、上記吸
引ノズル22cは、図6に示すように、搬送手段にて搬
送されてきた液晶パネル1の接合面に接し、その段差部
に溜まった液晶材4、及び微細な間隙に侵入した液晶材
4を吸い取るようになっている。
【0035】尚、収納タンク23については、前述の吹
き飛ばし部14における収納タンク18と同一の構成と
機能を有しているので、ここではその説明を省略する。
【0036】液晶パネル1に付着した液晶材4を除去す
るにあたり、図1(b)に示すように、複数の液晶パネ
ル1…は、搬送手段にて間隔を隔てて順に搬送方向へと
搬送され、吹き飛ばし部14、吸い込み部21の順で通
過する。吹き飛ばし部14を通過する前の段階では、液
晶パネル1は、同図(a)に示すような、パネル表面か
ら段差部を経てパネル裏面にまで液晶材4が付着した状
態Aである。
【0037】吹き飛ばし部14を通過する際に、エアー
ノズル部15から噴出される空気にて液晶パネル1のパ
ネル表面及び裏面に付着していた液晶材4が吹き飛ばさ
れ、液晶パネル1は、同図(a)に示す状態Aから状態
Bを経て、パネル表面及び裏面に付着していた液晶材4
が除去され、液晶パネル1の段差部にのみ液晶材4が残
留している状態Cとなる。
【0038】そして、次の吸い込み部21を通過する際
には、吸引ノズル22cが液晶パネル1の接合面に接し
て段差部に溜まっている液晶材4、及び微細な間隙に侵
入している液晶材4を吸い込み、液晶パネル1は、同図
(a)に示す状態Cから状態Dを経て、段差部、及び微
細な間隙に残留していた液晶材4が除去され、液晶パネ
ル1に付着した液晶材4が除去された状態Eとなり、液
晶パネル1の付着液晶材の除去が終了する。
【0039】その後、液晶パネル1の注入口3・3が封
止材5にて封止され、洗浄され、以降、所定の処理が施
されることで、液晶パネルとして完成される。
【0040】以上のように、本実施例において液晶パネ
ル1の注入口3・3が形成されている端部側に付着して
いる液晶材4を除去するにあたり用いられる付着液晶除
去装置は、液晶パネル1表面に付着している液晶材4を
吹き飛ばす吹き飛ばし部14と、噴出空気による吹き飛
ばしでは除去できなかった基板1aと基板1bの段差部
に溜まっている液晶材4、及び接合面の微細な間隙に侵
入している液晶材4を吸い込む吸い込み部21とを備え
ている。
【0041】したがって、まず、吹き飛ばし部14に
て、液晶パネル1の液晶付着部に空気を噴出してパネル
表面及び裏面に付着している液晶材4を吹き飛ばし、そ
の後、吸い込み部21にて、吹き飛ばし部14では除去
できなかった基板1aと基板1bとの段差部や、接合面
の微細な間隙に残留した液晶材4を除去する。このよう
に吹き飛ばし方法と吸い込み方法とを併用することで、
従来のエアーガンを用いて吹き飛ばしていた方法におけ
る、接合面の微細な間隙に残留した液晶材を除去するこ
とができないといった課題を解決し、液晶パネル1に付
着した液晶材4を除去することができる。この結果、液
晶パネル1と封止材5との接着強度が向上し、接着強度
不足による液晶もれ等の問題を解消して液晶パネル1の
品質・信頼性を向上させることができる。
【0042】また、このように吹き飛ばし方法と吸い込
み方法とを併用することで、従来のエアーガンのみで吹
き飛ばしていた方法のように、注入口部分にダイレクト
に空気を当てずともよく、基板間の液晶材4における気
泡の発生を防止でき、これによっても表示品位を向上さ
せて、液晶パネル1の品質を向上させることができる。
【0043】そして、このような本実施例の付着液晶除
去装置によれば、複数の注入口3・3が一対の基板1a
・1bの段差部に形成された液晶パネル1の液晶浸漬注
入時に付着した液晶材4を自動的に除去することが可能
となる。大型液晶パネルでは、上記液晶パネル1のよう
な構造となっていることが多く、これにより、品質が安
定し歩留りが向上する。また、人手が不要となり省力化
が図れ、作業の安全性の問題もなくなる。
【0044】また、本実施例の付着液晶除去装置によれ
ば、吹き飛ばし部14及び吸い込み部21とも、液晶材
4を吸引する際、圧搾空気が送り込まれることで吸引作
用を生じるようになっているので、空気と共に吸引され
て回収された液晶材4は、収納タンク18・23にそれ
