JPH0732262A - 多軸研削盤の制御装置 - Google Patents

多軸研削盤の制御装置

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JPH0732262A
JPH0732262A JP17821893A JP17821893A JPH0732262A JP H0732262 A JPH0732262 A JP H0732262A JP 17821893 A JP17821893 A JP 17821893A JP 17821893 A JP17821893 A JP 17821893A JP H0732262 A JPH0732262 A JP H0732262A
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work chuck
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雅生 櫻川
Akiya Hayashi
聡哉 林
Atsuo Niimi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多軸研削盤の夫々のワークチャック軸におけ
る加工精度の向上を統一的に、かつ、簡単に達成するこ
と。 【構成】 複数のワークチャック軸12A、12Bを有
した多軸研削盤10の全ワークチャック軸に付き夫々、
研削加工後の加工精度を加工精度測定手段46、48で
2回ずつ測定し、差値を演算することにより各ワークチ
ャック軸12A、12B毎に加工精度の変化量を研削条
件演算手段52で求め、各軸毎の変化量を全軸に就いて
平均値を演算し、演算結果の平均変化量から各ワークチ
ャック軸12A、12B別の加工精度の予測を行い、次
回の研削加工々程で予測される加工精度の低下を修正す
べく、砥石の研削加工条件のパラメータ値をフィードバ
ック制御で調節、修正することにより、該各ワークチャ
ック軸12A、12Bの研削加工精度を修正し、加工精
度の向上を図る構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワークの研削加工にお
ける加工精度の改良に関し、特に、複数のワークチャッ
ク軸を有し、該夫々のワークチャック軸に保持されたワ
ークを砥石軸の軸先端に取着した1つの砥石又は砥石車
で研削加工する多軸研削盤の研削加工精度を、夫々のワ
ーク加工面のテーパ値から検出し、該検出結果に基づい
て複数のワークチャック軸における加工精度の平均変化
量を求め、同平均変化量に従って各ワークチャック軸別
に、砥石の加工条件に相当する所定のパラメータを求め
る共に該求めたパラメータにより各ワークチャック軸毎
に砥石の研削加工条件を修正して加工精度を修正するよ
うにした多軸研削盤の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にワークの研削加工においては、円
滑度の高い面粗度と共に所望の加工寸法に対して高加工
精度が求められる。従って、研削盤においては、従来か
ら、インプロセスまたはポストプロセスにおいてワーク
の加工寸法を測定し、測定結果をフィードバックして加
工精度の修正を図る構成が採られているが、他方、研削
盤は、ワークを保持、回転させるワークチャック軸の高
速回転駆動され、又砥石を先端に取着した砥石軸も高速
回転駆動されるために、同研削盤の機体全般に渡り駆動
モータからの発熱等による熱膨張を起こし易く、ワーク
チャック軸周囲、砥石軸周囲等の変形、並びに研削加工
の進捗に伴う砥石の摩耗やドレッシング処理後の作用時
間の経過に応じた切れ味の低下等の砥石条件の変化が、
研削加工精度を低下させる顕著な原因となっている。
【0003】このような研削盤の加工精度の低下を改善
する対策として特開昭62−107970号公報は、研
削盤の制御装置として、先端に砥石を備えた砥石軸を有
し、かつ砥石を修正工具で修正する修正装置研削盤にお
いて、ワークの軸方向の砥石の往復移動(オシレーショ
ン)の中心点ないしワークに対する砥石の傾斜角を調整
