JPH07319980A - 座席管理装置 - Google Patents

座席管理装置

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JPH07319980A
JPH07319980A JP11676794A JP11676794A JPH07319980A JP H07319980 A JPH07319980 A JP H07319980A JP 11676794 A JP11676794 A JP 11676794A JP 11676794 A JP11676794 A JP 11676794A JP H07319980 A JPH07319980 A JP H07319980A
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ticket
seat
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reading device
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JP11676794A
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Hajime Ohata
元 大波多
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】座席を占有する特急列車などで、その乗客が正
規の乗車券など、その座席を占有するに有効な権利を有
していることを、車掌や管理者、あるいは、他の乗客な
どに容易に提示することのできる座席管理装置を提供す
る。 【構成】列車内の各座席0にそれぞれ切符読取装置1を
設けることにより、座席を利用する乗客が所持する有効
期間、有効区間などの情報が記録されている切符3から
上記情報を読取る。この各切符読取装置1で読取った切
符3の情報を中央制御装置へ送ることにより、あらかじ
め設定される有効期間、有効区間などの情報と照合し
て、その切符3が有効であるか否かを判定する。この中
央制御装置の判定結果に基づき、各座席0にそれぞれ設
けられた表示部2を点灯、消灯制御する。切符読取装置
1は複数種の切符を受付ける機能を有しており、また、
表示部2はその複数種の切符3の組合せ条件を表示可能
となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、鉄道機関に
おいて、特急列車の座席に着席した利用者の乗車券や特
急券の所持確認、あるいは、映画館や劇場などの入場
券、指定席券の所持確認などを行なう座席管理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一例として、特急列車の乗客(利用者)
の乗車券、特急券、場合により指定券の所持を確認する
場合について考える。通常、これらの切符(利用媒体)
を乗客が所持しているか否かの確認は、列車の発車後、
車掌が各車両を回り、その提示を求めて内容を確認す
る、いわゆる検札によって行なわれている。この検札業
務は、本来列車の走行中に全ての乗客に対して行なうこ
とにより完全となるが、検札業務に時間がかかることか
ら、実際は不可能な場合が多い。
【0003】また、多くの列車は、始発駅、終着駅以外
に停車駅があり、停車駅間で利用する乗客もいることか
ら、この検札作業は当該列車で1回行なえば良いわけで
はなく、数回行なう場合が一般的である。同一人物に何
回も乗車券などの提示を求めるのは、乗客サービス上問
題となるために、車掌は、検札の際には乗車券や特急券
などに確認済みの印を記録するとともに、その乗客が着
席している座席位置と乗車区間などを所持している座席
表に記録して、同一人物に複数回の検札を行なうような
問題が生じないように配慮している。
【0004】また、映画館、劇場などでは、通常、入場
時に管理者が入場券の確認を行なうが、着席後に券の所
持を確認することは、観劇中の観客の妨げになるために
不可能である。このため、1回の入場で同一のプログラ
ムを何回も見たり、座席のランクがある場合には、他の
ランクの席に移動できたりしてしまう状況にある。これ
を防止するために、毎回のプログラムの前後に観客の入
れ替えを行なったり、座席のランクをまたがることがで
きないように、座席に囲いを設けたりすることが必要と
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の列車における検札の場合、車掌は乗客ひとりひとりの
座席を回り、乗車券などの提示を口頭で求め、前述のよ
うな手続きを順次行なうために、検察業務の遂行に時間
がかかり、労働負担が多い上、ある停車駅と次の停車駅
との間で全ての乗客の検札を行なうことが不可能である
ために、検札漏れが生じる可能性がある。
【0006】また、寝ている乗客に対しては、起こして
検札を行なわなければならず、乗客サービス上において
問題がある上に、自由席車両などで乗客が席を移動する
と、車掌の持っている座席表との食い違いが出るため
に、移動した乗客は再度乗車券の提示を求められ、さら
に、移動元の座席に新たに着席した乗客は、検札できな
い可能性がある。
【0007】また、映画館や劇場などでは、着席した観
客の確認ができないために、前述のように入れ替えを行
なわなければならなくなったり、異なるランクの座席間
で囲いを設けるなどの施策が必要となり、設備面や観客
の回転効率が低下する可能性がある。
【0008】そこで、本発明は、たとえば、座席を占有
するような列車や映画館、劇場などで、その乗客あるい
は観客などの利用者が正規の乗車券や入場券など、その
座席を占有するに有効な権利を有していることを、車掌
や管理者、あるいは、他の乗客や観客などに容易に提示
することのできる座席管理装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る座席管
理装置は、管理する複数の座席にそれぞれ設けられ、そ
の座席を利用する利用者が所持する少なくとも有効性を
判定するための情報が記録されている複数種の利用媒体
を受入れ、その利用媒体から前記情報を読取る複数の読
取手段と、この各読取手段で読取った複数種の利用媒体
の情報を組合せ、この組合せた情報に基づき、その座席
を占有するに有効であるか否かを判定する判定手段と、
この判定手段の判定結果を前記複数種の利用媒体の組合
せ条件として前記各読取手段に対応させてそれぞれ表示
する表示手段とを具備している。
【0010】第2の発明に係る座席管理装置は、移動す
る車両において管理する複数の座席にそれぞれ設けら
