JPH07324054A - ブタジエンのヒドロキシカルボニル化法 - Google Patents

ブタジエンのヒドロキシカルボニル化法

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JPH07324054A
JPH07324054A JP6278616A JP27861694A JPH07324054A JP H07324054 A JPH07324054 A JP H07324054A JP 6278616 A JP6278616 A JP 6278616A JP 27861694 A JP27861694 A JP 27861694A JP H07324054 A JPH07324054 A JP H07324054A
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フィリップ・ドニ
Carl Patois
カルル・パトワ
Robert Perron
ロベール・ペロン
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
    • C07C51/14Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide on a carbon-to-carbon unsaturated bond in organic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C57/00Unsaturated compounds having carboxyl groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C57/02Unsaturated compounds having carboxyl groups bound to acyclic carbon atoms with only carbon-to-carbon double bonds as unsaturation
    • C07C57/03Monocarboxylic acids

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、反応媒体に可溶のパラジウム触媒
の存在下で大気圧より高い圧力下でブタジエン及びその
誘導体を一酸化炭素及び水によってヒドロキシカルボニ
ル化する方法から成り、この方法は、パラジウム1モル
につき少なくとも2モルの量の塩化クロチルの存在下で
方法を実施すること、パラジウムが少なくとも一部クロ
チル−π錯体の形で存在すること、及び反応媒体中に存
在する水の量が反応混合物の重量に対して20重量%以
下であることを特徴とする。 【効果】 本発明の方法は、かかる反応において従来用
いられていた問題の多い第4級オニウム塩を用いること
なく、目的生成物の選択性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ブタジエン及び(又
は)その誘導体を二酸化炭素及び水と反応させることに
よってヒドロキシカルボニル化してペンテン酸を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド6.6ポリマーの2種の基本
成分のうちの一方であるアジピン酸を得るための可能な
経路の一つは、ブタジエン又はその誘導体の二重カルボ
ニル化である。
【0003】ブタジエンからアジピン酸に導く2つのヒ
ドロキシカルボニル化を単一工程で行なうことを構想す
ることができるが、実際上は、経済上実行可能な工業的
プロセスを構想することができる充分に高い生産性を得
ることが望まれる場合には、2つの反応を連続的に実施
しなければならないということがわかっている。
【0004】米国特許第3509209号明細書には、
ブタジエンを含む様々なオレフィンを、塩酸又は臭化水
素酸及びパラジウム含有触媒の存在下で、15℃〜30
0℃の温度且つ1〜1000バール、好ましくは10〜
200バールの圧力下で、一酸化炭素及び水によってヒ
ドロキシカルボニル化する方法が記載されている。しか
しながら、そこに記載された条件下では、ペンテン酸の
収率が非常に低いということが観察されており、実際、
多くの場合、得られる生成物はバレロラクトンであると
いうことが観察されている。
【0005】フランス国特許第2529885号明細書
には、水、ハロゲン化水素酸、パラジウム系触媒、並び
に窒素、燐及び砒素から選択される元素の第4級オニウ
ム塩の存在下で共役ジエン(より特定的にはブタジエ
ン)をカルボニル化することによって、ペンテン酸のよ
うなβ,γ−不飽和酸を製造する方法が提唱されてい
る。この方法は良好な収率をもたらすが、しかし、第4
級オニウム塩は非常に高価な化合物であり、しかもこの
化合物の存在は反応終了時に混合物の処理を複雑にする
傾向があるのに、この方法は、このような第4級オニウ
