JPH07316182A - ヌクレオチド化合物及びその製造方法 - Google Patents
ヌクレオチド化合物及びその製造方法Info
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- JPH07316182A JPH07316182A JP6301172A JP30117294A JPH07316182A JP H07316182 A JPH07316182 A JP H07316182A JP 6301172 A JP6301172 A JP 6301172A JP 30117294 A JP30117294 A JP 30117294A JP H07316182 A JPH07316182 A JP H07316182A
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- C07H—SUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
- C07H19/00—Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
- C07H19/02—Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
- C07H19/04—Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
- C07H19/16—Purine radicals
- C07H19/20—Purine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
- C07H19/207—Purine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids the phosphoric or polyphosphoric acids being esterified by a further hydroxylic compound, e.g. flavine adenine dinucleotide or nicotinamide-adenine dinucleotide
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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- A61P31/12—Antivirals
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】式(I)のヌクレオチド化合物及び薬学的に許
容されるその塩、ならびに当該化合物又は薬学的に許容
されるその塩を含有する薬剤学的組成物。 (R1は炭素数6〜22の飽和又は不飽和アルキル基、
R2は炭素数12〜20の飽和又は不飽和アルキル基、
R3及びR4は水素またはヒドロキシ基、Bは式(a)の
塩基であり、 R5は水素、ハロゲン、またはヒドロキシ、アミノ、メ
ルカプト、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、R6は水
素、ハロゲンまたはアミノ基、Wは窒素またはC−R8
で、R8は水素、ハロゲン或いはアミノ、炭素数1〜4
のアルキルである。) 【効果】この化合物は、代謝による不活性化が少なく、
有利な膜透過特性を有するので優れた抗ビールス効果を
示す。
容されるその塩、ならびに当該化合物又は薬学的に許容
されるその塩を含有する薬剤学的組成物。 (R1は炭素数6〜22の飽和又は不飽和アルキル基、
R2は炭素数12〜20の飽和又は不飽和アルキル基、
R3及びR4は水素またはヒドロキシ基、Bは式(a)の
塩基であり、 R5は水素、ハロゲン、またはヒドロキシ、アミノ、メ
ルカプト、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、R6は水
素、ハロゲンまたはアミノ基、Wは窒素またはC−R8
で、R8は水素、ハロゲン或いはアミノ、炭素数1〜4
のアルキルである。) 【効果】この化合物は、代謝による不活性化が少なく、
有利な膜透過特性を有するので優れた抗ビールス効果を
示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ビールス性薬剤とし
て有効な次の一般式(I)の新規なるヌクレオチド化合
物、または薬学的に許容されるその塩及び、これら化合
物を製造する方法に関する。
て有効な次の一般式(I)の新規なるヌクレオチド化合
物、または薬学的に許容されるその塩及び、これら化合
物を製造する方法に関する。
【0002】
【化3】 (上記式で、R1は炭素数が6〜22個である飽和又は
不飽和アルキル基であり、R2は炭素数が12〜20個
である飽和又は不飽和アルキル基を示し、R3及びR4は
水素原子またはヒドロキシ基であり、Bは下記一般式
(a)で示される塩基中の一つであり、
不飽和アルキル基であり、R2は炭素数が12〜20個
である飽和又は不飽和アルキル基を示し、R3及びR4は
水素原子またはヒドロキシ基であり、Bは下記一般式
(a)で示される塩基中の一つであり、
【化4】 ここで、R5は水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキ
シ、アミノ、メルカプト、炭素数が1〜4個であるアル
キルアミノ基であり、R6は水素原子、ハロゲン原子ま
たはアミノ基であり、Wは窒素原子またはC−R8であ
り、ここでR8は水素原子、ハロゲン原子或いはアミ
ノ、炭素数が1〜4個であるアルキル基である。) 上記一般式(I)中、燐脂質部分はD,LそしてDL型
の光学異性質体であることができる。本発明において、
一般式(I)で示される新規なる化合物は、1−S−ア
ルキル燐脂質とヌクレオシドとの複合体である。
シ、アミノ、メルカプト、炭素数が1〜4個であるアル
キルアミノ基であり、R6は水素原子、ハロゲン原子ま
たはアミノ基であり、Wは窒素原子またはC−R8であ
り、ここでR8は水素原子、ハロゲン原子或いはアミ
ノ、炭素数が1〜4個であるアルキル基である。) 上記一般式(I)中、燐脂質部分はD,LそしてDL型
の光学異性質体であることができる。本発明において、
一般式(I)で示される新規なる化合物は、1−S−ア
ルキル燐脂質とヌクレオシドとの複合体である。
【0003】
【従来の技術】ヌクレオチドと燐脂質間の複合体を合成
することにより、標的となるビールス感染細胞或いは癌
細胞内へ、ヌクレオシド送達の効率を高め、薬理効果を
強化しようとする試み等は従来にもあった。
することにより、標的となるビールス感染細胞或いは癌
細胞内へ、ヌクレオシド送達の効率を高め、薬理効果を
強化しようとする試み等は従来にもあった。
【0004】例えば、ヌクレオシド−5’−モノフォス
フォモルホリデイトと、1−2−ジアシルグリセロ−3
−フォスフェイトが反応して生成されるジアシルグリセ
ロ−ヌクレオシド複合体が発表されたことがある[Jo
urnal of Medical Chemistr
y 25,1322(1982),Biochemic
al and Biophysical Resear
ch Communicaton 85,715(19
78)及びBiochimica et Biophy
sica Acta 69,604(1980)]。
又、本出願人の研究所においては、燐脂質中でそれ自体
が抗癌及び免疫調節作用を有していて、ヌクレオチドと
複合体を形成する場合、優秀な相乗的或いは相加的効果
を期待し得る物質に関し研究調査した結果、1−0−ア
ルキル燐脂質が其れに適する化合物であることを見い出
し、これから新規なる1−0−アルキル−2−0−アシ
ルグリセロ−3−フォスフェイトとヌクレオシドとの複
合体を合成して、既に特許を受けたことがある(大韓民
国特許第25634号;公告第88−93号)。
フォモルホリデイトと、1−2−ジアシルグリセロ−3
−フォスフェイトが反応して生成されるジアシルグリセ
ロ−ヌクレオシド複合体が発表されたことがある[Jo
urnal of Medical Chemistr
y 25,1322(1982),Biochemic
al and Biophysical Resear
ch Communicaton 85,715(19
78)及びBiochimica et Biophy
sica Acta 69,604(1980)]。
又、本出願人の研究所においては、燐脂質中でそれ自体
が抗癌及び免疫調節作用を有していて、ヌクレオチドと
複合体を形成する場合、優秀な相乗的或いは相加的効果
を期待し得る物質に関し研究調査した結果、1−0−ア
ルキル燐脂質が其れに適する化合物であることを見い出
し、これから新規なる1−0−アルキル−2−0−アシ
ルグリセロ−3−フォスフェイトとヌクレオシドとの複
合体を合成して、既に特許を受けたことがある(大韓民
国特許第25634号;公告第88−93号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし一方、このよう
な既存の薬物について特定群の患者の副作用の発現可能
性を排除し得なく、又適用疾病の特性上、複合処方が普