してワークのテーパ化を修正するテーパ修正装置と、ワ
ークの加工個数を検出る加工数検出器と、砥石径を検出
する砥石径測定器と、加工済みワークのテーパ量を測定
するテーパ測定部と砥石径、砥石修正工具の摩耗状態等
に応じて、テーパ修正装置を制御するテーパ修正装置と
を備え、研削加工精度の修正を行う制御装置を開示して
いる。つまり、研削加工の進捗に応じた加工精度の変化
を検出して研削条件を変更することで加工精度の向上を
図るようにしたものを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
従来の提案に係る研削盤の制御装置は、単一のワークチ
ャック軸を備えた研削盤に係る。他方、近年、複数のワ
ークチャック軸を備えて1回のチャックで複数の軸に複
数のワークを保持し、単一の砥石軸の先端に取着された
砥石により、複数のワークに対する研削工程を一連の研
削工程として遂行し得る多軸研削盤が実用化されてい
る。このような多軸研削盤においては、それぞれのワー
クチャック軸毎に加工精度の平均値を測定すると、一般
的に軸間で異なった結果が出る。つまり、このような多
軸研削盤に対して上述した従来の加工精度の修正制御方
法を適用すると、複数台の制御装置が必要になると言う
不都合がある。
【0005】然しながら、多軸研削盤において、複数の
ワークチャック軸における加工精度の低下傾向は、複数
のワークチャック軸における幾つかの軸においては、加
工精度が所望の加工寸法値に対して例えば、ワークの実
際の研削加工寸法がチャック軸端側から自由端側に向け
て末広がりにテーパ形状化した加工精度の低下傾向を呈
し、残余の軸においては、逆向きにテーパ形状化した加
工精度の変化傾向を呈するようなことは無く、常に、全
軸が統一的に同じ加工精度の変化傾向を呈するようにな
る。
【0006】依って、本発明の目的は、このような多軸
研削盤の加工精度の変化傾向における統一性に着目し、
一つの制御手段による制御作用で複数のワークチャック
軸の加工精度の低下を修正することが可能な多軸研削盤
の制御装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成すべく、複数のワークチャック軸上のワークに対し
て所定の研削加工プログラムに従って1つの砥石軸に取
着した砥石により次々と研削加工を遂行し、かつ、ドレ
ッサ装置により砥石のドレッシングを適宜に遂行する構
成を有した多軸研削盤において、全数のワークチャック
軸に関してそれぞれ研削加工後の加工精度を加工精度測
定手段で2回ずつ測定し、差値を演算することにより各
ワークチャック軸毎に加工精度の変化量を演算手段によ
って求め、それらの一連の各軸毎の変化量を全軸に就い
て平均値を演算し、演算結果として得られた加工精度の
平均変化量を各ワークチャック軸別の加工精度の予測に
用い、次回の研削加工々程で予測される加工精度の低下
を修正すべく、砥石の研削加工条件の設定値をフィード
バック制御で調節、修正することにより、該各ワークチ
ャック軸の研削加工精度を修正し、加工精度の向上を図
ると言う技術思想に立脚した制御装置を構成したもので
ある。
【0008】すなわち、本発明によれば、複数のワーク
チャック軸と、該複数のワークチャック軸に保持された
ワークの研削加工を遂行する砥石を先端に取着した砥石
軸と、該砥石軸に取着した砥石によるワーク研削加工を
所定の数値制御プログラムに従って制御する数値制御手
段と、砥石ドレッシング用のドレッサ装置とを備えた研
削盤の各ワークチャック軸における研削加工精度を修正
する多軸研削盤の制御装置において、前記砥石により研
削加工されたそれぞれのワークチャック軸上のワークの
研削加工精度をテーパ値を介して検出する加工精度検出
手段と、前記砥石軸の砥石によって現在ワーク研削加工
中のワークチャック軸を識別、検出するワークチャック
軸検出手段と、前記ドレッサ装置による砥石の目立て状
態を示すドレッシングデータを検出、送出するドレッシ
ングデータ検出手段と、前記各ワークチャック軸に保持