ム塩を比較的多量に使用することを必要とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ブタジエン及びその誘
導体のヒドロキシカルボニル化を、生成物、即ち特にペ
ンテン酸への非常に良好な選択性で(その値を向上させ
ることができる)、さらに、第4級オニウム塩の存在下
で操作することなく、行なうことができる、ということ
がここに見出された。
【0007】
【課題を解決するための手段】より詳細には、本発明
は、反応媒体に可溶のパラジウム触媒の存在下で大気圧
より高い圧力下でブタジエン及びその誘導体を一酸化炭
素及び水によってヒドロキシカルボニル化する方法から
成り、この方法は、 ・パラジウム1モルにつき少なくとも2モルの量の塩化
クロチルの存在下で方法を実施すること、 ・パラジウムが少なくとも一部クロチル−π錯体の形で
存在すること、 ・反応媒体中に存在する水の量が反応混合物の重量に対
して20重量%以下であること を特徴とする。
【0008】本明細書においてブタジエン誘導体とは、
特に、アリル系ブテノール、例えば3−ブテン−2−オ
ール、2−ブテン−1−オール及びそれらの混合物並び
にブタジエンの塩化水素付加化合物(クロルブテン類)
(その主なものの1種は塩化クロチルである)を言うも
のとする。本方法においては、ブタジエン、その誘導体
の1種以上又はブタジエンとその誘導体の1種以上との
混合物を用いることができる。しかしながら、ブタジエ
ン単独又はブタジエンを主要量で含有する混合物を用い
るのが好ましい。
【0009】クロチル−パラジウム−π錯体触媒は、そ
の形で(この化合物として)反応媒体中に導入すること
もでき、また、Pdハロゲン化物(特に塩化物)、Pd
カルボン酸塩(特に酢酸塩)、又は金属パラジウム粉末
から、その場で形成させることもできる。
【0010】本発明におけるπ−クロチル−パラジウム
触媒の使用量は広い範囲内で変えることができる。一般
的に、反応において用いられるブタジエン又はブタジエ
ン誘導体1モル当たりに10-5モル〜0.2モルのPd
が用いられ、同じ基準に対して10-4モル〜0.1モル
のPdを用いるのが好ましい。
【0011】π−クロチル−パラジウム触媒に加えて、
別の形の低活性のパラジウム(例えば金属Pd又はPd
塩化物)が可変量で反応媒体中に存在していてもよい。
しかしながら、工業的プロセスにおいては、全て又は実
質的に全てのパラジウムが媒体に可溶の活性形、例えば
π−クロチル−パラジウムの形に(場合によっては塩化
パラジウムと共に)あるのが好ましい。
【0012】クロチル−パラジウム−π錯体は、例えば
次のようにして製造することができる。即ち、パラジウ
ム塩(例えば塩化パラジウム)と塩化クロチルとを溶媒
(これは水/メタノール混合物から成っていてよい)中
で反応させる。この混合物は、一般的に室温において、
有利には温和な一酸化炭素流雰囲気下で撹拌する。π−
クロチル−パラジウム錯体が沈殿し、随意としてのガス
抜き工程の後に、この混合物を水中に注ぎ、次いで好適
な有機溶剤、例えばクロロホルムを用いて抽出する。次
いで有機溶液から溶剤を蒸発させることによって錯体が
単離される。
【0013】促進剤としての塩化クロチルは、この化合
物として反応媒体中に導入することもでき、また、ブタ
ジエン及び(又は)2−ブテン−1−オールと塩化水素
とからその場で形成させることもできる。この塩化クロ
チルはパラジウムのモル量の5〜10倍のモル量で用い
ることができるが、塩化クロチルはヒドロキシカルボニ
ル化されるべき物質の全部又は一部を構成することがで
きるので、前記の量より多い量で存在させることもでき
る。
【0014】全体を通じて、反応媒体中のCl/Pdの
モル比を100以下にするのが好ましく、20以下にす
るのがより好ましい。何故ならば、この比が高いと反応
速度に悪影響を及ぼすからである。
【0015】前述のように、反応混合物中の水濃度は混
合物の重量に対して20重量%以下の値に保つべきであ
る。何故ならば、水の濃度は反応速度に好ましくない影
響を及ぼすからである。この水濃度は、8重量%以下の
値に保つのが好ましく、5重量%以下の値に保つのがよ
り好ましい。
【0016】水はヒドロキシカルボニル化反応のための
必須の反応成分であるので、本発明の1つの有利な変法
は、反応が進行するにつれてこの水を漸次注入すること
から成り、これによって、反応を起こさせながら反応混
合物中の水の濃度を非常に低い値に保つことが可能にな
る。
【0017】反応成分自体や反応生成物以外の溶媒を用
いずに反応を実施するのが一般的であるが、第3の溶媒
を存在させることも除外されない。また、副反応を最小
限にするために、ヒドロキシカルボニル化反応の開始時
からペンテン酸、より特定的には3−ペンテン酸を導入
することも有利である。
【0018】本方法の工業的実施の関係では、触媒、促
進剤及び未反応ブタジエンの再循環は、多少の量なりと
も他の化合物、特にヒドロキシカルボニル化反応の間に
形成する副生成物が反応媒体中に導入されるということ
を導くことがある。従って、反応混合物は例えばブテン