ぞれ備えられた衝突板19に衝突させることで、簡単に
液晶材4と空気とが分離される。従来の図9に示す、収
納タンク33に真空発生装置34を接続し、この真空発
生装置34の吸引作用にて収納タンク33内の気圧を下
げて液晶材を収納タンク33内に貯留する方法では、真
空発生装置34に空気と液晶材とを分離するためのフィ
ルターを設ける必要があり、目詰まり等の保全が必要で
メンテナンス性が低かったが、これにより、フィルター
を交換する作業も必要なく、装置のメンテナンス性を向
上させることができる。
【0045】さらに、上記付着液晶除去装置において
は、吹き飛ばし部14及び吸い込み部21とも、スパイ
ラルジェット方式ノズル部の機構を備えているので、少
量の空気を噴出させるだけで、大きな吸引作用を得るこ
とができ、より効率よく液晶材4を吸引することができ
る。
【0046】尚、吸い込み部21だけを設けた構成も考
えられないこともない。しかしながら、吸い込み部21
のみを単独使用する構成では、接合面の微細な間隙に侵
入した液晶材4を吸引するために、吸引ノズル22cの
先端の径を小さくする必要があり、そうすると、一部分
しか吸い取りができず、大きな面積に対しては多大な時
間を要し、一方、逆に、吸引ノズル22cの先端の径を
大きくすると、所要時間は短縮されるが、接合面の微細
な間隙に侵入した液晶材4を吸引することができないと
いった問題が生じる。
【0047】また、本実施例の付着液晶除去装置におい
ては、吹き飛ばし部14及び吸い込み部21を固定して
おき、液晶パネル1を搬送する構成を採用していたが、
これとは逆に、液晶パネル1を固定しておき、吹き飛ば
し部14及び吸い込み部21を搬送する構成でもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の付着液晶除去装
置は、以上のように、空気を噴出して付着している液晶
材を吹き飛ばす吹き飛ばし手段と、付着している液晶材
を吸い込む吸い込み手段とが設けられている構成であ
る。
【0049】このように吹き飛ばし方法と吸い込み方法
とを併用することで、従来のエアーガンを用いて吹き飛
ばしていた方法における、基板と基板との接合面の微細
な間隙に残留した液晶材を除去することができないとい
った課題を解決し、液晶パネルに付着した液晶材を除去
することができる。この結果、液晶パネルと封止材との
接着強度が向上し、接着強度不足による液晶もれ等の問
題を解消する。
【0050】また、このように吹き飛ばし方法と吸い込
み方法とを併用することで、従来のエアーガンのみで吹
き飛ばしていた方法のように、注入口部分にダイレクト
に空気を当てずともよく、基板間の液晶材における気泡
の発生を防止でき表示品位が向上する。
【0051】この結果、本発明の付着液晶除去装置を用
いて液晶パネルを製造することで、液晶パネルの品質・
信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0052】また、一般に高精細を要求される大型液晶
パネルでは、基板の全周に接続端子を形成するため、段
差部に多数の注入口を形成することとなるが、本発明の
付着液晶除去装置を採用することにより、液晶浸漬注入
時に付着した液晶材を人手に頼ることなく、自動的に除
去することができるので、品質が安定し、歩留りが向上
すると共に、人手が不要となることによる、省力化が図
れ、作業上に安全性の問題もなくなる。
【0053】本発明の請求項2記載の付着液晶除去装置
は、以上のように、請求項1記載の付着液晶除去装置に
おいて、上記吹き飛ばし手段は、吹き飛ばされた液晶材
を吸引して回収する吸引回収部を有しており、この吸引
回収部、及び上記吸い込み手段は、圧搾空気が送り込ま
れることで吸引作用を生じるようになっている構成であ
る。
【0054】例えば従来の、収納タンクに真空発生装置
を接続し、この真空発生装置の吸引作用にて収納タンク
内の気圧を下げて液晶材を収納タンク内に貯留する方法
では、真空発生装置に空気と液晶材とを分離するための
フィルターを設ける必要があり、目詰まり等の保全が必
要でメンテナンス性が低かったが、本発明の構成を採用
することで、フィルターを交換する作業も必要なく、装
置のメンテナンス性を向上させることができるという効
