JPH07315881A - オーバーコート膜の形成方法 - Google Patents

オーバーコート膜の形成方法

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JPH07315881A
JPH07315881A JP6127088A JP12708894A JPH07315881A JP H07315881 A JPH07315881 A JP H07315881A JP 6127088 A JP6127088 A JP 6127088A JP 12708894 A JP12708894 A JP 12708894A JP H07315881 A JPH07315881 A JP H07315881A
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film
forming
overcoat
silicate
alcohol
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JP6127088A
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Takeshi Naganami
武 長南
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/3411Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of inorganic materials

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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 漏洩電界のシールドが可能なITO微粒子か
らなる透明導電膜に対し表面保護及び耐水性を兼ね備え
たオーバーコート膜の形成方法を提供する。 【構成】 アルキルシルリケートをバインダーとするイ
ンジウム錫酸化物微粒子からなる透明導電膜を形成した
基板上に、オーバーコート膜形成用塗布剤として1〜2
5重量%のアルキルシリケートと、少なくとも60%以
上の有機溶媒と、重合触媒とを含む溶液を用い、該塗布
剤を塗布して膜を形成し、該膜を乾燥し、120〜20
0℃で焼成し、次いで焼成後の該膜に紫外線を照射する
オーバーコート膜の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、OA機器のディスプレ
イやブラウン管などの表面に形成する電界シールド用透
明導電膜の上に、耐水性に優れたオーバーコート膜を形
成させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管の表面には、静電気の帯電に
よる埃が付着し易く、また、人体が接触したときに放電
して電気ショックを受けるため、帯電防止処理を施する
ことは古くから知られている。殊に、近年のOAの進展
により、オフィスに多くのOA機器のディスプレイが導
入され、陰極線管(CRT)に近接して作業を行うとい
う環境は珍しい事ではない。コンピューターのCRTに
近接して仕事を行う場合には、単に静電気によるCRT
表面への埃の付着や電気ショックだけではなく、表示画
面が見易く、画像の読取りが容易であり、視覚疲労を感
じさせないことの他、漏れX線、漏れ電磁界の人体への
影響が安全基準をクリアするものでなければならない。
【0003】一般的に、静電気帯電に伴う問題は、CR
Tの表面に導電膜を被着してアースをとることにより解
決されるが、CRTは透過画像の表面のため導電膜は透
明性に優れたものであることが好ましい。すなわち、導
電膜中を通過する拡散透過光量が極力少ないことが望ま
しく、実用のCRTに対しては拡散透過光量と全透過光
量との比の百分率で定義されるヘイズ(Haze)値が、お
およそ5%以下の極力少ない値であることが要求され
る。ヘイズ値を減らすには、導電膜中の光散乱源が少な
いと共に、膜厚ができるだけ薄いことが必要である。
【0004】画面を見易くするには、CRT表面への防
眩(ノングレア)処理や多層膜化によるAR(Anti Ref
lection )処理を施して、外来光の拡散反射により画像
の反射を抑制することが行われる。また、画像を読み易
くするには発光色の選定が重要な要素である。
【0005】一方、遮蔽に関し、X線の遮蔽は、X線発
生箇所がシャドウマスク付近なので、CRTのガラスに
Pb、Ba、Srなどの重元素を添加して遮蔽効果を待
たせればよい。電磁界は、電子銃周辺から発生し、TV
の大型化に伴って益々大きな電磁波が周囲に漏れる傾向