遍的であるので、それに対する代替薬品の開発が求めら
れ、本発明者らはそのような目的の下で、特に抗ビール
スの効果が優れた物質開発に焦点を合わせ研究を続けた
結果、新たな1−S−アルキル燐脂質−ヌクレオチド複
合体を合成し、本発明を完成することに至った。
な既存の薬物について特定群の患者の副作用の発現可能
性を排除し得なく、又適用疾病の特性上、複合処方が普
遍的であるので、それに対する代替薬品の開発が求めら
れ、本発明者らはそのような目的の下で、特に抗ビール
スの効果が優れた物質開発に焦点を合わせ研究を続けた
結果、新たな1−S−アルキル燐脂質−ヌクレオチド複
合体を合成し、本発明を完成することに至った。
【0006】従って、本発明の目的は、特有で有益な物
理化学的性質を有する抗ビールス剤を開発することにあ
り、この如き目的は、上記一般式(I)の1−S−アル
キル燐脂質とヌクレオシドとの複合体を提供することに
よって達成される。
理化学的性質を有する抗ビールス剤を開発することにあ
り、この如き目的は、上記一般式(I)の1−S−アル
キル燐脂質とヌクレオシドとの複合体を提供することに
よって達成される。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、本発明をさらに詳
しく説明する。
しく説明する。
【0008】本発明による一般式(I)の化合物は、次
の反応図式で示される如く二つの方法によって製造でき
る。
の反応図式で示される如く二つの方法によって製造でき
る。
【0009】第1方法によると(反応図式1)、ヌクレ
オチド(II)をモルホリデイト(III)又はP1−ヌクレ
オチド−5’−P2−ジフェニルピロフォスフェイト(I
V)で作製し、1−S−アルキル−2−0−アシル−1
−チオグリセリン−3−フォスフェイト(V)と反応さ
せることにより、一般式(I)の複合体が製造される。
第2方法によると(反応図式2)、燐脂質(V)をその
モルホリデイト(VI)又は、P1−グリセリン−5’−
P2−ジフェニルピロフォスフェイト(VII)に作製し、
ヌクレオチド(II)と反応させることにより一般式
(I)の複合体が製造される。
オチド(II)をモルホリデイト(III)又はP1−ヌクレ
オチド−5’−P2−ジフェニルピロフォスフェイト(I
V)で作製し、1−S−アルキル−2−0−アシル−1
−チオグリセリン−3−フォスフェイト(V)と反応さ
せることにより、一般式(I)の複合体が製造される。
第2方法によると(反応図式2)、燐脂質(V)をその
モルホリデイト(VI)又は、P1−グリセリン−5’−
P2−ジフェニルピロフォスフェイト(VII)に作製し、
ヌクレオチド(II)と反応させることにより一般式
(I)の複合体が製造される。
【0010】次の反応図式中のR1,R2,R3,R4及び
Bは、前で定義した如きであり、DCC,TBDMSC
及びTBAFは、各々N,N’−ジシクロヘキシルカー
ボマイド、3次−ブチルジメチルシリルクロライド及び
4次−ブチルアンモニウムクロライドの略字である。
Bは、前で定義した如きであり、DCC,TBDMSC
及びTBAFは、各々N,N’−ジシクロヘキシルカー
ボマイド、3次−ブチルジメチルシリルクロライド及び
4次−ブチルアンモニウムクロライドの略字である。
【0011】
【化5】
【化6】 以上のような方法で製造し得る本発明によるヌクレオシ
ド化合物を生体に投与すると、感染された細胞内でこの
化合物が酵素によって分解され、そこから主な活性部分
であるヌクレオチド、またはヌクレオシドが放出されて
抗ビールス効果を示す。ヌクレオチドが放出される場
合、ヌクレオチドキナーゼが欠けた耐性細胞においても
効果が示される。ヌクレオチドの他に燐脂質自体度、血
小板凝集、過敏症、炎症に関与するばかりでなく、各種
循環器の障害及びアレルギー性疾患の予防剤ないし治療
剤として使用され、抗神生物剤として重要な役割を果た
すと広く知られているので、全体的に見るとき、ヌクレ
オチドの効力と合わせ相加ないし相乗効果を期待し得
る。
ド化合物を生体に投与すると、感染された細胞内でこの
化合物が酵素によって分解され、そこから主な活性部分
であるヌクレオチド、またはヌクレオシドが放出されて
抗ビールス効果を示す。ヌクレオチドが放出される場
合、ヌクレオチドキナーゼが欠けた耐性細胞においても
効果が示される。ヌクレオチドの他に燐脂質自体度、血
小板凝集、過敏症、炎症に関与するばかりでなく、各種
循環器の障害及びアレルギー性疾患の予防剤ないし治療
剤として使用され、抗神生物剤として重要な役割を果た
すと広く知られているので、全体的に見るとき、ヌクレ
オチドの効力と合わせ相加ないし相乗効果を期待し得
る。
【0012】本発明による一般式(I)の化合物が、元
の複合体形態で残っている間には、該塩基部分の−NH
2基がジアミナーゼにより除去されるのが防止されるの
で、単純なヌクレオチドの場合よりももっと多量のヌク
レオチド(複合体形態)が活性を保持しつつ形で標的細
胞に到達できる。複合体中、燐脂質部分によりリポゾー
ムが形成されることができるので、このような効果はさ
らに強化できる。
の複合体形態で残っている間には、該塩基部分の−NH
2基がジアミナーゼにより除去されるのが防止されるの
で、単純なヌクレオチドの場合よりももっと多量のヌク
レオチド(複合体形態)が活性を保持しつつ形で標的細
胞に到達できる。複合体中、燐脂質部分によりリポゾー
ムが形成されることができるので、このような効果はさ
らに強化できる。
【0013】また、本発明による化合物は、ヌクレオチ
ドが燐脂質に結合されている構造であるので、脂肪親和
性が増加され膜透過において有利な特性を持つようにな
り、燐脂質を認識する結合部位が細胞に存在すれば、細
胞特異的化合物としての付加的効果も示すことができ
る。
ドが燐脂質に結合されている構造であるので、脂肪親和
性が増加され膜透過において有利な特性を持つようにな
り、燐脂質を認識する結合部位が細胞に存在すれば、細
胞特異的化合物としての付加的効果も示すことができ
る。
【0014】一般式(I)の化合物を塩とすると、水に
対する溶解度が増加して注射剤のような液状製剤として
製造することが容易になる。
対する溶解度が増加して注射剤のような液状製剤として
製造することが容易になる。
【0015】本発明の化合物及びこれら塩は、薬学的に
許容される有機または無機担体と共に薬学的製剤形態で
製剤化され使用できる。製剤の類型は、通常の薬学的製
剤の形態即ち、注射剤、乳化剤、懸濁剤、カプセル剤、
顆粒剤、粉末剤、錠剤及び丸剤等となる。同製剤は通常
の賦形剤、分散剤、安定剤、保存剤、湿潤剤または乳化
剤のような補助剤、着色剤、緩衝剤、充填剤等を包含で
きる。
許容される有機または無機担体と共に薬学的製剤形態で
製剤化され使用できる。製剤の類型は、通常の薬学的製
剤の形態即ち、注射剤、乳化剤、懸濁剤、カプセル剤、
顆粒剤、粉末剤、錠剤及び丸剤等となる。同製剤は通常
の賦形剤、分散剤、安定剤、保存剤、湿潤剤または乳化
剤のような補助剤、着色剤、緩衝剤、充填剤等を包含で
きる。
【0016】本発明による1−S−アルキル燐脂質とヌ
クレオシドの複合体及びその塩は、代謝による不活性化
が少なく、有利な膜透過特性を有するので、単純なヌク
レオシド化合物に比べ、顕著に優れた抗ビールス効果を
示す。
クレオシドの複合体及びその塩は、代謝による不活性化
が少なく、有利な膜透過特性を有するので、単純なヌク
レオシド化合物に比べ、顕著に優れた抗ビールス効果を
示す。
【0017】
【実施例】本発明を次の実施例によりさらに詳しく説明
する。しかし、これら実施例は本発明の理解をもっと容
易にするために提供されるもので、本発明がこれら実施
例に限られるのではない。
する。しかし、これら実施例は本発明の理解をもっと容
易にするために提供されるもので、本発明がこれら実施
例に限られるのではない。
【0018】
【実施例1】 ラセミ(以下、‘rac’)−1−S−オクタデシル−
1−チオグリセリンの製造 3−メルカプト−1,2−プロパンジオール13.63
g(126mM)をメタノール70mlに溶解させ、こ
こに核酸140mlに溶かしたスチリルブロマイド2
7.67g(83mM)を加えた後、撹拌しながら1N
KOH−CH3OH216mlを室温で1時間滴下
し、さらに24時間撹拌した。10℃まで冷却させて2
時間撹拌した後、減圧濾過しメタノールと水で洗浄して
の目的物27gを得た(収率:90%;融点:75〜7
7℃)。この物質を分析した結果、次の如きであった。
1−チオグリセリンの製造 3−メルカプト−1,2−プロパンジオール13.63
g(126mM)をメタノール70mlに溶解させ、こ
こに核酸140mlに溶かしたスチリルブロマイド2
7.67g(83mM)を加えた後、撹拌しながら1N
KOH−CH3OH216mlを室温で1時間滴下
し、さらに24時間撹拌した。10℃まで冷却させて2
時間撹拌した後、減圧濾過しメタノールと水で洗浄して
の目的物27gを得た(収率:90%;融点:75〜7
7℃)。この物質を分析した結果、次の如きであった。
【0019】1H NMR(200MHz,CDCl3) δ 0.80−0.95(3H,t,CH3),1.0
5−1.95(32H,m,16CH2),2.45−
2.85(4H,m,CH2SCH2),3.42−3.
