JPH07316409A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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- JPH07316409A JPH07316409A JP13673994A JP13673994A JPH07316409A JP H07316409 A JPH07316409 A JP H07316409A JP 13673994 A JP13673994 A JP 13673994A JP 13673994 A JP13673994 A JP 13673994A JP H07316409 A JPH07316409 A JP H07316409A
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Abstract
ート樹脂系樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリカーボネート樹脂100重量部に
対して、(B)リン酸エステル系化合物1〜20重量部
および(C)特定ゴム構造を有する複合ゴム系グラフト
共重合体0.1〜50重量部を含有する難燃性樹脂組成
物。
Description
し、より詳しくは、優れた耐衝撃性および難燃性を有す
るポリカーボネート樹脂系樹脂組成物に関する。
族ポリカーボネート樹脂は、その優れた物性の故にエン
ジニアリングプラスチックとして多用されている。しか
しながら、難燃性が不足しているので、難燃性向上のた
めに種々の試みがなされている。なかでも、芳香族ポリ
カーボネート樹脂に、難燃剤としてリン酸エステル系化
合物を配合した組成物は難燃性が高く、UL94燃焼試
験(アンダーライターズラボラトリーズインコーポレー
ションのブレチン94“材料分類のための燃焼試験”、
以下、UL規格94と略称する。)においてV−0〜V
−2に合格する難燃性を有している。この難燃性評価試
験は、長さ127mm、幅12.7mmのバー状の試料
を用いて行われる。ところが、上記の樹脂組成物は、U
L規格94の5V試験の角板試験においては、角板(1
52mm×152mm)の厚さが2.8mm未満である
と、穴あきが起きて5VAの試験に不合格となる。同様
に角板(100mm×150mm)を用いるCSA(カ
ナディアン・スタンダード・アソシエーション)規格C
22.2No.0.6−M1982の試験A(以下、C
SA規格試験Aと略称する。)においても、試料の厚さ
が2.8mm未満であると穴あき等のために不合格にな
る。
組成物は、耐衝撃性および寸法精度等の物性が優れてお
り、自動車の内装・外装をはじめ、OA機器のハウジン
グ等に広く採用されている。ところが、特に各種機器の
ハウジング用途においては、近年における機器のコスト
ダウンや軽量化の要請に応えるため、薄肉化傾向が強ま
りつつある。したがって、厚さが薄いハウジングにおい
て、耐衝撃性を保ちつつ、UL規格94の5V試験およ
びCSA試験に合格する芳香族ポリカーボネート樹脂系
樹脂組成物の出現が強く望まれている。
た如き現状に鑑み、2.8mmより薄い厚さに成形され
ても、耐衝撃性に優れ、かつUL94規格の5V試験お
よびCSA試験に合格するような優れた難燃性を有する
ポリカーボネート樹脂系樹脂組成物を得ることを目的と
して鋭意検討した結果、ポリカーボネート樹脂に、特定
のリン酸エステル系化合物および複合ゴム系グラフト共
重合体を配合することにより、上記の目的が達成される
ことを見い出し本発明を完成した。
ト樹脂100重量部に対して、(B)リン酸エステル系
化合物1〜20重量部、および(C)ポリオルガノシロ
キサン成分1〜99重量%とポリアルキル(メタ)アク
リレートゴム成分99〜1重量%とが分離できないよう
に相互に絡み合った構造を有し、かつポリオルガノシロ
キサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成
分との合計量が100重量%である複合ゴムに1種また
は2種以上のビニル系単量体を、グラフト重合して得ら
れる複合ゴム系グラフト共重合体0.1〜50重量部を
含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物にある。
(A)ポリカーボネート樹脂に、特定の(B)リン酸エ
ステル系化合物および(C)複合ゴム系グラフト共重合
体の特定量を配合した点にあり、上記(B)成分および
(C)成分のいずれか1成分でも欠けても、本発明の目
的を達成することが困難となる。
ト樹脂(A)は、公知の方法により製造される芳香族ポ
リカーボネート樹脂であり、一般にジヒドロキシおよび
/またはポリヒドロキシ化合物をホスゲンまたは炭酸の
ジエステルと反応させることにより製造される。適当な
ジヒドロキシジアリールアルカンは、ヒドロキシ基に関
しオルトの位置にアルキル基、塩素原子または臭素原子
等の置換基を有するものも含む。ジヒドロキシジアリー
ルアルカンの好ましい具体例としては、4,4′−ジヒ
ドロキシ−2,2−ジフェニルプロパン(ビスフェノー
ルA)、テトラメチルビスフェノールAおよびビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベン
ゼン等が挙げられる。また分岐したポリカーボネート樹
脂は、例えばヒドロキシ化合物の一部、例えば0.2〜
2モル%をポリヒドロキシ化合物で置換することにより
製造される。上記ポリカーボネート樹脂は1種で、また
は2種以上混合して用いることができる。
系化合物(B)は、下記式(I)、
ば置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基等が挙げられる。また、置換されている