類、γ−バレロラクトン、吉草酸、アジピン酸、2−メ
チルグルタル酸、2−エチル琥珀酸、2−メチルブタン
酸及び2−メチルブテン酸を含有することがある。プロ
セスの連続的な実施が可能であることという要求がある
ことを考えると、これらの化合物の存在量は、ヒドロキ
シカルボニル化反応において用いられる反応混合物の9
0重量%までに達することがある。
【0019】ブタジエン濃度は反応の重要なパラメータ
ーであり、特にパラジウム触媒の安定性、即ち本質的に
パラジウム触媒が反応混合物中に溶液状で保たれるかど
うかということに関連する重要なパラメーターである。
反応混合物の総重量に対するブタジエンの量が0.2重
量%未満であるのは好ましくないということが観察され
た。本方法を不連続で実施する場合には、ブタジエン又
はその誘導体の転化を制限して、反応混合物が少なくと
も0.5重量%のブタジエン又はその誘導体を含有する
ようにするのが好ましい。
【0020】ブタジエン濃度はまた、重量基準として反
応混合物の重量の50重量%以下の値に保つのが好まし
く、本方法を不連続で実施する場合には30重量%以下
の値に、本方法を連続的に実施する場合には10重量%
以下の値に保つのがより好ましい。
【0021】ブタジエンのヒドロキシカルボニル化を本
方法の条件とは異なる条件下で実施した場合にはパラジ
ウム触媒が不溶性金属パラジウムの形で多量に沈殿して
しまう傾向があるが、これに対して、本方法の条件下で
はこの触媒は注目すべき安定性を維持するということが
観察された。
【0022】工業上の関係においては、装置には液相の
みを運び、懸濁液状の固体の存在はできるだけ回避する
のが非常に有利である。本発明は、特にこのことを可能
にするものである。
【0023】ヒドロキシカルボニル化反応は、一般的に
60℃〜230℃の範囲、好ましくは90℃〜200℃
の範囲の温度で、且つ、その反応温度において50〜5
00バール、好ましくは100〜300バールの圧力下
で実施することができる。25℃において測定した時の
一酸化炭素の分圧は25バール〜400バールであり、
55バール〜240バールであるのが好ましい。
【0024】前述のように、本発明の方法は連続的に実
施することもでき、不連続で実施することもできる。従
って、選択した実施方法に応じて前記した各種の操作条
件を適合させることが必要だろう。
【0025】
【実施例】以下の実施例は本発明を例示するためのもの
である。
【0026】例1 (1)クロチル−Pd塩化物−π錯体の調製 150cm3 の丸底ガラスフラスコに、5.04gのP
dCl2 、3.37gのNaCl、50cm3 のメタノ
ール、15cm3 の水、8.03gの塩化クロチル及び
さらに20cm3 のメタノールを順次装入した。撹拌し
て得られた均質混合物は次第に茶褐色になり、濁った。
この溶液を次いで撹拌しながら温和な一酸化炭素流で1
時間処理した(吹込)。この混合物は透明になり、黄色
の沈殿が現れた。撹拌及びCO流を停止し、溶液を1時
間放置し、次いで水300cm3 中に注ぎ、50cm3
ずつのクロロホルムで5回抽出した。得られた淡黄色の
有機相を100cm3 ずつの水で2回洗浄し、硫酸ナト
リウムを用いて一晩乾燥させ、次いで溶媒を蒸発させ
た。こうして薄黄色の固体3.35gが回収された。こ
の生成物は94%以上の純度を持っていた(NMR分析
による)。
【0027】 (2)ブタジエンのヒドロキシカルボニル化 50cm3 のガラスフラスコに以下の反応成分を順次装
入した。
【表1】 このブタジエンは、最後に凝縮(−78℃の冷壁)によ
って入口から導入した。
【0028】このフラスコを125cm3 のオートクレ
ーブ中に入れ、このオートクレーブを振盪撹拌付オーブ
ンに入れ、高圧で気体を供給するための装置に接続し、
室温において100バールのCO圧を達成した。次いで
撹拌しながら25分かけて温度を140℃にした。この
温度において、COを導入することによってオートクレ
ーブ内の圧力を200バールにし、加圧COタンクによ
ってこの圧力を30分間この値に一定に保った。次いで
撹拌を停止し、オートクレーブを冷却し、ガス抜きし、
得られた気体及び溶液をガスクロマトグラフィー(G
C)によって分析した。
【0029】次の結果が得られた。
【表2】 試験終了時に、装入したパラジウムの全部が溶液状のま
まだった。この試験の生産効率は、単位時間(時間)当
たりに反応器1リットルにつき得られたP3の量として
500g(500gP3/反応器1リットル/時間)だ
った。
【0030】例2 例1の(2)を、水の量を100ミリモルの代わりに5
0ミリモルにしたことを除いて同じ装入物を用いて、繰
り返した。温度及び圧力条件は、例1におけるのと同じ
ものにした。各種生成物について同じ生成割合が得られ
たが、この試験の生産効率は1200gP3/反応器1
リットル/時間だった。
【0031】例3 以下の装入物及び装入量を用いて例1の(2)を繰り返
した。
【表3】 装置及び実験操作は例1におけるのと同じものにした。