にある。磁界の漏れは、逆磁場の印加により防止でき、
電界の漏れに対する対応は、帯電防止と同様にCRTガ
ラス表面に透明な導電膜を形成することにより防止でき
る。
【0006】しかし、電界シールドと帯電防止とでは、
導電膜に要求される導電性のレベルに大きな差があり、
帯電防止には表面抵抗で約108 Ω/□、漏洩電界を防
ぐには約105 Ω/□未満の低抵抗の透明導電膜を形成
する必要がある。
【0007】上記の様な要求に対応するため、従来より
種々の提案がなされている。例えば、真空蒸着及びCV
DによりCRTの全面に酸化錫や酸化インジウム等の導
電性酸化物の被膜を形成する方法がある。この方法を用
いて形成した導電膜は、酸化錫や酸化インジウムの単一
組成で構成されるため、素材の導電性がそのままあらわ
れて電界シールド効果に十分低い抵抗値が得られる。ま
た、膜厚を十分薄く、且つ均一に制御し易く、CRTの
解像度を損なうことなく反射防止の処理もし易い。
【0008】ところで、CRT内部は高真空になってい
るので、ガラスの肉厚を増したり、曲面形状にして大気
の圧力に耐えられるよう設計されているため、この状態
のCRTを高温度に加熱することはできない。
【0009】従って、実質的な表面被膜形成は、200
℃以下の温度で行う必要がある。上記方法はこの点につ
いても問題ないが、各ブラウン管ごとに零囲気を制御し
て処理しなければならず、表面被膜形成に多大のコスト
がかかるため、実用的CRT製造には極めて不都合であ
り、より安価で迅速に行えるコーティング法が望まれて
いる。
【0010】安価なコーティング法として、インク組成
物の吹き付けや塗布による方法が知られている。例え
ば、特開平1ー299887号に開示されている様に、
酸化錫微粒子、シリカゾル及び有機溶媒からなる帯電防
止処理液をスピンコートにて200℃以下の低温で成膜
する方法がある。しかしながら、この方法では、形成し
た透明導電膜の表面抵抗は約107〜108Ω□/であ
り、帯電防止機能を満たす導電性しか得られず、漏洩電
界をシールドするのに必要な導電性には遥かに及ばな
い。
【0011】この様な観点から本発明者等は、先に、透
明性、コート性に優れ、特にCRTの漏洩電界シールド
に十分な導電性を与える電界シールド用処理液を提案し
た(特願平5−81184)。
【0012】すなわち、この処理液は、錫含有量が1〜
10%で平均粒径50nm以下のインジウム錫酸化物
(ITO)微粒子粉末を1〜15重量%含有し、結合剤
は、アルキル基がメチル、エチル、プロピルのアルキル
シリケートであり、インジウム錫酸化物微粒子粉末に対
する混合比は、重量比で0.11〜0.6であり、極性
溶媒中のアルキルシリケート量が0.1〜6重量%とす
る。また、極性溶媒は、Nーメチルー2ピロリジノンと
エタノール、アセトンテトラヒドロキシフラン、イソプ
ロピルアルコール、ジアセトンアルコール、ジメチルホ
ルムアミドの内の1種以上とを含有するものであり、N
−メチル−2ピロリジノンが1〜20重量%、エタノー
ル等が25〜90重量%となるものである。
【0013】ところで、ITO微粒子粉末は水の存在に
より抵抗値が上がるという難点がある。CRTの置かれ
る環境が高温高湿であった場合、水分の侵入がITO導
電膜を高低抗化・劣化させるという懸念がある。また、
膜強度に関しても、ITO導電膜自体の鉛筆硬度は高々
3〜4Η程度であり、CRT表面の硬さとしては不十分
である。従って、ITO導電膜の上に、耐水性を向上さ
せるためのオーバーコート膜を形成させる必要がある。
【0014】シリカからなるオーバーコート膜を有する
陰極線管の製造方法としては、例えば、特開平4ー21
8247号に開示されているように、フェイスプレイト
上に導電性領域形成用溶液を塗布し、その表面に30〜
100℃の加熱水蒸気を当てた後、アルキルシリケート
を含むアルコール溶液を塗布し、乾燥する工程からなる
方法が知られている。しかし、ITOを用いる電界シー
ルド用導電膜の形成に用いた場合には、加熱水蒸気によ
りITO自体が劣化するため、低抗値が上昇するといっ
た致命的な欠点がある。このような観点からITOの低
抵抗性を生かし、且つ耐水性に優れたオーバーコート膜
の形成が重要である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
課題を解消し、漏洩電界のシールドが可能なITO微粒
子からなる透明導電膜の表面保護及び耐水性を兼ね備え
たオーバーコート膜の形成方法を提供することにある。
【0016】本発明者等は、漏洩電界シールド可能なI
TO微粒子からなる透明導電膜を保護するために耐水性
に優れたオーバーコート膜を形成する方法について鋭意