された各ワークに対する前記砥石の研削加工条件を示す
所定のパラメータを調節し、該各ワークの研削加工精度
を修正可能な加工精度修正手段と、前記加工精度検出手
段によって検出された前記各ワークチャック軸毎の加工
精度を表すテーパ値のデータ、前記ワークチャック軸検
出手段によって検出されるワークチャック軸の識別番
号、前記ドレッシングデータ検出手段によって検出、送
出される前記ドレッシングデータ等から前記複数のワー
クチャック軸に関する加工精度の平均変化量を求めると
共に該加工精度の平均変化量に応じて各ワークチャック
軸毎に前記砥石の研削加工条件に相当した所定パラメー
タ値を求め、該求めたパラメータ値に従って前記加工精
度修正手段を作動させ、各ワークチャック軸別の加工精
度を修正する加工精度修正制御手段と、を具備した構成
を有する多軸研削盤の制御装置が提供されるのである。
【0009】
【作用】上述の構成によれば、加工精度修正制御手段
は、各ワークチャック軸別の砥石の研削加工条件に相当
した所定のパラメータの設定時に全ワークチャック軸に
関して求めた加工精度の平均変化量をフィードバックし
て修正、調節したパラメータの値を求め、該修正後のパ
ラメータ値を加工精度修正手段に印加して該加工精度修
正手段を作動させるので、1つの制御装置により複数の
ワークチャック軸を有した多軸研削盤の各ワークチャッ
ク軸別に加工精度の修正を遂行することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて、更に詳細に説明する。図1は本発明の実施例に係
る多軸研削盤の制御装置の全体的な構成を示すブロック
図、図2は、同制御装置によって遂行される加工精度の
修正作用を示すフローチャートである。
【0011】さて、図1を参照すると、本発明の実施例
に係る多軸研削盤10は、一例として2つのワークチャ
ック軸12A、12Bを基台13上に立設された機体1
4の前面に備えた内面研削盤として構成され、上記の機
体14内には両ワークチャック軸12A、12Bを回転
駆動する回転モータや減速歯車機構等が内蔵されてい
る。
【0012】上記ワークチャック軸12A、12Bはそ
れぞれ、先端に周知のチャック爪機構を有してワークW
1やW2を掴持し、これらのワークチャック軸12A、
12Bと対向した位置に、砥石台16に設けられてい
る。この砥石台16上には、砥石スピンドル18が設け
られ、該砥石スピンドル18に高速回転可能に収納され
た砥石軸18aの先端に砥石20が着脱自在に取着さ
れ、この砥石20の高速回転によって各ワークチャック
軸12A、12Bに掴持されたワークW1、W2にそれ
ぞれ研削加工を遂行することができるように構成されて
いる。このとき、上記の砥石台16及び砥石スピンドル
18は、砥石20に切込み送りを付与するための砥石送
り機構、砥石20にオシレーション動作(往復動)を付
与するオシレーション機構等を内蔵し、更に、必要に応
じて砥石20をワークチャック軸112Aまたは12B
と平行な軸方向にトラバース動作させるトラバース機構
や砥石20の研削端面部を、ワークW1またはW2の被
加工面に対して所定の傾斜角(スイベル角)で当接させ
るように回動、調節するスイベル機構等も具備されてい
る。
【0013】さて、上記の機体14は、例えば、両ワー
クチャック軸12A、12Bと平行な水平な軸心回りに
旋回可能に形成され、同機体14の前面に設けられた2
つのワークチャック軸12A及び12Bのいずれか片方
の軸12A又は12Bが砥石20と軸方向に対向した位
置、つまり砥石20による研削加工作用を受ける位置に
割出し可能なように構成されている。従って、該機体1
4は各ワークチャック軸12A、12Bの側部に軸番号
識別用のドグ30Aまたは30Bを具備し、これらのド
グ30A又は30Bが、所定位置に固設されたリミット
スイッチ等から成る軸番号検出器32と係合したとき、
どちらのワークチャック軸12A又は12Bが砥石20
による研削加工位置に割り出されているかが検出できる
ように構成され、同検出器32の検出信号は、ワークチ
ャック軸番号検出手段34に送出されている。