れ、その座席を利用する利用者が所持する少なくとも利
用有効範囲を示す有効範囲情報が記録されている利用媒
体を受入れ、その利用媒体から前記有効範囲情報を読取
る複数の読取手段と、この各読取手段で読取った利用媒
体の有効範囲情報をあらかじめ設定される有効範囲情報
と照合することにより、その座席を占有するに有効であ
るか否かを判定する判定手段と、この判定手段の判定結
果を前記各読取手段に対応させてそれぞれ表示する表示
手段と、前記移動する車両の位置を示す位置信号を発生
する位置信号発生手段と、この位置信号発生手段からの
位置信号を受信し、前記あらかじめ設定される有効範囲
情報の内容を更新する更新手段と、この更新手段によっ
て有効範囲情報の更新が行なわれると、前記判定手段に
よる判定処理を再度行なうよう制御する制御手段とを具
備している。
【0011】第3の発明に係る座席管理装置は、管理す
る複数の座席にそれぞれ設けられ、その座席を利用する
利用者が所持する少なくとも有効性を判定するための情
報が記録されている利用媒体を受入れ、その利用媒体に
記録されている情報を読取る読取機能、および、前記受
入れた利用媒体に対して一度使用したことを示す使用情
報を記録する記録機能をそれぞれ有する複数の読取・記
録手段と、この各読取・記録手段で読取った利用媒体の
情報に基づき、その座席を占有するに有効であるか否か
を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果を前記
各読取手段に対応させてそれぞれ表示する表示手段と、
前記読取・記録手段で読取った情報内に前記使用情報が
存在するとき、その使用情報に基づき当該読取・記録手
段の前に使用した読取・記録手段に対して対応する座席
を無効とする指示情報を送る制御手段とを具備してい
る。
【0012】
【作用】本発明によれば、座席を利用する利用者が所持
する少なくとも利用有効範囲を示す有効範囲情報が記録
されている利用媒体を受入れ、その利用媒体から情報を
読取る読取手段を管理する複数の座席にそれぞれ設け、
この各読取手段で読取った利用媒体の有効範囲情報をあ
らかじめ設定される有効範囲情報と照合することによ
り、その座席を占有するに有効であるか否かを判定し、
この判定結果を上記各読取手段に対応させてそれぞれ表
示することにより、たとえば、座席を占有するような列
車や映画館、劇場などで、その乗客あるいは観客などの
利用者が正規の乗車券や入場券など(利用媒体)、その
座席を占有するに有効な権利を有していることを、車掌
や管理者、あるいは、他の乗客や観客などに容易に提示
することができる。
【0013】しかも、第1の発明によれば、複数種の利
用媒体から情報を読取ることができるので、たとえば、
特急列車などのように、乗車券と特急券が別の切符にな
っている場合でも、1枚の切符を受入れて読取った後に
別の切符を受入れて読取り、それぞれの読取結果を組合
せることにより、容易に対処できる。また、この場合、
判定結果の表示も単純なものでなく、切符の種類の組合
せ条件として表示することができる。
【0014】また、第2の発明によれば、座席を占有す
るに有効であるか否かを判定するための有効範囲情報
を、管理する複数の座席が設けられている車両(列車)
の移動位置に応じて自動的に更新するので、有効範囲情
報の更新し忘れを防止できるとともに、たとえば、列車
の車掌が停車駅あるいは通過駅ごとに更新する必要がな
く、車掌の負担を軽減することができる。
【0015】さらに、第3の発明によれば、ある座席で
一度使用された利用媒体が別の座席で再び使用された場
合には、前に使用された座席を無効とすることができる
ので、同一の利用媒体が複数の座席で使用される不正使
用を防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。なお、本実施例では、簡単のためにある特
急列車の検札を例に取り、説明することにする。まず、
第1の実施例について説明する。
【0017】図1および図2は、第1の実施例に係る座
席管理装置の構成を概略的に示すものである。すなわ
ち、列車内の複数の座席0の各肘掛け部01には、それ
ぞれ利用媒体としての切符3に記録されている情報を読
取る切符読取装置1が設置されているとともに、複数の
座席0の各背もたれ部02の上部には、それぞれ切符読
取装置1で読取った情報に基づく判定の結果、その切符
3がその座席を占有するに有効であるか否かを示す表示
部2が設けられている。
【0018】各座席0の切符読取装置1は、列車の座席
数n個分が用意されるが、これらは全て、同一車両内ま
たは同一列車内に1つ用意される中央制御装置4にそれ
ぞれ接続されている。
【0019】切符3は、たとえば、近年多くの鉄道機関
が採用している磁気式乗車券と同様に、その裏面に磁気
記録部が設けられていて、その磁気記録部には有効期
間、有効区間などの少なくとも有効性を判定するための
情報が磁気的に記録されている。なお、磁気情報の記録
方式は、従来から周知の通常の切符と同様であるため、
ここでは特に説明をしない。
【0020】乗客が切符3を切符読取装置1の挿入口1
0に挿入すると、切符読取装置1は、その切符3を取込
んで記録内容を読取り、その読取結果を中央制御装置4
に送る。中央制御装置4では、その切符3の有効期間お
よび有効区間などの情報を、現時点での日時や列車の走
行している区間情報、あるいは、当該車両の自由席、指
定席などのランク情報と照合することにより、その切符
3が有効か無効かの判定を行ない、その判定結果を切符
読取装置1に返答として送る。切符読取装置1では、そ
の判定結果を基に表示部2を点灯させる。
【0021】このようにして、表示部2の表示状態を目
視することにより、その座席0が有効であるか無効であ
るか、すなわち、その座席0に着席した乗客が有効な切
符3を持っているか、いないかが直ちに確認できる。な
お、乗客は自分の切符3を駅の改札口で駅員に渡すため
に所持していなければならないため、切符読取装置1で
は、切符3の情報を読取った後は挿入口10に排出す
る。
【0022】切符読取装置1および中央制御装置4の構
成例を図3に示す。切符読取装置1は、受入れた切符3
の磁気記録部から磁気情報を読取る磁気ヘッド11、磁
気ヘッド11の出力をデコードするデコード部12、デ
コード部12からの情報の処理などを行なうCPU(セ
ントラル・プロセッシング・ユニット)13、CPU1
3のプログラムなどを記憶するROM(リード・オンリ
・メモリ)14、切符3から読取った結果などを一時的
に記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)1
5、中央制御装置4との間で通信を行なうための外部イ