場合、置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、ハロゲン、アリール基、アリール
オキシ基、アリールチオ基、ハロゲン化アリール基等が
挙げられ、またこれらの置換基を組み合わせた基(例え
ばアリールアルコキシアルキル基等)またはこれらの置
換基を酸素原子、イオウ原子、窒素原子等により結合し
て組み合わせた基(例えばアリールスルホニルアリール
基等)を置換基として用いてもよい。また、2価以上の
有機基とは、上記した有機基から、炭素原子に結合して
いる水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基を
意味する。例えばアルキレン基、および好ましくは(置
換)フェニレン基、多核フェノール類、例えばビスフェ
ノール類から誘導されるものが挙げられ、2以上の遊離
原子価の相対的位置は任意である。特に好ましいものと
して、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフェニロール
メタン、ジフェニロールジメチルメタン、ジヒドロキシ
ジフェニル、p,p′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、ジヒドロキシナフタレン等から誘導されるものが挙
げられる。
例としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホス
フェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホス
フェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェ
ニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジ
ルフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェ
ート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリス
(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロ
ピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフ
ェート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)−2,3−
ジクロロプロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブ
ロモプロピル)ホスフェートおよびビス(クロロプロピ
ル)モノオクチルホスフェート、上記式(I)中のR1
〜R4 がアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシおよび
プロポキシ、または好ましくは(置換)フェノキシ、例
えばフェノキシ、メチル(置換)フェノキシであるとこ
ろのビスフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノン
ビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェート、トリ
オキシベンゼントリホスフェート等が挙げられ、好まし
くはトリフェニルホスフェートおよび各種ビスホスフェ
ートである。
量部に対して1〜20重量部、好ましくは5〜15重量
部添加される。成分(B)の量が上記の範囲より少ない
と本発明の効果が十分発揮されず、また、上記の範囲を
超えると耐熱性が損なわれる。
フト共重合体(C)は、ポリオルガノシロキサン成分1
〜99重量%とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム
成分99〜1重量%(各成分の合計量が100重量%)
から構成され、両成分が相互に絡み合い実質上分離でき
ない構造を有する複合ゴムに、1種または2種以上のビ
ニル系単量体がグラフト重合された共重合体である。
キサン成分およびポリアルキル(メタ)アクリレートゴ
ム成分のいずれか1種類あるいはこれらの単純混合物を
ゴム源として使用しても、本発明の樹脂組成物の有する
特徴は得られず、ポリオルガノシロキサン成分とポリア
ルキル(メタ)アクリレートゴム成分が相互に絡み合い
複合一体化されてはじめて優れた耐衝撃性、難燃性を兼
ね備えた樹脂組成物を得ることができる。複合ゴムを構
成する2種の成分はいずれも1〜99重量%(ただし、
両成分の合計量は100重量%)の範囲であることが必
要であり、さらに5〜90重量%の範囲であることが好
ましく、さらに10〜90重量%の範囲が特に好まし
い。複合ゴム中のポリアルキル(メタ)アクリレートゴ
ム成分が99重量%を超えると、得られる樹脂組成物か
らの成形物の耐衝撃性が低下する。
0.6μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が
0.01μm未満になると樹脂組成物から得られる成形
物の耐衝撃性が悪化し、また平均粒子径が0.6μmを
超えると、得られる樹脂組成物からの成形物の耐衝撃性
が低下すると共に、成形表面外観が悪化する。このよう
な平均粒子径を有する複合ゴムを製造するには乳化重合
法が最適であり、まずポリオルガノシロキサンのラテッ
クスを調製し、次にアルキル(メタ)アクリレートゴム
の合成用単量体をポリオルガノシロキサンラテックスの
粒子に含浸させてから前記合成用単量体を重合するのが
好ましい。
キサン成分は、以下に示すオルガノシロキサンおよび架
橋剤(CI)を用いて乳化重合により調製することがで
き、その際、さらにグラフト交叉剤(GI)を併用する
こともできる。
の各種の環状体が挙げられ、好ましく用いられるのは3
〜6員環である。例えばヘキサメチルシクロトリシロキ