操作条件は、温度=140℃、この温度における圧力=
200バール、この温度及び圧力における操作時間=3
0分とした。
【0032】次の結果が得られた。
【表4】 試験終了時に、装入したパラジウムの97%が溶液状の
ままだった。この試験の生産効率は、500gP3/反
応器1リットル/時間だった。
【0033】例4〜8 以下の装入物及び装入量を用いて例1の(2)を繰り返
した。
【表5】
【0034】装置及び実験操作は例1におけるのと同じ
ものにした。操作条件は、温度=140℃、この温度に
おける圧力=200バール、この温度及び圧力における
操作時間=25分とした。この25分という期間は、ブ
タジエンのECが約80%になるように選択した。最初
のヒドロキシカルボニル化操作の後に、撹拌を停止し、
オートクレーブを冷却し、ガス抜きし、得られた均質溶
液を減圧下に置いて、形成した3−ペンテン酸(5〜7
g)を留去させた。蒸留残渣は依然として均質であり、
これをガラスフラスコ中で、塩化クロチル6.2ミリモ
ル、水100ミリモル及びブタジエン100ミリモルの
新たな装入物と共に再使用した。こうして同じ操作条件
下で5回連続のブタジエンのヒドロキシカルボニル化の
試験を行なった。得られた留出物及び及び最終的な蒸留
残渣をGCによって分析した。
【0035】次の結果が得られた(5回の試験全体
で)。
【表6】 試験終了時に、装入したパラジウムの全部が溶液状のま
まだった。この試験の生産効率は、415gP3/反応
器1リットル/時間だった。
【0036】例9 以下の装入物及び装入量を用いて例1の(2)を繰り返
した。
【表7】
【0037】これら反応成分を直接オートクレーブ{商
品名ハステロイ(Hastelloy)B2のニッケル−モリブデ
ン合金製}に装入し、実験操作は例1におけるのと同じ
ものにした。操作条件は、温度=140℃、この温度に
おける圧力=200バール、この温度及び圧力における
操作時間=20分とした。
【0038】次の結果が得られた。
【表8】 試験終了時に、装入したパラジウムの全部が溶液状のま
まだった。最終的なブタジエン濃度は、反応混合物の2
重量%だった。生産効率は、800gP3/反応器1リ
ットル/時間だった。
【0039】例10 例9を、同じ装入物、装入量及び同じ操作条件で、しか
し反応温度及び圧力に20分間ではなくて40分間保っ
て、繰り返した。得られた生成割合は例9におけるのと
同じだったが、最終的なブタジエン濃度は、反応混合物
の0.35重量%だった。装入した触媒の20%が金属
Pdの形で沈殿したのが観察された。
【0040】例11 以下の装入物及び装入量を用いて例1の(2)を繰り返
した。
【表9】 装置及び実験操作は例1におけるのと同じものにした。
操作条件は、温度=140℃、この温度における圧力=
200バール、この温度及び圧力における操作時間=4
0分とした。
【0041】次の結果が得られた。
【表10】 生産効率は、130gP3/反応器1リットル/時間だ
った。
【0042】比較試験1(高い水濃度) 以下の装入物及び装入量を用いて例1の(2)を繰り返
した。
【表11】 装置及び実験操作は例1におけるのと同じものにした。
操作条件は、温度=140℃、この温度における圧力=
200バール、この温度及び圧力における操作時間=1
03分とした。
【0043】次の結果が得られた。
【表12】
【0044】生産効率は、87gP3/反応器1リット
ル/時間だった。試験終了時に、ブタジエン濃度は依然
として2%だったが、装入した触媒の約25%が金属P
dの形で沈殿したのが観察された。さらに、3−ペンテ
ン酸の収率はたった79%であり、生産効率は87gP
3/リットル/時間だった。
【0045】例12 以下の装入物及び装入量を用いて例1の(2)を繰り返
した。
【表13】 装置及び実験操作は例1におけるのと同じものにした。
操作条件は、温度=140℃、この温度における圧力=
200バール、この温度及び圧力における操作時間=7
0分とした。
【0046】次の結果が得られた。
【表14】
【0047】生成した二酸は試験開始時に用いた量と比
較して非常に少量であり、分析されなかった。試験終了
時に、装入したパラジウムの全部が溶液状のままだっ
た。生産効率は、164gP3/反応器1リットル/時
間だった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロベール・ペロン フランス国シャルリ、ラ・プコリエール (番地なし)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応媒体に可溶のパラジウム触媒の存在
    下で大気圧より高い圧力下でブタジエン又はその誘導体
    の1種を一酸化炭素及び水によってヒドロキシカルボニ
    ル化する方法であって、 ・パラジウム1モルにつき少なくとも2モルの量の塩化
    クロチルの存在下で方法を実施すること、 ・パラジウムが少なくとも一部クロチル−π錯体の形で