ンタフェース16、および、表示部2を駆動する表示部
ドライバ17から構成される。
【0023】すなわち、乗客が切符3を挿入口10に挿
入すると、その切符3を搬送しながら、磁気ヘッド11
でその記録内容を電気信号に変換し、その電気信号をデ
コード部12で有効期間、有効区間などの情報に変換
し、CPU13に送る。CPU13は、その読取り内容
を外部インタフェース16を介して中央制御装置4に送
信し、また、後述するように、中央制御装置4から送ら
れる切符3の再検査要求に備えて、その読取り情報をR
AM15に蓄えておく。
【0024】中央制御装置4は、現在の日時を刻む時計
部21、車掌が切符3の有効区間を設定する有効区間設
定スイッチ22、情報処理を行なうCPU23、CPU
23のプログラムなどを記憶するROM24、CPU2
3の処理結果などを一時的に記憶したり、設定された有
効区間情報、当該車両の自由席、指定席などのランク情
報などを記憶するRAM25、および、n個の切符読取
装置1と情報交換のための通信を行なう外部インタフェ
ース26から構成されている。
【0025】すなわち、あらかじめ有効区間設定スイッ
チ22から入力される有効区間情報は、RAM25に記
憶される。CPU23では、外部インタフェース26か
ら入力されてきたk番目(k≦n)の切符読取装置1の
切符読取り情報を、時計部21の出力情報およびRAM
25内にある有効区間情報などと照合することにより、
その切符3が有効であるか否かを判定し、その判定結果
を再度外部インタフェース26を通じてk番目の切符読
取装置1に送信する。ここで、時計部21は、電気回路
により自動的に時刻を更新するものであっても、車掌が
その日の日付などを設定するものであっても構わない。
【0026】切符読取装置1では、中央制御装置4から
送信される切符3の判定結果(有効か無効かを示す信
号)を受信すると、その判定結果に基づき表示部ドライ
バ17を介して表示部2を駆動する。たとえば、判定結
果が有効であれば表示部2を点灯し、無効であれば表示
部2を消灯する。
【0027】次に、切符読取装置1における処理の流れ
の一例を図4に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、挿入口10への切符3の挿入をチェックして
(S1)、切符3の挿入を検知すると、切符3を内部に
受入れて、その記録内容を磁気ヘッド11とデコード部
12とで読取る(S2)。ここで、記録内容の読取りが
できなければ(S3)、これ以上の処理は不可能である
ため、受入れた切符3を挿入口10へ排出する(S1
0)。
【0028】切符3から記録内容の読取りができた場合
(S3)、その読取り結果をRAM15に記憶するとと
もに(S4)、外部インタフェース16を介して中央制
御装置4に送信し(S5)、中央制御装置4から有効性
の判定結果が送信されてくるのを待機する(S6)。
【0029】中央制御装置4から有効性の判定結果が送
られてくると(S6)、その判定結果が有効であるか無
効であるかを判別し(S7)、有効であれば、表示部2
を点灯するとともに、有効情報が読取られたフラグとし
て読取りフラグをセットし(S8)、その後、受入れた
切符3を挿入口10へ排出し(S10)、ステップS1
に戻る。上記判定結果が無効であれば、表示部2を消灯
して読取りフラグをリセットし(S9)、切符3を排出
して(S10)、ステップS1に戻る。
【0030】また、ステップS1において、切符3の挿
入を検知しない場合には、中央制御装置4から切符3の
再検査を行なう旨の指示があるか否かを判断し(S1
1)、再検査の指示がなければ、そのまま切符3の挿入
をチェックする手順(S1)に戻る。
【0031】中央制御装置4から再検査の指示があった
場合には、読取りフラグの確認を行ない(S12)、読
取りフラグがセットされていれば、RAM15に記憶し
てある読取り結果を外部インタフェース16を介して中
央制御装置4に送り(S5)、以降、前記同様な処理が
行なわれる。ステップS12において、読取りフラグが
リセットされていれば、その座席0は切符3の読取り情
報がない旨を中央制御装置4に送信し(S13)、ステ
ップS1に戻る。
【0032】次に、中央制御装置4における処理の流れ
の一例を図5に示すフローチャートを参照して説明す
る。まず、接続されているn個のうちのある切符読取装
置1から読取り結果がくるのを待機する(S21)。こ
こで、k番目の切符読取装置1から読取り結果がきた場
合には、その読取り結果を時計部21の現在日時と照合
して、有効期間内であるか否かの確認を行なうとともに
(S22)、RAM25内の有効区間情報との照合を行
なって、有効区間内であるか否かの確認を行なうことに
より(S23)、その切符3が有効であるか無効である
かの判定を行なう。そして、その判定結果をk番目の切
符読取装置1に送信する(S24)。
【0033】また、切符読取装置1からの読取り結果が
こない場合には、切符の有効区間設定スイッチ22から
有効区間情報が更新されたか否かをチェックし(S2
5)、更新されない場合にはステップS21に戻り、更
新された場合には、その更新内容に基づきRAM25に
記憶されている有効区間情報を更新する(S26)。
【0034】その後、それぞれの切符3の情報を再検査
するために、接続されているn個の切符読取装置1に順
次、切符の再検査信号を送ることにより、各切符読取装
置1のRAM15に記憶されている切符3からの読取り
情報を要求し、その切符3が有効であるか否かを再度判
定し、その判定結果を切符読取装置1に送る処理を行な
う(S27〜S34)。
【0035】以上のように、切符読取装置1、中央制御
装置4で処理を行なうことにより、常時、切符3の検査
を行なうことができる。以上の説明では、1枚の切符3
を検査するとして説明してきたが、たとえば、特急列車
などでは、乗車券と特急券が別の切符になっている場合
もある。そのため、切符読取装置1には、複数枚の切符
3を受付ける機能が必要な場合も考えられる。この機能
は、1枚の切符3を挿入して、読取り、排出した後に別
の切符3を挿入して、読取り、排出して、それぞれの読
取り結果を組合わせることにより、実現できる。
【0036】この場合、表示部2も単純な点灯、消灯で
はなく、有効な切符3の種類により色を変えたり、ある
いは、たとえば、図6に示すように、表示部2を切符3
の種類に対応した複数の表示器2a〜2dによって構成
し、複数種の切符3の組合せ条件として表示することも
可能である。
【0037】以上の説明では、切符読取装置1は座席0
の肘掛け部01に、また、表示部2を座席0の背もたれ