研究を重ねた結果、アルキルシリケートからなる膜の塗
膜焼成後に、紫外線照射を行うことによりアルキルシリ
ケートの縮重合を促進させることによって、前記目的を
達成できる膜形成条件を見出だし、本発明を完成するに
至った。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ア
ルキルシリケートをバインダーとするインジウム錫酸化
物微粒子からなる透明導電膜を形成した基板上に、オー
バーコート膜形成用塗布剤を用いてオーバーコート膜を
形成する方法において、該塗布剤として1〜25重量%
のアルキルシリケートと、少なくとも60%以上の有機
溶媒と、重合触媒とを含む溶液を用い、該塗布剤を塗布
して膜を形成し、該膜を乾燥し、120〜200℃で焼
成し、次いで焼成後の該膜に紫外線を照射することを特
徴とする。好ましくは、オーバーコート膜形成用塗布剤
のアルキルシリケートとしてオルトアルキルシリケー
ト、またはその液状縮重合体を用い、より好ましくはア
ルキルシリケートのアルキル基が、メチル基、エチル
基、プロピル基およびブチル基から選ばれた少なくとも
1種であるオルトアルキルシリケートを用いる。そし
て、有機溶媒として、好ましくはエチルアルコールの単
独溶媒、またはメチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、アセト
ン、ジメチルフォルムアミドから選ばれた1種以上の溶
媒とエチルアルコールとの混合溶媒を用い、重合触媒と
して塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、フッ酸及びアンモニアか
ら選ばれた少なくとも1種を用いる。
【0018】
【作用】本発明のオーバーコート膜の形成方法は、アル
キルシリケートをバインダーとするITO微粒子からな
る透明導電膜を基板にアンダーコートし、この導電膜の
上に、アルキルシリケートを主成分とするアルコール溶
液を塗布し、乾燥、焼成後、紫外線照射を行うことによ
り、アルキルシリケートの加水分解・縮重合を促進させ
ることによって、耐水性に優れたオーバーコート膜を形
成できる点に特徴がある。
【0019】本発明で用いるITO微粒子は、塗膜の透
明性の点から平均粒径50nm以下である。
【0020】アルキルシリケートをバインダーとするI
TO微粒子からなる透明導電膜を形成した基板上へのオ
ーバーコート液の塗布は、基板温度が30〜60℃の範
囲で行うことが好ましい。基板温度が低すぎると、塗膜
形成に時間がかかり、ゴミの付着や塗布後のコーティン
グ液流れが生じ、結果的に膜ムラとなる。また、高すぎ
てもレベリングが悪くなり膜ムラとなるためである。
【0021】オーバーコート膜用のアルキルシリケート
としては、オルトアルキルシリケート、あるいはこれを
部分的に加水分解・縮重合させて得られる液状縮重合体
が使用される。オルトアルキルシリケートは特に限定さ
れないが、例えばメチル、エチル、プロピルあるいはブ
チルのような低級アルキル基、または2つ以上の低級ア
ルキル基を有するオルトアルキルシリケートを好ましい
例として挙げることができる。アルキルシリケートの加
水分解・縮重合を促進させるための触媒体は、塩酸、硫
酸、硝酸、酢酸、フッ酸及びアンモニアから選ばれた1
種であるが、特に塩酸、硝酸が好ましい。触媒量及び水
は、加水分解・縮重合が十分に進行し、耐水性を満足す
るオーバーコート膜が得られるように添加すればよい。
【0022】有機溶媒は、アルキルシリケート及び水と
の相溶性や成膜状態を考慮した場合、エタノール単独ま
たはエタノールにプロパノール、アセトン、ジメチルフ
ォルムアミドから選ばれた少なくとも1種以上の溶媒を
添加した混合溶媒が好ましい。有機溶媒を少なくとも6
0%以上含有させるのは、60%未満では塗膜形成後の
膜が不均一となり、光透過率やヘイズ値などの満足でき
る光学特性が得られないためである。
【0023】アルキルシリケートをバインダーとするI
TO微粒子からなる透明導電膜を形成した基板上に、上
記のようなアルキルシリケート、水、触媒及び有機溶媒
から調整したオーバーコート溶液を塗布する方法は、ス
ピンコート、スプレーコート、ディップコートなど均一
塗布可能な方法であればいずれの方法でも良いが、膜厚
制御性、均一及び平滑塗布性などの点から、特にスピン
コートが好ましい。スピンコートの際には、100〜1
80rpmの回転速度でスピンコートする。回転数は、
膜厚を制御する一因であるため、所望とする膜厚を得る
ために適宜変更すればよいが、本発明の目的からすれば
前記回転数が好ましい。塗膜形成し、乾燥したオーバー
コート膜は、耐水性に優れた膜とするために120〜2
00℃で焼成することが好ましい。焼成時間は、コーテ
