JPH07323937A - 自動給紙の原稿ガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファクシミリ、複写機等の自動給紙の原稿ガ
イド装置において、原稿の先端の分離ローラに対する接
触を滑らかにする。 【構成】 搬送ガイド２の分離ローラ１より原稿挿入口
側に分離ローラ１へ対して傾斜面を設け、この傾斜面に
シート状で軟質樹脂から成る原稿ガイド６を分離ローラ
１に、接触もしくは若干の隙間を持った位置関係になる
ように貼り付けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ，複写機
等の自動給紙の原稿ガイド装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の自動給紙に於ける原稿セ
ット時の原稿先端引っ掛かり対策については通常二つの
方式がとられており、一つは分離ローラより原稿挿入口
側の搬送ガイド部に原稿の先端が滑らかに分離ローラに
接触するように分離ローラへの傾斜を付けた方式（以
下、「ジャンプ台方式」という）、他の一つは原稿挿入
口側に原稿検知センサを設け、原稿がセットされるとセ
ンサが検知し分離ローラを自動的に一定時間回転させ、
その回転によって原稿を引き込む方式（以下、「プリフ
ィード方式」という）である。以下従来のこれら二つの
方式について、説明する。ジャンプ台方式は図２に示す
ように分離ローラ１は搬送ガイド２の原稿搬送面より分
離ローラ１の円周面がやや飛び出した位置にあり、搬送
ガイド２の分離ローラ１より原稿挿入口側には分離ロー
ラ１へ対して傾斜が設けられており、分離板３は分離ロ
ーラ１に巻き付くように分離ローラ１と接触している。
また、プリフィード方式は図３に示すように分離ローラ
１より原稿挿入口側の搬送ガイド２に原稿検知センサ４
が設けられている。以上のように構成された原稿ガイド
装置について、以下その動作について説明する。先ず、
ジャンプ台方式では図２のように原稿５を原稿挿入口よ
り挿入した際、原稿５の先端は搬送ガイド２に接触し、
そのまま分離ローラ１方向へ進入し、搬送ガイド２の傾
斜部に沿って傾斜面を登り滑らかに分離ローラ１に接触
し、更に進入を続け裏面より押圧されている分離板３と
分離ローラ１の接触部まで進入した時点で止まり、原稿
５のセットは完了する。また、プリフィード方式では図
３のように、原稿５を原稿挿入口より挿入し、搬送ガイ
ド２に沿って進入する途中で、先ず原稿検知センサ４に
て原稿５の通過を確認し、分離ローラ１を一定時間回転
させる。この時、原稿５の先端は原稿検知センサ４を通
過後も搬送ガイド２に沿って進入を続け、分離ローラ１
と接する位置まで来るが、この際、分離ローラ１は進入
方向と同方向に回転しているので、原稿５の先端がスー
ムズに分離ローラ１に接触し、更に進入を続け、裏面よ
り押圧されている分離板３と分離ローラ１の接触部まで
進入した時点で、分離ローラ１の回転が止まり、原稿５
のセットは完了する。また、図４は従来の自動給紙の原
稿ガイド装置（ジャンプ台方式）の、先端逆カール原稿
のセットされるまでの経路を示した側断面図である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方式であるジャンプ台方式では搬送ガイド自身にて
傾斜面を構成するため、部品精度のバラツキにて分離ロ
ーラへの当たりが出たり傾斜角に制限があったり、先端
が逆カールした原稿を挿入した場合、引っ掛かり易いと
いう問題点を有していた。また、プリフィード方式では
原稿検知センサの構成部品や取り付け精度のバラツキ、
さらには原稿をセットする時のタイミングにより、複数
の原稿が同時に給紙される重送や、原稿が給紙されない
給紙不能が発生するという、また図４に図示するように
先端逆カール原稿のセット時に、自動給紙がスムーズに
行われない問題点を有していた。

【０００４】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、分離ローラに対する接触をより滑らかにし、構成
部品のバラツキや人為的なタイミングのバラツキによる
問題発生を防止する自動給紙の原稿ガイド装置を提供す
ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の自動給紙の原稿ガイド装置は分離ローラよ
り原稿挿入口側の搬送ガイド部に分離ローラに接触もし
くは若干の隙間をもたせた位置関係で、シート状の原稿
ガイドを貼り付けたものである。すなわち、本発明は、
複数の原稿をセットする搬送ガイドと、搬送ガイド面よ
り円周面が飛び出した位置に配置され原稿の搬送を行う
分離ローラと、分離ローラと接触する位置を占め分離ロ
ーラとの間に原稿を挟み、押圧しつつ複数の原稿を分離
し搬送させる分離板とより構成されると共に、複数の原
稿をセットする際に原稿の先端が搬送ガイドにより分離
ローラに接する時に、先端逆カール原稿でも分離ローラ
への引っ掛かりを防止するように、搬送ガイドより分離
ローラに接触もしくは若干の間隙を持った位置に、配置
され貼り付けられている軟質の樹脂から成るシート状の
原稿ガイドを備える自動給紙の原稿ガイド装置である。