    存在すること、 ・反応媒体中に存在する水の量が反応混合物の重量に対
    して20重量%以下であること を特徴とする、前記方法。
  2. 【請求項2】 反応温度における全圧が50バール〜5
    00バール、好ましくは100バール〜300バールで
    あることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 25℃において測定した時の一酸化炭素
    の分圧が25バール〜440バール、好ましくは55バ
    ール〜240バールであることを特徴とする、請求項1
    又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 パラジウムの量が用いるブタジエン1モ
    ルにつき10-5モル〜0.2モル、好ましくは10-4
    ル〜0.1モルであることを特徴とする、請求項1〜3
    のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 塩化クロチルのモル量が、反応媒体中の
    パラジウムのモル量の5〜10倍の量であることを特徴
    とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 ブタジエン濃度が反応媒体の重量に対し
    て少なくとも0.2重量%、好ましくは少なくとも0.
    5重量%であることを特徴とする、請求項1〜5のいず
    れかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 ブタジエン濃度が反応媒体の重量に対し
    て50重量%以下、好ましくはこの方法を不連続で実施
    する場合には30重量%以下であることを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 ブタジエン濃度がこの方法を連続的に実
    施する場合には反応媒体の重量に対して10重量%以下
    であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 ヒドロキシカルボニル化反応を3−ペン
    テン酸中で実施することを特徴とする、請求項1〜8の
    いずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシカルボニル化反応を60℃
    〜230℃の温度、好ましくは90〜200℃の温度に
    おいて実施することを特徴とする、請求項1〜9のいず
    れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 塩化クロチルが存在するブタジエンと
    塩酸とからその場で形成されることを特徴とする、請求
    項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 クロチル−パラジウム−π錯体が存在
    するブタジエンと反応媒体に可溶のパラジウム塩とから
    その場で形成されることを特徴とする、請求項1〜11
    のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 反応混合物中の水濃度を反応混合物の
    重量に対して8重量%以下、好ましくは5重量%以下に
    保つことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 プロセス全体を通じてのCl/Pdモ
    ル比が100以下、好ましくは20以下であることを特
    徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
JP6278616A 1993-10-19 1994-10-19 ブタジエンのヒドロキシカルボニル化法 Expired - Fee Related JP2512391B2 (ja)

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FR93-12666 1993-10-19
FR9312666A FR2711365B1 (fr) 1993-10-19 1993-10-19 Procédé d'hydroxycarbonylation du butadiène.

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JPH07324054A true JPH07324054A (ja) 1995-12-12
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EP (1) EP0648731B1 (ja)
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CA (1) CA2118386C (ja)
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