JP3657640B2 - 自動検札システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、列車車内等でする座席指定券の検札業務を自動化する自動検札システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、列車車内等でする座席指定券の検札業務を自動化したものとして、複数の座席からなる座席の個々について、座席指定券に記載或は記録された券情報を読取って、該券情報の有効性の判別に基づいて当該座席の利用の正誤を表示して、座席の利用の監視管理を可能にして、前記検札業務の自動化を可能にした座席指定席利用状況監視装置(特公平5−47880)が発明されている。
【0003】
しかし、前記券情報の有効性の判別は、例えば不法に情報を記載或は記録した偽造或は変造等された座席指定券に対して、該座席指定券の情報が当該座席の指定に係る情報と一致するものであれば有効と判別してしまう等で十分でなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする問題点は、上記発明において、上記券情報の有効性の判別と、該判別にもとづく当該座席の利用の正誤の表示とが、偽造或は変造等された座席指定券に対して有効と判別し表示される点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題を解決するために成されたもので、複数の座席からなる座席の個々について、座席指定券に記載或は記録された券情報の読取りと、読取られた前記券情報の有効性の判別と表示とをして、座席管理者が前記表示を目視することで座席指定券の検札業務を自動化可能にした自動検札システムにおいて、読取られた前記券情報の有効性の判別を、前記券情報の偽造防止等を目的に使用される暗号情報を適時変更して記憶して、記憶された前記暗号情報と読取られた前記券情報とを比較照合して成すように構成したことを主要な特徴とする。
【0006】
【作用】
これによって、偽造或は変造等の座席指定券に対してする座席指定券に記載或は記録された券情報の無効の判別を確実にして、前記券情報の有効性の判別と表示とを確かなものにして、前記座席指定券の使用を防止する。
【0007】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を使って説明する。
なお本発明は、複数の座席が配設される劇場或競技場又は列車等に応用されるものであるが、以下、列車に応用する場合について説明する。
【0008】
図1において、車両部1は列車車両に、監視管理部2は車掌室等で車両部1に配設される座席を監視管理する室に配設する。また車両部1を構成する各座席ユニット3は、図2.座席ユニット系統図に示すように構成され、座席の各々に配される。
【0009】
図2において、カ−ドリ−ダ11は、特急座席指定券等の座席指定券に記載或は記録された券情報を読取って、これを記憶して出力する。
【0010】
座席情報発生12は、当該列車座席の列車コ−ド、座席番号、日付、発着時間、座席の種別、大人とこども、着駅名コ−ド、その他必要な当該座席の指定に係る座席情報を記憶して出力するもので、該座席情報は必要に応じて自動又は手動による設定変更が出来る。
【0011】
暗号情報発生13は、暗号情報(暗号コ−ド)を記憶してこれを出力するもので、該暗号情報は必要に応じて設定変更できる。なお、該暗号情報の設定変更時においては、既設定暗号情報と新設定暗号情報とを併用できる。
【0012】
比較照合14は、前記券情報と前記座席情報並びに前記暗号情報とを比較照合して、前記券情報(カ−ドリ−ダ11で読取られた座席指定券)が有効であるか否かを判別して、該判別結果を比較照合情報として記憶してこれを出力する。
【0013】
着席センサ−15は、当該座席の着席の有無を検知して、該検知結果を着席情報として出力する。
【0014】
表示制御16は、前記比較照合情報と前記着席情報とに基づいて、当該座席の利用の正誤を表示する座席表示信号(座席表示情報)を作って、さらに、該座席表示信号が車両部1に備えられるゲ−トパルス発生4からのゲ−トパルスを受けて取出される監視管理部2に配設されるCPU9から送られる当該座席の座席予約信号(座席予約情報)でもって制御されて、得られた前記座席表示信号を出力する。
【0015】
したがって、表示制御16から出力される前記座席表示信号は、前記座席予約信号が有る間(当該座席が予約されている間)は前記着席情報に優先される前記座席予約信号によって制御され、前記座席予約信号がなくなると前記着座情報によて制御される。これによって、前記座席表示信号は、前記座席予約信号が有る間は比較照合14で判別された前記券情報が有効であれば正(有効)を示す表示信号として、前記券情報が有効であっても前記座席予約信号が無くなる(乗車区間過ぎる)と前記着座情報が有れば誤(無効)を示す表示信号として、さらに、前記券情報が無効であれば誤(無効)を示す表示信号として、また、前記券情報が得られない(カ−ドリ−ダ11で読取られていない)場合は前記着座情報が有れば誤(無効)を示す表示信号となる。
【0016】
また、表示制御16は、前記座席表示信号を一方はそのまま座席表示17へ、他方は前記ゲ−トパルスでもって時分割して出力する。これによって、各座席ユニット3に備えられる表示制御16から時分割して出力される前記座席表示信号は、時分割多重化されて、監視管理部2へ伝送される。
【0017】
座席表示17は、前記座席表示信号を受けて、該座席表示信号に基づいて当該座席の利用の正誤を表示する。
【0018】