【0014】砥石台16の近傍には砥石20のドレッシ
ングを行うドレッサ40が設けられており、同ドレッサ
40と砥石台16とが相互に接近、又は離反可能に形成
されており、接近時に砥石20に目立て用のドレッシン
グ作用を遂行し得るように設けられ、同ドレッサ40
は、後述する数値制御装置NCからの所定の研削プログ
ラムに従って適宜にドレッシング指令を砥石状態検出手
段42を介して受信したときに、ドレッシング作用を遂
行するように構成されている。従ってまた、上記砥石状
態検出手段42を介して数値制御装置NCからはドレッ
シングによって目立てされた砥石20が、その後にワー
クW1又はW2に何回研削作用を実行したか或いは同種
のワーク研削作用を繰り返し遂行する場合にはドレッシ
ング後に何個、ワーク研削加工を実行したかによって変
化する砥石20の研削作用面の目立て状態、すなわち、
砥石状態の検出信号を検出することが可能になってい
る。
【0015】更に、機台13上にはワークW1、W2等
の研削加工精度を検出する加工精度測定器46が設けら
れており、同加工精度測定器46は、周知の電気マイク
ロメータやマーポス内径測定器等から成り、先端に測定
プローブ46Aを有し、例えば、ワークW2の内面研削
工程において、同ワークの被研削加工面内に測定プロー
ブ46aを装填し、同ワークW2がワークチャック軸1
2Bのチャック端側からワーク先端側に向けてどのよう
なテーパ度を有するかを測定すること、つまり、ワーク
先端側に向けて末広がりのテーパ形状を有しているか、
収斂形のテーパ形状を有しているかを実測して被研削加
工面の加工精度を測定し得るように形成され、測定デー
タは、加工精度検出器48へ送出されるように構成され
ている。つまり、加工精度測定器46と加工精度検出器
48により、本発明に必須の加工精度検出手段が構成さ
れているのである。
【0016】なお、上記加工精度測定器46も、上述し
た数値制御装置からの測定指令に応じて自動的に加工精
度の測定を実行するように接続、構成することが望まし
く、よって、ワークの加工精度を所定の研削加工工程の
途次、加工工程の終了後等の任意の時期に測定を実行す
ることが可能になっているが、勿論、作業者の介入によ
り手動的に加工精度の測定を実行するように構成するこ
とも可能である。さて、本発明によれば、更に、ワーク
の研削加工精度の修正を行う主装置としての制御装置が
設けられており、この制御装置は、機台13外の制御盤
上に設けられ、周知のパーソナルコンピュータ等に依っ
て構成することが可能な研削制御部50を備えて構成さ
れ、かつ上述した多軸研削盤のワークチャック軸番号検
出手段34、砥石状態検出手段42、加工精度測定器4
6及び加工精度検出器48とから成る加工精度検出手段
等と信号ラインを介して接続された構成を有している。
【0017】この制御部50は、上述の多軸研削盤の複
数のワークチャック軸12A、12Bにおいてそれぞれ
遂行されるワーク研削加工の加工精度をフィードバック
制御方式で修正するために、周知のプロセッサユニット
またはCPUから成り、かつ、所定の演算式等を予め記
憶したメモリ手段52Aを接続、具備した研削条件演算
手段52を備え、同研削条件演算手段52には、上述し
た加工精度検出手段48、砥石状態検出手段42、ワー
クチャック軸番号検出手段34等からの検出信号が図示
されていないインターフェース手段を介して入力されて
いる。同研削条件演算手段52には、ワークチャック軸
数に対応して研削条件設定手段54A、54Bが接続さ
れ、各ワークチャック軸12A、12Bに関して上記の
研削条件演算手段52によって求めた夫々の研削条件、
例えば、砥石オシレーション(往復動)のストローク
量、同オシレーションの開始位置または終了位置等の条
件、或いは砥石20を取着した砥石軸18Aのスイベル
角の設定により砥石20の研削加工部のワーク被加工面
に対する傾斜角等、加工精度に影響を及ぼすパラメータ
を格納、記憶することが可能になっている。また、これ
らの研削条件設定手段54A、54Bは、複数のワーク