部02の上部に設置するとして説明してきたが、切符読
取装置1については、座席0に対応するように設ければ
よいので、たとえば、図7に示すように、前の座席0の
背もたれ部02の裏側に設けたり、図8に示すように、
車窓31の近くに設けたり、図9に示すように、網棚3
2の下に設けても構わない。
【0038】また、表示部2は、座席0の背もたれ部0
2ではなく、たとえば、網棚の下に設けることも可能で
あるし、それぞれの座席0に設けるのでなく、たとえ
ば、図10に示すように、中央制御装置4が管理するよ
うにして、車両の一部(たとえば、車掌室)に集中表示
装置33を設置し、集中表示するような構成としても構
わない。この場合の集中表示装置33の一例を図11に
示し、各座席0にそれぞれ対応して表示部2が集中配置
されている。この場合、表示部2の制御および全ての座
席0の有効、無効の管理は、中央制御装置4が行なうこ
とになる。
【0039】この場合の切符読取装置1および中央制御
装置4における処理の流れの一例を図12、図13のフ
ローチャートに示す。このフローチャートは、図4、図
5のフローチャートとほぼ同様であるが、表示部2の制
御を切符読取装置1で行なうのでなく、中央制御装置4
が行なうようになっている点が異なっている(図12の
ステップS8,S9、同13のステップS24)。
【0040】また、本来、車掌が検札業務に用いること
を考えれば、従来の持ち運びできる座席表と同様な機能
を持たせるものとするために、表示部2を無線通信機能
を持ったハンディターミナルとすることにより、携帯性
があり、かつ、車掌がどこでも手軽に見ることができる
ように構成することも可能である。
【0041】この場合の具体的な構成例を示すと、たと
えば、図14に示すようになる。すなわち、中央制御装
置4に無線通信装置34を接続することにより、中央制
御装置4に無線通信機能を持たせ、車掌が携帯する無線
通信機能を有する携帯表示装置(ハンディターミナル)
35と無線による通信を可能にする。携帯表示装置35
には、図11で示した集中表示装置33とほぼ同様に、
各座席0にそれぞれ対応して表示部2が集中配置されて
いる。この場合も、表示部2の制御および全ての座席0
の有効、無効の管理は、中央制御装置4が行なうことに
なる。
【0042】また、これまでの説明では、有効区間設定
スイッチ22の設定内容が変更された場合には、中央制
御装置4から全ての切符読取装置1に対して再検査の指
示信号を送るとして説明してきたが、これは手間のかか
る作業であるので、各切符読取装置1から送られた切符
3の読取り結果を中央制御装置4内のRAM25に記憶
しておくことにより、再検査時には、このRAM25の
内容を参照する方式も考えられる。
【0043】この場合の切符読取装置1および中央制御
装置4における処理の流れの一例を図15、図16のフ
ローチャートに示す。再検査に中央制御装置4のRAM
25の情報を用いる場合には、切符読取装置1に再検査
の指示信号を送る必要が無くなるが、これまで有効であ
った座席0が中央制御装置4の再検査により無効になる
ので、中央制御装置4から該当する切符読取装置1に対
して、その座席0が無効であることを指示する必要が生
じる。
【0044】図15は、切符読取装置1のフローチャー
トで、図4のフローチャートと異なる点は、図4におけ
るステップS11の再検査指示確認の代わりに、座席0
の無効指示があるか否かを確認し(S14)、座席無効
指示がない場合はステップS1に戻り、座席無効指示が
ある場合には、表示部2を消灯するとともに、読取りフ
ラグをリセットし(S15)、ステップS1に戻るよう
になっている点が異なる。
【0045】図16は、中央制御装置4のフローチャー
トで、図5のフローチャートと異なる点は、ステップS
23とS24との間でk番目の切符読取装置1の読取り
結果をRAM25に記憶する(S35)点と、有効区間
設定スイッチ22が更新された場合には、図4における
ステップS28の切符読取装置1への再検査指示送信の
代わりに、RAM25内の各座席0の有効情報を基に再
検査を行ない(S36)、無効となった場合には(S3
7)、切符読取装置1に対して無効指示信号を送る(S
38)ようにした点が異なる。
【0046】このようにすれば、有効区間設定スイッチ
22が更新操作された場合には、いちいち各切符読取装
置1に対して切符3の再検査の指示信号を送らないで、
各座席0の検査が可能となる。
【0047】次に、第2の実施例について説明する。第
1の実施例では、切符3の有効性を判定するための有効
区間情報を車掌が有効区間設定スイッチ22によって設
定するようにしていたが、実際には列車は運行に伴い、
駅を通過していくために、車掌が、その設定を停車駅あ
るいは通過駅ごとに行なわなければならないことにな
る。
【0048】第2の実施例は、この負担を低減するため
に、列車の途中駅を自動的に検出して、これを過ぎるご
とに、その結果を用いて各座席0の切符3の検査を中央
制御装置4で行なおうとするものである。
【0049】本実施例の切符読取装置1および中央制御
装置4の構成例を図17に示す。本実施例では、各座席
0に設けられる切符読取装置1は、第1の実施例と同じ
であるが、中央制御装置4の有効区間設定スイッチ22
の代わりに、列車の走行位置を自動的に検出する走行位
置検出器27が設けられた点が異なる。
【0050】走行位置検出器27は、列車の走行に伴
い、途中駅を過ぎたかどうかを検出するものであるの
で、たとえば、図18に示すように、走行する列車41
の運行を管理する集中制御所42の無線発信器43か
ら、列車41の位置信号を送信し、その位置信号を列車
41に設けられた無線受信器44によって受信するよう
にしてもよいし、図19に示すように、それぞれの駅4
5に設置された無線送信装置46からその位置信号を送
信し、その位置信号を列車41に設けられた無線受信器
47によって受信することにより、実現できる。これら
の列車の走行状況の管理方法は、既存の技術であるため
に詳細な説明は省略する。
【0051】この第2の実施例の中央制御装置4におけ
る処理の流れの一例を図20のフローチャートに示す。
このフローチャートは、図5のフローチャートに示した
第1の実施例の中央制御装置4での処理の流れにおい
て、車掌が行なう有効区間設定スイッチ22の設定を、
列車の停車ごとに自動的に行なうようにしたものであ
り、その他の流れは第1の実施例と同じである。
【0052】すなわち、図20のフローチャートの図5
のフローチャートと異なる点は、図5におけるステップ
S25の有効区間設定スイッチ22の変更操作を検出す
る代わりに、走行位置検出器27からの信号を待機し、