ィング液組成や焼成温度によって適宜選択すればよい
が、通常は10〜60分で十分である。
【0024】さらに、乾燥及び焼成後の膜に対して紫外
線照射を行う。照射時間は通常、10〜60分で十分で
ある。紫外線照射は、膜表面に残存する未反応アルコキ
シル基やシラノール基の加水分解・縮重合反応を促進さ
せることによってシロキサン結合を形成させ、膜強度や
水に対する優れた安定性を確保する効果をもたらす。従
って、この効果が得られる限り、通常の紫外線照射装置
を利用でき、且つ通常の照射条件を採用できる。
【0025】前述のように、CRT表面への電界シール
ド用ITO透明導電膜の焼成温度が200℃以下の低温
であるため、焼成後の膜表面は部分的なシロキサン結合
にすぎない。従って、膜表面から浸透した水によりIT
O導電膜の抵抗が上昇するといった現象が起こるが、上
述のような紫外線照射により耐水性を十分満足する膜が
形成できる。以上のようにすれば、耐水性に優れたオー
バーコート膜を形成することができる。
【0026】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。
【0027】[ITO透明導電膜を被着した基板の作
成]Sn含有量4.3%ITO粉末[住友金属鉱山株式
会社製]を用いて調整し、エチルシリケート40[多摩
化学工業株式会社製]を0.5%、H2O を0.1%、
5%HClを0.1%、エタノールを86.3%、ジア
セトンアルコールを6.0%、ジメチルホルムアルミド
(DMF)を4.3%及びNーメチルー2ピロリジノン
(NMP)を1.2%含有する電界シールド液を用意し
た。
【0028】次に、ガラス基板(20×10cm、厚さ
3mm)をアセトンで洗浄した後、30〜60℃に加熱
した。加熱した基板をスピンコーターにセット後、回転
数180rpmで回転させつつ、前記電解シールド液を
中央部から端部に移動させながらコーティングし、この
状態で120秒保持することによってITO透明導電膜
を成膜した。以下に記載の実施例及び比較例は、上記の
ようにしてITO透明電膜を形成した基板を用いて行っ
た。
【0029】(実施例1)45.1gのエタノールに、
エチルシリケート40[多摩化学工業株式会社製]を
8.4g、水を2.0g及び6%HClを0.5g添加
して、室温で30分撹拌することによってオーバーコー
ト膜形成用コーティング液を調整した。次に、前記IT
O透明導電膜を形成した基板上に、基板温度50℃、回
転数180rpmのスピンコート条件下で前記コーティ
ング液を塗布し、60秒保持した後、160℃で30分
焼成を行った。さらに、紫外線照射を30分行うことに
よってオーバーコート膜を形成した。
【0030】(実施例2)53.7gのエタノールに、
エチルシリケート40[多摩化学工業株式会社製]を
1.7g、水を0.5g及び6%HClを0.1g添加
して、室温で30分撹拌することによってオーバーコー
ト膜形成用コーティング液を調整した。次に、前記IT
O導電膜を形成した基板上に、基板温度48℃、回転数
180rpmのスピンコート条件下で前記コーティング
液を塗布し、60秒保持した後、180℃で30分焼成
を行った。さらに、紫外線照射を15分行うことによっ
てオーバーコート膜を形成した。
【0031】(実施例3)39.0gのエタノールに、
ジアセトンアルコールを4.1g、アセトンを9.4
g、メチルシリケート51[多摩化学工業株式会社製]
を2.6g、水を0.8g及び6%HClを0.1g添
加して、室温で30分撹拌することによってオーバーコ
ート膜形成用コーティング液を調整した。このコーティ
ング液を用いた以外は、実施例1と同様の方法にてIT
O導電膜上にオーバーコート膜を形成した。
【0032】(実施例4)37.8gのエタノールに、
オルトエチルシリケートを14.0g、水を3.4g及
び6%HClを0.8g添加して、室温で30分撹拌す
ることによってオーバーコート膜形成用コーティング液
を調整した以外は、実施例2と同様の方法にてITO導
電膜上にオーバーコート膜を形成した。
【0033】(実施例5)50.9gのエタノールに、
イソプロパノールを4.4g、プロピルシリケートを
0.5g、水を0.1g及び6%HClを0.1g添加
して、室温で30分撹拌することによってオーバーコー
ト膜形成用コーティング液を調整した以外は、実施例1
と同様の方法にてITO導電膜上にオーバーコート膜を
形成した。
【0034】(比較例1)エタノール28gとイソプロ
パノール24.5gの混合溶媒を用いた以外は、実施例
1と同様の方法にてコーティング液を調整し、オーバー
コート膜を形成した。
【0035】(比較例2)エタノールの代わりに、プロ