チャック軸別の研削条件を選択する手段として設けられ
た軸別研削条件選択手段56に接続され、故に、該軸別
研削条件選択手段56は、ワークチャック軸12A又は
12Bの夫々の研削条件を上記の研削条件設定手段54
A、54Bから選択的に読み出すことが可能に構成さて
いる。
【0018】更に、この研削制御部50は、本発明の加
工精度修正手段を構成する研削条件変更手段58を備
え、この研削条件変更手段58が、砥石20の研削条件
を現在値から上記の各軸毎の研削条件設定手段54A、
54Bに格納、記憶された研削条件に変更、設定して加
工精度の修正を実行させる手段であり、実際には数値制
御装置NCに新たな研削条件を送出して同数値制御装置
NCによる研削加工プログラムの研削条件を修正して砥
石20による研削作用を調節、修正する構成を有してい
るのである。
【0019】次に上述した制御装置によって遂行される
研削加工精度の修正作用を以下に説明する。なお、以下
の説明は、便宜上、ワークW1、W2の円筒内面を内面
研削する場合の例に就いて図1と共に図2のフローチャ
ートを参照しながら説明する。多軸研削盤のワークチャ
ック軸12A、12Bによって掴持されたワークW1、
W2の研削加工を遂行する研削加工々程においては、通
常、数値制御装置NCからの研削加工プログラムに従っ
て先ず、何れか一方のワークチャック軸12Aがワーク
W1の加工を行い、加工後の加工精度の測定等を遂行
し、次に、ワークチャック軸12Bによって掴持された
ワークW2に同様に研削加工と加工後の加工精度測定を
遂行する。そして、この間にワークチャック軸12Aに
は新たなワークW1の交換、取付けを行い、次の研削加
工に備える。勿論、ワークチャック軸12Bに対しても
研削加工が終了したワークW2を新たなワークW2に交
換するワーク交換、取付けが順次に遂行される。
【0020】さて、上述した多軸研削盤の研削加工々程
の間に、ワークW1及びW2の加工精度、代表的には、
同ワークの被加工円筒内面の内奥位置から入口先端位置
までの長さと、両位置における直径の値とからテーパ値
が加工精度測定器46により測定され、その測定結果の
テーパ値に関するデータは、加工精度検出器48から検
出信号ラインを介して研削制御部50の研削条件演算手
段52に接続したメモリ手段52Aへ入力され、同メモ
リ手段52Aに一旦、記憶、蓄積される(ステップ
1)。
【0021】ここで、加工精度の検出データは、各ワー
クチャック軸12A、12Bについて少なくとも前回加
工後と今回加工後との2度の研削加工工程後に加工精度
の測定、検出を行い、それらの2つの加工精度の検出デ
ータをメモリ手段52Aに記憶、蓄積する。従って、図
示実施例と異なり、N個のワークチャック軸を備えた多
軸研削盤では、(2×N)個の加工精度のデータを記
憶、蓄積し、また、図示例のように2つのワークチャッ
ク軸12A、12Bを具備した研削盤では4つの加工精
度データを記憶、蓄積する。
【0022】他方、このうようなワークW1、W2の研
削加工々程の間に、多軸研削盤の砥石20に対してドレ
ッサ40によりドレッシングが遂行されて砥石20の目
立てが行われたか否かのデータ、つまり、砥石状態のデ
ータが数値制御装置NCの加工プログラムから砥石状態
検出手段42を介して検出され、この砥石状態検出信号
も信号ラインを介して研削制御部50のメモリ手段52
Aに入力され、同手段52Aに記憶、蓄積される(ステ
ップ2)。
【0023】同じく、ドク30A、30Bをリミットス
イッチ32で検出したワークチャック軸12A、12B
の軸番号もワークチャック軸番号検出手段34により検
出されて、その検出データは研削制御部50のメモリ手
段52Aに入力され、記憶されている(ステップ3)。
【0024】このようにしてメモリ手段52Aは、各ワ
ークチャック軸12A、12Bの軸番号と対応させて加
工精度の検出データ及び砥石状態のデータを記憶、蓄積
しており、次に、これらの諸検出データは、研削条件演
算手段52によって読み出され、同手段52において、
各ワークチャック軸12A、12B毎に加工精度の変化