停車駅通過信号があった場合には(S39)、RAM2
5内の有効区間情報を自動的に更新する(S26)もの
であり、それ以降の流れは第1の実施例と同じである。
【0053】次に、第3、第4の実施例について説明す
る。第1、第2の実施例は、切符3の検札業務に関する
ものであったが、第3、第4の実施例は、座席0の移動
や列車の変更に伴う切符3の有効性に関するものであ
る。すなわち、ある座席0で使用された切符3が別の座
席0で使用された場合、第1、第2の実施例では、それ
ぞれが乗客の移動による問題のない使用であるのか、複
数人物が同一の切符3を使用する不正使用であるのかわ
からないために、それに対処しようとするものである。
【0054】いずれの場合も、同一の切符3が異なる切
符読取装置1で読取られた場合に、どのように判断、対
策をするかということが問題となり、第3の実施例は、
読取った切符3を切符読取装置1内に蓄える機能を持た
せ、蓄えられている間のみ、その座席0が有効であると
して、切符3を排出した場合には、その座席0が無効で
あるとすることにより、複数座席での使用を防止するも
のである。また、第4の実施例は、切符3の読取り後
は、切符3を排出するが、ある座席0で使用された切符
3が別の座席0で使用された場合には、中央制御装置4
でその情報管理を行ない、前の座席0を無効とすること
により、複数座席での使用を防止しようとするものであ
る。
【0055】まず、第3の実施例について図21および
図22を用いて説明する。図21は、本実施例に係る座
席管理装置の構成を概略的に示すものであり、第1の実
施例と異なる点は、切符読取装置1に切符3を排出する
ための排出ボタン5を設けた点にある。
【0056】図22は、本実施例の切符読取装置1およ
び中央制御装置4の構成例を示している。切符読取装置
1において、乗客が切符読取装置1の挿入口10に切符
3を挿入した後、その切符3の記録内容を読取ること
は、第1の実施例と同じであるが、本実施例では、読取
った切符3が有効である場合には、その切符3を切符読
取装置1内の一時保管部18に収納し、切符3を排出し
た場合には、その座席0を無効とするところに特徴があ
る。
【0057】一時保管部18は、第1の実施例の応用例
で述べたように、乗車券と特急券の複数種の切符3を読
取る場合があることから、複数の切符3を保管できるよ
うな構造となっている。一時保管部18に収納された切
符3は、乗客が座席0を移動する場合などに、切符読取
装置1の排出ボタン5を押下するか、あるいは、切符3
の有効区間を過ぎたときに、中央制御装置4から送られ
る切符3の再検査要求の結果、切符3が無効であると判
断されることにより排出される。いずれの場合も、切符
3を排出した時点で、その座席0を無効とするように動
作するようになっている。
【0058】このようにすれば、切符読取装置1で有効
とみなされた切符3は、切符読取装置1内の一時保管部
18に保管された状態であるので、その切符3を外の席
で使用することはできず、不正使用を防止することが可
能となる。
【0059】なお、切符3の排出時に乗客が取り忘れる
可能性もあるために、切符読取装置1は、ブザーやラン
プなどの取り忘れ警告装置6と、そのドライバ19を装
備している。
【0060】この第3の実施例の切符読取装置1におけ
る処理の流れの一例を図23のフローチャートに示す。
このフローチャートは、図4のフローチャートに示した
第1の実施例の切符読取装置1での処理の流れにおい
て、排出ボタン5が押下されるか、あるいは、切符3が
無効となったとき、一時保管部18内の切符3を排出す
るようにしたものであり、その他の流れは第1の実施例
と同じである。
【0061】すなわち、切符3が挿入口10に挿入され
ると、切符3を内部に受入れて、その記録内容を磁気ヘ
ッド11とデコード部12とで読取り、その読取り結果
をRAM15に記憶するとともに、中央制御装置4でそ
の切符3が有効であるか否かを判定して、切符3が有効
であれば表示部2を点灯させ、切符3が読取り不能であ
れば、表示部2を点灯せずに切符3を排出するまでは、
第1の実施例と同様である(S1〜S10)。
【0062】切符3が有効である場合、本実施例では、
切符3をそのまま内部の一時保管部18に収納したまま
の状態でステップS1に戻る。また、切符3の挿入を検
知しない場合には、中央制御装置4からの切符3の再検
査を行なう旨の指示があるか否かを判断して(S1
1)、再検査指示がなければ、次に切符読取装置1の排
出ボタン5が押下されたか否かを判断する(S16)。
【0063】中央制御装置4からの切符3の再検査の指
示があった場合は、第1の実施例と同様、切符挿入時の
手順にしたがい切符3の再検査を行なう。排出ボタン5
が押下された場合には、読取りフラグをリセットしてそ
の座席0を無効とするとともに、表示部2を消灯し、一
時保管部18内の切符3を排出する。この場合、切符3
の排出は、切符3の再検査により乗客の意図によらず排
出されるために、切符3の排出時には取り忘れ警告装置
6を動作させる。
【0064】本実施例の中央制御装置4における処理の
流れは図5の第1の実施例と同様であるため、ここでは
説明を省くことにする。なお、本実施例においては、図
12、図13のフローチャートで説明したように、表示
部2を中央制御装置4で集中制御している場合には、排
出ボタン5の押下による切符3の排出を切符読取装置1
から中央制御装置4に送る必要が生じる。この場合の処
理の流れを図24、図25のフローチャートに示す。
【0065】図24は、切符読取装置1のフローチャー
トである。すなわち、切符読取装置1では、図23と同
様な流れで取込まれた切符3の制御を行なうが、切符3
の排出ボタン5が押下された場合には、中央制御装置4
へ切符の排出がなされたことを通知する(S17)。な
お、表示部2の制御を行なわないことは、図12と同様
である。
【0066】図25は、中央制御装置4のフローチャー
トである。すなわち、中央制御装置4では、k番目の切
符読取装置1から読取り結果がくるのを待機すること
と、切符の有効区間設定スイッチ22によって有効区間
情報が更新されたことの確認をすることに加え、k番目
の読取装置1から切符3の排出があったか否かを示す信
号を受信する(S40)。もし、k番目の切符読取装置
1から切符3の排出があった旨の通知信号があった場合
には、対応する座席0の表示部2を消灯する(S4
1)。これ以外の処理の流れは図12と同様である。
【0067】以上のように、切符読取装置1および中央
制御装置4で処理を行なうことにより、読取った有効な
切符3の情報は切符読取装置1内に蓄えておくことがで
き、さらに、切符3を排出した場合には、その座席0の