90(3H,m,2−CH,3−CH2)
5−1.95(32H,m,16CH2),2.45−
2.85(4H,m,CH2SCH2),3.42−3.
90(3H,m,2−CH,3−CH2)
【0020】
【実施例2】 rac−1−S−オクタデシル−3−0−(3次−ブチ
ルジメチルシリル)−1−チオグリセリンの製造 実施例(1)の収得物18g(50mM)と3次−ブチ
ルジメチルシリルクロライド9.04g(60mM)及
びイミダゾール8.17g(120mM)を、N,N−
ジメチルホルムアミド100mlに加えた後、室温で2
8時間撹拌した。40℃で減圧濃縮して溶媒を除去し、
残留物にエテル100mlと水100mlを加え、層分
離した後、有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥し続いて濾
過、減圧濃縮してオイル状態の目的物22.28gを得
た。
ルジメチルシリル)−1−チオグリセリンの製造 実施例(1)の収得物18g(50mM)と3次−ブチ
ルジメチルシリルクロライド9.04g(60mM)及
びイミダゾール8.17g(120mM)を、N,N−
ジメチルホルムアミド100mlに加えた後、室温で2
8時間撹拌した。40℃で減圧濃縮して溶媒を除去し、
残留物にエテル100mlと水100mlを加え、層分
離した後、有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥し続いて濾
過、減圧濃縮してオイル状態の目的物22.28gを得
た。
【0021】
【実施例3】 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−3−0−(3次−ブチルジメチルシリル)−1−チオ
グリセリンの製造 実施例(2)の収得物21g(44.2mM)とピリジ
ン4.65g(58.8mM)を、トルエン112ml
に加え得られた混合物に、パルミトイルクロライド1
4.59g(53.1mM)を室温で1時間滴下した
後、室温で20時間撹拌した。反応混合物にエテル56
mlと水56mlを加え、層分離して有機層を硫酸0.
5N 28ml、重炭酸ナトリウム28ml飽和溶液、
水28mlの手順で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥
し、続いて減圧濃縮して目的物30.28gを得た(収
率:96%)。この物質を分析した結果、次の如きであ
った。1 H NMR(200MHz,CDCl3) δ 0.10(6H,s,(CH3)2Si),0.70
−1.00(15H,m,2CH3,(CH3)3C),
1.10−1.90(58H,m,29CH2),2.
22−2.80(6H,m,CH2SCH2,CH2C
O),3.76−3.94(2H,d,3−CH2),
4.90−5.10(1H,q,2−CH)
−3−0−(3次−ブチルジメチルシリル)−1−チオ
グリセリンの製造 実施例(2)の収得物21g(44.2mM)とピリジ
ン4.65g(58.8mM)を、トルエン112ml
に加え得られた混合物に、パルミトイルクロライド1
4.59g(53.1mM)を室温で1時間滴下した
後、室温で20時間撹拌した。反応混合物にエテル56
mlと水56mlを加え、層分離して有機層を硫酸0.
5N 28ml、重炭酸ナトリウム28ml飽和溶液、
水28mlの手順で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥
し、続いて減圧濃縮して目的物30.28gを得た(収
率:96%)。この物質を分析した結果、次の如きであ
った。1 H NMR(200MHz,CDCl3) δ 0.10(6H,s,(CH3)2Si),0.70
−1.00(15H,m,2CH3,(CH3)3C),
1.10−1.90(58H,m,29CH2),2.
22−2.80(6H,m,CH2SCH2,CH2C
O),3.76−3.94(2H,d,3−CH2),
4.90−5.10(1H,q,2−CH)
【0022】
【実施例4】 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリンの製造 実施例(3)の収得物28g(39.3mM)と酢酸
5.67ml、テトラハイドロフラン84mlの混合物
を10分間撹拌した後、15〜18℃で1Mテトラブチ
リルアンモニウムフルオライド−テトラハイドロフラン
58.9mlを1時間滴下した後、室温で20時間撹拌
した。撹拌した混合物を30℃で減圧濃縮し溶媒を除去
した後、残留物をアセトニトリル70mlと95%エタ
ノール70mlを加え、40℃に加温した後、さらに室
温で徐冷し続いて0℃に冷却した。冷却物を2時間撹拌
した後、減圧濾過して白色沈澱物を得た。乾燥された白
色沈澱物を95%エタノール700mlに加え、5分間
加熱、還流させ続いて一晩撹拌して室温まで徐冷させた
後、20℃でさらに5時間撹拌した後、減圧濾過した。
濾液を取って溶媒の半ば程除去されるまで減圧濃縮した
後、0℃に冷却し3時間撹拌した後、減圧濾過して1
2.46gの目的物を得た(収率:53%;融点:42
〜45℃)。この物質を分析した結果、次の如きであっ
た。
−1−チオグリセリンの製造 実施例(3)の収得物28g(39.3mM)と酢酸
5.67ml、テトラハイドロフラン84mlの混合物
を10分間撹拌した後、15〜18℃で1Mテトラブチ
リルアンモニウムフルオライド−テトラハイドロフラン
58.9mlを1時間滴下した後、室温で20時間撹拌
した。撹拌した混合物を30℃で減圧濃縮し溶媒を除去
した後、残留物をアセトニトリル70mlと95%エタ
ノール70mlを加え、40℃に加温した後、さらに室
温で徐冷し続いて0℃に冷却した。冷却物を2時間撹拌
した後、減圧濾過して白色沈澱物を得た。乾燥された白
色沈澱物を95%エタノール700mlに加え、5分間
加熱、還流させ続いて一晩撹拌して室温まで徐冷させた
後、20℃でさらに5時間撹拌した後、減圧濾過した。
濾液を取って溶媒の半ば程除去されるまで減圧濃縮した
後、0℃に冷却し3時間撹拌した後、減圧濾過して1
2.46gの目的物を得た(収率:53%;融点:42
〜45℃)。この物質を分析した結果、次の如きであっ
た。
【0023】1H NMR(200MHz,CDCl3) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(58H,m,29CH2),2.26
−2.44(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.68−2.82(2
H,d,1−CH2),3.76−3.94(2H,
d,3−CH2),4.90−5.10(1H,q,2
−CH)
10−1.90(58H,m,29CH2),2.26
−2.44(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.68−2.82(2
H,d,1−CH2),3.76−3.94(2H,
d,3−CH2),4.90−5.10(1H,q,2
−CH)
【0024】
【実施例5】 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイトの製造 フォスフォリルクロライド3.97g(25.9mM)
を、核酸9.6mlに加え得られた混合物を0℃に冷却
した。ここに核酸9.6mlに溶かしたトリエチルアミ
ンを20分間滴下し、0℃で20分間撹拌した後、トル
エン96mlに溶かした実施例(4)の収得物10.6
8mg(17.8mM)を0〜5℃で1時間滴下した
後、20〜25℃でさらに5時間撹拌した。その結果の
反応混合物に水9.6mlを加え1時間撹拌した後、エ
テル192mlと水48mlを加えて層分離し、有機層
を硫酸ナトリウムで乾燥した後、30℃で減圧濃縮し溶
媒を除去した。得られた残留物にアセトン192mlを
加え、室温で30分、0℃で2時間撹拌した後、減圧濾
過して目的物7.38gを得た(収率:61%;融点:
64〜66℃)この物質を分析した結果は、次の如きで
あった。
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイトの製造 フォスフォリルクロライド3.97g(25.9mM)