量、つまり、テーパ値の変化量が演算される。この演算
は、多軸研削盤の複数のワークチャック軸における加工
精度の変化は、全軸において統一的に増大するか又は減
少するか等の同傾向を有することに着目して同じ引き算
式に基づいて遂行される。即ち、例えば、ワークチャッ
ク軸12Aにおける前回と今回との加工精度の検出デー
タである2つのテーパ値をA1,A2とすると、それら
の差を求める演算を行い、変化量ΔA=A2−A1を求
める。同様に、ワークチャック軸12Bにおける前回と
今回との加工精度の検出データである2つのテーパ値を
B1,B2とすると、変化量ΔB=B2−B1なる演算
を行わう。
【0025】続いて同研削条件演算手段52は、上記の
演算結果として得られたΔA、ΔBをワークチャック軸
数、X=2で割算することにより、平均変化量ΔAV
(2)=(ΔA+ΔB)/2を求める(ステップ4)。
ここで、ワークチャック軸数がNであれば、同様の手法
でN個の各ワークチャック軸に関してΔA、ΔB・・・
ΔNのN個の加工精度の変化量が求められ、それらの全
軸数X=Nで割算した平均変化量ΔAV(N)を求める
ことは言うまでもない。
【0026】こうして、全ワークチャック軸数に関して
加工精度の変化量の平均値ΔAV(2)を求めた後、こ
れらを今回の加工精度の検出データA1及びB2に加算
して次回の加工精度のデータを予測値として一旦、メモ
リ手段52Aに入力、記憶させる。次いで、上述に得ら
れた次回の加工精度の予測値から、次回にそれぞれのワ
ークチャック軸12A、12BでワークW1及びW2の
研削加工を行う場合の研削条件を調節、修正するための
値を決定するのである(ステップ5)。この決定は、例
えば、ワークの内面研削加工後の研削精度を示すデータ
値、つまり、ワークのワークチャック軸端側から先端側
までのテーパ値の変化量が従前の測定、検出の結果、プ
ラスの増加傾向を示している場合とマイナスの増加傾向
を示している場合との両傾向に従って研削条件をどのよ
うに調節、変化させるかを予め実験的に縦軸、横軸の関
係で複数の点に就いて求め、グラフデータにしてメモリ
手段52Aに格納、登録しておく。
【0027】そして、上述した次回の加工精度の予測値
を求めたとき、その予測値と今回の測定、検出による加
工精度A2及びB2との間の差値として求められる変化
量がどのような増加傾向を有しているかを研削条件演算
手段52により判断し、その判断結果をメモリ手段52
Aの上記データテーブル又はグラフデータと照合して研
削条件の調節、修正値を求めることにより同演算手段5
2が決定するように構成すれば良い。
【0028】なお、研削加工条件としては、最も好適な
値として、砥石スピンドル18の砥石20に研削加工作
用時に付与されるオシレーション動作(往復動)のスト
ローク量、オシレーション動作の前、後端位置等をパラ
メータとして用いる。また、上述した研削条件のデータ
テーブル又はグラフデータを実験的に求める段階では、
砥石20のドレッシング状態をも考慮して求めるように
しておけば、ステップ2において砥石条件検出手段42
を介して入力された砥石状態の検出入力をも考慮して研
削条件の調節、修正値を決定することができる。
【0029】上記に求めた研削加工条件の調節、修正値
は、現在の加工条件値を調節、修正して次回の研削加工
を実行するための研削条件を求めるために用いられ、か
くして求めた修正後の研削加工条件は、ステップ3にお
いてワークチャック軸番号検出手段34からメモリ手段
52Aに入力、記憶されている軸番号と対応させて、各
ワークチャック軸12A、12B毎に研削条件設定手段
54、54に設定される(ステップ6)。こうして次回
の研削加工条件の設定後、次回の研削加工が各ワークチ
ャック軸12A、12Bで順次に遂行されるとき、軸毎
研削条件設定手段56は、各軸毎に研削条件設定手段5
4、54に設定されている研削加工条件を選択して読み
出し、研削条件変更手段58に入力する(ステップ
7)。
【0030】従って、同研削条件変更手段58は、入力
された研削加工条件を多軸研削盤の数値制御装置NCに