有効情報を消去することにより、同じ切符3が複数の座
席0で使用されることを防止することができる。
【0068】なお、上記説明では、中央制御装置4は、
有効区間設定スイッチ22が更新操作された場合に、切
符3の再検査を行なうことになるが、第2の実施例で説
明したように、列車の走行位置の自動検出と組合わせ、
さらに、途中駅の少し手前で切符3の再検査を行なうよ
うにすれば、有効区間の手前で切符3を排出させること
ができるために、乗客に有効区間が近いことを知らせる
効果が期待できる。
【0069】次に、第4の実施例について説明する。こ
の実施例は、ある座席0で使用された切符3が別の座席
0で使用された場合には、前の座席0を無効とするもの
であり、図26を用いて説明する。
【0070】図26は、本実施例の切符読取装置1およ
び中央制御装置4の構成例を示している。第1の実施例
と異なる点は、切符読取装置1に切符3への情報書込み
機能を加えたものである。すなわち、磁気ヘッド11と
デコード部12とで構成された読取手段に、記録信号を
コード化するエンコード部20を追加するとともに、磁
気ヘッド11に書込み機能を加えることにより、切符3
に対して、一度使用された場合、その使用情報を記録す
る。そして、その切符3が別の座席0で切符読取装置1
に挿入された場合に、その使用情報から、その移動した
座席0の有効判定に条件を加えたり、前の座席0の有効
判定結果を無効にしたりしようとするものである。
【0071】すなわち、たとえば、切符3がある座席A
で始めて使用された場合には、その列車情報と、その座
席番号Aとをその切符3に記録する。その後、その切符
3が別の座席Bで使用された場合には、その座席Bの切
符読取装置1で切符3の有効性を確認するとともに、切
符3に記録されている前の座席番号Aを参照することに
より、前の座席Aを無効とする。このようにして、同一
の切符3が複数の座席0で使用されることを防止するこ
とができる。
【0072】この第4の実施例の切符読取装置1および
中央制御装置4における処理の流れの一例を図27、図
28のフローチャートに示す。まず、切符読取装置1に
おける処理の流れを図27を用いて説明する。切符3が
挿入口10に挿入されると(S1)、切符3を内部に受
入れて、その記録内容を磁気ヘッド11とデコード部1
2とで読取る(S2)。切符3の読取り内容は、有効期
間および有効区間など、あらかじめ切符3の発行時に記
録された情報の外、その切符3が別の切符読取装置1で
使用された場合には、別に記録された使用日時、列車番
号、車両番号、座席番号などの使用情報が使用実績とし
て記録されているので、これらの情報も合わせて読取
る。ここで、切符3の読取りができなければ(S3)、
これ以上の処理は不可能であるので、受入れた切符3を
排出する(S10)。
【0073】切符3の読取りが行なわれた場合(S
3)、読取りフラグをセットして、その読取り結果をR
AM15に記憶するとともに(S4)、外部インタフェ
ース16を介して中央制御装置4に読取り結果を送信し
(S5)、有効性の判定結果が中央制御装置4から送ら
れてきて(S6)、その判定結果が有効である場合(S
7)、表示部2を点灯させて読取りフラグをセットする
(S8)。さらに、本実施例では、中央制御装置4から
送られる日時、列車番号、車両番号、座席番号などの使
用情報を、エンコード部20と磁気ヘッド11とで切符
3に記録し(S18)、その後、切符3を排出する(S
10)。
【0074】また、切符3の挿入を検知しない場合に
は、中央制御装置4から切符3の再検査を行なう旨の指
示があるか否かを判断して(S11)、再検査の指示が
あった場合、切符3の再検査を行なうことは第1の実施
例と同様である(S12以降)。
【0075】再検査の指示がなかった場合、その座席0
で以前に使用された切符3が別の座席0で使用された場
合には、中央制御装置4から、この座席0が無効である
旨の指示がくることがあるので、これを確認する(S1
9)。もし無効である指示がきた場合には、読取りフラ
グをクリアして表示部2を消灯する(S20)。
【0076】次に、中央制御装置4における処理の流れ
を図28を用いて説明する。中央制御装置4では、接続
されているn個のうちのk番目の切符読取装置1から読
取り結果がくるのを待機し、その読取り結果を基に、そ
の切符3が有効であるか否かという判定を行なうところ
は第1の実施例と同様である(S21〜S23)。
【0077】次に、切符3が有効であるか無効であるか
を確認し(S42)、無効である場合は、k番目の切符
読取装置1へその旨を送信し(S43)、有効である場
合は、切符3から読取った使用情報により使用実績があ
るか否かを調べる(S44)。その結果、使用実績があ
る場合、この切符3が乗車券のように異なる列車でも使
用できる切符の可能性もあるので、同一列車の別の座席
0で使用されたか否かを確認する(S45)。
【0078】この確認の結果、もし、同一列車で使用さ
れた場合には、前の座席情報を検索することにより、そ
の座席0の切符読取装置1に対して座席が無効である旨
の指示を送る(S46)。次に、検査結果と日時、列車
番号、車両番号、座席番号などの情報をk番目の切符読
取装置1に送信する(S47)。また、ステップS44
で使用実績がない場合、あるいは、ステップS45で同
一列車で使用されていない場合にも、ステップS47の
処理に進む。
【0079】なお、切符の有効区間設定スイッチ22に
よって有効区間情報が更新された場合の処理は、第1の
実施例と同様である(S25以降)。以上の処理によ
り、同じ切符3が複数の座席0で使用されることを防止
することができる。
【0080】次に、第5の実施例について説明する。第
1ないし第4の実施例では、切符読取装置1を座席0に
設けた場合について述べてきたが、前述のように、切符
3は乗客が改札口をでるときに駅員に渡す必要があるた
め、切符読取装置1からの取り忘れを防止する対策が必
要となる。本実施例は、このような乗客の切符取り忘れ
防止に関するものである。
【0081】乗客の切符取り忘れを防止するためには、
図22に示したように、座席0に取り忘れ防止ランプや
ブザーを設け、切符3の排出後に取り忘れを警告するよ
うなランプを点灯させたり、ブザーを鳴らすようにすれ
ばよい。しかしながら、第3の実施例のように、切符読
取装置1内に切符3を一時保管する方式とした場合に
は、切符3の有効区間手前で下車したり、座席0を移動
する場合などに排出ボタン5を押し忘れて、その結果、
切符3を取り忘れてしまう可能性がある。
【0082】本実施例では、それを防止するために、座
席0に着席センサを設けて、乗客が座席0を離れた場