を、核酸9.6mlに加え得られた混合物を0℃に冷却
した。ここに核酸9.6mlに溶かしたトリエチルアミ
ンを20分間滴下し、0℃で20分間撹拌した後、トル
エン96mlに溶かした実施例(4)の収得物10.6
8mg(17.8mM)を0〜5℃で1時間滴下した
後、20〜25℃でさらに5時間撹拌した。その結果の
反応混合物に水9.6mlを加え1時間撹拌した後、エ
テル192mlと水48mlを加えて層分離し、有機層
を硫酸ナトリウムで乾燥した後、30℃で減圧濃縮し溶
媒を除去した。得られた残留物にアセトン192mlを
加え、室温で30分、0℃で2時間撹拌した後、減圧濾
過して目的物7.38gを得た(収率:61%;融点:
64〜66℃)この物質を分析した結果は、次の如きで
あった。
【0025】1H NMR(200MHz,CDCl3) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(58H,m,29CH2),2.26
−2.44(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.68−2.82(2
H,d,1−CH2),4.04−4.55(2H,
m,3−CH2),5.04−5.22(1H,m,2
−CH)
10−1.90(58H,m,29CH2),2.26
−2.44(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.68−2.82(2
H,d,1−CH2),4.04−4.55(2H,
m,3−CH2),5.04−5.22(1H,m,2
−CH)
【0026】
【実施例6】 rac−1−S−ヘキサデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイトの製造 スチリルブロマイドに代わりセチルブロマイドを使用
し、実施例(1)から実施例(5)までの工程と同一の
方法で製造した結果、目的物を56%の収率にて得た
(融点:68〜71℃)。この物質を分析した結果、次
の如きであった。
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイトの製造 スチリルブロマイドに代わりセチルブロマイドを使用
し、実施例(1)から実施例(5)までの工程と同一の
方法で製造した結果、目的物を56%の収率にて得た
(融点:68〜71℃)。この物質を分析した結果、次
の如きであった。
【0027】1H NMR(200MHz,CDCl3) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(54H,m,27CH2),2.26
−2.44(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.68−2.82(2
H,d,1−CH2),4.04−4.55(2H,
m,3−CH2),5.04−5.22(1H,m,2
−CH)
10−1.90(54H,m,27CH2),2.26
−2.44(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.68−2.82(2
H,d,1−CH2),4.04−4.55(2H,
m,3−CH2),5.04−5.22(1H,m,2
−CH)
【0028】
【実施例7】 9−β−D−アラビノフラノシルアデニン−5’−モノ
フォスフェイト<ara−AMP>の製造 50mlアセトニトリルに、フォスフォリルクロライド
16ml(172mM)とピリジン15.6ml(19
3mM)を加え、得られた混合物を0℃に冷却した。こ
こに水2mlを滴下し0℃で40分間撹拌した後、さら
にビダラビン(以下、’ara−A’)10.68g
(40mM)を加え、0〜5℃で6時間撹拌した。その
結果、得られた反応液を氷水900mlに加えた後、濃
アンモニア水で全体溶液のpHを7.0に調節した。溶
液を減圧濃縮して得られた残留物を水900mlに入れ
溶解した後、AG1−X8(フォメイト)カラム(5×
50cm)に吸着させ、水2,000mlとホルム酸
0.5N 5,000mlに溶理させ分液し、初めの1
〜3,000mlのホルム酸分液を集めた。集められた
分液を30℃以下で白色結晶が析出されるまで減圧濃縮
させ0℃に冷却し、さらに2時間撹拌した後、減圧濾過
しアセトンで洗浄した結果、目的物12.22gを得た
(収率:88%;融点:187〜189℃)。
フォスフェイト<ara−AMP>の製造 50mlアセトニトリルに、フォスフォリルクロライド
16ml(172mM)とピリジン15.6ml(19
3mM)を加え、得られた混合物を0℃に冷却した。こ
こに水2mlを滴下し0℃で40分間撹拌した後、さら
にビダラビン(以下、’ara−A’)10.68g
(40mM)を加え、0〜5℃で6時間撹拌した。その
結果、得られた反応液を氷水900mlに加えた後、濃
アンモニア水で全体溶液のpHを7.0に調節した。溶
液を減圧濃縮して得られた残留物を水900mlに入れ
溶解した後、AG1−X8(フォメイト)カラム(5×
50cm)に吸着させ、水2,000mlとホルム酸
0.5N 5,000mlに溶理させ分液し、初めの1
〜3,000mlのホルム酸分液を集めた。集められた
分液を30℃以下で白色結晶が析出されるまで減圧濃縮
させ0℃に冷却し、さらに2時間撹拌した後、減圧濾過
しアセトンで洗浄した結果、目的物12.22gを得た
(収率:88%;融点:187〜189℃)。
【0029】
【実施例8】 9−β−D−アラビノフラノシルアデニン−5’−ジフ
ォスフェイト−rac−1−S−オクタデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTBA>の製造 水70mlと3次−ブタノール70mlにモルホリン
2.09ml(24mM)と、上記実施例(7)の収得
物であるara−AMP 2.08g(6mM)を加
え、55〜55℃に加温した後、3次−ブタノール10
0mlに溶かしたN,N’−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド4.95g(24mM)を滴下した。その結果、
生成された混合物を8時間還流させた後、室温で一晩撹
拌して沈澱物を濾過し除去した後、濾液を減圧濃縮して
50ml残るようにした。濃縮された懸濁液をエテル1
50mlで2回抽出した後、水層を取って減圧濃縮し
た。その結果、残留物にエテルを加え一晩撹拌した後、
減圧濾過し乾燥させた結果、3.95gの9−β−D−
アラビノフラノシルアデニン−5’−モノフォスフォロ
モルホリデイト−4−フォルポリン−N,N’−ジシク
ロヘキシルカルボキシアミジニウム塩を得た(収率:9
3%)。
ォスフェイト−rac−1−S−オクタデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTBA>の製造 水70mlと3次−ブタノール70mlにモルホリン
2.09ml(24mM)と、上記実施例(7)の収得
物であるara−AMP 2.08g(6mM)を加
え、55〜55℃に加温した後、3次−ブタノール10
0mlに溶かしたN,N’−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド4.95g(24mM)を滴下した。その結果、
生成された混合物を8時間還流させた後、室温で一晩撹
拌して沈澱物を濾過し除去した後、濾液を減圧濃縮して
50ml残るようにした。濃縮された懸濁液をエテル1
50mlで2回抽出した後、水層を取って減圧濃縮し
た。その結果、残留物にエテルを加え一晩撹拌した後、
減圧濾過し乾燥させた結果、3.95gの9−β−D−
アラビノフラノシルアデニン−5’−モノフォスフォロ
モルホリデイト−4−フォルポリン−N,N’−ジシク
ロヘキシルカルボキシアミジニウム塩を得た(収率:9
3%)。
【0030】この化合物をピリジン2.78g(3.9
mM)で共沸蒸発し、乾燥させた実施例(5)の収得物
であるrac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミ
トイル−1−チオグリセリン−3−フォスフェイト2.