入力し、この研削加工条件に従って次回の研削加工を各
ワークチャック軸12A、12Bで遂行させるのである
(ステップ8)。上述した実施例では、近時、多用され
るオシレーション研削法により砥石20にオシレーショ
ン動作を付与しながらワークの内面研削加工を行う場
合、一般的に研削加工々程の進行に従って砥石摩耗や機
体の熱変位等により研削加工精度が経時的に低下する
が、そのような事態の下で、研削加工の加工精度を向上
させるためにはワークの被研削加工面に発生するテーパ
化を低減させるべく、砥石台16、砥石スピンドル18
を介して砥石20に付与されるオシレーション動作の
前、後端位置やストローク量を調整することが効果的で
あることが、知られていることから、研削加工精度の向
上に、上述のように、研削加工後にテーパ値を測定、検
出し、その検出結果をフィードバックして次回の研削加
工に関し、オシレーション位置を修正パラメータにして
調節、修正を行うようにしたものである。
【0031】しかも、多軸研削盤では各ワークチャック
軸毎に研削加工精度の低下が統一的傾向により発生する
ことに着目し、全軸に関する加工精度の平均変化量を演
算で求め、この平均変化量を用いて次回の加工精度の予
測変化量を求め、求めた予測変化量を、上記のオシレー
ション位置の修正によって低減させ、加工精度の向上を
得るようにしたものである。
【0032】なお、上述した実施例は、研削加工条件の
調節、修正のパラメータにオシレーション位置やオシレ
ーションストローク量を調節する場合に就いて説明した
が、同様に、砥石20を取着した砥石18Aを回動さ
せ、砥石20の研削加工面部分とワークの被研削加工面
との傾き角(スイベル角)をパラメータとして選定し、
同パラメータを調節、修正するようにしても上述した実
施例と同様な作用、効果を達成することができる。
【0033】更に、上述した実施例では、研削加工精度
の指標となるテーパ値の測定、検出を2回行って変化量
を求め、この変化量がプラス増加傾向かマイナス増加傾
向に従ってオシレーション位置を修正するようにした
が、これに代えて、種々のテーパ値と、砥石に付与する
オシレーション位置との関係を広いテーパ値の範囲に渡
って予め実験的に求め、その関係を例えば、表(テーブ
ル)にしてメモリ手段に登録し、研削加工々程で、加工
精度の修正のために、上述のようにオシレーション位置
をフィードバックにより修正する段階では、上記に記憶
した関係から実測、検出されたテーパ値がどのようなテ
ーパ値の範囲において生じているかに応じてオシレーシ
ョン位置の修正値に重み付けを行って修正すれば、被研
削加工面におけるテーパ化がどの程度発生しているかに
従って修正されるので、加工精度をより細密に改善、向
上させることも可能となる。
【0034】
【発明の効果】以上、本発明によれば、複数のワークチ
ャック軸を有した多軸研削盤において、全数のワークチ
ャック軸に関してそれぞれ研削加工後の加工精度を加工
精度測定手段で2回ずつ測定し、差値を演算することに
より各ワークチャック軸毎に加工精度の変化量を演算手
段によって求め、それらの一連の各軸毎の変化量を全軸
に就いて平均値を演算し、演算結果として得られた加工
精度の平均変化量を各ワークチャック軸別の加工精度の
予測に用い、次回の研削加工々程で予測される加工精度
の低下を修正すべく、砥石の研削加工条件の設定値をフ
ィードバック制御で調節、修正することにより、該各ワ
ークチャック軸の研削加工精度を修正し、加工精度の向
上を図るようにしたので、多軸研削盤の夫々の軸におけ
る加工精度を夫々独立に修正、改善する場合の煩瑣性に
比較して加工精度の向上を比較的簡単に、しかも合理的
に達成できる効果が奏せられるのである。
【0035】また、多軸研削盤では、複数のワークチャ
ック軸の全数に就いて加工精度の変化量の増加傾向が統
一的に発生することに着目したことにより、各ワークチ
ャック軸における加工精度の変化量を求める際に、前回
及び今回の2回の研削加工後だけにワークの加工精度の
測定、検出を行えば良く、各ワークチャック軸毎に独立
に加工精度の変化傾向を求める場合には、多数回にわた