合、それを自動的に検知して、切符読取装置1内に切符
3が存在していることを警告するものである。
【0083】図29は、着席センサの設置例を示してい
る。本実施例では、着席センサ7の一例として座席0に
圧力センサを設け、圧力の変化によって着席の有無を検
知するものである。圧力センサとしては、各種のものが
製品として存在しているが、人が座ったときの圧力を検
知できればよいので、単純な電気接点により容易に実現
できる。
【0084】図30は、本実施例の切符読取装置1およ
び中央制御装置4の構成例を示している。切符読取装置
1において、CPU13に着席センサ7が接続されてお
り、着席センサ7の出力信号によりCPU13が乗客の
着席状態を検知できるようになっている。その他の構成
は図22の第3の実施例と同様である。
【0085】この第5の実施例の切符読取装置1におけ
る処理の流れの一例を図31のフローチャートに示す。
このフローチャートにおいて、切符3の挿入から、切符
3の有効確認、表示部2の点灯、切符読取装置1内への
切符3の保持、中央制御装置4からの再度の検査要求の
対応は、第3の実施例(図23)と同様である。
【0086】すなわち、切符3が挿入口10に挿入され
ると、切符3を内部に受入れて、その記録内容を磁気ヘ
ッド11とデコード部12とで読取り、切符2が無効で
あればそのまま排出させ、有効であれば表示部2を点灯
させ、切符3をそのまま内部の一時保管部18に収納し
たままの状態で保持しておく。
【0087】また、切符3の挿入を検知しない場合に
は、中央制御装置4から切符3の再検査を行なう旨の指
示があるか否かを検知して、指示がなければそのまま手
順を繰り返すほか、切符読取装置1の排出ボタン5が押
下されたか否かを判断する。中央制御装置4から再検査
の指示があった場合には、読取りフラグの確認を行な
い、再検査結果を受信して所定の動作を行なう。排出ボ
タン5が押下された場合には、切符3を排出して、その
座席0を無効とする。
【0088】さらに、本実施例においては、切符3を切
符読取装置1内に保持しているとき、すなわち、読取り
フラグがセットされているとき(S48)、着席センサ
7の結果を参照することにより(S49)、もし着席セ
ンサ7がオフして、今迄座っていた乗客が座席0を離れ
たと思われる場合には、排出ボタン5が押下されたと同
じ状況として、取り忘れ警告装置6を動作させて、切符
3を排出する。
【0089】なお、着席センサ7がオフした場合、取り
忘れ警告装置6を動作させることにより、切符3の排出
ボタン5の押下を促すことのみ行ない、切符3の排出は
乗客が排出ボタン5を押下したときに行なうようにして
も、もちろん構わない。
【0090】本実施例の中央制御装置4における処理の
流れは第3の実施例、すなわち、図5の第1の実施例と
同様であるため、ここでは説明を省くことにする。この
ように、第5の実施例においては、有効な切符3を切符
読取装置1内に入れたまま、乗客が座席0を離れた場合
には、取り忘れ防止機能が自動的に働き、切符3が排出
されるために、乗客が切符3を取り忘れるといった問題
を避けることができる。
【0091】以上のように、本発明は列車の乗車券、特
急券あるいは劇場の着席券などをその座席を占有した乗
客、観客が所持していることを自動的に確認するための
ものであり、その実施例について述べてきた。どの実施
例も、座席に設けられる切符読取装置と、それらの切符
読取装置の結果を集中管理する中央制御装置とから構成
され、それぞれの処理の分担を行なうものとして説明し
てきた。
【0092】しかし、切符読取装置と中央制御装置の処
理内容は、必ずしも、前述の実施例で述べたように、切
符読取装置は切符の読取り、書込みを行ない、有効性の
判断は中央制御装置で行なわなれければならないことは
なく、たとえば、中央制御装置から各切符読取装置に対
して有効期間、有効区間などの情報を送り、切符読取装
置内で切符の有効、無効の判定を行なうようにしても、
全く問題はない。
【0093】また、表示部の点灯や排出ボタンの押下時
の対応なども、切符が有効であれば表示部が点灯すると
か、排出ボタンが押下されたら切符を排出するといった
基本的な動作が行なわれればよいので、その制御を行な
うのは切符読取装置であっても中央制御装置であっても
構わない。
【0094】切符の取り忘れ防止機能については、第
3、第5の実施例で述べたが、切符読取装置に挿入した
切符は排出されるので、その他の発明に適用させること
も勿論、可能であり、よりよい機能が実現できる。その
他にも、本発明の主旨を変えない範囲でいろいろな構成
が考えられる。
【0095】また、前記第1〜第5の実施例は、それぞ
れ単独で使用されなければならないことはなく、たとえ
ば、第2の実施例の切符の有効区間の自動検出機能と、
第3、第4、第5の実施例とを組合わせるなどの応用も
当然、考えられる。
【0096】また、前記実施例では、列車の検札業務を
一例として説明してきたが、たとえば、劇場では列車と
違い、走行に伴う移動がないが、公演回数を同様に扱う
ことにより、劇場の座席においても全く同様なシステム
構成により同様の効果が期待できる。さらに、劇場、映
画館に限らず、その他、利用媒体を用いて着席して何か
を行なうような施設、設備などで効果を発揮するもので
ある。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、た
とえば、座席を占有するような列車や映画館、劇場など
で、その乗客あるいは観客などの利用者が正規の乗車券
や入場券など、その座席を占有するに有効な権利を有し
ていることを、車掌や管理者、あるいは、他の乗客や観
客などに容易に提示することのできる座席管理装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る座席管理装置の要
部の構成を概略的に示す斜視図。
【図2】同じく第1の実施例に係る座席管理装置の構成
を概略的に示すブロック図。
【図3】同じく第1の実施例における切符読取装置およ
び中央制御装置の構成例を示すブロック図。
【図4】同じく第1の実施例における切符読取装置の処
理の流れの一例を示すフローチャート。
【図5】同じく第1の実施例における中央制御装置の処
理の流れの一例を示すフローチャート。
【図6】同じく第1の実施例における表示部の変形例を
概略的に示す平面図。
【図7】同じく第1の実施例における切符読取装置の設
置方法の変形例を示す斜視図。
【図8】同じく第1の実施例における切符読取装置の設
置方法の他の変形例を示す斜視図。
【図9】同じく第1の実施例における切符読取装置の設
置方法の更に他の変形例を示す斜視図。