67g(3.9mM)を無水ピリジン250mlに溶解
させた後、6日間室温で撹拌し反応させた。反応計を減
圧濃縮してピリジンを1次除去した後、残りの微量のピ
リジンはトルエンと共沸させ除去した。氷酢酸30ml
とクロロホルム−メタノール−水(2:3:1)の30
0ml混合溶媒に、その結果の残留物を入れ溶解させて
室温で2時間撹拌した後、さらにクロロホルム500m
lを加えた。有機溶媒層を分離して減圧濃縮させ、ここ
から微量の氷酢酸を除去するためにトルエン15mlと
4回共沸蒸発させた。残留物をクロロホルム−メタノー
ル−水(2:3:1)200mlに溶解させた後、DE
−52(アセテイト)セルロ−スカラム(5×60c
m)に吸着させ、続いて0〜0.15M NH4OAc線
形勾配を含む溶媒クロロホルム−メタノール−水(2:
3:1)5,000mlに溶理させ分液した。1,80
0ml〜2,900mlの分液を集め白色結晶が析出さ
れるまで減圧濃縮させた後、0℃に冷却し3時間撹拌し
た後、減圧濾過して水洗した。結晶をナトリウム塩に転
換させるために、クロロホルム−メタノール−水(2:
3:1)の混合溶媒に溶かした後、アンバーライトCG
−50(Na+)カラム(5×60cm)を通過させ、
溶理液を集めて減圧濃縮した。その残留物をアセトンと
クロロホルムに結晶化して濾過し、5酸化燐(P2O5)
の存在下で真空乾燥した結果、1.72gの目的物を得
た(収率:42%;融点:197〜200℃)。この物
質を分析した結果、次の如きであった。
mM)で共沸蒸発し、乾燥させた実施例(5)の収得物
であるrac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミ
トイル−1−チオグリセリン−3−フォスフェイト2.
67g(3.9mM)を無水ピリジン250mlに溶解
させた後、6日間室温で撹拌し反応させた。反応計を減
圧濃縮してピリジンを1次除去した後、残りの微量のピ
リジンはトルエンと共沸させ除去した。氷酢酸30ml
とクロロホルム−メタノール−水(2:3:1)の30
0ml混合溶媒に、その結果の残留物を入れ溶解させて
室温で2時間撹拌した後、さらにクロロホルム500m
lを加えた。有機溶媒層を分離して減圧濃縮させ、ここ
から微量の氷酢酸を除去するためにトルエン15mlと
4回共沸蒸発させた。残留物をクロロホルム−メタノー
ル−水(2:3:1)200mlに溶解させた後、DE
−52(アセテイト)セルロ−スカラム(5×60c
m)に吸着させ、続いて0〜0.15M NH4OAc線
形勾配を含む溶媒クロロホルム−メタノール−水(2:
3:1)5,000mlに溶理させ分液した。1,80
0ml〜2,900mlの分液を集め白色結晶が析出さ
れるまで減圧濃縮させた後、0℃に冷却し3時間撹拌し
た後、減圧濾過して水洗した。結晶をナトリウム塩に転
換させるために、クロロホルム−メタノール−水(2:
3:1)の混合溶媒に溶かした後、アンバーライトCG
−50(Na+)カラム(5×60cm)を通過させ、
溶理液を集めて減圧濃縮した。その残留物をアセトンと
クロロホルムに結晶化して濾過し、5酸化燐(P2O5)
の存在下で真空乾燥した結果、1.72gの目的物を得
た(収率:42%;融点:197〜200℃)。この物
質を分析した結果、次の如きであった。
【0031】 1H NMR(200MHz,CDCl3−
CD3OD−D2O=2:3:1) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(58H,m,29CH2),2.25
−2.45(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.75−2.90(2
H,d,1−CH2),4.02−4.65(7H,
m,3−CH2,H−2’,H−3’,H−4’,H−
5’),5.07−5.15(1H,m,2−CH),
6.35−6.45(1H,D,H−1’),8.20
(1H,s,アデニン H−2),8.50(1H,
s,アデニン H−8)元素分析:C47H85N5O12P2SNA2 C H N S 理論値 53.65 8.14 6.65 3.05 実験値 52.82 9.05 6.48 2.86
CD3OD−D2O=2:3:1) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(58H,m,29CH2),2.25
−2.45(2H,t,CH2CO),2.50−2.
64(2H,t,SCH2),2.75−2.90(2
H,d,1−CH2),4.02−4.65(7H,
m,3−CH2,H−2’,H−3’,H−4’,H−
5’),5.07−5.15(1H,m,2−CH),
6.35−6.45(1H,D,H−1’),8.20
(1H,s,アデニン H−2),8.50(1H,
s,アデニン H−8)元素分析:C47H85N5O12P2SNA2 C H N S 理論値 53.65 8.14 6.65 3.05 実験値 52.82 9.05 6.48 2.86
【0032】
【実施例9】 9−β−D−アラビノフラノシルアデニン−5’−ジフ
ォスフェイト−rac−1−S−ヘキサデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTCA>の製造 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイトに代わりr
ac−1−S−ヘキサデシル−2−0−パルミトイル−
1−チオグリセリン−3−フォスフェイトを使用し、実
施例(8)と同一の方法で製造した結果、48%の収率
で目的物を得た(融点:201〜206℃)。この物質
を分析した結果は、次の如きであった。
ォスフェイト−rac−1−S−ヘキサデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTCA>の製造 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイトに代わりr
ac−1−S−ヘキサデシル−2−0−パルミトイル−
1−チオグリセリン−3−フォスフェイトを使用し、実
施例(8)と同一の方法で製造した結果、48%の収率
で目的物を得た(融点:201〜206℃)。この物質
を分析した結果は、次の如きであった。
【0033】 1H NMR(200MHz,CDCl3−
CD3OD−D2O=2:3:1) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(54H,m,27CH2),2.25
−2.45(2H,t,CH2CO),2.50−2.
60(2H,t,SCH2),2.75−2.90(2
H,d,1−CH2),4.02−4.65(7H,
m,3−CH2,H−2’,H−3’,H−4’,H−
5’),5.07−5.15(1H,m,2−CH),
6.35−6.45(1H,D,H−1’),8.20
(1H,s,アデニン H−2),8.50(1H,
s,アデニン H−8)元素分析:C45H81N5O12P2SNA2 C H N S 理論値 52.77 7.97 6.84 3.13 実験値 52.64 8.13 6.57 2.92
CD3OD−D2O=2:3:1) δ 0.80−0.95(6H,t,2CH3),1.
10−1.90(54H,m,27CH2),2.25
−2.45(2H,t,CH2CO),2.50−2.