果を奏する。
【0055】本発明の請求項3記載の付着液晶除去装置
は、以上のように、請求項2記載の付着液晶除去装置に
おいて、上記吸引回収部、及び吸い込み手段は、スパイ
ラルジェット方式ノズル部の機構を備えている構成であ
る。
【0056】スパイラルジェット方式ノズル部の機構を
備えているので、少量の空気を噴出させるだけで、大き
な吸引作用を得ることができ、上記請求項2にて奏する
効果に加え、より効率よく液晶材を吸引することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(b)は付着
液晶除去装置の動作を説明する動作説明図であり、
(a)は(b)に示した各位置における液晶パネルの付
着液晶材の状態を示す説明図である。
【図2】(a)は液晶パネルの斜視図であり、(b)は
液晶パネルの平面図である。
【図3】(a)(b)ともに、注入装置を用いて液晶パネ
ルに液晶材を注入する様子を説明する説明図である。
【図4】付着液晶除去装置における吹き飛ばし部の側面
からみた断面図である。
【図5】付着液晶除去装置における吸い込み部の側面図
である。
【図6】吸い込み部に設けられた吸引ノズルで液晶パネ
ルの段差部に残留している液晶材を吸引している様子を
説明する説明図である。
【図7】従来技術の説明に関する図で、注入口側に液晶
材が付着している液晶パネルの平面図である。
【図8】従来技術の説明に関する図で、注入口側に付着
している液晶材を作業者が手で拭き取っている様子を示
す説明図である。
【図9】従来技術の説明に関する図で、エアーガンで吹
き飛ばされた液晶材を回収するための、受け部、収納タ
ンク、及び真空発生装置を示す説明図である。
【図10】従来技術の説明に関する図で、エアーガンで
は吹き飛ばすことができない液晶パネルの基板と基板と
の接合面を示す液晶パネルの要部断面図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル 1a 基板 1b 基板 2 シール材 3 液晶注入口 4 液晶材 5 封止材 14 吹き飛ばし部(吹き飛ばし手段) 15 エアーノズル部 16 格納箱(吸引回収部) 17 吸引搬送部(吸引回収部、スパイラルジェット
方式ノズル部) 18 収納タンク(吸引回収部) 19 衝突板 21 吸い込み部(吸い込み手段) 22 吸引搬送部(スパイラルジェット方式ノズル
部) 23 収納タンク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の基板を有し、基板外周部がシール材
    を介装して互いに貼着されてなる液晶パネルの基板間
    に、液晶注入口から液晶材を注入した後、液晶パネルに
    付着している液晶材を除去する付着液晶除去装置におい
    て、 空気を噴出して付着している液晶材を吹き飛ばす吹き飛
    ばし手段と、付着している液晶材を吸い込む吸い込み手
    段とが設けられていることを特徴とする付着液晶除去装
    置。
  2. 【請求項2】上記吹き飛ばし手段は、吹き飛ばされた液
    晶材を吸引して回収する吸引回収部を有しており、 この吸引回収部、及び上記吸い込み手段は、圧搾空気が
    送り込まれることで吸引作用を生じるようになっている
    ことを特徴とする上記請求項1記載の付着液晶除去装
    置。
  3. 【請求項3】上記吸引回収部、及び吸い込み手段は、ス
    パイラルジェット方式ノズル部の機構を備えていること
    を特徴とする上記請求項2記載の付着液晶除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006284879A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Citizen Miyota Co Ltd 液晶表示素子およびその製造方法
US7621310B2 (en) 2000-11-30 2009-11-24 Fujitsu Limited Apparatus for manufacturing bonded substrate

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