これらのことから座席表示17でする前記表示は、前記座席表示信号の発生状況からして、座席予約信号が有る間は前記券情報の有効性が当該座席の予約の有無が当該座席の着席の有無に優先し、座席予約信号が無ければ(乗車区間が過ぎて当該座席を指定する座席指定券が発行されていない、つまり当該座席が予約されていなければ)着席の有無のみを表示する。したがって、当該座席の利用が正しければ(座席指定券が有効であれば)、”正”を、使用された座席指定券が無効か或は正規の座席指定券を持たないで着席すると、又は有効であった座席指定券が乗車区間(当該座席の正当な座席占有期間)を過ぎて(無効になって)座席予約信号が切られると”誤”を表示する。また、この時、”正”の表示が消灯されて、そのことを利用者に知らせることができる。
【0019】
また、前記表示は、表示に合せて大人と子供とを識別して、それに座席の予約の有無を表示することができる。また、特急或は急行列車等の自由席或は座席指定のないグリ−ン席については、カ−ドリ−ダ11によって読取られる券情報と座席情報発生12で得られる座席情報とから列車コ−ドと発着時間、それに座席番号等の情報を除いた特急の種別や日付等の券情報を比較照合して前記券情報の有効性の判別を可能にして、さらにこの場合にあっては当然、前記座席予約信号による前記表示の制御手段を除いて当該座席の利用の正誤の表示を可能にする。
【0020】
次に、監視管理部2において、モニタ−表示5は、車両部1に配される座席ユニット1を備えた座席の全てについて、該座席の配列に基づいてレイアウトして集合して配されて、車両部1からの前記時分割された各々に対応する座席ユニット1からの前記座席表示信号とCPU9からの座席予約信号とをゲ−トパルス発生6からのゲ−トパルスでもって取出して当該座席の利用の正誤と予約の有無とを表示する。
【0021】
なお、座席表示17とモニタ−表示5とにする前記表示は、LED点灯表示、或はLCD文字又は図形表示等、適当に選択でき、また色分けして表示できる。
【0022】
CPU9は、当該列車の着駅名コ−ドと全指定座席の座席予約情報(指定座席指定券発行情報)との記憶管理と、前記着駅名コ−ドと前記座席予約情報とに基づいて、当該指定座席の有効な乗車区間(座席保有期間)だけ対応する座席ユニット3とモニタ−表示5とへの座席予約信号の送出と、該座席予約信号と各座席ユニット3からの座席表示信号との情報処理及び記憶管理等をする。
【0023】
ディスプレイ8は、CPU9においてする前記座席予約信号と座席表示信号との情報処理に基づいて、各座席の座席予約情報(予約状況)或は当該座席の利用の正誤(占有状況)等を表示する。
【0024】
なお、該表示は、文字或は記号又は図表示等を可能にし、また該表示を色分けしてできる。
【0025】
プリンタ−10は、CPU9においてする前記座席予約信号と座席表示信号との情報処理に基づいて、各座席の予約状況或は占有状況又は既発行の指定座席指定券の利用状況等をプリントする。
【0026】
なお、前記座席指定券の券種(磁気カ−ド、ICカ−ド等)及びカ−ドリ−ダ11の前記券情報の読取方式、さらには前記暗号情報の形態及び前記券情報への重畳方式等又は前記比較照合方式等は限定せず、また、前記券情報又は前記比較照合情報を無線等を使ってCPU9へ伝送するようにして、カ−ドリ−ダ11又はカ−ドリ−ダ11から比較照合14を地上に備えられた自動改札機等に代えることができ、また、CPU9及びディスプレイ8は一体化して携帯できるのは当然である。
【0027】
【発明の効果】
以上の構成によって本発明は、特急列車等の座席の利用状況の監視管理を可能にした上記発明同様に列車等の座席指定券の検札業務を自動化して他のサ−ビス向上等の各種効果を得る他に、特急座席指定券等の座席指定券に記載或は記録された情報が有効であるか否かの判別に暗号情報を付加してするようにしているので、前記座席指定券に記載或は記録する情報を暗号情報化して作成発売するようにすれば、暗号情報化されない偽造或は変造された前記座席指定券に対して無効の判別を確かなものにすることが出来る。
【0028】
また、前記暗号情報を適時変更して前記判別を可能にしているので、前記座席指定券に記載或は記録する情報に使用する暗号情報を定期的或は必要に応じて変更でき、これによって、偽造或は変造の座席指定券への前記暗号情報の記載或は記録を困難にして、前記判別をより確かなものにする。また、この場合、前記暗号情報の設定変更時において、既設定暗号情報と新設定暗号情報とがある期間併用できるので、これによって暗号情報の設定変更の移行をスム−ズにする。なお、該暗号情報の変更は、発行した座席指定券の有効期間は短いので有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動検札システムの系統図である。
【図2】座席ユニット系統図である。
【符号の説明】
1 車両部
2 監視管理部
3 座席ユニット
4 ゲ−トパルス発生
5 モニタ−表示
6 ゲ−トパルス発生
7 クロック発生
8 ディスプレイ
9 CPU
10 プリンタ−

Claims (2)

  1. 複数の座席からなる座席の個々について、座席指定券に記載或は記録された券情報の読取りと、読取られた前記券情報の有効性の判別と表示とをして、座席管理者が前記表示を目視することで座席指定券の検札業務を自動化可能にした自動検札システムにおいて、読取られた前記券情報の有効性の判別を、前記券情報の偽造防止等を目的に使用される暗号情報を適時変更して記憶する記憶手段と、該記憶手段により記憶された前記暗号情報と読取られた前記券情報とを比較照合する照合手段とを備えて可能にしたことを特徴とする自動検札システム。
  2. 前記暗号情報の変更時において、既設定暗号情報と新設定暗号情報とを併用して前記券情報の有効性の判別を可能にしたことを特徴とする請求項1記載の自動検札システム。
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