60(2H,t,SCH2),2.75−2.90(2
H,d,1−CH2),4.02−4.65(7H,
m,3−CH2,H−2’,H−3’,H−4’,H−
5’),5.07−5.15(1H,m,2−CH),
6.35−6.45(1H,D,H−1’),8.20
(1H,s,アデニン H−2),8.50(1H,
s,アデニン H−8)元素分析:C45H81N5O12P2SNA2 C H N S 理論値 52.77 7.97 6.84 3.13 実験値 52.64 8.13 6.57 2.92
【0034】
【実施例10】 9−β−D−アラビノフラノシルアデニン−5’−ジフ
ォスフェイト−rac−1−S−オクタデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTBA>の製造 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイト4.07g
(6mM)と、モルホリン2.44ml(28mM)及
び3次−ブタノール70mlの還流混合液に、N,N’
−ジシクロヘキシルカルボジイミド5.77g(28m
M)を3次−ブタノール100mlに溶かした溶液を滴
下し、還流条件下で5時間反応させた。反応液を室温で
一晩撹拌した後、水30mlを加えさらに3時間撹拌し
て多量のDCCを分解させた。白色結晶を濾過除去して
濾過液を減圧濃縮した後、エテルで抽出した。この抽出
液を減圧濃縮してその残留物をトルエンで3回共沸蒸留
して乾燥させた。続いてara−AMP 2.71g
(7.8mM)とトリオクチルアミン6.82ml(1
5.6mM)を加え、ピリジンで4回共沸蒸留し乾燥さ
せた後、ピリジン300mlに溶解させ室温で8日間撹
拌反応させた。減圧濃縮してピリジンを除去し、残存す
る微量のピリジンはトルエンで3回共沸蒸留して除去し
た。残留物を氷酢酸45mlとクロロホルム−メタノー
ル−水(2:3:1)の451ml混合溶媒に溶解さ
せ、室温で1時間撹拌した後、クロロホルム750ml
を加えた。
ォスフェイト−rac−1−S−オクタデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTBA>の製造 rac−1−S−オクタデシル−2−0−パルミトイル
−1−チオグリセリン−3−フォスフェイト4.07g
(6mM)と、モルホリン2.44ml(28mM)及
び3次−ブタノール70mlの還流混合液に、N,N’
−ジシクロヘキシルカルボジイミド5.77g(28m
M)を3次−ブタノール100mlに溶かした溶液を滴
下し、還流条件下で5時間反応させた。反応液を室温で
一晩撹拌した後、水30mlを加えさらに3時間撹拌し
て多量のDCCを分解させた。白色結晶を濾過除去して
濾過液を減圧濃縮した後、エテルで抽出した。この抽出
液を減圧濃縮してその残留物をトルエンで3回共沸蒸留
して乾燥させた。続いてara−AMP 2.71g
(7.8mM)とトリオクチルアミン6.82ml(1
5.6mM)を加え、ピリジンで4回共沸蒸留し乾燥さ
せた後、ピリジン300mlに溶解させ室温で8日間撹
拌反応させた。減圧濃縮してピリジンを除去し、残存す
る微量のピリジンはトルエンで3回共沸蒸留して除去し
た。残留物を氷酢酸45mlとクロロホルム−メタノー
ル−水(2:3:1)の451ml混合溶媒に溶解さ
せ、室温で1時間撹拌した後、クロロホルム750ml
を加えた。
【0035】有機溶媒層を分離し減圧濃縮させ、そこか
ら微量のの氷酢酸を除去するためにトルエン15mlと
4回共沸蒸留した。残留物をクロロホルム−メタノール
−水(2:3:1)の混合溶媒200mlに溶かし、D
E−52(アセテイト)セルロースカラム(3×60c
m)に吸着させた後、0〜0.15M NH4OAC線形
勾配を含むクロロホルム−メタノール−水(2:3:
1)の混合溶媒を使用して、実施例(8)と同一の方法
で溶理分液し分離した結果、2.15gの目的物を得た
(収率:34%)。これの分析データは、上記実施例
(8)と同一である。
ら微量のの氷酢酸を除去するためにトルエン15mlと
4回共沸蒸留した。残留物をクロロホルム−メタノール
−水(2:3:1)の混合溶媒200mlに溶かし、D
E−52(アセテイト)セルロースカラム(3×60c
m)に吸着させた後、0〜0.15M NH4OAC線形
勾配を含むクロロホルム−メタノール−水(2:3:
1)の混合溶媒を使用して、実施例(8)と同一の方法
で溶理分液し分離した結果、2.15gの目的物を得た
(収率:34%)。これの分析データは、上記実施例
(8)と同一である。
【0036】
【実施例11】 9−β−D−アラビノフラノシルアデニン−5’−ジフ
ォスフェイト−rac−1−S−ヘキサデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTBA>の製造 ara−AMP 1.74g(5mM)とトリオクチル
アミン2.19mlをメタノール50mlに加え加温し
て溶かした後、減圧濃縮して溶媒を除去した。微量の水
分を除去するために、N,N’−ジメチルホルムアミド
に、その結果の残留物を溶かした後、減圧濃縮した。乾
燥されたara−AMP−トリ−0−オクチルアンモニ
ウム塩を、ジオクシン60mlとN,N’−ジメチルホ
ルムアミド30mlに溶かした後、ジフェニルクロロホ
ルムフォスフェイト1.5ml(7.2mM)と、トリ
ブチルアミン2.25ml(9.4mM)を加え、室温
で6時間反応させた後、減圧濃縮した。残留物であるP
1−(9−β−D−アラノビルフラノシル−5’−イー
ル)−P2−ジフェニルピロフォスフェイトジオクサン
12mlを加えた後、減圧濃縮し水分を除去して、さら
にジオクサン6mlに溶解させた。この溶液とピリジン
10mlに溶解させたrac−1−S−ヘキサデシル−
2−0−パルミトイル−1−チオグリセリン−3−フォ
スフェイト2.71g(4.2mM)を混合して、室温
で5日間反応させた後、減圧濃縮し溶媒を除去した。こ
れをクロロホルム−メタノール−水(2:3:1)60
0mlに溶解させ、DE−52(アセテイト)セルロー
スカラム(3.5×60cm)に吸着させた後、実施例
(8)と同一の方法で溶理分液した結果、1.53gの
目的物を得た(収率:36%)。これの分析データは、
上記実施例(9)と同一である。
ォスフェイト−rac−1−S−ヘキサデシル−2−0
−パルミトイル−1−チオグリセリン<ara−ADP
−DL−PTBA>の製造 ara−AMP 1.74g(5mM)とトリオクチル
アミン2.19mlをメタノール50mlに加え加温し
て溶かした後、減圧濃縮して溶媒を除去した。微量の水
分を除去するために、N,N’−ジメチルホルムアミド
に、その結果の残留物を溶かした後、減圧濃縮した。乾
燥されたara−AMP−トリ−0−オクチルアンモニ
ウム塩を、ジオクシン60mlとN,N’−ジメチルホ
ルムアミド30mlに溶かした後、ジフェニルクロロホ
ルムフォスフェイト1.5ml(7.2mM)と、トリ
ブチルアミン2.25ml(9.4mM)を加え、室温
で6時間反応させた後、減圧濃縮した。残留物であるP
1−(9−β−D−アラノビルフラノシル−5’−イー
ル)−P2−ジフェニルピロフォスフェイトジオクサン
12mlを加えた後、減圧濃縮し水分を除去して、さら
にジオクサン6mlに溶解させた。この溶液とピリジン
10mlに溶解させたrac−1−S−ヘキサデシル−
2−0−パルミトイル−1−チオグリセリン−3−フォ
スフェイト2.71g(4.2mM)を混合して、室温
で5日間反応させた後、減圧濃縮し溶媒を除去した。こ
れをクロロホルム−メタノール−水(2:3:1)60
0mlに溶解させ、DE−52(アセテイト)セルロー
スカラム(3.5×60cm)に吸着させた後、実施例
(8)と同一の方法で溶理分液した結果、1.53gの
目的物を得た(収率:36%)。これの分析データは、
上記実施例(9)と同一である。
【0037】活性試験 本発明による1−S−アルキル燐脂質とヌクレオチドと
の複合体を、実際の生体に投与する時、どんな抗ビール
ス効果を示すかを調べるために、第1形の単純泡疹ビー
ルス(herpes simplex vims ty
pe−1)に感染されたマウスに、同物質を投与した
後、日程期間投与群における体重増減及び生存率を観察
した。
の複合体を、実際の生体に投与する時、どんな抗ビール
ス効果を示すかを調べるために、第1形の単純泡疹ビー
ルス(herpes simplex vims ty
pe−1)に感染されたマウスに、同物質を投与した
後、日程期間投与群における体重増減及び生存率を観察
した。
【0038】BALB/Cマウス(♀,4週)の腹腔
に、第1形単純泡疹ビールス、ミヤマ菌株を2,000
PFU/マウスの容量で投与して同マウスを感染させ
た。感染されたマウスに、感染直後から4日間試験薬物
を投与しつつ、2週間各投与群及び対照群における体重
増減及び生存率を観察した。投与経路としては静脈(尾
静脈)及び経口投与の経路を選択し、各々の場合、試験
薬物は次の如く製造した。
に、第1形単純泡疹ビールス、ミヤマ菌株を2,000
PFU/マウスの容量で投与して同マウスを感染させ
た。感染されたマウスに、感染直後から4日間試験薬物
を投与しつつ、2週間各投与群及び対照群における体重
増減及び生存率を観察した。投与経路としては静脈(尾
静脈)及び経口投与の経路を選択し、各々の場合、試験
薬物は次の如く製造した。
【0039】○ 静脈内投与:電子天秤で精密に秤量し
た試験薬物を生理食塩水に懸濁した後、20分間超音波
に露出させ(Ultrasonication)、完全