【図10】同じく第1の実施例に係る座席管理装置の変
形例を概略的に示すブロック図。
【図11】図10における集中表示装置の一例を概略的
に示す平面図。
【図12】図10における切符読取装置の処理の流れの
一例を示すフローチャート。
【図13】図10における中央制御装置の処理の流れの
一例を示すフローチャート。
【図14】同じく第1の実施例に係る座席管理装置の変
形例を概略的に示すブロック図。
【図15】同じく第1の実施例の変形例における切符読
取装置の処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図16】同じく第1の実施例の変形例における中央制
御装置の処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図17】本発明の第2の実施例に係る座席管理装置に
おける切符読取装置および中央制御装置の構成例を示す
ブロック図。
【図18】同じく第2の実施例における走行位置検出器
の構成を説明する概略図。
【図19】同じく第2の実施例における走行位置検出器
の他の構成を説明する概略図。
【図20】同じく第2の実施例における中央制御装置の
処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図21】本発明の第3の実施例に係る座席管理装置の
要部の構成を概略的に示す斜視図。
【図22】同じく第3の実施例における切符読取装置お
よび中央制御装置の構成例を示すブロック図。
【図23】同じく第3の実施例における切符読取装置の
処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図24】同じく第3の実施例の変形例における切符読
取装置の処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図25】同じく第3の実施例の変形例における中央制
御装置の処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図26】本発明の第4の実施例に係る座席管理装置に
おける切符読取装置および中央制御装置の構成例を示す
ブロック図。
【図27】同じく第4の実施例における切符読取装置の
処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図28】同じく第4の実施例における中央制御装置の
処理の流れの一例を示すフローチャート。
【図29】本発明の第5の実施例に係る座席管理装置の
要部の構成を概略的に示す斜視図。
【図30】同じく第5の実施例における切符読取装置お
よび中央制御装置の構成例を示すブロック図。
【図31】同じく第5の実施例における切符読取装置の
処理の流れの一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
0……座席、1……切符読取装置、2……表示部、3…
…切符(利用媒体)、4……中央制御装置、10……挿
入口、11……磁気ヘッド、12……デコード部、13
……CPU、14……ROM、15……RAM、16…
…外部インタフェース、17……表示部ドライバ、20
……エンコード部、21……時計部、22……有効区間
設定スイッチ、23……CPU、24……ROM、25
……RAM、26……外部インタフェース、27……走
行位置検出器、41……列車、43……無線発信器、4
4……無線受信器、45……駅、46……無線送信装
置、47……無線受信器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管理する複数の座席にそれぞれ設けら
    れ、その座席を利用する利用者が所持する少なくとも有
    効性を判定するための情報が記録されている複数種の利
    用媒体を受入れ、その利用媒体から前記情報を読取る複
    数の読取手段と、 この各読取手段で読取った複数種の利用媒体の情報を組
    合せ、この組合せた情報に基づき、その座席を占有する
    に有効であるか否かを判定する判定手段と、 この判定手段の判定結果を前記複数種の利用媒体の組合
    せ条件として前記各読取手段に対応させてそれぞれ表示
    する表示手段と、 を具備したことを特徴とする座席管理装置。
  2. 【請求項2】 移動する車両において管理する複数の座
    席にそれぞれ設けられ、その座席を利用する利用者が所
    持する少なくとも利用有効範囲を示す有効範囲情報が記
    録されている利用媒体を受入れ、その利用媒体から前記
    有効範囲情報を読取る複数の読取手段と、 この各読取手段で読取った利用媒体の有効範囲情報をあ
    らかじめ設定される有効範囲情報と照合することによ
    り、その座席を占有するに有効であるか否かを判定する
    判定手段と、 この判定手段の判定結果を前記各読取手段に対応させて
    それぞれ表示する表示手段と、 前記移動する車両の位置を示す位置信号を発生する位置
    信号発生手段と、 この位置信号発生手段からの位置信号を受信し、前記あ
    らかじめ設定される有効範囲情報の内容を更新する更新
    手段と、 この更新手段によって有効範囲情報の更新が行なわれる
    と、前記判定手段による判定処理を再度行なうよう制御
    する制御手段と、 を具備したことを特徴とする座席管理装置。
  3. 【請求項3】 管理する複数の座席にそれぞれ設けら
    れ、その座席を利用する利用者が所持する少なくとも有
    効性を判定するための情報が記録されている利用媒体を
    受入れ、その利用媒体に記録されている情報を読取る読
    取機能、および、前記受入れた利用媒体に対して一度使
    用したことを示す使用情報を記録する記録機能をそれぞ
    れ有する複数の読取・記録手段と、 この各読取・記録手段で読取った利用媒体の情報に基づ
    き、その座席を占有するに有効であるか否かを判定する
    判定手段と、 この判定手段の判定結果を前記各読取手段に対応させて
    それぞれ表示する表示手段と、 前記読取・記録手段で読取った情報内に前記使用情報が
    存在するとき、その使用情報に基づき当該読取・記録手
    段の前に使用した読取・記録手段に対して対応する座席
    を無効とする指示情報を送る制御手段と、 を具備したことを特徴とする座席管理装置。
JP11676794A 1994-05-30 1994-05-30 座席管理装置 Pending JPH07319980A (ja)

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