サン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチ
ルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサ
シロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキ
サン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキ
サン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン等が挙げ
られ、これらは1種または2種以上混合して用いられ
る。これらの使用量は、ポリオルガノシロキサン成分中
50重量%以上、好ましくは70重量%以上である。
4官能性のシラン系架橋剤、例えばトリメトキシメチル
シラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキ
シシラン、テトラブトキシシラン等が用いられる。特に
4官能性の架橋剤が好ましく、この中でもテトラエトキ
シシランが特に好ましい。架橋剤の使用量はポリオルガ
ノシロキサン成分中0.1〜30重量%である。
で表される単位を形成し得る化合物等が用いられる。
(メタ)アクリロイルオキシシロキサンは、グラフト効
率が高いため有効なグラフト鎖を形成することが可能で
あり、耐衝撃性発現の点で有利である。
得るものとしてメタクリロイルオキシシロキサンが特に
好ましい。メタクリロイルオキシシロキサンの具体例と
しては、β−メタクリロイルオキシエチルジメトキシメ
チルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメトキ
シジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピル
ジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルジエトキシメチルシラン、γ−メタクリ
ロイルオキシブチルジエトキシメチルシラン等が挙げら
れる。
のとしてビニルシロキサンが挙げられ、具体例として
は、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン
が挙げられる。
のとしてp−ビニルフェニルジメトキシメチルシランが
挙げられる。また、式(GI−4)の単位を形成し得る
ものとして、γ−メルカプトプロピルジメトキシメチル
シラン、γ−メルカプトプロピルメトキシジメチルシラ
ン、γ−メルカプトプロピルジエトキシメチルシラン等
が挙げられる。
ロキサン成分中、0〜10重量%であり、好ましくは
0.5〜5重量%である。
クスの製造は、例えば米国特許第2,891,920号
明細書、同第3,294,725号明細書等に記載され
た方法を用いることができる。本発明の実施では、例え
ばオルガノシロキサンと架橋剤(CI)および所望によ
りグラフト交叉剤(GI)の混合溶液とを、アルキルベ
ンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸等のスルホン酸
系乳化剤の存在下で、例えばホモジナイザー等を用いて
水と剪断混合する方法により製造することが好ましい。
アルキルベンゼンスルホン酸はオルガノシロキサンの乳
化剤として作用すると同時に重合開始剤ともなるので好
適である。この際、アルキルベンゼンスルホン酸金属
塩、アルキルスルホン酸金属塩等を併用するとグラフト
重合を行う際にポリマーを安定に維持するのに効果があ
るので好ましい。
ル(メタ)アクリレートゴム成分は、以下に示すアルキ
ル(メタ)アクリレート、架橋剤(CII)およびグラフ
ト交叉剤(GII)を用いて合成することができる。
例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレート
およびヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、n−ラウリルメタクリレート等のアルキ
ルメタクリレート等が挙げられ、特にn−ブチルアクリ
レートの使用が好ましい。
グリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジ
メタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタク
リレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレー
ト等が挙げられる。
アリルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリ
アリルイソシアヌレート等が挙げられる。アリルメタク
リレートは架橋剤として用いることもできる。これら架
橋剤並びにグラフト交叉剤は1種または2種以上併用し
て用いられる。これら架橋剤およびグラフト交叉剤の合
計の使用量はポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成
分中0.1〜20重量%である。
分の重合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム等のアルカリの水溶液の添加により中和され
たポリオルガノシロキサン成分のラテックス中へ上記ア
ルキル(メタ)アクリレート、架橋剤およびグラフト交
叉剤を添加し、ポリオルガノシロキサン粒子へ含浸させ
た後、通常のラジカル重合開始剤を作用させて行う。重
合の進行と共にポリオルガノシロキサンの架橋網目に相
互に絡んだポリアルキル(メタ)アクリレートゴムの架
橋網目が形成され、実質上分離できないポリオルガノシ
ロキサン成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム
成分との複合ゴムのラテックスが得られる。なお本発明
の実施に際しては、この複合ゴムとしてポリオルガノシ
ロキサン成分の主骨格がジメチルシロキサンの繰り返し
単位を有し、ポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成
分の主骨格がn−ブチルアクリレートの繰り返し単位を
有する複合ゴムが好ましく用いられる。
複合ゴムは、ビニル系単量体とグラフト共重合可能であ
り、またポリオルガノシロキサン成分とポリアルキル
(メタ)アクリレートゴム成分とは強固に絡み合ってい
るためアセトン、トルエン等の通常の有機溶剤では抽出
分離できない。この複合ゴムをトルエンにより90℃で
12時間抽出して測定したゲル含量は80重量%以上で
ある。
系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン等の芳香族アルケニル化合物;メチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメ
タクリル酸エステル;メチルアクリレート、エチルアク
リレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸エス
テル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシア
ン化ビニル化合物等の各種のビニル系単量体が挙げら
れ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いられ
る。これらビニル系単量体のうちメタクリル酸エステル
が好ましく、メチルメタクリレートが特に好ましい。
上記ビニル系単量体の割合は、このグラフト共重合体の
重量を基準にして複合ゴム30〜95重量%、好ましく
は40〜90重量%およびビニル系単量体5〜70重量
%、好ましくは10〜60重量%が好ましい。ビニル系
単量体が5重量%未満では樹脂組成物中でのグラフト共
重合体の分散が十分でなく、また70重量%を超えると
衝撃強度発現性が低下するので好ましくない。
を複合ゴムのラテックスに加えラジカル重合技術によっ
て一段であるいは多段で重合させて得られる。グラフト
共重合体ラテックスは、好ましくは塩化カルシウムまた
は硫酸マグネシウム等の金属塩を溶解した熱水中に投入
し、塩析、凝固することにより分離、回収することがで
きる。
対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重
量部使用する。上記の範囲より少ないと本発明樹脂組成
物の耐衝撃性の改良効果および難燃性向上効果が小さ
く、また上記の範囲を超えて配合されても耐衝撃性は良
好であるが難燃性が低下し経済的でないので好ましくな
い。
剤を含むことができる。そのような滴下防止剤として使
用することができるフッ素化ポリオレフィンは、商業的
にも入手でき、あるいは公知の方法によって製造するこ
ともできる。それは、例えば遊離基触媒(例えばペルオ
キシ二硫酸ナトリウム、カリウムまたはアンモニウム)
を使用しながら水性媒質中において100〜1000p
siの圧力および0〜200℃好ましくは20〜100
℃の温度下でテトラフルオロエチレンを重合させること
によって得られる白色の固体である。詳しくは、ブルベ
ーカー(Brubaker)の米国特許第2,393,
967号明細書を参照されたい。不可欠ではないが、比
較的大きな粒子例えば平均粒度0.3〜0.7mm(主
として0.5mm)の粒子の状態にある樹脂を使用する
ことが好ましい。これは0.05〜0.5mmの粒度を
有する通常のポリテトラオロエチレン粉末よりも良好で
ある。かかる比較的大きな粒度の物質が特に好ましい理
由は、それが重合体中に容易に分散し、かつ重合体同志
を結合して繊維状材料を作る傾向を示すことにある。か
かる好適なポリテトラフルオロエチレンは、ASTMに
よればタイプ3と呼ばれるもので、実際にはデュポン社
(E.I. Dupont de Nemours a
nd Company)からテフロン6(Teflon
6)として商業的に入手し得る。あるいは、三井デュポ
ンフロロケミカル社のテフロン30Jとして商業的に入
手し得る。フッ素化ポリオレフィンは、成分(A)10
0重量部に対して、好ましくは0.01〜2重量部、よ
り好ましくは0.05〜1.0重量部使用する。
にさらに、目的に応じて他の樹脂成分を含むこともでき
る。このような他の樹脂としては、PBT等のポリエス
テル、ABS樹脂、AES樹脂、SAN樹脂、ポリスチ
レン等が挙げられる。このような樹脂は成分(A)10
0重量部に対して200重量部までの量で使用すること
ができる。
を損なわない限りにおいて、その目的に応じて樹脂の混
合時、成形時に、慣用の他の添加剤、例えば顔料、染
料、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維等)、充填剤(カー
ボンブラック、シリカ、酸化チタン等)、耐熱剤、酸化
劣化防止剤、耐候剤、滑材、離型剤、結晶核剤、可塑
剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添加することができ
る。
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
さらに詳しく説明する。例中の「部」は「重量部」を示
す。また、例中の物性評価は以下に示す方法を用いて行
った。
m) ASTM D 256に準拠して、厚み1/8インチ、
ノッチ付きで測定した。
を行った。厚み1/16インチ。 (2)UL規格に準拠して5V試験(5インチフラムテ
スト)を行った。まず試験A(バー試験)を行い、試験
Aに不合格の場合は5V不合格と判定した。試験Aに合
格の場合には、次に試験B(角板試験)を行った。試験