って研削加工精度を測定、検出しなければ変化傾向が把
握できないことに対比して加工精度の変化傾向を迅速に
見出し、研削加工条件を修正することにより、研削加工
精度の向上を図り得るので効率的な研削加工精度の向上
を達成できる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る多軸研削盤の制御装置の
全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】同制御装置によって遂行される加工精度の修正
作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…多軸研削盤10 12A…ワークチャック軸 12B…ワークチャック軸 13…機台 14…機体 16…砥石台 18A…砥石軸 20…砥石 30A…ドグ 30B…ドグ 32…リミットスイッチ 34…ワークチャック軸番号検出手段 40…ドレッサ 42…砥石状態検出手段 46…加工精度測定器 48…加工精度検出器 50…研削制御部 52…研削条件演算手段 52A…メモリ手段 54…研削条件設定手段 56…軸毎研削条件選択手段 58…研削条件変更手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のワークチャック軸と、該複数のワ
    ークチャック軸に保持されたワークの研削加工を遂行す
    る砥石を先端に取着した砥石軸と、該砥石軸に取着した
    砥石によるワーク研削加工を所定の数値制御プログラム
    に従って制御する数値制御手段と、砥石ドレッシング用
    のドレッサ装置とを備えた研削盤の各ワークチャック軸
    における研削加工精度を修正する多軸研削盤の制御装置
    において、 前記砥石により研削加工されたそれぞれのワークチャッ
    ク軸上のワークの研削加工精度をテーパ値を介して検出
    する加工精度検出手段と、 前記砥石軸の砥石によって現在ワーク研削加工中のワー
    クチャック軸を識別、検出するワークチャック軸検出手
    段と、 前記ドレッサ装置による砥石の目立て状態を示すドレッ
    シングデータを検出、送出するドレッシングデータ検出
    手段と、 前記各ワークチャック軸に保持された各ワークに対する
    前記砥石の研削加工条件を示す所定のパラメータを調節
    し、該各ワークの研削加工精度を修正可能な加工精度修
    正手段と、 前記加工精度検出手段によって検出された前記各ワーク
    チャック軸毎の加工精度を表すテーパ値のデータ、前記
    ワークチャック軸検出手段によって検出されるワークチ
    ャック軸の識別番号、前記ドレッシングデータ検出手段
    によって検出、送出される前記ドレッシングデータ等か
    ら前記複数のワークチャック軸に関する加工精度の平均
    変化量を求めると共に該加工精度の平均変化量に応じて
    各ワークチャック軸毎に前記砥石の切削加工条件に相当
    した所定パラメータ値を求め、該求めたパラメータ値に
    従って前記加工精度修正手段を作動させ、各ワークチャ
    ック軸別の加工精度を修正する加工精度修正制御手段
    と、を具備したことを特徴とする多軸研削盤の制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123074A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Micron Seimitsu Kk コンパクト形インデックス装置、及びインデックス装置をコンパクトに構成する方法
JP2009034783A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Denso Corp 内面研削パターン設定装置、内面研削装置、内面研削パターン設定方法、内面研削方法及びプログラム

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