に溶解させた。この溶液を0.22 mMEMBフィル
タを利用し濾過感菌した後、使用した。薬物の投与量
は、10mg/kgと50mg/kgになるようにし
た。コントロール群には生理食塩水を投与した。
た試験薬物を生理食塩水に懸濁した後、20分間超音波
に露出させ(Ultrasonication)、完全
に溶解させた。この溶液を0.22 mMEMBフィル
タを利用し濾過感菌した後、使用した。薬物の投与量
は、10mg/kgと50mg/kgになるようにし
た。コントロール群には生理食塩水を投与した。
【0040】○ 経口投与:電子天秤で精密に秤量した
試験薬物を、0.5%のカルボキシメチルセルロース
(以下、‘CMC’)溶液に加え懸濁化した。投与量
は、50mg/kgと250mg/kgを使用し、コン
トロール群には0.5% CMCを投与した。
試験薬物を、0.5%のカルボキシメチルセルロース
(以下、‘CMC’)溶液に加え懸濁化した。投与量
は、50mg/kgと250mg/kgを使用し、コン
トロール群には0.5% CMCを投与した。
【0041】図1及び図2は、ビールス感染後の生存率
を示すグラフであり(縦軸は生存率、横軸はビールス感
染日からの日数)、図3及び図4は、感染に伴う体重の
変化を示すグラフである(縦軸は体重の変化、横軸はビ
ールス感染日からの日数)。
を示すグラフであり(縦軸は生存率、横軸はビールス感
染日からの日数)、図3及び図4は、感染に伴う体重の
変化を示すグラフである(縦軸は体重の変化、横軸はビ
ールス感染日からの日数)。
【0042】先ず、体重変化に関する結果を調べると、
静脈内投与の時、生理食塩水を投与したコントロール群
は、5日目以降激しい体重減少を示され、6日目は全滅
された。ara−ADP−DL−PTBA投与群も感染
後5日目から体重が減少したとしても、その減少傾向は
生理食塩水投与群に比べ緩やかなものであり、特に50
mg/kg投与群において著しく緩慢であった(図
3)。50mg/kg投与群においては、死亡個体の出
現率も緩やかであった(図1)。経口投与の時、0.5
%CMC投与群は、5日目から激しい体重減示され、1
2日目には全滅された。ara−ADP−DL−PTB
A投与群も、感染後5日目から体重減少が見られたが、
ara−ADP−DL−PTBA 250mg/kg投
与群は、0.5% CMC投与群に比べ、緩やかな体重
変化を見せた。ara−ADP−DL−PTBA 50
mg/kg投与群の体重減少は、通計誤差に勘案されて
見るとき、0.5% CMCの投与群とほとんど類似で
あった。陽性対照薬物であるara−A投与群における
体重減少が、ara−ADP−DL−PTBA投与群や
0.5% CMC投与群の場合に比べ、さらに緩やかに
示された。
静脈内投与の時、生理食塩水を投与したコントロール群
は、5日目以降激しい体重減少を示され、6日目は全滅
された。ara−ADP−DL−PTBA投与群も感染
後5日目から体重が減少したとしても、その減少傾向は
生理食塩水投与群に比べ緩やかなものであり、特に50
mg/kg投与群において著しく緩慢であった(図
3)。50mg/kg投与群においては、死亡個体の出
現率も緩やかであった(図1)。経口投与の時、0.5
%CMC投与群は、5日目から激しい体重減示され、1
2日目には全滅された。ara−ADP−DL−PTB
A投与群も、感染後5日目から体重減少が見られたが、
ara−ADP−DL−PTBA 250mg/kg投
与群は、0.5% CMC投与群に比べ、緩やかな体重
変化を見せた。ara−ADP−DL−PTBA 50
mg/kg投与群の体重減少は、通計誤差に勘案されて
見るとき、0.5% CMCの投与群とほとんど類似で
あった。陽性対照薬物であるara−A投与群における
体重減少が、ara−ADP−DL−PTBA投与群や
0.5% CMC投与群の場合に比べ、さらに緩やかに
示された。
【0043】生存率に関する結果において、生理食塩水
投与群よりはara−ADP−DL−PTBA 50m
g/kg静脈内投与群において、0.5% CMC投与
群よりara−ADP−DL−PTBA 250mg/
kg経口投与群において、死亡個体の出現が緩やかであ
ることを見せる(図1及び図2)。これと関連し、薬剤
投与群と各々の対照群の間に、生存期間の長さを全期間
を通じて比較するために、通計処理プログラムを利用
し、Log−Rank検定を実施してその結果を次の表
1に示した。
投与群よりはara−ADP−DL−PTBA 50m
g/kg静脈内投与群において、0.5% CMC投与
群よりara−ADP−DL−PTBA 250mg/
kg経口投与群において、死亡個体の出現が緩やかであ
ることを見せる(図1及び図2)。これと関連し、薬剤
投与群と各々の対照群の間に、生存期間の長さを全期間
を通じて比較するために、通計処理プログラムを利用
し、Log−Rank検定を実施してその結果を次の表
1に示した。
【0044】表1.通計プログラム SAS(Sta
tistical Analysis System)
を利用した薬物投与群と各々のコントロール群との間の
生存期間検定、Log−Rank検定。
tistical Analysis System)
を利用した薬物投与群と各々のコントロール群との間の
生存期間検定、Log−Rank検定。
【0045】
【表1】 その結果を見ると、静脈投与の時、ara−ADP−D
L−PTBAの10mg/kg投与群と50mg/kg
投与群の両方ですべて危険率5%以下の有意性のある生
存期間の延長があることがわかる。これによりara−
ADP−DL−PTBAは、静脈注射により第1形の単
純泡疹ビールス感染に効果を発揮し得る抗ビールス薬物
であることを確認できる。
L−PTBAの10mg/kg投与群と50mg/kg
投与群の両方ですべて危険率5%以下の有意性のある生
存期間の延長があることがわかる。これによりara−
ADP−DL−PTBAは、静脈注射により第1形の単
純泡疹ビールス感染に効果を発揮し得る抗ビールス薬物
であることを確認できる。
【0046】経口投与の陽性対照薬物として使用したa
ra−Aは、危険率5%以下で有意性の有る生存期間の
延長を見せているのに対し、ara−ADP−DL−P
TBAの経口投与群は、生存期間の延長の傾向だけを見
せているものの、危険率5%以下の有意性を見せなかっ
た。経口投与時には、消化管における分解及び不活性
化、肝代謝等の影響でara−ADP−DL−PTBA
のBA(Bioavailability)が低いため
であると解釈され、これは投与量の調節及び剤形の改善
で克服できる。
ra−Aは、危険率5%以下で有意性の有る生存期間の
延長を見せているのに対し、ara−ADP−DL−P
TBAの経口投与群は、生存期間の延長の傾向だけを見
せているものの、危険率5%以下の有意性を見せなかっ
た。経口投与時には、消化管における分解及び不活性
化、肝代謝等の影響でara−ADP−DL−PTBA
のBA(Bioavailability)が低いため
であると解釈され、これは投与量の調節及び剤形の改善
で克服できる。
【図1】第1形の単純泡疹ビールスで感染させた後、本
発明によるara−ADP−DL−PTBAを静脈投与
した場合、時日経過によるマウスの生存率を示したグラ
フ。
発明によるara−ADP−DL−PTBAを静脈投与
した場合、時日経過によるマウスの生存率を示したグラ
フ。
【図2】第1形の単純泡疹ビールスで感染させた後、本
発明によるara−ADP−DL−PTBAを経口投与
した場合、時日経過によるマウスの生存率を示したグラ
フ。
発明によるara−ADP−DL−PTBAを経口投与
した場合、時日経過によるマウスの生存率を示したグラ
フ。
【図3】第1形の単純泡疹ビールスで感染させた後、本
発明によるara−ADP−DL−PTBAを静脈投与
した場合、時日経過によるマウスの体重変化を示したグ
ラフ。
発明によるara−ADP−DL−PTBAを静脈投与
した場合、時日経過によるマウスの体重変化を示したグ
ラフ。
【図4】第1形の単純泡疹ビールスで感染させた後、本
発明によるara−ADP−DL−PTBAを経口投与
した場合、時日経過によるマウスの体重変化を示したグ
ラフ。
発明によるara−ADP−DL−PTBAを経口投与
した場合、時日経過によるマウスの体重変化を示したグ
ラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 19/20 (72)発明者 ジェイ・シューン・リー 大韓民国ソウル,ヤンダンポー−ク,シン ギル−1−ドン,120−7 (72)発明者 ヒー・サン・チャイ 大韓民国キョンキ−ド,クンポ,ダン・ド ン 790−25
Claims (7)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるヌクレオチ
ド化合物または薬学的に許容されるその塩。 【化1】 (上記式で、R1は炭素数が6〜22個である飽和又は
不飽和アルキル基であり、R2は炭素数が12〜20個
である飽和又は不飽和アルキル基を示し、R3及びR4は
水素原子またはヒドロキシ基であり、Bは下記一般式
(a)で示される塩基中の一つであり、 【化2】 ここで、R5は水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキ
シ、アミノ、メルカプト、炭素数が1〜4個であるアル
キルアミノ基であり、R6は水素原子、ハロゲン原子ま
たはアミノ基であり、Wは窒素原子またはC−R8であ
り、ここでR8は水素原子、ハロゲン原子またはアミ
ノ、炭素数が1〜4個であるアルキル基である。) - 【請求項2】 請求項1において、R1は炭素数が12