Bに合格の場合は5VAと判定した。試験Bに不合格の
場合は5VBと判定した。なお、いずれの試験において
も、厚みは2.5mmであった。 (3)CSA規格C22、2No.0.6−M1982
に準拠して、厚み2.5mmの試験片について試験A
(127mmフレーム試験)を行った。 ○…合格、 ×…不合格。
造 テトラエトキシシラン2部、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルジメトキシメチルシラン0.5部およびオクタ
メチルシクロテトラシロキサン97.5部を混合し、シ
ロキサン混合物100部を得た。ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムおよびドデシルベンゼンスルホン酸を
それぞれ1部を溶解した蒸留水200部に上記混合シロ
キサン100部を加え、ホモミキサーにて10,000
rpmで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより300
kg/cm2 の圧力で乳化、分散させ、オルガノシロキ
サンラテックスを得た。この混合液をコンデンサーおよ
び攪拌翼を備えたセパラブルフラスコに移し、混合攪拌
しながら80℃で5時間加熱した後20℃で放置し、4
8時間後に水酸化ナトリウム水溶液でこのラテックスの
pHを7.4に中和し、重合を完結しポリオルガノシロ
キサンラテックスを得た。得られたポリオルガノシロキ
サンの重合率は89.5%であり、ポリオルガノシロキ
サンの平均粒子径は0.16μmであった。
33.5部採取し攪拌機を備えたセパラブルフラスコに
いれ、蒸留水123.2部を加え、窒素置換をしてから
50℃に昇温し、n−ブチルアクリレート73.5部、
アリルメタクリレート1.5部およびtert−ブチル
ヒドロペルオキシド0.56部の混合液を仕込み30分
間攪拌し、この混合液をポリオルガノシロキサン粒子に
浸透させた。次いで、硫酸第1鉄0.002部、エチレ
ンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.006部、ロンガ
リット0.26部および蒸留水5部の混合液を仕込みラ
ジカル重合を開始させ、その後内温70℃で2時間保持
し重合を完了して複合ゴムラテックスを得た。このラテ
ックスを一部採取し、複合ゴムの平均粒子径を測定した
ところ0.22μmであった。また、このラテックスを
乾燥し固形物を得、トルエンで90℃、12時間抽出
し、ゲル含量を測定したところ97.3重量%であっ
た。
チルヒドロペルオキシド0.06部とメチルメタクリレ
ート15部との混合液を70℃にて15分間にわたり滴
下し、その後70℃で4時間保持し、複合ゴムへのグラ
フト重合を完了した。メチルメタクリレートの重合率
は、96.4%であった。得られたグラフト共重合体ラ
テックスを塩化カルシウム1.5重量%の熱水200部
中に滴下し、凝固、分離し洗浄した後75℃で16時間
乾燥し、粉末状の混合ゴム系グラフト共重合体を96.
9部得た。
80℃、100rpmに設定した1軸押出機(スクリュ
ー径65mmφ)にかけて溶融・混練してペレット化し
た。次いでこのペレットを射出成形して(設定温度28
0℃、金型温度80℃)成形品を製造した。得れた成形
品についてアイゾット衝撃強度の測定および難燃性の評
価を行った。得られた結果を表1に示す。
燃性樹脂組成物は、耐衝撃性に優れ、しかも薄く成形さ
れても難燃性が著しく優れるという特性を有し、自動車
の内装・外装をはじめ、OA機器のハウジング、電気、
電子機器部品等の用途に極めて有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂100重量
部に対して、(B)リン酸エステル系化合物1〜20重
量部、および(C)ポリオルガノシロキサン成分1〜9
9重量%とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分
99〜1重量%とが分離できないように相互に絡み合っ
た構造を有し、かつポリオルガノシロキサン成分とポリ
アルキル(メタ)アクリレートゴム成分との合計量が1
00重量%である複合ゴムに1種または2種以上のビニ
ル系単量体を、グラフト重合して得られる複合ゴム系グ
ラフト共重合体0.1〜50重量部を含有することを特
徴とする難燃性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP13673994A JP3841312B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 難燃性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP13673994A JP3841312B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 難燃性樹脂組成物 |
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JPH07316409A true JPH07316409A (ja) | 1995-12-05 |
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JP13673994A Expired - Lifetime JP3841312B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 難燃性樹脂組成物 |
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Country | Link |
---|---|
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