【０００６】

【作用】本発明はこのように構成したことにより、原稿
をセットする際に原稿の先端がシート状の原稿ガイドに
沿って、滑らかに分離ローラに接触することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施例における要部を
表す側面図である。図１に示すように、分離ローラ１は
搬送ガイド２の原稿搬送面より分離ローラ１の円周がや
や飛び出した位置にあり、搬送ガイド２の分離ローラ１
より原稿挿入口側には分離ローラ１へ対して傾斜面２a
が設けられている。６は搬送ガイド２の先端部に設けら
れ軟質の樹脂から成る原稿シート状の原稿ガイドであ
り、この材質は例えばポリエステルフィルムである。ガ
イド６は傾斜面２a に、その先端が突出して分離ローラ
１に接触もしくは若干の隙間をもった位置関係になるよ
うに、配置されて貼り付けられている。また分離板３は
分離ローラ１に巻き付くように分離ローラ１と接触して
いる。

【０００９】以上のように構成された自動給紙の原稿ガ
イド装置について、以下その動作について説明する。先
ず、原稿５を原稿挿入口より挿入した際、原稿５の先端
は搬送ガイド２に接触し、そのまま分離ローラ１方向へ
進入し、更に搬送ガイド２の傾斜面に貼り付けられた原
稿ガイド６に沿って傾斜面を登り、滑らかに分離ローラ
１に接触し、更に進入を続け、裏面より押圧されている
分離板３と分離ローラ１の接触部まで進入した時点で止
まり、原稿５のセットは完了する。従って、複数の原稿
５をセットする際でも、図５に示すように、例え先端逆
カール原稿であっても、原稿５の先端が軟質の樹脂から
成る原稿ガイド６により、原稿５はより奥まで案内さ
れ、分離ローラ１に接する時に分離ローラ１へ引っ掛か
るようなことは生じない。

【００１０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、搬送ガイドの分離ローラより原稿挿入口側に傾斜を
設け、シート状の原稿ガイドをこの傾斜面に分離ローラ
に接触もしくは若干の隙間をもった位置関係になるよう
に貼り付けることにより、原稿先端の分離ローラに対す
る接触を著しく滑らかにして、原稿を所定の位置まで挿
入させ、かつ特に先端が逆カールした原稿の自動給紙の
効能をより向上させた原稿ガイド装置が得られるという
特段の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における自動給紙の原稿ガイ
ド装置の要部の概念を示した側断面図

【図２】従来の自動給紙の原稿ガイド装置（ジャンプ台
方式）の要部の概念を示した側断面図

【図３】従来の自動給紙の原稿ガイド装置（プリフィー
ド方式）の要部の概念を示した側断面図

【図４】従来の自動給紙の原稿ガイド装置（ジャンプ台
方式）での先端逆カール原稿のセットされるまでの経路
を示した側断面図

【図５】本発明の一実施例における自動給紙の原稿ガイ
ド装置での先端逆カールのセットされるまでの経路を示
した側断面図

【符号の説明】

１ 分離ローラ ２ 搬送ガイド ３ 分離板 ４ 原稿検知センサ ５ 原稿 ６ 原稿ガイド

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の原稿をセットする搬送ガイドと、前
   記搬送ガイド面より円周面が飛び出した位置に配置され
   前記原稿の搬送を行う分離ローラと、前記分離ローラと
   接触する位置を占め前記分離ローラとの間に前記原稿を
   挟み押圧しつつ前記複数の原稿を分離し搬送させる分離
   板とより構成されると共に、前記複数の原稿をセットす
   る際に前記原稿の先端が前記搬送ガイドにより前記分離
   ローラに接する時に前記分離ローラへ引っ掛かりを防止
   するように前記搬送ガイドより前記分離ローラに接触も
   しくは若干の間隙をもった位置に配置され貼り付けられ
   ているシート状の原稿ガイドを備えることを特徴とする
   自動給紙の原稿ガイド装置。
2. 【請求項２】前記原稿ガイドは軟質の樹脂でシート状で
   あることを特徴とする請求項１記載の自動給紙の原稿ガ
   イド装置。