〜20個である飽和または不飽和アルキル基であること
を特徴とする一般式(I)の化合物、又は薬学的に許容
されるその塩。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれか1項
において、一般式(I)の化合物の塩が、ナトリウムで
あることを特徴とする化合物。 - 【請求項4】 請求項1において、一般式(I)の化合
物が、9−β−D−アラビノフラノシルアデニン−5’
−ジフォスフェイト−rac−1−S−オクタデシル−
2−0−パルミトイル−1−チオグリセリン、9−β−
アラビノフラノシルアデニン−5’−ジフォスフェイト
−rac−1−S−ヘキサデシル−2−0−パルミトイ
ル−1−チオグリセリン、9−β−D−アラビノフラノ
シルアデニン−5’−ジォスフェイト−rac−1−S
−テトラデシル−2−0−パルミトイル−1−チオグリ
セリン、または薬学的に許容されるこれらの塩であるこ
とを特徴とする化合物。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか1項によ
る一般式(I)の化合物、又は薬学的に許容されるその
塩が、抗ビールス剤として使用される方法。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項4のいずれか1項によ
る一般式(I)の化合物と、薬学的に許容可能な担体ま
たは賦形剤を含む薬剤学的組成物。 - 【請求項7】 請求項6において、注射剤及びカプセル
剤の形態に製剤化されている薬剤学的組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR93-26496 | 1993-12-04 | ||
KR1019930026496A KR0125779B1 (ko) | 1993-12-04 | 1993-12-04 | 뉴클레오시드 화합물 및 이의 제조방법 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07316182A true JPH07316182A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=19369935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6301172A Pending JPH07316182A (ja) | 1993-12-04 | 1994-12-05 | ヌクレオチド化合物及びその製造方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5739120A (ja) |
EP (1) | EP0657465B1 (ja) |
JP (1) | JPH07316182A (ja) |
KR (1) | KR0125779B1 (ja) |
CN (1) | CN1040116C (ja) |
CA (1) | CA2137176C (ja) |
DE (1) | DE69420364D1 (ja) |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3321462A (en) * | 1963-07-15 | 1967-05-23 | Syntex Corp | Process for the preparation of nucleoside polyphosphates |
DE2016049C3 (de) * | 1970-04-03 | 1975-09-11 | Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim | Verfahren zur Herstellung von Nucleosiddiphosphaten bzw. ihren Estern |
DE2059429C2 (de) * | 1970-12-02 | 1986-10-23 | Boehringer Mannheim Gmbh, 6800 Mannheim | Verfahren zur Herstellung von Nucleosiddiphosphatestern |
JPS4886869A (ja) * | 1972-02-23 | 1973-11-15 | ||
SU671290A1 (ru) * | 1977-07-18 | 1980-04-05 | Институт молекулярной биологии АН СССР | Натриева соль -амино- (метилтио)пропилфосфонил -5-аденилата дл избирательного ингибировани ферментов биосинтеза белка в клетке и способ ее получени |
US4291024A (en) * | 1978-04-10 | 1981-09-22 | Turcotte Joseph G | Cytotoxic liponucleotide analogs |
US4471113A (en) * | 1982-02-03 | 1984-09-11 | The United States Of America As Represented By The Department Of Energy | Prodrugs based on phospholipid-nucleoside conjugates |
US4622392A (en) * | 1984-06-21 | 1986-11-11 | Health Research Inc. (Roswell Park Division) | Thiophospholipid conjugates of antitumor agents |
KR880000093B1 (ko) * | 1984-12-07 | 1988-02-23 | 보령제약 주식회사 | 뉴클레오시드 유도체의 제조방법 |
US5159067A (en) * | 1987-01-28 | 1992-10-27 | University Of Georgia Research Foundation Inc. | 5'-Diphosphohexose nucleoside pharmaceutical compositions |
AU660417B2 (en) * | 1990-06-15 | 1995-06-29 | University Of North Carolina At Chapel Hill, The | Ether lipid-nucleoside covalent conjugates |
DE4026265A1 (de) * | 1990-08-20 | 1992-02-27 | Boehringer Mannheim Gmbh | Neue phospholipid-derivate von nucleosiden, deren herstellung sowie deren verwendung als antivirale arzneimittel |
-
1993
- 1993-12-04 KR KR1019930026496A patent/KR0125779B1/ko not_active IP Right Cessation
-
1994
- 1994-11-30 DE DE69420364T patent/DE69420364D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1994-11-30 EP EP94308840A patent/EP0657465B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-12-02 CA CA002137176A patent/CA2137176C/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-12-03 CN CN94118886A patent/CN1040116C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1994-12-05 JP JP6301172A patent/JPH07316182A/ja active Pending
-
1997
- 1997-04-30 US US08/837,275 patent/US5739120A/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
EP0657465B1 (en) | 1999-09-01 |
EP0657465A3 (en) | 1995-08-09 |
KR950018033A (ko) | 1995-07-22 |
CN1040116C (zh) | 1998-10-07 |
EP0657465A2 (en) | 1995-06-14 |
KR0125779B1 (ko) | 1997-12-19 |
US5739120A (en) | 1998-04-14 |
CA2137176C (en) | 2000-05-02 |
DE69420364D1 (de) | 1999-10-07 |
CN1111639A (zh) | 1995-11-15 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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