パノールを用いた以外は、実施例1と同様の方法にてコ
ーティング液を調整し、オーバーコート膜を形成した。
【0036】(比較例3)エタノールの代わりに、メタ
ノールを用いた以外は、実施例1と同様の方法にてコー
ティング液を調整し、オーバーコート膜を形成した。
【0037】(比較例4)紫外線照射を行わない以外
は、実施例5と同様な方法にてオーバーコート膜を形成
した。
【0038】[オーバーコート膜の評価およびその結
果]実施例1〜5及び比較例1〜4の様に調整したコー
ティング液を用いて、ITO透明導電膜上に形成したオ
ーバーコート膜の評価結果を表1に示した。
【0039】なお、表面抵抗は、三菱油化株式会社製表
面抵抗計MCPーT200、ヘイズ値は村上色彩技術研
究所製HRー100、膜強度は、東洋精機製作所株式会
社製の引っ掻き膜硬さ試験機を用いて測定した。
【0040】耐沸騰水性は、沸騰水中に30分間浸漬し
た後、膜ハガレの有無を調べた。そして、変化のない膜
は○、若干剥離した膜は△、完全に剥離した膜は×とし
て表した。
【0041】膜ムラは、目視による外観テストを行い、
クリアな膜はA、若干不均一な膜はB、不均一な膜はC
とランクづけした。
【0042】表1に示す結果より、本発明のオーバーコ
ート膜の形成方法に従えば、耐水性、均一性及び膜強度
を十分満足するオーバーコート膜が形成できる。これに
対し、エタノールの含有量が少なかったり(比較例
1)、あるいはエタノールをまったく含有しないと(比
較例2、比較例3)、ヘイズ値が高く透明性に欠ける膜
となる。また、紫外線照射工程を設けないと(比較例
4)、耐水性を満足する膜強度が得られない。
【0043】
【表1】
【0044】なお、実施例に1における6%HClの代
わりに、硫酸、硝酸、フッ酸及びアンモニアの各希釈液
を使用したが、いずれも実施例1と同様の結果を得た。
【0045】また、実施例5におけるイソプロパノール
の代わりに、メチルアルコール、ブチルアルコールある
いはジメチルフォルムアシドを使用したが、実施例5と
同様の結果を得た。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、Siアルコキシドをバインダーとする漏洩電界のシ
ールドが可能なITO透明導電膜の表面保護及び耐水性
を兼ね備えたオーバーコート膜を形成できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルシルリケートをバインダーとす
    るインジウム錫酸化物微粒子からなる透明導電膜を形成
    した基板上に、オーバーコート膜形成用塗布剤を用いて
    オーバーコート膜を形成する方法において、1〜25重
    量%のアルキルシリケートと、少なくとも60%以上の
    有機溶媒と、重合触媒とを含む溶液からなる塗布剤を塗
    布して膜を形成し、該膜を乾燥し、120〜200℃で
    焼成し、次いで焼成後の該膜に紫外線を照射することを
    特徴とするオーバーコート膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 オーバーコート膜形成用塗布剤のアルキ
    ルシリケートがオルトアルキルシリケート、またはその
    液状縮重合体であることを特徴とする請求項1に記載の
    形成方法。
  3. 【請求項3】 オルトアルキルシリケートのアルキル基
    が、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基か
    ら選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求
    項2に記載の形成方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒がエチルアルコールの単独溶
    媒、またはメチルアルコール、プロピルアルコール、ブ
    チルアルコール、ジアセトンアルコール、アセトン、ジ
    メチルフォルムアミドから選ばれた1種以上の溶媒とエ
    チルアルコールとの混合溶媒であることを特徴とする請
    求項1〜3に記載のいずれかの形成方法。
  5. 【請求項5】 重合触媒が塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、フ
    ッ酸及びアンモニアから選ばれた少なくとも1種である
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載のいずれかの形成
    方法。
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